JP6390589B2 - ロール開度測定装置およびロール開度測定方法 - Google Patents

ロール開度測定装置およびロール開度測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、連続鋳造機における複数対のロールの、鋳片を挟んで相対するロール間の間隔(ロール開度という)を測定するロール開度測定装置およびロール開度測定方法に関するものである。
鋼の連続鋳造工程において、一般に、連続鋳造機は、鋳型(モールド)に注入された溶鋼をその周囲から鋳型によって冷却(1次冷却)し、これにより、鋳型内の溶鋼の表層部分を凝固させて凝固シェルを形成する。ついで、連続鋳造機は、凝固シェルを形成した溶鋼、すなわち、凝固シェルによって囲まれる未凝固部を有する鋳片を、複数対のロールを用いて鋳型から鋳造方向に引き抜きながら、冷却水によって冷却(2次冷却)して凝固させる。連続鋳造機は、このような処理を順次行って、鋳造方向に長手となる鋳片(ストランドともいう)を連続鋳造する。その後、連続鋳造機は、連続鋳造して得た鋳片をその長手方向(鋳造方向)に沿って目標の長さに切断し、これにより、目標の重量を有する鋳片(鋼のスラブ等)を順次製造する。
上述したような連続鋳造機においては、鋳片の良好な品質を作り込むために管理すべきモールド開度、ロール開度、冷却水スプレー流量等の様々な管理値がある。その中でも、ロール開度、特に、鋳片を軽圧下する複数対の圧下ロールのロール開度は、鋳片におけるバルジングや表面割れ等の表面欠陥、中心偏析等の内部欠陥に関わる重要な管理値である。そのため、ロール開度は、連続鋳造機の鋳造チャンス毎、鋼種毎に設定される。例えば、特許文献1に開示されるように、鋳片を連続鋳造する前の連続鋳造機の各ロール間にダミーバーが挿入され、このダミーバーに取り付けられているロール間隔センサによってロール開度(ロール間隔)が測定される。この測定結果をもって、ロール開度の設定が確認されている。
しかし、複数対の圧下ロールを備えた連続鋳造機のロールセグメント(すなわち、鋳片を軽圧下するための軽圧下セグメント)には、鋳片の連続鋳造中に、鋳片内部の未凝固部の溶鋼静圧等によって大きな荷重が負荷されてしまい、これに起因して、軽圧下セグメントにおける複数対の圧下ロールのロール開度(以下、軽圧下セグメントのロール開度と適宜略す)の調整に関わるフレームの支柱等の構造体に弾性変形が生じる。この結果、鋳片の連続鋳造中における軽圧下セグメントの実際のロール開度(以下、実ロール開度と適宜いう)が鋳片の連続鋳造前に測定して確認したロール開度の設定値と異なるという事態が発生する。このような事態は、鋳片の良好な品質の作り込みに多大な悪影響を及ぼしかねない。したがって、鋳片の連続鋳造中に実ロール開度を直接測定することが望ましいが、鋳片を連続鋳造中の連続鋳造機の各ロール間では、高温の鋳片が順次引き抜かれ、さらには、高温の鋳片を2次冷却するために大量の冷却水がスプレーされて流れることから、鋳片の連続鋳造中に実ロール開度を直接測定するには未だ至っていない。
このため、従来、鋳片の連続鋳造中に実ロール開度を明らかにすべく、様々な工夫がなされている。例えば、特許文献2に記載の従来技術では、軽圧下セグメントにおいて圧下ロールを保持するフレームの支柱の変位量と荷重開放用の皿バネの変位量とを、鋳片の連続鋳造中に測定し、これらの測定結果をもとに、軽圧下勾配が適正範囲にある場合の実ロール開度を捉えている。
特開2010−51970号公報 特開2012−245537号公報
ところで、軽圧下対象の鋳片から軽圧下セグメントに荷重が負荷された際、上述したフレームの支柱のみならず、圧下ロールを保持する上下フレームのうち上フレームにも弾性変形(具体的には撓み変形)が生じる可能性がある。しかしながら、上述した従来技術では、鋳片の連続鋳造中における軽圧下セグメントのロール開度を求める際、軽圧下セグメントに生じた上フレームの撓み変形を考慮することができず、この結果、軽圧下セグメントのロール開度の測定結果(算出結果)と実ロール開度との間に誤差が生じてしまう。
近年の連続鋳造機においては、鋳片のバルジング防止や軽圧下の観点から、ロール軸方向に分割された複数の小径ロール(以下、小径分割ロールという)を圧下ロールとして軽圧下セグメントに採用することが主流となっている。このような小径分割ロールを採用した軽圧下セグメントでは、軽圧下セグメントにおける圧下ロールおよびそのロール軸受等の位置関係から、従来の単一ロール(ロール軸方向に分割されていない一体構造の圧下ロール)式の軽圧下セグメントと比較して上フレームの撓み変形が大きく、それ故、上述したロール開度の測定結果と実ロール開度との誤差が増加する傾向にある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、鋳片を連続鋳造中の連続鋳造機における軽圧下セグメントの実ロール開度を精度良く測定することができるロール開度測定装置およびロール開度測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るロール開度測定装置は、鋳造された鋳片を軽圧下するための軽圧下セグメントにおける複数対の圧下ロールのロール開度を測定するロール開度測定装置において、前記複数対の圧下ロールを保持する上下一対のフレームを支持する支柱の、前記鋳片から前記軽圧下セグメントに作用する負荷荷重による伸び変形量を測定する支柱変形量測定部と、前記上下一対のフレームのうち上フレームの、前記鋳片からの前記負荷荷重による撓み変形量を測定するフレーム変形量測定部と、前記軽圧下セグメントを過度な前記負荷荷重から保護するために前記支柱に設けられた弾性機構の、前記鋳片からの前記負荷荷重による縮み変形量を測定する弾性機構変形量測定部と、前記ロール開度の設定値と、前記支柱の伸び変形量と、前記上フレームの撓み変形量と、前記弾性機構の縮み変形量とをもとに、前記鋳片を軽圧下する際における実際の前記ロール開度を算出するロール開度算出部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係るロール開度測定装置は、上記の発明において、前記ロール開度算出部によって算出された実際の前記ロール開度をもとに、前記複数対の圧下ロールの圧下量を制御する制御部をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明に係るロール開度測定方法は、鋳造された鋳片を軽圧下するための軽圧下セグメントにおける複数対の圧下ロールのロール開度を測定するロール開度測定方法において、前記複数対の圧下ロールを保持する上下一対のフレームを支持する支柱の、前記鋳片から前記軽圧下セグメントに作用する負荷荷重による伸び変形量と、前記上下一対のフレームのうち上フレームの、前記鋳片からの前記負荷荷重による撓み変形量と、前記軽圧下セグメントを過度な前記負荷荷重から保護するために前記支柱に設けられた弾性機構の、前記鋳片からの前記負荷荷重による縮み変形量とを測定する測定ステップと、前記ロール開度の設定値と、前記支柱の伸び変形量と、前記上フレームの撓み変形量と、前記弾性機構の縮み変形量とをもとに、前記鋳片を軽圧下する際における実際の前記ロール開度を算出する算出ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るロール開度測定方法は、上記の発明において、前記算出ステップによって算出された実際の前記ロール開度をもとに、前記複数対の圧下ロールの圧下量を制御する制御ステップをさらに含むことを特徴とする。
