JP6294687B2 - 排熱回収器および排熱利用システム - Google Patents

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Description

本発明は、必要に応じて排熱を効率よく利用可能な排熱回収器等に関するものである。
例えば、自動車のエンジンの始動直後は、エンジン自体が冷えているため、暖機等が行われる。一方、エンジンを冷却する冷却水の温度も低いため、エンジンが温まるのに時間を要する。
これに対し、エンジンから排出される高温な排気ガスの熱を利用する方法がある(例えば特許文献1)。
特開2008−144595号公報
しかし、例えば、上記の例では、エンジンが十分に温まると、冷却水によってエンジン温度が過剰に上昇することを抑制する必要がある。しかし、排熱を冷却水の加熱に利用している場合には、冷却水の温度が上昇するため、エンジンの冷却効率が低下する。このため、所定の条件を超えると、排熱を回収せずに排出する必要がある。
このような方法として、排熱を回収する部位と、熱を利用する部位との間に、制御用の放熱部を形成する方法がある。制御用の放熱部は、例えばフィンと放熱ファンとからなる。排熱を利用する際には、放熱ファンを停止することで、熱を効率よく熱利用部に輸送することができる。一方、排熱を排出する場合には、放熱ファンを稼働させ、制御用放熱部から熱を放熱することで、熱利用部に輸送させる熱量を抑制することができる。
しかし、通常、熱の利用量に対して熱源から排出される排熱量が車の走行時間と速度増加に伴って2kW〜20kWと大きく変化するため、このような制御用放熱部を機能させるためには、十分に大きな放熱面積と大型の放熱ファンが必要となる。したがって、自動車への搭載が困難となる。一方、熱の輸送可能量自体を抑制したのでは、熱を効率よく回収して利用することができなくなる。このように、熱を利用する際には、効率よく排熱を回収して熱を輸送し、排熱を利用したくない場合には、効率よく熱の輸送量を抑制する方法が望まれる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、排熱を効率よく利用可能な排熱回収器等を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、第1の発明は、排熱回収器であって、排熱流体が流れる熱源から受熱する受熱部と、前記受熱部で受けた熱を輸送する熱輸送部と、前記熱輸送部に設けられる放熱部と、を具備し、前記受熱部、または前記受熱部から前記熱輸送部に熱を伝える伝熱部材の少なくとも一方が、温度上昇によって熱伝導率が低下する熱制御部材で構成され、前記受熱部と、前記熱源との間にはクリアランスが設けられ、前記受熱部は、前記熱源の表面からの輻射熱を受熱することを特徴とする排熱回収器である。
第2の発明は、排熱回収器であって、排熱流体が流れる熱源から受熱する受熱部と、前記受熱部で受けた熱を輸送する熱輸送部と、前記熱輸送部に設けられる放熱部と、を具備し、前記受熱部、または前記受熱部から前記熱輸送部に熱を伝える伝熱部材の少なくとも一方が、温度上昇によって熱伝導率が低下する熱制御部材で構成され、前記熱制御部材の一方の面に熱伝導材が設けられ、前記熱伝導材を挟むように、前記熱輸送部が複数併設され、前記熱伝導材の両側と前記熱輸送部とが、それぞれ熱電素子で接合され、前記熱電素子は、前記熱輸送部の併設方向の一方の側から、N型熱電素子とP型熱電素子とが交互に配置されることを特徴とする排熱回収器である。
前記熱輸送部はヒートパイプであり、前記放熱部は、第1放熱部と、第2放熱部とからなり、前記第2放熱部には、放熱ファンが設けられ、前記放熱ファンを制御することで、前記第1放熱部から放熱される熱量を調整可能であってもよい。
前記受熱部または前記伝熱部材の少なくとも一方が、熱電素子で構成されてもよい。
第1の発明によれば、受熱部等が、温度上昇によって熱伝導率が低下する熱制御部材で構成される。このため、例えばエンジンの始動初期においては、多くの熱を熱輸送部に伝えることができる。一方、時間が経過するとともに、熱伝導率の低下によって伝熱量が低下するため、過剰に熱が輸送されることを抑制することができる。
また、放熱部が、熱利用部に熱を放熱する第1放熱部と、外部に熱を放熱する第2放熱部とからなり、第2放熱部に設けられる放熱ファンを制御することで、第1放熱部への熱の輸送量を制御することができる。この際、時間が経過すると、熱制御部材によって、熱輸送部へ伝わる熱量が抑制されるため、第2放熱部で放熱する熱量が少なくて済む。このため、第2放熱部を小型化することができる。
