JP6392534B2 - ロイシン酸生産活性を有するタンパク質及びその利用 - Google Patents
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Description
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2において1又は2以上のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と80%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(2)前記(a)〜(e)のいずれかに記載のタンパク質は、さらに、配列番号2で表されるアミノ酸配列とアラインメントしたとき、配列番号2で表されるアミノ酸配列において第86位に相当する部位がグリシン(G)であり、第159位〜第164位に相当する部位がGXGXXG(各Xは、それぞれ独立して天然アミノ酸から選択される任意のアミノ酸である。)であり、第242位に相当する部位がアルギニン(R)であり、第271位に相当する部位がグルタミン酸(E)であり、第289位に相当する部位がヒスチジン(H)である、(1)に記載の形質転換体。
(3)前記形質転換体は、真核微生物である、(1)又は(2)に記載の形質転換体。
(4)前記真核微生物は、麹菌である、(3)に記載の形質転換体。
(5)前記麹菌は、Aspergillus oryzaeである、(4)に記載の形質転換体。
(6)前記形質転換体は、原核微生物である、(1)又は(2)に記載の形質転換体。
(7)以下の(a)〜(e)のいずれかに記載のタンパク質をコードするDNAを保持する、ロイシン酸生産能を増強するための組換えベクター。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2において1又は2以上のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(8)以下の(a)〜(e)のいずれかに記載のタンパク質をコードするDNAを宿主に導入する工程、を備える、ロイシン酸生産能が増強された形質転換体の生産方法。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2において1又は2以上のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(9)(1)〜(6)のいずれかに記載の形質転換体を、4−メチル−2−オキソペンタン酸が存在しうる条件下で培養する工程を備える、ロイシン酸の生産方法。
(10)(1)〜(6)のいずれかに記載の形質転換体を、4−メチル−2−オキソペンタン酸が存在しうる条件下で培養してロイシン酸を生産する工程と、
前記ロイシン酸をロイシン酸エチルに変換する工程と、
を備える、ロイシン酸エチルの生産方法。
(11)(1)〜(6)のいずれかに記載の形質転換体である麹菌を培養する工程、を備える、麹含有材料の生産方法。
(12)(1)〜(6)のいずれかに記載の形質転換体である麹菌及び酵母を培養する工程、を備える、アルコールの生産方法。
(13)ロイシン酸高生産性変異体のスクリーニング方法であって、被験変異体につき、以下の(a)〜(e)のいずれかで表されるタンパク質あるいは当該タンパク質をコードするポリヌクレオチドを指標として、ロイシン酸高生産性変異体をスクリーニングする工程、
を備える、方法。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2において1又は2以上のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(14)ロイシン酸生産酵素のスクリーニング方法であって、2−ケト酸デヒドロゲナーゼ活性を有する被験タンパク質の4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を評価する工程、を備える、スクリーニング方法。
(15)ロイシン酸の生産方法であって、
以下の(a)〜(e)のいずれかで表されるタンパク質を用いて、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する工程、を備える、生産方法。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2において1又は2以上のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(16)ロイシン酸エチルの生産方法であって、以下の(a)〜(e)のいずれかで表されるタンパク質を用いて、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する工程と、前記工程で得られたロイシン酸をロイシン酸エチルにエステル化する工程と、
を備える、生産方法。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2において1又は2以上のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
本タンパク質は、MOAからロイシン酸を生産する活性(以下、ロイシン酸生産活性ともいう。)を有する。本タンパク質のロイシン酸生産活性は以下の反応を触媒する活性を意味している。
MOA+NADPH→ロイシン酸+NADP+