本発明によれば、鋳片を連続鋳造中の連続鋳造機における軽圧下セグメントの実ロール開度を精度良く測定することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態における連続鋳造機の概略構成の一例を示す図である。 図2は、連続鋳造機における軽圧下セグメントの一構成例を示す側面図である。 図3は、連続鋳造機における軽圧下セグメントの一構成例を示す正面図である。 図4は、本発明の実施の形態における軽圧下セグメントのロール開度に関する各変位と鋳片の静鉄圧との相関を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態に係るロール開度測定装置の一構成例を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態に係るロール開度測定装置の各測定手段の軽圧下セグメントにおける配置状態の一例を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態に係るロール開度測定方法の一例を示すフローチャートである。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係るロール開度測定装置およびロール開度測定方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態により、本発明が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実のものとは異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、各図面において、同一構成部分には同一符号が付されている。
(連続鋳造機の概略構成)
まず、本発明の実施の形態に係るロール開度測定装置を適用する連続鋳造機の概略構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態における連続鋳造機の概略構成の一例を示す図である。なお、図1において、この連続鋳造機1に適用するロール開度測定装置(本発明の実施の形態に係るロール開度測定装置)の図示は省略している。
図1に示されるように、本発明の実施の形態における連続鋳造機1は、溶鋼2を凝固して鋳片3の外殻形状を形成する鋳型4と、溶鋼2の貯蔵および供給を適宜行うタンディッシュ5と、タンディッシュ5から鋳型4に供給される溶鋼2の流量を調整するスライディングノズル6と、タンディッシュ5から鋳型4に溶鋼2を注入するための浸漬ノズル7と、鋳造方向への鋳片3の搬送等を行う複数対のロール8と、軽圧下セグメント10とを備える。その他、図1には図示しないが、連続鋳造機1は、鋳型4から引き抜かれた鋳片3に対し複数対のロール8の各ロール間隙から冷却水を噴射して鋳片3を2次冷却する複数の冷却スプレー、および、連続鋳造した鋳片3を目標の長さに切断する切断部等の連続鋳造工程に必要な各種設備を備える。
鋳型4は、入口側から出口側に亘って貫通する矩形状等の貫通孔を有し、図1に示すように、タンディッシュ5の下方に設けられる。鋳型4は、浸漬ノズル7等を介して入口側から注入された液状の溶鋼2を1次冷却し、これにより、この液状の溶鋼2をその表層部分から凝固させて、鋳片3の外殻形状を形成する。
タンディッシュ5は、取鍋(図示せず)から供給される溶鋼2を鋳型4に中継供給するための設備であり、図1に示すように、鋳型4の上方に設けられる。タンディッシュ5の底部には、鋳型4に対する溶鋼2の供給流量を調整するためのスライディングノズル6と、鋳型4への溶鋼注入口となる浸漬ノズル7とが設けられている。浸漬ノズル7は、図1に示すように、鋳型4の内部の溶鋼2中に浸漬するように配置される。タンディッシュ5は、取鍋から注ぎ込まれた溶鋼2を貯蔵し、この貯蔵した溶鋼2を、スライディングノズル6および浸漬ノズル7を介して鋳型4の内部に適宜供給する。
鋳型4の内部に供給された溶鋼2は、1次冷却されて外殻に凝固シェル3aを形成し、内部に未凝固部3bを有する鋳片3として、複数対のロール8によって支持されながら鋳型4から下方に連続的に引き抜かれる。このような鋳片3は、2次冷却されながら、複数対のロール8によって、鋳造方向に順次搬送され、さらには凝固末期近傍の位置で軽圧下される。すなわち、連続鋳造機1の複数対のロール8は、その配置される場所に応じて様々な用途を有する。
例えば、複数対のロール8のうち、鋳型4の出口近傍に配置されるものは鋳型4から鋳片3を引き抜く用途の引き抜きロールと称され、鋳片3を支持する目的のものは鋳片支持ロールと称される。特に、鋳片3がその中心部まで凝固する凝固末期の位置近傍に配置される複数対のロール8は、鋳片3を軽圧下する用途の圧下ロールと称される。複数対の圧下ロール9は、複数のセグメント(ロールセグメント)にユニット化され、各ロールセグメントが鋳片3を軽圧下する機構を備える。本実施の形態において、このようなロールセグメントは、鋳片3を軽圧下するための軽圧下セグメント10と称される。
(軽圧下セグメントの構成)
つぎに、連続鋳造機1における軽圧下セグメント10の構成について説明する。図1に示すように、連続鋳造機1には複数(例えば3つ)の軽圧下セグメント10が設けられるが、これら複数の軽圧下セグメント10は、各々、同様の構成を有する。図2は、連続鋳造機における軽圧下セグメントの一構成例を示す側面図である。図3は、連続鋳造機における軽圧下セグメントの一構成例を示す正面図である。図2には、鋳片3の幅方向F3(図3参照)から見た軽圧下セグメント10の構成が図示されている。図3には、鋳片3の鋳造方向に向かって見た軽圧下セグメント10の構成が図示されている。
なお、鋳片3の鋳造方向は、鋳片3の長手方向F2に平行であり且つ鋳片3の厚さ方向F1に垂直な方向である。鋳片3の厚さ方向F1は、軽圧下セグメント10の上下方向(例えば鉛直方向)と同じ方向である。鋳片3の長手方向F2は、鋳片3の厚さ方向F1および幅方向F3に垂直な方向である。鋳片3の幅方向F3は、鋳片3の厚さ方向F1および長手方向F2に垂直な方向である。また、鋳片3の長手方向F2の前側は、連続鋳造機1における鋳片3の搬送方向(鋳造方向)の下流側であり、鋳片3の長手方向F2の後側は、連続鋳造機1における鋳片3の搬送方向の上流側である。鋳片3の幅方向F3の右側は、鋳片3の鋳造方向に向かって右側であり、鋳片3の幅方向F3の左側は、鋳片3の鋳造方向に向かって左側である。本実施の形態において、説明の便宜上、上述した上流側、下流側、上下左右の各方向は軽圧下セグメント10の各方向として定義されるが、本発明は、この方向の定義に限定されるものではない。
