JP6394372B2 - シリカ構造体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリカ構造体およびその製造方法に関する。
近年、種々の構造を有するシリカ構造体について、樹脂フィラーや分離材等の用途への適用が検討されている。
例えば、アルコキシシランのゾルゲル反応を伴うスピノーダル分解に基づく相分離により、均一なマクロ孔を持つシリカ系共連続構造体が得られることが知られている。当該シリカ系共連続構造体は、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)カラムの充填剤等の用途に使用することができる。
しかしながら、シリカ系共連続構造体は、連通孔を含む構造を有することから機械的強度が弱く、通常、機械的強度が要求される用途には使用することができない。
このような機械的強度が要求される用途に対しては、連通孔を有さないことにより機械的強度に優れるシリカ構造体の適用が試みられている。例えば、特許文献1には、動的光散乱法により測定される平均粒子径が5〜300nmの範囲にある非球状シリカ微粒子を分散媒に分散してなり、固形分濃度が10〜60質量%のシリカゾルであって、29Si−NMRスペクトル測定時のケミカルシフト−73〜−120ppmのピーク面積におけるQ4の面積が88%以上、Q3の面積が11%以下であることを特徴とする研磨用シリカゾルに係る発明が記載されている。特許文献1によれば、前記研磨用シリカゾルについて、ケイ素原子のシロキサン結合を増やすことでシリカ構造体の密度や緻密性を向上させることができ、これによりガラス基材等の精密研磨に適すること、高い研磨速度を備えることが記載されている。
なお、前記Q4は4つの酸素原子が結合したケイ素原子の構造であり、前記Q3は3つの酸素原子および1つの水酸基が結合したケイ素原子の構造である。また、Q1は1つの酸素原子および3つの水酸基が結合したケイ素原子の構造であり、Q2は2つの酸素原子および2つの水酸基が結合したケイ素原子の構造である。
ところで、特許文献1には、シリカゾルの製造方法として、シリカヒドロゲルを含む溶液を調製する工程と、塩を洗浄して除去する工程と、シリカゾルを得る工程と、第1の水熱処理を行い、非球状シリカ微粒子を成長させる工程と、第2の水熱処理を行い、シリカ粒子中のシラノール基の縮合を進行させる工程とを含むことが記載されている。この際、前記第2の水熱処理を、アルカリ種の存在下で行うことにより、Q4構造やQ3構造の割合を増加できることが記載されている。
特開2012−111869号公報
特許文献1に記載のシリカゾル(シリカ構造体)は、Q4のピーク面積の比率は89〜91%にとどまっている。この場合、前記シリカ構造体は、その用途等によっては、必ずしも機械的強度が十分であるとはいえないことがある。
そこで、本発明は、機械的強度に優れるシリカ構造体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究を行った。その結果、モリブデンを活用することで、上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、シリカおよびモリブデンを含む、連通孔を有さないシリカ構造体に関する。この際、前記シリカ構造体の全体または表面層を構成するケイ素原子が、Q4構造を有することを特徴とする。
本発明によれば、機械的強度に優れるシリカ構造体を得ることができる。
実施例1で得たシリカ構造体の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例2で得たシリカ構造体の走査型電子顕微鏡写真である。 実施例2で得たシリカ構造体(a)および酸化モリブデン処理前の湿式低孔質シリカ(b)の29Si SP NMRチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
<シリカ構造体>
本形態に係るシリカ構造体は、シリカおよびモリブデンを含み、かつ、連通孔を有さない。この際、シリカ構造体の全体または表面層を構成するケイ素原子はQ4構造を有する。なお、シリカ構造体はさらに有機化合物等を含んでいてもよい。
前記シリカ構造体は、連通孔を有さないことから、例えば、連通孔を有するシリカ系共連続型構造体よりも高い機械的強度を有する。
また、前記シリカ構造体は、モリブデンを活用することにより、シリカ構造体全体、またはシリカ構造体の表面層を構成するケイ素原子がQ4構造を有することから、高い緻密性を実現することができ、よりいっそう高い機械的強度実現することができる。
