JP6394522B2 - SOx濃度検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気に含まれる硫黄酸化物(SOx)の濃度を検出(取得)するSOx濃度検出装置に関する。
従来から、内燃機関の排気に含まれる硫黄酸化物の濃度を検出するSOxセンサとして、限界電流式ガスセンサが知られている。限界電流式ガスセンサは、酸化物イオン伝導性を有する固体電解質体と、固体電解質体の表面に固着された一対の電極と、を含む電気化学セルを備える。一対の電極の一方は、拡散抵抗体を介して導入される被検ガスとしての内燃機関の排気に曝され、他方は大気に曝されている。上記一方の電極を陰極とし、上記他方の電極を陽極として、これらの一対の電極の間に硫黄酸化物の分解が始まる電圧(分解開始電圧)以上の電圧を印加すると、排気中に含まれる硫黄酸化物が上記一方の電極にて還元分解されて硫黄(S)及び酸化物イオン(O2−)が生成される。この酸化物イオンは固体電解質体を介して上記他方の電極へと伝導されて酸素となり、大気中へと排出される。
上記酸化物イオンの伝導により、上記一対の電極の間に電流が流れる。このように一対の電極間に流れる電流は「電極電流」と称される場合がある。更に、上記一対の電極間に印加される電圧は、単に「印加電圧」と称される場合がある。
ところが、排気中には、硫黄酸化物のみならず、分子中に酸素原子を含むガス(以降、「含酸素ガス」と称される場合がある。)が存在している。例えば、含酸素ガスとしては、酸素(O)、硫黄酸化物(SOx)、水(HO)及び二酸化炭素(CO)等を挙げることができる。これらの含酸素ガスも上記一方の電極にて還元分解され、それにより生じた酸化物イオンが電極電流を発生させる。その結果、排気中に他の含酸素ガスに比べて極めて微量にしか含まれていないSOxの濃度を精度良く検出できない。
そこで、従来のSOx濃度検出装置は、ポンピングセルにより酸素を「SOx濃度を検出しようとしている排ガス」から排除する。更に、従来の装置は、含酸素ガスのそれぞれが還元分解されるときの上記印加電圧が異なることに着目し、例えば、SOxを分解する場合には上記印加電圧を0.75〜1.0Vに設定し、水(水蒸気)を分解する場合には上記印加電圧を1〜1.2Vに設定するようになっている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開平11−190721号公報
しかしながら、上記印加電圧を「SOxを分解する電圧」の範囲内に設定した場合、実際には水も同時に分解されてしまい、更に、内燃機関の排気に含まれる水の濃度はSOxの濃度に比べて大きく変化する。その結果、従来の装置は、SOx濃度を精度良く検出することができない虞がある。
そこで、本発明者は、検討を重ねた結果、電気化学セルにより「内燃機関の排気に含まれる水及びSOx」の両者を共に分解させたときの電極電流(分解電流)は、主として水が分解されたことにより生じているが、実際には排気に含まれるSOxの濃度に応じて変化することを見出した。この理由は定かではないが、SOx濃度に応じた量のSOxの分解生成物(例えば、硫黄及び/又は硫黄化合物)が電極表面に吸着し、この分解生成物が水の分解に寄与することができる電極面積を減少させるためであると推定される。これによれば、SOx自体の分解電流よりも遥かに大きい水の分解電流の大きさに基づいて排ガス中のSOxの濃度を検出することができる。
ところが、本発明者が更に検討を重ねたところ、電気化学セル(センサセル)により「排気に含まれる水及び硫黄酸化物」を共に分解させたときの電極電流は、排気に含まれる水の濃度によって変化してしまうことが判明した。
更に、発明者は、そのような水の濃度の影響を排除するために、センサセルの電極よりもSOxの分解速度が劣る電極を備えていて水を分解するがSOxを殆ど分解しない電気化学セル(モニタセル)をセンサセルに併設したSOxセンサを作製し、モニタセルとセンサセルとの電極電流の差(電極電流差)を用いてSOx濃度を検出することを検討した。しかしながら、このような「差」も、依然として水の濃度に依存して変化することが判明した。
従って、本発明の目的の一つは、電気化学セル(センサセル)の電極電流を用いて内燃機関の排気に含まれるSOxの濃度をより精度良く検出することができるSOx濃度検出装置を提供することにある。
本発明のSOx濃度検出装置(以降、「本発明装置」と称される場合がある。)は、内燃機関の排気通路に配設され且つ第1電気化学セルを含むSOxセンサと、制御部と、を備える。
第1電気化学セルは、前記排気通路を流れる排気が通過可能な多孔質材料からなる第1拡散抵抗体、酸化物イオン伝導性を有する第1固体電解質体、及び、前記第1固体電解質体の表面にそれぞれ形成された第1電極及び第2電極を含む。
第1電気化学セルは、水の分解開始電圧以上の電圧である第1所定電圧が前記第1電極と前記第2電極との間に印加されたときに「前記第1拡散抵抗体を通過した排気に含まれる水及び硫黄酸化物が前記第1電極にて還元分解されることによって前記第1電極と前記第2電極との間に流れる第1電流」を表す第1出力値を発生する。第1出力値は、第1電流の大きさそのものであってもよく、第1電流を電圧に変換した電圧値であってもよい。
前記制御部は、「前記第1出力値に相関を有する出力相関値」と「前記排気通路を流れる排気に含まれる水の濃度に相関を有する水濃度相関値」とを取得し、前記出力相関値と前記水濃度相関値とを用いてSOx濃度を求めるように構成されている。
「前記第1出力値に相関を有する出力相関値」は、後述するように、第1電気化学セルの電極電流(即ち、第1電流)を表す第1出力値そのものであってもよく、後述の第2電気化学セルの電極電流を表す第2出力値と第1電気化学セルの電極電流を表す第1出力値との「差(電極電流差)」であってもよい。即ち、出力相関値は、第1出力値に応じて変化する値である。
「前記排気通路を流れる排気に含まれる水の濃度に相関を有する水濃度相関値」は、後述するように第2電気化学セルの電極電流を表す第2出力値であってもよく、排気通路に別途設けられた湿度センサの出力値であってもよい。更に、排気に含まれる水の濃度は、内燃機関に供給される混合気の空燃比(機関の空燃比)に応じて実質的に決定できるので、水濃度相関値は、排気通路に設けられた空燃比センサの出力値であってもよく、機関の空燃比を推定するためのパラメータ(例えば、燃料噴射量及び吸入空気量の組み合わせ、並びに、目標空燃比等)であってもよい。
前述したように、出力相関値としての「第1出力値及び電極電流差等」は排気に含まれるSOxの濃度のみならず水の濃度にも依存して変化する。従って、本発明装置の制御部は、前記出力相関値と前記水濃度相関値とを用いて前記SOx濃度を求める。その結果、本発明装置は、排気に含まれるSOxの濃度をより精度良く検出することができる。
本発明装置の態様の一つにおいて、
前記制御部は、
前記第1出力値を前記出力相関値として取得し、且つ、
前記水濃度相関値が示す水の濃度が第1濃度である第1の場合と、前記水濃度相関値が示す水の濃度が前記第1濃度よりも高い第2濃度である第2の場合と、において前記出力相関値が互いに同じ値であっても、前記第1の場合に前記出力相関値に基づいて求められる前記SOx濃度が前記第2の場合に前記出力相関値に基づいて求められる前記SOx濃度よりも低くなるように前記SOx濃度を求める。
図5に示したように、第1出力値(センサセル出力値)は、「あるSOx濃度」に対して排気に含まれる水の濃度が低いほど小さくなる(例えば、SOx濃度=C1に対する点P1、点P2及び点P3を参照。)。そこで、上記態様の一つは、出力相関値としての第1出力値が「ある値」であるとき、「前記第1の場合(即ち、水の濃度が相対的に低い場合)に第1出力値に基づいて求められるSOx濃度」が、「前記第2の場合(即ち、水の濃度が相対的に高い場合)に第1出力値に基づいて求められるSOx濃度」よりも低くなるようにSOx濃度を求める。その結果、水の濃度が出力相関値に及ぼす影響が実質的に排除されるので、SOx濃度をより精度良く求めることができる。
本発明装置の態様の一つにおいて、前記SOxセンサは第2電気化学セルを有する。
前記第2電気化学セルは、
前記排気通路を流れる排気が通過可能な多孔質材料からなる拡散抵抗体であって前記第1拡散抵抗体と同一の又は相違する第2拡散抵抗体、
酸化物イオン伝導性を有する固体電解質体であって前記第1固体電質体と同一の又は相違する第2固体電解質体、及び、
前記第2固体電解質体の表面にそれぞれ形成された第3電極及び第4電極を含む。
前記第2電気化学セルは、水の分解開始電圧以上の電圧である第2所定電圧が前記第3電極と前記第4電極との間に印加されたときに前記第2拡散抵抗体を通過した排気に含まれる水及び硫黄酸化物が前記第3電極にて還元分解されることによって前記第3電極と前記第4電極との間に流れる第2電流、を表す第2出力値を出力する。第2出力値は、第2電流の大きさそのものであってもよく、第2電流を電圧に変換した電圧値であってもよい。
更に、前記第1電気化学セルの前記第1電極と前記第2電極との間と、前記第2電気化学セルの前記第3電極と前記第4電極との間と、に互いに同一であり且つ前記第1電極及び前記第3電極において水が還元分解される下限電圧以上の電圧である第3所定電圧が印加されたとき、前記第1電極における硫黄酸化物の還元分解速度が前記第3電極における硫黄酸化物の還元分解速度よりも大きくなるように構成されている。より具体的には、第3電極における硫黄酸化物の還元分解速度は実質的にゼロ(0)になるように構成されていることが好ましい。
