JP6395199B1 - メタン発酵消化液処理方法およびメタン発酵消化液処理システム - Google Patents

メタン発酵消化液処理方法およびメタン発酵消化液処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】 SS濃度の高いメタン発酵消化液をメタン発酵槽またはメタン発酵消化液の貯留槽から凝集反応槽へ定量ずつ導入・送給することができて、メタン発酵消化液を滞らせることなく効率よく凝集反応処理へ供することができ、また、分離液を凝集反応槽へ返送することで、凝集反応槽に送給されたメタン発酵消化液中に含まれるSSのほとんどを、さらなる加圧浮上処理によって得られる分離液に残留させることなく、浮上スカムへ移行させて、さらに、浮上スカムの一部または全部をメタン発酵槽へ導入するか、浮上スカムの一部または全部を亜臨界水処理し、得られた亜臨界水処理物をメタン発酵槽へ導入することにより、メタン発酵槽におけるメタンガスの製造をさらに高める、メタン発酵消化液の処理方法およびメタン発酵消化液の処理システムを提供する。【解決手段】 バイオマスを発酵させてメタンガスを得た後に生じるメタン発酵消化液の処理方法。【選択図】 図1

Description

本発明は、バイオマスを発酵させてメタンガスを得た後に生じるメタン発酵消化液の処理方法、前記メタン発酵消化液の処理方法を包含するメタンガス製造方法、およびメタン発酵消化液の処理システムに関する。
近年、家畜の糞尿、食品廃棄物、下水道・汚水などのバイオマスの有効活用が求められており、カーボンニュートラルへ繋がるという考え方の下、バイオマスを直接燃焼し、発生する熱を利用して発電機を稼働させるバイオマス発電の他、バイオマスを発酵させて可燃性ガスであるメタンガスを得、得られたメタンガスを用いて発電機を稼働させるバイオガス発電の導入が進められている。
バイオガス発電の場合、メタンガスの燃焼時に二酸化炭素がほとんど排出されないため、バイオマスを直接燃焼する必要があるバイオマス発電よりも環境対策に有効であるうえ、密閉されたメタン発酵槽において嫌気性発酵処理を行うことから悪臭対策にも繋がり、また、バイオマス発電プラントと比較するとバイオガス発電プラントの構造の方がシンプルであり、設備投資やプラントの保守運用に掛かる費用が少なくて済むという特長がある。さらに、再生可能エネルギー導入促進のための固定価格買取制度により、バイオガス発電由来の電気は固定価格買取制度による売電が可能であるため、余剰電気を経済的に利用することできるという特長もある。
一方、バイオガス発電の場合、メタン発酵により、残渣であるメタン発酵消化液が生じてメタン発酵槽に残留する。生じたメタン発酵消化液は、雑草種子や病原菌を含んでおらず、安全な肥料となるということから、メタンガスと分離された後、畑や牧草地の液肥として二次利用されている。
他方、メタン発酵消化液の発生量は相当量になるうえ、原料となるバイオマスの内容によっては窒素やリンの量があまりにも多くなるため、そのまま液肥として利用することが困難なことが多くあり、従来、メタン発酵消化液を処理する技術が開発されている。特に、加圧浮上装置により固液分離処理(加圧浮上処理)し、得られた浮上スカムと分離液を処分する技術が注目されており、例えば、メタンガス生成方法においてメタン発酵消化液を加圧浮上処理する固液分離工程を設けた技術(特許文献1)の他、メタンガスを酸化し、その酸化したガスを加圧下で水に溶解し、その溶解水をメタン発酵消化液と大気圧下で混合して加圧浮上処理し、得られた浮上スカムの一部をメタン発酵槽へ返送する技術(特許文献2)、メタン発酵消化液を加圧浮上処理した後、常圧に戻し、浮上した残渣を含む分画を酸発酵に利用する技術(特許文献3)、メタン発酵消化液と凝集剤を反応させて加圧浮上処理し、得られた浮上スカムの少なくとも一部をメタン発酵処理に供するとともに、得られた液体分を上向流式嫌気性汚泥床法にてメタン発酵処理に供する技術(特許文献4)などが開発されている。
特開2004−050143号公報 特開昭54−113955号公報 特開2009−119361号公報 特開2010−227876号公報
しかしながら、上述した特許文献1〜4に開示されている発明の場合、いずれの発明も、メタン発酵消化液をメタン発酵槽またはメタン発酵消化液の貯留槽から加圧浮上槽または凝集反応槽へ導入することができることを前提とした発明であるが、Suspended Solid(SS)が多量に含まれるメタン発酵消化液を加圧浮上処理へ供するためには、事前に凝集反応処理を行うことは必須であり、また、そのようなメタン発酵消化液を凝集反応処理へ供するためには工夫が必要であった。
そこで本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、SS濃度の高いメタン発酵消化液をメタン発酵槽またはメタン発酵消化液の貯留槽から凝集反応槽へ定量ずつ導入・送給することができて、メタン発酵消化液を滞らせることなくスムーズに、かつ効率よく凝集反応処理へ供することができ、また、加圧浮上処理によって得られた分離液を凝集反応槽へ返送(送給)することで、凝集反応槽に送給されたメタン発酵消化液中に含まれるSSのほとんどを、さらなる加圧浮上処理によって得られる分離液に残留させることなく、同時に得られる浮上スカムへ移行させて、さらに、加圧浮上処理により得られた浮上スカムの一部または全部をメタン発酵槽へ導入するか、あるいは得られた浮上スカムの一部または全部を亜臨界水処理し、得られた亜臨界水処理物をメタン発酵槽へ導入することにより、メタン発酵槽における嫌気性細菌のウォッシュアウトを抑制するとともに、メタン発酵槽における発酵能や発酵効率を向上させ、メタン発酵槽におけるメタンガスの製造をさらに高める、メタン発酵消化液の処理方法およびメタン発酵消化液の処理システムを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究の結果、メタン発酵消化液をメタン発酵槽から消化液貯留槽へ導入し、その消化液貯留槽へ導入したメタン発酵消化液をその消化液貯留槽から中継槽へ送給し、その中継槽へ送給したメタン発酵消化液の一部をその中継槽からその消化液貯留槽へ返送(送給)しつつ、その中継槽へ送給したメタン発酵消化液の残部をその中継槽から凝集反応槽へ送給して凝集反応処理対象物とし、その凝集反応処理対象物をその凝集反応槽において凝集反応処理して凝集反応処理物を得、その得られた凝集反応処理物をその凝集反応槽から加圧浮上槽へ送給して加圧浮上処理対象物とし、その加圧浮上処理対象物をその加圧浮上槽において加圧浮上処理して、少なくとも浮上スカムと分離液とを得ることにより、さらには、その得られた分離液の一部または全部を凝集反応槽へ返送(送給)することにより、さらには、得られた浮上スカムの一部または全部をそのメタン発酵槽へ導入するか、あるいは得られた浮上スカムの一部または全部を亜臨界水処理装置へ導入して亜臨界水処理対象物として、その亜臨界水処理対象物を亜臨界水処理装置において亜臨界水処理して亜臨界水処理物を得、得られた亜臨界水処理物の一部または全部をそのメタン発酵槽へ導入することにより、SS濃度の高いメタン発酵消化液をメタン発酵槽またはメタン発酵消化液の貯留槽から凝集反応槽へ定量ずつ導入・送給することができて、メタン発酵消化液を滞らせることなくスムーズに、かつ効率よく凝集反応処理へ供することができ、凝集反応槽に送給されたメタン発酵消化液中に含まれるSSのほとんどを、さらなる加圧浮上処理によって得られる分離液に残留させることなく、同時に得られる浮上スカムへ移行させることができ、さらに、メタン発酵槽における嫌気性細菌のウォッシュアウトを抑制するとともに、メタン発酵槽における発酵能や発酵効率を向上させて、メタン発酵槽におけるメタンガスの製造をさらに高めることができることを見出し、下記の各発明を完成した。
(1)バイオマスを発酵させてメタンガスを得た後に生じるメタン発酵消化液の処理方法であって、メタン発酵消化液をメタン発酵槽から消化液貯留槽へ導入する工程と、
前記消化液貯留槽へ導入したメタン発酵消化液を前記消化液貯留槽から中継槽へ送給する工程と、前記中継槽へ送給したメタン発酵消化液の一部を前記中継槽から前記消化液貯留槽へ返送しつつ、前記中継槽へ送給したメタン発酵消化液の残部を前記中継槽から凝集反応槽へ送給して凝集反応処理対象物とする工程と、前記凝集反応処理対象物を前記凝集反応槽において凝集反応処理して凝集反応処理物を得る工程と、前記得られた凝集反応処理物を前記凝集反応槽から加圧浮上槽へ送給して加圧浮上処理対象物とする工程と、前記加圧浮上処理対象物を前記加圧浮上槽において加圧浮上処理して、少なくとも浮上スカムと分離液とを得る工程とを有する、前記メタン発酵消化液の処理方法。
(2)前記得られた分離液の一部または全部を凝集反応槽へ返送する工程を有する、(1)に記載のメタン発酵消化液の処理方法。
(3)前記得られた浮上スカムの一部または全部を前記メタン発酵槽へ導入する工程を有する、(1)または(2)に記載のメタン発酵消化液の処理方法。
(4)前記得られた浮上スカムの一部または全部を亜臨界水処理装置へ導入して亜臨界水処理対象物とする工程と、前記亜臨界水処理対象物を亜臨界水処理装置において亜臨界水処理して亜臨界水処理物を得る工程と、前記得られた亜臨界水処理物の一部または全部を前記メタン発酵槽へ導入する工程とを有する、(1)または(2)に記載のメタン発酵消化液の処理方法。
(5)(1)から(4)のいずれか一項に記載のメタン発酵消化液の処理方法を包含する、バイオマスを発酵させてメタンガスを製造する方法。
