以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明に係る表示デバイスのドライバを含む表示装置の概略構成を示す図である。図1に示すように、かかる表示装置は、駆動制御部10、走査ドライバ11、ソースドライバ12及び表示デバイス20を含む。
表示デバイス20は、例えば液晶又は有機ELパネル等からなる。表示デバイス20には、2次元画面の水平方向に伸張するm本(mは2以上の自然数)の水平走査ラインS1〜Smと、2次元画面の垂直方向に伸張する1440本のソースラインD1〜D1440とが形成されている。水平走査ライン及びソースラインの各交叉部の領域(破線にて囲まれた領域)には、画素を担う表示セルが形成されている。
駆動制御部10は、入力された映像信号中から水平同期信号を検出したときに水平同期検出信号を走査ドライバ11に供給すると共に、図2に示すような単一パルスのラッチ開始信号LSをソースドライバ12に供給する。
また、駆動制御部10は、映像信号に基づき、1水平走査ライン上の1440個の画素各々の輝度レベルを例えば8ビットで示す画素データRD(1)〜RD(1440)を生成する。そして、駆動制御部10は、図2に示すように画素データRD(1)〜RD(1440)を6個ずつ順次、所定の伝送周期TQ毎に、例えば48本の伝送ラインからなるデータバスBUSを介してソースドライバ12に供給する。
更に、駆動制御部10は、図2に示すように画素データRD(1)〜RD(480)をソースドライバ12に供給している期間AR1の間だけ論理レベル1、他の期間は論理レベル0となるデータ有効化信号En1を、ソースドライバ12に供給する。また、駆動制御部10は、図2に示すように画素データRD(481)〜RD(960)をソースドライバ12に供給している期間AR2の間だけ論理レベル1となり、他の期間は論理レベル0となるデータ有効化信号En2を、ソースドライバ12に供給する。また、駆動制御部10は、図2に示すように画素データRD(961)〜RD(1440)をソースドライバ12に供給している期間AR3の間だけ論理レベル1となり、他の期間は論理レベル0となるデータ有効化信号En3を、ソースドライバ12に供給する。
走査ドライバ11は、上記した水平同期検出信号に同期させて水平走査パルスを生成し、これを表示デバイス20の水平走査ラインS1〜Smの各々に順次印加する。
ソースドライバ12は、駆動制御部10から供給された画素データRD(1)〜RD(1440)の各々に対応した画素駆動電圧G1〜G1440を生成して、表示デバイス20のソースラインD1〜D1440の各々に印加する。
ソースドライバ12は、上記した駆動制御部10と共に半導体集積装置としての半導体チップに形成されている。
図3は、ソースドライバ12の内部構成を示すブロック図である。図3において、シフトレジスタ121は、駆動制御部10から供給されたラッチ開始信号LSを、伝送周期TQを有するクロック信号に応じて次段のフリップフロップに供給する直列240段のフリップフロップ(図示せぬ)からなる。かかる構成により、シフトレジスタ121は、図2に示すように、ラッチ開始信号LSを伝送周期TQずつ順に遅延させたラッチ取込信号L1〜L240を生成する。シフトレジスタ121は、ラッチ取込信号L1〜L80をラッチ群122に供給し、ラッチ取込信号L81〜L160をラッチ群123に供給し、ラッチ取込信号L161〜L240をラッチ群124に供給する。
内部データバスDBSは、例えば48本のデータラインDL1〜DL48から構成されている。データラインDL1〜DL48は、上記したデータバスBUSにおける48本の伝送ラインと夫々一対一で接続されている。
アンドゲート群125〜127の各々は、図4に示すように48個の2入力のアンドゲートAN1〜AN48から構成されている。アンドゲートAN1の一方の入力端にはデータラインDL1が接続されており、アンドゲートAN2の一方の入力端にはデータラインDL2が接続されている。同様に、アンドゲートAN(P)の一方の入力端にはデータラインDL(P)が接続されている (Pは3〜48の自然数)。
アンドゲート群125におけるアンドゲートAN1〜AN48各々の他方の入力端には、データ有効化信号En1が供給されている。アンドゲート群126におけるアンドゲートAN1〜AN48各々の他方の入力端には、データ有効化信号En2が供給されている。アンドゲート群127におけるアンドゲートAN1〜AN48各々の他方の入力端には、データ有効化信号En3が供給されている。