そして、前記制御部は、前記第2出力値を前記水濃度相関値として取得するように構成されている。
この態様においては、第2電気化学セルの第2出力値は、第1電気化学セルの第1出力値に比べ、SOxの濃度の影響をあまり受けないが水の濃度の影響を強く受ける。そのため、第2出力値は、排気に含まれる水の濃度と相関を有する水濃度相関値として取得され得る。
本発明装置の態様の一つにおいて、前記SOxセンサは上述した第2電気化学セルを有する。
更に、前記制御部は、
(1)前記第3電極と前記第4電極との間に前記第3所定電圧を印加したときの前記第2出力値であるモニタセル値を前記水濃度相関値として取得し、
(2)前記モニタセル値と、前記第1電極と前記第2電極との間に前記第3所定電圧を印加したときの前記第1出力値であるセンサセル値と、の差(電極電流差)を前記出力相関値として取得し、且つ、
(4)前記モニタセル値が第1の値である第1の場合と、前記モニタセル値が前記第1の値よりも大きい第2の値である第2の場合と、において前記出力相関値(電極電流差)が互いに同じ値であっても、前記第1の場合に前記出力相関値に基づいて求められる前記SOx濃度が前記第2の場合に前記出力相関値に基づいて求められる前記SOx濃度よりも低くなるように前記SOx濃度を求める。
図13に示したように、前記モニタセル値と前記センサセル値との差(電極電流差)は、「あるSOx濃度(例えば、200ppm)」に対して排気に含まれる水の濃度が低いほど大きくなる(点P1、点P2及び点P3を参照。)。そこで、上記態様の一つは、出力相関値としての電極電流差が「ある値」であるとき、「前記第1の場合(即ち、モニタセル値が相対的に小さく、よって、水の濃度が相対的に低いと推定できる場合)に電極電流差に基づいて求められるSOx濃度」が、「前記第2の場合(即ち、モニタセル値が相対的に大きく、よって、水の濃度が相対的に高いと推定できる場合)に電極電流差に基づいて求められるSOx濃度」よりも低くなるようにSOx濃度を求める。その結果、水の濃度が出力相関値に及ぼす影響が実質的に排除されるので、SOx濃度をより精度良く求めることができる。
本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の各実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
本発明の第1実施形態に係るSOx濃度検出装置(第1装置)が備えるSOxセンサの素子部の構成を示す断面図である。 図1に示した第1電気化学セルの第1電極と第2電極との間に印加される電圧(印加電圧)と、これらの電極間に流れる電極電流との関係を示したグラフである。 図1に示した第1電気化学セルの印加電圧が所定電圧(1.0V)であるときの電極電流の大きさと被検ガスに含まれる二酸化硫黄(SO)の濃度との関係を示したグラフである。 (a)は被検ガスにSOxが含まれていない場合において同被検ガスに含まれる水の濃度と図1に示した第1電気化学セルの電極電流との関係を示した模式的なグラフであり、(b)は被検ガスに含まれる水の濃度が種々の値である場合における被検ガスに含まれるSOxの濃度と図1に示した第1電気化学セルの電極電流との関係を示した模式的なグラフである。 被検ガスに含まれる水の濃度が種々の値である場合における被検ガスに含まれるSOxの濃度と図1に示した第1電気化学セルの電極電流との関係を示した模式的なグラフである。 図1に示したECUのCPUが補正係数k1を求める際に参照するルックアップテーブルを示した図である。 図1に示したECUのCPUが実行するSOx濃度取得処理ルーチンを示したフローチャートである。 被検ガスに含まれる水の濃度が種々の値である場合における被検ガスに含まれるSOxの濃度と図1に示した第1電気化学セルの電極電流との関係を示した模式的なグラフである。 第1装置の第1変形例に係るECUのCPUが補正係数k2を求める際に参照するルックアップテーブルを示した図である。 第1装置の第1変形例に係るECUのCPUが実行するSOx濃度取得処理ルーチンを示したフローチャートである。 第1装置の第2変形例に係るECUのCPUが実行するSOx濃度取得処理ルーチンを示したフローチャートである。 (a)は本発明の第2実施形態に係るSOx濃度検出装置(第2装置)が備えるSOxセンサの素子部の構成を示す断面図であり、(b)は(a)のA−A線に沿った素子部の断面図及び第2装置のECUを示した図である。 被検ガスに含まれる水の濃度が種々の値である場合における被検ガスに含まれるSOxの濃度と図12に示したSOxセンサの電極電流差との関係を示したグラフである。 被検ガスに含まれる水の濃度が種々の値である場合における被検ガスに含まれるSOxの濃度と図12に示したSOxセンサの電極電流差との関係を示したグラフである。 第2装置のECUのCPUが補正係数k3を求める際に参照するルックアップテーブルを示した図である。 第2装置のECUのCPUが実行するSOx濃度取得処理ルーチンを示したフローチャートである。 第2装置の第1変形例に係るECUのCPUが実行するSOx濃度取得処理ルーチンを示したフローチャートである。 被検ガスに含まれる水の濃度が種々の値である場合における被検ガスに含まれるSOxの濃度と図12に示したSOxセンサの電極電流差との関係を示した別のグラフである。 第2装置の第2変形例に係るECUのCPUが実行するSOx濃度取得処理ルーチンを示したフローチャートである。 (a)は本発明の第3実施形態に係るSOx濃度検出装置(第3装置)が備えるSOxセンサの素子部の構成を示す断面図であり、(b)は(a)のB−B線に沿った素子部の断面図及び第3装置のECUを示した図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照しながら本発明の第1実施形態に係るSOx濃度検出装置(以下、「第1装置」と称される場合がある。)について説明する。
(構成)
第1装置が備えるSOxセンサは内燃機関の排気通路(排気管)に配設されている。図1に示すように、SOxセンサの素子部10は、第1固体電解質体(第1固体電解質層)11s、第1アルミナ層21a、第2アルミナ層21b、第3アルミナ層21c、第4アルミナ層21d及び第5アルミナ層21e、拡散抵抗体(拡散抵抗層、拡散律速層)32並びにヒータ41を備える。
第1固体電解質体11sは、ジルコニア等を含み、酸化物イオン伝導性を有する薄板体である。第1固体電解質体11sを形成するジルコニアは、例えば、スカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)等の元素を含んでいてもよい。
第1乃至第5アルミナ層21a乃至21eは、アルミナを含む緻密(ガス不透過性)の層(緻密体)である。
拡散抵抗体32は、多孔質の拡散律速層であり、ガス透過性の層(薄板体)である。
ヒータ41は、例えば、白金(Pt)とセラミックス(例えば、アルミナ等)とのサーメットの薄板体であり、通電によって発熱する発熱体である。
素子部10の各層は、下方から、第5アルミナ層21e、第4アルミナ層21d、第3アルミナ層21c、第1固体電解質体11s、拡散抵抗体32及び第2アルミナ層21b、第1アルミナ層21aの順に積層されている。素子部10は、内部空間31及び第1大気導入路51を備えている。
内部空間31は、第1アルミナ層21a、第1固体電解質体11s、拡散抵抗体32及び第2アルミナ層21bによって形成される空間である。内部空間31は拡散抵抗体32を介して内燃機関の排気管(何れも図示せず)の内部と連通している。従って、内部空間31には拡散抵抗体32を介して「被検ガスとしての内燃機関の排気」が導入されるようになっている。
第1大気導入路51は、第1固体電解質体11s、第3アルミナ層21c及び第4アルミナ層21dによって形成され、排気管外の大気に開放されている。
第1固体電解質体11sは、第1電極11a及び第2電極11bを備えている。
第1電極11aは、第1固体電解質体11sの一方の側の表面(具体的には、内部空間31を画定する第1固体電解質体11sの表面)に固着されている。第1電極11aは、白金(Pt)とロジウム(Rh)との合金を主成分として含む多孔質サーメット電極である。
第2電極11bは、第1固体電解質体11sの他方の側の表面(具体的には、第1大気導入路51を画定する第1固体電解質体11sの表面)に第1固体電解質体11sを介して第1電極11aと対向するように固着されている。第2電極11bは、白金(Pt)を主成分として含む多孔質サーメット電極である。
第1電極11a及び第2電極11b並びに第1固体電解質体11sは、酸素ポンピング作用による酸素排出能力を有する第1電気化学セル11cを構成している。この第1電気化学セル11cは、ヒータ41によって活性化温度まで加熱される。
第1固体電解質体11s及び第1乃至第5アルミナ層21a〜21eの各層は、例えばドクターブレード法、押し出し成形法等により、シート状に成形される。第1電極11a及び第2電極11b並びにこれらの電極に通電するための配線等は、例えばスクリーン印刷法等によって形成される。これらのシートを上述したように積層して焼成することにより、上記構造を有する素子部10が一体的に製造される。