(6)バイオマスを発酵させてメタンガスを得た後に生じるメタン発酵消化液の処理システムであって、バイオマスを発酵させてメタンガスを得た後に生じるメタン発酵消化液を貯留するための消化液貯留槽と、前記回収したメタン発酵消化液を凝集反応させて凝集反応処理物を得るための凝集反応槽と、前記凝集反応処理物を加圧浮上処理して加圧浮上処理物を得るための加圧浮上槽とを備え、かつ、メタン発酵消化液送給用ラインである貯留槽中継槽送給ラインおよびメタン発酵消化液返送用ラインである中継槽貯留槽返送ラインにより前記消化液貯留槽と連通しているとともにメタン発酵消化液送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ラインにより前記凝集反応槽と連通している中継槽を備える、前記メタン発酵消化液の処理システム。
(7)前記加圧浮上槽と前記凝集反応槽とを連通する分離液返送用ラインを備える、(6)に記載のメタン発酵消化液の処理システム。
(8)加圧浮上槽において得られた浮上スカムの一部または全部を導入する亜臨界水処理装置を備える、(6)または(7)に記載のメタン発酵消化液の処理システム。
本発明に係るメタン発酵消化液の処理方法およびメタン発酵消化液の処理システムによれば、SS濃度の高いメタン発酵消化液をメタン発酵槽またはメタン発酵消化液の貯留槽から凝集反応槽へ定量ずつ導入することができて、メタン発酵消化液を滞らせることなくスムーズに、かつ効率よく凝集反応処理へ供することができ、また、その後の加圧浮上処理によって得られた分離液を凝集反応槽へ返送(送給)することで、より、メタン発酵消化液を滞らせることなくスムーズに、かつ効率よく凝集反応処理へ供することができて、さらに、加圧浮上処理により得られた浮上スカムの一部または全部をメタン発酵槽へ導入するか、あるいは得られた浮上スカムの一部または全部を亜臨界水処理し、得られた亜臨界水処理物をメタン発酵槽へ導入することにより、メタン発酵槽における嫌気性細菌のウォッシュアウトを抑制するとともに、メタン発酵槽における発酵能や発酵効率を向上させることができる。
本発明に係るメタン発酵消化液処理方法の第一実施形態を示すフロー図である。 本発明に係るメタン発酵消化液処理システムの第一実施形態を示す図である。 本発明に係るメタン発酵消化液処理方法の第一実施形態の、消化液貯留槽3へ導入したメタン発酵消化液Rを消化液貯留槽3から中継槽4へ送給する工程と、中継槽4へ送給したメタン発酵消化液Rの一部を中継槽4から消化液貯留槽3へ返送(送給)しつつ、中継槽4へ送給したメタン発酵消化液Rの残部を中継槽4から凝集反応槽5へ送給して凝集反応処理対象物AOとする工程を示した図である。 本発明に係るメタン発酵消化液処理方法の第二実施形態を示すフロー図である。 本発明に係るメタン発酵消化液処理システムの第二実施形態を示す図である。 本発明に係るメタン発酵消化液処理方法の第三実施形態を示すフロー図である。 本発明に係るメタン発酵消化液処理方法の第四実施形態を示すフロー図である。 本発明に係るメタン発酵消化液処理システムの第三実施形態を示す図である。 本発明に係るメタン発酵消化液処理方法の第一実施形態を包含する、メタンガス製造方法PMを示すフロー図である。 従来のメタン発酵消化液Rの処理方法CMを示すフロー図である。
以下、本発明に係るメタン発酵消化液の処理方法、メタン発酵消化液の処理方法を包含するメタンガス製造方法およびメタン発酵消化液の処理システムの実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。本発明に係るメタン発酵消化液の処理方法の第一実施形態である、メタン発酵消化液R(図示しない)の処理方法SM1は、図1および図2に示すように、バイオマスを発酵させてメタンガスを得た後に生じるメタン発酵消化液Rの処理方法であって、発酵槽貯留槽導入手段11により、メタン発酵消化液Rをメタン発酵槽2から消化液貯留槽3へ導入する工程(消化液貯留槽導入工程)S1と、消化液貯留槽3と中継槽4とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである貯留槽中継槽送給ライン12により、消化液貯留槽3へ導入したメタン発酵消化液Rを中継槽4へ送給する工程(中継槽送給工程)S2と、中継槽4へ送給したメタン発酵消化液Rの一部(図示しない)を、中継槽4と消化液貯留槽3とを連通させるメタン発酵消化液R返送(送給)用ラインである中継槽貯留槽返送ライン13により中継槽4から消化液貯留槽3へ返送(送給)する工程(消化液貯留槽返送工程)S3と、中継槽4へ送給したメタン発酵消化液Rの残部(図示しない)を、中継槽4と凝集反応槽5とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ライン14により中継槽4から凝集反応槽5へ送給して凝集反応処理対象物AO(図示しない)とする、消化液貯留槽返送工程S3と並行して進捗する工程(凝集反応槽送給工程)S4と、凝集反応処理対象物AOを凝集反応槽5において凝集反応処理して凝集反応処理物A(図示しない)を得る工程(凝集反応処理工程)S5と、得られた凝集反応処理物Aを、凝集反応槽5と加圧浮上槽6とを連通させる凝集反応処理物A送給用ラインである凝集反応槽加圧浮上槽送給ライン15により凝集反応槽5から加圧浮上槽6へ送給して加圧浮上処理対象物PO(図示しない)とする工程(加圧浮上槽送給工程)S6と、加圧浮上処理対象物POを加圧浮上槽6において加圧浮上処理して、少なくとも浮上スカムFS(図示しない)と分離液SL(図示しない)とを得る工程(加圧浮上処理工程)S7とを有する。以下、各構成について詳細に説明する。
本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1において、消化液貯留槽導入工程S1は、図1および図2に示すように、発酵槽貯留槽導入手段11によりメタン発酵消化液Rをメタン発酵槽2から消化液貯留槽3へ導入する工程である。
本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1におけるメタン発酵槽2では、バイオマス固形分(有機性残渣)が嫌気性細菌により、メタンガスと二酸化炭素に分解される。発生したメタンガスと二酸化炭素とを含んだいわゆるバイオガスは、別途回収されて、メタンガスが分離・回収され、発電等のためのエネルギー源として供される。本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1において、メタン発酵槽2におけるメタン発酵の形式、温度条件、汚泥滞留時間(SRT)などは、本発明の特徴を損なわない範囲において、適宜選択が可能であり、特に限定されないが、例えば、形式については、乾式、湿式、回分式、固定床式などを挙げることができ、温度条件については、30〜60℃の範囲内の温度を挙げることができ、SRTについては、バイオマスの量、使用するメタン発酵菌の種類、発酵温度、発酵形態などによって異なり、一律に規定することはできないが、例えば10〜30日、好ましくは10〜20日、より好ましくは10〜14日という日数を挙げることができる。また、メタン発酵槽2は、本発明の特徴を損なわない範囲において、適宜選択が可能であり、特に限定されず、メタン発酵消化液Rの量などに応じて、各種金属製タンクや各種樹脂製タンクなどを選択することができる。
本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1における消化液貯留槽3は、図1および図2に示すように、メタン発酵槽2から導入されたメタン発酵消化液Rを貯留する槽である。そのような消化液貯留槽3は、本発明の特徴を損なわない範囲において、適宜選択が可能であり、特に限定されず、メタン発酵消化液Rの量などに応じて、各種金属製タンクや各種樹脂製タンクなどを選択することができる。
また、本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1における発酵槽貯留槽導入手段11は、本発明の特徴を損なわない範囲において適宜選択が可能であり、特に限定されないが、例えば、メタン発酵槽2内で生じたメタン発酵消化液Rを連続的にまたは断続的に消化液貯留槽3へ送給する手段の他、メタン発酵槽2内で生じたメタン発酵消化液Rを抜き取って消化液貯留槽3へ注入する手段などを選択することができる。
次に、本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1において、中継槽送給工程S2、消化液貯留槽返送工程S3および凝集反応槽送給工程S4は、図1、図2および図3に示すように、それぞれ、消化液貯留槽3へ導入されたメタン発酵消化液Rを、消化液貯留槽3と中継槽4とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである貯留槽中継槽送給ライン12により、消化液貯留槽3から中継槽4へ送給する工程、中継槽4へ送給されたメタン発酵消化液Rの一部(図示しない)を、中継槽4と消化液貯留槽3とを連通させるメタン発酵消化液R返送(送給)用ラインである中継槽貯留槽返送ライン13により、中継槽4から消化液貯留槽3へ返送(送給)する工程、消化液貯留槽返送工程S3と並行して進捗する工程であって、かつ中継槽4へ送給されたメタン発酵消化液Rの残部(図示しない)を、中継槽4と凝集反応槽5とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ライン14により、中継槽4から凝集反応槽5へ送給して凝集反応処理対象物AOとする工程である。