アンドゲート群125は、データ有効化信号En1がデータ有効を示す論理レベル1である間は、データラインDL1〜DL48を介して供給された48ビット分の画素データRDをデータビットX1〜X48とし、夫々をゲート出力ラインXL1〜XL48を介してラッチ群122に供給する。一方、データ有効化信号En1がデータ無効を示す論理レベル0である間は、アンドゲート群125は、全ビットが論理レベル0となるデータビットX1〜X48を、夫々ゲート出力ラインXL1〜XL48を介してラッチ群122に供給する。
アンドゲート群126は、データ有効化信号En2がデータ有効を示す論理レベル1である間は、データラインDL1〜DL48を介して供給された48ビット分の画素データRDをデータビットY1〜Y48とし、夫々をゲート出力ラインYL1〜YL48を介してラッチ群123に供給する。一方、データ有効化信号En2がデータ無効を示す論理レベル0である間は、アンドゲート群126は、全ビットが論理レベル0となるデータビットY1〜Y48を、夫々ゲート出力ラインYL1〜YL48を介してラッチ群122に供給する。
アンドゲート群127は、データ有効化信号En3がデータ有効を示す論理レベル1である間は、データラインDL1〜DL48を介して供給された48ビット分の画素データRDをデータビットZ1〜Z48とし、夫々をゲート出力ラインZL1〜ZL48を介してラッチ群124に供給する。一方、データ有効化信号En3がデータ無効を示す論理レベル0であり間は、アンドゲート群127は、全ビットが論理レベル0となるデータビットZ1〜Z48を、夫々ゲート出力ラインZL1〜ZL48を介してラッチ群124に供給する。
図5は、ラッチ群122の内部構成を示すブロック図である。図5に示すように、ラッチ群122は、夫々が6個分の画素データRD、つまり48ビット分のデータをラッチするラッチLA1〜LA80からなる。ラッチLA1〜LA80の各々には、ラッチ取込信号L1〜L80のうちで自身に対応したラッチ取込信号Lが供給されている。例えば、ラッチLA1にはラッチ取込信号L1が供給されており、ラッチLA2にはラッチ取込信号L2が供給されており、ラッチLA80にはラッチ取込信号L80が供給されている。
ラッチLA1〜LA80の各々は、自身に供給されたラッチ取込信号Lが論理レベル1のときだけデータビットX1〜X48を取り込んで保持する。そして、これらデータビットX1〜X48を8ビット毎の画素データ片に区分した6個の画素データQDを出力する。
例えば、ラッチLA1は、論理レベル1のラッチ取込信号L1が供給されたときにだけ、データビットX1〜X48を取り込んで保持する。そして、ラッチLA1は、取り込んだデータビットX1〜X48を8ビット毎に区分けした6個の画素データ片を画素データQD(1)〜QD(6)として出力する。また、ラッチLA2は、論理レベル1のラッチ取込信号L2が供給されたときにだけ、データビットX1〜X48を取り込んで保持する。そして、ラッチLA2は、取り込んだデータビットX1〜X48を8ビット毎に区分けした6個の画素データ片を画素データQD(7)〜QD(12)として出力する。また、ラッチLA80は、論理レベル1のラッチ取込信号L80が供給されたときにだけ、データビットX1〜X48を取り込んで保持する。そして、ラッチLA80は、取り込んだデータビットX1〜X48を8ビット毎に区分けした6個の画素データ片を画素データQD(475)〜QD(480)として出力する。
ラッチ群122は、上記した画素データQD(1)〜QD(480)を画素駆動電圧生成部128に供給する。
図6は、ラッチ群123の内部構成を示すブロック図である。図6に示すように、ラッチ群123は、夫々が6個分の画素データRD、つまり48ビット分のデータをラッチするラッチLB1〜LB80からなる。ラッチLB1〜LB80の各々には、ラッチ取込信号L81〜L160のうちで自身に対応したラッチ取込信号Lが供給されている。例えば、ラッチLB1にはラッチ取込信号L81が供給されており、ラッチLB2にはラッチ取込信号L82が供給されており、ラッチLB80にはラッチ取込信号L160が供給されている。
ラッチLB1〜LB80の各々は、自身に供給されたラッチ取込信号Lが論理レベル1のときだけデータビットY1〜Y48を取り込んで保持する。そして、これらデータビットY1〜Y48を8ビット毎の画素データ片に区分けした6個の画素データQDを出力する。