第1装置は、更に、電源61、電流計71、水濃度センサ(湿度センサ)81及びECU(電子制御ユニット、コントローラ)82を備える。電源61及び電流計71はECUに接続されている。
電源61は、第1電極11aと第2電極11bとの間に第2電極11bの電位が第1電極11aの電位よりも高くなるように所定の電圧を印加できるようになっている。
電流計71は、第1電極11aと第2電極11bとの間に流れる電流(従って、第1固体電解質体11sを流れる電流)である電極電流Isの大きさを計測して、その計測値に応じた出力値(電圧値)をECU82に出力するようになっている。
水濃度センサ81は内燃機関の排気管に備えられている。水濃度センサ81は、周知の湿度センサであり、排気に含まれる水の濃度を示す出力値CwをECU82に出力するようになっている。
ECU82は、CPU、CPUが実行するプログラム及びマップ等を記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM及びECU82が搭載された車両のイグニッション・キースイッチがオフであるときにも記憶を保持するバックアップRAM等を含むマイクロコンピュータである(何れも図示せず)。
ECU82は、第1電極11aと第2電極11bとの間に印加される印加電圧(第1印加電圧)Vsを制御することができる。更に、ECU82は、電流計71から出力される第1電気化学セル(センサセル)11cを流れる電極電流Isを表す出力値と、水濃度センサ81からの水の濃度Cwを示す出力値と、を受け取ることができる。
(SOx濃度検出のための作動の概要)
第1電極11aと第2電極11bとの間に、第2電極11bの電位が第1電極11aの電位よりも高くなるように、印加電圧Vsが第1所定電圧に設定されると、被検ガスとしての排気に含まれる水のみならず、被検ガスに含まれる硫黄酸化物もまた第1電極11aにおいて分解(還元分解)される。SOxの分解生成物(例えば、硫黄又は硫黄化合物)は第1電極11aに吸着し、水の分解に寄与することができる第1電極11aの面積を減少させると考えられる。更に、この第1電極11aに吸着して第1電極11a上に留まるSOxの分解生成物の量は排ガス中のSOxの濃度が高いほど多くなる。その結果、第1電極11aと第2電極11bとの間に第1所定電圧を印加したときの電極電流(電極電流の大きさ)が、被検ガスに含まれるSOxの濃度に応じて変化する。
第1装置は、このときの電極電流(以降、「第1電流を表す第1出力値」とも称する。)に基づいて、被検ガスに含まれるSOxの濃度を検出する。
上述したように、第1電気化学セル11cは、被検ガスに含まれるSOxの濃度を取得するための電極電流を発生するセルである。従って、第1電気化学セル11cは「センサセル」と称される場合がある。
(測定原理)
次に、第1装置のSOx濃度測定原理について具体的に説明する。図2は、印加電圧Vsと電極電流Isとの関係を示したグラフである。尚、本例においては、被検ガスに含まれるSOxとしての二酸化硫黄(SO)の濃度がそれぞれ0、100、300及び500ppmである異なる4種の被検ガスを使用した。但し、被検ガスに含まれる酸素及び水の濃度は何れの被検ガスにおいても一定に維持されている。更に、本例においては、酸素の限界電流値を0(ゼロ)μAとして表示した。
実線の曲線L1は、被検ガスに含まれる二酸化硫黄の濃度が0(ゼロ)ppmである場合に対応している。曲線L1から理解されるように、印加電圧Vmが約0.2V未満である領域においては、印加電圧Vsの増大に伴い、電極電流Isが増大している。この領域においては、印加電圧Vsの増大に伴って第1電極11a(陰極)における酸素の分解速度が増大している。しかしながら、印加電圧Vsが約0.2V以上である領域においては、印加電圧Vsが増大しても電極電流Isは増大せず、殆ど一定となっている。即ち、この領域においては酸素の限界電流特性が発現している。その後、印加電圧Vsが約0.6V以上となると、電極電流Isが再び増大し始める。この電極電流Isの増大は、第1電極11aにおける水の分解が始まったことに起因する。
点線の曲線L2は、二酸化硫黄の濃度が100ppmである場合に対応している。この場合も、印加電圧Vsが第1電極11aにおける水の分解が始まる電圧(分解開始電圧)(約0.6V)未満であるときには、印加電圧Vsと電極電流Isとの関係は曲線L1により示した場合と同様である。しかしながら、印加電圧Vsが第1電極11aにおける水の分解開始電圧(約0.6V)以上であるときには、曲線L1の場合と比較して電極電流Isが小さく、印加電圧Vsに対する電極電流Isの増加率も曲線L1の場合と比較して小さい(傾きが小さい)。
更に、一点鎖線及び破線によって表される曲線L3及びL4は、被検ガスに含まれる二酸化硫黄の濃度が300ppm及び500ppmである場合にそれぞれ対応している。これらの場合もまた、印加電圧Vsが第1電極11aにおける水の分解開始電圧(約0.6V)未満であるときには、印加電圧Vsと電極電流Isとの関係は曲線L1の場合と同様である。しかしながら、印加電圧Vsが第1電極11aにおける水の分解開始電圧(約0.6V)以上であるときには、被検ガスに含まれる二酸化硫黄の濃度が高いほど電極電流Isが小さく、印加電圧Vsに対する電極電流Isの増加率もまた被検ガスに含まれる二酸化硫黄の濃度が高いほど小さい(傾きが小さい)。
以上のように、印加電圧Vsが第1電極11aにおける水の分解開始電圧(約0.6V)以上であるときの電極電流Isの大きさは、被検ガスに含まれる硫黄酸化物としての二酸化硫黄の濃度に応じて変化する。例えば、図2に示したグラフにおける印加電圧Vsが1.0Vであるときの曲線L1乃至曲線L4における電極電流Isの大きさを被検ガスに含まれる二酸化硫黄の濃度に対してプロットすると、図3に示したグラフが得られる。図3において実線により表されているように、特定の印加電圧Vs(この場合は1.0V)における電極電流Isの大きさが被検ガスに含まれる二酸化硫黄の濃度に応じて変化する。従って、特定の印加電圧Vs(水の分解開始電圧以上の所定電圧であり、「第1所定電圧」とも称呼される。)における電極電流Isを表す第1出力値を取得すれば、その第1出力値に対応する硫黄酸化物の濃度を取得することができる。
なお、図2に示されているグラフの横軸に示されている印加電圧Vs、縦軸に示されている電極電流Is及び上記説明において述べられている印加電圧等の個々の具体的な値は、実験の条件(例えば、被検ガス中に含まれる各種成分の濃度、電極組成及び電極面積等)によって変動することがある。即ち、印加電圧Vs及び電極電流Isの値は、常に上述した値となるとは限らない。
(被検ガス中の水の濃度の電極電流への影響)
ところで、上述したように、第1装置は、印加電圧Vsを第1所定電圧(水の分解開始電圧以上の電圧)に設定した場合の電極電流Isを表す第1出力値に基づいてSOx濃度を検出する。しかしながら、この電極電流Isは排気に含まれる水及び硫黄酸化物の両方の分解電流を含む。従って、図4の(a)に示すように、たとえ硫黄酸化物が被検ガス中に含まれていなくても(SOx濃度が0ppmであっても)、電極電流Isは排気に含まれる水の濃度(水分濃度)に応じて変化する。
従って、図4の(b)に示したように、排気に含まれる硫黄酸化物の濃度がゼロ(0)でない場合にも電極電流Isは水の濃度の影響を受ける。そのため、水の濃度を考慮することなく電極電流Isのみに基づいてSOx濃度を検出した場合、そのSOx濃度は正しくない。
そこで、第1装置は、電極電流Is(電極電流Isを表す第1出力値)及び排気に含まれる水の濃度Cwに基づいて排気に含まれるSOx濃度を検出する。
より具体的に述べると、図5に示したように、排気に含まれる水の濃度Cwが種々の値である場合の「電極電流IsとSOx濃度との関係」を予め実験により調べ、そのうち排気に含まれる水の濃度が特定値(本例では、中程度の濃度値Cwc)である場合の「電極電流IsとSOx濃度との関係」のみをECU82のROMにルックアップテーブル(ベース・マップ)MapCsoxB(Is)として記憶させておく。
次に、「電極電流Isが任意の値」である場合において、「排気に含まれる水の濃度Cwが特定値CwcであるときのSOx濃度(以下、「ベースSOx濃度CsoxB」と称する。)」に対する「排気に含まれる水の濃度Cwが特定値Cwc以外の値CwxであるときのSOx濃度Csox」の比を「水の濃度Cwx及びベースSOx濃度CsoxBに対する補正係数k1(Cw,CsoxB)」として求める。
例えば、図5に示した例によれば、電極電流Isが値A1である場合において、「水の濃度Cwが特定値CwcであるときのSOx濃度(ベースSOx濃度CsoxB)」は値B0であり、「水の濃度Cwが値CwlであるときのSOx濃度Csox」は値B1である。よって、補正係数k1(Cw,CsoxB)は「B1/B0」である。同様に、電極電流Isが値A2である場合において、「ベースSOx濃度CsoxB」は値C0であり、「水の濃度Cwが値CwlであるときのSOx濃度Csox」は値C1である。よって、補正係数k1(Cw,CsoxB)は「C1/C0」である。
そして、図6に示したように、種々のベースSOx濃度CsoxBの各々について「排気に含まれる水の濃度Cwと補正係数k1(=k1(Cw))との関係を取得し、それらをECU82のROMにルックアップテーブルMapk1(Cw,CsoxB)として記憶させておく。個々のルックアップテーブルMapk1(Cw,CsoxB)は、個々のベースSOx濃度CsoxBにおける水の濃度Cwと補正係数k1との関係を表す。
