JP6394419B2 - 熱電発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関から排出される排ガスの熱を利用して発電する熱電発電装置に関する。
従来の熱電発電装置は、内燃機関の排ガスを高温側熱源とし、内燃機関の冷却水を低温側熱源として、排ガスと冷却水の温度差を利用して熱電素子によって発電している。したがって大気に放出されて無駄になる排ガスの熱エネルギーを、電気エネルギーに用いることができる。
熱電発電装置は、アクセル開度が所定値以上の場合、高温の排ガスによって熱電素子が損傷するのを防止するために、流量調整弁を閉弁方向に駆動させることで、熱電素子と連結している熱交換器を通過する排ガス流量を調整し、別流路にて排ガスを通過させている。これによって熱電素子を通過する熱通過量を所定値以下にするようにしている(たとえば特許文献1参照)。
特開2014−66236号公報
前述の特許文献1に記載の技術では、高温の排ガスを熱電素子と連結している熱交換器に通過させずに、別流路にて排ガスを通過させているため、排ガスの熱エネルギーを有効に回収できていない。そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、高温流体の熱エネルギーの回収率を向上して、発電効率を向上することができる熱電発電装置を提供することを目的とする。
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
本発明は、高温流路(13)に設けられる分岐部(13a)から分岐して、高温流体が流れる分岐流路(24)と、高温流路のうち分岐部の下流側を流れる高温流体の熱を回収する回収部(31,32)と、を含み、回収部によって回収された熱は、熱電素子の分岐流路側の端部に伝えられ、熱電素子の発電に用いられることを特徴とする熱電発電装置である。
このような本発明に従えば、高温流路のうち分岐部の下流側を流れる高温流体の熱を回収する回収部を含むので、高温流路を流れる高温流体の熱エネルギーを回収部によって回収することができる。そして回収した熱を用いて、熱電素子は発電することができる。したがって分岐流路(24)を流れる高温流体の熱エネルギーだけでなく、高温流路における分岐部の下流側(31)を流れる熱エネルギーも発電に用いることができる。回収部によって回収された熱を熱電素子の発電に用いるためには、回収された熱を熱電素子の分岐流路側の端部に伝える必要がある。したがって分岐流路を流れる高温流体とは違って、回収部によって回収された熱は間接的に熱電素子に伝わる。したがって熱電素子が回収部によって回収された熱によって過度に高温になることを抑制することができる。これによって高温流体の熱エネルギーの回収率を向上して、発電効率を向上することができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
熱電発電装置10とエンジン11との配管関係を示す図である。 分岐開閉弁26が閉状態の熱電発電装置10を拡大して示す断面図である。 分岐開閉弁26が開状態の熱電発電装置10を拡大して示す断面図である。 排ガスの温度推移の一例を示すグラフである。 発電量の推移の一例を示すグラフである。 第2実施形態の熱電発電装置10を拡大して示す断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を、複数の形態について説明する。各実施形態で先行する実施形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付すか、または先行の参照符号に一文字追加し、重複する説明を略する場合がある。また各実施形態にて構成の一部を説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している実施形態と同様とする。各実施形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図5を用いて説明する。第1実施形態の熱電発電装置10は、水冷式のエンジン11を有する車両に適用される。熱電発電装置10は、熱電素子12を有し、エンジン11の排ガスとエンジン11の冷却水との温度差よって発電を行う。