また、受熱部と熱源との間にクリアランスを設け、熱源の表面からの輻射熱を受熱部で受熱することで、受熱部が熱源の振動等の影響を受けることがない。例えば、熱源は、エンジンの排気を行う排気管などであるが、通常、排気管は自動車のエンジンの影響で振動する。このため、排気管に直接受熱部を接触させると、排熱回収器自体に排気管の振動が伝達される。一方、受熱部と排気管とを非接触とすることで、排熱回収器が排気管の振動等の影響を受けることを防止することができる。このため、排熱回収器の損傷や騒音を抑制することができる。また、輻射を用いるため、過剰に熱が受熱されることを抑制することができる。
また、受熱部等をペルチェ素子などの熱電素子で構成することで、表裏の温度差に応じた発電を行うことができる。
第2の発明によれば、熱制御部材の一方の面に熱伝導材を設け、熱伝導材の両側に熱電素子によって熱輸送部を複数接合し、熱輸送部の併設方向の一方の側から、N型熱電素子とP型熱電素子とが交互に配置することで、熱輸送部の併設方向に直列な発電回路を形成することができる。
例えば、熱伝導材の左右にN型熱電素子とP型熱電素子とをそれぞれ配置する。この場合、熱伝導材が最も高温であり、各熱電素子を介して接合される熱輸送部へ向かって温度が低下する。この際、一方の側から各熱電素子における温度勾配を見ると、交互に逆向きになる。したがって、それぞれの部位にN型熱電素子とP型熱電素子とを交互に配置することで、同一方向に極性をそろえて発電を行うことができる。すなわち、直列に接続した場合に、発電した電力が互いに打ち消し合うことがない。
の発明は、第1または第2の発明にかかる排熱回収器を用いた自動車用の排熱利用システムであって、前記放熱部の少なくとも一部が、前記熱輸送部とエンジンの冷却水経路を流れる冷却水との熱交換を行う熱交換部であり、前記放熱部からの熱で、前記冷却水を昇温可能であることを特徴とする排熱利用システムである。
の発明によれば、排熱を効率よく利用して、冷却水の昇温に利用することができる。
の発明は、第1または第2の発明にかかる排熱回収器を用いた自動車用の排熱利用システムであって前記放熱部の少なくとも一部が、前記熱輸送部と車内へ送風されるエアとの熱交換を行う熱交換部であり、前記放熱部からの熱で、前記エアを昇温可能であることを特徴とする排熱利用システムである。
の発明によれば、排熱を効率よく利用して、室内暖房に用いられるエアの昇温に利用することができる。
本発明によれば、排熱を効率よく利用可能な排熱回収器等を提供することができる。
熱回収システム1を示す構成図。 排熱回収器3の構成を示す図。 排熱回収器3aの構成を示す図。 排熱回収器3bの構成を示す図。 排熱回収器3cの構成を示す図。 排熱回収器3dの構成を示す図。 熱回収システム1aを示す構成図。
以下、本発明の実施の形態にかかる排熱回収システム1について説明する。図1は排熱回収システム1を示す図である。排熱回収システム1は、主に、排熱回収器3、エンジン5、冷却水経路7、ポンプ9、サーモスタット11、ラジエータ13、水温計25、制御部27等から構成される。
排熱回収システム1は、例えば自動車に搭載されるシステムである。エンジン5には、エンジン5を冷却するための冷却水が流れる冷却水経路7が接続される。冷却水経路7には、冷却水を循環させるためのポンプ9と、冷却水の温度を測定する水温計25が配置される。また、サーモスタット11を介して、ラジエータ13が接続される。
エンジン5が始動すると、ポンプ9によって冷却水が冷却水経路7を循環する。エンジン5が暖まり、冷却水温度が所定温度以上となると、サーモスタット11が作動して、冷却水がラジエータ13に流れるようになり、冷却水温度が過剰に上昇しないように制御される。
エンジン5には、排気ガスを排出する排気管15が接続される。すなわち、排気管15には、排熱流体が流れる。したがって、排気管15の表面は即座に温度が上昇する。
排気管15と冷却水経路7との間には、排熱回収器3が設けられる。排熱回収器3は、主に、受熱部17、熱輸送部19、放熱部21a、21b等からなる。
図2は、排熱回収器3を示す図である。排気管15の外部には受熱部17が設けられる。受熱部17は、排気管15を熱源とした場合に、熱源から熱を受ける部位である。