本明細書で開示する形質転換体(以下、本形質転換体という。)の一態様は、本タンパク質をコードするDNAによって形質転換された細胞である。本形質転換体は、本タンパク質を生産供給源として有用であるほか、ロイシン又はMOAの存在下でのロイシン酸の生産体として有用である。さらに、ロイシン酸エチルの生産材料としても有用である。
本形質転換体の宿主は、本タンパク質を発現可能な宿主細胞であればよく、その種類を限定しない。本形質転換体は、例えば、真核微生物であっても、原核微生物であってもよいが、好ましくは真核微生物である。原核微生物として、大腸菌(Escherichia coli)等の細菌、ストレプトマイセス(Streptomyces)等の放線菌、ミクロシスティス(Microcystis aeruginosa)等のラン藻等が挙げられる。
本明細書で開示する組換えベクター(以下、本ベクターという。)は、本タンパク質をコードするDNAを保持することができる。本組換えベクターは、本DNAを発現させてロイシン酸生産能を増強するための発現ベクターでもある。組換えベクター及びその構築方法は、当業者において周知であって、モレキュラークローニング第3版、カレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー等に開示されている。なお、ベクターの形態は、使用形態に応じて様々な形態を採ることができる。例えば、DNA断片の形態を採ることができるほか、プラスミドの形態を採ることもできる。
本形質転換体の生産方法は、本DNAを宿主に導入する工程を備えることができる。具体的には、本ベクターを宿主に導入して形質転換させるようにする。本形質転換体の生産方法においては、既に説明したベクター及び宿主の各種態様を適用できる。形質転換体の作製方法自体は、当業者において周知であり、当業者であれば、宿主の種類に応じて、上述の成書等を適宜参照することで当該工程を実施できる。典型的には、従来公知の各種方法、例えば、トランスフォーメーション法や、トランスフェクション法、接合法、プロトプラスト法、エレクトロポレーション法、リポフェクション法、酢酸リチウム法等を用いることができる。
本明細書で開示するロイシン酸の生産方法は、MOAが基質として存在しうる条件下で本形質転換体を培養する工程を備えることができる。本生産方法によれば、本形質転換体のロイシン酸生産能によって、ロイシン酸の生産量を増加させることができる。ロイシン酸は、それ自体有用であるほか、ロイシン酸エチルの原料とすることができるため有用である。
本明細書で開示するロイシン酸エチルの生産方法は、MOAからロイシン酸を生産する工程と、ロイシン酸をロイシン酸エチルに変換する工程と、を備えることができる。本生産方法によれば、本形質転換体によってロイシン酸を効率的に変換してロイシン酸エチルを得ることができる。ロイシン酸エチルは、日本酒の吟醸香成分として有用である。
本明細書で開示する麹含有材料の生産方法は、麹菌である本形質転換体を培養する工程を備えることができる。本生産方法によれば、種麹や麹など、ロイシン酸エチルの生産能が増強された麹含有材料を得ることができる。
本明細書で開示するアルコールの生産方法は、麹菌である本形質転換体と酵母とを培養してアルコール発酵させる工程、を備えることができる。本生産方法によれば、吟醸香成分であるロイシン酸エチルの含有量が多いアルコールを生産することができる。本アルコールの生産方法は、いわゆる各種の酒に適用されるが、好ましくは米を主原料とする日本酒である。
本明細書で開示するロイシン酸高生産性変異体のスクリーニング方法は、被験変異体につき、本タンパク質あるいは本タンパク質をコードするポリヌクレオチドを指標として、ロイシン酸高生産性変異体をスクリーニングする工程を備えることができる。
本明細書で開示するロイシン酸生産酵素のスクリーニング方法は、被験タンパク質のロイシン酸生産活性を評価する工程を備えることができる。
(1)候補遺伝子の探索
乳酸菌由来の2−ケト酸デヒドロゲナーゼファミリーに属する酵素がMOAR活性を有することが分かっている。そこで、MOAR活性を有する乳酸菌の2−ケト酸デヒドロゲナーゼ遺伝子(アクセッション番号:M26929)と相同性が高い遺伝子を用いて麹菌Aspergillus oryzaeのゲノムデータベースに対して、ブラスト検索を行った。その結果をもとに表1に示した3種のMOAR候補遺伝子を選抜した。
3種のMOAR候補遺伝子(2−HADH1、4、6)のアミノ酸配列を用いて、他の生物由来の相同性のあるタンパク質を検索し、そのアミノ酸配列を用いて、分子系統樹を作成した。図1に、作成した分子系統樹を示す。図1に示されるように、2−HADH1は、D−LDH活性を有するタンパク質のファミリーに属し、2−HADH4は、GRHPR活性を有するタンパク質のファミリーに属し、2−HADH6は、D−MDH活性を有するタンパク質のファミリーに属することが分かった。なお、図1において、SERAは、3−PGDH活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を指す。
坂口フラスコに作製した液体M培地(2%Malt Extract、0.1%ポリペプトン、2%グルコース)50mlにAspergillus oryzae KBN8243を植菌し、28℃で20時間振盪培養を行った。
実施例1で作製した形質転換体を、50μg/mlアンピシリンを含んだLBプレートに塗布し、37℃で一晩静置培養行い、生育した大腸菌を用いて組換え酵素を発現させた。