内燃機関であるエンジン11には燃焼用の空気を吸入する吸気管(図示せず)と、燃焼後の排ガスを排出する排気管13が設けられている。吸気管内には車両に設けられたアクセルペダルの踏み込み量に応じて開度が可変されるスロットルバルブが設けられている。
エンジン11は、エンジン制御装置(図示せず)によって最適な作動が制御される。具体的には、エンジン制御装置には、エンジン回転数信号、スロットルバルブ開度信号、および車速信号等が入力される。エンジン制御装置は、エンジン回転数信号およびスロットルバルブ開度信号に対する燃料噴射量を対応付けた制御マップを予め記憶しており、制御マップに基づいて吸気管側に所定のタイミングで必要とされる燃料が噴射される。エンジン制御装置は熱電発電装置10の制御装置10aと互いの信号の授受が可能となるように接続されている。
また、エンジン11にはエンジン冷却水回路14が設けられている。エンジン冷却水回路14は、エンジン11を冷却するためエンジン11内の冷却水がウォータポンプ15によって冷却水出口部16からラジエータ17を通って、冷却水入口部18に循環するようにした回路である。ここではウォータポンプ15はエンジン11の駆動力を受けて作動するエンジン駆動式のポンプとしている。そして、ラジエータ17の放熱によって冷却水は冷却され、エンジン11の作動温度が適切に制御される。
エンジン冷却水回路14には、ラジエータ17をバイパスするバイパス流路19と、ラジエータ17側あるいはバイパス流路19側への冷却水流量を調節するサーモスタット20とが設けられている。冷却水温度が第1所定温度(例えば85℃)以下においては、サーモスタット20によってラジエータ17側が閉じられ、冷却水がバイパス流路19側を流通することで冷却水の過冷却が防止される。これは、例えばエンジン始動直後のように冷却水が充分に昇温していない場合(低温始動時)に対応し、エンジン11の暖機が促進される。さらにサーモスタット20は、エンジン11の暖機が終了して冷却水温度が第1所定温度を超えると、ラジエータ17側を開き始め、第2所定温度(例えば90℃)以上でバイパス流路19側を閉じ、ラジエータ17側を全開とする。
エンジン冷却水回路14には、ラジエータ17に対して並列となるようにヒータコア21が配設されてエンジン冷却水回路14を形成するヒータ温水回路22が設けられている。ヒータコア21は、冷却水(温水)を熱源として空調用空気を加熱する暖房装置用の熱交換器である。
そして、熱電発電装置10は、エンジン11の燃焼後の排ガスおよびエンジン冷却水回路14の冷却水を用いたものとしており、熱電発電器23と制御装置10aとを含んで構成される。熱電発電器23は、ゼーベック効果を利用して発電を行う熱電素子12に分岐流路24およびエンジン入口側流路25が配設されたものとしている。
分岐流路24は、エンジン11の排気管13の分岐部13aから分岐して再び排気管13に合流するように形成された流路であり、排ガスの一部が流通できるようにしている。そして、分岐流路24は、熱電素子12の一側面側に当接され、排ガスが熱電素子12の高温側熱源となるようにしている。
また、分岐流路24の熱電素子12に対する排ガスの下流側には、この分岐流路24を開閉する分岐開閉弁26が設けられている。分岐開閉弁26は、分岐部13aから分岐流路24に流れる流量を調節する流量調整手段である。
一方、エンジン入口側流路25は、バイパス流路19よりもエンジン11側となる流路であり、ここでは、ラジエータ17の下流側で、且つ、サーモスタット20と冷却水入口部18とを繋ぐ流路としている。そして、このエンジン入口側流路25が熱電素子12の他側面側に当接されるようにしている。即ち、バイパス流路19からサーモスタット20を流れる冷却水、あるいは、ラジエータ17を通過しサーモスタット20を流れる冷却水が熱電素子12側に供給され、この冷却水が熱電素子12の低温側熱源となるようにしている。