例えば、ラッチLB1は、論理レベル1のラッチ取込信号L81が供給されたときにだけ、データビットY1〜Y48を取り込んで保持する。そして、ラッチLB1は、取り込んだデータビットY1〜Y48を8ビット毎に区分けした6個の画素データ片を画素データQD(481)〜QD(486)として出力する。また、ラッチLB2は、論理レベル1のラッチ取込信号L82が供給されたときにだけ、データビットY1〜Y48を取り込んで保持する。そして、ラッチLB2は、取り込んだデータビットY1〜Y48を8ビット毎に区分けした6個の画素データ片を画素データQD(487)〜QD(492)として出力する。また、ラッチLB80は、論理レベル1のラッチ取込信号L160が供給されたときにだけ、データビットY1〜Y48を取り込んで保持する。そして、ラッチLB80は、取り込んだデータビットY1〜Y48を8ビット毎に区分けした6個の画素データ片を画素データQD(955)〜QD(960)として出力する。
ラッチ群123は、上記した画素データQD(481)〜QD(960)を画素駆動電圧生成部128に供給する。
図7は、ラッチ群124の内部構成を示すブロック図である。図7に示すように、ラッチ群124は、夫々が6個分の画素データRD、つまり48ビット分のデータをラッチするラッチLC1〜LC80からなる。ラッチLC1〜LC80の各々には、ラッチ取込信号L161〜L240のうちで自身に対応したラッチ取込信号Lが供給されている。例えば、ラッチLC1にはラッチ取込信号L161が供給されており、ラッチLC2にはラッチ取込信号L162が供給されており、ラッチLC80にはラッチ取込信号L240が供給されている。
ラッチLC1〜LC80の各々は、自身に供給されたラッチ取込信号Lが論理レベル1のときだけデータビットZ1〜Z48を取り込んで保持する。そして、これらデータビットZ1〜Z48を8ビット毎の画素データ片として区分けした6個の画素データQDを出力する。
例えば、ラッチLC1は、論理レベル1のラッチ取込信号L161が供給されたときにだけ、データビットZ1〜Z48を取り込んで保持する。そして、ラッチLC1は、取り込んだデータビットZ1〜Z48を8ビット毎に区分けした6個の画素データ片を画素データQD(961)〜QD(966)として出力する。また、ラッチLC2は、論理レベル1のラッチ取込信号L162が供給されたときにだけ、データビットZ1〜Z48を取り込んで保持する。そして、ラッチLC2は、取り込んだデータビットZ1〜Z48を8ビット毎に区分けした6個の画素データ片を画素データQD(967)〜QD(972)として出力する。また、ラッチLC80は、論理レベル1のラッチ取込信号L240が供給されたときにだけ、データビットZ1〜Z48を取り込んで保持する。そして、ラッチLC80は、取り込んだデータビットZ1〜Z48を8ビット毎に区分けした6個の画素データ片を画素データQD(1409)〜QD(1414)として出力する。
ラッチ群124は、上記した画素データQD(961)〜QD(1440)を画素駆動電圧生成部128に供給する。
画素駆動電圧生成部128は、画素データQD(1)〜QD(1440)に基づき、各画素データQDにて示される輝度レベルに対応した電圧値を有する画素駆動電圧G1〜G1440を生成する。そして、画素駆動電圧生成部128は、画素駆動電圧G1〜G1440を表示デバイス20のソースラインD1〜D1440に夫々印加する。
以下に、上記した構成を有するソースドライバ12におけるデータの取込動作について、図2に示すタイムチャートを参照しつつ説明する。
1水平走査期間の最初の期間AR1では、伝送周期TQ毎に順次供給されたラッチ取込信号L1〜L80に応じて、ラッチ群122が、内部データバスDBSを介して供給された画素データRD(1)〜RD(480)を6個ずつ順に取り込む。この際、内部データバスDBSのデータラインDL1〜DL48には、画素データRD(1)〜RD(480)各々の論理レベルの変化に伴う電圧変化が生じる。
ところで、期間AR1では、図2に示すように、ラッチ群122に対するデータ入力を有効にする論理レベル1のデータ有効化信号En1が供給されている。また、期間AR1では、ラッチ群123及び124に対するデータ入力を無効化する論理レベル0のデータ有効化信号En2及びEn3が供給されている。
