JP6394252B2 - 透明導電フィルム、その製造方法及びタッチパネル - Google Patents
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Description
指などの接触を検出するタッチパネルには、種々のタイプのものが存在するが、スマートフォン等の、多点検出を必要とするデバイスで一般に普及しているものとして、静電容量式が挙げられる。静電容量式のタッチパネルは、例えば、検出面内にマトリックス状の電極パターンを備えており、指などで接触した位置の静電容量変化を検出するようになっている。
さらに近年、スマートフォン以外にも、タブレットやノートパソコンなどにもタッチパネルが搭載され、携帯情報端末として用途拡大が見込まれ、それに伴いタッチパネルの大型化、軽量化、薄膜化が要望されていた。また、タッチパネルを搭載した表示装置の用途として、近年、曲面の表示装置が挙げられる。
上記問題を解決するために、ガラス基材から樹脂基材の透明導電フィルムに置き換えることが考えられてきた。
しかしながら、薄膜化した透明導電フィルムは、カールの調整が困難であり、表示装置との組合せ工程において歩留りを低下させてしまう。また、薄膜化した透明導電フィルムは、従来のタッチパネルと比較して、指やタッチペンなどの接触による透明導電層の劣化が生じやすく、打鍵に対する耐久性を持たせるのは困難であった。
一方、特許文献2では、特定分子量の紫外線吸収剤を含有し、タッチロールを用いた融膜製膜法で作製されたシクロオレフィン樹脂フィルムが開示されている。しかしながら、この製法で作製された基材を用いると、紫外線吸収剤が微量であっても長期間使用した際に工程を汚染してしまうことや、平面性の高い紫外線吸収剤樹脂を用いることでフィルム表面に微結晶ができることで、透明導電フィルムの樹脂基材としてはカール抑制及び打鍵耐久性に問題があった。
すなわち、本発明に係る上記課題は、下記の手段により解決される。
前記樹脂基材が、溶液流延法で作製され、下記一般式(I−1)又は一般式(II)で表される構造を有する含窒素複素環化合物を含有し、かつ、下記式(a)及び(b)を満たすシクロオレフィン重合体フィルムであり、
前記シクロオレフィン重合体が、少なくとも一般式(A−2)で表される構造を有するシクロオレフィン単量体からなるシクロオレフィン重合体であり、
前記透明導電層の抵抗値が、0.01〜150Ω/□の範囲内であることを特徴とする
透明導電フィルム。
式(a):光線透過率(380nm)≧5%
式(b):5μm≦膜厚(d)≦40μm
ラゾール環を表す。)
導電層が、銅メッシュを含有することを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の透明導電フィルム。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
薄膜の透明導電フィルムにおいて、打鍵に対する耐久性が低くなる要因としては、次のように考えている。すなわち、透明導電層は、微小な膜厚偏差及び微小な傷の影響をうけてしまうため、表面保護層が必要となる。ただ、透明導電フィルムを薄膜化する際に、樹脂基材の膜厚比率が高いために、樹脂基材が薄膜化の対象になる。その際に、樹脂基材には打鍵時に多くの負荷がかかり、樹脂基材の表面状態が表面保護層及び透明導電層の性能に影響してくることになり、樹脂基材表面上の微結晶が、表面保護層のクラック発生要因及び密着性の低下に寄与し、透明導電フィルムの打鍵時に劣化してしまうと推測している。
本発明者らは、検討を進めた結果、上記手段を採用することにより、樹脂基材表面上の微結晶の発生を抑制できたと考える。これは、溶液製膜時の乾燥時には、溶媒が揮発するため、融膜製膜と比べて樹脂基材表面の密度が低くなるが、紫外線吸収剤のような平面性の高い化合物を使用すると、溶液製膜であっても基材表面上に微結晶が発生してしまうが、本発明に係る含窒素複素環化合物を用いることで溶媒揮発時の再凝集が抑制できたと推測する。また、上記により、樹脂基材表面の平滑性が優れるため、透明導電層の抵抗値もあわせて制御することで、透明導電フィルムのカールを抑制することができる。
前記樹脂基材が、溶液流延法で作製され、前記一般式(I−1)又は一般式(II)で表される構造を有する含窒素複素環化合物を含有し、かつ、前記式(a)及び(b)を満たすシクロオレフィン重合体フィルムであり、
前記透明導電層の抵抗値が、0.01〜150Ω/□の範囲内であることを特徴とする。
また、前記シクロオレフィン重合体が、少なくとも前記一般式(A−2)で表される構造を有するシクロオレフィン単量体からなるシクロオレフィン重合体であることを特徴とし、これにより樹脂同士の凝集を抑制するだけではなく、含窒素複素環化合物の微結晶の発生を抑制することができる。この特徴は、本実施形態に係る発明に共通する技術的特徴である。
また、前記含窒素複素環化合物が、前記一般式(I−2)で表されることが、微結晶の発生をさらに抑制し、カール抑制の観点で好ましい。
また、前記透明導電層の抵抗値が0.1〜100Ω/□の範囲内であり、かつ、前記透明導電層が、銅メッシュを含有することが、本願のように薄膜の樹脂基材を用いた際には、打鍵時の断線抑制の観点で好ましい。
また、前記透明導電層フィルムの樹脂基材が溶液流涎法で作製する製造方法であることを特徴とする。これにより、微結晶の発生を抑制できる観点で好ましい。
本発明のタッチパネルは、前記の透明導電フィルムを具備することを特徴とする。これにより、薄膜の透明導電フィルムにも関わらず、カールが抑制され、打鍵に対する耐久性に優れたタッチパネルとすることができ、また、大型のノートパソコンにおいても同様の効果を提供することも可能となる。
本発明の透明導電フィルムは、樹脂基材の少なくとも一方に、表面保護層を有し、前記表面保護層上に透明導電層を有することを特徴とする。
本発明の透明導電フィルムの構成態様としては、(i)透明導電層、表面保護層、樹脂基材の順に設けてなる透明導電フィルム、又は(ii)透明導電層、表面保護層、樹脂基材、表面保護層の順に設けてなる透明導電フィルムであることが好ましい。
(i)の構成に関しては、反復接触による透明導電層の劣化を抑制する観点から好ましく、(ii)の構成に関しては、透明導電フィルムのカール抑制の観点で好ましい。
そして、本発明に係る透明導電フィルム全体の厚さは特に制限はないが、撓み防止、良好な抵抗値、取り扱い性等の観点から7〜80μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは10〜60μmの範囲内である。
本発明の構成の一例として図1に示すように透明導電フィルム1は、樹脂基材2上に表面保護層3、透明導電層4が順に積層されて設けられている。また、樹脂基材2の他方の面には表面保護層3が設けられている。
《樹脂基材》
本発明に係る樹脂基材は、液流延法で作製され、下記一般式(I−1)又は一般式(II)で表される構造を有する含窒素複素環化合物を含有し、かつ、波長380nmの光の透過率及び膜厚が下記式(a)及び(b)を満たすシクロオレフィン重合体フィルムであることを特徴とする。
式(a):光線透過率(380nm)≧5%
式(b):5μm≦膜厚(d)≦40μm
すなわち、本発明における樹脂基材は、シクロオレフィン重合体を主成分とするフィルムであり、シクロオレフィン系重合体は、透明性、機械的強度、熱安定性、及び水分遮蔽性などに優れる。
本発明に係る樹脂基材の膜厚は、5〜40μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは10〜30μmの範囲内である。樹脂基材の膜厚が5μm以上であれば加工適正が確保でき、40μm以下であれば透明導電層の断線が生じにくい。
シクロオレフィン重合体としては、種々のシクロオレフィン単量体の重合体を用いることができるが、ノルボルネン骨格を有するシクロオレフィン単量体を単独重合あるいは共重合して得られる重合体を用いることが好ましい。
以下において、本発明で用いられるシクロオレフィン単量体の説明をする。
本発明に係るシクロオレフィン重合体は、下記で示される一般式(A−1)及び(A−2)で表されるシクロオレフィン単量体から単独重合あるいは共重合して得られる重合体である。
本発明においては、一般式(A−2)で表されるように、置換基R5及びR6が片側炭素に置換されたシクロオレフィン単量体を用いることで、分子の対称性が崩れたためか溶媒揮発時の樹脂同士の拡散運動を促進し、それに伴い含窒素複素環化合物の微結晶化を抑制し、打鍵性の観点で好ましい。
R5は、炭素数1〜3の炭化水素基、R6は、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリロキシカルボニル基が好ましく、特にアルコキシカルボニル基又はアリロキシカルボニル基であることが、溶液製膜時の溶解性を確保する観点でも好ましい。
(1)シクロオレフィン単量体の開環重合体
(2)シクロオレフィン単量体と共重合性単量体との開環共重合体
(3)上記(1)又は(2)の開環(共)重合体の水素添加(共)重合体
(4)上記(1)又は(2)の開環(共)重合体をフリーデルクラフト反応により環化し
たのち、水素添加した(共)重合体
(5)シクロオレフィン単量体と不飽和二重結合含有化合物との飽和重合体