一実施形態において、シリカ構造体の全体または表面層を構成するケイ素原子がQ4構造を有し、シラノール基を有さない、またはほとんど有さないことから、低表面極性、低吸湿性、高耐アルカリ性に優れる等の効果も有しうる。これにより、当該シリカ構造体は、樹脂フィラー、触媒、コーティング材、フォトニックス材料、カラム材等の幅広い分野への適用が可能となりうる。
また、一実施形態において、シリカ構造体はモリブデンを含むことから、シリカ構造体は、酸化反応触媒、光学材料の用途に適用することが可能となりうる。
なお、本明細書において、「連通孔」とは、シリカ構造体の外表面の任意の点と、前記任意の点とは異なる外表面の任意の点とがシリカ構造体内部で連通する孔を意味する。したがって、シリカ構造体内部を連通しない独立孔、例えば、シリカ構造体の内部に独立して存在する孔は、連通孔には含まれない。
後述するようにモリブデンを活用することで、シリカ構造体の表面部のケイ素原子のみが選択的にQ4構造を有するように制御することができる。よって、本明細書において、「シリカ構造体の表面層」とは、適宜制御可能な任意のものであるが、好ましくは外表面の垂直方向に対して10〜500nm、より好ましくは外表面の垂直方向に対して50〜500nm、さらに好ましくは外表面の垂直方向に対して100〜500nmの層を意味する。
[シリカ]
シリカ構造体は、その全体または表面層を構成するケイ素原子がQ4構造を有する。より詳細には、シリカ構造体の全体を構成するケイ素原子がQ4構造を有する場合には、シリカは実質的にQ4構造のケイ素原子からなり、好ましくは、シリカはQ4構造のケイ素原子からなる。これに対し、シリカ構造体の表面層を構成するケイ素原子がQ4構造を有する場合には、シリカは、実質的にQ4構造のケイ素原子からなる表面層(シェル層)と、Q1構造のケイ素原子、Q2構造のケイ素原子、およびQ3構造のケイ素原子からなる群から選択される少なくとも1つを含むコア部と、を含み、好ましくは、シリカはQ4構造のケイ素原子からなる表面層(シェル層)と、Q1構造のケイ素原子、Q2構造のケイ素原子、およびQ3構造のケイ素原子からなる群から選択される少なくとも1つを含むコア部と、を含む。なお、本明細書において、「実質的にQ4構造のケイ素原子からなる」とは、シリカ中のシラノール基の含有率が5mol%以下、好ましくは1〜3mol%のシリカを意味する。この際、「シリカ中のシラノール基の含有率」の値は、29Si−CP/MAS NMR測定で得られるQ4と、Q3およびQ2との比率により計算された値を採用するものとする。
シリカ構造体の全体を構成するケイ素原子がQ4構造を有する場合、シリカ構造体の平均粒径は、50〜1000nmであることが好ましく、100〜1000nmであることがより好ましく、300〜1000nmであることがさらに好ましい。シリカ構造体の平均粒径が上記範囲にあると、前駆体の形状を維持したまま、シリカ構造体の全体を構成するケイ素原子がQ4構造に転化することができることから好ましい。なお、本明細書において、「平均粒径」の値は、任意の100個の粒子の粒径を透過型電子顕微鏡(TEM)または走査型電子顕微鏡(SEM)により得られたイメージから測定、算出された値を意味する。この際、「粒径」とは、粒子の輪郭線上の2点間の距離のうち、最大の長さを意味する。
シリカ構造体の表面層を構成するケイ素原子がQ4構造を有する場合、すなわち、表面層(シェル層)とコア部とを有する場合において、シェル層の膜厚は、上述のように、10nm以上であることが好ましく、50〜500nmであることがより好ましく、100〜500nmであることがさらに好ましい。シェル層の膜厚が10nm以上であると、Q4構造のケイ素原子に基づく特性を好適に発現できることから好ましい。
一方、コア部のサイズは特に制限されない。シリカ構造体が粒子状の場合は、コア部の平均粒径は、1000μm以下であることが好ましく、10nm〜500μmであることがより好ましく、10nm〜100μmであることがさらに好ましい。コア部の平均粒径が1000μm以下であると、樹脂フィラーとして好適に使用できることから好ましい。なお、「コア部のサイズ」とは、シリカ構造体全体のサイズから、シェル層の膜厚を引いたサイズを意味する。
[モリブデン]
モリブデンは触媒機能、光学的機能を有する。また、モリブデンを活用することにより、後述するように製造方法において、シリカを構成するケイ素原子の構造を制御することができる。