制御装置10aは、軸トルクマップ、エンジン11の冷却損失熱量マップ、エンジン11の通水流量マップ、ラジエータ17の基準放熱量マップ、分岐開閉弁26の開度マップや各種演算式を予め記憶している。そして制御装置10aは、これらのマップや演算式に基づいて分岐開閉弁26の開度を制御する。
軸トルクマップは、エンジン制御装置から得られる燃料噴射量と軸トルクとを予め関係付けたものであり、エンジン11作動時における軸トルクを算出するために用いられる。そして、この軸トルクとエンジン制御装置から得られるエンジン回転数とから軸出力を算出するようにしている。
冷却損失熱量マップは、軸出力をパラメータ(ここでは無負荷全負荷)として、エンジン回転数とエンジン11の冷却損失熱量とを予め関係付けたものであり、エンジン11作動時における冷却損失熱量を算出するために用いられる。冷却損失熱量は、エンジン11における燃料の全燃焼熱量に冷却損失を乗じたものであり、ラジエータ17で放熱される熱量である。
通水流量マップは、エンジン回転数をパラメータにしたウォータポンプ15特性と、エンジン冷却水回路14、ヒータ温水回路22を含めた通水抵抗特性とを示したもので、エンジン11を流通するエンジン通水流量を算出するために用いられる。そして、通水流量マップから得られたエンジン通水流量からラジエータ17を流通するラジエータ通水流量を算出するようにしている。
基準放熱量マップは、ラジエータ17通水流量をパラメータとして、ラジエータ17のコア部前面に流入する空気の前面風速とラジエータ17の基準放熱量とを予め関係付けたものであり、エンジン11作動時における基準放熱量を算出するために用いられる。開度マップは、排気放熱量と分岐開閉弁26の開度とを予め関係付けたものである。
次に、上記構成に基づく作動について説明する。エンジン11の作動において、スロットルバルブの開度に応じて、吸入管から燃焼用の空気が吸入され、図示しないインジェクタから噴射される燃料と混合されて燃焼される。そして、燃焼後の排ガスは図示しない触媒によって浄化され排気管13から大気に排出される。また、ウォータポンプ15の作動により、冷却水はエンジン冷却水回路14およびヒータ温水回路22を循環する。
冷却水の温度が第1所定温度以下の低温始動時においては、サーモスタット20はラジエータ17側を閉じており、冷却水はバイパス流路19、エンジン入口側流路25を通りエンジン11を循環し、また一部の冷却水はヒータ温水回路22を循環する。制御装置10aは、分岐開閉弁26の開度を小さくして(全閉にして)、熱電素子12による発電を行う。
そして、エンジン11の暖機が終了して、冷却水の温度が第1所定温度を超えると、サーモスタット20はラジエータ17側を開き、冷却水はラジエータ17、エンジン入口側流路25を通りエンジン11を循環する。また一部の冷却水はヒータ温水回路22を循環する。制御装置10aは、各マップに基づいて分岐開閉弁26の開度を調整する。
熱電素子12の低温側の熱源としてエンジン入口側流路25を流れる冷却水を用いるようにしているので、エンジン11の低温始動時においては、バイパス流路19を流れる冷却水を熱電素子12へ供給できる。したがってラジエータ17による冷却を受けないようにすることができる。また、排ガスからの吸熱によって昇温させることができ、エンジン11の暖機性能を向上させることができる。よって、フリクションロスを低減してエンジン11の燃費性能を向上させることができる。併せて、ヒータコア21の暖房能力を向上させることができる。
また、エンジン11の暖機終了時においては、サーモスタット20の作動によって冷却水がラジエータ17側を流れ、温度低下した冷却水を低温側熱源とすることができるので、高温側熱源(排ガス)との温度差を大きくして発電量を増加させることができる。
そして、熱電素子12の発電によりエンジン11においては本来の発電機(オルターネータ)に要する作動負荷を低減できるので、エンジン11の燃費を向上させることができる。
次に、熱電発電装置10の具体的な構成に関して、図2および図3を用いて説明する。以下、理解を容易にするため、排気管13を高温流路13と、エンジン入口側流路25を低温流路25ということがある。分岐流路24は、前述のように分岐部13aにて高温流路13から分岐している。熱電素子12は、図2に示すように、分岐流路24と低温流路25との間に、排ガスの流れ方向に沿って複数、配置されている。熱電素子12は、図2に示すように、伝熱面上に間隔をあけて配置されている。