ECU82は、実際の電極電流Isを表す第1出力値を取得したとき、その第1出力値により表される電極電流IsをテーブルMapCsoxB(Is)に適用することにより、「排気に含まれる水の濃度Cwが特定値Cwcであると仮定したときのSOx濃度(即ち、ベースSOx濃度CsoxB)」を求める。
次に、ECU82は、そのベースSOx濃度CsoxBに応じたテーブルMapk1(Cw,CsoxB)を選択し、その選択したテーブルMapk1(Cw,CsoxB)に「水濃度センサ81により取得されている排気に含まれる水の濃度Cw」を適用することにより、補正係数k1=k1(Cw,CsoxB)を求める。例えば、ベースSOx濃度CsoxBが値Csox1であるときには図6の紙面の最も前面のテーブルが選択され、その場合に実際の水の濃度Cwが「Cwh」であるとき補正係数k1は「F」であると決定される。
そして、ECU82は、ベースSOx濃度CsoxBに補正係数k1を乗じることにより「ベースSOx濃度CsoxBを補正係数k1によって補正した値(=k1・CsoxB)」を「最終的なSOx濃度Csox」として決定・取得する。以上が、第1装置が実施するSOx濃度検出処理の概要である。
(具体的作動)
次に、ECU82のCPUがSOx濃度検出時に行なう処理について説明する。CPUは、所定時間が経過する毎に図7にフローチャートにより示した「SOx濃度取得処理ルーチン」を実行するようになっている。
従って、適切なタイミングになると、CPUはステップ700から処理を開始してステップ710に進み、被検ガスとしての排気に含まれる硫黄酸化物の濃度を取得する要求(SOx濃度取得要求)が発生しているか否かを判定する。SOx濃度取得要求は、例えば、第1装置を備える内燃機関が搭載される車輌において燃料タンクへの燃料の充填が行われたときに発生する。SOx濃度取得要求は、燃料タンクへの燃料の充填が行われた後にSOx濃度取得処理ルーチンが実行されることによって排気に含まれる硫黄酸化物の濃度が取得された場合に取り消される。なお、CPUは、「燃料タンクへの燃料の充填があったか否か」を「図示しない燃料残量計により計測される燃料残量」が所定量以上増大したか否かを監視することにより判定する。
SOx濃度取得要求が発生している場合、CPUはステップ710にて「Yes」と判定してステップ720に進み、内燃機関の運転状態が定常状態にあるか否かを判定する。CPUは、例えば、所定期間内における機関の負荷(例えば、空気充填率KL)の最大値と最小値との差が閾値未満であるとき、又は、所定期間内におけるアクセル操作量の最大値と最小値との差が閾値未満であるとき、内燃機関の運転状態が定常状態にあると判定する。
内燃機関の運転状態が定常状態にある場合、CPUはステップ720にて「Yes」と判定してステップ730に進み、第1所定電圧(本例においては1.0V)の印加電圧Vsを第1電極11aと第2電極11bとの間に電源61により印加させる。次に、CPUはステップ740に進み、第1所定電圧の印加電圧Vsが印加されている状態の継続時間が所定の閾値(Tth)に一致したか否かを判定する。この閾値Tthは、第1電極11aと第2電極11bとの間への印加電圧Vsを第1所定電圧とすることにより、内部空間31内の排気に含まれる硫黄酸化物が分解され、その分解生成物が陰極である第1電極11aに吸着して電極電流Isを低減させるのに十分な期間の長さに対応する。この閾値Tthの具体的な値(時間的長さ)は事前実験等によって定められる。
印加電圧Vsが第1所定電圧に設定されてからの継続時間が閾値Thに一致すると、CPUはステップ740にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ750乃至ステップ790の処理を順に行い、ステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ750:CPUは、電流計71からの電極電流Isを表す第1出力値(以下、単に「電極電流Is」と称する場合がある。)を取得する。
ステップ760:CPUは、水濃度センサ81から水の濃度Cwを取得する。
ステップ770:CPUは、電極電流IsをテーブルMapCsoxB(Is)に適用することによりベースSOx濃度CsoxBを取得する。
ステップ780:CPUは、ベースSOx濃度CsoxBに応じたテーブルMapk1(Cw,CsoxB)を選択する。更に、CPUは、その選択したテーブルMapk1(Cw,CsoxB)にステップ760にて取得した水の濃度Cwを適用することにより、補正係数k1を求める。
ステップ790:CPUは、ベースSOx濃度CsoxBに補正係数k1を乗じた値を、最終的なSOx濃度Csoxとして検出(取得)する。CPUは、更に、検出されたSOx濃度CsoxをバックアップRAMに格納しておき、機関制御ルーチン及び排気系部品の自己診断ルーチン(何れも図示を省略)において使用する。
これに対し、CPUがステップ710及びステップ720の何れかのステップにて「No」と判定した場合、CPUはステップ792に進んで印加電圧Vsを「0」に設定し(即ち、第1電極11aと第2電極11bとの間への電圧印加を停止し)、その後、ステップ795に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。更に、CPUはステップ740にて「No」と判定した場合、ステップ795に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
<第1装置の第1変形例>
この第1変形例は、以下に詳述するように、補正係数k1に代わる補正係数k2を求め、その補正係数k2により電極電流Isを補正し、補正した電極電流IsをテーブルMapCsoxB(Is)に適用することにより最終的なSOx濃度Csoxを検出(取得)する点においてのみ、第1装置と相違している。以降、この相違点について説明する。
第1変形例においても、図8に示したように、排気に含まれる水の濃度が種々の値である場合の「電極電流IsとSOx濃度との関係」を予め実験により調べ、そのうち排気に含まれる水の濃度が特定値(本例では、中程度の濃度値Cwc)である場合の「電極電流IsとSOx濃度との関係」のみをECU82のROMにルックアップテーブル(ベース・マップ)MapCsoxB(Is)として記憶させておく。
次に、同じSOx濃度Csoxの排ガスに対し、「排気に含まれる水の濃度Cwが特定値Cwc以外の任意の値Cwxである場合における電極電流Is@Cwx」と「排気に含まれる水の濃度Cwが特定値Cwcであるときの電極電流IsB@Cwc(以下、「ベース電極電流IsB@Cwc」と称する。)」を求める。そして、電極電流Is@Cwxに対するベース電極電流IsB@Cwcの比を「水の濃度Cwx及び電極電流Isに対する補正係数k2(Cwx,Is)」として求める。
例えば、図8に示した例によれば、「排気に含まれる水の濃度Cwが値Cwhである場合における電極電流Is@Cwh」が値H1であるとき、ベース電極電流IsB@Cwcは値H0であるので、補正係数k2(Cwx,Is)は「H0/H1」である。同様に、「排気に含まれる水の濃度Cwが値Cwhである場合における電極電流Is@Cwh」が値J1であるとき、ベース電極電流IsB@Cwcは値J0であるので、補正係数k2(Cwx,Is)は「J0/J1」である。
そして、そのように求めたデータを元に、図9に示したように、種々の電極電流Isの各々における「排気に含まれる水の濃度Cwと補正係数k2(=k2(Cw))との関係」をECU82のROMにルックアップテーブルMapk2(Cw,Is)として記憶させておく。個々のルックアップテーブルMapk2(Cw,Is)は、個々の電極電流Isにおける水の濃度Cwと補正係数k2との関係を表す。
実際のSOx濃度Csoxの検出にあたっては、ECU82は、実際の電極電流Isを取得したとき、その電極電流Isに基づいてテーブルMapk2(Cw,Is)を選択し、その選択したテーブルMapk2(Cw,Is)に実際に取得した水の濃度Cwを適用することにより、補正係数k2を求める。
次に、CPUは、実際に取得した電極電流Isに補正係数k2を乗じることにより、補正後電極電流Iscrを取得し、その補正後電極電流IscrをテーブルMapCsoxB(Is)に適用することによって、最終的なSOx濃度Csoxを決定・取得する。以上が、第1装置の第1変形例が実施するSOx濃度検出処理の概要である。
次に、この第1変形例の具体的作動について簡単に説明する。第1変形例のCPUは、図7に代わる図10にフローチャートにより示した「SOx濃度取得処理ルーチン」を実行するようになっている。この図10に示したルーチンは、図7のステップ770乃至ステップ790をステップ1010乃至ステップ1030にそれぞれ置換した点においてのみ図7に示したルーチンと相違している。従って、以下、ステップ1010乃至ステップ1030における処理ついて順に説明する。
ステップ1010:CPUは、ステップ750にて取得した電極電流Isに基づいてテーブルMapk2(Cw,Is)を選択し、その選択したテーブルMapk2(Cw,Is)にステップ760にて取得した水の濃度Cwを適用することにより、補正係数k2を求める。
