JP4114640B2 - 熱電発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、熱電素子によってエンジンの排気ガスの持つ熱エネルギーを電気エネルギーとして回収する熱電発電装置に関するものである。
従来の熱電発電装置として、例えば特許文献1に示されるものが知られている。これは、エンジンの排気ガスを高温側熱源とし、外気を低温側熱源として熱電素子によって発電を行うものであり、ここでは、エンジンの排気管から複数の枝管を介してバイパスするバイパス通路を設け、このバイパス通路に熱電素子を当接させている。そして、各枝管を開閉する電磁弁を設け、排気ガス温度が所定値以上となった時に、制御部によって各電磁弁を個別に閉じてバイパス通路内の排気ガス流量を制御することで、熱電素子の高温側温度を耐熱温度以下の一定温度に保持するようにしている。
また、特許文献2に示されるように、低温側熱源としてエンジン冷却用の冷却水を用いたものが知られており、安定した低温側熱源を容易に確保するようにしている。
上記特許文献1の技術においては、所定値より低い排気ガス温度領域では、その時の排気ガス温度と外気温度との成り行きによって発電量が決定されることになり、積極的に有効な発電量を得ようとする思想は見受けられない。
また、特許文献2の技術においては、排気ガスの熱が冷却水に吸熱されることから、発電量によっては冷却水の温度上昇が大きくなり、エンジンのオーバーヒートに繋がることが考えられる。これを防止するためには、ラジエータの大型化の考慮が必要となる。
そこで、本出願人は先に(特願2004−92699)、図9に示すように、熱電素子111の高温側熱源をエンジン10の排気管11を流通する排気ガスとし、低温側熱源をラジエータ21によって冷却されるエンジン10の冷却水とし、エンジン10作動時におけるラジエータ21の放熱能力Qrから、エンジン10の冷却損失分Qeを除いたラジエータ余裕放熱能力ΔQxが大きくなる程、熱電素子111に生ずる温度差が大きくなるように、熱電素子111への排気ガス(あるいは冷却水)の供給条件を可変する可変手段を設けた熱電発電装置100を考案した。
具体的には、可変手段は、例えば排気管11から分岐する分岐流路11aと、分岐流路11aを開閉する分岐開閉弁11bと、分岐開閉弁11bの開度を制御する制御装置120とから成るようにして、熱電素子111には分岐流路11aに供給される排気ガスによって高温側熱源を形成するようにした。また、熱電素子111の低温側熱源は、高温側熱源との温度差をより大きく確保するために、ラジエータ21を通過した後の冷却水によって形成するようにした。
そして、制御装置120によって、ラジエータ余裕放熱能力ΔQxが大きくなる程、分岐開閉弁11bの開度を大きくする側に制御するようにし、これにより、ラジエータの大型化を必要とせずに、エンジンの作動負荷に応じて最大限の発電量が確保できる熱電発電装置とした。
実開昭63−162916号公報 特開2000−297699号公報
しかしながら、低温側熱源となる冷却水をラジエータ21の出口側と、バイパス流路22の接続部に配設されるサーモスタット23との間から取出すようにしていたので、サーモスタット23の開閉状態に関わらず常に冷却水は、ラジエータ21を流通し、冷却されてエンジン10に戻ることになり、この冷却と熱電素子111における排気ガスからの吸熱とのバランスによっては、低温始動時におけるエンジン10の暖機性を悪化させる可能性があった。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、エンジン冷却水を低温側熱源として使用するものにおいて、低温始動時におけるエンジンの暖機性能を向上可能とする熱電発電装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、高温側熱源をエンジン(10)からの排気ガスとし、低温側熱源をエンジン(10)の冷却水とし、熱電素子(111)によって発電を行う熱電発電装置において、エンジン(10)と冷却水を冷却するラジエータ(21)との間を冷却水が循環するエンジン冷却水回路(20)内で、ラジエータ(21)をバイパスするバイパス流路(22)を有し、低温側熱源となる冷却水は、バイパス流路(22)よりもエンジン(10)側となる流路(24a、24b)を流れる冷却水とし
