JP2013148358A - ガス濃度検出装置の補正係数設定方法およびガス濃度検出装置ならびにガスセンサ - Google Patents

ガス濃度検出装置の補正係数設定方法およびガス濃度検出装置ならびにガスセンサ Download PDF

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Abstract

【課題】酸素濃度と濃度信号値との関係線を直線に近似させるための補正係数を用いて出力特性を補正し、濃度信号値に応じた酸素濃度を簡易な演算によって求めるガス濃度検出装置の補正係数設定方法およびガス濃度検出装置ならびにガスセンサを提供する。
【解決手段】酸素濃度とポンプ電流Ip1の値との関係を示す関係線は、通常、二次関数の曲線で表される。xに依存する係数c(x)を考え、CompensatedOを、原点を通る、SensorOの一次関数として近似して、CompensatedO=c(x)・SensorOを得る。この式を展開し、補正係数をkとして表すと、
Figure 2013148358

事前に、酸素濃度7%、16%、20%に設定された試料ガスにガスセンサを晒し、取得したポンプ電流Ip1に基づき傾きkを求め、補正係数として、記憶部に記憶する。
【選択図】図2

Description

本発明は、検知対象ガスの酸素濃度を検出するガス濃度検出装置の補正係数設定方法およびガス濃度検出装置ならびにガスセンサに関する。
検知対象ガス中の特定ガス濃度に応じた濃度信号を出力するガスセンサが知られている。ガスセンサは、一般に、検知対象ガスが流れる流通管(例えば、排気管)に装着され、流通管外部に配置されるガス濃度検出装置(例えばセンサ制御装置)に接続される。ガス濃度検出装置は、ガスセンサへの通電や、ガスセンサを加熱するヒータへの印加電圧の制御など、ガスセンサに対して種々の制御を実行し、ガスセンサから上記濃度信号を取得する。
ところで、特定ガス濃度とガスセンサが出力する濃度信号値との関係を表す特性(以下、「出力特性」という。)は、ガスセンサ毎に僅かに異なる場合がある。例えば、製造バラツキに起因して、複数のガスセンサ間で、出力特性がばらつく場合がある。ここで、特許文献1に記載のセンサ制御装置(ガス濃度検出装置)は、ガスセンサ起動時において、ガスセンサの出力するガス濃度の対応値の補正を行っている。具体的に、特許文献1では、ガス濃度対応値の経時変化のパターンを示すパターンデータを補正データとして複数種類保持し、ガスセンサ毎に適した補正データを適用し、ガスセンサ起動時の出力の補正を行っている。
しかし、特許文献1のように、補正データを適用してガスセンサの出力の補正を行うには、ガス濃度検出装置のCPUに、演算による負荷が大きくかかる。ここで、特定ガスとして酸素を対象とした場合、酸素濃度と濃度信号値の関係を表すガスセンサの出力特性を、酸素濃度と濃度信号値をそれぞれ軸とするグラフに表した場合に描かれる関係線は、二次関数の曲線で表されることが知られている。ゆえに、酸素濃度を検出するガス濃度検出装置においては、二次関数によって表される関係式を用い、ガスセンサの濃度信号値を補正して酸素濃度を求めれば、補正データを用いる場合よりも演算による負荷を減らすことができる。
特開2011−53032号公報
しかしながら、ガス濃度検出装置のCPUにかかる負荷のさらなる低減が求められていた。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、酸素濃度と濃度信号値との関係線を直線に近似させるための補正係数を用いて出力特性を補正することで、濃度信号値に応じた酸素濃度を簡易な演算によって求めることができるガス濃度検出装置の補正係数設定方法およびガス濃度検出装置ならびにガスセンサを提供することを目的とする。
第1態様によれば、固体電解質体および当該固体電解質体を挟む一対の電極を有するセルを少なくとも2以上有し、当該セルとして、検出対象ガスが導入される測定室の内側と外側とに一対の第一電極が設けられ、当該一対の第一電極間に通電される電流に応じて前記測定室への酸素の汲み入れまたは汲み出しを行う酸素ポンピングセルと、一対の第二電極のうちの一方の電極が前記測定室に晒され、前記一対の第二電極間において前記測定室の酸素濃度に応じた電圧を発生する酸素濃度検出セルと、を備えるガスセンサ素子と、前記酸素濃度検出セルに発生する電圧に応じたフィードバック制御によって前記酸素ポンピングセルに流される電流に基づいて、検出対象ガスの酸素濃度を演算する演算手段と、前記演算手段が前記酸素濃度を演算する際に、前記酸素ポンピングセルに流された電流の電流値を補正するために用いる補正係数を記憶する記憶手段と、を備えるガス濃度検出装置において、前記補正係数を利用可能に設定する上で事前に行われる設定方法であって、少なくとも3以上の異なる既知の酸素濃度に設定されている試料ガスのそれぞれに前記ガスセンサ素子を晒し、各酸素濃度において、前記酸素ポンピングセルに流れる電流値を取得する取得工程と、前記取得工程において取得された各酸素濃度に応じた電流値と、前記ガスセンサ素子の個体差によるバラツキを補正する補正値とにより補正酸素濃度を算出した後、各補正酸素濃度のうちの、任意の1つの該補正酸素濃度を基準にして、他の2つの補正酸素濃度との関係を示す関係線を、直線に近似させるための前記補正係数を算出する算出工程と、前記算出工程によって算出された前記補正係数を前記記憶手段に記憶させる記憶工程と、を備えるガス濃度検出装置の補正係数設定方法が提供される。