活性測定のバッファとして、20mMリン酸バッファ(pH7.2)を使用した。吸光度値測定用ガラスキュベット(1ml容)に、リン酸バッファ(全量500μlになるように調製),精製した各2−HADH1,4,6と、100mM NADPH(終濃度125μM)と、を加え撹拌させた。そこに基質として100mM MOA(終濃度2mM)を加えピペッティングを行い、可視分光光度計を使用して、波長340nmにおける反応5分間の吸光度値を測定した。吸光度値を用いて酵素の比活性及び、Km値、Vmax値、kcat値を計算した。なお、MOAに代えて、フェニルピルビン酸、ピルビン酸、グリオキシル酸、β-ヒドロキシピルビン酸、3-メチルオキソ吉草酸でも同様に実験を行った。
(1)MOAR1遺伝子の増幅
MOAR1遺伝子が高発現したロイシン酸高生産麹菌の作製するために、表7に示す菌株及びプラスミド(Yoshino-Yasuda S. et al. Food Sci Technol, Res. 18 , 59-65, 2012)並びにプライマーを使用した。
E.coli用培地として、LB培地(Tryptone1.0g、Yeast extract0.5g、NaCl0.5g/100ml)を使用した。終濃度50μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した。また、固体培地の場合には1.5%となるようにagarを添加した。青白選択を行う際には、0.4%X−gal(5-bromo-4-chloro-3-indolyl-beta-D-galactoside)、0.1%IPTG( Isopropyl β-D-1-thiogalactopyranoside) を添加した。
エレクトロポレーション法を利用してE.coliの形質転換を行った。
栄養要求性を満たしたCzapek-Dox平面培地にA. oryzae KBN8243を30℃、4〜7日培養し、そこに滅菌済みの胞子懸濁調製液を10ml加え、コンラージ棒を用いて胞子をかき取った。この懸濁液をピペットで集めて胞子懸濁液とした。
A.oryzae KBN8243の培養液を吸引濾過後、液体窒素にて回収した菌体を凍結させ、乳鉢・乳棒を用いて破砕した。RNeasy Plant Mini Kit (QIAGEN社) により、菌体からRNAを抽出し、PrimeScript(登録商標) 1st cDNA Synthesis Kit (TaKaRa社) によりRNAを逆転写することでcDNAを得た。GeneAce SYBR(登録商標)qPCR Mix plus ROX Tube を用いてリアルタイムPCRを行った。
Czapek液体培地500mlに野生株(KBN8243)とMOAR1高発現株を植菌し、30℃で3日間振とう培養した。培養液を吸引濾過後、菌体3.0gを回収した。液体窒素にて凍結破砕後、50%メタノール溶液にて細胞内の代謝物を抽出した。これを凍結乾燥し、50%エタノール溶液300μlにて再溶解させたサンプルをLC−MS/MSにて分析した。図7に、野生株と形質転換株とロイシン酸産生量の比較を示す。
Czapek液体培地5mlのみと、2mMのロイシン、2mMのMOA、2mMのロイシン酸をそれぞれ添加した培地に野生株を植菌し、28℃、100rpmで3日間振とう培養した。上記と同様、培養液を吸引濾過し、菌体を破砕後、RNeasy Plant Mini Kit (QIAGEN社)を用いて、RNAを抽出し、PrimeScript(登録商標)1st cDNA Synthesis Kit (TaKaRa社)によりcDNAに逆転写した。AO0368 417FwおよびAO0368 607RVプライマーを用いて、 GeneAce SYBR(登録商標)qPCR Mix plus ROXによりリアルタイムPCRを行った。図9に、基質添加時のMOAR1の発現解析の結果を示す。
Claims (17)
- 以下の(a)〜(e)のいずれかに記載のタンパク質をコードするDNAによって形質転換されロイシン酸生産が増強された形質転換体を含む、ロイシン酸生産のための剤。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において1個以上30個以下のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質 - 前記(a)〜(e)のいずれかに記載のタンパク質は、さらに、配列番号2で表されるアミノ酸配列とアラインメントしたとき、配列番号2で表されるアミノ酸配列において第86位に相当する部位がグリシン(G)であり、第159位〜第164位に相当する部位がGXGXXG(各Xは、それぞれ独立して天然アミノ酸から選択される任意のアミノ酸である。)であり、第242位に相当する部位がアルギニン(R)であり、第271位に相当する部位がグルタミン酸(E)であり、第289位に相当する部位がヒスチジン(H)である、請求項1に記載の剤。
- 前記形質転換体は、真核微生物である、請求項1又は2に記載の剤。
- 以下の(a)〜(e)のいずれかに記載のタンパク質をコードするDNAによって形質転換された麹菌の形質転換体。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において1個以上30個以下のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質 - 前記麹菌は、Aspergillus oryzaeである、請求項4に記載の形質転換体。