(6)シクロオレフィン系単量体の付加型(共)重合体及びその水素添加(共)重合体
(7)シクロオレフィン系単量体とメタクリレート、又はアクリレートとの交互共重合体
好ましくは、式(B−2)の構造体のみ、又は一般式(B−1)と一般式(B−2)の両者の構造単位を含む共重合体の樹脂である。得られるシクロオレフィン重合体のガラス転移温度が高くかつ透過率の高い優れたものとなる点で好ましい。
(含窒素複素環化合物)
本発明に係る樹脂基材は、耐打鍵性及び光学調整のために、下記一般式(I−1)又は一般式(II)で表される構造を有する含窒素複素環化合物を含有していることを特徴とする。
含窒素複素環化合物は、分子量が100〜800の範囲内である含窒素複素環化合物であり、中でも下記一般式(I−1)、一般式(II)で表される構造を有する化合物を用いれば、樹脂基材表面上での微結晶化を抑制し、耐打鍵性の観点で好ましい。
なお、ここでいう樹脂基材とは、樹脂フィルムを構成する樹脂のみのことをいい、上記含窒素複素環化合物の添加量とは、樹脂フィルムを構成する樹脂のみの質量に対する添加量である。
前記一般式(I−1)、一般式(II)において、T1及びT2は、それぞれ独立に、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、1,3,5−トリアジン環、1,2,3−トリアゾール環又は1,2,4−トリアゾール環を表すことが好ましい。これらの中で、耐打鍵性に優れた樹脂基材が得られるために、ピラゾール環であることが特に好ましい。
T1及びT2で表されるピラゾール環、1,2,3−トリアゾール環又は1,2,4−トリアゾール環、イミダゾール環は、互変異性体であってもよい。
ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、1,2,3−トリアゾール環又は1,2,4−トリアゾール環の具体的な構造を下記に示す。
Rxは、水素原子又は非芳香族置換基を表す。
Rxで表される非芳香族置換基としては、前記一般式(I−1)、一般式(II)におけるA1が有してもよい置換基のうちの非芳香族置換基と同様の基を挙げることができる。
Rxで表される置換基が芳香族基を有する置換基の場合、A1とT1又はBとT1がねじれやすくなり、平面性が崩れるため、樹脂基材の表面上で微結晶化を抑制できると推測する。
前記一般式(I−1)、一般式(II)において、L1、L2、L3及びL4は、それぞれ独立に、単結合又は、2価の連結基を表し、2個以下の原子を介して、5員若しくは6員の芳香族炭化水素環又は芳香族複素環が連結されている。
2個以下の原子を介してとは、連結基を構成する原子のうち連結される置換基間に存在する最小の原子数を表す。
連結原子数2個以下の2価の連結基としては、特に制限はないが、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、O、(C=O)、NR、S、(O=S=O)からなる群より選ばれる2価の連結基であるか、それらを2個組み合わせた連結基を表す。Rは、水素原子又は置換基を表す。Rで表される置換基の例には、アルキル基(メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基等)、シクロアルキル基(シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基等)、芳香族炭化水素環基(フェニル基、p−トリル基、ナフチル基等)、芳香族複素環基(2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基、2−ピリジル基等)、シアノ基等が含まれる。
L1、L2、L3及びL4で表される2価の連結基は、置換基を有してもよく、置換基としては特に制限はないが、例えば、前記一般式(I−1)、一般式(II)におけるA1及びA2が有してもよい置換基と同様の基を挙げることができる。
一般式(I−1)で表される構造を有する化合物は、一般式(I−2)で表される構造を有するピラゾール化合物であることが好ましい。
ベンゼン環にメタ位に置換され、かつ含窒素芳香環がピラゾール環であることで、高い打鍵耐性を得ることができる。これは表面保護層形成時に強いアンカー効果が得られたためと推測する。
塩としては、無機又は有機酸で形成された酸付加塩が含まれる。無機酸の例として、ハロゲン化水素酸(塩酸、臭化水素酸など)、硫酸、リン酸などが含まれ、またこれらに限定されない。また、有機酸の例には、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、シュウ酸、クエン酸、安息香酸、アルキルスルホン酸(メタンスルホン酸など)、アリルスルホン酸(ベンゼンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸など)などが挙げられ、またこれらに限定されない。これらのうち好ましくは、塩酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩である。
例、トルエン、ヘキサン、ヘプタン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン)、ニトリル(例、アセトニトリル)、ケトン(アセトン)などが挙げられる。好ましくは、アルコール(例、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、t−ブタノール)の溶媒和物である。これらの溶媒は、前記化合物の合成時に用いられる反応溶媒であっても、合成後の晶析精製の際に用いられる溶媒であってもよく、又はこれらの混合であってもよい。
また、2種類以上の溶媒を同時に含んでもよいし、水と溶媒を含む形(例えば、水とアルコール(例えば、メタノール、エタノール、t−ブタノールなど)など)であってもよい。
前記一般式(I−1)、(I−2)で表される構造を有する化合物は、公知の方法で合成することができる。反応に用いる溶媒としては、原料と反応しない溶媒であれば、いかなる溶媒でも構わないが、エステル系(例えば、酢酸エチル、酢酸メチル等)、アミド系(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、エーテル系(エチレングリコールジメチルエーテル等)、アルコール系(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル等)、芳香族炭化水素系(例えば、トルエン、キシレン等)、水を挙げられることができる。
使用する溶媒として、好ましくは、アルコール系溶媒である。また、これらの溶媒は、混合して用いても良い。
溶媒の使用量は、特に制限はないが、使用するヒドラジド誘導体の質量に対して、0.5〜30倍量の範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは、1.0〜25倍量の範囲内であり、特に好ましくは、3.0〜20倍量の範囲内である。
使用する触媒としては、酸を用いても良く、塩基を用いても良い。酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸等が挙げられ、好ましくは塩酸である。酸は、水に希釈して添加しても良く、ガスを系中に吹き込む方法で添加しても良い。塩基としては、無機塩基(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等)及び有機塩基(ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、カリウムエチラート、ナトリウムブチラート、カリウムブチラート、ジイソプロピルエチルアミン、N,N′−ジメチルアミノピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、N−メチルモルホリン、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、ピリジン等)のいずれを用いて良く、無機塩基としては、炭酸カリウムが好ましく、有機塩基としては、ナトリウムエチラート、ナトリウムブチラートが好ましい。無機塩基は、粉体のまま添加しても良く、溶媒に分散させた状態で添加しても良い。また、有機塩基は、溶媒に溶解した状態(例えば、ナトリウムメチラートの28%メタノール溶液等)で添加しても良い。
触媒の使用量は、反応が進行する量であれば特に制限はないが、形成されるトリアゾール環に対して1.0〜5.0倍モルの範囲内が好ましく、さらに1.05〜3.0倍モルの範囲内が好ましい。
反応に用いる原料、溶媒及び触媒の添加方法は、特に制限がなく、触媒を最後に添加しても良く、溶媒を最後に添加しても良い。また、ニトリル誘導体を溶媒に分散又は溶解させ、触媒を添加した後、ヒドラジド誘導体を添加する方法も好ましい。
反応中の溶液温度は、反応が進行する温度であればいかなる温度でも構わないが、好ましくは、0〜150℃の範囲内であり、さらに好ましくは、20〜140℃の範囲内である。また、生成する水を除去しながら、反応を行っても良い。
一般式(I−1)、(I−2)で表される構造を有する化合物を晶析させる場合、特に制限はないが、中和した反応溶液に水を追加して晶析させる方法、又は、一般式(I−1)、(I−2)で表される構造を有する化合物が溶解した水溶液を中和して晶析させる方法が好ましい。