当該モリブデンとしては、特に制限されないが、モリブデン金属の他、三酸化モリブデン、後述するモリブデン化合物の部分還元体等が含まれる。
モリブデンの含有形態は、特に制限されず、シリカの表面に付着する形態で含まれていても、シリカの構造のシリコンの一部に置換された形態で含まれていてもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
シリカ構造体中のモリブデンの含有量は、シリカ構造体の質量に対して、20質量%以下であることが好ましく、0.001〜10質量%であることがより好ましく、0.01〜5質量%以下であることがさらに好ましい。モリブデンの含有量が20質量%以下であると、シリカのQ4結合率が向上することから好ましい。
[有機化合物]
一実施形態において、シリカ構造体は有機化合物を含んでいてもよい。当該有機化合物は、シリカ構造体の表面物性を調節する機能を有する。
有機化合物としては、特に制限されないが、有機シラン、およびポリマーが挙げられる。
前記有機シランとしては、アルキルトリアルコキシシラン類、ジアルキルアルコキシシラン類、トリアルキルアルコキシシラン類等が挙げられる。
前記ポリマーとしては、疎水性ポリマー、官能基を有するポリマー等が挙げられる。
これらのうち、有機化合物は、メチルトリメトキシシラン、3−グリシトキシプロピルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトメトキシシラン、3−グリシトキシプロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリエステルであることが好ましく、フェニルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ポリメチル(メタ)アクリレートであることがより好ましい。なお、上記有機化合物は、単独で含まれていても、2種以上を含んでいてもよい。
有機化合物の含有形態としては、特に制限されず、シリカと共有結合により連結されていてもよいし、シリカを被覆していてもよい。
有機化合物の含有率は、シリカ構造体の質量に対して、20質量%以下であることが好ましく、10〜0.01質量%であることがさらに好ましい。有機化合物の含有率が20質量%以下であると、シリカ構造体由来の物性発現が容易にできることから好ましい。
[シリカ構造体の性状]
シリカ構造体の比表面積は、8m/g以下であることが好ましく、0〜5m/gであることがより好ましい。シリカの比表面積が8m/g以下であると、シリカ構造体の機械的強度に優れることから好ましい。なお、本明細書において、「比表面積」の値は、BET法により測定された値を採用するものとする。
シリカ構造体が、その内部に孔を有する場合には、当該孔の径は、500nm以下であることが好ましく、10〜400nmであることがより好ましく、50〜300nmであることがさらに好ましい。シリカ構造体内部の孔径が500nm以下であると、シリカ構造体の機械的強度に優れることから好ましい。なお、シリカ構造体内部の孔径は、製造条件、例えば、原料となるシリコン化合物の比表面積や、焼成温度、焼成時間等を調整することにより適宜制御することができる。また、本明細書において、「シリカ構造体内部の孔径」は、孔の輪郭線上において、その数値が最大となる2点間の距離を意味する。
シリカ構造体の形状としては、特に制限されず、球状、楕円状、円柱状、多角柱状、針状、棒状、ファイバー状、板状、円板状、薄片状、鱗片状、不定形等のいかなる形状もとりうる。これらのうち、樹脂フィラー応用の観点から、シリカ構造体の形状は球状、ファイバー状、板状であることが好ましく、球状であることがより好ましい。
上述のように、シリカ構造体の全体または表面層を構成するケイ素原子はQ4構造を有し、シラノール基を有さないことから、高耐アルカリ性、低吸湿性、低表面極性を示す。これにより、シリカ構造体は、塩基性水溶液中であっても加水分解は起こらない、またはほとんど起こらない。また、シリカ構造体は、水蒸気の吸着が起こらない、またはほとんど起こらない。さらに、シリカ構造体は、表面修飾をすることなくそのまま使用することができる。
なお、シリカ構造体の表面修飾が不要となることにより、小粒径化等が可能となり、例えば、薄膜成形等を実現することができ、製品の小型化に寄与することができる。