第1態様では、事前に設定された、酸素濃度の演算に用いる補正係数によって、基準となる任意の1つの補正酸素濃度と他の2つの補正酸素濃度との関係を示す関係線を直線に近似することができるので、関係線が従来の二次関数の曲線によって示される場合と比べ、より、酸素濃度の検出精度を高くすることができる。特に低酸素濃度における検出精度を高めることができる。さらに、補正係数を個々のガス濃度検出装置が有する記憶手段に記憶させることで、個々のガスセンサ素子に応じた補正を行うことができ、酸素濃度の検出精度を高めることができる。また、酸素濃度を補正する演算を一次関数を用いて行うことができるので容易であり、演算手段にかかる負荷を低減することができる。
第2態様によれば、固体電解質体および当該固体電解質体を挟む一対の電極を有するセルを少なくとも2以上有し、当該セルとして、検出対象ガスが導入される測定室の内側と外側とに一対の第一電極が設けられ、当該一対の第一電極間に通電される電流に応じて前記測定室への酸素の汲み入れまたは汲み出しを行う酸素ポンピングセルと、一対の第二電極のうちの一方の電極が前記測定室に晒され、前記一対の第二電極間において前記測定室の酸素濃度に応じた電圧を発生する酸素濃度検出セルと、を備えるガスセンサ素子と、前記酸素濃度検出セルに発生する電圧に応じたフィードバック制御によって前記酸素ポンピングセルに流される電流に基づいて、検出対象ガスの酸素濃度を演算する演算手段と、前記演算手段が前記酸素濃度を演算する際に、前記酸素ポンピングセルに流された電流の電流値を補正するために用いる補正係数を記憶する記憶手段と、を備えるガス濃度検出装置であって、前記補正係数は、事前に、少なくとも3以上の異なる既知の酸素濃度に設定されている試料ガスのそれぞれに前記ガスセンサ素子を晒し、各酸素濃度において、前記酸素ポンピングセルに流れる電流値を取得した上で、各酸素濃度に応じた電流値と、前記ガスセンサ素子の個体差によるバラツキを補正する補正値とにより補正酸素濃度を算出し、各補正酸素濃度のうちの、任意の1つの該補正酸素濃度を基準にして、他の2つの補正酸素濃度との関係を示す関係線を、直線に近似させるための係数であることを特徴とするガス濃度検出装置が提供される。
第2態様では、事前に設定された、酸素濃度の演算に用いる補正係数によって、基準となる任意の1つの補正酸素濃度と他の2つの補正酸素濃度との関係を示す関係線を直線に近似することができるので、関係線が従来の二次関数の曲線によって示される場合と比べ、より、酸素濃度の検出精度を高くすることができる。特に低酸素濃度における検出精度を高めることができる。さらに、補正係数を個々のガス濃度検出装置が有する記憶手段に記憶させることで、個々のガスセンサ素子に応じた補正を行うことができ、酸素濃度の検出精度を高めることができる。また、酸素濃度を補正する演算を一次関数を用いて行うことができるので容易であり、演算手段にかかる負荷を低減することができる。
第3態様によれば、固体電解質体および当該固体電解質体を挟む一対の電極を有するセルを少なくとも2以上有し、当該セルとして、検出対象ガスが導入される測定室の内側と外側とに一対の第一電極が設けられ、当該一対の第一電極間に通電される電流に応じて前記測定室への酸素の汲み入れまたは汲み出しを行う酸素ポンピングセルと、一対の第二電極のうちの一方の電極が前記測定室に晒され、前記一対の第二電極間において前記測定室の酸素濃度に応じた電圧を発生する酸素濃度検出セルと、を備えるガスセンサ素子と、前記酸素ポンピングセルに流された電流の電流値を補正するために用いる補正係数を記憶する記憶手段と、からなり、前記酸素濃度検出セルに発生する電圧に応じたフィードバック制御によって前記酸素ポンピングセルに流される電流に基づいて、検出対象ガスの酸素濃度を演算する演算手段に接続されるガスセンサであって、前記補正係数は、事前に、少なくとも3以上の異なる既知の酸素濃度に設定されている試料ガスのそれぞれに前記ガスセンサ素子を晒し、各酸素濃度において、前記酸素ポンピングセルに流れる電流値を取得した上で、各酸素濃度に応じた電流値と、前記ガスセンサ素子の個体差によるバラツキを補正する補正値とにより補正酸素濃度を算出し、各補正酸素濃度のうちの、任意の1つの該補正酸素濃度を基準にして、他の2つの補正酸素濃度との関係を示す関係線を、直線に近似させるための係数であることを特徴とするガスセンサが提供される。