本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1におけるメタン発酵消化液R送給用ラインまたはメタン発酵消化液R返送(送給)用ラインである、貯留槽中継槽送給ライン12、中継槽貯留槽返送ライン13および中継槽凝集反応槽送給ライン14は、いずれも、本発明の特徴を損なわない範囲において適宜選択が可能であり、特に限定されないが、例えば、貯留槽中継槽送給ライン12については、メタン発酵槽2から消化液貯留槽3へ導入されたメタン発酵消化液Rを連続的にまたは断続的に中継槽4へ送給する手段など、中継槽貯留槽返送ライン13については、消化液貯留槽3から中継槽4へ送給されたメタン発酵消化液Rの一部を連続的にまたは断続的に消化液貯留槽3へ返送(送給)する手段など、中継槽凝集反応槽送給ライン14については、消化液貯留槽3から中継槽4へ送給されたメタン発酵消化液Rの残部を連続的にまたは断続的に凝集反応槽5へ送給する手段などを、それぞれ選択することができる。
また、本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1における中継槽4は、図1、図2および図3に示すように、貯留槽中継槽送給ライン12により消化液貯留槽3から送給されたメタン発酵消化液Rの一部を、中継槽貯留槽返送ライン13により消化液貯留槽3へ返送(送給)しつつ、かつ消化液貯留槽3から送給されたメタン発酵消化液Rの残部を、中継槽凝集反応槽送給ライン14により凝集反応槽5へ送給する槽である。これらのような構成により、直接的には中継槽4から凝集反応槽5へ、また、間接的には消化液貯留槽3から凝集反応槽5へ、メタン発酵消化液Rを定量ずつ送給することが可能となり、凝集反応槽5における凝集反応が滞りなく進む。そのような中継槽4は、本発明の特徴を損なわない範囲において、適宜選択が可能であり、特に限定されず、メタン発酵消化液Rの量などに応じて、各種金属製タンクや各種樹脂製タンクなどを選択することができる。
次に、本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1において、凝集反応処理工程S5は、図1に示すように、凝集反応槽5において凝集反応処理対象物AOを凝集反応処理して凝集反応処理物Aを得る工程である。
本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1における凝集反応槽5は、図2に示すように、メタン発酵消化液R送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ライン14により中継槽4から送給されたメタン発酵消化液Rを凝集反応処理対象物AOとして、凝集反応処理して凝集反応処理物Aを得る槽である。そのような凝集反応槽5は、本発明の特徴を損なわない範囲において、適宜選択が可能であり、特に限定されず、メタン発酵消化液Rすなわち凝集反応処理対象物AOの量や、得られる凝集反応処理物Aの量などに応じて、各種金属製タンクや各種樹脂製タンクなどを選択することができる。
また、凝集反応槽5で用いることのできる凝集剤は、本発明の特徴を損なわない範囲において、適宜選択が可能であり、特に限定されないが、例えば、高分子凝集剤や無機凝集剤などを挙げることができる。高分子凝集剤としては、具体的には、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの4級化物またはその塩の重合物、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの4級化物またはその塩とアクリルアミドとの共重合物、ポリアクリルアミドのマンニッヒ変性物またはその4級化物等のカチオン性高分子凝集剤;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの4級化物またはその塩、アクリル酸またはその塩とアクリルアミドとの共重合物等の両性高分子凝集剤(アニオンカチオン高分子凝集剤);ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミドの部分加水分解物、アクリルアミドとアクリル酸ナトリウムの共重合物、アクリルアミドとビニルスルホン酸ナトリウムの共重合物、アクリルアミドと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムとの共重合物、アクリルアミドとアクリル酸ナトリウムと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウムとの三元共重合物等のアニオン性高分子凝集剤;ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド等のノニオン性高分子凝集剤などを挙げることができ、無機凝集剤としては、例えば、塩化第二鉄ポリ硫酸第二鉄などの鉄化合物、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウムなどのアルミニウム化合物、石灰などのカルシウム化合物、マグネシウム化合物などを挙げることができる。また上述した凝集剤は、選択した1種を単独で用いてもよく、それらの2種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1において、凝集反応槽5で用いる凝集剤を溶解するために、凝集剤自動溶解装置(図示しない)を凝集反応槽5に組み込んで用いてもよく、凝集反応槽5とは別個、設置して用いてもよい。
次に、本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1において、加圧浮上槽送給工程S6は、図1および図2に示すように、凝集反応槽5において得られた凝集反応処理物Aを、凝集反応処理物A送給用ラインである凝集反応槽加圧浮上槽送給ライン15により凝集反応槽5から加圧浮上槽6へ送給して加圧浮上処理対象物POとする工程である。
本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1における凝集反応処理物A送給用ラインである凝集反応槽加圧浮上槽送給ライン15は、本発明の特徴を損なわない範囲において適宜選択が可能であり、特に限定されないが、例えば、凝集反応槽5において得られた凝集反応処理物Aを連続的にまたは断続的に加圧浮上槽6へ送給する手段などを選択することができる。
本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1における加圧浮上槽6は、本発明の特徴を損なわない範囲において適宜選択が可能であり、特に限定されないが、例えば、メタン発酵消化液Rに対し、凝集処理、ph調整処理、あるいは化学反応処理をして得られる、懸濁物質、凝集分離物質、ph調整処理により析出する物質、化学反応処理により析出する物質に微細気泡を付着させ、見かけの比重を小さくさせて気液分離を行う槽を挙げることができる。そのような加圧浮上槽6は、本発明の特徴を損なわない範囲において、適宜選択が可能であり、特に限定されず、凝集反応処理物Aすなわち加圧浮上処理対象物POの量や、得られる浮上スカムFSの量、分離液SLの量などに応じて、各種金属製タンクや各種樹脂製タンクなどを選択することができる。なお、高分子凝集剤を使用しない場合は、加圧浮上槽6としてドラム型スクリーンやディスク型スクリーンを選択することができる。
次に、本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1において、加圧浮上処理工程S7は、図1に示すように、加圧浮上槽6において加圧浮上処理対象物POを加圧浮上処理して、少なくとも浮上スカムFSと分離液SLとを得る工程である。本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1において、加圧浮上槽6における加圧条件は、本発明の特徴を損なわない範囲において適宜選択が可能であり、特に限定されないが、例えば、50〜700kPaの条件を挙げることができる。
次に、本発明に係るメタン発酵消化液Rの処理方法の第二実施形態、すなわち本第二実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM2の各構成について説明する。なお、本第二実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM2のうち、上述した第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1の構成と同一もしくは相当する構成については、同一の符号を付して再度の説明を省略する。
本発明に係るメタン発酵消化液の処理方法の第二実施形態である、メタン発酵消化液R(図示しない)の処理方法SM2は、図4および図5に示すように、バイオマスを発酵させてメタンガスを得た後に生じるメタン発酵消化液Rの処理方法であって、発酵槽貯留槽導入手段11により、メタン発酵消化液Rをメタン発酵槽2から消化液貯留槽3へ導入する工程(消化液貯留槽導入工程)S1と、消化液貯留槽3と中継槽4とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである貯留槽中継槽送給ライン12により、消化液貯留槽3へ導入したメタン発酵消化液Rを中継槽4へ送給する工程(中継槽送給工程)S2と、中継槽4へ送給したメタン発酵消化液Rの一部(図示しない)を、中継槽4と消化液貯留槽3とを連通させるメタン発酵消化液R返送(送給)用ラインである中継槽貯留槽返送ライン13により中継槽4から消化液貯留槽3へ返送(送給)する工程(消化液貯留槽返送工程)S3と、中継槽4へ送給したメタン発酵消化液Rの残部(図示しない)を、中継槽4と凝集反応槽5とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ライン14により中継槽4から凝集反応槽5へ送給して凝集反応処理対象物AO(図示しない)とする、消化液貯留槽返送工程S3と並行して進捗する工程(凝集反応槽送給工程)S4と、凝集反応処理対象物AOを凝集反応槽5において凝集反応処理して凝集反応処理物A(図示しない)を得る工程(凝集反応処理工程)S5と、得られた凝集反応処理物Aを、凝集反応槽5と加圧浮上槽6とを連通させる凝集反応処理物A送給用ラインである凝集反応槽加圧浮上槽送給ライン15により凝集反応槽5から加圧浮上槽6へ送給して加圧浮上処理対象物PO(図示しない)とする工程(加圧浮上槽送給工程)S6と、加圧浮上処理対象物POを加圧浮上槽6において加圧浮上処理して、少なくとも浮上スカムFS(図示しない)と分離液SL(図示しない)とを得る工程(加圧浮上処理工程)S7と、得られた分離液SLの一部または全部を、加圧浮上槽6と凝集反応槽5とを連通させる分離液SL返送(送給)用ラインである分離液返送(送給)ライン16により加圧浮上槽6から凝集反応槽5へ返送(送給)する工程(分離液返送工程)S8とを有する。以下、各構成について詳細に説明する。