受熱部17には、熱輸送部19が設けられる。熱輸送部19は、受熱部17で受けた熱を後述する放熱部21b等に輸送する部位である。熱輸送部19は、例えばヒートパイプである。本実施形態では、熱輸送部19の一方の端部が受熱部17に熱的に接続される。
熱輸送部19には、放熱部21a、21bが設けられる。放熱部21a、21bは、熱輸送部19で輸送された熱を放出する部位である。第1の放熱部である、放熱部21bは、熱輸送部19の端部に設けられる。第2の放熱部である放熱部21aは、受熱部17と放熱部21bの間に設けられる。
受熱部17が受熱すると、熱は熱輸送部19に伝わる。熱輸送部19に伝わった熱は、通常時には、主に放熱部21bへ輸送される(図中矢印A)。放熱部21bは、冷却水経路7内を流れる冷却水(図中矢印B)へ放熱する。すなわち、放熱部21bは、熱輸送部19と冷却水との熱交換器として機能する。このため、冷却水温度を上昇させることができる。
図1に示すように、放熱部21aには、冷却用のファン23が配置される。ファン23は、放熱部21a(例えばフィン部)に送風して、熱輸送部19内で輸送される熱の一部を外部に放出する。ファン23には制御部27が接続される。制御部27は、冷却水経路7の水温計25によって冷却水温度を検知し、冷却水温度が所定値以上となるとファン23を稼働する。
ファン23が稼働すると、図2に示すように、熱輸送部19で輸送される熱の多くが、放熱部21aから放熱される(図中矢印D)。すなわち、熱輸送部19で輸送される熱の一部が、外部に排出される。このため、放熱部21bへ輸送される熱量が減少する。このため、冷却水温度の上昇が抑制される。
ここで、本発明では、受熱部17が、温度上昇によって熱伝導率が低下する熱制御部材で構成される。例えば、受熱部17は、窒化アルミニウムなどで構成される。熱制御部材としては、例えば、25℃における熱伝導率が130W/m・K以上であり、800℃における熱伝導率が50W/m・K以下であることが望ましい。
受熱部17の常温(25℃)での熱伝導率が130W/m・K以上であれば、後述するエンジン始動直後において、効率よく熱を利用することができる。一方、十分に暖機が完了した状態で800℃(例えば排気ガスは800℃以上となる)となった際の熱伝導率を50W/m・K以下とすることで、熱が過剰に熱輸送部19に伝わることを抑制することができる。
本実施の形態によれば、エンジン始動直後など、即座に排熱を有効に利用したい場合には、受熱部17の温度が低い状態であるため、受熱部17の熱伝導率が高い。このため、効率よく熱源(排気管)から受熱し、熱輸送部19に熱を伝えることができる。このため、多くの熱を放熱部21bに輸送することができ、熱を有効に利用することができる。
一方、時間の経過とともに受熱部17の温度が徐々に上昇するため、受熱部17の熱伝導率が低下する。このため、排気管15から熱輸送部19への熱の輸送量が低下する。すなわち、熱輸送部19へ流入する熱量が低下する。この状態では、排熱の利用が進んでおり、エンジンの温度も上昇しているため、冷却水温度は上昇している。したがって、制御部27によってファン23が稼働し、放熱部21aから外部に熱が放出される。この際、熱輸送部19への熱の流入量が少ないため、放熱部21aおよびファン23は、小型のもので良い。したがって、排熱回収器3を小型化することができる。
また、放熱部21aから、熱を放出するため、放熱部21bへ輸送される熱量が少なくなる。このため、冷却水温度が過剰に上昇することを抑制することができる。
なお、本実施形態では、受熱部17から熱輸送部19へ直接熱を伝えたが、本発明はこれに限られない。例えば、受熱部17と熱輸送部19の間に、他の伝熱部材を設けてもよい。この場合には、受熱部17に代えて、この伝熱部材を熱制御部材で構成してもよい。または、その両者を熱制御部材で構成してもよい。以下の説明では、特に説明がない限り、受熱部17と熱輸送部19とが接続された例について説明する。
(第2実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図3は、第2の実施の形態にかかる排熱回収器3aを示す図である。なお、以下の説明において、前述した排熱回収器3等と同様の構成については、図1〜図2と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