また、上述のように、シリカ構造体はモリブデンを含むことにより、酸化反応触媒、光学材料の用途に適用することが可能となりうる。この際、シリカ構造体は、高耐アルカリ性、水熱安定性等を有することから、例えば、シリカ構造体を酸化反応触媒として使用する場合には、高い触媒反応効率が得られうる。
<シリカ構造体の製造方法>
シリカ構造体の製造方法は、特に制限されず、公知の技術が適宜適用されうるが、ケイ素原子の構造を好適に制御することができる観点から、好ましくはモリブデンを利用したフラックス法を利用した製造方法が適用されうる。
より詳細には、シリカ構造体の好ましい製造方法は、比表面積が10m/g未満であるシリコン化合物を、モリブデン化合物の存在下で焼成する焼成工程を含む。
[焼成工程]
焼成工程は、比表面積が10m/g未満であるシリコン化合物を、モリブデン化合物の存在下で焼成する工程である。
(シリコン化合物)
シリコン化合物としては、特に制限されず、公知のものが使用されうる。シリコン化合物の具体例としては、乾式無孔質シリカ、湿式低孔質シリカ、フュームドシリカ、溶融シリカ、シリカゲル、等の人工合成シリコン化合物;バイオシリカ等の天然シリコン化合物;これらのシリコン化合物誘導体等が挙げられる。
前記シリコン化合物誘導体としては、シリコン化合物と有機化合物との複合化物が挙げられる。具体的形態としては、例えば、有機シランを用いてシリカを修飾したシリコン化合物複合体、シリコン化合物の表面にポリマーを吸着したシリコン化合物複合体等が挙げられる。
シリコン化合物誘導体が有機化合物を含む場合、有機化合物の含有率は、シリコン化合物誘導体の質量に対して、40質量%以下であることが好ましく、0.1〜20質量%であることがさらに好ましい。有機化合物の含有率が40質量%以下であると、効率的にシリカ構造体を形成できることから好ましい。
これらのうち、人工合成シリコン化合物を用いることが好ましく、乾式無孔質シリカ、湿式低孔質シリカ、フュームドシリカ、および溶融シリカからなる群から選択される少なくとも1つを用いることがより好ましい。なお、シリコン化合物は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シリコン化合物の形状は、特に制限されず、例えば、球状、無定形、アスペクトのある構造体(ワイヤ、ファイバー、リボン、チューブなど)、シート、モノリスなどを好適に用いることができる。
シリコン化合物の比表面積は10m/g未満であり、好ましくは0.01〜9m/g、より好ましくは0.01〜8m/gである。シリコン化合物の比表面積が10m/g以上であると、得られるシリカが連通孔を有する場合があり、連通孔を有さないシリカ構造体が得られないことがある。
また、シリコン化合物の粒子径の最小の方向のサイズは、特に制限されない。一実施形態において、粒子径の最小の方向のサイズは1000nm未満であることが好ましく、100〜900nmであることがより好ましい。粒子径の最小の方向のサイズが1000nm未満であると、得られるシリカ構造体は、その全体を構成するケイ素原子がQ4構造を有しうる。別の一実施形態において、粒子径の最小の方向のサイズは1000nm以上であることが好ましく、1500nm〜1000μmであることがより好ましい。粒子径の最小の方向のサイズが1000nm以上であると、得られるシリカ構造体は、表面層を構成するケイ素原子がQ4構造を有しうる。また、巨視的なモノリス、バルク状のシリコン化合物も好適に使用することもでき、これらを用いた場合に得られるシリカ構造体は、表面層を構成するケイ素原子がQ4構造を有しうる。なお、本明細書において、「粒子径の最小の方向のサイズ」とは、粒子を形成する輪郭線上において、その数値が最小となる2点間の距離を意味する。
(モリブデン化合物)
モリブデン化合物は、後述するように、シラノール基の脱水反応触媒としての機能を有する。
モリブデン化合物としては、特に制限されないが、酸化モリブデン、モリブデン金属が酸素との結合からなる酸根アニオン(MoO n−)を含有する化合物が挙げられる。
前記酸根アニオン(MoO n−)を含有する化合物としては、特に制限されないが、モリブデン酸、HPMo1240、HSiMo1240、NHMo12等が挙げられる。
上述のモリブデン化合物のうち、コストの観点から、酸化モリブデンを用いることが好ましい。また、上述のモリブデン化合物は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