ステップ1020:CPUは、ステップ750にて取得した電極電流Isに補正係数k2を乗じることにより、補正後電極電流Iscrを取得する。
ステップ1020:CPUは、補正後電極電流Iscrを電極電流Isと見做し、その電極電流IsをテーブルMapCsoxB(Is)に適用することによって、最終的なSOx濃度Csoxを決定・取得する。
<第1装置の第2変形例>
この第2変形例は、補正係数k1を用いず、電極電流Is及び水の濃度CwをテーブルMapCsox(Cw,Is)に適用することにより最終的なSOx濃度Csoxを検出(取得)する点においてのみ、第1装置と相違している。テーブルMapCsox(Cw,Is)は、種々の水の濃度Cwについて、図5に示したような「電極電流IsとSOx濃度Csoxとの関係」を予め実験により調べ、それらをルックアップテーブル形式にてROMに記憶したテーブルである。
より具体的に述べると、第2変形例のCPUは、図7に代わる図11にフローチャートにより示した「SOx濃度取得処理ルーチン」を実行するようになっている。この図11に示したルーチンは、図7のステップ770乃至ステップ790をステップ1110に置換した点においてのみ図7に示したルーチンと相違している。CPUは、ステップ1110に進むと、ステップ750にて取得した電極電流Is及びステップ760にて取得した水の濃度CwをテーブルMapCsox(Cw,Is)に適用することにより最終的なSOx濃度Csoxを検出(取得)する。
<第1装置の第3変形例>
この第3変形例は、第1出力値として、印加電圧Vsが第1所定電圧であるときの電極電流Isを用いるのではなく、取得された水の濃度CwにおいてSOxが排気に含まれない場合における電極電流である基準電極電流Is0と電極電流Isとの差である電流低下量ΔIs(=Is0−Is)を用いる。即ち、電流低下量ΔIs及び水の濃度CwをテーブルMapCsox(Cw,ΔIs)に適用することにより最終的なSOx濃度Csoxを検出(取得)する点においてのみ、第1装置と相違している。
上記「基準電極電流Is0」は、例えば、図4の(a)に示したようなマップに、取得された水の濃度Cwを適用することによって特定することができる。上記マップは、例えば、「SOxが含まれていない排気に含まれる水の濃度Cwと電極電流Isとの関係」を予め実験により調べておき、当該関係をECU82のROMにルックアップテーブル(ベース・マップ)MapIs0(Cw)として記憶させておくことができる。
第3変形例においては、上記のように電極電流Isに代えて電流低下量ΔIsを用いることにより、排気に含まれる水の濃度の違いに起因する電極電流Isの大きさの違いを差し引くことができる。従って、第3変形例によれば、例えば、排気に含まれるSOx濃度の検出におけるSN比を向上させることができる。但し、第3変形例においても、第1装置と同様に、「排気に含まれるSOx濃度の変化に対する電極電流Isの大きさの変化率」の排気に含まれる水の濃度の違いによる影響を受ける。
そこで、図5に示したような「電極電流IsとSOx濃度との関係」に代えて、「電流低下量ΔIsとSOx濃度との関係」を、排気に含まれる水の濃度が種々の値である場合について予め実験により調べ、「電流低下量ΔIsとSOx濃度との関係」をECU82のROMに予め記憶させておき、当該関係に基づいて、電流低下量ΔIsからSOx濃度を検出(取得)することができる。
第3変形例における具体的な動作については、電極電流Isに代えて電流低下量ΔIsを用いる点を除き、第1装置と同様であるので、これ以上の詳細な説明は割愛する。尚、第1装置の第1変形例及び第2変形例にも第3変形例を適用可能であることは言うまでも無い。
以上、説明したように、第1装置及びその変形例のそれぞれは、出力相関値(電極電流Is又は電流低下量ΔIs)と水濃度相関値(水の濃度Cw)とを用いてSOx濃度を求める。その結果、第1装置及びその変形例のそれぞれは、排気に含まれる水の濃度による電極電流Isへの影響を排除して、排気に含まれるSOxの濃度をより精度良く検出することができる。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態に係るSOx濃度検出装置(以下、「第2装置」と称される場合がある。)について説明する。
(構成)
第2装置が備えるSOxセンサの素子部20は、第1電気化学セル(ポンピングセル11c)の近傍に併設された第2電気化学セル(ポンピングセル12c)を更に備える点を除き、第1装置が備える素子部10と同様の構成を有する。ここで言う「近傍」とは、第1電気化学セル11cに到達する被検ガス中に含まれる水の濃度に等しい濃度の水を含む被検ガスが到達する領域を指す。尚、以下の説明においては、第1装置との相違点に注目して、第2装置の構成について説明する。
図12の(a)及び(b)に示したように、第2装置のSOxセンサの素子部20は、第1電気化学セル11c及び第2電気化学セル12cを備える。第1電気化学セル11c及び第2電気化学セル12cは、上流側に配設された拡散抵抗体(拡散律速層)32から同じ距離だけ下流側に離れた位置に配設されている。第2装置において、第1電気化学セル11cはセンサセル11cとも称され、第2電気化学セル12cはモニタセル12cとも称される場合がある。第1電気化学セル11cは、第1装置の第1電気化学セル11cと同様の構成を有する。前述したように、第1電気化学セル11cの第1電極11aは白金(Pt)とロジウム(Rh)との合金を主成分として含む多孔質サーメット電極であり、第3電極12aは白金(Pt)と金(Au)との合金を主成分として含む多孔質サーメット電極である。
第2電気化学セル12cは、第1固体電解質体11sを第1電気化学セル11cと共有し、その表面に配設された一対の電極である第3電極12a及び第4電極12bを有する。第2電気化学セル12cは、第1電気化学セル11cと同様、酸素ポンピング作用による酸素排出能力を有し、ヒータ41によって活性化温度まで加熱される。
第3電極12aは内部空間31に面するように配設されている。第3電極12aは、白金(Pt)と金(Au)との合金を主成分として含む多孔質サーメット電極である。
第4電極12bは第1大気導入路51に面するように配設されている。第4電極12bは、第1固体電解質体11sを介して、第3電極12aと対向している。第4電極12bは、白金(Pt)を主成分として含む多孔質サーメット電極である。
前述したように、第3電極12aと第4電極12bとの間に、第4電極12bの電位が第3電極12aの電位よりも高くなるように、印加電圧Vmが第2所定電圧に設定されると、被検ガスとしての排気に含まれる水及び硫黄酸化物が第3電極12aにおいて分解(還元分解)される。
但し、第3電極12aは、第1電極11aと第2電極11bとの間と、第3電極12aと第4電極12bとの間とに、互いに同一であり且つ第1電極11a及び第3電極12aにおいて水が還元分解される下限電圧以上の電圧である第3所定電圧V3、が印加されたとき、第3電極12aにおける硫黄酸化物の還元分解速度(第2分解速度)が第1電極11aにおける硫黄酸化物の還元分解速度(第1分解速度)よりも低くなるように作製されている。具体的には、第2分解速度は実質的に0(ゼロ)である。
第2装置は、更に、電源62及び電流計72を備える。電源62及び電流計72はECU82に接続されている。
電源62は、第3電極12aと第4電極12bとの間に、第4電極12bの電位が第3電極12aの電位よりも高くなるように所定の電圧を印加できるようになっている。
電流計72は、第2電気化学セル12cを流れる電極電流Imの大きさを計測して、その計測値に応じた出力値(電圧値)をECU82に出力するようになっている。
ECU82は、第1電気化学セル11cの第1電極11a及び第2電極11bに印加される印加電圧Vsに加えて、第2電気化学セル12cの第3電極12a及び第4電極12bに印加される印加電圧Vmを制御することができる。なお、第2装置のECU82は、SOx濃度を検出する場合、印加電圧Vs及び印加電圧Vmを何れも1.0V(第3所定電圧V3)に設定する。
更に、ECU82は、第1電気化学セル11cの電極電流Isを表す電流計61からの出力値に加え、第2電気化学セル12cの電極電流Is(第3電極12aと第4電極12bとの間に流れる電流)を表す「電流計62からの出力値」を受け取ることができる。
(測定原理及び作用)
次に、第2装置のSOx濃度測定原理について具体的に説明する。第2装置のECU82は、第2電気化学セル12cの電極電流Imから第1電気化学セル11cの電極電流Isを差し引く(減算する)ことにより差(電極電流差)を求める。この差は、「SOx濃度検出用パラメータD」又は単に「パラメータD」と称される。更に、第2装置のECU82は、そのパラメータDと水の濃度Cwとに基づいてSOx濃度を検出する。