図2,3に示すように、軽圧下セグメント10は、複数の上側圧下ロール11aと、複数の下側圧下ロール11bと、油圧シリンダ12aを介して複数の上側圧下ロール11aを保持する上フレーム13aと、油圧シリンダ12bを介して複数の下側圧下ロール11bを保持する下フレーム13bとを備える。また、軽圧下セグメント10は、上フレーム13aおよび下フレーム13bを支持する複数の昇降コラム14a,14bと、鋳片3から軽圧下セグメント10に負荷される荷重(以下、負荷荷重という)を適宜吸収する複数の弾性機構16a,16bとを備える。
複数の上側圧下ロール11aは、複数対の圧下ロール9のうち上側の圧下ロールであり、図2に示すように、鋳片3の長手方向F2(鋳造方向)に沿って配置される。複数の上側圧下ロール11aは、各々、油圧シリンダ12aを介して上フレーム13aの下部に設けられる。一方、複数の下側圧下ロール11bは、複数対の圧下ロール9のうち下側の圧下ロールであり、図2に示すように、鋳片3の長手方向F2(鋳造方向)に沿って配置される。複数の下側圧下ロール11bは、各々、油圧シリンダ12bを介して下フレーム13bの上部に設けられる。図3に示すように、複数の上側圧下ロール11aおよび下側圧下ロール11bの各々は、軸受けを介してロール軸方向に分割される複数(本実施の形態では3つ)の小径分割ロールによって構成される。なお、このような小径分割ロールの数は、軽圧下に適した数(複数)であればよく、図3に示すような3つに限定されない。
図2,3に示すように、これら複数の上側圧下ロール11aおよび下側圧下ロール11bは、各々、鋳片3の厚さ方向F1に対向するよう配置されており、鋳片3を厚さ方向F1の上下両側から挟む。この状態において、複数の上側圧下ロール11aは、鋳片3の凝固収縮量に見合う圧下量で徐々に圧下し、これにより、鋳片3を軽圧下する。このような鋳片3の軽圧下において、複数の上側圧下ロール11aの各圧下量は、軽圧下セグメント10のロール開度に応じ油圧シリンダ12a,12bを適宜伸縮させて各上側圧下ロール11aと各下側圧下ロール11bとの対向間隔を調整することにより、各々制御可能である。
上フレーム13aおよび下フレーム13bは、軽圧下セグメント10において複数対の圧下ロール9を保持する上下一対のフレームである。具体的には、図2,3に示すように、上フレーム13aは、複数の上側圧下ロール11aを、油圧シリンダ12aを介して回転可能に軸支して保持する。この際、上フレーム13aは、保持した複数の上側圧下ロール11aを、各々、複数の下側圧下ロール11bと鋳片3の厚さ方向F1に対向させる。下フレーム13bは、複数の下側圧下ロール11bを、油圧シリンダ12bを介して回転可能に軸支して保持する。このような下フレーム13bは、工場内の床面や地面等の連続鋳造機1(図1参照)の設置面に脚部を介して固定される。
複数の昇降コラム14a,14bは、複数対の圧下ロール9を保持する上下一対のフレーム(すなわち上フレーム13aおよび下フレーム13b)を支持する支柱であり、所定の昇降機構によって昇降可能に各々構成される。具体的には、図2,3に示すように、昇降コラム14aは、上フレーム13aおよび下フレーム13bにおける鋳造方向上流側の各部分の左右2箇所に、複数対の圧下ロール9よりも大きい間隔をあけて上フレーム13aおよび下フレーム13bを貫通するように設けられる。一方、昇降コラム14bは、上フレーム13aおよび下フレーム13bにおける鋳造方向下流側の各部分の左右2箇所に、複数対の圧下ロール9よりも大きい間隔をあけて上フレーム13aおよび下フレーム13bを貫通するように設けられる。これら4箇所の昇降コラム14a,14bは、互いに協働して、下フレーム13bの上方に上フレーム13aが位置するように上フレーム13aおよび下フレーム13bを支持し、これにより、上述した各上側圧下ロール11aと各下側圧下ロール11bとの対向した状態を維持する。なお、昇降コラム14a,14bの数は、2つずつ(合計4つ)に限定されず、本発明において特に問われない。
また、複数の昇降コラム14a,14bの各上部には、図2,3に示すように、昇降機構の一例であるウォームジャッキ15が設けられている。複数の昇降コラム14a,14bは、各々、ウォームジャッキ15の作用により、上フレーム13aと一体的に昇降する。具体的には、鋳造方向上流側の各昇降コラム14aは、ウォームジャッキ15の作用により、上フレーム13aにおける鋳造方向上流側の部分と一体的に昇降する。鋳造方向下流側の各昇降コラム14bは、ウォームジャッキ15の作用により、上フレーム13aにおける鋳造方向下流側の部分と一体的に昇降する。複数の昇降コラム14a,14bは、このように昇降して上下方向に変位することにより、上フレーム13aを上下方向に変位させ、この結果、各上側圧下ロール11aと各下側圧下ロール11bとのロール開度を設定する。特に、鋳造方向上流側の各昇降コラム14aと鋳造方向下流側の各昇降コラム14bとが互いに異なる上下方向位置に昇降することにより、軽圧下セグメント10の圧下勾配を設定することが可能となる。本実施の形態において、圧下勾配とは、各上側圧下ロール11aと各下側圧下ロール11bとのロール開度が鋳造方向の上流側から下流側に向かって順次狭くなるように設定された際のロール開度状態である。
複数の弾性機構16a,16bは、鋳片3による過度な負荷荷重から軽圧下セグメント10を保護するためのものである。本実施の形態において、複数の弾性機構16a,16bは、各々、複数の皿バネを上下方向に重ねて構成される。図2,3に示すように、複数の弾性機構16a,16bのうち、弾性機構16aは、鋳造方向上流側の各昇降コラム14aにおける上フレーム13aとウォームジャッキ15との間の部分に各々設けられる。一方、弾性機構16bは、鋳造方向下流側の各昇降コラム14bにおける上フレーム13aとウォームジャッキ15との間の部分に各々設けられる。
上述のように皿バネを用いて構成される複数の弾性機構16a,16bは、鋳片3から軽圧下セグメント10に作用する負荷荷重が所定の荷重(例えば昇降コラム14a,14bに設定されている耐荷重)を超える過度なものである場合、この過度な負荷荷重に応じて縮むように弾性変形(すなわち縮み変形)する。これにより、複数の弾性機構16a,16bは、この過度な負荷荷重を受け止めて吸収するとともに、上フレーム13aを上方に変位させてロール開度を増大させる。この結果、複数の弾性機構16a,16bは、この過度な負荷荷重から軽圧下セグメント10を保護する。一方、複数の弾性機構16a,16bは、鋳片3から軽圧下セグメント10に作用する負荷荷重が所定の荷重以下である場合、縮み変形せずに一定の厚みを呈する。この場合、鋳片3からの負荷荷重は、軽圧下セグメント10の上フレーム13a、下フレーム13b、および複数の昇降コラム14a,14bによって受け止められる。
上述したような構成を有する軽圧下セグメント10のロール開度、すなわち、各上側圧下ロール11aと各下側圧下ロール11bとのロール開度は、上フレーム13aを上下方向に変位させる複数の昇降コラム14a,14bの昇降量によって設定される。また、このロール開度の設定からの変位(ズレ量)は、鋳片3からの負荷荷重による軽圧下セグメント10の弾性変形量に依存する。