第3態様では、事前に設定された、酸素濃度の演算に用いる補正係数によって、基準となる任意の1つの補正酸素濃度と他の2つの補正酸素濃度との関係を示す関係線を直線に近似することができるので、関係線が従来の二次関数の曲線によって示される場合と比べ、より、酸素濃度の検出精度を高くすることができる。特に低酸素濃度における検出精度を高めることができる。さらに、補正係数を個々のガスセンサが有する記憶手段に記憶させることで、個々のガスセンサに応じた補正を行うことができ、酸素濃度の検出精度を高めることができる。また、酸素濃度を補正する演算を一次関数を用いて行うことができるので容易であり、演算手段にかかる負荷を低減することができる。
ガス濃度検出装置1の概念図である。 基準となる任意の1つの補正酸素濃度と他の2つの補正酸素濃度とが示す出力特性を一次関数の直線に近似させるための補正係数を得るグラフの一例である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、参照する図面は、本発明が採用し得る技術的特徴を説明するために用いるものであり、記載している装置の構成等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
まず、本発明に係る補正係数設定方法によって事前に求めた補正係数を用いてガスセンサ10の出力の補正を行うガス濃度検出装置1の構成について、図1を参照して説明する。ガス濃度検出装置1は、酸素の濃度を検出する機能を備える。
図1に示すように、ガス濃度検出装置1は、ガスセンサ10と、制御部5とを備える。ガスセンサ10は、自動車の排気通路(図示外)に取り付けられ、排気ガス中の酸素濃度およびNOx濃度に応じた電流値を制御部5に出力する。制御部5は、ガスセンサ10と電気的に接続され、ガスセンサ10を制御する他、ガスセンサ10から出力された電流値に基づいて排気ガス中の酸素濃度およびNOx濃度を表す濃度対応値を算出する。
まず、ガスセンサ10について説明する。ガスセンサ10は、検知素子11と、ヒータ素子35と、コネクタ部40と、ハウジング(図示外)とを備える。検知素子11は、3枚の板状の固体電解質体12,13,14と、アルミナ等からなる2枚の板状の絶縁体15,16とを交互に積層した構造を有する。ヒータ素子35は、後述する第一酸素ポンプセル2と、酸素分圧検知セル3と、第二酸素ポンプセル4の早期活性化と、第一酸素ポンプセル2と、酸素分圧検知セル3と、第二酸素ポンプセル4の活性の安定性維持とのために、固体電解質体14に積層されている。コネクタ部40は、ガスセンサ10と、制御部5とを電気的に接続するために設けられている。ハウジングは、ガスセンサ10を排気通路(図示外)に取り付けるために、検知素子11と、ヒータ素子35とを内部に保持する。なお、検知素子11が、本発明における「ガスセンサ素子」に相当する。
以下、検知素子11が備える各構成について詳述する。検知素子11は、第一測定室23と、第二測定室30と、基準酸素室29と、第一酸素ポンプセル2(以下、「Ip1セル2」という。)と、酸素分圧検知セル3(以下、「Vsセル3」という。)と、第二酸素ポンプセル4(以下、「Ip2セル4」という。)を備える。
第一測定室23は、検知素子11の先端部に設けられ、排気通路内の排気ガスが検知素子11内に最初に導入される小空間である。第一測定室23は、固体電解質体12と固体電解質体13との間に配置された絶縁体15に形成されている。第一測定室23の固体電解質体12側の面には電極18が配置され、固体電解質体13側の面には電極21が配置されている。第一測定室23の検知素子11における先端側に開口し、開口部に第一拡散抵抗部24が設けられている。第一拡散抵抗部24は第一測定室23内外の仕切りとして機能し、第一測定室23内への排気ガスの単位時間あたりの流通量を制限する。同様に、第一測定室23の検知素子11における後端側には、第二拡散抵抗部26が設けられている。第二拡散抵抗部26は、第一測定室23と第二測定室30との仕切りとして機能し、第一測定室23から第二測定室30内へのガスの単位時間あたりの流通量を制限する。
第二測定室30は、固体電解質体12と、第二拡散抵抗部26および開口部25と、固体電解質体13に設けられた開口部31と、絶縁体16と、電極28によって囲まれた小空間である。第二測定室30は、第一測定室23と連通し、Ip1セル2によって酸素濃度が調整された後の排気ガス(以下、「調整ガス」という。)が導入される。基準酸素室29は、絶縁体16と、電極22と、電極27によって囲まれた小空間である。基準酸素室29内には、セラミック製の多孔質体が充填されている。
Ip1セル2は、固体電解質体12と、多孔質性の電極17,18を備える。固体電解質体12は、例えばジルコニアからなり、酸素イオン伝導性を有する。電極17,18は、検知素子11の積層方向において固体電解質体12の両面に設けられている。電極17,18は、Ptを主成分とする材料によって形成される。Ptを主成分とする材料としては、例えば、Ptと、Pt合金と、Ptとセラミックスとを含むサーメットとが挙げられる。また、電極17,18の表面には、セラミックスからなる多孔質性の保護層19,20がそれぞれ形成されている。