また、一般式(II)の製造方法等については、欧州特許第1479397号の記載を援用するものとし、その説明を省略する。
テトラヒドロフラン300ml、エタノール200mlに中間体A55g(0.15mol)を加え、室温で撹拌しながら、ヒドラジン1水和物18.6g(0.37mol)を少しずつ滴下した。滴下終了後、12時間加熱還流した。反応液に純水及び酢酸エチルを加えて分液し、有機層を純水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた粗結晶をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン)で精製することによって、例示化合物74を27g得た。
1H−NMR(400MHz、溶媒:重DMSO、基準:テトラメチルシラン)δ(p
pm):8.34(1H、s)、7.87〜7.81(6H、m)、7.55〜7.51
(1H、m)、7.48〜7.44(4H、m)、7.36〜7.33(2H、m)、7
.29(1H、s)
その他の化合物についても同様の方法によって合成が可能である。
本発明における樹脂基材には、前記光学調整以外に可塑剤、酸化防止剤、マット剤、光安定剤、光学異方性制御剤、帯電防止剤、剥離剤などを含んでよい。以下に詳細を記す。
((可塑剤))
可塑剤とは、一般的には高分子中に添加することによって脆弱性を改良したり、溶融粘度を低下させたり、柔軟性を付与したりする効果のある添加剤であるが、例えば本発明における好ましい態様の樹脂の場合、透湿度を改善するためにも添加されるため、透湿防止剤としての機能を有する。
芳香族ジカルボン酸に由来する構成単位の割合は70%以上、好ましくは80%以上、
さらに好ましくは90%以上である。
脂肪族ジオールに由来する構成単位の割合は70%以上、好ましくは80%以上、さら
に好ましくは90%以上である。ポリエステル樹脂は、二種以上を併用してもよい。
前記芳香族ジカルボン酸として、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸等のナ
フタレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸、3,4′−ビフェニルジカ
ルボン酸等及びこれらのエステル形成性誘導体が例示できる。
ポリエステル樹脂には、本発明の目的を損なわない範囲でアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸や安息香酸、プロピオン酸、酪酸等のモノカルボン酸を用いることができる。
前記脂肪族ジオールとして、エチレングリコール、1,3−プロピレンジオール、1,
4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオール
等及びこれらのエステル形成性誘導体が例示できる。
ポリエステル樹脂の製造には、公知の方法である直接エステル化法やエステル交換法を適用することができる。ポリエステル樹脂の製造時に使用する重縮合触媒としては、公知の三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン化合物、酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム化合物、酢酸チタン等のチタン化合物、塩化アルミニウム等のアルミニウム化合物等が例示できるが、これらに限定されない。
好ましいポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリエチレン−1,4−シクロヘキサンジメチレン−テレフタレート共重合樹脂、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキレート樹脂、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート−テレフタレート共重合樹脂、ポリエチレン−テレフタレート−4,4′−ビフェニルジカルボキシレート樹脂、ポリ−1,3−プロピレン−テレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂等がある。
より好ましいポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリエチレン−1,4−シクロヘキサンジメチレン−テレフタレート共重合樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂及びポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂が挙げられる。
酸化防止剤は、例えば、樹脂基材中の残留溶媒量のハロゲンやリン酸系可塑剤のリン酸等により樹脂基材が分解するのを遅らせたり、防いだりする役割を有するので、フィルム中に含有させるのが好ましい。
このような酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系の化合物が好ましく用いられ、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト等を挙げることができる。
特に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が好ましい。また、例えば、N,N′−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン等のヒドラジン系の金属不活性剤やトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等のリン系加工安定剤を併用してもよい。
本発明に係る樹脂基材には、作製されたフィルムがハンドリングされる際に、傷が付いたり、搬送性が悪化することを防止するために、マット剤として、微粒子を添加することも好ましい。
微粒子としては、無機化合物の微粒子や樹脂の微粒子が挙げられる。無機化合物の微粒子の例として、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウム等を挙げることができる。微粒子はケイ素を含むものが、濁度が低くなる点で好ましく、特に二酸化ケイ素が好ましい。
フィルム中のこれらの微粒子の含有量は、0.01〜1質量%の範囲内であることが好ましく、特に0.05〜0.5質量%の範囲内であることが好ましい。
酸化ジルコニウムの微粒子は、例えば、アエロジルR976及びR811(以上日本アエロジル株式会社製)の商品名で市販されており、使用することができる。
樹脂の微粒子の例として、シリコーン樹脂、フッ素樹脂及びアクリル樹脂を挙げることができる。シリコーン樹脂が好ましく、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、同105、同108、同120、同145、同3120及び同240(以上東芝シリコーン株式会社製)の商品名で市販されており、使用することができる。
これらの中でもアエロジル200V、アエロジルR972Vが、樹脂基材のヘイズを低く保ちながら、摩擦係数を下げる効果が大きいため特に好ましく用いられる。
本発明に係る樹脂基材においては、少なくとも一方の面の動摩擦係数が0.2〜1.0の範囲内であることが好ましい。
本発明の表面保護層は、透明導電フィルムの製造方法においては、樹脂基材の少なくとも一方の面上に形成される。樹脂基材に表面保護層を設けることで、透明導電層加工前の搬送による表層の傷の発生を抑制でき、透明導電層との密着性を向上させることが可能となる。
本発明に係る表面保護層の形成に使用される硬化型樹脂としては、熱硬化型樹脂や活性エネルギー線硬化型樹脂が挙げられるが、成形が容易なことから、活性エネルギー線硬化型樹脂が好ましく用いることができる。
熱硬化型樹脂は、特に制限はなく、具体的には、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ビニルベンジル樹脂等の種々の熱硬化性樹脂が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、平均して1分子当り2個以上のエポキシ基を有するものであれば良く、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂(具体的には、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、ジグリシジルトルイジン、ジグリシジルアニリン等)、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン構造を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールのジグリシジルエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物、フェ