具体的には、本実施の形態において、図3に示す軽圧下セグメント10の実ロール開度Raは、軽圧下セグメント10の前ロール開度Rbとロール開度変位ΔRとを加算したものであり、次式(1)によって表される。

Ra=Rb+ΔR ・・・(1)
本実施の形態において、実ロール開度Raは、今回の鋳片3の軽圧下時における軽圧下セグメント10の実際のロール開度である。前ロール開度Rbは、前回の鋳片3の軽圧下時における軽圧下セグメント10の実際のロール開度である。仮に今回の鋳片3の軽圧下が初回であれば、前ロール開度Rbは、今回の鋳片3の軽圧下に際して軽圧下セグメント10に事前設定されたロール開度(設定値)と等しくなる。
ロール開度変位ΔRは、前ロール開度Rbから今回の実ロール開度Raへのロール開度の変化量である。このロール開度変位ΔRには、ロール開度の設定のために意図的に昇降させた複数の昇降コラム14a,14bの昇降量と、鋳片3から軽圧下セグメント10に作用する負荷荷重によって意図せず変化したロール開度の変化量とが含まれる。すなわち、ロール開度変位ΔRは、図3に示す昇降コラム変位ΔHと昇降コラム伸び量ΔAと上フレーム撓み量ΔBとバネ縮み量ΔCとを加算したものであり、次式(2)によって表される。

ΔR=ΔH+ΔA+ΔB+ΔC ・・・(2)
本実施の形態において、昇降コラム変位ΔHは、今回の鋳片3の軽圧下時におけるロール開度を設定するために意図的に昇降させた複数の昇降コラム14a,14bの昇降量であって、前回のロール開度の設定時における複数の昇降コラム14a,14bの上下方向位置からの変化量(変位)である。この昇降コラム変位ΔHは、前回のロール開度の設定値から今回のロール開度の設定値へのロール開度の変化量(設定値の変化量)に相当する。
昇降コラム伸び量ΔAは、複数の昇降コラム14a,14bの負荷荷重による弾性変化量であって、今回の鋳片3の軽圧下時に鋳片3から軽圧下セグメント10に作用する負荷荷重によって伸び変形する複数の昇降コラム14a,14bの伸び変形量(伸び変位)である。この昇降コラム伸び量ΔAは、複数の昇降コラム14a,14bの伸び変形に伴う上フレーム13aの上方への変位の一因、すなわち、負荷荷重による意図しないロール開度の増加量の一因となる。
上フレーム撓み量ΔBは、上フレーム13aの負荷荷重による弾性変化量であって、今回の鋳片3の軽圧下時に鋳片3から軽圧下セグメント10に作用する負荷荷重によって上に凸の湾曲状に撓み変形する上フレーム13aの撓み変形量(撓み変位)である。この上フレーム撓み量ΔBは、上フレーム13aの撓み変形に伴う上方への変位の一因、すなわち、負荷荷重による意図しないロール開度の増加量の一因となる。
バネ縮み量ΔCは、複数の弾性機構16a,16bの負荷荷重による弾性変化量であって、今回の鋳片3の軽圧下時に鋳片3から軽圧下セグメント10に作用する負荷荷重によって縮み変形する複数の弾性機構16a,16bの縮み変形量(縮み変位)である。このバネ縮み量ΔCは、複数の弾性機構16a,16bの縮み変形に伴う上フレーム13aの上方への変位の一因、すなわち、負荷荷重による意図しないロール開度の増加量の一因となる。
図4は、本発明の実施の形態における軽圧下セグメントのロール開度に関する各変位と鋳片の静鉄圧との相関を示す図である。図4において、相関線L1は、軽圧下セグメント10のロール開度変位ΔR[mm]と鋳片3の静鉄圧[kN]との相関を示す。相関線L2は、軽圧下セグメント10の昇降コラム変位ΔH[mm]と鋳片3の静鉄圧[kN]との相関を示す。相関線L3は、軽圧下セグメント10の昇降コラム伸び量ΔA[mm]と鋳片3の静鉄圧[kN]との相関を示す。相関線L4は、軽圧下セグメント10の上フレーム撓み量ΔB[mm]と鋳片3の静鉄圧[kN]との相関を示す。相関線L5は、軽圧下セグメント10のバネ縮み量ΔC[mm]と鋳片3の静鉄圧[kN]との相関を示す。なお、鋳片3の静鉄圧は、鋳片3から軽圧下セグメント10に作用する負荷荷重に対応する。
昇降コラム変位ΔHは、ロール開度の設定値を決める複数の昇降コラム14a,14bの昇降設定値であるため、図4の相関線L2に示されるように、鋳片3の静鉄圧に対して一定である。一方、図4の相関線L3に示されるように、昇降コラム伸び量ΔAは、鋳片3の静鉄圧の増加に伴い増加する。図4の相関線L5に示されるように、バネ縮み量ΔCは、鋳片3の静鉄圧が所定値を超える範囲(すなわち、鋳片3からの負荷荷重が所定の荷重を超える範囲)において、鋳片3の静鉄圧の増加に伴い増加する。これらに加え、上フレーム撓み量ΔBは、図4の相関線L4に示されるように、鋳片3の静鉄圧の増加に伴い、昇降コラム伸び量ΔAを上回る程度に増加する。ここで、ロール開度変位ΔRは、鋳片3の軽圧下の操業上、昇降コラム変位ΔH[mm]と一致することが望ましい。しかし、鋳片3の連続鋳造の実操業においては、ロール開度変位ΔRは、図4の相関線L1に示すように、昇降コラム伸び量ΔAおよびバネ縮み量ΔCのみならず、上フレーム撓み量ΔBにも影響されて、鋳片3の静鉄圧の増加(すなわち鋳片3からの負荷荷重の増加)に伴い増加してしまう。したがって、鋳片3を軽圧下する際の軽圧下セグメント10の実ロール開度Raを求めるためには、鋳片3からの負荷荷重の増加に伴うロール開度変位ΔRの増加、特に、昇降コラム伸び量ΔA、上フレーム撓み量ΔB、およびバネ縮み量ΔCの増加を考慮する必要がある。
本実施の形態において、実ロール開度Raは、上述した式(1)および式(2)に基づき、前ロール開度Rbと昇降コラム変位ΔHと昇降コラム伸び量ΔAと上フレーム撓み量ΔBとバネ縮み量ΔCとを用いて次式(3)により表される。

Ra=Rb+(ΔH+ΔA+ΔB+ΔC) ・・・(3)
一方、鋳片3を軽圧下する際の軽圧下セグメント10のロール開度は、前回の軽圧下時におけるロール開度(前ロール開度Rb)を昇降コラム変位ΔH分、変化させることによって設定される。すなわち、鋳片3を軽圧下する際の軽圧下セグメント10のロール開度の設定値(以下、設定ロール開度Rsという)は、上述した前ロール開度Rbと昇降コラム変位ΔHとを用いて次式(4)により表される。

Rs=Rb+ΔH ・・・(4)
したがって、鋳片3を軽圧下する際の軽圧下セグメント10の実ロール開度Raは、上述した式(3)および式(4)に基づき、設定ロール開度Rsと昇降コラム伸び量ΔAと上フレーム撓み量ΔBとバネ縮み量ΔCとを用いて次式(5)により表される。

Ra=Rs+(ΔA+ΔB+ΔC) ・・・(5)

すなわち、軽圧下セグメント10の実ロール開度Raは、昇降コラム変位ΔHに応じた設定ロール開度Rsに対し、鋳片3からの負荷荷重による昇降コラム伸び量ΔA、上フレーム撓み量ΔB、およびバネ縮み量ΔCを加算することにより、求めることができる。
(ロール開度測定装置の構成)
つぎに、本発明の実施の形態に係るロール開度測定装置の構成について説明する。図5は、本発明の実施の形態に係るロール開度測定装置の一構成例を示す図である。図5には、鋳片3(図2,3等参照)の鋳造方向に向かって見た軽圧下セグメント10が図示されるとともに、この軽圧下セグメント10に適用された態様のロール開度測定装置20が図示されている。図6は、本発明の実施の形態に係るロール開度測定装置の各測定手段の軽圧下セグメントにおける配置状態の一例を示す図である。図6には、軽圧下セグメント10を左右方向(鋳片3の幅方向F3)から見た際のロール開度測定装置20における各測定手段の配置状態が例示されている。