したがって、期間AR1では、アンドゲート群126及び127により、ラッチ群123及び124に対しては全ビットが論理レベル0固定となるデータビットY1〜Y48及びZ1〜Z48が供給されることになる。
すなわち、データラインDL1〜DL48には画素データRDに基づく論理レベルの変化が生じるものの、期間AR1では、データ取り込みを行っていないラッチ群123及び124に対しては、全ビット論理レベル0固定のデータが供給される。
次に、1水平走査期間の中間の期間AR2では、伝送周期TQ毎に順次供給されたラッチ取込信号L81〜L160に応じて、ラッチ群123が、内部データバスDBSを介して供給された画素データRD(481)〜RD(960)を6個ずつ順に取り込む。この際、内部データバスDBSのデータラインDL1〜DL48には、画素データRD(481)〜RD(960)各々の論理レベルの変化に伴う電圧変化が生じる。
ところで、期間AR2では、図2に示すように、ラッチ群123に対するデータ入力を有効にする論理レベル1のデータ有効化信号En2が供給されている。また、期間AR2では、ラッチ群122及び124に対するデータ入力を無効化する論理レベル0のデータ有効化信号En1及びEn3が供給されている。
したがって、期間AR2では、アンドゲート群125及び127により、ラッチ群122及び124に対しては、全ビットが論理レベル0固定となるデータビットX1〜X48及びZ1〜Z48が供給されることになる。
すなわち、データラインDL1〜DL48には画素データRDに基づく論理レベルの変化が生じるものの、期間AR2では、データ取り込みを行っていないラッチ群122及び124に対しては、全ビット論理レベル0固定のデータが供給される。
次に、1水平走査期間の最後の期間AR3では、伝送周期TQ毎に順次供給されたラッチ取込信号L161〜L240に応じて、ラッチ群124が、内部データバスDBSを介して供給された画素データRD(961)〜RD(1440)を6個ずつ順に取り込む。この際、内部データバスDBSのデータラインDL1〜DL48には、画素データRD(961)〜RD(1440)各々の論理レベルの変化に伴う電圧変化が生じる。
ところで、期間AR3では、図2に示すように、ラッチ群124に対するデータ入力を有効にする論理レベル1のデータ有効化信号En3が供給されている。また、期間AR3では、ラッチ群122及び123に対するデータ入力を無効化する論理レベル0のデータ有効化信号En1及びEn2が供給されている。
したがって、期間AR3では、アンドゲート群125及び126により、ラッチ群122及び123に対しては、全ビットが論理レベル0固定となるデータビットX1〜X48及びZ1〜Z48が供給されることになる。
すなわち、データラインDL1〜DL48には画素データRDに基づく論理レベルの変化が生じるものの、期間AR3では、データ取り込みを行っていないラッチ群122及び123に対しては、全ビット論理レベル0固定のデータが供給される。
以上のように、図3及び図4に示す構成では、データラインDL1〜DL48を介して伝送された48ビット分の画素データRDを、アンドゲート群125〜127を介してラッチ群122〜123に供給するようにしている。
これにより、内部データバスDBSの各データラインDLに接続される素子は、図4に示すように、3つのアンドゲートANだけとなる。例えば、データラインDL1には、アンドゲート群125〜127各々のアンドゲートAN1だけが接続されている。つまりデータラインDL1には、合計3個のアンドゲートだけが接続されている。また、データラインDL2には、アンドゲート群125〜127各々のアンドゲートAN2だけが接続されている。つまりデータラインDL2には、合計3個のアンドゲートだけが接続されているのである。
従って、上記した構成によれば、全てのラッチ(LA1〜LA80、LB1〜LB80及びLC1〜LC80)が直接、各データラインDLに接続された構成に比して、各データラインDLの負荷容量を大幅に低減することが可能となる。
更に、上記した構成では、ラッチ群122〜124のうちでデータの取り込みを行っていないラッチ群に対しては、アンドゲートAN1〜AN48により、強制的に全ビットが論理レベル0となるデータ(X、Y又はZ)を供給するようにしている。