ノール類のグリシジルエーテル化物、及びアルコール類のジグリシジルエーテル化物、並びにこれらのエポキシ樹脂のアルキル置換体、ハロゲン化物及び水素添加物等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明において好適に用いることができる活性エネルギー線硬化型樹脂とは、紫外線や電子線のような活性線照射により架橋反応等を経て硬化する樹脂をいう。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーを含む成分が好ましく用いられ、紫外線や電子線のような活性線を照射することによって硬化させて、活性エネルギー線硬化型樹脂層が形成される。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂等が代表的なものとして挙げられるが、紫外線照射によって硬化する紫外線硬化型樹脂が好ましい。
以下、本発明に係る表面保護層の形成に好適な紫外線硬化型樹脂について説明する。
紫外線硬化型樹脂としては、例えば、紫外線硬化型ウレタンアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂、又は紫外線硬化型エポキシ樹脂等を挙げることができる。
紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂は、一般にポリエステルポリオールにイソシアネートモノマー、又はプレポリマーを反応させて得られた生成物に、さらに2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等のヒドロキシ基を有するアクリレート系のモノマーを反応させることによって容易に得ることができる。例えば、特開昭59−151110号公報に記載の樹脂を用いることができる。
紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂の具体例としては、エポキシアクリレートをオリゴマーとし、これに反応性希釈剤、光反応開始剤を添加し、反応させて生成するものを挙げることができ、特開平1−105738号公報に記載のものを用いることができる。
また、本発明では、紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂を用いることが好ましく、このような化合物としては、例えば、多官能アクリレート樹脂等が挙げられる。ここで、多官能アクリレート樹脂とは、分子中に2個以上のアクリロイルオキシ基又はメタクロイルオキシ基を有する化合物である。
トリメチロールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレートテトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、グリセリントリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ペンタグリセロールトリメタクリレートペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、グリセリントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートが挙げられる。これらの化合物は、それぞれ単独又は2種以上を混合して用いられる。また、上記モノマーの2量体、3量体等のオリゴマーであっても良い。
M−102、T−102、D−102、NS−101、FT−102Q8、MAG−1−P20、AG−106、M−101−C(以上、広栄化学(株)製);セイカビームPHC2210(S)、PHCX−9(K−3)、PHC2213、DP−10、DP−20、DP−30、P1000、P1100、P1200、P1300、P1400、P1500、P1600、SCR900(以上、大日精化工業(株)製);KRM7033、KRM7039、KRM7130、KRM7131、UVECRYL29201、
UVECRYL29202(以上、ダイセル・ユーシービー(株)製);RC−5015、RC−5016、RC−5020、RC−5031、RC−5100、RC−5102、RC−5120、RC−5122、RC−5152、RC−5171、RC−5180、RC−5181(以上、DIC(株)製);オーレックスNo.340クリヤ(以上、中国塗料(株)製);サンラッドH−601、RC−750、RC−700、RC−600、RC−500、RC−611、RC−612(以上、三洋化成工業(株)製);SP−1509、SP−1507(以上、昭和高分子(株)製);RCC−15C(グレース・ジャパン(株)製)、アロニックスM−6100、M−8030、M−8060(以上、東亞合成(株)製)等を適宜選択して利用できる。
また、紫外線硬化型樹脂の硬化促進のために、光重合開始剤を紫外線硬化型樹脂に対して2〜30質量%の範囲内で含有することが好ましい。光重合開始剤としては、光照射によりカチオン重合を開始させるルイス酸を放出するオニウム塩の複塩の一群が特に好ましい。
このようなオニウム塩としては、特に、芳香族オニウム塩をカチオン重合開始剤として使用するのが特に有効であり、中でも特開昭50−151996号公報、同50−158680号公報等に記載の芳香族ハロニウム塩、特開昭50−151997号公報、同52−30899号公報、同59−55420号公報、同55−125105号公報等に記載のVIA族芳香族オニウム塩、特開昭56−8428号公報、同56−149402号公報、同57−192429号公報等に記載のオキソスルホニウム塩、特公昭49−17040号公報等に記載の芳香族ジアゾニウム塩、米国特許第4139655号明細書等に記載のチオピリリウム塩等が好ましい。また、アルミニウム錯体や光分解性ケイ素化合物系重合開始剤等を挙げることができる。上記カチオン重合開始剤と、ベンゾフェノン、ベンゾインイソプロピルエーテル、チオキサントン等の光増感剤を併用することができる。
また、表面保護層には、耐傷性、滑り性や屈折率を調整するために無機化合物又は有機化合物の微粒子を含んでも良い。
表面保護層に使用される無機微粒子としては、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO;Indium TinOxide)、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げることができる。特に、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等が好ましく用いられる。
また、有機粒子としては、ポリメタアクリル酸メチルアクリレート樹脂粉末、アクリルスチレン系樹脂粉末、ポリメチルメタクリレート樹脂粉末、シリコーン系樹脂粉末、ポリスチレン系樹脂粉末、ポリカーボネート樹脂粉末、ベンゾグアナミン系樹脂粉末、メラミン系樹脂粉末、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、又はポリフッ化エチレン系樹脂粉末等紫外線硬化性樹脂組成物を加えることができる。特に好ましくは、架橋ポリスチレン粒子(例えば、綜研化学製SX−130H、SX−200H、SX−350H)、ポリメチルメタクリレート系粒子(例えば、綜研化学製MX150、MX300)、フッ素含有アクリル樹脂微粒子が挙げられる。フッ素含有アクリル樹脂微粒子としては、例えば日本ペイント製:FS−701等の市販品が挙げられる。また、アクリル粒子として、例えば日本ペイント製:S−4000、アクリル−スチレン粒子として、例えば日本ペイント製:S−1200、MG−251等が挙げられる。
表面保護層の形成に用いる表面保護層形成用塗布液には、溶媒が含まれていても良く、必要に応じて適宜含有し、希釈されたものであっても良い。表面保護層形成用塗布液に含有される有機溶媒としては、例えば、炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン等)、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル等)、グリコールエーテル類、その他の有機溶媒の中から適宜選択し、又はこれらを混合し利用できる。プロピレングリコールモノアルキルエーテル(アルキル基の炭素原子数として1〜4)又はプロピレングリコールモノアルキルエーテル酢酸エステル(アルキル基の炭素原子数として1〜4)等を5質量%以上、より好ましくは5〜80質量%の範囲内で含有する上記有機溶媒を用いるのが好ましい。
表面保護層形成用塗布液の塗布量は、ウェット層厚として0.1〜40μmの範囲内が適当で、好ましくは、0.5〜30μmである。また、層厚としては、0.1〜30μmの範囲内、好ましくは1〜10μmの範囲内である。
紫外線硬化型樹脂を光硬化反応により硬化させ、硬化した表面保護層を形成するために用いる光源としては、紫外線を発生する光源であれば制限なく使用できる。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。照射条件は、それぞれのランプによって異なるが、活性エネルギー線の照射量は、好ましくは5〜350mJ/cm2の範囲内であり、特に好ましくは250〜300mJ/cm2の範囲内である。