本発明の実施の形態に係るロール開度測定装置20は、連続鋳造機1(図1参照)によって鋳造された鋳片3を軽圧下するための軽圧下セグメント10における複数対の圧下ロール9のロール開度を測定するものであり、図5,6に示すように、支柱変形量測定部21a,21bと、フレーム変形量測定部22a,22bと、バネ変形量測定部23a,23bと、これらの各測定手段を保持する保持部24とを備える。また、ロール開度測定装置20は、変位測定の基準となる基準位置板25a,25bと、ロール開度算出部28と、制御部29とを備える。
支柱変形量測定部21a,21bは、軽圧下セグメント10における複数対の圧下ロール9を保持する上下一対のフレームを支持する支柱の、鋳片3から軽圧下セグメント10に作用する負荷荷重による伸び変形量を測定する。本実施の形態では、支柱変形量測定部21a,21bは、上フレーム13aおよび下フレーム13bを支持する各昇降コラム14a,14bの昇降コラム伸び量ΔAを測定する。
具体的には、支柱変形量測定部21a,21bは、レーザー距離計等の測距装置を用いて構成され、鋳造方向上流側の各昇降コラム14aおよび鋳造方向下流側の各昇降コラム14bに対応して複数配置される。図5,6に示すように、鋳造方向上流側の支柱変形量測定部21aは、鋳造方向上流側の保持部24によって保持された状態で、上フレーム13aの鋳造方向上流側の部分における左右両側に各々(例えば1つずつ、合計2つ)配置される。これらの支柱変形量測定部21aは、鋳造方向上流側の地上に固定された基準位置板25aと自身との距離D1の変化量を、鋳造方向上流側の各昇降コラム14aの昇降コラム伸び量ΔAとして測定する。一方、鋳造方向下流側の支柱変形量測定部21bは、鋳造方向下流側の保持部24によって保持された状態で、上フレーム13aの鋳造方向下流側の部分における左右両側に各々(例えば1つずつ、合計2つ)配置される。これらの支柱変形量測定部21bは、鋳造方向下流側の地上に固定された基準位置板25bと自身との距離D1の変化量を、鋳造方向下流側の各昇降コラム14bの昇降コラム伸び量ΔAとして測定する。
フレーム変形量測定部22a,22bは、軽圧下セグメント10における上下一対のフレーム(上フレーム13a、下フレーム13b)のうち上フレーム13aの、鋳片3から軽圧下セグメント10に作用する負荷荷重(鋳片3からの負荷荷重)による撓み変形量を測定する。本実施の形態では、フレーム変形量測定部22a,22bは、複数対の圧下ロール9のうち複数の上側圧下ロール11aを保持する上フレーム13aの、負荷荷重による上に凸の撓み変形量(上フレーム撓み量ΔB)を測定する。
具体的には、フレーム変形量測定部22a,22bは、レーザー距離計等の測距装置を用いて構成され、上フレーム13aの左右方向中央部分の上側に形成された凸形状部13cの上方に複数配置される。図5,6に示すように、鋳造方向上流側のフレーム変形量測定部22aは、鋳造方向上流側の保持部24によって保持された状態で、上フレーム13aの凸形状部13cにおける鋳造方向上流側の部分の上方に配置される。このフレーム変形量測定部22aは、凸形状部13cにおける鋳造方向上流側の部分と鋳造方向上流側の保持部24との距離D2の変化量を、上フレーム13aの鋳造方向上流側における上フレーム撓み量ΔBとして測定する。一方、鋳造方向下流側のフレーム変形量測定部22bは、鋳造方向下流側の保持部24によって保持された状態で、上フレーム13aの凸形状部13cにおける鋳造方向下流側の部分の上方に配置される。このフレーム変形量測定部22bは、凸形状部13cにおける鋳造方向下流側の部分と鋳造方向下流側の保持部24との距離D2の変化量を、上フレーム13aの鋳造方向下流側における上フレーム撓み量ΔBとして測定する。
バネ変形量測定部23a,23bは、本発明における弾性機構変形量測定部の一例であり、軽圧下セグメント10を過度な負荷荷重から保護するために支柱(各昇降コラム14a,14b)に設けられた弾性機構16a,16bの、鋳片3から軽圧下セグメント10に作用する負荷荷重による縮み変形量を測定する。本実施の形態では、バネ変形量測定部23a,23bは、上フレーム13aおよび各昇降コラム14a,14bに鋳片3からの過度な負荷荷重が作用した際に縮み変形する各弾性機構16a,16bのバネ縮み量ΔCを測定する。
具体的には、バネ変形量測定部23a,23bは、渦流距離計等の測距装置を用いて構成され、鋳造方向上流側の各弾性機構16aおよび鋳造方向下流側の各弾性機構16bに対応して複数配置される。図5,6に示すように、鋳造方向上流側のバネ変形量測定部23aは、鋳造方向上流側の保持部24によって保持された状態で、上フレーム13aの鋳造方向上流側の部分における各弾性機構16aの側方近傍に各々(例えば1つずつ、合計2つ)配置される。これらのバネ変形量測定部23aは、鋳造方向上流側の弾性機構16aの側方近傍における上フレーム13aと保持部24との距離D3の変化量を、鋳造方向上流側の各弾性機構16aのバネ縮み量ΔCとして測定する。一方、鋳造方向下流側のバネ変形量測定部23bは、鋳造方向下流側の保持部24によって保持された状態で、上フレーム13aの鋳造方向下流側の部分における各弾性機構16bの側方近傍に各々(例えば1つずつ、合計2つ)配置される。これらのバネ変形量測定部23bは、鋳造方向下流側の弾性機構16bの側方近傍における上フレーム13aと保持部24との距離D3の変化量を、鋳造方向下流側の各弾性機構16bのバネ縮み量ΔCとして測定する。
保持部24は、鋳片3からの負荷荷重による軽圧下セグメント10の各変位を各々測定できるように、各支柱変形量測定部21a,21b、各フレーム変形量測定部22a,22b、および各バネ変形量測定部23a,23bを保持する構造体である。
図5,6に示すように、鋳造方向上流側の保持部24は、上下方向に延在する各延在部を有し、鋳造方向上流側の各昇降コラム14aの上端部14cに固定される。この保持部24の各延在部には、鋳造方向上流側の各支柱変形量測定部21aとフレーム変形量測定部22aと各バネ変形量測定部23aとが各々固定されている。鋳造方向上流側の保持部24は、鋳造方向上流側の各基準位置板25aの上方に各支柱変形量測定部21aを保持し、上フレーム13aの凸形状部13cの上方にフレーム変形量測定部22aを保持し、さらには、上フレーム13aの上方であって各弾性機構16aの側方近傍の位置に各バネ変形量測定部23aを保持する。また、鋳造方向上流側の保持部24は、鋳造方向上流側の各昇降コラム14aの昇降または弾性変形による上下方向の変位に伴い、各支柱変形量測定部21a、フレーム変形量測定部22a、および各バネ変形量測定部23aを上下方向に変位させる。