本第二実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM2において、分離液返送工程S8は、図4および図5に示すように、加圧浮上槽6における加圧浮上処理により得られた、少なくとも浮上スカムFSと分離液SLのうちの分離液SLの一部または全部を、加圧浮上槽6と凝集反応槽5とを連通させる分離液SL返送(送給)用ラインである分離液返送(送給)ライン16により、加圧浮上槽6から凝集反応槽5へ返送(送給)する工程である。
本第二実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM2における分離液SL返送(送給)用ラインである分離液返送(送給)ライン16は、本発明の特徴を損なわない範囲において適宜選択が可能であり、特に限定されないが、例えば、加圧浮上槽6において得られた分離液SLを連続的にまたは断続的に凝集反応槽5へ返送(送給)する手段などを選択することができる。
このような本第二実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM2により、凝集反応槽5に送給されたメタン発酵消化液R中に含まれる(Suspended Solid)SSのほとんどが、さらなる加圧浮上処理によって得られる分離液SLに残留せず、同時に得られる浮上スカムFSへ移行する。なお、本第二実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM2において、分離液SLの残部があれば放流してもよい。
次に、本発明に係るメタン発酵消化液Rの処理方法の第三実施形態、すなわち本第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM3の各構成について説明する。なお、本第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM3のうち、上述した第一実施形態および第二実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1およびSM2の構成と同一もしくは相当する構成については、同一の符号を付して再度の説明を省略する。
本発明に係るメタン発酵消化液Rの処理方法の第三実施形態である、メタン発酵消化液R(図示しない)の処理方法SM3は、図6に示すように、バイオマスを発酵させてメタンガスを得た後に生じるメタン発酵消化液Rの処理方法であって、発酵槽貯留槽導入手段11により、メタン発酵消化液Rをメタン発酵槽2から消化液貯留槽3へ導入する工程(消化液貯留槽導入工程)S1と、消化液貯留槽3と中継槽4とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである貯留槽中継槽送給ライン12により、消化液貯留槽3へ導入したメタン発酵消化液Rを中継槽4へ送給する工程(中継槽送給工程)S2と、中継槽4へ送給したメタン発酵消化液Rの一部(図示しない)を、中継槽4と消化液貯留槽3とを連通させるメタン発酵消化液R返送(送給)用ラインである中継槽貯留槽返送ライン13により中継槽4から消化液貯留槽3へ返送(送給)する工程(消化液貯留槽返送工程)S3と、中継槽4へ送給したメタン発酵消化液Rの残部(図示しない)を、中継槽4と凝集反応槽5とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ライン14により中継槽4から凝集反応槽5へ送給して凝集反応処理対象物AO(図示しない)とする、消化液貯留槽返送工程S3と並行して進捗する工程(凝集反応槽送給工程)S4と、凝集反応処理対象物AOを凝集反応槽5において凝集反応処理して凝集反応処理物A(図示しない)を得る工程(凝集反応処理工程)S5と、得られた凝集反応処理物Aを、凝集反応槽5と加圧浮上槽6とを連通させる凝集反応処理物A送給用ラインである凝集反応槽加圧浮上槽送給ライン15により凝集反応槽5から加圧浮上槽6へ送給して加圧浮上処理対象物PO(図示しない)とする工程(加圧浮上槽送給工程)S6と、加圧浮上処理対象物POを加圧浮上槽6において加圧浮上処理して、少なくとも浮上スカムFS(図示しない)と分離液SL(図示しない)とを得る工程(加圧浮上処理工程)S7と、得られた浮上スカムFSの一部または全部を、加圧浮上槽メタン発酵槽導入手段(図示しない)により加圧浮上槽6からメタン発酵槽2へ導入する工程(浮上スカムメタン発酵槽導入工程)S9とを有する。以下、各構成について詳細に説明する。
本第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM3において、浮上スカムメタン発酵槽導入工程S9は、加圧浮上槽6における加圧浮上処理により得られた、少なくとも浮上スカムFSと分離液SLのうちの浮上スカムFSの一部または全部を、加圧浮上槽メタン発酵槽導入手段により、図6に示すように、加圧浮上槽6からメタン発酵槽2へ導入する工程である。
本第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM3における加圧浮上槽メタン発酵槽導入手段は、本発明の特徴を損なわない範囲において適宜選択が可能であり、特に限定されないが、例えば、加圧浮上槽6において得られた浮上スカムFSを連続的にまたは断続的にメタン発酵槽2へ送給する手段の他、加圧浮上槽6において得られた浮上スカムFSを回収してメタン発酵槽2へ投入する手段などを選択することができる。
なお、本第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM3は、加圧浮上処理により得られた分離液SLの一部または全部を、加圧浮上槽6と凝集反応槽5とを連通させる分離液SL返送(送給)用ラインである分離液返送(送給)ライン16により加圧浮上槽6から凝集反応槽5へ返送(送給)する工程(分離液返送工程)S8を含んでもよい。
このような本第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM3を包含するメタンガス製造方法と、浮上スカムFSをメタン発酵槽2へまったく導入せずにメタンガスを製造する方法とを比較すると、本第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM3を包含するメタンガス製造方法の方が、メタン発酵槽2におけるメタンガスの製造を高める。なお、本第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM3において、浮上スカムFSの残部があれば肥料として用いてもよい。
次に、本発明に係るメタン発酵消化液Rの処理方法の第四実施形態、すなわち本第四実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM4の各構成について説明する。なお、本第四実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM4のうち、上述した第一実施形態、第二実施形態および第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1、SM2およびSM3の構成と同一もしくは相当する構成については、同一の符号を付して再度の説明を省略する。
本発明に係るメタン発酵消化液Rの処理方法の第四実施形態である、メタン発酵消化液R(図示しない)の処理方法SM4は、図7および図8に示すように、バイオマスを発酵させてメタンガスを得た後に生じるメタン発酵消化液Rの処理方法であって、発酵槽貯留槽導入手段11により、メタン発酵消化液Rをメタン発酵槽2から消化液貯留槽3へ導入する工程(消化液貯留槽導入工程)S1と、消化液貯留槽3と中継槽4とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである貯留槽中継槽送給ライン12により、消化液貯留槽3へ導入したメタン発酵消化液Rを中継槽4へ送給する工程(中継槽送給工程)S2と、中継槽4へ送給したメタン発酵消化液Rの一部(図示しない)を、中継槽4と消化液貯留槽3とを連通させるメタン発酵消化液R返送(送給)用ラインである中継槽貯留槽返送ライン13により中継槽4から消化液貯留槽3へ返送(送給)する工程(消化液貯留槽返送工程)S3と、中継槽4へ送給したメタン発酵消化液Rの残部(図示しない)を、中継槽4と凝集反応槽5とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ライン14により中継槽4から凝集反応槽5へ送給して凝集反応処理対象物AO(図示しない)とする、消化液貯留槽返送工程S3と並行して進捗する工程(凝集反応槽送給工程)S4と、凝集反応処理対象物AOを凝集反応槽5において凝集反応処理して凝集反応処理物A(図示しない)を得る工程(凝集反応処理工程)S5と、得られた凝集反応処理物Aを、凝集反応槽5と加圧浮上槽6とを連通させる凝集反応処理物A送給用ラインである凝集反応槽加圧浮上槽送給ライン15により凝集反応槽5から加圧浮上槽6へ送給して加圧浮上処理対象物PO(図示しない)とする工程(加圧浮上槽送給工程)S6と、加圧浮上処理対象物POを加圧浮上槽6において加圧浮上処理して、少なくとも浮上スカムFS(図示しない)と分離液SL(図示しない)とを得る工程(加圧浮上処理工程)S7と、得られた浮上スカムFSの一部または全部を、加圧浮上槽亜臨界水処理装置導入手段17により加圧浮上槽6から亜臨界水処理装置7へ導入して亜臨界水処理対象物SO(図示しない)とする工程(亜臨界水処理装置導入工程)S10と、亜臨界水処理対象物SOを亜臨界水処理装置7において亜臨界水処理して亜臨界水処理物S(図示しない)を得る工程(亜臨界水処理工程)S11と、亜臨界水処理により得られた亜臨界水処理物Sの一部または全部を、亜臨界水処理装置メタン発酵槽導入手段(図示しない)により亜臨界水処理装置7からメタン発酵槽2へ導入する工程(亜臨界水処理物メタン発酵槽導入工程)S12とを有する。以下、各構成について詳細に説明する。