エンジン(10)作動時におけるラジエータ(21)の放熱能力(Qr)から、エンジン(10)の冷却損失分(Qe)を除いたラジエータ余裕放熱能力(ΔQx)が大きくなる程、熱電素子(111)に生ずる温度差が大きくなるように、熱電素子(111)への排気ガスあるいは冷却水の少なくとも一方の供給条件を可変する可変手段を設けたことを特徴としている。
これにより、エンジン(10)の低温始動時においては、冷却水をバイパス流路(22)側に流して、熱電素子(111)へ供給できるので、ラジエータ(21)による冷却を受けないようにすることができ、また、排気ガスからの吸熱によって昇温させることができるので、エンジン(10)の暖機性能を向上させることができる。
また、熱電素子(111)への排気ガスあるいは冷却水の少なくとも一方の供給条件を可変する可変手段によって、ラジエータ余裕放熱能力(ΔQx)分で排気ガスから冷却水が吸熱する分の放熱がまかなえる。そして、その放熱可能分に見合った排気ガスあるいは冷却水を熱電素子(111)に供給することで、ラジエータ(21)を大型化する事無く、最大限の発電が可能となる。
請求項2に記載の発明では、流路(24a、24b)は、ラジエータ(21)の下流側となる流路(24a、24b)としたことを特徴としている。
これにより、エンジン(10)の暖機が終了した後に、冷却水をラジエータ(21)側に流して、温度低下した冷却水を低温側熱源とすることができるので、高温側熱源(排気ガス)との温度差を大きくして発電量を増加させることができる。
尚、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の熱電発電装置100は、水冷式のエンジン10を有する車両に適用され、熱電素子111における排気ガスと冷却水との温度差よって発電を行うものとしている。まず、図1〜図6を用いてその基本構成について説明する。
図1に示すように、エンジン10には燃焼用の空気を吸入する吸気管(図示せず)と、燃焼後の排気ガスを排出する排気管11が設けられている。吸気管内には車両に設けられたアクセルペダルの踏み込み量に応じて開度が可変されるスロットルバルブが設けられている。
エンジン10は、エンジン制御装置(図示せず)によって最適な作動が制御される。具体的には、エンジン制御装置には、エンジン回転数信号、スロットルバルブ開度信号、車速信号等が入力される。そして、エンジン回転数信号およびスロットルバルブ開度信号に対する燃料噴射量を対応付けたマップを予め記憶しており、このマップに基づいて吸気管側に所定のタイミングで必要とされる燃料が噴射される。尚、エンジン制御装置は後述する制御装置120と互いの信号の授受が可能となるように接続されている。
また、エンジン10にはエンジン冷却水回路20が設けられている。エンジン冷却水回路20は、エンジン10内の冷却水がウォータポンプ12によって冷却水出口部13aからラジエータ21を通って、冷却水入口部13bに循環するようにした回路である。ここではウォータポンプ12はエンジン10の駆動力を受けて作動するエンジン駆動式のポンプとしている。そして、ラジエータ21の放熱によって冷却水は冷却され、エンジン10の作動温度が適切に制御される。
エンジン冷却水回路20には、ラジエータ21をバイパスするバイパス流路22と、ラジエータ21側あるいはバイパス流路22側への冷却水流量を調節するサーモスタット23とが設けられている。因みに、冷却水温度が第1所定温度(例えば85℃)以下においては、サーモスタット23によってラジエータ21側が閉じられ、冷却水がバイパス流路22側を流通することで冷却水の過冷却が防止される。これは、例えばエンジン10始動直後のように冷却水が充分に昇温していない場合(低温始動時)に対応し、エンジン10の暖機が促進される。更に、サーモスタット23は、エンジン10の暖機が終了して冷却水温度が第1所定温度を超えると、ラジエータ21側を開き始め、第2所定温度(例えば90℃)以上でバイパス流路22側を閉じ、ラジエータ21側を全開とする。