以下、パラメータD(=Im−Is)について説明する。第2電気化学セル12cは、第1電気化学セル11cと同じ印加電圧(1.0V)を印加している場合であっても、硫黄酸化物を分解する速度が第1電気化学セル11cの硫黄酸化物を分解する速度よりも極めて低い。具体的には、第3電極12aにおいて硫黄酸化物が分解される速度(第2分解速度)は実質的に0(ゼロ)であり、第3電極12aには硫黄酸化物の分解生成物は実質的に吸着しない。よって、第2電気化学セル12cの電極電流Imは、実質的に排気に含まれる水の濃度に応じて変化するが、SOx濃度に応じて変化しない。一方、第1電気化学セル11cの電極電流Isは、前述したように、排気に含まれる水の濃度及び硫黄酸化物の濃度に応じて変化する。従って、電極電流Imと電極電流Isとの差であるパラメータDは、排気に含まれる水の濃度による影響が低減された値となるから、排気に含まれる硫黄酸化物の濃度に感度良く変化するパラメータとなる。具体的には、パラメータDは、SOx濃度が高いほど大きくなる。
しかしながら、発明者の実験によれば、このパラメータD(=Im−Is)は、依然として排気に含まれる水の濃度の影響を受けることが判明した。即ち、図13に示したように、SOx濃度が一定であっても、水の濃度Cwが低いほどパラメータDは大きくなる。例えば、排気に含まれるSOx濃度が200ppmであった場合、排気に含まれる水分濃度が低、中、高と上昇するに従ってパラメータDの値は減少している(図13における点P1、点P2及び点P3を参照。)。以下、「排気に含まれる水分濃度がCwc(中)であるときの、パラメータDとSOx濃度Csoxとの関係(図13において実線により表されている関係)」を「ベース関係」と称する。
従って、例えば、真のSOx濃度Csoxが200ppmであり且つ水分濃度CwがCwl(低)であるときに取得されたパラメータD(点P1を参照。)を、排気に含まれる水分濃度を考慮せず、実線により示されるベース関係に適用してSOx濃度Csoxを求めると、排気に含まれるSOx濃度が300ppmと誤って検出される(点P5を参照。)。同様に、例えば、真のSOx濃度Csoxが200ppmであり且つ水分濃度CwがCwh(高)であるときに取得されたパラメータD(点P3を参照。)を、排気に含まれる水分濃度を考慮せず、実線により示されるベース関係に適用してSOx濃度Csoxを求めると、排気に含まれるSOx濃度が100ppmと誤って検出される(点P4を参照。)。
そこで、第2装置は、第1装置と同様に以下に述べるような補正係数等を用いながら、パラメータDと水の濃度Cwとに基づいてSOx濃度を検出する。
先ず、図13及び図14に示したように、排気に含まれる水の濃度Cwが種々の値である場合の「パラメータDとSOx濃度Csoxとの関係」を予め実験により調べ、そのうち排気に含まれる水の濃度Cwが特定値(本例では、中程度の濃度値Cwc)である場合の「パラメータDとSOx濃度Csoxとの関係(即ち、前述したベース関係)」のみをECU82のROMにルックアップテーブル(ベース・マップ)MapCsoxB(D)として記憶させておく。
次に、「パラメータDが任意の値」である場合において、「排気に含まれる水の濃度Cwが特定値CwcであるときのSOx濃度(以下、「ベースSOx濃度CsoxB)」と称する。)」に対する「排気に含まれる水の濃度Cwが特定値Cwc以外の値CwxであるときのSOx濃度Csox」の比を「水の濃度Cwx及びベースSOx濃度CsoxBに対する補正係数k3(Cw,CsoxB)」として求める。
例えば、図14に示した例によれば、パラメータDが値A1である場合において、「水の濃度Cwが特定値CwcであるときのSOx濃度(ベースSOx濃度CsoxB)」は値B0であり、「水の濃度Cwが値CwlであるときのSOx濃度Csox」は値B1である。よって、補正係数k3(Cw,CsoxB)は「B1/B0」である。同様に、パラメータDが値A2である場合において、「ベースSOx濃度CsoxB」は値C0であり、「水の濃度Cwが値CwhであるときのSOx濃度Csox」は値C1である。よって、補正係数k3(Cw,CsoxB)は「C1/C0」である。
そして、図15に示したように、種々のベースSOx濃度CsoxBの各々について「排気に含まれる水の濃度Cwと補正係数k3(=k3(Cw))との関係を取得し、それらをECU82のROMにルックアップテーブルMapk3(Cw,CsoxB)として記憶させておく。個々のルックアップテーブルMapk3(Cw,CsoxB)は、個々のベースSOx濃度CsoxBにおける水の濃度Cwと補正係数k3との関係を表す。
ECU82は、実際のパラメータDを取得したとき、そのパラメータDをテーブルMapCsoxB(D)に適用することにより、「排気に含まれる水の濃度Cwが特定値Cwcであると仮定したときのSOx濃度(即ち、ベースSOx濃度CsoxB)」を求める。
次に、ECU82は、そのベースSOx濃度CsoxBに応じたテーブルMapk3(Cw,CsoxB)を選択し、その選択したテーブルMapk3(Cw,CsoxB)にその時点で水濃度センサ81により取得されている排気に含まれる水の濃度Cwを適用することにより、補正係数k3(Cw,CsoxB)を求める。例えば、ベースSOx濃度CsoxBが値Csox1であるときには図6の紙面の最も前面のテーブルが選択され、その場合に実際の水の濃度Cwxが「Cwh」であるとき補正係数k3は「F」であると決定される。
そして、ECU82は、ベースSOx濃度CsoxBに補正係数k3を乗じることにより「ベースSOx濃度CsoxBを補正係数k3によって補正した値(=k3・CsoxB)」を「最終的なSOx濃度Csox」として決定・取得する。以上が、第2装置が実施するSOx濃度検出処理の概要である。
尚、上記においては、第2装置のECU82が、第2電気化学セル12cの電極電流Imから第1電気化学セル11cの電極電流Isを差し引く(減算する)ことにより電極電流差(パラメータD)を求めた。しかしながら、このパラメータDは、ECU82によって求めるのではなく、例えば、電極電流Imから電極電流Isを差し引く電流差検出回路からの出力信号に基づいて求めてもよい。
(具体的作動)
次に、この第2装置の具体的作動について簡単に説明する。第2装置のECU82のCPUは、図16にフローチャートにより示した「SOx濃度取得処理ルーチン」を所定時間が経過する毎に実行するようになっている。
従って、適切なタイミングになると、CPUはステップ1600から処理を開始してステップ1605に進む。このステップ1605の処理は図7のステップ710の処理と同じである。
従って、SOx濃度取得要求が発生している場合、CPUはステップ1605にて「Yes」と判定してステップ1610に進む。このステップ1610の処理は図7のステップ720の処理と同じである。
従って、内燃機関の運転状態が定常状態にある場合、CPUはステップ1610にて「Yes」と判定してステップ1615に進み、印加電圧Vs及び印加電圧Vmの両方を互いに同じ第3所定電圧V3(本例においては1.0V)に設定する。第3所定電圧は、電極11a及び電極12aにおいて水の分解が開始する電圧以上の電圧である。次に、CPUはステップ1620に進み、第3所定電圧V3が「印加電圧Vs及び印加電圧Vm」として設定されている状態の継続時間Tが所定の閾値(Tth)に一致したか否かを判定する。
継続時間Tが閾値Thに一致すると、CPUはステップ1620にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ1625乃至ステップ1650の処理を順に行い、ステップ1695に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ1625:CPUは、電流計71からの電極電流(第1出力値)Isを取得するとともに、電流計72からの電極電流(第2出力値)Imを取得する
ステップ1630:CPUは、水濃度センサ81からの水の濃度Cwを取得する。
ステップ1635:CPUは、電極電流Imから電極電流Isを減じることにより、パラメータ(電極電流差)Dを取得する。
ステップ1640:CPUは、パラメータDをテーブルMapCsoxB(D)に適用することによりベースSOx濃度CsoxBを取得する。
ステップ1645:CPUは、ベースSOx濃度CsoxBに応じたテーブルMapk3(Cw,CsoxB)を選択する。更に、CPUは、その選択したテーブルMapk3(Cw,CsoxB)にステップ1630にて取得した水の濃度Cwを適用することにより、補正係数k3を求める。
ステップ1640:CPUは、ベースSOx濃度CsoxBに補正係数k3を乗じた値を、最終的なSOx濃度Csoxとして検出(取得)する。CPUは、更に検出されたSOx濃度CsoxをバックアップRAMに格納しておき、機関制御ルーチン及び排気系部品の自己診断ルーチン(何れも図示を省略)において使用する。
これに対し、CPUがステップ1605及びステップ1610の何れかのステップにて「No」と判定した場合、CPUはステップ1655に進んで印加電圧Vs及び印加電圧Vmの両方を「0」に設定し(即ち、第1電極11aと第2電極11bとの間への電圧印加、及び、第3電極12aと第4電極12bとの間への電圧印加を停止し)、その後、ステップ1695に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。更に、CPUはステップ1620にて「No」と判定した場合、ステップ1695に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
<第2装置の第1変形例>