本願における透明導電層は、本願の透明導電層の抵抗値としては0.01〜150Ω/□の範囲内であることを特徴とする。より好ましくは、透明導電層の抵抗値が0.1〜100Ω/□の範囲内である。透明導電層の抵抗値が0.01Ω/□以上であると、打鍵に対する耐久性が得られ、抵抗値が150Ω/□以下であると、カールを抑制できる観点からから好ましい。
また、本願の透明導電層は、上記抵抗値を満たすものであればよいが、銅メッシュを含むことが好ましく、銅は他の金属と比べマイグレーション現象が起こりにくく、打鍵時の断線抑制の観点で好ましい。
金属ナノワイヤーとは、材質が金属であり、形状が針状又は糸状であり、径がナノメートルサイズの導電物質をいう。金属ナノワイヤーは直線状であってもよく、曲線状であってもよい。金属ナノワイヤーで構成された透明導電層を用いれば、金属ナノワイヤーが網の目状となることにより、少量の金属ナノワイヤーであっても良好な電気伝導経路を形成することができ、電気抵抗の小さい透明導電フィルムを得ることができる。さらに、金属ナノワイヤーが網の目状となることにより、網の目の隙間に開口部を形成して、光透過率の高い透明導電フィルムを得ることができる。
上記金属ナノワイヤーの太さは、好ましくは500nm未満であり、より好ましくは200nm未満であり、特に好ましくは10〜100nmの範囲内であり、最も好ましくは10〜50nmの範囲内である。このような範囲であれば、光透過率の高い透明導電層を形成することができる。
上記金属ナノワイヤーを構成する金属としては、導電性の高い金属である限り、任意の適切な金属が用いられ得る。上記金属ナノワイヤーを構成する金属としては、例えば、銀、金、銅、ニッケル等が挙げられる。また、これらの金属にメッキ処理(例えば、金メッキ処理)を行った材料を用いてもよい。中でも好ましくは、導電性の観点から、銀又は銅である。
均一サイズの銀ナノワイヤーは、例えば、Xia,Y.etal.,Chem.Mater.(2002)、14、4736−4745 、Xia, Y.etal., Nano letters(2003)3(7)、955−960 に記載される方法に準じて、大量生産が可能である。
上記溶媒としては、水、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒等が挙げられる。環境負荷低減の観点から、水を用いることが好ましい。
上記金属ナノワイヤーを含む透明導電層形成用組成物中の金属ナノワイヤーの分散濃度は、好ましくは0.1〜1重量%の範囲内である。このような範囲であれば、導電性及び光透過性に優れる透明導電層を形成することができる。
塗布層の乾燥方法としては、任意の適切な乾燥方法(例えば、自然乾燥、送風乾燥、加熱乾燥)が採用され得る。例えば、加熱乾燥の場合には、乾燥温度は代表的には100〜200℃の範囲内であり、乾燥時間は代表的には1〜10分の範囲内である。
上記透明導電層が金属ナノワイヤーを含む場合、前記透明導電層の全光線透過率は、好ましくは85%以上であり、より好ましくは90%以上であり、さらに好ましくは95%以上である。
金属メッシュを含む透明導電層は、上記透明基材上に、金属細線が格子状のパターンに形成されてなる。上記金属メッシュを構成する金属としては、導電性の高い金属である限り、任意の適切な金属が用いられ得る。上記金属メッシュを構成する金属としては、例えば、銀、金、銅、ニッケル等が挙げられる。また、これらの金属にメッキ処理(例えば、金メッキ処理)を行った材料を用いてもよい。中でも好ましくは銅であり、マイグレーション現象が起こりにくく、打鍵時の断線抑制の観点からも好ましい。
このような透明導電層及びその形成方法の詳細は、例えば、特開2012−18634号公報に記載されており、その記載は本明細書に参考として援用される。また、金属メッシュから構成される透明導電層及びその形成方法の別の例としては、特開2003−331654号公報に記載の透明導電層及びその形成方法が挙げられる。
上記透明導電層が金属メッシュを含む場合、前記透明導電層の厚さは、好ましくは0.1〜30μmの範囲内であり、より好ましくは0.1〜9μmの範囲内である。
上記透明導電層が金属メッシュを含む場合、前記透明導電層の透過率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。
上記透明導電フィルムは、必要に応じて、任意の適切なその他の層を備え得る。上記その他の層としては、例えば、ハードコート層、帯電防止層、アンチグレア層、反射防止層、カラーフィルター層等が挙げられる。
以下、上記構成層以外について記載する。
粘着層は、透明導電性フィルムを、透明導電フィルム同士、表示素子、又はカバーガラスやカバーフィルムに貼り付けることを可能にする粘着性を有しており、この粘着層によって透明導電層フィルムを表示装置に接合して、タッチパネル表示装置を形成するための構成層である。
粘着層としては、特に制限されず、例えば、ドライラミネート剤、ウエットラミネート剤、粘着剤、ヒートシール剤、ホットメルト剤等のいずれもが用いられる。
粘着剤としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ニトリルゴム等が用いられる。ラミネート法は、特に制限されず、例えば、ロール式で連続的に行うのが経済性及び生産性の点から好ましい。また、粘着層の厚さは、粘着効果、乾燥速度等の観点から、通常1〜100μm程度の範囲であることが好ましい。
なお、透明導電フィルムは、他方の面に剥離シートを備えていてもよい。
剥離シートの厚さは、特に制限されないが、通常12〜250μmの範囲内であることが好ましい。
本発明に係る樹脂基材は、溶液流延製膜で製造されたフィルムであり、溶液製膜時の乾燥時には、溶媒が揮発するため、融膜製膜と比べて樹脂基材表面の密度が低くなり、添加剤の微結晶が発生しにくく、打鍵に対する耐久性の観点で好ましい。
以下に、樹脂基材の製造方法について記述する。
本発明に係る溶液流延法では、樹脂及び添加剤を溶剤に溶解させてドープを調製する工程、ドープをベルト状又はドラム状の金属支持体上に流延する工程、流延したドープをウェブとして乾燥する工程、金属支持体から剥離する工程、延伸又は幅保持する工程、さらに乾燥する工程、仕上がったフィルムを巻き取る工程により行われる。
ドープ中のシクロオレフィン重合体の濃度は、濃度が高い方が金属支持体に流延した後の乾燥負荷が低減できて好ましいが、シクロオレフィン重合体の濃度が高すぎると濾過時の負荷が増えて、濾過精度が悪くなる。これらを両立する濃度としては、10〜35質量%の範囲内が好ましく、さらに好ましくは、15〜25質量%の範囲内である。流延(キャスト工程)前のドープ粘度は500〜50000の範囲内であることが好ましく、さらに好ましくは1000〜12000の範囲内である。
キャストの幅は1〜4mの範囲内とすることができる。流延工程の金属支持体の表面温度は−50℃〜溶剤が沸騰して発泡しない温度以下に設定される。温度が高い方がウェブの乾燥速度が速くできるので好ましいが、余り高すぎるとウェブが発泡したり、平面性が劣化する場合がある。
好ましい支持体温度としては、0〜100℃の範囲内で適宜決定され、5〜30℃の範囲内がさらに好ましい。又は、冷却することによってウェブをゲル化させて残留溶媒を多く含んだ状態でドラムから剥離することも好ましい方法である。
金属支持体の温度を制御する方法は特に制限されないが、温風又は冷風を吹きかける方法や、温水を金属支持体の裏側に接触させる方法がある。温水を用いる方が熱の伝達が効率的に行われるため、金属支持体の温度が一定になるまでの時間が短く好ましい。温風を用いる場合は、溶媒の蒸発潜熱によるウェブの温度低下を考慮して、溶媒の沸点以上の温風を使用しつつ、発泡も防ぎながら目的の温度よりも高い温度の風を使う場合がある。特に、流延から剥離するまでの間で支持体の温度及び乾燥風の温度を変更し、効率的に乾燥を行うことが好ましい。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
なお、Mはウェブ又はフィルムを製造中又は製造後の任意の時点で採取した試料の質量で、NはMを115℃で1時間の加熱後の質量である。また、シクロオレフィン重合体フィルムの乾燥工程においては、ウェブを金属支持体より剥離し、さらに乾燥し、残留溶媒量を1質量%以下にすることが好ましく、さらに好ましくは0.1質量%以下であり、特に好ましくは0〜0.01質量%の範囲内である。
フィルム乾燥工程では、一般にロール乾燥方式(上下に配置した多数のロールにウェブを交互に通し乾燥させる方式)やテンター方式でウェブを搬送させながら乾燥する方式が採られる。
本発明に係る樹脂基材を溶液流延法で製造する場合のドープを形成するのに有用な有機溶媒は、シクロオレフィン重合体、その他の添加剤を同時に溶解するものであれば制限なく用いることができる。
ドープには、上記有機溶媒の他に、1〜40質量%の範囲内の炭素原子数1〜4の直鎖又は分岐鎖状の脂肪族アルコールを含有させることが好ましい。ドープ中のアルコールの比率が高くなるとウェブがゲル化し、金属支持体からの剥離が容易になる。
特に、メチレンクロライド、及び炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖状の脂肪族アルコールを含有する溶媒に、シクロオレフィン重合体を、少なくとも計15〜45質量%の範囲内で溶解させたドープ組成物であることが好ましい。