Ip1セル2は、電極17,18間に電流を供給することで、電極17の接する雰囲気(検知素子11の外部の雰囲気)と電極18の接する雰囲気(第一測定室23内の雰囲気)との間で、酸素の汲み出しおよび汲み入れ(いわゆる酸素ポンピング)を行う。
Vsセル3は、固体電解質体13と、多孔質性の電極21,22を備える。固体電解質体13は、例えばジルコニアからなり、酸素イオン伝導性を有する。固体電解質体13は、絶縁体15を挟んで固体電解質体12と対向するように配置されている。電極21,22は、検知素子11の積層方向における固体電解質体13の両面にそれぞれ設けられている。電極21は、第一測定室23内の固体電解質体12と向き合う側の面に形成されている。電極21,22は、上述のPtを主成分とする材料によって形成される。
Vsセル3は、主として、固体電解質体13によって隔てられた雰囲気(電極21の接する第一測定室23内の雰囲気と、電極22に接する基準酸素室29内の雰囲気)間の酸素分圧差に応じて起電力を発生する。Vsセル3は、基準酸素室29内の雰囲気を基準となる酸素濃度となるように制御を行う。
Ip2セル4は、固体電解質体14と、多孔質製の電極27,28を備える。固体電解質体14は、例えばジルコニアからなり、酸素イオン導電性を有する。固体電解質体14は、絶縁体16を挟んで固体電解質体13と対向するように配置されている。固体電解質体14の固体電解質体13側の面には、上述のPtを主成分とする材料によって形成された電極27,28がそれぞれ設けられている。
Ip2セル4は、絶縁体16によって隔てられた雰囲気(電極27に接する基準酸素室29内の雰囲気と、電極28に接する第二測定室30内の雰囲気)間において酸素の汲み出しを行う。
次に、ヒータ素子35について説明する。ヒータ素子35は、絶縁層36,37と、ヒータパターン38を備える。絶縁層36,37は、アルミナを主成分とするシート状の形状を有する。ヒータパターン38は、絶縁層36,37の間に埋設され、ヒータ素子35内で繋がる一本の電極パターンである。ヒータパターン38は、一方の端部が接地され、他方の端部がヒータ駆動回路59に接続されている。ヒータパターン38は、Ptを主成分とする材料によって形成される。
次に、コネクタ部40について説明する。なお、コネクタ部40は特開2009−121975のような公知の構造であり、詳細な説明は割愛するが、コネクタ部40は、ガスセンサ10の後端側に設けられ、コネクタ本体部とコネクタ本体部に固定されたケース部を有している。コネクタ本体部内には、端子41〜47が配置され、ケース部内には、記憶部48を備える。記憶部48は、例えば、半導体記憶媒体である。記憶部48は、後述する補正係数設定方法によって事前に求めた補正係数を記憶する。端子41は、記憶部48に接続している。端子42は、リード線を介して、電極17に接続している。端子43は、リード線を介して、電極18と電極21と電極28に接続している。端子44は、リード線を介して、電極22に接続している。端子45は、リード線を介して、電極27に接続している。端子46,47は、リード線を介して、それぞれヒータパターン38の両端部に接続している。なお、記憶部48が、本発明における「記憶手段」に相当する。
次に、制御部5の構成について説明する。制御部5は、検知素子11およびヒータ素子35の制御を行う装置である。また、制御部5は、検知素子11から取得したIp1電流に基づき酸素濃度対応値を算出するとともに、検知素子11から取得したIp2電流に基づきNOx濃度対応値を算出し、算出した酸素濃度対応値およびNOx濃度対応値をECU90に出力する。制御部5は、制御回路部50と、マイクロコンピュータ60と、コネクタ部70とを備える。制御回路部50は、検知素子11と、ヒータ素子35とを制御する。マイクロコンピュータ60は、制御回路部50を制御する。コネクタ部70は、ガスセンサ10のコネクタ部40と電気的に接続される。以下、制御部5の各構成を説明する。
制御回路部50は、基準電圧比較回路51と、Ip1ドライブ回路52と、Vs検知回路53と、Icp供給回路54と、Ip2検知回路55と、Vp2印加回路56と、ヒータ駆動回路59を備える。各回路は、マイクロコンピュータ60からの制御信号に応じて駆動する。以下、制御回路部50が備える各構成について詳述する。
Icp供給回路54は、Vsセル3の電極21,22間に微弱な電流Icpを供給し、第一測定室23内から基準酸素室29内に酸素イオンを移動させて、酸素を溜め込ませる。Vs検知回路53は、電極21,22間の電圧(起電力)Vsを検知するための回路であり、その検知結果を基準電圧比較回路51に対し出力する。基準電圧比較回路51は、Vs検知回路53によって検知された電圧Vsを、基準となる基準電圧(例えば425mV)と比較するための回路であり、その比較結果をIp1ドライブ回路52に対し出力する。