排熱回収器3aは、排熱回収器3とほぼ同様の構成であるが、熱輸送部19の設置態様が異なる。排熱回収器3aは、受熱部17に対して熱輸送部19が横向きに配置される。すなわち、受熱部17と熱輸送部19の端部が接合されるのではなく、熱輸送部19の略中央が受熱部17とが接合される。
熱輸送部19の一方の端部には、放熱部21aが形成される。また、熱輸送部19の他方の端部には、放熱部21bが形成される。なお、放熱部21bが配置される冷却水経路7については、図示を省略する。
エンジン5の始動開始直後は、排気管15から受熱した受熱部17は、熱輸送部19の略中央に熱を伝える。熱輸送部19は、放熱部21a、21bの両方に熱を輸送する。放熱部21bでは、冷却水との熱交換によって、熱が放出される。一方、放熱部21aでは、ファン23は稼働しないため、熱の放出量は少ない。したがって、熱は優先的に放熱部21bから冷却水側へ放出される。
冷却水温度が上昇してくると、放熱部21aに対してファン23が稼働するため、放熱部21aからの放熱量が増加する。このため、受熱部17からの熱は、優先的に放熱部21aから放出される。また、この場合には、受熱部17の熱伝導率が低下しているため、放熱部21b側へ輸送される熱量も少なくすることができる。
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、熱輸送部19の配置方向を変えても同様の効果を得ることができるため、レイアウトの自由度が高い。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。図4は、第3の実施の形態にかかる排熱回収器3bを示す図である。排熱回収器3bは、排熱回収器3とほぼ同様の構成であるが、受熱部17と排気管15との間にクリアランスが形成される点で異なる。
排熱回収器3bでは、受熱部17と排気管15とが直接接触せずに、クリアランス29をあけて配置される。排熱回収器3bでは、排気管15から受熱部17への熱伝導による熱の移動ではなく、輻射によって熱が移動する。すなわち、排気管15表面からの輻射熱を受熱部17が受熱する。
なお、受熱部17と排気管15との対向面には、互いの輻射面積を大きくするために、波形やフィン形状などが互いに噛み合うようにして形成することが望ましい。
第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、排気管15からの振動が、排熱回収器3bに伝わることを防止することができる。このため、排熱回収器3bが破損したり、騒音の要因となることを防止することができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。図5は、第4の実施の形態にかかる排熱回収器3cを示す図である。排熱回収器3cは、排熱回収器3とほぼ同様の構成であるが、受熱部17と熱輸送部19との間に、熱電素子31が設けられる点で異なる。すなわち、熱電素子31は、受熱部17から熱輸送部19へ熱を伝える伝熱部材として機能する。
熱電素子31は、例えばペルチェ素子である。熱電素子31は、受熱部17から熱を受けて熱輸送部19へ熱を伝える。このため、熱電素子31の受熱部17側が高温部となり、熱輸送部19側が低温側となる。このように、熱電素子31の両面で温度差が生じることで、熱電素子31が発電する。このため、この電力を利用することができる。
なお、熱電素子31を設けるのではなく、受熱部17自体を熱電素子で構成することもできる。この場合であっても、受熱部17は、温度によって電気抵抗が変化する熱制御部材としての機能も有する。このような材質としては、例えば酸化亜鉛などを用いることができる。
第4の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、熱電素子31を用いることで、熱によって電気を発生させ、利用することができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。図6は、第5の実施の形態にかかる排熱回収器3dを示す図であり、排気管15の軸方向から見た図である。排熱回収器3dは、排熱回収器3aとほぼ同様の構成であるが、熱輸送部が複数併設される点で異なる。
受熱部17上には、熱伝導材33a、33bが設けられる。熱伝導材33a、33bの両側には、それぞれの熱伝導材33a、33bを挟み込むようにして熱輸送部19a、19b、19cが設けられる。なお、熱伝導材33a、33bの配置数は図示した二つである例には限られず、一つであっても、3つ以上であってもよい。