本第四実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM4において、亜臨界水処理装置導入工程S10および亜臨界水処理物メタン発酵槽導入工程S12は、図7および図8に示すように、それぞれ、加圧浮上槽6における加圧浮上処理により得られた、少なくとも浮上スカムFSと分離液SLのうちの浮上スカムFSの一部または全部を、加圧浮上槽亜臨界水処理装置導入手段17により加圧浮上槽6から亜臨界水処理装置7へ導入して亜臨界水処理対象物SOとする工程、および亜臨界水処理により得られた亜臨界水処理物Sの一部または全部を、亜臨界水処理装置メタン発酵槽導入手段(図示しない)により亜臨界水処理装置7からメタン発酵槽2へ導入する工程である。
本第四実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM4における加圧浮上槽亜臨界水処理装置導入手段17および亜臨界水処理装置メタン発酵槽導入手段は、本発明の特徴を損なわない範囲において適宜選択が可能であり、特に限定されないが、加圧浮上槽亜臨界水処理装置導入手段17については、例えば、加圧浮上槽6において得られた浮上スカムFSを連続的にまたは断続的に亜臨界水処理装置7へ送給する手段の他、加圧浮上槽6において得られた浮上スカムFSを回収して亜臨界水処理装置7へ投入する手段などを選択することができ、亜臨界水処理装置メタン発酵槽導入手段については、例えば、亜臨界水処理装置7において得られた亜臨界水処理物Sを連続的にまたは断続的にメタン発酵槽2へ送給する手段の他、加圧浮上槽6において得られた亜臨界水処理物Sを回収してメタン発酵槽2へ投入する手段などを選択することができる。
また、本第四実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM4において、亜臨界水処理工程S11は、図7に示すように、亜臨界水処理装置7において亜臨界水処理対象物SOを亜臨界水処理して亜臨界水処理物Sを得る工程である。
本第四実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM4における亜臨界水処理装置7は、図8に示すように、加圧浮上槽亜臨界水処理装置導入手段17により加圧浮上槽6から導入された浮上スカムFSを亜臨界水処理対象物SOとして、亜臨界水処理して亜臨界水処理物Sを得る装置である。そのような亜臨界水処理装置7は、本発明の特徴を損なわない範囲において、適宜選択が可能であり、特に限定されず、浮上スカムFSすなわち亜臨界水処理対象物SOの量や、得られる亜臨界水処理物Sの量などに応じて、各種金属製タンクや各種樹脂製タンクなどを選択することができる。また、そのような亜臨界水処理装置7は、本発明の特徴を損なわない範囲において適宜選択が可能であり、特に限定されないが、例えば、耐圧容器(圧力容器)内において亜臨界水処理対象物SOを攪拌しながら、高温、高圧の飽和水蒸気を用いて加水分解をするとともに熱分解をする装置を選択することができ、具体的には、圧力容器と、水蒸気供給装置と、攪拌装置と、水蒸気制御装置と、回転シャフト制御装置とを備えて構成されている装置を選択することができる。
なお、本第四実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM4は、加圧浮上処理により得られた分離液SLの一部または全部を、加圧浮上槽6と凝集反応槽5とを連通させる分離液SL返送(送給)用ラインである分離液返送(送給)ライン16により加圧浮上槽6から凝集反応槽5へ返送(送給)する工程(分離液返送工程)S8を含んでもよい。
このような本第四実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM4を包含するメタンガス製造方法と、第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM3を包含するメタンガス製造方法とを比較すると、本第四実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM4を包含するメタンガス製造方法の方が、メタン発酵槽2におけるメタンガスの製造をさらに高める。なお、本第四実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM4において、亜臨界水処理物Sの残部があれば肥料として用いてもよい。
次に、本発明に係るメタン発酵消化液Rの処理方法を包含するメタンガス製造方法の実施形態、すなわち本実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法を包含するメタンガス製造方法PMの各構成について説明する。なお、本実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法を包含するメタンガス製造方法PMのうち、上述した第一実施形態、第二実施形態、第三実施形態および第四実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1、SM2、SM3およびSM4の構成と同一もしくは相当する構成については、同一の符号を付して再度の説明を省略する。
本発明に係るメタン発酵消化液Rの処理方法を包含するメタンガス製造方法の実施形態である、メタン発酵消化液R(図示しない)の処理方法を包含するメタンガス製造方法PMは、図9に示すように、メタン発酵槽2において、バイオマス固形分(有機性残渣)を発酵させてメタンガスを含むバイオガスとメタン発酵消化液Rとを生じさせる工程(メタン発酵工程)S13と、発酵槽貯留槽導入手段11により、メタン発酵槽2において生じたメタン発酵消化液Rをメタン発酵槽2から消化液貯留槽3へ導入する工程(消化液貯留槽導入工程)S1と、消化液貯留槽3と中継槽4とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである貯留槽中継槽送給ライン12により、消化液貯留槽3へ導入したメタン発酵消化液Rを中継槽4へ送給する工程(中継槽送給工程)S2と、中継槽4へ送給したメタン発酵消化液Rの一部(図示しない)を、中継槽4と消化液貯留槽3とを連通させるメタン発酵消化液R返送(送給)用ラインである中継槽貯留槽返送ライン13により中継槽4から消化液貯留槽3へ返送(送給)する工程(消化液貯留槽返送工程)S3と、中継槽4へ送給したメタン発酵消化液Rの残部(図示しない)を、中継槽4と凝集反応槽5とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ライン14により中継槽4から凝集反応槽5へ送給して凝集反応処理対象物AO(図示しない)とする、消化液貯留槽返送工程S3と並行して進捗する工程(凝集反応槽送給工程)S4と、凝集反応処理対象物AOを凝集反応槽5において凝集反応処理して凝集反応処理物A(図示しない)を得る工程(凝集反応処理工程)S5と、得られた凝集反応処理物Aを、凝集反応槽5と加圧浮上槽6とを連通させる凝集反応処理物A送給用ラインである凝集反応槽加圧浮上槽送給ライン15により凝集反応槽5から加圧浮上槽6へ送給して加圧浮上処理対象物PO(図示しない)とする工程(加圧浮上槽送給工程)S6と、加圧浮上処理対象物POを加圧浮上槽6において加圧浮上処理して、少なくとも浮上スカムFS(図示しない)と分離液SL(図示しない)とを得る工程(加圧浮上処理工程)S7とを有し、さらに、得られた浮上スカムFSの一部または全部を、加圧浮上槽メタン発酵槽導入手段(図示しない)により加圧浮上槽6からメタン発酵槽2へ導入する工程(浮上スカムメタン発酵槽導入工程)S9、または得られた浮上スカムFSの一部または全部を、加圧浮上槽亜臨界水処理装置導入手段17により加圧浮上槽6から亜臨界水処理装置7へ導入して亜臨界水処理対象物SO(図示しない)とする工程(亜臨界水処理装置導入工程)S10と、亜臨界水処理対象物SOを亜臨界水処理装置7において亜臨界水処理して亜臨界水処理物S(図示しない)を得る工程(亜臨界水処理工程)S11と、亜臨界水処理により得られた亜臨界水処理物Sの一部または全部を、亜臨界水処理装置メタン発酵槽導入手段(図示しない)により亜臨界水処理装置7からメタン発酵槽2へ導入する工程(亜臨界水処理物メタン発酵槽導入工程)S12を有する。