延伸する方法は、公知のロール延伸機やテンターなどを好ましく用いることができる。延伸温度は、通常フィルムを構成する樹脂のTg〜Tg+60℃の温度範囲で行われることが好ましい。
延伸する方法には特に限定はない。例えば、複数のロールに周速差をつけ、その間でロール周速差を利用して縦方向に延伸する方法、ウェブの両端をクリップやピンで固定し、クリップやピンの間隔を進行方向に広げて縦方向に延伸する方法、同様に横方向に広げて横方向に延伸する方法、又は縦横同時に広げて縦横両方向に延伸する方法などが挙げられる。もちろんこれ等の方法は、組み合わせて用いてもよい。すなわち、製膜方向に対して横方向に延伸しても、縦方向に延伸しても、両方向に延伸してもよく、さらに両方向に延伸する場合は同時延伸であっても、逐次延伸であってもよい。なお、いわゆるテンター法の場合、リニアドライブ方式でクリップ部分を駆動すると滑らかな延伸が行うことができ、破断等の危険性が減少できるので好ましい。
また、本発明に係る樹脂基材を、延伸工程でフィルム搬送方向に対して45°方向に延伸することがフィルム長手方向に対する配向角θを35〜55°にする上で好ましい。
前記のように遅相軸が長手方向と平行な方向に透過軸があるロール状の偏光フィルムと、配向角が実質的に45°であるλ/4フィルムとを、長手方向を合わせてロール・to・ロールで貼合すると、ロール状長尺状の円偏光板を容易に製造できるので、フィルムのカットロスが少なく生産上有利である。
装置としてフィジカルエレクトロニクス(Physical Electronics)社製 TFS−2100を使用し、温度23℃、湿度55%RHで試料の中央部の厚み断面と、端部の厚み断面とをそれぞれTOF−SIMSにより走査しシクロオレフィン重合体フィルム中に含有する含窒素複素環化合物に帰属する質量値のカウント数を、厚み断面の表面側から裏面(剥離面)側に至るまで連続的に測定した。なお、試料はA4サイズ(210mm×297mm)であり、測定箇所は長辺の幅中心から10mmの端部で挟まれる部分を中央部とし、長辺の両端辺から10mmの部分を端部とした。
本願のタッチパネルは、透明導電層のパターンの形状はタッチパネル(例えば、静電容量方式タッチパネル)として良好に動作するパターンであれば特に限定はされないが、例えば、特表2011−511357号公報、特開2010−164938号公報、特開2008−310550号公報、特表2003−511799号公報、特表2010−541109号公報に記載のパターンが挙げられる。
図2に示すようにタッチパネルは、x軸にパターン化された透明導電フィルムと、y軸にパターン化された透明導電フィルム1を、粘着フィルム5を用いて積層させ、最表面にカバーガラス6を設けることで作製でき、前記タッチパネルを液晶表示装置7と組み合わせることで、タッチパネル表示装置が作製できる。
実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において、特記しない限り、操作は室温(25℃)で行われた。また、特記しない限り、「%」及び「部」は、それぞれ、「質量%」及び「質量部」を意味する。
(シクロオレフィン重合体1の合成)
シクロオレフィン単量体(一般式A−1)の例示化合物11を100部、分子量調節剤である1−ヘキセン3.6部とトルエン200部を、窒素置換した反応容器に仕込み、80℃に加熱した。これに、重合触媒としてトリエチルアルミニウム((C2H5)3Al)1.5モル/Lのトルエン溶液 0.17部と、t−ブタノール及びメタノールで変性した六塩化タングステン(WCl6)を変性し、t−ブタノールとメタノール及びタングステンのモル比が0.35:0.3:1とされたWCl6溶液(濃度0.05モル/L)1.0部を加え、80℃で3時間加熱攪拌することにより開環重合反応させて重合体溶液を得た。この重合反応における重合転化率は96%であった。
得られた重合体溶液の4000部をオートクレーブに入れ、これの重合体溶液にRuHCl(CO)[P(C6H5)3]3を0.48部加え、水素ガス圧を10MPa、反応温度160℃の条件で3時間加熱攪拌して水素添加反応を行った。
得られた反応溶液を冷却した後、水素ガスを放圧し、この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収した。回収した凝固物を乾燥して、シクロオレフィン重合体1を得た。
シクロオレフィン単量体(一般式A−2)の例示化合物28を100部、分子量調節剤である1−ヘキセン3.6部とトルエン200部を、窒素置換した反応容器に仕込み、80℃に加熱した。これに、重合触媒としてトリエチルアルミニウム((C2H5)3Al)1.5モル/Lのトルエン溶液0.17部と、t−ブタノ−ル及びメタノールで変性した六塩化タングステン(WCl6)を変性し、t−ブタノールとメタノール及びタングステンのモル比が0.35:0.3:1とされたWCl6溶液(濃度0.05モル/L)1.0部を加え、80℃で3時間加熱攪拌することにより開環重合反応させて重合体溶液を得た。この重合反応における重合転化率は98%であった。
得られた重合体溶液の4000部をオートクレーブに入れ、これの重合体溶液にRuHCl(CO)[P(C6H5)3]3を0.48部加え、水素ガス圧を10MPa、反応温度160℃の条件で3時間加熱攪拌して水素添加反応を行った。
得られた反応溶液を冷却した後、水素ガスを放圧し、この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収した。回収した凝固物を乾燥して、シクロオレフィン重合体2を得た。
シクロオレフィン単量体(一般式A−1)の例示化合物5を50部と、シクロオレフィン単量体(一般式A−2)の例示化合物28を200部と、分子量調整剤として1−ヘキセン18部と、トルエン750部とを窒素置換した反応容器に仕込み、60℃に加熱した。これに、重合触媒としてトリエチルアルミニウム((C2H5)3Al)1.5モル/Lのトルエン溶液0.62部と、t−ブタノール及びメタノールで変性した六塩化タングステン(WCl6)を変性し、t−ブタノールとメタノール及びタングステンのモル比が0.35:0.3:1とされたWCl6溶液(濃度0.05モル/L)5.1部を加え、80℃で3時間加熱攪拌することにより開環共重合反応させて開環共重合体溶液を得た。この重合反応における重合転化率は97%であった。
得られた開環共重合体溶液4000部をオートクレーブに入れ、この共重合体溶液に(A−1)にRuHCl(CO)[P(C6H5)3]3を0.48部加え、水素ガス圧10MPa、反応温度165℃の条件下で3時間加熱攪拌して水素添加反応を行った。
得られた反応溶液を冷却した後、水素ガスを放圧し、この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収した。回収した凝固物を乾燥して、シクロオレフィン重合体3を得た。
シクロオレフィン単量体(一般式A−2)の例示化合物22を100部、分子量調節剤である1−ヘキセン2部とトルエン200部を、窒素置換した反応容器に仕込み、90℃に加熱した。これに、重合触媒としてトリエチルアルミニウム((C2H5)3Al)1.8モル/Lのトルエン溶液0.22部と、t−ブタノ−ル及びメタノールで変性した六塩化タングステン(WCl6)を変性し、t−ブタノールとメタノール及びタングステンのモル比が0.35:0.3:1とされたWCl6溶液(濃度0.05モル/L)1.0部を加え、80℃で5時間加熱攪拌することにより開環重合反応させて重合体溶液を得た。この重合反応における重合転化率は97%であった。
得られた重合体溶液の4000部をオートクレーブに入れ、これの重合体溶液にRuHCl(CO)[P(C6H5)3]3を0.48部加え、水素ガス圧を10MPa、反応温度160℃の条件で3時間加熱攪拌して水素添加反応を行った。
得られた反応溶液を冷却した後、水素ガスを放圧し、この反応溶液を大量のメタノール中に注いで凝固物を分離回収した。回収した凝固物を乾燥して、シクロオレフィン重合体4を得た。
微粒子(アエロジルR812:日本アエロジル株式会社製、
一次平均粒子径:7nm、見掛け比重50g/L) 4質量部
ジクロロメタン 48質量部
エタノール 48質量部
以上をディゾルバーで50分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行った。
さらに、二次粒子の粒径が所定の大きさとなるようにアトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFで濾過し、微粒子添加液を調製した。
次いで、下記組成の主ドープ1を調製した。まず加圧溶解タンクにメチレンクロライドを400kg/minの流量とエタノールを20kg/minの流量で添加した。溶媒の添加開始から3分後に、前記加圧溶解タンクに、シクロオレフィン重合体1を200kg/min撹拌しながら投入した。次いで、溶媒投入開始後5分後に、含窒素複素環例示化合物52を投入して、さらに溶媒投入開始後15分後に、微粒子添加液を投入して、これを80℃に加熱し、撹拌しながら、完全に溶解した。加熱温度は室温から5℃/minで昇温し、30分間で溶解した後、3℃/minで降温した。