Ip1ドライブ回路52は、Ip1セル2の電極17,18間にポンプ電流Ip1を供給するための回路である。Ip1ドライブ回路52は、基準電圧比較回路51によるVsセル3の電極21,22間の電圧Vsの比較結果に基づいて、電圧Vsが予め設定された基準電圧と略一致するように、ポンプ電流Ip1の大きさや向きを制御する。その結果、Ip1セル2では、第一測定室23内から検知素子11の外部への酸素の汲み出し、または検知素子11の外部から第一測定室23内への酸素の汲み入れが行われる。言い換えると、Ip1セル2では、Ip1ドライブ回路52による通電制御に基づき、Vsセル3の電極21,22間の電圧が一定値(基準電圧の値)に保たれるように、第一測定室23内の酸素濃度の調整が行われる。
Ip2検知回路55は、Ip2セル4の電極28から電極27に流れた電流Ip2の値の検知を行う回路である。Vp2印加回路56は、Ip2セル4の電極27,28間へ通常電圧Vp2(例えば、450mV)を印加するための回路であり、第二測定室30内から基準酸素室29への酸素の汲み出しを制御する。
ヒータ駆動回路59は、Ip1セル2,Vsセル3,Ip2セル4の温度を所定の温度に保たせるための回路である。ヒータ駆動回路59はマイクロコンピュータ60によって制御され、ヒータ素子35のヒータパターン38へ電流を流し、Ip1セル2,Vsセル3,Ip2セル4を加熱する。ヒータ駆動回路59は、目標温度になるように、ヒータパターン38をPWM通電してヒータパターン38に電流を供給する制御を行うことができる。
マイクロコンピュータ60は、公知のCPU61,ROM63,RAM62,信号入出力部64,およびA/Dコンバータ65を備えた演算装置である。マイクロコンピュータ60は、あらかじめ組み込まれたプログラムに従って制御回路部50に制御信号を出力し、制御回路部50が備える各回路の動作を制御する。ROM63には、各種プログラムと、プログラム実行時に参照される各種パラメータ等が記憶されている。マイクロコンピュータ60は、内燃機関(図示外)の制御を司るECU90と、信号入出力部64を介して通信するとともに、A/Dコンバータ65および信号入出力部64を介して制御回路部50と通信する。
コネクタ部70は、端子71〜77を備える。コネクタ部70が、コネクタ部40と接続された場合、端子71〜77はそれぞれ、端子41〜端子47に接続される。端子71は、リード線を介して、信号入出力部64に接続している。端子72は、リード線を介して、Ip1ドライブ回路52に接続している。端子73は、リード線を介して、基準電位に接続している。端子74は、リード線を介して、Vs検知回路53とIcp供給回路54に接続している。端子75は、リード線を介して、Ip2検知回路55とVp2印加回路56に接続している。端子76は、リード線を介して、ヒータ駆動回路59に接続している。端子77は、リード線を介して、接地している。
次に、排気ガス中の酸素濃度およびNOx濃度を検出する場合のガス濃度検出装置1の動作について説明する。排気通路(図示外)内を流通する排気ガスは、第一拡散抵抗部24を介して第一測定室23内に導入される。ここで、Vsセル3には、Icp供給回路54によって電極22側から電極21側へ微弱な電流Icpが供給される。このため、排気ガス中の酸素は、負極側となる電極21から酸素イオンとなって固体電解質体13内を流れ、基準酸素室29内の電極22側へ移動する。つまり、電極21,22間に電流Icpが供給されることによって、第一測定室23内の酸素が基準酸素室29内に送り込まれ、溜め込まれる。
Vs検知回路53では、電極21,22間の電圧Vsが検知される。検知された電圧Vsは、基準電圧比較回路51によって基準電圧(例えば、425mV)と比較されて、その比較結果がIp1ドライブ回路52に対して出力される。Ip1ドライブ回路52では、基準電圧比較回路51による比較結果に基づいて、起電力Vsが基準電圧となるようにIp1セルの電極17,18間に流すポンプ電流Ip1の大きさや向きを制御する。ここで、電極21,22間の電位差が基準電圧付近で一定となるように、第一測定室23内の酸素濃度を調整すれば、第一測定室23内の排気ガス中の酸素濃度は所定の濃度C(例えば、0.001ppm)に近づくこととなる。
そこで、Ip1ドライブ回路52では、第一測定室23内に導入された排気ガスの酸素濃度が濃度Cより薄い場合、電極17側が負極となるようにIp1セル2にポンプ電流Ip1を供給する。その結果、Ip1セル2では、検知素子11外部から第一測定室23内へ酸素の汲み入れが行われる。一方、第一測定室23内に導入された排気ガスの酸素濃度が濃度Cよりも濃い場合、Ip1ドライブ回路52は、電極18側が負極となるようにIp1セル2にポンプ電流Ip1を供給する。その結果、Ip1セル2では、第一測定室23から検知素子11の外部へ酸素の汲み出しが行われる。このときのポンプ電流Ip1がガスセンサ10の酸素濃度出力(酸素濃度信号)としてマイクロコンピュータ60に出力される。マイクロコンピュータ60は、そのポンプ電流Ip1の値の大きさと向きから排気ガス中に含まれる酸素濃度、ひいては排気ガスの空燃比を検出し、ECU90に出力する。