一方、図5,6に示すように、鋳造方向下流側の保持部24は、上下方向に延在する各延在部を有し、鋳造方向下流側の各昇降コラム14bの上端部14cに固定される。この保持部24の各延在部には、鋳造方向下流側の各支柱変形量測定部21bとフレーム変形量測定部22bと各バネ変形量測定部23bとが各々固定されている。鋳造方向下流側の保持部24は、鋳造方向下流側の各基準位置板25bの上方に各支柱変形量測定部21bを保持し、上フレーム13aの凸形状部13cの上方にフレーム変形量測定部22bを保持し、さらには、上フレーム13aの上方であって各弾性機構16bの側方近傍の位置に各バネ変形量測定部23bを保持する。また、鋳造方向下流側の保持部24は、鋳造方向下流側の各昇降コラム14bの昇降または弾性変形による上下方向の変位に伴い、各支柱変形量測定部21b、フレーム変形量測定部22b、および各バネ変形量測定部23bを上下方向に変位させる。
基準位置板25a,25bは、支柱変形量測定部21a,21bの測距の基準位置を決める構造体である。図5,6に示すように、鋳造方向上流側の基準位置板25aは、支柱等の構造体(図示せず)等により、軽圧下セグメント10の設置面Sから鋳造方向上流側の支柱変形量測定部21aまでの間の所定の高さの位置に固定される。この構造により、鋳造方向上流側の基準位置板25aは、自身の上面を鋳造方向上流側の支柱変形量測定部21aに対向させた状態になり、この対向させた上面の位置を、鋳造方向上流側の支柱変形量測定部21aの測距の基準位置とする。一方、鋳造方向下流側の基準位置板25bは、支柱等の構造体(図示せず)等により、軽圧下セグメント10の設置面Sから鋳造方向下流側の支柱変形量測定部21bまでの間の所定の高さの位置に固定される。この構造により、鋳造方向下流側の基準位置板25bは、自身の上面を鋳造方向下流側の支柱変形量測定部21bに対向させた状態になり、この対向させた上面の位置を、鋳造方向下流側の支柱変形量測定部21bの測距の基準位置とする。
ロール開度算出部28は、鋳片3を軽圧下する際における軽圧下セグメント10の実際のロール開度、すなわち、各上側圧下ロール11aと各下側圧下ロール11bとの実ロール開度Raを算出する。本実施の形態において、ロール開度算出部28は、昇降コラム変位ΔHに対応して設定されるロール開度の設定値(設定ロール開度Rs)と、各支柱変形量測定部21a,21bによって測定された各昇降コラム14a,14bの伸び変形量(昇降コラム伸び量ΔA)と、各フレーム変形量測定部22a,22bによって測定された上フレーム13aの撓み変形量(上フレーム撓み量ΔB)と、各バネ変形量測定部23a,23bによって測定された各弾性機構16a,16bの縮み変形量(バネ縮み量ΔC)とをもとに、鋳片3の軽圧下の際における実ロール開度Raを算出する。
制御部29は、鋳片3を軽圧下する複数対の圧下ロール9の圧下量を制御する機能を有する。具体的には、制御部29は、軽圧下セグメント10による鋳片3の軽圧下の際、ロール開度算出部28によって算出された実ロール開度Raをもとに、各油圧シリンダ12aを駆動制御して各上側圧下ロール11aの圧下量を制御する。また、制御部29は、連続鋳造機1(図1参照)の鋳造チャンス毎且つ鋼種毎に、各昇降コラム14a,14bの昇降量(昇降コラム変位ΔH)を制御して、鋳片3を軽圧下する際の各上側圧下ロール11aと各下側圧下ロール11bとのロール開度を設定する機能を有する。
(ロール開度測定方法)
つぎに、本発明の実施の形態に係るロール開度測定方法について説明する。図7は、本発明の実施の形態に係るロール開度測定方法の一例を示すフローチャートである。以下では、図7および上述した図5,6等を参照しつつ、本発明の実施の形態に係るロール開度測定方法をロール開度測定装置20の動作とともに詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係るロール開度測定方法は、連続鋳造機1(図1参照)によって鋳造された鋳片3を軽圧下するための軽圧下セグメント10における複数対の圧下ロール9のロール開度を測定するものであり、図7に示す各処理をロール開度測定装置20によって順次行うことにより達成される。
すなわち、図7に示すように、本発明の実施の形態に係るロール開度測定方法において、ロール開度測定装置20は、まず、鋳片3を軽圧下する際の軽圧下セグメント10の各変形量を測定する(ステップS101)。ステップS101の変形量測定処理において、ロール開度測定装置20は、鋳片3の軽圧下の際に鋳片3から軽圧下セグメント10に作用する負荷荷重による各昇降コラム14a,14bの伸び変形量と、この鋳片3からの負荷荷重による上フレーム13aの撓み変形量と、この鋳片3からの負荷荷重による各弾性機構16a,16bの縮み変形量とを測定する。
詳細には、鋳造方向上流側の各支柱変形量測定部21aは、基準位置板25aまでの距離D1を測定し、鋳片3の軽圧下時における当該距離D1の変化量を、鋳造方向上流側の各昇降コラム14aの負荷荷重による伸び変形量(昇降コラム伸び量ΔAa)として測定する。また、鋳造方向下流側の各支柱変形量測定部21bは、基準位置板25bまでの距離D1を測定し、鋳片3の軽圧下時における当該距離D1の変化量を、鋳造方向下流側の各昇降コラム14bの負荷荷重による伸び変形量(昇降コラム伸び量ΔAb)として測定する。これらの各支柱変形量測定部21a,21bは、測定の都度、得られた鋳造方向上流側および鋳造方向下流側の各昇降コラム伸び量ΔAa,ΔAbをロール開度算出部28に送信する。
これに並行して、鋳造方向上流側のフレーム変形量測定部22aは、上フレーム13aの凸形状部13cと鋳造方向上流側の保持部24との距離D2を測定し、鋳片3の軽圧下時における当該距離D2の変化量を、鋳造方向上流側における上フレーム13aの負荷荷重による撓み変形量(上フレーム撓み量ΔBa)として測定する。また、鋳造方向下流側のフレーム変形量測定部22bは、上フレーム13aの凸形状部13cと鋳造方向下流側の保持部24との距離D2を測定し、鋳片3の軽圧下時における当該距離D2の変化量を、鋳造方向下流側における上フレーム13aの負荷荷重による撓み変形量(上フレーム撓み量ΔBb)として測定する。これらの各フレーム変形量測定部22a,22bは、測定の都度、得られた鋳造方向上流側および鋳造方向下流側の各上フレーム撓み量ΔBa,ΔBbをロール開度算出部28に送信する。
さらには、鋳造方向上流側の各バネ変形量測定部23aは、鋳造方向上流側の各弾性機構16aの側方近傍における上フレーム13aと保持部24との距離D3を測定し、鋳片3の軽圧下時における当該距離D3の変化量を、鋳造方向上流側の各弾性機構16aの負荷荷重による縮み変形量(バネ縮み量ΔCa)として測定する。また、鋳造方向下流側の各バネ変形量測定部23bは、鋳造方向下流側の各弾性機構16bの側方近傍における上フレーム13aと保持部24との距離D3を測定し、鋳片3の軽圧下時における当該距離D3の変化量を、鋳造方向下流側の各弾性機構16bの負荷荷重による縮み変形量(バネ縮み量ΔCb)として測定する。これらの各バネ変形量測定部23a,23bは、測定の都度、得られた鋳造方向上流側および鋳造方向下流側の各バネ縮み量ΔCa,ΔCbをロール開度算出部28に送信する。