これにより、例えデータラインDL1〜DL48において画素データRDに基づく論理レベルの変化が生じていても、データ取り込みを行っていないラッチ群に接続されているアンドゲート群(125、126又は127)の出力レベルは論理レベル0固定となる。よって、このアンドゲート群では出力レベルの変化に伴う電流変動が生じないので、かかる電流変動に起因するデータラインDLでのレベル低下が抑えられる。
従って、図3及び図4に示す構成によれば、各データラインDLを介して伝送されるデータ信号(RD)の立ち上がり及び立ち下がりエッジ部での信号レベルを直ちに論理レベル0から1、又は1から0に対応したレベルに遷移させることが可能となる。
これにより、図3及び図4に示す構成を採用したソースドライバ12によれば、データラインDLを介して伝送されるデータ信号(RD)の波形鈍り及び信号遅延が抑制されるので、表示デバイス20に対して高速に駆動を行うことが可能となる。
なお、図3に示すブロック図では、内部データバスDBSの各データラインDL1〜DL48の伸張方向に対して、ゲート出力ラインXL1〜XL48、YL1〜YL48及びZL1〜ZL48が交叉する方向に伸張しているように表されている。
しかしながら、半導体チップ上での実際のレイアウトでは、図8に示すように、ゲート出力ラインXL1〜XL48、YL1〜YL48及びZL1〜ZL48の各々を、データラインDL1〜DL48の伸張方向と同一方向に伸張した形態で配線しても良い。
なお、ゲート出力ラインXL1〜XL48、YL1〜YL48及びZL1〜ZL48と、データラインDL1〜DL48とを配線するにあたり、これらを半導体チップ内の1つの配線層内に配線しても良いが、積層形成された2つ以上の配線層内に配線しても良い。
図9は、かかる点に鑑みて成された半導体チップの断面を示す図である。図9に示す半導体チップには、素子形成層DA、第1の配線層MA1及び第2の配線層MA2が積層して形成されている。素子形成層DAには、図3に示す各機能モジュール(121〜128)が形成される。第1の配線層MA1内には、ゲート出力ラインXL1〜XL48、YL1〜YL48及びZL1〜ZL48が並置して配線されている。第2の配線層MA2内には、データラインDL1〜DL48が並置して配線されている。
尚、図8に示す領域SS1では、配線層MA2内のデータラインDL1〜DL48各々の下方にゲート出力ラインXL1〜XL48が夫々位置するように、配線層MA1内においてゲート出力ラインXL1〜XL48が並置されている。また、図8に示す領域SS2では、配線層MA2内のデータラインDL1〜DL48各々の下方にゲート出力ラインYL1〜YL48が夫々位置するように、配線層MA1内においてゲート出力ラインYL1〜YL48が並置されている。また、図8に示す領域SS3では、配線層MA2内にデータラインDL1〜DL48が存在せず、配線層MA1内においてゲート出力ラインZL1〜ZL48が並置されている。
この際、互いに左右方向、或いは上下方向に隣接するライン同士の間にはカップリング容量が存在する。よって、互いに左右方向又は上下方向に隣接する一対のライン間で比較的大きなレベル変化が生じると、カップリングノイズが発生する虞がある。
例えば、図11に示すように、データラインDL1が論理レベル0固定の状態である際に、時点t1において、DL1に隣接するDL2で論理レベル0から1への遷移が生じると、DL1及びDL2間には、時点t1にて電圧VDD分のレベル変化が生じる。
ところが、図12に示すように、時点t1において、DL1が論理レベル0から1の状態に遷移すると同時にDL2が論理レベル1から0の状態に遷移すると、DL1及びDL2間には、時点t1にて2・VDD分のレベル変化が生じる。
よって、図12に示す状態では、図11に示す状態に比して、隣接するデータラインDL1及びDL2間において大きなレベル変化が生じる。これにより、図12に示す状態では、図11に示す状態に比して大きなカップリングノイズが生じる。このようなカップリングノイズが発生すると、ゲート出力ライン(XL、YL、ZL)及びデータライン(DL)を介して伝送されるデータ信号の波形に鈍りや遅延が生じ、高速伝送の妨げとなる。
そこで、上記のようなカップリングノイズを低減すべく、配線層MA1及びMA2内において、図13に示す形態でゲート出力ラインXL1〜XL48、YL1〜YL48、ZL1〜ZL48、及びデータラインDL1〜DL48を配線する。