低温流路25は、分岐流路24の内部を排ガスの流れ方向に直交する方向に交差している。したがって冷却水は、低温流路25内を図2の紙面に垂直な方向に流れ、排ガスの流れ方向と冷却水の流れ方向は直交する。
熱電素子12は、分岐流路24側の端部には高温流体の熱量が伝わり、低温流路25側の端部から低温流体へ熱量を伝える。そして熱電素子12は、高温流体である排ガスと低温流体である冷却水との温度差によって発電する。熱電素子12は、たとえばハーフホイスラーやビスマステルルやマグネシウムシリサイトからなる。
分岐流路24には、熱電素子12への伝熱を促進する促進部として、フィン30が設けられており、フィン30は、コルゲートフィン、オフセットフィン、モノリス形状で構成される。フィン30は、高温流路13から熱電素子12への伝熱を促進する。フィン30は、熱伝導に優れる材料からなり、たとえばステンレスからなる。
また高温流路13であって、分岐部13aから分岐流路24と合流する合流部13bまでの間には、排ガスの熱を回収する回収部31が設けられる。回収部31は、フィン30よりも圧力損失が小さくなるように設計された、コルゲートフィン、オフセットフィン、モノリス形状で構成され、排気ガスと熱交換することによって蓄熱する。したがって回収部31は、高温流路13の内部に設けられ、通過する排ガスと熱交換する。
また分岐流路24と高温流路13とは区画する隔壁32は、内部に蓄熱材33を有する蓄熱部としても機能する。したがって隔壁32は、高温流路13が形成する管を構成しており、高温流路13を流れる排気ガスの熱を回収する。隔壁32は、回収部31と熱的に接合されており、回収部31が回収した熱は隔壁32に伝わる。そして隔壁32に伝わった熱は、蓄熱部に蓄熱される。
また隔壁32の熱容量は、フィン30の熱容量よりも大きくなるように構成されている。たとえば回収部31は、フィン30よりも板厚が大きく構成され、排ガスの通過抵抗も小さくなるように構成される。
蓄熱材33の放熱温度は、熱電素子12の発電効率が高い温度域であることが好ましい。したがって蓄熱材33は、放熱温度が熱電素子12の発電効率が良い温度域において放熱することが好ましい。また蓄熱材33は、熱電素子12の温度が耐熱温度以下になるような放熱温度であるか、フィン30の耐熱温度以下であることが好ましい。たとえば蓄熱材33は、放熱温度が、熱電素子12の温度が耐熱温度以下になるような温度およびフィン30の耐熱温度のどちらか低い方に選定する。
蓄熱材33としては、様々なものを用いることができる。蓄熱材33は、たとえばステンレス板、およびセラミック板などの顕熱蓄熱材、低融点金属などの潜熱蓄熱材、ならびに金属酸化物および水和物などの化学蓄熱材を用いることができる。低融点金属は、たとえばアルミニウム、アルミ−シリカ複合材、LiCl−KCl、はんだなどである。また金属酸化物は、たとえばCaOおよびMgOであり、水和物は、たとえばCaCl2−6HOである。
蓄熱材33は、たとえば400℃(673K)〜600℃(873K)の融点(放熱温度)を持ち、潜熱が大きい高温蓄熱が可能な材料であってもよい。たとえば、蓄熱密度が大きく装置の小型化を図りやすい蓄熱材33としては、水酸化リチウム−フッ化リチウムの混合塩(LiOH−LiF)、水酸化リチウム−炭酸リチウムの混合塩(LiOH−Li2CO)、塩化リチウム−フッ化リチウムの混合塩(LiCl−LiF)、水素化リチウム−塩化ナトリウム(LiH−NaCl)、および水酸化リチウム単一成分塩(LiOH)等がある。
また安価な蓄熱材33として、塩化ナトリウム−塩化マグネシウムの混合塩(NaCl−MgCl2)、フッ化リチウム−フッ化ナトリウム−塩化ナトリウムの混合塩(LiF−NaF−NaCl)、塩化ナトリウム−塩化カルシウムの混合塩(NaCl−CaCl)、および塩化ナトリウム−塩化カリウムの混合塩(NaCl−KCl)等がある。