第一測定室23において酸素濃度が濃度Cとなるように調整された調整ガスは、第二拡散抵抗部26を介し、第二測定室30内に導入される。第二測定室30内で電極28と接触した調整ガス中のNOxは、電極28を触媒としてNとOに分解(還元)される。分解された酸素は、電極28から電子を受け取り、酸素イオンとなって(解離して)固体電解質体14内を流れ、基準酸素室29内に移動する。このとき、固体電解質体14を介して一対の電極27,28間に流れる電流Ip2の値が、NOx濃度に対応しており、電流Ip2がガスセンサ10のNOx濃度出力(NOx濃度信号)としてマイクロコンピュータ60に出力される。マイクロコンピュータ60は、その電流Ip2の値の大きさから排気ガス中に含まれるNOx濃度を検出し、ECU90に出力する。
ところで、ガスセンサ10の検知素子11の出力特性(酸素濃度と濃度信号値の関係を表す特性)は個体差によるバラツキを生ずる。ガス濃度検出装置1は、検知素子11の出力するポンプ電流Ip1の値と、事前に求められて記憶部48に記憶された補正係数とを用いて、以下に説明する方法によって、補正酸素濃度を算出している。その後、補正酸素濃度の補正における演算の簡易化のため、従来、二次関数の曲線で表される出力特性を、一次関数の直線に近似させるための補正係数を、以下に説明する補正係数設定方法によって事前に求めている。
まず、検知素子11の出力特性を一次関数の直線に近似させるための補正係数を導き出す手順について説明する。ガスセンサ10の検知素子11は、排気ガス中の酸素濃度に応じたポンプ電流Ip1を出力する。出力特性の補正を行う前に、本実施の形態では、ガスセンサ10ごとの個体差によるゲインのバラツキを(1)式によって補正する。
SensorO=(ポンプ電流Ip1の値)×(ゲイン補正値)×(16[%]/2.59[mA]) ・・・(1)
「SensorO」は、個々のガスセンサ10が出力するポンプ電流Ip1の値に基づく補正酸素濃度である。後述する補正係数は、演算の簡易化のため、酸素濃度16%を基準とし、そのときに原点を通る一次関数の直線を求めることによって導き出される。例えば、酸素濃度が16%であるとき、基準となるガスセンサ(Master Sensor)が出力するポンプ電流Ip1の値は、2.59mAを示す。(1)式は、酸素濃度を16%に調整した試料ガス中に補正対象のガスセンサ10を晒した場合に得られる酸素濃度が、ガスセンサ10の個体差によらず16%となるように、ゲイン補正値を適用してポンプ電流Ip1の値のゲインを補正するものである。ゲイン補正値は、実際に、ガスセンサ10を上記の酸素濃度を16%に調整した試料ガス中に晒し、得られたポンプ電流Ip1の値に基づき、個々のガスセンサ10ごとに算出する。基準のガスセンサの場合、ゲイン補正値は「1」である。
次に、任意の1つの補正酸素濃度を基準として、他の2つの補正酸素濃度との関係を示す関係線を、一次関数の直線に近似させるための補正係数を求める。上記したように、酸素濃度とポンプ電流Ip1の値との関係を示す関係線は、通常、二次関数の曲線で表されるため、SensorOを、原点を通り、任意の変数「x」の二次関数として近似すると、(2)式のように表すことができる。ただし、a<<1、b〜1とする。
SensorO=ax+bx ・・・(2)
また、xに依存する係数「c(x)」を考え、「CompensatedO」を、原点を通る、SensorOの一次関数として近似すると、(3)式のように表すことができる。
CompensatedO=c(x)・SensorO ・・・(3)
(2)式を(3)式に代入し、(4)式を得る。
CompensatedO=c(x)・(ax+bx) ・・・(4)
ここで、CompensatedOを、係数を1とし、原点を通る変数xの一次関数と仮定して(5)式を得る。
CompensatedO=x ・・・(5)
(4)式および(5)式より、
Figure 2013148358
一方、SensorOを変形し、(2)式を代入すると、
Figure 2013148358
(7)式を展開してxを求めると、
Figure 2013148358
(8)式を(6)式に代入し、(9)式を得る。
Figure 2013148358
ここで、近似式「1+α〜1+α/2」を用いて(9)式を展開すると、
Figure 2013148358
さらに、近似式「1/(1+α)〜1−α」を用いて(10)式を展開すると、
Figure 2013148358
a<<1、b〜1であることより、1〜16a+bとみなし、(11)式を展開すると、
Figure 2013148358
さらにa<<1、b〜1より、(12)式を展開する。ただし、k=−a/bとする。
Figure 2013148358
(13)式を(3)式に適用すると、
CompensatedO={k(SensorO−16)+1}・SensorO ・・・(14)