すなわち、図8に示す領域SS1では、図13に示すように、配線層MA1内には、ゲート出力ラインXL1〜XL48のうちの奇数番目のゲート出力ラインXL1、XL3、XL5、・・・、XL47が並置して配線される。更に、データラインDL1〜DL48のうちの偶数番目のデータラインDL2、DL4、DL6、・・・、DL48が配線層MA1内に並置して配線される。この際、配線層MA1内では、図13に示すように、偶数番目のデータラインDL2、DL4、DL6、・・・、DL48と、奇数番目のゲート出力ラインXL1、XL3、XL5、・・・、XL47とが1つずつ交互に並置されている。
また、図8に示す領域SS1では、図13に示すように、配線層MA2内には、ゲート出力ラインXL1〜XL48のうちの偶数番目のゲート出力ラインXL2、XL4、XL6、・・・、XL48が並置して配線される。更に、データラインDL1〜DL48のうちの奇数番目のデータラインDL1、DL3、DL5、・・・、DL47が配線層MA2内に並置して配線される。この際、配線層MA2内では、図13に示すように、奇数番目のデータラインDL1、DL3、DL5、・・・、DL47と、偶数番目のゲート出力ラインXL2、XL4、XL6、・・・、XL48とが1つずつ交互に並置されている。
なお、領域SS1では、配線層MA2内において、配線層MA1内の奇数番目のゲート出力ラインXL1、XL3、XL5、・・・、XL47各々の上方に、奇数番目のデータラインDL1、DL3、DL5、・・・、DL47が夫々配置されている。また、配線層MA2内において、配線層MA1内の偶数番目の偶数番目のデータラインDL2、DL4、DL6、・・・、DL48各々の上方に、偶数番目のゲート出力ラインXL2、XL4、XL6、・・・、XL48夫々配置されている。
すなわち、領域SS1では、配線層MA1及びMA2内において、各データラインDLの上方又は下方、或いは左側又は右側に1つのゲート出力ラインXLが隣接するように、データラインDLとゲート出力ラインXLとが交互に形成されているのである。
図8に示す領域SS2では、図13に示すように、配線層MA1内に、ゲート出力ラインYL1〜YL48のうちの奇数番目のゲート出力ラインYL1、YL3、YL5、・・・、YL47が配線されている。更に、データラインDL1〜DL48のうちの偶数番目のデータラインDL2、DL4、DL6、・・・、DL48が配線層MA1内に配線されている。この際、配線層MA1内では、図13に示すように、偶数番目のデータラインDL2、DL4、DL6、・・・、DL48と、奇数番目のゲート出力ラインYL1、YL3、YL5、・・・、YL47とが1つずつ交互に並行配置されている。
また、図8に示す領域SS2では、図13に示すように、配線層MA2内に、ゲート出力ラインYL1〜YL48のうちの偶数番目のゲート出力ラインYL2、YL4、YL6、・・・、YL48が配線されている。更に、データラインDL1〜DL48のうちの奇数番目のデータラインDL1、DL3、DL5、・・・、DL47が配線層MA2内に配線されている。この際、配線層MA2内では、図13に示すように、奇数番目のデータラインDL1、DL3、DL5、・・・、DL47と、偶数番目のゲート出力ラインYL2、YL4、YL6、・・・、YL48とが1つずつ交互に並行配置されている。
なお、領域SS2では、配線層MA2内において、配線層MA1内の奇数番目のゲート出力ラインYL1、YL3、YL5、・・・、YL47各々の上方に、奇数番目のデータラインDL1、DL3、DL5、・・・、DL47が夫々配置されている。また、配線層MA2内において、配線層MA1内の偶数番目の偶数番目のデータラインDL2、DL4、DL6、・・・、DL48各々の上方に、偶数番目のゲート出力ラインYL2、YL4、YL6、・・・、YL48夫々配置されている。
すなわち、領域SS2では、配線層MA1及びMA2内において、各データラインDLの上方又は下方、或いは左側又は右側に1つのゲート出力ラインYLが隣接するように、データラインDLとゲート出力ラインYLとが交互に形成されているのである。
図8に示す領域SS3には、データラインDL1〜DL48が存在しない。よって、領域SS3では、図13に示すように、ゲート出力ラインZL1〜ZL48が配線層MA1内において並行に値配置されている。