尚、エンジン冷却水回路20には、ラジエータ21に対して並列となるようにヒータコア31が配設されて冷却水回路を形成するヒータ温水回路30が設けられている。ヒータコア31は、冷却水(温水)を熱源として空調用空気を加熱する暖房装置用の熱交換器である。
そして、熱電発電装置100は、上記エンジン10の燃焼後の排気ガスおよび冷却水回路20の冷却水を用いたものとしており、熱電発電器110と制御装置120とから成る。
熱電発電器110は、ゼーベック効果を利用して発電を行う熱電素子111に後述する分岐流路11aおよびエンジン入口側流路24aが配設されたものとしている。
即ち、分岐流路11aは、エンジン10の排気管11から分岐して再び排気管11に合流するように形成された流路であり、排気ガスの一部が流通できるようにしている。そして、分岐流路11aは、熱電素子111の一側面側に当接され、排気ガスが熱電素子111の高温側熱源となるようにしている。また、分岐流路11aの熱電素子111に対する排気ガスの上流側には、この分岐流路11aを開閉する分岐開閉弁(電磁弁)11bが設けられている。
一方、エンジン入口側流路24aは、バイパス流路22よりもエンジン10側となる流路であり、ここでは、ラジエータ21の下流側で、且つ、サーモスタット23と冷却水入口部13bとを繋ぐ流路としている。そして、このエンジン入口側流路24aが熱電素子111の他側面側に当接されるようにしている。即ち、バイパス流路22からサーモスタット23を流れる冷却水、あるいは、ラジエータ21を通過しサーモスタット23を流れる冷却水が熱電素子111側に供給され、この冷却水が熱電素子111の低温側熱源となるようにしている。
制御装置120は、以下に説明する軸トルクマップ、エンジン10の冷却損失熱量マップ、エンジン10の通水流量マップ、ラジエータ21の基準放熱量マップ、分岐開閉弁11bの開度マップや各種演算式を予め記憶しており、これらのマップや演算式に基づいて分岐開閉弁11bの開度を制御する。
本実施形態では、上記分岐流路11a、分岐開閉弁11b、制御装置120によって、熱電素子111への排出ガスの供給条件を可変する可変手段が形成される。
以下、各種マップおよび演算式について説明する。軸トルクマップは、図2に示すように、エンジン制御装置から得られる燃料噴射量Lと軸トルクTとを予め関係付けたものであり、エンジン10作動時における軸トルクTを算出するために用いられる。そして、この軸トルクTとエンジン制御装置から得られるエンジン回転数Neとから数式1に基づいて軸出力Pを算出するようにしている。
(数1)
軸出力P=a×エンジン回転数Ne×軸トルクT
尚、aは定数である。
冷却損失熱量マップは、図3に示すように、軸出力Pをパラメータ(ここでは無負荷P1〜全負荷P7)として、エンジン回転数Neとエンジン10の冷却損失熱量Qeとを予め関係付けたものであり、エンジン10作動時における冷却損失熱量Qeを算出するために用いられる。因みに、冷却損失熱量Qeは、エンジン10における燃料の全燃焼熱量に冷却損失を乗じたものであり、ラジエータ21で放熱される熱量である。
通水流量マップは、図4に示すように、エンジン回転数Ne(Ne1〜Ne4・・・であり、これはウォータポンプ12の回転数に比例する)をパラメータにしたウォータポンプ特性Δhpと、エンジン冷却水回路20、ヒータ温水回路30を含めた通水抵抗特性Δhtとを示したもので、エンジン10を流通するエンジン通水流量Veを算出するために用いられる。
そして、エンジン通水流量Veマップから得られたエンジン通水流量Veから数式2に基づいて、ラジエータ21を流通するラジエータ通水流量Vwを算出するようにしている。
(数2)
ラジエータ通水流量Vw=K×エンジン通水流量Ve
尚、Kはラジエータ21、バイパス流路22、サーモスタット23、ヒータコア31の各抵抗係数から決定される定数である。