この第1変形例は、以下に詳述するように、補正係数k3を用いず、パラメータD及び水の濃度CwをテーブルMapCsox(Cw,D)に適用することにより最終的なSOx濃度Csoxを検出(取得)する点においてのみ、第2装置と相違している。テーブルMapCsox(Cw,D)は、種々の水の濃度Cwについて、図14に示したような「パラメータDとSOx濃度Csoxとの関係」を予め実験により調べ、それらをルックアップテーブル形式にてROMに記憶したテーブルである。
より具体的に述べると、この第1変形例のCPUは、図16に代わる図17にフローチャートにより示した「SOx濃度取得処理ルーチン」を実行するようになっている。この図17に示したルーチンは、図16のステップ1640乃至ステップ1650をステップ1710に置換した点においてのみ図16に示したルーチンと相違している。
即ち、CPUは、ステップ1710に進むと、ステップ1635にて取得したパラメータD及びステップ1630にて取得した水の濃度CwをテーブルMapCsox(Cw,D)に適用することにより最終的なSOx濃度Csoxを検出(取得)する。
<第2装置の第2変形例>
ところで、第2装置は、補正係数k3を、水の濃度Cw及びベースSOx濃度CsoxBに基づいて決定した。しかしながら、図18に示したように、下記(1)式の関係が維持されている限り、補正係数k3を水の濃度Cwのみに基づいて求めてもよい。なお、下記(1)式においては、パラメータDを「Y」と置き、SOx濃度Csoxを「X」と置いた。値「a」は一定値(傾き)であり、値「A4」は、SOx濃度Csoxがゼロ(0)であるときのパラメータDの値である。
Figure 0006394522
即ち、上記(1)式が成立する場合、例えば、パラメータDの値が値A1であるときのベースSOx濃度CsoxBに乗じるべき補正係数k4(1)は、値B0に対する値B2の比(=B2/B0)であり、パラメータDの値が値A3であるときのベースSOx濃度CsoxBに乗じるべき補正係数k4(2)は、値C0に対する値C2の比(=C2/C0)である。このとき、上記(1)式が成立する場合、補正係数k4(1)と補正係数k4(2)とは互いに等しい。即ち、補正係数k4は、ベースSOx濃度CsoxBに依存せず、水の濃度Cwのみに依存する。
そこで、この第2装置の第2変形例は、上記(1)式が成立する(実質的に成立する場合も含む)データが得られた場合、上記補正係数k4と水の濃度Cwとの関係を規定するルックアップテーブルMapk4(Cw)をECU82のROMにルックアップテーブルMapk3(Cw,CsoxB)として記憶させておく。
更に、この第2変形例のCPUは、図16に代わる図19にフローチャートにより示した「SOx濃度取得処理ルーチン」を実行するようになっている。この図19に示したルーチンは、図16のステップ1645及びステップ1650をステップ1910及びステップ1920にそれぞれ置換した点においてのみ図16に示したルーチンと相違している。
即ち、CPUは、ステップ1910に進むと、図19内のブロックB1内に示したテーブルMapk4(Cw)にステップ1630にて取得した水の濃度Cwを適用することにより、補正係数k4を求める。このテーブルMapk4(Cw)によれば、補正係数k4は、水の濃度Cwが大きくなるほど大きくなるように決定される。なお、水の濃度Cwが特定値Cwc(ベース・マップ)MapCsoxB(D)が作成された際の水の濃度)である場合、ベースSOx濃度CsoxBに対する補正は不要であるので、補正係数k4は「1」となる。
次いで、CPUはステップ1920に進み、ステップ1640にて求めたベースSOx濃度CsoxBにステップ1910にて求めた補正係数k4を乗じた値を、最終的なSOx濃度Csoxとして検出(取得)する。CPUは、更に、検出されたSOx濃度CsoxをバックアップRAMに格納しておき、機関制御ルーチン及び排気系部品の自己診断ルーチン(何れも図示を省略)において使用する。
以上、説明したように、第2装置及びその変形例は、モニタセルとセンサセルとの電極電流の差(電極電流差)(パラメータD=Im−Is)を用いてSOx濃度を検出する。従って、排気に含まれる水の濃度による電極電流Isへの影響を排除することができる。加えて、第2装置及びその変形例は、出力相関値(パラメータD)と水濃度相関値(水の濃度Cw)とを用いてSOx濃度を求める。その結果、第2装置及びその変形例のそれぞれは、排気に含まれる水の濃度による電極電流Isへの影響を排除して、排気に含まれるSOxの濃度をより精度良く検出することができる。
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態に係るSOx濃度検出装置(以下、「第3装置」と称される場合がある。)について説明する。
(構成)
第3装置が備えるSOxセンサの素子部30は、図20の(a)に示したように、第1電気化学セル(センサセル11c)及び第2電気化学セル(モニタセル12c)の上流側(拡散抵抗体32側)に配設された第3電気化学セル(ポンプセル13c)を更に備える点を除き、第2装置が備える素子部10と略同様の構成を有する。従って、以降、第2装置との相違点に特に注目して、第3装置の構成について説明する。
第3装置の素子部30は、図12に示した第1アルミナ層21aに代えて、「第2固体電解質体12s、第6アルミナ層21f及び第1アルミナ層21a」を備える。
第2固体電解質体12sは、拡散抵抗体32及び第2アルミナ層21bの上に積層されている。第2固体電解質体12sは、第1固体電解質12sと同様な材料から構成された酸化物イオン伝導性を有する薄板体である。
第6アルミナ層21fは第2固体電解質12sの上に積層され、第1アルミナ層21aは第6アルミナ層21fの上に積層されている。6アルミナ層21fは第1アルミナ層21aと同様な材質から構成された緻密(ガス不透過性)の層(薄板体)である。その結果、第2固体電解質12s、第6アルミナ層21f及び第1アルミナ層21aによって「排気管外の大気に開放された第2大気導入路52」が画定されている。
第2固体電解質体12sは、第5電極13a及び第6電極13bを備えている。
第5電極13aは、第2固体電解質体12sの一方の側の表面(具体的には、内部空間31を画定する第2固体電解質体12sの表面)に固着されている。第5電極13aは、白金(Pt)を主成分として含む多孔質サーメット電極である。
第6電極13bは、第2固体電解質体12sの他方の側の表面(具体的には、第2大気導入路52を画定する第2固体電解質体13sの表面)に第2固体電解質体12sを介して第5電極13aと対向するように固着されている。第6電極13bは、白金(Pt)を主成分として含む多孔質サーメット電極である。
第5電極13a及び第6電極13b並びに第2固体電解質体12sは、酸素ポンピング作用による酸素排出能力を有する第3電気化学セル(ポンプセル)13cを構成している。この第3電気化学セル13cも、ヒータ41によって活性化温度まで加熱される。第3電気化学セル13cは第1電気化学セル(センサセル)11c及び第2電気化学セル(モニタセル12cの上流側(拡散抵抗体32側)に配設される。より具体的には、第5電極13aは拡散抵抗体32から第1距離だけ隔てた位置に形成され、第1電極11a及び第2電極12aは拡散抵抗体32から第1距離よりも大きい第2距離だけ隔てた位置に形成されている。
第3装置は、更に、電源63及び電流計73を備える。電源63及び電流計73はECU82に接続されている。
電源63は、第5電極13aと第6電極13bとの間に、第6電極13bの電位が第5電極13aの電位よりも高くなるように所定の電圧を印加できるようになっている。
電流計73は、第3電気化学セル13cを流れる電極電流Ipの大きさを計測して、その計測値に応じた出力値(電圧値)を第3装置のECU82に出力するようになっている。
第3装置のECU82は、第1電気化学セル11cへの印加電圧Vs及び第2電気化学セル12cへの印加電圧Vmに加えて、第3電気化学セル13cの第5電極13a及び第6電極13bに印加される印加電圧Vpを制御することができる。なお、第2装置のECU82は、SOx濃度を検出する場合、印加電圧Vs及び印加電圧Vmを何れも1.0V(第3所定電圧V3)に設定する。
更に、ECU82は、第1電気化学セル11cの電極電流Isを表す電流計61からの出力値及び第2電気化学セル12cの電極電流Imを表す「電流計62からの出力値」を受け取ることができる。
電源63は、第5電極13aと第6電極13bとの間に、第6電極13bの方が第5電極13aに対して高い電位を有するように、印加電圧を印加する。電流計73は、第3電気化学セル13cを流れる電極電流に対応する信号をECU(図示せず)へ出力する。ECUは、第5電極13a及び第6電極13bに印加される印加電圧を制御することができる。更に、ECUは、電流計73から出力される第3電気化学セル13cを流れる電極電流(Ip)に対応する信号を受け取ることができる。
(作用)
内燃機関から排出される排気に含まれる酸素の濃度は、例えば、当該内燃機関の燃焼室において燃焼される混合気の空燃比に応じて、様々に変化する。その結果、被検ガスとしての排気に含まれる酸素の濃度が変化する場合がある。排気に含まれる酸素の濃度が変化すると、センサセルが備える電極間に流れる電流の大きさも変化するので、濃度を測定しようとする成分(例えば、水、硫黄酸化物等)の濃度の検出精度の低下を招く虞がある。