ドープ粘度は10000CPであり、含水率は0.50%であった。これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244(濾過精度0.005mm)を使用して濾過流量300L/m2・h、濾圧1.0×106Paにて濾過し、主ドープ1を調製した。
〈主ドープ1の組成〉
シクロオレフィン重合体1 100質量部
ジクロロメタン 200質量部
エタノール 10質量部
微粒子添加液 3質量部
含窒素複素環例示化合物52 3.2質量部
精製トルエン 0.004質量部
以上を密閉されている主溶解釜に投入し、撹拌しながら溶解してドープを調製した。
調製したドープを、ステンレス製無端支持体(ベルト)上で、流量710L/hrで流延(キャスト)した。その際、流延端部のジクロロメタンを滴下しながら流延を行った。
乾燥温度40℃にて、流延したウェブ中の残留溶媒量が30質量%になるまで溶媒を蒸発させ、次いで剥離張力130N/mで、ステンレス製無端支持体上から剥離した。剥離したウェブを乾燥しながら残留溶媒量を5質量%に調整し、次いで、乾燥ゾーンを多数のローラーで、搬送張力は100N/mとし、温度140℃で20分間搬送させながら乾燥をさせ、膜厚43μmの原反フィルムを作製した。
前記原反フィルムを搬送させ、175℃の熱をかけながらフィルム搬送方向に対して45°方向に1.7倍延伸し、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム101を得た。シクロオレフィン重合体フィルム101の膜厚は25μmであった。
シクロオレフィン重合体フィルム101で作製した、主ドープ1の含窒素複素環例示化合物52を含窒素複素環例示化合物34にした以外はシクロオレフィン重合体フィルム101と同様にして、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム102を得た。
シクロオレフィン重合体フィルム101で作製した、主ドープ1の含窒素複素環例示化合物52を含窒素複素環化合物70にした以外はシクロオレフィン重合体フィルム101と同様にして、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム103を得た。
シクロオレフィン重合体フィルム101で作製した、主ドープ1の含窒素複素環例示化合物52を含窒素複素環化合物74にした以外はシクロオレフィン重合体フィルム101と同様にして、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム104を得た。
シクロオレフィン重合体フィルム104で作製した条件で、流量55L/hrで流延(キャスト)した以外はシクロオレフィン重合体フィルム104と同様にして、比較例のシクロオレフィン重合体フィルム105を得た。シクロオレフィン重合体フィルム105の膜厚は3μmであった。
シクロオレフィン重合体フィルム104で作製した条件で、流量290L/hrで流延(キャスト)した以外はシクロオレフィン重合体フィルム104と同様にして、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム106を得た。シクロオレフィン重合体フィルム106の膜厚は10μmであった。
シクロオレフィン重合体フィルム104で作製した条件で、流量990L/hrで流延(キャスト)した以外はシクロオレフィン重合体フィルム104と同様にして、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム107を得た。シクロオレフィン重合体フィルム107の膜厚は35μmであった。
シクロオレフィン重合体フィルム104で作製した条件で、流量1270L/hrで流延(キャスト)した以外はシクロオレフィン重合体フィルム104と同様にして、比較例のシクロオレフィン重合体フィルム108を得た。シクロオレフィン重合体フィルム108の膜厚は45μmであった。
シクロオレフィン重合体フィルム104で作製した条件で、主ドープ1の含窒素複素環例示化合物74の添加量を0.1質量部にした以外はシクロオレフィン重合体フィルム104と同様にして、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム109を得た。
シクロオレフィン重合体フィルム104で作製した条件で、主ドープ1の含窒素複素環化合物74の添加量を12質量部にした以外はシクロオレフィン重合体フィルム104と同様にして、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム110を得た。
シクロオレフィン重合体フィルム104で作製した条件で、主ドープ1の含窒素複素環化合物74の添加量を7質量部にした以外はシクロオレフィン重合体フィルム104と同様にして、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム111を得た。
シクロオレフィン重合体フィルム104で作製した、主ドープ1のシクロオレフィン重合体1をシクロオレフィン重合体2にした以外はシクロオレフィン重合体フィルム104と同様にして、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム112を得た。
シクロオレフィン重合体フィルム112で作製した条件で、流量290L/hrで流延(キャスト)した以外はシクロオレフィン重合体フィルム112と同様にして、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム113を得た。シクロオレフィン重合体フィルム113の膜厚は10μmであった。
シクロオレフィン重合体フィルム104で作製した、主ドープ1のシクロオレフィン重合体1をシクロオレフィン重合体3にした以外はシクロオレフィン重合体フィルム104と同様にして、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム114を得た。
シクロオレフィン重合体フィルム104で作製した、主ドープ1のシクロオレフィン重合体1をシクロオレフィン重合体4にした以外はシクロオレフィン重合体フィルム104と同様にして、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム115を得た。
下記組成の主ドープ2を調製した。まず加圧溶解タンクにメチレンクロライドを410kg/minの流量とエタノールを10kg/minの流量で添加した。溶媒の添加開始から3分後に、前記加圧溶解タンクに、アクリル樹脂であるポリメチルメタクリレートBR85(三菱レイヨン株式会社製)を200kg/min撹拌しながら投入した。次いで、溶媒投入開始後5分後に、紫外線吸収剤であるTinuvin928(BASF社製)を投入して、さらに溶媒投入開始後15分後に、微粒子添加液を投入して、これを80℃に加熱し、撹拌しながら、完全に溶解した。加熱温度は室温から5℃/minの昇温し、30分間で溶解した後、3℃/minで降温した。
ドープ粘度は15000CPであり、含水率は0.90%であった。これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244(濾過精度0.005mm)を使用して濾過流量300L/m2・h、濾圧1.0×106Paにて濾過し、主ドープ2を調製した。
〈主ドープ2の組成〉
ポリメチルメタクリレートBR85 100質量部
ジクロロメタン 205質量部
エタノール 5質量部
微粒子添加液 3質量部
紫外線吸収剤Tinuvin928 3.2質量部
精製トルエン 0.004質量部
以上を密閉されている主溶解釜に投入し、撹拌しながら溶解してドープを調製した。
調製したドープを、ステンレス製無端支持体(ベルト)上で、流量630L/hrで流延(キャスト)した。その際、流延端部のジクロロメタンを滴下しながら流延を行った。
乾燥温度40℃にて、流延したウェブ中の残留溶媒量が30質量%になるまで溶媒を蒸発させ、次いで剥離張力150N/mで、ステンレス製無端支持体上から剥離した。剥離したウェブを乾燥しながら残留溶媒量を5質量%に調整し、次いで、乾燥ゾーンを多数のローラーで、搬送張力は100N/mとし、温度120℃で25分間搬送させながら乾燥をさせ、膜厚43μmの原反フィルムを作製した。
前記原反フィルムを搬送させ、165℃の熱をかけながらフィルム搬送方向に対して45°方向に1.7倍延伸し、比較例のシクロオレフィン重合体フィルム116を得た。シクロオレフィン重合体フィルム116の膜厚は25μmであった。
シクロオレフィン重合体フィルム116で作製した、主ドープ2のTinuvin928を含窒素複素環例示化合物74にした以外はシクロオレフィン重合体フィルム116と同様にして、比較例のシクロオレフィン重合体フィルム117を得た。
シクロオレフィン重合体フィルム104で作製した、主ドープ1の含窒素複素環例示化合物74をTinuvin928にした以外はシクロオレフィン重合体フィルム104と同様にして、本発明のシクロオレフィン重合体フィルム118を得た。
接触式の膜厚計(マイクロメーター ミニコムM)を用いてシクロオレフィン重合体フィルムの膜厚を測定した。
(光線透過率の測定)