基準放熱量マップは、図5に示すように、上記数式2によって得られるラジエータ通水流量Vw(低流量Vw1〜高流量Vw4・・・)をパラメータとして、ラジエータ21のコア部前面に流入する空気の前面風速vaとラジエータ21の基準放熱量Qrとを予め関係付けたものであり、エンジン10作動時における基準放熱量Qrを算出するために用いられる。尚、ここで前面風速vaは、エンジン制御装置から得られる車速vを用いて決定するようにしており、車両のバンパーやグリルによる抵抗分を考慮して、数式3で算出されるようにしている。
(数3)
前面風速va=b×車速v
尚、bは定数であり、ここでは1/5としている。
開度マップは、図6に示すように、排気放熱量Qexと分岐開閉弁11bの開度とを予め関係付けたものである。ここで排気放熱量Qexは、以下の数式4によって算出されるラジエータ21の余裕熱量ΔQxに等しい熱量としている。
(数4)
余裕熱量ΔQx=基準放熱量Qr−冷却損失熱量Qe=排気放熱量Qex
分岐開閉弁11bの開度は、排気放熱量Qexが大きくなる程、大きくなるように対応付けている。
次に、上記構成に基づく作動について説明する。エンジン10の作動において、スロットルバルブの開度に応じて、吸入管から燃焼用の空気が吸入され、図示しないインジェクタから噴射される燃料と混合されて燃焼される。そして、燃焼後の排気ガスは図示しない触媒によって浄化され排気管11から大気に排出される。また、ウォータポンプ12の作動により、冷却水はエンジン冷却水回路20およびヒータ温水回路30を循環する。
冷却水の温度が第1所定温度以下の低温始動時においては、サーモスタット23はラジエータ21側を閉じており、冷却水はバイパス流路22、エンジン入口側流路24aを通りエンジン10を循環し、また一部の冷却水はヒータ温水回路30を循環する。制御装置120は、分岐開閉弁11bの開度を大きくして(全開にして)、熱電素子111による発電を行う。
そして、エンジン10の暖機が終了して、冷却水の温度が第1所定温度を超えると、サーモスタット23はラジエータ21側を開き、冷却水はラジエータ21、エンジン入口側流路24aを通りエンジン10を循環し、また一部の冷却水はヒータ温水回路30を循環する。制御装置120は、図2〜図6に示す各マップおよび数式1〜数式4に基づいて分岐開閉弁11bの開度を調整する。図7は、その時の制御フローを示すものであり、以下、その詳細を説明する。
まず、ステップS100で各種信号(燃料噴射量L、エンジン回転数Ne、スロットルバルブ開度Bk、車速v等のデータ)を読み込み、ステップS110で冷却損失熱量Qeを算出する。即ち、図2の軸トルクマップからその時の燃料噴射量Lに対応する軸トルクTを算出し、数式1より、軸出力Pをa×Ne×Tとして算出する。そして、図3の冷却損失熱量マップから、その時のエンジン回転数Neおよび上記で得られた軸出力Pに対応する冷却損失熱量Qeを算出する。
次に、ステップS120で基準放熱量Qrを算出する。ここでは、図4の通水流量マップからその時のエンジン回転数Neにおけるポンプ特性Δhpと通水抵抗特性Δhtとの交点からエンジン通水流量Veを算出する。更に、このエンジン通水流量Veから数式2を用いてラジエータ通水流量Vwを算出する。そして、図5の基準放熱量マップからその時のラジエータ通水流量Vwにおける前面風速va(数式3を用いて算出)に対応する基準放熱量Qrを算出する。
次に、ステップS130で上記の冷却損失熱量Qeと基準放熱量Qrを用いて、数式4から余裕熱量ΔQxをQr−Qeとして算出する。
次に、ステップS140で余裕熱量ΔQxがゼロより大きいかを判定し、否と判定するとステップS150で分岐開閉弁11bを閉じて、ステップS100に戻る。即ち、これは、エンジン10の負荷が最も高く、本来の基準放熱量Qrで冷却損失熱量Qeをすべて放熱させる場合であり、熱電発電器110側への排気ガスの供給を停止させることで、エンジン入口側流路24a内の冷却水の温度上昇を避けて、エンジン10のオーバーヒートを防止する。