モリブデン化合物の使用量は、特に制限されないが、シリコン化合物1モルに対して、0.03〜3.0モルであることが好ましく、0.08〜0.7モルであることがより好ましい。モリブデン化合物の使用量が上記範囲にあると、Q4構造のケイ素原子が得られやすいことから好ましい。
(焼成)
シリコン化合物をモリブデン化合物存在下で焼成することにより、シリカ構造体を得ることができる。この際、得られるシリカ構造体は、シリカおよびモリブデンを含み、かつ、連通孔を有さない。また、シリカ構造体の全体または表面層を構成するケイ素原子が、Q4構造を有する。
モリブデン化合物の存在下でシリコン化合物を焼成すると、得られるシリカの孔の表面にモリブデン化合物が付着膜を形成する。そして、このような付着膜を有するシリカをさらに高温で焼成すると、モリブデン化合物が昇華すると共に、シリカ中のシラノールの脱水反応が生じる。これにより、シリカ構造体の全体または表面層を合成することができる(フラックス法)。
上記のフラックス法においては、原料となるシリコン化合物の物性が得られるシリカ構造体に影響を及ぼしうる。一実施形態において、シリコン化合物の比表面積は10m/g未満であると、これに依存して得られるシリカの比表面積も小さくなり、連通孔を有さないシリカ構造体を得ることができる。
また、上記フラックス法においては、シリカ表面にモリブデン化合物が付着層を形成することから、シラノールの脱水反応、換言すれば、Q2構造、Q3構造を有するケイ素原子のQ4構造を有するケイ素原子への変換が起こりやすい。
この際、シリコン化合物として、シリコン化合物と有機化合物との複合化物を含む場合には、焼成を通じて有機化合物は消失しうる。その結果、例えば、得られるシリカ構造体内部を連通しない独立孔を形成しうる。
なお、シリコン化合物の形状、平均粒径等の物性も、得られるシリカ構造体に影響を及ぼしうる。一実施形態において、平均粒径が相対的に小さい(例えば、1000nm未満)粒子状のシリコン化合物を用いる場合には、得られるシリカも粒子状となりうる。このようなシリカにフラックス法を適用すると、得られるシリカ構造体の全体を構成するケイ素原子がQ4構造を有しうる。この理由は、粒子径の相対的に小さいシリカは、モリブデン化合物の付着膜が形成可能な面積は相対的に広く、シラノールの脱水反応が表面全体だけでなくシリカ内部まで進行し、構造体を構成するシリカすべてについてQ4構造のケイ素原子への変換が生じうるからである。
一方、一実施形態において、平均粒径が相対的に大きい(例えば、1000nm以上)粒子状シリコン化合物を用いる場合には、得られるシリカも粒子状となりうる。このようなシリカにフラックス法を適用すると、得られるシリカ構造体の表面層を構成するケイ素原子がQ4構造を有しうる。この理由は、平均粒子径が大きいため、シラノール脱水反応が中心部まで進行しにくく、Q4構造のケイ素原子への変換がシリカの表面層にとどまる場合があるからである。なお、粒子シリカの中心部はモリブデン化合物が付着できないので、フラックス法の効果は得られない。
ただし、使用するシリコン化合物およびモリブデン化合物、その使用量、焼成条件を適宜制御することにより、得られるシリカ構造体の物性を制御することができる。
なお、本形態に係る製造方法は、乾燥固体粉末どうしを焼成するという簡便な工程でシリカ構造体を製造することができ、溶剤・廃液の排出、高価な設備、複雑のプロセス、および後処理等がないため、環境負荷を伴わない製造方法ということができる。
焼成における雰囲気は、特に制限されず、空気雰囲気、酸素雰囲気、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気等が挙げられる。これらのうち、コストの観点から空気雰囲気であることが好ましい。
焼成温度は特に制限されないが、600℃以上であることが好ましく、600〜1300℃であることがより好ましく、800〜1300℃であることがさらに好ましい。焼成温度が600℃以上であると、モリブデン化合物の昇華を伴いながら好適にシリカ構造体を形成できることから好ましい。
焼成温度までの昇温にかける時間は、1〜10時間であることが好ましい。また、焼成温度における保持時間は、5分〜24時間であることが好ましい。さらに、焼成保持時間は10分〜3時間であることが好ましい。
焼成方法としても特に制限されず、例えば、焼成炉等を使用することができる。
[モリブデン除去工程]
シリカ構造体の製造方法は、焼成工程後、必要に応じてモリブデンの少なくとも一部を除去するモリブデン除去工程をさらに含んでいてもよい。