上述したステップS101を実行後、ロール開度測定装置20は、鋳片3を軽圧下する際における軽圧下セグメント10の実際のロール開度、すなわち、実ロール開度Raを算出する(ステップS102)。ステップS102のロール開度算出処理において、ロール開度算出部28は、軽圧下セグメント10のロール開度の設定値と、ステップS101によって測定された各昇降コラム14a,14bの伸び変形量、上フレーム13aの撓み変形量、および各弾性機構16a,16bの縮み変形量とをもとに、軽圧下セグメント10の実ロール開度Raを算出する。
詳細には、ロール開度算出部28は、鋳造方向上流側の各支柱変形量測定部21aによって測定された鋳造方向上流側の各昇降コラム伸び量ΔAaと、鋳造方向上流側のフレーム変形量測定部22aによって測定された鋳造方向上流側の上フレーム撓み量ΔBaと、鋳造方向上流側の各バネ変形量測定部23aによって測定された鋳造方向上流側の各バネ縮み量ΔCaとを取得する。また、ロール開度算出部28は、軽圧下セグメント10に設定されている現在のロール開度の設定値、すなわち、設定ロール開度Rsを制御部29から取得する。ロール開度算出部28は、鋳造方向上流側の各昇降コラム伸び量ΔAaの平均値と、鋳造方向上流側の各バネ縮み量ΔCaの平均値とを算出し、これらの算出した各平均値と、上述のように取得した上フレーム撓み量ΔBaおよび設定ロール開度Rsとをもとに、式(5)に基づいて実ロール開度Raを算出する。この際、ロール開度算出部28は、各昇降コラム伸び量ΔAaの平均値を式(5)の昇降コラム伸び量ΔAとし、上フレーム撓み量ΔBaを式(5)の上フレーム撓み量ΔBとし、各バネ縮み量ΔCaの平均値を式(5)のバネ縮み量ΔCとして、これらと設定ロール開度Rsとを加算することにより、軽圧下セグメント10の鋳造方向上流側の実ロール開度Raを算出する。ロール開度算出部28は、算出した鋳造方向上流側の実ロール開度Raを制御部29に送信する。
これに並行して、ロール開度算出部28は、鋳造方向下流側の各支柱変形量測定部21bによって測定された鋳造方向下流側の各昇降コラム伸び量ΔAbと、鋳造方向下流側のフレーム変形量測定部22bによって測定された鋳造方向下流側の上フレーム撓み量ΔBbと、鋳造方向下流側の各バネ変形量測定部23bによって測定された鋳造方向下流側の各バネ縮み量ΔCbとを取得する。ロール開度算出部28は、鋳造方向下流側の各昇降コラム伸び量ΔAbの平均値と、鋳造方向下流側の各バネ縮み量ΔCbの平均値とを算出し、これらの算出した各平均値と、上述のように取得した上フレーム撓み量ΔBbおよび設定ロール開度Rsとをもとに、式(5)に基づいて実ロール開度Raを算出する。この際、ロール開度算出部28は、各昇降コラム伸び量ΔAbの平均値を式(5)の昇降コラム伸び量ΔAとし、上フレーム撓み量ΔBbを式(5)の上フレーム撓み量ΔBとし、各バネ縮み量ΔCbの平均値を式(5)のバネ縮み量ΔCとして、これらと設定ロール開度Rsとを加算することにより、軽圧下セグメント10の鋳造方向下流側の実ロール開度Raを算出する。ロール開度算出部28は、算出した鋳造方向下流側の実ロール開度Raを制御部29に送信する。
ロール開度測定装置20は、上述したステップS102を実行して実ロール開度Ra(本実施の形態では鋳造方向上流側および鋳造方向下流側の各実ロール開度Ra)を算出することにより、軽圧下セグメント10の実ロール開度Raの測定を達成する。このようなステップS102を実行後、ロール開度測定装置20は、ステップS102によって算出された実ロール開度Raをもとに、軽圧下セグメント10における複数対の圧下ロール9の圧下量を制御し(ステップS103)、本処理を終了する。ロール開度測定装置20は、連続鋳造機1の鋳造チャンス毎且つ鋼種毎に、図7に示すステップS101〜S103の各処理を繰り返し実行する。
ステップS103の鋳片軽圧下制御において、制御部29は、ロール開度算出部28によって算出された実ロール開度Raをもとに、鋳片3の軽圧下時における複数の上側圧下ロール11aの圧下量を制御する。
ここで、制御部29は、鋳片3の軽圧下に際して、事前に、鋳片3の鋼種(すなわち連続鋳造機1の鋳造チャンス毎の鋼種)を、連続鋳造工程の管理コンピュータ等の外部装置(図示せず)から取得している。制御部29は、この事前に取得した鋼種をもとに、鋳片3を軽圧下する際の軽圧下セグメント10のロール開度を設定し、設定したロール開度(すなわち設定ロール開度Rs)を軽圧下セグメント10に実現させるための昇降コラム変位ΔHを既に設定している。制御部29は、この設定した昇降コラム変位ΔHに基づき、軽圧下セグメント10の各ウォームジャッキ15を駆動制御し、この駆動制御を通じて、軽圧下セグメント10の各昇降コラム14a,14bの昇降量を昇降コラム変位ΔHになるよう制御する。これにより、制御部29は、鋳片3の軽圧下前に、軽圧下セグメント10のロール開度を設定ロール開度Rsに制御し終えている。
制御部29は、ロール開度算出部28から取得した実ロール開度Raに基づき、軽圧下セグメント10のロール開度が鋳片3の軽圧下時に設定ロール開度Rsから実ロール開度Raに変化していることを把握する。この状況下において、制御部29は、実ロール開度Raをもとに、軽圧下セグメント10の複数の油圧シリンダ12aを駆動制御し、この駆動制御を通じて、鋳片3の軽圧下時における複数の上側圧下ロール11aの各圧下量を、実ロール開度Raに応じて適正範囲の圧下量に制御する。
特に、本実施の形態において、制御部29は、ロール開度算出部28から鋳造方向上流側および鋳造方向下流側の各実ロール開度Raを取得する。制御部29は、取得した鋳造方向上流側および鋳造方向下流側の各実ロール開度Raをもとに、鋳片3の軽圧下時における軽圧下セグメント10の圧下勾配を把握する。この状況下において、制御部29は、把握した圧下勾配をもとに、複数の油圧シリンダ12a,12bを適宜駆動制御し、この駆動制御を通じて、鋳片3の軽圧下時における各上側圧下ロール11aと各下側圧下ロール11bとのロール開度を調整する。これにより、制御部29は、鋳片3の軽圧下時における軽圧下セグメント10の圧下勾配を、鋳片3の鋼種や厚み等の性状に応じた最適な圧下勾配に制御する。
以上、説明したように、本発明の実施の形態では、軽圧下セグメントにおける複数対の圧下ロールを保持する上下一対のフレームを昇降可能に支持する支柱の、鋳片からの負荷荷重による伸び変形量(昇降コラム伸び量ΔA)と、軽圧下セグメントにおける上下一対のフレームのうち上フレームの、鋳片からの負荷荷重による撓み変形量(上フレーム撓み量ΔB)と、軽圧下セグメントを鋳片からの過度な負荷荷重から保護するために上記の支柱に設けられた弾性機構の、鋳片からの負荷荷重による縮み変形量(バネ縮み量ΔC)と、を測定し、軽圧下セグメントのロール開度の設定値と、昇降コラム伸び量ΔAと、上フレーム撓み量ΔBと、バネ縮み量ΔCとをもとに、軽圧下セグメントの実ロール開度Raを算出し、算出した実ロール開度Raを、鋳片を軽圧下する際における軽圧下セグメントの実際のロール開度の測定値として取得している。