一方、ステップS140で余裕熱量ΔQxがゼロより大きいと判定すると、ステップS160で排気放熱量Qexを算出する。この排気放熱量Qexは、数式4より余裕熱量ΔQxに等しい値として設定する。尚、余裕熱量ΔQxがゼロより大きいということは、エンジン10の負荷が低く、ラジエータ21にとってはエンジン10の冷却損失熱量Qe分の放熱を行いつつ、余裕熱量ΔQx分の放熱能力を有することを意味する。
そして、ステップS170で図6の開度マップに基づき、分岐開閉弁11bの開度を可変する。即ち、排気放熱量Qexが大きい程、開度を大きくして、分岐流路11aに流入する排気ガスの量を増加させ(排気ガス側の温度を高めて)、エンジン入口側流路24a内の冷却水との温度差を大きくして熱電素子111による発電量を積極的に増加させる。そして、この発電によって得られた電力は、図示しない充電器(バッテリ)へ充電されたり、各種補機作動のために使用される。この時、排気ガスによって冷却水は吸熱することになるが、その吸熱分はラジエータ21の余裕熱量ΔQxによって放熱がまかなわれる訳である。
このように本発明においては、熱電素子111の低温側の熱源をエンジン入口側流路24aを流れる冷却水を用いるようにしているので、エンジン10の低温始動時においては、バイパス流路22を流れる冷却水を熱電素子111へ供給でき、ラジエータ21による冷却を受けないようにすることができ、また、排気ガスからの吸熱によって昇温させることができ、エンジン10の暖機性能を向上させることができる。よって、フリクションロスを低減してエンジン10の燃費性能を向上させることができる。併せて、ヒータコア31の暖房能力を向上させることができる。
また、エンジン10の暖機終了時においては、サーモスタット23の作動によって冷却水がラジエータ21側を流れ、温度低下した冷却水を低温側熱源とすることができるので、高温側熱源(排気ガス)との温度差を大きくして発電量を増加させることができる。
更に、エンジン10作動時におけるラジエータ21の基準放熱量Qrから、エンジン10の冷却損失熱量Qeを除いたラジエータ21の余裕熱量ΔQexが大きくなる程、分岐開閉弁11bの開度を大きくする側に制御するようにしているので、余裕熱量ΔQexで排気ガスから冷却水が吸熱する分の放熱がまかなえる。そして、その放熱可能分に見合った排気ガスを分岐流路11aに流入させることで、ラジエータ21を大型化する事無く、最大限の発電が可能となる。
そして、熱電素子111の発電によりエンジン10においては本来の発電機(オルターネータ)に要する作動負荷を低減できるので、エンジン10の燃費を向上させることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図8に示す。第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、低温側熱源となる冷却水の流量を可変するようにしたものである。
ここでは、第1実施形態に対して、エンジン入口側流路24aから分岐してウォータポンプ12側に接続されるエンジン入口側分岐流路24bを設けており、熱電素子111の低温側熱源となるようにしている。
そして、エンジン入口側分岐流路24bの分岐点に流量調節弁25を設けている。流量調節弁25は、エンジン入口側流路24aおよびエンジン入口側分岐流路24b側への冷却水の流量割合を調節可能とする弁であり、制御装置120によって、その開度が制御されるようにしている。本実施形態では、上記エンジン入口側分岐流路24b、流量調節弁25、制御装置120によって、熱電素子111への冷却水の供給条件を可変する可変手段が形成される。
そして、制御装置120は、低温始動時において、サーモスタット23によってバイパス流路22側が開かれている時は、流量調節弁25のエンジン入口側分岐流路24b側の開度を大きくして(全開にして)、熱電素子111による発電を行う。