また、熱伝導性の大きな蓄熱材33として亜鉛(Zn)等の単一金属、アルミニウム−シリコン合金(Al−Si)、およびアルミニウム−銅−マグネシウム−亜鉛合金(Al−Cu−Mg−Zn)等がある。以上に例示したものは共融塩とすることにより融点調整を行うことができる。金属塩(NaCl、MgCl)、水和錯体、有機化合物などの潜熱蓄熱材を含有したもの無機化合物(CaO、シリカゲルなど)などの化学蓄熱材を含有したものも用いることができる。
さらに蓄熱材33として、NaF−SnF(融解温度253℃)、NaOH−NaNO(融解温度237℃)、NaOH−NaNO(融解温度257℃)、LiNO(融解温度264℃)、NaOH−NaNO(融解温度237℃)、SnF(融解温度213℃)、NaNO(融解温度282℃)等を用いても良い。
また蓄熱材33としてLiOH(融解温度462℃)、NaCl−MgCl(融解温度450℃)、KF−LiF−MgF−NaF(重量組成55:27:6:12、融解温度449℃)、KF−LiF−NaF(重量組成59:29:12、融解温度454℃)等のフッ化物共融塩等を用いてもよい。
図2に示すように、分岐開閉弁26によって分岐流路24が閉状態である場合には、排ガスは分岐流路24を流れず高温流路13を流れる。高温流路13を流れる排ガスは、回収部31および隔壁32と熱交換して、回収部31および隔壁32によって熱が回収される。換言すると、回収部31および隔壁32は、排ガスによって加熱されて蓄熱する。
また図3に示すように、分岐開閉弁26によって分岐流路24が開状態である場合には、排ガスは高温流路13を流れず分岐流路24を流れる。分岐流路24を流れる排ガスは、フィン30によって熱が回収されて熱電素子12の一端部を加熱する。すると熱電素子12は、分岐流路24と低温流路25との温度差によって発熱する。図2に示す状態でも、回収された熱は、フィン30によって熱が熱電素子12に伝わる。これによって回収された熱でも発電される。
次に、グラフを用いて排ガスの温度推移と発電の推移に関して説明する。図4に示すように、排ガスの温度は、車両の負荷によって変動する。排ガスの温度が高く高温領域にある場合は、分岐流路24に排ガスを流すと熱電素子12が高温になりすぎて損傷するおそれがある。したがって高温領域では、分岐開閉弁26を閉状態にして分岐流路24に排ガスを流さないように制御している。
発電量は、排ガス温度に比例する。したがって図4にて破線で示す領域のように、排ガス温度が低い場合には、図5で比較例として示すように発電量が低下する。そこで本実施形態では、高温領域では、回収部31および隔壁32によって高温流路13を流れる排ガスの熱を回収する。すると図5に実施例として示すように、排ガスが低温のときは回収した熱によって発電して、排ガスが低温のときも高い発電量を維持することができる。
以上説明したように本実施形態の熱電発電装置10は、高温流路13のうち分岐部13aの下流側を流れる高温流体の熱を回収する回収部31を有する。したがって高温流路13を流れる排ガスの熱エネルギーを回収部31によって回収することができる。そして回収した熱を用いて、熱電素子12は発電することができる。これによって分岐流路24を流れる高温流体の熱エネルギーだけでなく、高温流路13を流れる熱エネルギーも発電に用いることができる。回収部31によって回収された熱を熱電素子12の発電に用いるためには、回収された熱を熱電素子12の分岐流路24側の端部に伝える必要がある。したがって分岐流路24を流れる高温流体とは違って、回収部31によって回収された熱は隔壁32を介して熱電素子12に伝わる。したがって熱電素子12が回収部31によって回収された熱によって過度に高温になることを抑制することができる。これによって高温流体の熱エネルギーの回収率を向上して、発電効率を向上することができる。
換言すると、高温の排ガスを全て排気することなく、発電に有効に利用することができる。またエンジン11の高負荷時に高温排熱をより多く回収し、発電量が小さくなる低負荷時により多く発電を行うことができるため、燃費効果が大きくなる。また熱電素子12が高温にならないため熱電素子12が高温で損傷することを防ぐことができる。また発電効率が良い領域にて発電することができる。