本実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法を包含するメタンガス製造方法PMにおいて、メタン発酵工程S13は、図9に示すように、嫌気性細菌によりバイオマス固形分(有機性残渣)がメタンガスと二酸化炭素に分解され、メタンガスを含むバイオガスとメタン発酵消化液Rとを生じさせる工程である。
なお、本実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法を包含するメタンガス製造方法PMは、加圧浮上処理により得られた分離液SLの一部または全部を、加圧浮上槽6と凝集反応槽5とを連通させる分離液SL返送(送給)用ラインである分離液返送(送給)ライン16により加圧浮上槽6から凝集反応槽5へ返送(送給)する工程(分離液返送工程)S8を含んでもよい。
次に、本発明に係るメタン発酵消化液の処理システムの第一実施形態である、メタン発酵消化液R(図示しない)の処理システムSS1(1)、本発明に係るメタン発酵消化液の処理システムの第二実施形態である、メタン発酵消化液R(図示しない)の処理システムSS2(1)および本発明に係るメタン発酵消化液の処理システムの第三実施形態である、メタン発酵消化液R(図示しない)の処理システムSS3(1)の各構成について説明する。なお、本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理システムSS1(1)、本第二実施形態のメタン発酵消化液Rの処理システムSS2(1)および本第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理システムSS3(1)のうち、上述した第一実施形態、第二実施形態、第三実施形態および第四実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM1、SM2、SM3およびSM4の構成、ならびに本実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法を包含するメタンガス製造方法PMの構成と同一もしくは相当する構成については、同一の符号を付して再度の説明を省略する。
本第一実施形態のメタン発酵消化液Rの処理システムSS1(1)は、消化液貯留槽3と、凝集反応槽5と、加圧浮上槽6とを備え、かつ、メタン発酵消化液R返送用ラインである中継槽貯留槽返送ライン13で消化液貯留槽3と連通しているとともにメタン発酵消化液R送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ライン14で凝集反応槽5と連通している中継槽4を備えており、本第二実施形態のメタン発酵消化液Rの処理システムSS2(1)は、消化液貯留槽3と、凝集反応槽5と、加圧浮上槽6とを備え、かつ、メタン発酵消化液R返送用ラインである中継槽貯留槽返送ライン13で消化液貯留槽3と連通しているとともにメタン発酵消化液R送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ライン14で凝集反応槽5と連通している中継槽4と、加圧浮上槽6と凝集反応槽5とを連通する、分離液SL返送(送給)用ラインである分離液返送(送給)ライン16を備えており、本第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理システムSS3(1)は、消化液貯留槽3と、凝集反応槽5と、加圧浮上槽6とを備え、かつ、メタン発酵消化液R返送用ラインである中継槽貯留槽返送ライン13で消化液貯留槽3と連通しているとともにメタン発酵消化液R送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ライン14で凝集反応槽5と連通している中継槽4と、加圧浮上槽6と凝集反応槽5とを連通する、分離液SL返送(送給)用ラインである分離液返送(送給)ライン16と、亜臨界水処理装置7を備えている。
次に、本発明に係るメタン発酵消化液の処理方法およびメタン発酵消化液の処理システムの作用について、実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、発酵槽貯留槽導入手段11により、メタン発酵槽2において生じたメタン発酵消化液Rが、メタン発酵槽2から消化液貯留槽3へ導入される。続いて、消化液貯留槽3と中継槽4とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである貯留槽中継槽送給ライン12により、消化液貯留槽3へ導入されたメタン発酵消化液Rが中継槽4へ送給される。中継槽4へ送給されたメタン発酵消化液Rの一部が、中継槽4と消化液貯留槽3とを連通させるメタン発酵消化液R返送(送給)用ラインである中継槽貯留槽返送ライン13により、中継槽4から消化液貯留槽3へ返送(送給)されるとともに、中継槽4へ送給したメタン発酵消化液Rの残部が、中継槽4と凝集反応槽5とを連通させるメタン発酵消化液R送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ライン14により、中継槽4から凝集反応槽5へ送給されて凝集反応処理対象物AOとされる。これらのような構成により、直接的には中継槽4から凝集反応槽5へ、また、間接的には消化液貯留槽3から凝集反応槽5へ、メタン発酵消化液Rを定量ずつ送給することが可能となり、凝集反応槽5における凝集反応を滞りなく進ませることができる。
続いて、凝集反応槽5において、凝集反応処理対象物AOが凝集反応処理されて凝集反応処理物A(図示しない)が得られ、得られた凝集反応処理物Aは、凝集反応槽5と加圧浮上槽6とを連通させる凝集反応処理物A送給用ラインである凝集反応槽加圧浮上槽送給ライン15により凝集反応槽5から加圧浮上槽6へ送給されて、加圧浮上処理対象物POとされる。加圧浮上処理対象物POは、加圧浮上槽6において加圧浮上処理され、少なくとも浮上スカムFS(図示しない)と分離液SL(図示しない)とに分離され、得られた浮上スカムFSは、その一部または全部を、加圧浮上槽メタン発酵槽導入手段(図示しない)により加圧浮上槽6からメタン発酵槽2へ導入されるか、または、加圧浮上槽亜臨界水処理装置導入手段17により加圧浮上槽6から亜臨界水処理装置7へ導入されて亜臨界水処理対象物SO(図示しない)とされ、亜臨界水処理装置7において、亜臨界水処理対象物SOが亜臨界水処理されて亜臨界水処理物S(図示しない)が得られ、得られた亜臨界水処理物Sは、その一部または全部が、亜臨界水処理装置メタン発酵槽導入手段(図示しない)により亜臨界水処理装置7からメタン発酵槽2へ導入される。これらのような構成により、メタン発酵槽2におけるメタンガスの製造をさらに高めることができる。なお、浮上スカムFSおよび/または亜臨界水処理物Sの残部があれば肥料として用いてもよい。
さらに、前記加圧浮上処理により得られた分離液SLの一部または全部を、加圧浮上槽6と凝集反応槽5とを連通させる分離液SL返送(送給)用ラインである分離液返送(送給)ライン16により加圧浮上槽6から凝集反応槽5へ返送(送給)することにより、凝集反応槽5に送給されたメタン発酵消化液R中に含まれる(Suspended Solid)SSのほとんどを、さらなる加圧浮上処理によって得られる分離液SLに残留させることなく、同時に得られる浮上スカムFSへ移行させることができる。なお、分離液SLの残部があれば放流してもよい。
以上のようなメタン発酵消化液Rの処理方法の第一実施形態(SM1)、メタン発酵消化液Rの処理方法の第二実施形態(SM2)、メタン発酵消化液Rの処理方法の第三実施形態(SM3)およびメタン発酵消化液Rの処理方法の第四実施形態(SM4)、ならびにメタン発酵消化液Rの処理方法を包含するメタンガス製造方法の実施形態(PM)、メタン発酵消化液の処理システムの第一実施形態(SS1)、メタン発酵消化液の処理システムの第二実施形態(SS2)およびメタン発酵消化液の処理システムの第三実施形態(SS3)によれば、以下の効果を得ることができる。
1.SS濃度の高いメタン発酵消化液Rをメタン発酵槽2または消化液貯留槽3から凝集反応槽5へ定量ずつ導入・送給することができて、メタン発酵消化液Rを滞らせることなくスムーズに、かつ効率よく凝集反応処理へ供することができる。
2.加圧浮上処理によって得られた分離液SLを凝集反応槽5へ返送(送給)することで、凝集反応槽5に送給されたメタン発酵消化液R中に含まれるSSのほとんどを、さらなる加圧浮上処理によって得られる分離液SLに残留させることなく、同時に得られる浮上スカムFSへ移行させることができる。
3.加圧浮上処理により得られた浮上スカムの一部または全部をメタン発酵槽へ導入するか、あるいは得られた浮上スカムの一部または全部を亜臨界水処理し、得られた亜臨界水処理物をメタン発酵槽へ導入することにより、メタン発酵槽における嫌気性細菌のウォッシュアウトを抑制するとともに、メタン発酵槽における発酵能や発酵効率を向上させて、メタン発酵槽2におけるメタンガスの製造をさらに高めることができる。
なお、本発明に係るメタン発酵消化液処理方法、メタンガス製造方法およびメタン発酵消化液処理システムは、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない範囲において、適宜変更することができる。
例えば、上述した各実施形態や構成以外の構成を、本発明の特徴を損なわない範囲において、適宜採用することができる。そのような構成としては、例えば、酸発酵に係る工程や槽、排水工程や排水設備、空気圧縮工程や空気圧縮機、液肥製造工程や液肥製造設備などを挙げることができる。
以下、本発明に係るメタン発酵消化液の処理方法およびメタン発酵消化液の処理システムについて、実施例に基づいて説明する。なお、本発明の技術的範囲は、これらの実施例によって示される特徴に限定されない。