また、制御装置120は、エンジン10の暖機が終了して、サーモスタット23によってラジエータ21側に冷却水が流れるようになると、エンジン10作動時におけるラジエータ21の余裕熱量ΔQx(第1実施形態の数式4)が大きくなる程、流量調節弁25のエンジン入口側分岐流路24b側の開度を大きくして、エンジン入口側分岐流路24bを流通する冷却水量を増加させ、分気流路11a内の排気ガスとの温度差を大きくして熱電素子111による発電量を積極的に増加させる。
これにより、エンジン10の低温始動時においては、バイパス流路22を流れる冷却水を熱電素子111へ供給でき、ラジエータ21による冷却を受けないようにすることができ、また、排気ガスからの吸熱によって昇温させることができ、エンジン10の暖機性能を向上させることができる。併せて、ヒータコア31の暖房能力を向上させることができる。
また、エンジン10の暖機終了時においては、サーモスタット23の作動によって冷却水がラジエータ21側を流れ、温度低下した冷却水を低温側熱源とすることができるので、高温側熱源(排気ガス)との温度差を大きくして発電量を増加させることができる。そして、余裕熱量ΔQx分で排気ガスから冷却水が吸熱する分の放熱がまかなえるため、余裕熱量ΔQx分に見合った冷却水をエンジン入口側分岐流路24bに流入させることで、ラジエータ21を大型化する事無く、最大限の発電が可能となる。
(その他の実施形態)
上記第1実施形態では、排気ガスの流量を可変するものとし、また、上記第2実施形態では、冷却水の流量を可変するものとして説明したが、両者(排気ガスおよび冷却水)の可変を組合せたものとしても良い。
また、エンジン10の暖機性能を向上させる目的であれば、排気ガスおよび冷却水の両者の流量可変を設けないものとして良い。
更に、低温側熱源となる冷却水は、エンジン10の冷却水出口部13aからバイパス流路22に至る間の流路を流れる冷却水を用いるものとしても良い。
本発明の第1実施形態における全体構成を示す模式図である。 燃料噴射量と軸トルクとの関係を示す軸トルクマップである。 軸出力をパラメータとしたエンジン回転数とエンジン冷却損失熱量との関係を示す冷却損失熱量マップである。 エンジン通水流量に対するポンプ特性および通水抵抗特性を示す通水流量マップである。 前面風速とラジエータの基準放熱量との関係を示す基準放熱量マップである。 排気放熱量と分岐開閉弁の開度との関係を示す開度マップである。 分岐開閉弁の開度を制御するための制御フローチャートである。 本発明の第2実施形態における全体構成を示す模式図である。 本出願人が先に考案した熱電発電装置における全体構成を示す模式図である。
符号の説明
10 エンジン
20 エンジン冷却水回路
21 ラジエータ
22 バイパス流路
24a エンジン入口側流路(流路)
24b エンジン入口側分岐流路(流路)
100 熱電発電装置
111 熱電素子

Claims (2)

  1. 高温側熱源をエンジン(10)からの排気ガスとし、低温側熱源を前記エンジン(10)の冷却水とし、熱電素子(111)によって発電を行う熱電発電装置において、
    前記エンジン(10)と前記冷却水を冷却するラジエータ(21)との間を前記冷却水が循環するエンジン冷却水回路(20)内で、前記ラジエータ(21)をバイパスするバイパス流路(22)を有し、
    前記低温側熱源となる前記冷却水は、前記バイパス流路(22)よりも前記エンジン(10)側となる流路(24a、24b)を流れる冷却水とし
    前記エンジン(10)作動時における前記ラジエータ(21)の放熱能力(Qr)から、前記エンジン(10)の冷却損失分(Qe)を除いたラジエータ余裕放熱能力(ΔQx)が大きくなる程、前記熱電素子(111)に生ずる温度差が大きくなるように、前記熱電素子(111)への前記排気ガスあるいは前記冷却水の少なくとも一方の供給条件を可変する可変手段を設けたことを特徴とする熱電発電装置。
  2. 前記流路(24a、24b)は、前記ラジエータ(21)の下流側となる流路(24a、24b)としたことを特徴とする請求項1に記載の熱電発電装置。
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