- 以下の(a)〜(e)のいずれかに記載のタンパク質をコードするDNAによって形質転換された原核微生物の形質転換体。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において1個以上30個以下のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質 - 以下の(a)〜(e)のいずれかに記載のタンパク質をコードするDNAを保持する、ロイシン酸生産が増強された形質転換体を作製するための組換えベクター。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において1個以上30個以下のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質 - 以下の(a)〜(e)のいずれかに記載のタンパク質をコードするDNAを宿主に導入する工程、を備える、ロイシン酸生産が増強された形質転換体の生産方法。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において1個以上30個以下のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質 - 請求項1〜6のいずれかに記載の形質転換体を、4−メチル−2−オキソペンタン酸が存在しうる条件下で培養する工程を備える、ロイシン酸の生産方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の形質転換体を4−メチル−2−オキソペンタン酸が存在しうる条件下で培養してロイシン酸を生産する工程と、
前記ロイシン酸をロイシン酸エチルに変換する工程と、
を備える、ロイシン酸エチルの生産方法。 - 請求項4又は5に記載の形質転換体である麹菌を培養する工程、を備える、麹含有材料の生産方法。
- 請求項4又は5に記載の形質転換体である麹菌及び酵母を培養する工程、を備える、アルコールの生産方法。
- ロイシン酸高生産性変異体のスクリーニング方法であって、
被験変異体につき、以下の(a)〜(e)のいずれかで表されるタンパク質あるいは当該タンパク質をコードするポリヌクレオチドを指標として、ロイシン酸高生産性変異体をスクリーニングする工程、
を備える、方法。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において1個以上30個以下のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質 - ロイシン酸高生産性変異体のスクリーニング方法であって、
以下の(b)、(c)及び(e)のいずれかに記載のタンパク質を被験変異体とし、前記被験変異体の4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を評価する工程、
を備える、スクリーニング方法。
(b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において1個以上30個以下のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有するタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有するタンパク質 - ロイシン酸の生産方法であって、
以下の(a)〜(e)のいずれかで表されるタンパク質を用いて、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する工程、
を備える、生産方法。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において1個以上30個以下のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質 - ロイシン酸エチルの生産方法であって、
以下の(a)〜(e)のいずれかで表されるタンパク質を用いて、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する工程と、
前記工程で得られたロイシン酸をロイシン酸エチルにエステル化する工程と、
を備える、生産方法。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において1個以上30個以下のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質 - 以下の(a)〜(e)のいずれかに記載のタンパク質を含有する、ロイシン酸を生産するための酵素製剤。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2で表されるアミノ酸配列において1個以上30個以下のアミノ酸が、置換、欠失、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列と90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
(d)配列番号1で表される塩基配列からなるDNAによってコードされるタンパク質
(e)配列番号1で表される塩基配列と90%以上の同一性を有する塩基配列によってコードされるアミノ酸配列を有し、4−メチル−2−オキソペンタン酸からロイシン酸を生産する活性を有するタンパク質
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