<実施例1>メタン発酵消化液Rの送給における中継槽4の設置の要否についての検討
従来のメタン発酵消化液Rの処理方法CMと、第一実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM1との比較、すなわち、メタン発酵消化液Rの送給における中継槽4の設置についての検討を行った。
バイオマス(食物工場残渣、牛糞、間伐材、稲わら)15tを5,000tのメタン発酵槽2にて発酵させ、得られたメタン発酵消化液R(嫌気性消化液)15tを消化液貯留槽3へ導入し、次いで、メタン発酵消化液R送給用ラインを通じて消化液貯留槽3から凝集反応槽5へ、直接送給し、その凝集反応の度合いを経時的に見た(従来におけるメタン発酵消化液Rの処理方法CM、図10参照)。
一方、バイオマス(食物工場残渣、牛糞、間伐材、稲わら)15tを5,000tのメタン発酵槽2にて発酵させ、得られたメタン発酵消化液R(嫌気性消化液)15tを発酵槽貯留槽導入手段11により消化液貯留槽3へ導入し、次いで、中継槽4を設置した後、メタン発酵消化液R送給用ラインである貯留槽中継槽送給ライン12を通じて消化液貯留槽3から中継槽4へ送給し、その送給されたメタン発酵消化液Rの一部を、メタン発酵消化液R返送用ラインである中継槽貯留槽返送ライン13を通じて中継槽4から消化液貯留槽3へ返送(送給)するとともに、その残部を、メタン発酵消化液R送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ライン14を通じて凝集反応槽5へ送給し、その凝集反応の度合いを経時的に見た(第一実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM1、図1、図2および図3参照)。
上述した従来におけるメタン発酵消化液Rの処理方法CMの場合の、消化液貯留槽3の水位、消化液貯留槽3から凝集反応槽5へのメタン発酵消化液Rの送給量、当該送給量の変化および凝集反応の度合いを表1に示し、第一実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM1の場合の、消化液貯留槽3の水位、中継槽4から凝集反応槽5へのメタン発酵消化液Rの送給量、当該送給量の変化および凝集反応の度合いを表2に示す。
Figure 0006395199
Figure 0006395199
メタン発酵消化液Rの送給量の変化の割合は、消化液貯留槽3の水位が2.8mの際の送給量である0.38トン/時の値を100%とした場合の、各水位における送給量(トン/時)での割合を示している。従来におけるメタン発酵消化液Rの処理方法CMでは、表1に示すように、消化液貯留槽3の水位が増加するに従い、消化液貯留槽3から凝集反応槽5への、1時間当たりのメタン発酵消化液Rの送給量が増加してしまうため、当該送給量の変化の割合も増加傾向にあり(一定の値を示さず)、その結果、消化液に含有する高濃度の浮遊物の変動分の増加により凝集反応がすぐに止まってしまい、以降の加圧浮上分離操作が不能になったが、第一実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM1では、表2に示すように、消化液貯留槽3の水位が減少しても、消化液貯留槽3から凝集反応槽5への、1時間当たりのメタン発酵消化液Rの送給量および当該送給量の変化の割合は増加せず、一定の値を示し、その結果、凝集反応が滞りなく進んだ。
これらのことから、第一実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM1を選択することにより、直接的には中継槽4から凝集反応槽5へ、また、間接的には消化液貯留槽3から凝集反応槽5へ、メタン発酵消化液Rを定量ずつ送給することが可能となり、凝集反応が滞りなく進むことが明らかとなった。また、この安定性は従来の技術では存在しなかった。
<実施例2>分離液を凝集反応槽5へ返送(送給)することについての検討
第一実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM1と、第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2との比較、すなわち、分離液を凝集反応槽5へ返送(送給)することについての検討を行った。
バイオマス(食物工場残渣、牛糞、間伐材、稲わら)15tを5,000tのメタン発酵槽2にて発酵させ、得られたメタン発酵消化液R(嫌気性消化液)15tを発酵槽貯留槽導入手段11により消化液貯留槽3へ導入し、次いで、貯留槽中継槽送給ライン12を通じて消化液貯留槽3から中継槽4へ送給し、その送給されたメタン発酵消化液Rの一部を、中継槽貯留槽返送ライン13を通じて中継槽4から消化液貯留槽3へ返送(送給)するとともに、その残部を、中継槽凝集反応槽送給ライン14を通じて凝集反応槽5へ送給して凝集反応処理対象物AOとし、凝集反応処理対象物AOを凝集反応槽5において凝集反応処理して凝集反応処理物Aを得、凝集反応処理物A送給用ラインである凝集反応槽加圧浮上槽送給ライン15を通じて凝集反応処理物Aを凝集反応槽5から加圧浮上槽6へ送給して加圧浮上処理対象物POとし、加圧浮上処理対象物POを加圧浮上槽6において加圧浮上処理をするという処理方法(第一実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM1、図1および図2参照)を連続で行った。
一方、バイオマス(食物工場残渣、牛糞、間伐材、稲わら)15tを5,000tのメタン発酵槽2にて発酵させ、得られたメタン発酵消化液R(嫌気性消化液)15tを発酵槽貯留槽導入手段11により消化液貯留槽3へ導入し、次いで、貯留槽中継槽送給ライン12を通じて消化液貯留槽3から中継槽4へ送給し、その送給されたメタン発酵消化液Rの一部を、中継槽貯留槽返送ライン13を通じて中継槽4から消化液貯留槽3へ返送(送給)するとともに、その残部を、中継槽凝集反応槽送給ライン14を通じて凝集反応槽5へ送給して凝集反応処理対象物AOとし、凝集反応処理対象物AOを凝集反応槽5において凝集反応処理して凝集反応処理物Aを得、凝集反応槽加圧浮上槽送給ライン15を通じて凝集反応処理物Aを凝集反応槽5から加圧浮上槽6へ送給して加圧浮上処理対象物POとし、加圧浮上処理対象物POを加圧浮上槽6において加圧浮上処理して、分離液返送用ラインである加圧浮上槽凝集反応槽返送ライン16を通じて得られた分離液SLを凝集反応槽5へ返送(送給)するという処理方法(第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2、図4および図5参照)を連続で行った。
第一実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM1と、第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2の、それぞれの場合について、凝集反応槽5に送給されたメタン発酵消化液R中に含まれるSS(Suspended Solid)濃度(mg/L)と分離液SL中に含まれるSS濃度とを計量し、比較した。その結果を表3に示す。
Figure 0006395199
第一実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM1と、第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2とを比較すると、表3に示すように、第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2の方が、加圧浮上処理によって得られた分離液SL中に含まれるSSの量がはっきりと減少していることが分かる。このことから、第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2を選択することにより、凝集反応槽5に送給されたメタン発酵消化液R中に含まれるSSのほとんどが、加圧浮上処理によって得られる分離液SLに残留せず、同時に得られる浮上スカムFSへ移行することが明らかとなった。
<実施例3>浮上スカムのメタン発酵への再利用についての検討
第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2(図4参照)を包含したメタンガスの製造方法PMによってメタンガスを製造し、得られたメタンガスを利用して発電する方法と、第三実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM3(図6参照)を包含したメタンガスの製造方法PMによってメタンガスを製造し、得られたメタンガスを利用して発電する方法と、第四実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM4(図7参照)を包含したメタンガスの製造方法PMによってメタンガスを製造し、得られたメタンガスを利用して発電する方法との比較、すなわち、第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2により得られた浮上スカムFSをメタン発酵槽2へまったく導入しない場合と、第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2により得られた浮上スカムFSをメタン発酵槽2へ導入する場合と、第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2により得られた浮上スカムFSを亜臨界水処理し、得られた亜臨界水処理物Sをメタン発酵槽2へ導入した場合との、それぞれの処理方法SM2、SM3およびSM4を包含したメタンガスの製造方法PMによってメタンガスを製造し、得られたメタンガスを利用して発電をし、それらの1時間当たりの発電量の比較を行った。