上述のように、焼成時においてモリブデンは昇華を伴うことから、焼成時間、焼成温度等を制御することで、シリカ構造体中のモリブデン含有量を制御することができる。
しかしながら、シリカ構造中のモリブデン含有量は、モリブデン除去工程によっても制御することができる。
モリブデンは、シリカ構造体中の表面に付着しうる。当該モリブデンはアンモニア水溶液、水酸化ナトリウム水溶液で洗浄することにより除去することができる。
この際、使用するアンモニア水溶液、水酸化ナトリウム水溶液の濃度、使用量、および洗浄部位、洗浄時間等を適宜変更することで、モリブデン含有量を制御することができる。
[有機化合物層形成工程]
一実施形態において、シリカ構造体の製造方法は、有機化合物層形成工程をさらに含んでいてもよい。当該有機化合物層形成工程は、通常、焼成工程の後、またはモリブデン除去工程の後に行われる。
有機化合物層を形成する方法としては、特に制限されず、公知の方法が適宜採用されうる。例えば、有機化合物を含む塗布液をシリカ構造体に塗布し、乾燥する方法が挙げられる。
なお、有機化合物層の形成に使用されうる有機化合物としては、上述したものが用いられうる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<シリカ構造体の製造>
[実施例1]
フラックス法によりシリカ構造体を合成した。
より詳細には、シリコン化合物である無孔質シリカ微粒子:SO−E2(金属シリコンを爆燃することで製造されたもの、平均粒径:0.5μm、比表面積:5.5m/g、株式会社アドマテックス社製)0.7gとモリブデン化合物である酸化モリブデン(和光純薬工業株式会社製)0.3gとを乳鉢で混合し、混合物1gを得た。得られた混合物1gを焼成装置として、セラミック電気炉ARF−100K型(AMF−2P型温度コントローラ付)(株式会社アサヒ理化製作所製)にて800℃で1時間焼成した。酸化モリブデンが殆ど昇華し、0.69gのシリカ構造体の粉末を得た。
表面観察装置VE−9800(株式会社キーエンス製)を用いてSEM観察を行ったところ、得られたシリカ構造体の形状は、シリコン化合物の形状と同じく球状であり、連通孔は有していないことを確認した(図1)。
また、シリカ構造体のケイ素原子の構造を評価した。より詳細には、JNM−ECA600(日本電子株式会社製)を用いて、29Si CP/MAS NMR測定を行った。この際、ケミカルシフトのリファレンスは別途CP/MAS法でポリジメチルシランを測定することで得た。その結果、80〜120ppmまでの範囲内にQ2、Q3、Q4由来のピークは観察されなかった。このことは、得られたシリカ構造体がQ4構造のケイ素原子からなることを示す。より詳細には、29Si CP/MAS NMR測定においては、シリカがQ2、Q3構造に基づくケイ素原子を含む場合、すなわち、シラノール基を有する場合、シラノール基のプロトンのスピン転移によりシグナルが観測される。しかしながら、シリカがシラノール基を有さない場合、シラノール基のプロトンのスピン転移が起こらないため、Q4構造を含めてシグナルは観測されなくなる。つまり、シラノール基を有さないQ4結合からなるシリカは、29Si CP/MAS NMR測定ではピークが観察されないのである。なお、上述のシリコン化合物(無孔質シリカ微粒子)を用いて29Si CP/MAS NMR測定を行ったところ、得られたデータから、Q3結合由来のピークが確認された。
さらに、得られたシリカ構造体中のモリブデンの分析を行った。エネルギー分散型X線分析(TEM−EDS分析)を行ったところ、モリブデンはシリカ構造体のシリカ表面およびシリカ内部に同時に存在していることが分かった。
また、得られたシリカ構造体中のモリブデンの含有量を測定した。より詳細には、蛍光X線測定装置ZSX100e(株式会社リガク製)を用いて蛍光X線定量評価を行った。得られたデータから、シリカ構造体中のモリブデン含有量は0.5質量%であった。
[実施例2]
シリコン化合物である湿式低孔質シリカ:シーホスターKE−P250(平均粒径:2.6μm、比表面積:1〜5m/g、株式会社日本触媒製)0.85gとモリブデン化合物である酸化モリブデン(和光純薬工業株式会社製)0.15gとを乳鉢で混合し、混合物1gを得た。得られた混合物1gを焼成装置として、セラミック電気炉ARF−100K型(AMF−2P型温度コントローラ付)(株式会社アサヒ理化製作所製)にて900℃で1時間焼成した。酸化モリブデンが殆ど昇華し、0.84gのシリカ構造体の粉末を得た。