ここで、例えば、図2に示す期間AR1では、データ有効化信号En2が論理レベル0となることから、アンドゲート群126により、ゲート出力ラインYL1〜YL48が全て論理レベル0固定の状態となる。よって、図13に示す配線形態によると、期間AR1に亘り、領域SS2では、データラインDL1〜DL48各々の上方又は下方、或いは右側又は左側に隣接するゲート出力ラインYLが全て論理レベル0固定の状態になる。つまり、図13に示す配線形態によれば、互いに上下左右に隣接するライン間において図11に示す状態にはなるものの、カップリングノイズの発生が懸念される図12に示す状態にはならない。
また、例えば、図2に示す期間AR2では、データ有効化信号En1が論理レベル0となることから、アンドゲート群125により、ゲート出力ラインXL1〜XL48が全て論理レベル0固定の状態となる。よって、図13に示す配線形態によると、期間AR2に亘り、領域SS1では、データラインDL1〜DL48各々の上方又は下方、或いは右側又は左側に隣接するゲート出力ラインXLが全て論理レベル0固定の状態になる。つまり、図13に示す配線形態によれば、互いに上下左右に隣接するライン間において図11に示す状態にはなるものの、カップリングノイズの発生が懸念される図12に示す状態にはならない。
よって、図13に示す配線形態を採用すれば、この配線形態を採用していない場合に比して、カップリングノイズの発生量を抑えることが可能となる。従って、データライン(DL)を介して伝送されるデータ信号の波形鈍りや遅延が抑えられるので、更なる高速処理化を図ることが可能となる。
なお、図9、図10及び図13に示す一例では、素子形成層DA上に第1の配線層MA1を配置し、この第1の配線層MA1上に第2の配線層MA2を配置するようにしているが、MA1及びMA2の配置を上下逆にしても良い。すなわち、素子形成層DA上に第2の配線層MA2を配置し、この第2の配線層MA2上に第1の配線層MA1を配置しても良いのである。例えば、図10に示す構成に対して、素子形成層DA上に、データライン(DL)を含む第2の配線層MA2を配置し、第2の配線層MA2上にゲート出力ライン(XL、YL、ZL)を含む第1の配線層MA1を配置するようにしても良いのである。
また、上記実施例では、3系統のアンドゲート群(125〜127)を介してデータラインDL1〜DL48と、全てのラッチ群(122〜124)とを接続するようにしているが、アンドゲート群の数は3系統に限定されるものではない。すなわち、少なくとも2系統のアンドゲート群の各々が、これらアンドゲート群の数と同数のラッチ群の各々に接続されていれば良いのである。また、上記実施例では、アンドゲート(AN1〜AN48)により、データ無効を示すデータ有効化信号(En1〜En3)に応じて、ラッチ群に供給する画素データ片のレベルを強制的に論理レベル0に固定している。しかしながら、データ無効を示すデータ有効化信号により、ラッチ群に供給する画素データ片のレベルを強制的に論理レベル1に固定するようにしても良い。すなわち、アンドゲートに代えてナンドゲート等の論理ゲート回路を用いて、データ無効を示すデータ有効化信号に応じて、ラッチ群に供給する画素データ片のレベルを強制的に固定値(論理レベル1又は0)にする構成を採用するのである。
要するに、ソースドライバ12としては、少なくとも以下のような第1及び第2ラッチ群、複数のデータライン、第1及び第2の論理ゲート回路、第1及び第2ゲート出力ライン、並びに制御部を含むものであれば良いのである。
第1及び第2ラッチ群は、映像信号によって示される画素毎の輝度レベルに対応した画素データ片を取り込む。第1の論理ゲート回路は、第1データ有効化信号がデータ有効を示す場合にはデータライン各々に伝送された画素データ片を複数の第1ゲート出力ラインを介して第1ラッチ群に供給する。一方、この第1データ有効化信号がデータ無効を示す場合には、第1の論理ゲート回路は、固定値を第1ゲート出力ラインの各々を介して第1ラッチ群に供給する。第2の論理ゲート回路は、第2データ有効化信号がデータ有効を示す場合にはデータライン各々に伝送された画素データ片を複数の第2ゲート出力ラインを介して第2ラッチ群に供給する。一方、この第2データ有効化信号がデータ無効を示す場合には、第2の論理ゲート回路は、固定値を第2ゲート出力ラインの各々を介して第2ラッチ群に供給する。制御部は、データ有効を示す第1データ有効化信号及びデータ無効を示す第2データ有効化信号を上記した第1及び第2の論理ゲート回路に供給した後、データ無効を示す第1データ有効化信号及びデータ有効を示す第2データ有効化信号を第1及び第2の論理ゲート回路に供給する。