熱輸送部19a、19b、19cは、熱電素子31a、31bによって熱伝導材33a、33bと接合される。すなわち、熱輸送部19a、19b、19cは、熱電素子31aまたは熱電素子31bを介して熱伝導材33a、33bと接合される。また、熱輸送部19a、19b、19cの併設方向(図中左右方向)の一方の端部から、順に、熱電素子31aと熱電素子31bとが交互に配置される。
熱電素子31aは、N型熱電素子であり、熱電素子31bはP型熱電素子である。N型熱電素子と、P型熱電素子は、温度勾配に対する発電の極性が異なる。熱電素子としては、ビスマステルル(BiTe)系化合物にアンチモン(Sb)やインジウム(In)を添加したN型熱電素子、セレン(Se)を添加したP型熱電素子が使用できる。
ここで、熱輸送部19a、19b、19cの併設方向に対する温度分布を見ると、熱伝導材33a、33bの部位が最も温度が高く、熱輸送部19a、19b、19cが最も温度が低くなる。すなわち、熱輸送部19a側から熱伝導材33aまでは温度が徐々に高くなり(温度勾配を正とする)、熱伝導材33aから熱輸送部19bまでは徐々に温度が低くなる(温度勾配を負とする)。また、熱輸送部19bから熱伝導材33bまでは、温度勾配が正となり、熱伝導材33bから熱輸送部19cまでは温度勾配が負となる。
このように、熱伝導材33a、33bを境にして、温度勾配の正負が逆転する。本発明では、温度勾配が正である部位に、熱電素子31aを配置し、温度勾配が負である部位には熱電素子31bを配置する。前述したように、熱電素子31aと熱電素子31bとは、温度勾配に対する発電極性が逆転する。例えば、熱電素子31aは、高温側が+極性となり、低温側が−極性となって発電する。熱電素子31bは、高温側が−極性となり、低温側が+極性となって発電する。
このように、温度勾配の逆になる部位に、発電極性の異なる熱電素子を配置することで、温度勾配の正負の繰り返しに対して、発電極性の方向をすべて一致させることができる。すなわち、熱電素子31a、31bをすべて直列に接続することができる。したがって、各熱電素子31a、31bで発電された電気が互いに打ち消しあうことがない。
第5の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、複数の熱輸送部を併設し、熱伝導材との間に熱電素子31a、31bを交互に配置することで、熱によって発生した電気を有効に利用することができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。以上の説明では、排熱回収システム1に用いられる排熱回収器の各種実施形態を説明したが、上述した排熱回収器は、他の排熱回収システムに用いることもできる。図7は、第6の実施も形態にかかる排熱回収システム1aを示す図である。排熱回収システム1aは、排熱回収システム1とほぼ同様の構成であるが、排熱を利用する対象が異なる。なお、以下の説明では、排熱回収器3を用いた例について説明する。
排熱回収システム1aでは、排熱回収器3の放熱部21bが、暖房加熱経路35に配置される。暖房加熱経路35には、ポンプ37によって熱媒体(例えば水)が循環する。暖房加熱経路35には、暖房放熱部43が設けられる。暖房放熱部43は、エア経路41を流れるエアと暖房加熱経路35を流れる熱媒体との熱交換を行う部位である。すなわち、エア経路41を流れるエアが、暖房放熱部43で温められる。
暖房加熱経路35には、ヒータ45が設けられる。ヒータ45は、暖房加熱経路35を流れる熱媒体の温度が低い場合に、熱媒体を加熱するために必要に応じて用いられる。
また、暖房加熱経路35には、水温計39が設けられ制御部27と接続される、制御部27は、前述したように、ファン23の稼働を制御する。すなわち、暖房加熱経路35を流れる熱媒体温度が上がりすぎると、放熱部21bへ輸送される熱量を下げるため、放熱部21aからの放熱量を多くする。
たとえば、自動車のエンジンを始動した直後など、車内の暖房を行うためのエアの温度が低い場合には、暖房加熱経路35の熱媒体を加熱する必要がある。これに対し、排熱回収器3は、エンジン始動直後の高温の排気熱を回収し、暖房加熱経路35の熱媒体を加熱する。このため、始動直後から、排熱を利用することができる。