実施例1と同様の方法でSEM観察を行ったところ、得られたシリカ構造体の形状は、シリコン化合物の形状と同じく球状であり、連通孔は有していないことを確認した(図2)。
また、実施例1と同様の方法で、29Si CP/MAS NMR測定によりシリカ構造体のケイ素原子の構造を評価したところ、80〜120ppmまでの範囲内においてQ2、Q3、Q4由来のピークが全体的に非常に弱くなった。このことは、酸化モリブデン処理により、シリカ構造体中のシラノール基が全体的に大幅に消失されたことを示す。
また、29Si SP NMR測定を行った。この際、29Si CP/MAS NMR測定と同様にケミカルシフトのリファレンスは別途CP/MAS法でポリジメチルシランを測定することで得た。その結果、Q2とQ3由来のピークはほぼなくなり、Q4だけのシグナルを示した(図3a)。このことは、シリカ構造体がコア−シェル構造を有しており、シェル層(最表層)がQ4構造のケイ素原子からなることを示す。より詳細には、29Si SP NMR測定においては、シラノール基の存在に依存せず、緻密な粒子はシェル層(最表層)が優先的に検出される。よって、29Si SP NMR測定においてQ2とQ3由来のピークがなく、Q4由来のピークのみのシグナルを示したことからシェル層(最表層)は、Q4構造のケイ素原子からなることが分かる。
なお、上記29Si CP/MAS NMR測定および29Si SP NMR測定を総合考慮すると、酸化モリブデン処理により、シリカ構造体のシェル層(最表層)のみシラノール基の脱水反応が生じたことが分かる。この理由としては、コア部は酸化モリブデンと接触することができないため、シラノール基の脱水反応が生じないためである。
なお、上述のシリコン化合物(湿式低孔質シリカ)を用いて29Si SP NMR測定を行ったところ、得られたデータから、最表層においてQ3結合由来のピークが確認された(図3b)。
実施例1と同様の方法でシリカ構造体中のモリブデンの分析を行ったところ、モリブデンはシリカ構造体のシリカ表面およびQ4結合のケイ素原子からなるシリカ内部に同時に存在していることが分かった。
また、実施例1と同様の方法で得られたシリカ構造体中のモリブデンの含有量を測定したところ、シリカ構造体中のモリブデン含有量は0.4質量%であった。
<実施例3>
実施例1と同様の方法でシリカ構造体を製造した。
得られたシリカ構造体の粉末0.2gを、10%アンモニア水5mLに分散させた。分散液を室温で3時間撹拌した後、水で洗浄し、乾燥することでシリカ構造体0.19gの粉末を得た。
得られたシリカ構造体について、X線光電子分光法(XPS)測定を行った。より詳細には、Quantera SXM(株式会社PHI製)を用い、電圧1.0V、電流20μA、ビーム直径105μmの条件で測定を行った。その結果、シリカ構造体表面にはモリブデンが検出されなかった。これにより、アンモニア洗浄により、シリカ構造体表面に存在するモリブデンが除去されたことが分かる。
また、実施例1と同様の方法で、シリカ構造体中のモリブデンの含有量を測定したところ、シリカ構造体中のモリブデン含有量は0.3質量%であった。これにより、アンモニア洗浄では、シリカ内部に存在するモリブデンは除去されていないことが分かる。

Claims (5)

  1. シリカおよびモリブデンを含む、連通孔を有さないシリカ構造体であって、
    前記シリカ構造体の全体または表面層を構成するケイ素原子が、Q4構造を有する、シリカ構造体。
  2. 前記モリブデンの含有量が、シリカ構造体の質量に対して、20質量%以下である、請求項1に記載のシリカ構造体。
  3. 比表面積が10m/g未満であるシリコン化合物を、モリブデン化合物の存在下で焼成する焼成工程を含む、連通孔を有さないシリカ構造体の製造方法であって、
    前記シリカ構造体が、シリカおよびモリブデンを含み、
    前記シリカ構造体の全体または表面層を構成するケイ素原子が、Q4構造を有する、製造方法。
  4. 前記焼成工程後、前記モリブデンの少なくとも一部を除去するモリブデン除去工程をさらに含む、請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記シリコン化合物が、乾式無孔質シリカ、湿式低孔質シリカ、フュームドシリカ、および溶融シリカからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項3または4に記載の製造方法。
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