分光吸収測定装置(Spectrophotometer U−3200(日立製作所製))を用い、シクロオレフィン重合体フィルムの分光吸収スペクトルを測定し、380nmにおける光線透過率を求めた。
次いで、高圧水銀ランプを使用して、大気下で前記塗膜に光量270mJ/cm2で紫外線照射して硬化し、表面保護層を片面に形成した。次いで、前記表面保護層とは逆の面に、同様に表面保護層を形成した。
<透明導電フィルム201の作製>
銀ナノワイヤーは、Y.Sun、B.Gates、B.Mayers、& Y.Xia,“Crystalline silver nanowires by soft solution processing” 、Nano letters 、(2002) 、2(2) 165〜168に記載されるポリオールを用いた方法の後、ポリビニルピロリドン(PVP)の存在下で、エチレングリコールに硫酸銀を溶解し、これを還元することによって合成されたナノワイヤーである。すなわち本発明においてはCambrios Technologies Corporation 米国仮出願第60/815,627号に記載される修正されたポリオール方法によって、合成されたナノワイヤーを用いた。
透明導電層を形成する金属ナノワイヤーとして、上記方法で合成された短軸径約70〜80nm、アスペクト比100以上の銀ナノワイヤーを水性媒体中に0.5%w/v含有する銀ナノワイヤー水分散体組成物(Cambrios Technologies Corporation社製 ClearOhmTM, Ink−A AQ)を、スロットダイ塗工機を使用し、シクロオレフィン重合体フィルム101上に乾燥後膜厚が1.5μmになるように塗布、乾燥した後に、圧力2000kN/m2で加圧処理を行い、透明導電層を形成し、透明導電フィルム201を得た。
透明導電フィルム201で作製した透明導電層を、シクロオレフィン重合体フィルム102〜118に対してそれぞれ形成し、透明導電フィルム202〜218を作製した。
透明導電フィルム201で用いた銀ナノワイヤー水分散体組成物を、スロットダイ塗工機を使用し、シクロオレフィン重合体フィルム112上に乾燥後膜厚が5μmになるように塗布、乾燥した後に、圧力2000kN/m2で加圧処理を行い、透明導電層を形成し、透明導電フィルム219を得た。
透明導電フィルム201で用いた銀ナノワイヤー水分散体組成物を、スロットダイ塗工機を使用し、シクロオレフィン重合体フィルム112上に乾燥後膜厚が0.2μmになるように塗布、乾燥した後に、圧力2000kN/m2で加圧処理を行い、透明導電層を形成し、透明導電フィルム220を得た。
透明導電フィルム201で用いた銀ナノワイヤー水分散体組成物を、スロットダイ塗工機を使用し、シクロオレフィン重合体フィルム112上に乾燥後膜厚が0.1μmになるように塗布、乾燥した後に、圧力2000kN/m2で加圧処理を行い、透明導電層を形成し、透明導電フィルム221を得た。
シクロオレフィン重合体フィルム112をグロー放電して前処理した。この前処理後のシクロオレフィン重合体フィルム112をマグネトロン式スパッタ装置の真空槽内に、銅ターゲットに対峙して配置し、空気をアルゴンに完全置換して得た真空度2×10−3トールの環境下、印加電圧DC9kWで1m/minで3回繰り返しのスパッタ蒸着を行い、前記にて得られた銅薄膜の厚さは、0.6μmであった。次いで、特開平11−243296号公報の段落0046〜0050を参照して、銅メッシュの導電層を形成し、透明導電フィルム222を得た。
透明導電フィルム222の銅薄膜の厚さを0.02μmにした以外は透明導電フィルム222と同様にして、透明導電フィルム223を得た。
透明導電フィルム222の銅薄膜の厚さを6nmにした以外は透明導電フィルム222と同様にして、透明導電フィルム224を得た。
透明導電フィルム222の銅薄膜の厚さを4μmにした以外は透明導電フィルム222と同様にして、透明導電フィルム225を得た。
得られた透明導電フィルムに対し、温度25℃、環境湿度60%RHの環境で、水平の台に対して透明導電フィルムの4隅がせり上がった高さを測定し、これらの高さの平均値を下記評価基準に基づいてカールの度合いを評価した。
3:水平の台に対し、透明導電フィルムのせり上がった高さは2mm未満
2:水平の台に対し、透明導電フィルムのせり上がった高さは2mm以上5mm未満
1:水平の台に対し、透明導電フィルムのせり上がった高さは5mm以上
得られた透明導電フィルムに対し、ロレスタGP MCP−T610(三菱化学アナリテック株式会社製)を用いて、測定温度23℃において四端子法により測定した。
特表2010−541109号公報に記載のパターン化された前記の透明導電フィルム201〜225を用いて、図2にあるようにタッチパネル部材7を作製した。
次に、SONY製21.5インチVAIOTap21(SVT21219DJB)のあらかじめ貼合されていたタッチパネル部材を剥がして、上記作製したタッチパネル部材を貼合し、タッチパネル表示装置301〜325を作製した。
得られたタッチパネル表示装置に対し、打鍵試験機202型−950−2(株式会社タッチパネル研究所製)を用いて、打鍵速度を2Hz、荷重150gの条件で、カバーガラス側の上方から入力ペンを1万5000回押し当てた。なお、入力ペンのペン先材料はゴム下に敷く測定盤をガラス基板とし、その上に、導電メッシュがガラス側になるようにして置き、上方から入力ペンを300g荷重で押し当て、摺動距離5cm、往復1秒(5cmを1秒間で往復)の条件で繰り返し摺動させることができる実験装置を用いて実験を行った。なお、入力ペンのペン先材料はポリアセタールで、Rは0.8mmである。
タッチパネル試験機001型−29−2(株式会社タッチパネル研究所製)を用いて、
打鍵試験前後のタッチパネル表示装置の端子間抵抗値を測定し、抵抗値変化率を下記評価基準に基づいて評価した。
5:打鍵試験前後の表面抵抗値の上昇率が0.5%未満の値を示す
4:打鍵試験前後の表面抵抗値の上昇率が0.5%以上1.0%未満の値を示す
3:打鍵試験前後の表面抵抗値の上昇率が1.0%以上1.5%未満の値を示す
2:打鍵試験前後の表面抵抗値の上昇率が1.5%以上の値を示す
1:打鍵後の表面抵抗値が断線のため測定できない
打鍵試験後のタッチパネル表示装置を表示にした状態において、評価者がタッチパネル画面の左端から右端へ指でなぞり、ポインターが下記評価基準に基づいて動作したか評価した。
3:5人の評価者が、1人20回ずつ上記作業を行った時、ポインターが100回中100回応答した。
2:5人の評価者が、1人20回ずつ上記作業を行った時、ポインターが100回中99回応答した。
1:5人の評価者が、1人20回ずつ上記作業を行った時、ポインターが100回中98回以下応答した。
2 樹脂基材
3 表面保護層
4 透明導電層
5 粘着フィルム
6 カバーガラス
7 タッチパネル部材
8 液晶表示装置
Claims (6)
- 樹脂基材の少なくとも一方に、表面保護層を有し、前記表面保護層上に透明導電層を有する透明導電フィルムであって、
前記樹脂基材が、溶液流延法で作製され、下記一般式(I−1)又は一般式(II)で表される構造を有する含窒素複素環化合物を含有し、かつ、下記式(a)及び(b)を満たすシクロオレフィン重合体フィルムであり、
前記シクロオレフィン重合体が、少なくとも一般式(A−2)で表される構造を有するシクロオレフィン単量体からなるシクロオレフィン重合体であり、
前記透明導電層の抵抗値が、0.01〜150Ω/□の範囲内であることを特徴とする
透明導電フィルム。
れ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表す。、T1及びT2は、含窒素複素環であり、それぞれ独立に、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、1,3,5−トリアジン環、1,2,3−トリアゾール環又は1,2,4−トリアゾール環を表す。L1、L2、L3及びL4は、それぞれ独立に、単結合又は、2価の連結基を表す。mは、0〜5の整数、nは、1〜3の整数を表す。)
式(a):光線透過率(380nm)≧5%
式(b):5μm≦膜厚(d)≦40μm
- 前記含窒素複素環化合物の添加量が、前記樹脂基材に対して0.5〜10質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の透明導電フィルム。
- 前記透明導電層の抵抗値が、0.1〜100Ω/□の範囲内であり、かつ、前記透明導
電層が、銅メッシュを含有することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の透明導電フィルム。 - 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の透明導電フィルムの製造方法であって、
前記樹脂基材を溶液流延法で作製することを特徴とする透明導電フィルムの製造方法。 - 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の透明導電フィルム、又は、請求項5に記載の透明導電フィルムの製造方法で得られた透明導電フィルムを具備することを特徴とするタッチパネル。
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