(14)式を変形して、
Figure 2013148358
(15)式によれば、図2に示すように、補正酸素濃度(SensorO)が16%のときを基準の補正酸素濃度としたため、原点を通り、傾きが「k」である一次関数の直線が得られた。「k」が、本実施の形態において求める補正係数である。ガスセンサ10ごとに補正係数「k」を求めれば、(14)式より、ポンプ電流Ip1の値を個体差に応じたゲイン補正を行って求めた補正酸素濃度(SensorO)から、簡易な演算によって、CompensatedOを求めることができる。
そして、個々のガスセンサ10の出力するCompensatedOを補正するには、基準となるガスセンサ(Master Sensor)の出力により求められる酸素濃度と一致するように、補正係数kを求めればよい。具体的に、ガスセンサ10の製造過程において、以下の手順にて、事前に、補正係数kを求め、記憶部48に記憶する処理が行われる。
3以上の異なる既知の酸素濃度に設定されている試料ガスをそれぞれ用意し、補正対象のガスセンサ10を晒す。既知の酸素濃度は、Master Sensorによって測定される酸素濃度に基づくものである。各酸素濃度において、ガスセンサ10の出力するポンプ電流Ip1の値を取得する(取得工程)。本実施の形態では、酸素濃度が7%、16%、20%の3点におけるポンプ電流Ip1の値を求めるものとする。
取得したポンプ電流Ip1の値を(1)式にそれぞれ代入し、補正酸素濃度(SensorO)を求める。(15)式に基づき、「(CompensatedO/SensorO}−1」と、「SensorO−16」とを軸とするグラフに上記の3点を仮にプロットした各点それぞれにもっとも近接する直線を求める。この直線は、具体的には、例えば最小二乗法など、公知の手段により算出すればよい。そして、得られた直線の傾きを、補正係数kとして算出する(算出工程)。
算出した補正係数kは、記憶部48に記憶される(記憶工程)。また、(1)式のゲイン補正値も、記憶部48に記憶される。上記の(1)式および(14)式は、制御部5のマイクロコンピュータ60が備えるROM63に記憶される(記憶工程)。
ガス濃度検出装置1が排気ガス中の酸素濃度の検出を行う際には、CPU61が、記憶部48からゲイン補正値と補正係数kを読み込む。そして上記したように、ガスセンサ10からポンプ電流Ip1を取得し、その値に基づき、(1)式でSensorOを算出する。次いで、(14)式に、求めたSensorOと、補正係数kを代入し、CompensatedOを算出する。求めたCompensatedOを、ECU90に対して出力する。
以上のように、本実施の形態のガス濃度検出装置1によれば、事前に設定された、酸素濃度の演算に用いる補正係数kによって、基準となる任意の1つの補正酸素濃度と他の2つの補正酸素濃度との関係を示す関係線を一次関数の直線に近似することができる。これにより、関係線が従来の二次関数の曲線によって示される場合と比べ、より、酸素濃度の検出精度を高くすることができる。特に低酸素濃度における検出精度を高めることができる。さらに、補正係数kを個々のガス濃度検出装置1(つまり、ガスセンサ10)が有する記憶部48に記憶させることで、個々のガスセンサ10に応じた補正を行うことができ、酸素濃度の検出精度を高めることができる。また、酸素濃度を補正する演算を一次関数を用いて行うことができるので容易であり、CPU61にかかる負荷を低減することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもよい。例えば、記憶部48は、コネクタ部40に設けたが、リード線の途中箇所など、ガスセンサ10の任意の箇所に設けてもよい。あるいは、制御部5に記憶部を設けて補正係数kを記憶してもよいし、ECU90が記憶部を備えて補正係数kを記憶してもよい。このような場合、ガスセンサ10に個体の識別番号等(例えば抵抗器を用いたラベル付けなど)を持たせ、制御部5あるいはECU90において、その識別番号にひも付けて、個々のガスセンサ10の補正係数kを記憶すればよい。また、記憶部48は、半導体記憶媒体に限らず、補正係数kを記憶可能な手段であればよい。例えば、記憶手段として固定抵抗器などを用い、マイクロコンピュータ60のROM63に抵抗値と補正係数kの値とを関連付けるテーブルを保持し、読み取った抵抗値から補正係数kの値を求めてもよい。
また、上記実施の形態では、NOxセンサを例示しているが、ガス濃度検出装置1は、固体電解質体を用いて構成される2セル以上の種々のガスセンサ(例えば、全領域空燃比センサ)に適用可能である。
また、補正係数kを求めるため、事前にガスセンサ10を晒した試料ガスの酸素濃度を、7%、16%、20%としたが、例えば15%であっても18%であってもよく、3以上の異なる酸素濃度であればよい。
1 ガス濃度検出装置
2 酸素ポンプセル
3 酸素分圧検知セル
10 ガスセンサ
11 検知素子
12,13 固体電解質体
17,18 電極