バイオマス(食物工場残渣、牛糞、間伐材、稲わら)15tを5,000tのメタン発酵槽2にて発酵させ、得られたメタンガスを利用して発電をし、その1時間当たりの発電量を測定した。一方、バイオマス(食物工場残渣、牛糞、間伐材、稲わら)15tを5,000tのメタン発酵槽2にて発酵させ、得られたメタン発酵消化液R(嫌気性消化液)15tを発酵槽貯留槽導入手段11により消化液貯留槽3へ導入し、次いで、貯留槽中継槽送給ライン12を通じて消化液貯留槽3から中継槽4へ送給し、その送給されたメタン発酵消化液Rの一部を、中継槽貯留槽返送ライン13を通じて中継槽4から消化液貯留槽3へ返送(送給)するとともに、その残部を、中継槽凝集反応槽送給ライン14を通じて凝集反応槽5へ送給して凝集反応処理対象物AOとし、凝集反応処理対象物AOを凝集反応槽5において凝集反応処理して凝集反応処理物Aを得、凝集反応槽加圧浮上槽送給ライン15を通じて凝集反応処理物Aを凝集反応槽5から加圧浮上槽6へ送給して加圧浮上処理対象物POとし、加圧浮上処理対象物POを加圧浮上槽6において加圧浮上処理して、得られた浮上スカムFSと、バイオマス(食物工場残渣、牛糞、間伐材、稲わら)15tとを、5,000tのメタン発酵槽2にて発酵させ、得られたメタンガスを利用して同様に発電をし、その1時間当たりの発電量を測定した。他方、バイオマス(食物工場残渣、牛糞、間伐材、稲わら)15tを5,000tのメタン発酵槽2にて発酵させ、得られたメタン発酵消化液R(嫌気性消化液)15tを発酵槽貯留槽導入手段11により消化液貯留槽3へ導入し、次いで、貯留槽中継槽送給ライン12を通じて消化液貯留槽3から中継槽4へ送給し、その送給されたメタン発酵消化液Rの一部を、中継槽貯留槽返送ライン13を通じて中継槽4から消化液貯留槽3へ返送(送給)するとともに、その残部を、中継槽凝集反応槽送給ライン14を通じて凝集反応槽5へ送給して凝集反応処理対象物AOとし、凝集反応処理対象物AOを凝集反応槽5において凝集反応処理して凝集反応処理物Aを得、凝集反応槽加圧浮上槽送給ライン15を通じて凝集反応処理物Aを凝集反応槽5から加圧浮上槽6へ送給して加圧浮上処理対象物POとし、加圧浮上処理対象物POを加圧浮上槽6において加圧浮上処理して、得られた浮上スカムFSを亜臨界水処理装置7へ導入して亜臨界水処理対象物SOとし、亜臨界水処理対象物SOを亜臨界水処理装置7において亜臨界水処理して亜臨界水処理物Sを得、得られた亜臨界水処理物Sと、バイオマス(食物工場残渣、牛糞、間伐材、稲わら)15tとを、5,000tのメタン発酵槽2にて発酵させ、得られたメタンガスを利用して同様に発電をし、その1時間当たりの発電量を測定した。その結果を表4に示す。
Figure 0006395199
第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2により得られた浮上スカムFSを、メタン発酵槽2へまったく導入せずにメタンガスを製造し、得られたメタンガスを利用して発電する方法、第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2により得られた浮上スカムFSをメタン発酵槽2へ導入してメタンガスを製造し、得られたメタンガスを利用して発電する方法、および第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2により得られた浮上スカムFSを亜臨界水処理し、得られた亜臨界水処理物Sをメタン発酵槽2へ導入してメタンガスを製造し、得られたメタンガスを利用して発電する方法による1時間当たりの発電量は、それぞれ、350kw/h、455kw/hおよび700kw/hであった。
これらのことから、第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2により得られた浮上スカムFSを、メタン発酵槽2へまったく導入せずにメタンガスを製造する方法と比較して、第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2により得られた浮上スカムFSをメタン発酵槽2へ導入してメタンガスを製造する方法(第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM3を包含するメタンガス製造方法)の方が、メタン発酵槽2におけるメタンガスの製造を高めること、および第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2により得られた浮上スカムFSをメタン発酵槽2へ導入してメタンガスを製造する方法(第三実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM3を包含するメタンガス製造方法)と比較して、第二実施形態におけるメタン発酵消化液Rの処理方法SM2により得られた浮上スカムFSを亜臨界水処理し、得られた亜臨界水処理物Sをメタン発酵槽2へ導入してメタンガスを製造する方法(第四実施形態のメタン発酵消化液Rの処理方法SM4を包含するメタンガス製造方法)の方が、メタン発酵槽2におけるメタンガスの製造をさらに高めることが明らかとなった。
1 メタン発酵消化液処理システム
2 メタン発酵槽
3 消化液貯留槽
4 中継槽
5 凝集反応槽
6 加圧浮上槽
7 亜臨界水処理装置
11 発酵槽貯留槽導入手段
12 貯留槽中継槽送給ライン
13 中継槽貯留槽返送ライン
14 中継槽凝集反応槽送給ライン
15 凝集反応槽加圧浮上槽送給ライン
16 分離液返送(送給)ライン
17 加圧浮上槽亜臨界水処理装置導入手段
S1 消化液貯留槽導入工程
S2 中継槽送給工程
S3 消化液貯留槽返送工程
S4 凝集反応槽送給工程
S5 凝集反応処理工程
S6 加圧浮上槽送給工程
S7 加圧浮上処理工程
S8 分離液返送工程
S9 浮上スカムメタン発酵槽導入工程
S10 亜臨界水処理装置導入工程
S11 亜臨界水処理工程
S12 亜臨界水処理物メタン発酵槽導入工程
S13 メタン発酵工程
A 凝集反応処理物
AO 凝集反応処理対象物
CM 従来におけるメタン発酵消化液の処理方法
FS 浮上スカム
PM メタンガス製造方法
PO 加圧浮上処理対象物
R メタン発酵消化液
S 亜臨界水処理物
SL 分離液
SM メタン発酵消化液処理方法
SO 亜臨界水処理対象物

Claims (8)

  1. バイオマスを発酵させてメタンガスを得た後に生じるメタン発酵消化液の処理方法であって、
    メタン発酵消化液をメタン発酵槽から消化液貯留槽へ導入する工程と、
    前記消化液貯留槽へ導入したメタン発酵消化液を前記消化液貯留槽から中継槽へ送給する工程と、
    前記中継槽へ送給したメタン発酵消化液の一部を前記中継槽から前記消化液貯留槽へ返送しつつ、前記中継槽へ送給したメタン発酵消化液の残部を前記中継槽から凝集反応槽へ送給して凝集反応処理対象物とする工程と、
    前記凝集反応処理対象物を前記凝集反応槽において凝集反応処理して凝集反応処理物を得る工程と、
    前記得られた凝集反応処理物を前記凝集反応槽から加圧浮上槽へ送給して加圧浮上処理対象物とする工程と、
    前記加圧浮上処理対象物を前記加圧浮上槽において加圧浮上処理して、少なくとも浮上スカムと分離液とを得る工程と
    を有する、前記メタン発酵消化液の処理方法。
  2. 前記得られた分離液の一部または全部を凝集反応槽へ返送する工程を有する、請求項1に記載のメタン発酵消化液の処理方法。
  3. 前記得られた浮上スカムの一部または全部を前記メタン発酵槽へ導入する工程を有する、請求項1または請求項2に記載のメタン発酵消化液の処理方法。
  4. 前記得られた浮上スカムの一部または全部を亜臨界水処理装置へ導入して亜臨界水処理対象物とする工程と、
    前記亜臨界水処理対象物を亜臨界水処理装置において亜臨界水処理して亜臨界水処理物を得る工程と、
    前記得られた亜臨界水処理物の一部または全部を前記メタン発酵槽へ導入する工程と
    を有する、請求項1または請求項2に記載のメタン発酵消化液の処理方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のメタン発酵消化液の処理方法を包含する、バイオマスを発酵させてメタンガスを製造する方法。
  6. バイオマスを発酵させてメタンガスを得た後に生じるメタン発酵消化液の処理システムであって、
    バイオマスを発酵させてメタンガスを得た後に生じるメタン発酵消化液を貯留するための消化液貯留槽と、
    前記回収したメタン発酵消化液を凝集反応させて凝集反応処理物を得るための凝集反応槽と、
    前記凝集反応処理物を加圧浮上処理して加圧浮上処理物を得るための加圧浮上槽と
    を備え、かつ、
    メタン発酵消化液送給用ラインである貯留槽中継槽送給ラインおよびメタン発酵消化液返送用ラインである中継槽貯留槽返送ラインにより前記消化液貯留槽と連通しているとともにメタン発酵消化液送給用ラインである中継槽凝集反応槽送給ラインにより前記凝集反応槽と連通している中継槽を備える、前記メタン発酵消化液の処理システム。
  7. 前記加圧浮上槽と前記凝集反応槽とを連通する分離液返送用ラインを備える、請求項6に記載の処理システム。
  8. 加圧浮上槽において得られた浮上スカムの一部または全部を導入する亜臨界水処理装置を備える、請求項6または請求項7に記載のメタン発酵消化液の処理システム。
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