このため、鋳片の軽圧下時における軽圧下セグメントの実ロール開度Raを測定する際、この実ロール開度Raがロール開度の設定値(設定ロール開度Rs)から外れるズレ原因になる昇降コラム伸び量ΔAおよびバネ縮み量ΔCのみならず、これらの変形量とともに実ロール開度Raと設定ロール開度Rsとのズレ原因になり得る上フレーム撓み量ΔBも、実ロール開度Raを算出するための要素として加味することができる。これにより、実ロール開度Raの算出精度を従来のロール開度算出処理に比べて向上することができ、この結果、鋳片を連続鋳造中の連続鋳造機における軽圧下セグメントの実ロール開度Raを精度良く測定することができる。
本発明の実施の形態に係るロール開度測定装置およびロール開度測定方法によって測定して得られた実ロール開度Raを用いることにより、鋳片の軽圧下時における圧下量および圧下勾配等の軽圧下条件を、鋳片の鋳造チャンス毎かつ鋼種毎に適正に設定することができる。特に、圧下勾配は、本発明の実施の形態に係るロール開度測定装置およびロール開度測定方法によって測定して得た鋳造方向上流側および鋳造方向下流側の各実ロール開度Raを用いることにより、精度良く設定することができる。以上の結果、鋳片におけるバルジングや表面割れ等の表面欠陥と中心偏析等の内部欠陥とをともに抑制することができ、これにより、鋳片の良好な品質を安定して作り込むことができる。
また、本発明の実施の形態では、上述したように算出した実ロール開度Raをもとに、軽圧下セグメントにおける複数対の圧下ロールの圧下量(特に複数の上側圧下ロールの各圧下量)を制御部によって制御している。このため、鋳片の軽圧下時における圧下量および圧下勾配等の軽圧下条件を、この鋳片の鋼種や厚み等の性状に応じて最適なものに自動制御することができ、この結果、鋳片の良好な品質を安定かつ効率よく作り込むことができる。
なお、上述した実施の形態では、各支柱変形量測定部21a,21bによって測定した各昇降コラム伸び量ΔA、各フレーム変形量測定部22a,22bによって測定した各上フレーム撓み量ΔB、および各バネ変形量測定部23a,23bによって測定した各バネ縮み量ΔCを、各々、鋳造方向上流側と鋳造方向下流側とに分けて、鋳造方向上流側および鋳造方向下流側の各実ロール開度Raを算出していたが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明では、鋳造方向上流側と鋳造方向下流側とに分けず、各昇降コラム伸び量ΔAの全体の平均値と、各上フレーム撓み量ΔBの全体の平均値と、各バネ縮み量ΔCの全体の平均値とを用いて、軽圧下セグメント10全体の平均的な実ロール開度Raを算出してもよい。
また、上述した実施の形態では、各フレーム変形量測定部22a,22bによって、鋳造方向上流側および鋳造方向下流側の各上フレーム撓み量ΔBを測定していたが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明において、各フレーム変形量測定部22a,22bは、軽圧下セグメント10の左右両側の各上フレーム撓み量ΔBを測定するように構成されてもよい。
さらに、上述した実施の形態では、ロール開度測定装置20を適用する連続鋳造機1に3つの軽圧下セグメント10が備えられている場合を例示していたが、本発明は、これに限定されるものではない。ロール開度測定装置20を適用する連続鋳造機1に備えられる軽圧下セグメント10の数は、1つであってもよいし、2つ以上(複数)であってもよい。すなわち、本発明において、軽圧下セグメント10の設置数は特に問われない。これと同様に、本発明において、軽圧下セグメント10が備える圧下ロールの数は、必要数であればよく、特に問われない。
また、上述した実施の形態により本発明が限定されるものではなく、上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。その他、上述した実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 連続鋳造機
2 溶鋼
3 鋳片
3a 凝固シェル
3b 未凝固部
4 鋳型
5 タンディッシュ
6 スライディングノズル
7 浸漬ノズル
8 複数対のロール
9 複数対の圧下ロール
10 軽圧下セグメント
11a 上側圧下ロール
11b 下側圧下ロール
12a,12b 油圧シリンダ
13a 上フレーム
13b 下フレーム
13c 凸形状部
14a,14b 昇降コラム
15 ウォームジャッキ
16a,16b 弾性機構
20 ロール開度測定装置
21a,21b 支柱変形量測定部
22a,22b フレーム変形量測定部
23a,23b バネ変形量測定部
24 保持部
25a,25b 基準位置板
28 ロール開度算出部
29 制御部

Claims (4)

  1. 鋳造された鋳片を軽圧下するための軽圧下セグメントにおける複数対の圧下ロールのロール開度を測定するロール開度測定装置において、
    前記複数対の圧下ロールを保持する上下一対のフレームを支持する支柱の、前記鋳片から前記軽圧下セグメントに作用する負荷荷重による伸び変形量を測定する支柱変形量測定部と、
    前記上下一対のフレームのうち上フレームの、前記鋳片からの前記負荷荷重による撓み変形量を測定するフレーム変形量測定部と、
    前記軽圧下セグメントを過度な前記負荷荷重から保護するために前記支柱に設けられた弾性機構の、前記鋳片からの前記負荷荷重による縮み変形量を測定する弾性機構変形量測定部と、
    前記ロール開度の設定値と、前記支柱の伸び変形量と、前記上フレームの撓み変形量と、前記弾性機構の縮み変形量とをもとに、前記軽圧下セグメントが前記鋳片を軽圧下する際における前記複数対の圧下ロールの実際のロール開度を算出するロール開度算出部と、
    を備えたことを特徴とするロール開度測定装置。
  2. 前記ロール開度算出部によって算出された前記実際のロール開度をもとに、前記複数対の圧下ロールの圧下量を制御する制御部をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のロール開度測定装置。
  3. 鋳造された鋳片を軽圧下するための軽圧下セグメントにおける複数対の圧下ロールのロール開度を測定するロール開度測定方法において、
    前記複数対の圧下ロールを保持する上下一対のフレームを支持する支柱の、前記鋳片から前記軽圧下セグメントに作用する負荷荷重による伸び変形量と、前記上下一対のフレームのうち上フレームの、前記鋳片からの前記負荷荷重による撓み変形量と、前記軽圧下セグメントを過度な前記負荷荷重から保護するために前記支柱に設けられた弾性機構の、前記鋳片からの前記負荷荷重による縮み変形量とを測定する測定ステップと、
    前記ロール開度の設定値と、前記支柱の伸び変形量と、前記上フレームの撓み変形量と、前記弾性機構の縮み変形量とをもとに、前記軽圧下セグメントが前記鋳片を軽圧下する際における前記複数対の圧下ロールの実際のロール開度を算出する算出ステップと、
    を含むことを特徴とするロール開度測定方法。
  4. 前記算出ステップによって算出された前記実際のロール開度をもとに、前記複数対の圧下ロールの圧下量を制御する制御ステップをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載のロール開度測定方法。
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