21,22 電極
23 第一測定室
48 記憶部
61 CPU

Claims (3)

  1. 固体電解質体および当該固体電解質体を挟む一対の電極を有するセルを少なくとも2以上有し、当該セルとして、検出対象ガスが導入される測定室の内側と外側とに一対の第一電極が設けられ、当該一対の第一電極間に通電される電流に応じて前記測定室への酸素の汲み入れまたは汲み出しを行う酸素ポンピングセルと、一対の第二電極のうちの一方の電極が前記測定室に晒され、前記一対の第二電極間において前記測定室の酸素濃度に応じた電圧を発生する酸素濃度検出セルと、を備えるガスセンサ素子と、
    前記酸素濃度検出セルに発生する電圧に応じたフィードバック制御によって前記酸素ポンピングセルに流される電流に基づいて、検出対象ガスの酸素濃度を演算する演算手段と、
    前記演算手段が前記酸素濃度を演算する際に、前記酸素ポンピングセルに流された電流の電流値を補正するために用いる補正係数を記憶する記憶手段と、
    を備えるガス濃度検出装置において、前記補正係数を利用可能に設定する上で事前に行われる設定方法であって、
    少なくとも3以上の異なる既知の酸素濃度に設定されている試料ガスのそれぞれに前記ガスセンサ素子を晒し、各酸素濃度において、前記酸素ポンピングセルに流れる電流値を取得する取得工程と、
    前記取得工程において取得された各酸素濃度に応じた電流値と、前記ガスセンサ素子の個体差によるバラツキを補正する補正値とにより補正酸素濃度を算出した後、各補正酸素濃度のうちの、任意の1つの該補正酸素濃度を基準にして、他の2つの補正酸素濃度との関係を示す関係線を、直線に近似させるための前記補正係数を算出する算出工程と、
    前記算出工程によって算出された前記補正係数を前記記憶手段に記憶させる記憶工程と、
    を備えることを特徴とするガス濃度検出装置の補正係数設定方法。
  2. 固体電解質体および当該固体電解質体を挟む一対の電極を有するセルを少なくとも2以上有し、当該セルとして、検出対象ガスが導入される測定室の内側と外側とに一対の第一電極が設けられ、当該一対の第一電極間に通電される電流に応じて前記測定室への酸素の汲み入れまたは汲み出しを行う酸素ポンピングセルと、一対の第二電極のうちの一方の電極が前記測定室に晒され、前記一対の第二電極間において前記測定室の酸素濃度に応じた電圧を発生する酸素濃度検出セルと、を備えるガスセンサ素子と、
    前記酸素濃度検出セルに発生する電圧に応じたフィードバック制御によって前記酸素ポンピングセルに流される電流に基づいて、検出対象ガスの酸素濃度を演算する演算手段と、
    前記演算手段が前記酸素濃度を演算する際に、前記酸素ポンピングセルに流された電流の電流値を補正するために用いる補正係数を記憶する記憶手段と、
    を備えるガス濃度検出装置であって、
    前記補正係数は、事前に、少なくとも3以上の異なる既知の酸素濃度に設定されている試料ガスのそれぞれに前記ガスセンサ素子を晒し、各酸素濃度において、前記酸素ポンピングセルに流れる電流値を取得した上で、各酸素濃度に応じた電流値と、前記ガスセンサ素子の個体差によるバラツキを補正する補正値とにより補正酸素濃度を算出し、各補正酸素濃度のうちの、任意の1つの該補正酸素濃度を基準にして、他の2つの補正酸素濃度との関係を示す関係線を、直線に近似させるための係数であることを特徴とするガス濃度検出装置。
  3. 固体電解質体および当該固体電解質体を挟む一対の電極を有するセルを少なくとも2以上有し、当該セルとして、検出対象ガスが導入される測定室の内側と外側とに一対の第一電極が設けられ、当該一対の第一電極間に通電される電流に応じて前記測定室への酸素の汲み入れまたは汲み出しを行う酸素ポンピングセルと、一対の第二電極のうちの一方の電極が前記測定室に晒され、前記一対の第二電極間において前記測定室の酸素濃度に応じた電圧を発生する酸素濃度検出セルと、を備えるガスセンサ素子と、
    前記酸素ポンピングセルに流された電流の電流値を補正するために用いる補正係数を記憶する記憶手段と、
    からなり、
    前記酸素濃度検出セルに発生する電圧に応じたフィードバック制御によって前記酸素ポンピングセルに流される電流に基づいて、検出対象ガスの酸素濃度を演算する演算手段に接続されるガスセンサであって、
    前記補正係数は、事前に、少なくとも3以上の異なる既知の酸素濃度に設定されている試料ガスのそれぞれに前記ガスセンサ素子を晒し、各酸素濃度において、前記酸素ポンピングセルに流れる電流値を取得した上で、各酸素濃度に応じた電流値と、前記ガスセンサ素子の個体差によるバラツキを補正する補正値とにより補正酸素濃度を算出し、各補正酸素濃度のうちの、任意の1つの該補正酸素濃度を基準にして、他の2つの補正酸素濃度との関係を示す関係線を、直線に近似させるための係数であることを特徴とするガスセンサ。
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