また高温排熱量時に熱を回収部31および隔壁32で回収し、回収した熱によって時間遅れにて発電することができる。すなわち分岐流路24のフィン30が低温になると、回収部31および隔壁32からフィン30に熱が伝わる。これによって分岐流路24が低温になると回収部31および隔壁32が放熱するので分岐流路24の温度を高温に保つことができる。
また本実施形態では、回収部31は高温流路13の内部に設けられる。これによって回収部31は高温流路13を流れる排ガスと直接熱交換するので、熱交換率を向上することができる。したがって回収部31によってより多くの熱を回収することができる。
さらに本実施形態では、高温流路13を形成する隔壁32によっても熱が回収される。これによって単に高温流路13を形成する部材を熱回収に有効に活用することができる。これによって回収部31の熱容量を大きくすることができる。
また本実施形態では、回収部31はフィン30よりも熱容量が大きくなるように構成される。これによって回収部31は、多くの熱を回収して、排ガスが低温時に分岐流路24を高温に維持することができる。
さらに本実施形態では、隔壁32は、内部に回収した熱を蓄熱する蓄熱部を有する。これによって単に高温の排気ガスを分岐流路24に伝えるだけでなく、一時的に蓄熱することができる。これによって隔壁32の放熱時間を長くすることができる。したがって排ガスが高温とする時間を長くすることができる。
また本実施形態では、隔壁32の放熱温度は、熱電素子12の発電効率が高い温度域内である。これによって熱電素子12の発電効率を高い状態に維持することができる。したがって回収した熱を有効に用いることができる。また熱電素子12が隔壁32からの放熱によって高温になりすぎることを防ぐことができる。
さらに本実施形態では、隔壁32の放熱温度は、熱電素子12の耐熱温度以下であり、フィン30の耐熱温度以下である。これによって熱電素子12およびフィン30が隔壁32からの放熱によって損傷することを防ぐことができる。
また本実施形態では、分岐部13aから分岐流路24に流れる流量を調節する流量調整手段として分岐開閉弁26を有する。分岐開閉弁26によって、分岐流路24に高温の排ガスが流れることを防ぐことができる。また分岐開閉弁26の開度を調節することによって、分岐流路24および高温流路13の両方に排ガスを流すことができる。これによって熱電素子12で発電しながら、回収部31および隔壁32で熱を回収することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に関して、図6を用いて説明する。本実施形態では、高温流路13の内部に回収部31を備えない点、および隔壁32以外の部位にも蓄熱材332を有する点に特徴を有する。
図6に示すように、高温流路13の内部には回収部31を備えても備えなくても良い。しかし高温流路13を構成する管壁の内部には、隔壁32と同様に蓄熱材332を備える。また分岐流路24を構成する管壁の内部にも、隔壁32と同様に蓄熱材332を備える。
蓄熱材332は、隔壁32と同様の材料からなる。分岐流路24に蓄熱材332が設けられるので、分岐流路24に高温の排ガスが流れた場合であっても、蓄熱材332が蓄熱するので分岐流路24が高温になることを抑制することができる。また分岐流路24の排ガスが低温の場合には、分岐流路24の蓄熱材332の放熱によって適温まで高めることができる。
高温流路13の内部には回収部31が設けられていないが、高温流路13を通過する排ガスの熱は、隔壁32および高温流路13の蓄熱材332によって回収することができる。これによって前述の第1実施形態と同様の作用および効果を奏することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
前述の第1実施形態では、分岐流路24の下流側は、高温流路13の分岐部13aの下流側に位置する合流部13bに連結されているが、分岐流路24はこのような構成に限るものではない。分岐流路24は、合流せずにそのまま別ルートで大気に放出されてもよい。