しかしながら、第3装置が備える素子部30においては、第5電極13aと第6電極13bとの間に所定の電圧を印加すると、酸素ポンピング作用により内部空間31から酸素を排出することができる。より具体的には、第5電極13a及び第6電極13bがそれぞれ陰極及び陽極となるように、これらの電極間に所定の電圧を印加すると、内部空間31から第2大気導入路52へと酸素が排出される。このように、第3装置が備える素子部30においては、第3電気化学セル(ポンプセル)13cによって、内部空間31内の酸素の濃度を低減することができる。
即ち、第3装置が備える素子部30においては、たとえ排気に含まれる酸素の濃度が変化しても、上記のように第3電気化学セル(ポンプセル)13cの酸素ポンピング作用により内部空間31から酸素を排出することによって、内部空間31内の酸素の濃度を低く(典型的には、概ね0(ゼロ)ppmに)調整することができる。従って、第3装置においては、たとえ排気に含まれる酸素の濃度が変化しても、第1電気化学セル(センサセル)11cにおいて検出される電極電流Is及び第2電気化学セル(モニタセル)12cにおいて検出される電極電流Imへの影響を有効に低減することができる。その結果、第3装置によれば、被検ガスに含まれる硫黄酸化物の濃度をより精度良く検出することができる。即ち、第3装置において、第3電気化学セル13cは第3電極部に該当する。
尚、図20に示した例においては、第3電気化学セル(ポンプセル13c)は、第1電気化学セル(センサセル11c)及び第2電気化学セル(モニタセル12c)を構成する第1固体電解質体11sとは別個の第2固体電解質体12sを含む。しかしながら、第3電気化学セル(ポンプセル12c)は、第1固体電解質体11sを第1電気化学セル(ポンピングセル11c)及び第2電気化学セル(モニタセル12c)と共有していてもよい。
(具体的作動)
以上説明してきたように、第3装置は、第1電気化学セル(センサセル)11c及び第2電気化学セル(モニタセル)12cに到達する排気に含まれる酸素の濃度を低減することにより、被検ガスに含まれる硫黄酸化物の濃度をより精度良く検出することができる。
第1電気化学セル(センサセル)11c及び第2電気化学セル(モニタセル)12cにおいてSOx濃度を検出するための具体的な動作は、第2装置において述べた通りであるので、ここでの説明は割愛する。
<第3装置の第1変形例>
尚、上記第3装置においては第2装置にポンプセルを追加したが、上述した第1装置にポンプセルを追加することも当然に可能である。
<第3装置の第2変形例>
ところで、上述したような第3電気化学セル(ポンプセル)13cによれば、その電極電流に基づいて排気に含まれる酸素の濃度を検出することができる。更に、このようにして検出された酸素濃度に基づいて内燃機関の燃焼室に供給される混合気の空燃比を取得することができる。加えて、このようにして取得された空燃比に基づいて、排気に含まれる水の濃度を推定することもまた可能である。
従って、上述した第3装置を始めとする第3電気化学セル(ポンプセル)13cを備える本発明装置においては、排気に含まれる水の濃度を検出する湿度センサとして、当該ポンプセルを使用することができる。
<補足>
ところで、以上説明してきた第1装置乃至第3装置においては、排気に含まれる水の濃度が中程度の濃度値Cwcである場合の「電極電流IsとSOx濃度との関係」をルックアップテーブル(ベース・マップ)MapCsoxB(Is)として記憶させた。しかしながら、当然のことながら、上記ベース・マップは必ずしも排気に含まれる水の濃度が中程度の濃度値Cwcである場合の「電極電流IsとSOx濃度との関係」である必要は無い。即ち、上記ベース・マップは、排気に含まれる水の濃度が相対的に高い濃度値Cwh(>Cwc)である場合の「電極電流IsとSOx濃度との関係」であってもよく、排気に含まれる水の濃度が相対的に低い濃度値Cwl(<Cwc)である場合の「電極電流IsとSOx濃度との関係」であってもよい。
以上、本発明を説明することを目的として、特定の構成を有する幾つかの実施形態及び変形例につき、時に添付図面を参照しながら説明してきたが、本発明の範囲は、これらの例示的な実施形態及び変形例に限定されると解釈されるべきではなく、特許請求の範囲及び明細書に記載された事項の範囲内で、適宜修正を加えることが可能であることは言うまでも無い。
10…素子部、11a、12a及び13a…電極(陰極)、11b、12b及び13b…電極(陽極)、11s及び12s…第1及び第2固体電解質体、11c、12c及び13c…第1乃至第3電気化学セル、21a、21b、21c、21d、21e及び21f…第1乃至第6アルミナ層、31…内部空間、32…拡散抵抗体、41…ヒータ、51及び52…第1及び第2大気導入路、61、62及び63…電源、71、72及び73…電流計、81…水濃度センサ(湿度センサ)、並びに82…ECU。

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路に配設され、且つ、前記排気通路を流れる排気が通過可能な多孔質材料からなる第1拡散抵抗体、酸化物イオン伝導性を有する第1固体電解質体、及び、前記第1固体電解質体の表面にそれぞれ形成された第1電極及び第2電極を含み、水の分解開始電圧以上の電圧である第1所定電圧が前記第1電極と前記第2電極との間に印加されたときに前記第1拡散抵抗体を通過した排気に含まれる水及び硫黄酸化物が前記第1電極にて還元分解されることによって前記第1電極と前記第2電極との間に流れる第1電流を表す第1出力値を発生する第1電気化学セルを有するSOxセンサと、
    前記第1出力値に相関を有する出力相関値と前記排気通路を流れる排気に含まれる水の濃度に相関を有する水濃度相関値とを取得し、前記出力相関値と前記水濃度相関値とを用いて前記排気通路を流れる排気に含まれる硫黄酸化物の濃度であるSOx濃度を求める制御部と、
    を備えるSOx濃度検出装置であって、
    前記制御部は、
    前記水濃度相関値が示す水の濃度が第1濃度である第1の場合と、前記水濃度相関値が示す水の濃度が前記第1濃度よりも高い第2濃度である第2の場合と、において前記出力相関値が互いに同じ値であっても、前記第1の場合に前記出力相関値に基づいて求められる前記SOx濃度が前記第2の場合に前記出力相関値に基づいて求められる前記SOx濃度よりも低くなるように前記SOx濃度を求める、
    SOx濃度検出装置
  2. 求項に記載のSOx濃度検出装置であって、
    前記SOxセンサは、
    前記排気通路を流れる排気が通過可能な多孔質材料からなる拡散抵抗体であって前記第1拡散抵抗体と同一の又は相違する第2拡散抵抗体、酸化物イオン伝導性を有する固体電解質体であって前記第1固体電質体と同一の又は相違する第2固体電解質体、及び、前記第2固体電解質体の表面にそれぞれ形成された第3電極及び第4電極を含み、水の分解開始電圧以上の電圧である第2所定電圧が前記第3電極と前記第4電極との間に印加されたときに前記第2拡散抵抗体を通過した排気に含まれる水及び硫黄酸化物が前記第3電極にて還元分解されることによって前記第3電極と前記第4電極との間に流れる第2電流を表す第2出力値を出力する第2電気化学セルを有し、
    前記第1電極と前記第2電極との間と、前記第3電極と前記第4電極との間と、に互いに同一であり且つ前記第1電極及び前記第3電極において水が還元分解される下限電圧以上の電圧である第3所定電圧が印加されたとき、前記第1電極における硫黄酸化物の還元分解速度が前記第3電極における硫黄酸化物の還元分解速度よりも大きくなるように構成され、
    前記制御部は、前記第1出力値を前記出力相関値として取得し、且つ、前記第2出力値を前記水濃度相関値として取得するように構成された、
    SOx濃度検出装置。
  3. 請求項1に記載のSOx濃度検出装置であって、
    前記SOxセンサは、
    前記排気通路を流れる排気が通過可能な多孔質材料からなる拡散抵抗体であって前記第1拡散抵抗体と同一の又は相違する第2拡散抵抗体、酸化物イオン伝導性を有する固体電解質体であって前記第1固体電質体と同一の又は相違する第2固体電解質体、及び、前記第2固体電解質体の表面にそれぞれ形成された第3電極及び第4電極を含み、水の分解開始電圧以上の電圧である第2所定電圧が前記第3電極と前記第4電極との間に印加されたときに前記第2拡散抵抗体を通過した排気に含まれる水及び硫黄酸化物が前記第3電極にて還元分解されることによって前記第3電極と前記第4電極との間に流れる第2電流を表す第2出力値を出力する第2電気化学セルを有し、
    前記第1電極と前記第2電極との間と、前記第3電極と前記第4電極との間と、に互いに同一であり且つ前記第1電極及び前記第3電極において水が還元分解される下限電圧以上の電圧である第3所定電圧が印加されたとき、前記第1電極における硫黄酸化物の還元分解速度が前記第3電極における硫黄酸化物の還元分解速度よりも大きくなるように構成され、
    前記制御部は、
    前記第3電極と前記第4電極との間に前記第3所定電圧を印加したときの前記第2出力値であるモニタセル値を前記水濃度相関値として取得し、
    前記モニタセル値と、前記第1電極と前記第2電極との間に前記第3所定電圧を印加したときの前記第1出力値であるセンサセル値と、の差を前記出力相関値として取得する
    SOx濃度検出装置。
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