一方、ある程度の暖機が完了すると、暖房加熱経路35内の熱媒体の温度も十分に高くなる。この際には、受熱部17の熱伝導率が低下しているため、熱が過剰に熱輸送部19へ流入することを抑制することができる。また、熱輸送部19へ流入する熱量が少ないため、放熱部21aでの熱の放出量が少なくて済む。このため、放熱部21aやファン23を小型化することができる。
第6の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、排気熱を自動車の車内暖房に利用することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
たとえば、各実施形態に示した構成は、互いに組み合わせることができることは言うまでもない。また、排気管15を熱源とする例を示したが、本発明はこれに限られない。他の排気流体が流れる部位であっても受熱部17を設置できればよい。また、エンジン冷却水および暖房加熱用熱媒体の昇温に排熱を利用する例を示したが、他の熱利用対象に対しても適用可能である。
1、1a………排熱回収システム
3、3a、3b、3c、3d………排熱回収器
5………エンジン
7………冷却水経路
9………ポンプ
11………サーモスタット
13………ラジエータ
15………排気管
17………受熱部
19、19a、19b、19c………熱輸送部
21a、21b………放熱部
23………ファン
25………水温計
27………制御部
29………クリアランス
31、31a、31b………熱電素子
33a、33b………熱伝導材
35………暖房加熱経路
37………ポンプ
39………水温計
41………エア経路
43………暖房放熱部
45………ヒータ

Claims (6)

  1. 排熱回収器であって、
    排熱流体が流れる熱源から受熱する受熱部と、
    前記受熱部で受けた熱を輸送する熱輸送部と、
    前記熱輸送部に設けられる放熱部と、
    を具備し、
    前記受熱部、または前記受熱部から前記熱輸送部に熱を伝える伝熱部材の少なくとも一方が、温度上昇によって熱伝導率が低下する熱制御部材で構成され
    前記受熱部と、前記熱源との間にはクリアランスが設けられ、前記受熱部は、前記熱源の表面からの輻射熱を受熱することを特徴とする排熱回収器。
  2. 排熱回収器であって、
    排熱流体が流れる熱源から受熱する受熱部と、
    前記受熱部で受けた熱を輸送する熱輸送部と、
    前記熱輸送部に設けられる放熱部と、
    を具備し、
    前記受熱部、または前記受熱部から前記熱輸送部に熱を伝える伝熱部材の少なくとも一方が、温度上昇によって熱伝導率が低下する熱制御部材で構成され
    前記熱制御部材の一方の面に熱伝導材が設けられ、
    前記熱伝導材を挟むように、前記熱輸送部が複数併設され、
    前記熱伝導材の両側と前記熱輸送部とが、それぞれ熱電素子で接合され、
    前記熱電素子は、前記熱輸送部の併設方向の一方の側から、N型熱電素子とP型熱電素子とが交互に配置されることを特徴とする排熱回収器。
  3. 前記熱輸送部はヒートパイプであり、
    前記放熱部は、第1放熱部と、第2放熱部とからなり、前記第2放熱部には、放熱ファンが設けられ、前記放熱ファンを制御することで、前記第1放熱部から放熱される熱量を調整可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の排熱回収器。
  4. 前記受熱部または前記伝熱部材の少なくとも一方が、熱電素子で構成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の排熱回収器。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の排熱回収器を用いた自動車用の排熱利用システムであって
    記放熱部の少なくとも一部が、前記熱輸送部とエンジンの冷却水経路を流れる冷却水との熱交換を行う熱交換部であり、
    前記放熱部からの熱で、前記冷却水を昇温可能であることを特徴とする排熱利用システム。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の排熱回収器を用いた自動車用の排熱利用システムであって
    前記放熱部の少なくとも一部が、前記熱輸送部と車内へ送風されるエアとの熱交換を行う熱交換部であり、
    前記放熱部からの熱で、前記エアを昇温可能であることを特徴とする排熱利用システム。
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