前述の第1実施形態では、分岐流路24の中央を低温流路25が貫通する構成であるが、このような構成に限るものではなく分岐流路24の上方に低温流路25が並行するように設けてもよい。
前述の第1実施形態では、熱電素子12は、高温流体である排ガスと、低温流体である冷却水とによって発電しているが高温流体と低温流体とは排ガスと冷却水に限るものではない。たとえば高温流体は、内燃機関以外の排ガスであってもよい。また低温流体は、冷却水でなく外気を導入してもよい。また車両に限るものではなく、他の乗り物、また工場および一般住宅に適用してもよい。
前述の第1実施形態では、分岐流路24と高温流路13とはそれぞれ1つであってが、1つに限るものではなく、いずれか一方が複数でもよく、両方が複数であってもよい。
前述の第1実施形態では、分岐流路24の下流側に分岐開閉弁26が設けられているが下流側に限るものではない。分岐開閉弁26は、分岐流路24の上流側に設けてもよい。
10…熱電発電装置 10a…制御装置
11…エンジン(内燃機関) 12…熱電素子
13…排気管(高温流路) 13a…分岐部
24…分岐流路 25…エンジン入口側流路(低温流路)
26…分岐開閉弁(流量調整手段) 30…フィン(促進部)
31…回収部 32…隔壁(回収部,蓄熱部)
33…蓄熱材

Claims (10)

  1. 高温流体が流れる高温流路(13)と、
    前記高温流路に設けられる分岐部(13a)から分岐して、前記高温流体が流れる分岐流路(24)と、
    前記高温流体より低温の低温流体が流れる低温流路(25)と、
    前記分岐流路と前記低温流路との間に設けられる熱電素子であって、前記分岐流路側の端部には前記高温流体の熱量が伝わり、前記低温流路側の端部から前記低温流体へ熱量を伝え、前記高温流体と前記低温流体との温度差によって発電する熱電素子(12)と、
    前記高温流路のうち前記分岐部の下流側を流れる前記高温流体の熱を回収する回収部(31,32)と、を含み、
    前記回収部によって回収された熱は、前記熱電素子の分岐流路側の端部に伝えられ、前記熱電素子の発電に用いられることを特徴とする熱電発電装置。
  2. 前記回収部は、前記高温流路の内部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の熱電発電装置。
  3. 前記回収部は、前記高温流路を形成する管に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の熱電発電装置。
  4. 前記分岐流路から前記熱電素子への伝熱を促進する促進部(30)をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の熱電発電装置。
  5. 前記回収部は、前記促進部よりも熱容量が大きいことを特徴とする請求項4に記載の熱電発電装置。
  6. 前記回収部は、前記促進部よりも前記高温流体の圧力損失が小さいことを特徴とする請求項4または5に記載の熱電発電装置。
  7. 前記回収部は、回収した熱を蓄熱する蓄熱部(32)を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の熱電発電装置。
  8. 前記分岐流路から前記熱電素子への伝熱を促進する促進部(30)をさらに含み、
    前記蓄熱部の放熱温度は、前記熱電素子の温度が耐熱温度以下となるものであり、前記促進部の耐熱温度以下であることを特徴とする請求項7に記載の熱電発電装置。
  9. 前記分岐部から前記分岐流路に流れる流量を調節する流量調整手段(26)をさらに含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の熱電発電装置。
  10. 前記高温流体は、内燃機関(11)からの排ガスであり、
    前記低温流体は、前記内燃機関を冷却する冷却水であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の熱電発電装置。
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