JP6387255B2 - 内装壁の改修方法及び内装壁の改修構造 - Google Patents

内装壁の改修方法及び内装壁の改修構造 Download PDF

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本発明は、既存の建物の内装壁の改修方法、及び、内装壁の改修構造に関する。
既存の建物の内装壁の断熱性を向上させる改修工事において、内装壁の下地の解体等の大規模な工事を伴うと、工期が長く費用もかさむ。そこで、従来、比較的簡易に断熱性を向上させる改修方法として、既存の内装壁に断熱材等を重ね貼りする方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−124490号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されている改修方法では、サッシ周りの内装壁の改修方法については想定されておらず、特に、屋内側から見た入隅部に設けられたサッシ周りに断熱材等を重ね貼りする場合には、重ね貼りした断熱材等が邪魔になり、サッシの開閉の操作性が損なわれてしまうという問題がある。この問題に対し、サッシの開閉の操作性を損なわないようにサッシの位置を入隅部からずらして断熱材を重ね貼りする対応をとることも考えられるが、この場合外装工事や防水工事を含む大規模な改修工事が必要となってしまい好ましくない。
本発明は、サッシの開閉の操作性を損なうことなく、断熱性能を向上することができる内装壁の改修方法及び改修構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、屋内側から見た入隅部にサッシが設けられた既存建物の内装壁の改修方法であって、入隅部の直交する二つの内装壁の屋内側の壁面のうち、サッシが設けられる側の一方の壁面では、サッシが設けられる開口部領域を除いた範囲に断熱材を重ね貼りし、サッシが設けられない側の他方の壁面では、開口部領域から離間させて断熱材を重ね貼りすることを特徴とする。
また、本発明は、屋内側から見た入隅部にサッシが設けられた既存建物の内装壁の改修構造であって、入隅部の直交する二つの内装壁の屋内側の壁面のうち、サッシが設けられる側の一方の壁面では、サッシが設けられる開口部領域を除いた範囲に断熱材が重ね貼りされており、サッシが設けられない側の他方の壁面では、開口部領域から離間させて断熱材が重ね貼りされていることを特徴とする。
本発明に係る内装壁の改修方法及び改修構造によれば、入隅部を構成する二つの内装壁の壁面のうち、他方の壁面に重ね貼りされた断熱材が、サッシが設けられる開口部領域から離間している。これにより、当該開口部領域の付近に断熱材が存在しない領域ができる。よって、サッシの開閉の操作を行う際に邪魔とならないように断熱材を内装壁に設けることができ、サッシの開閉の操作性を損なうことなく、断熱性能を向上することが可能となる。
また、他方の壁面における断熱材が開口部領域から離間する距離は、一方の壁面における断熱材の厚さと略同一であってもよい。この場合、他方の壁面に重ね貼りされた断熱材と開口部領域との間に形成された隙間に、一方の壁面に重ね貼りされる断熱材を丁度納めることができ、施工が簡単で見栄えのよい納まりとすることができる。
また、他方の壁面における断熱材が開口部領域から離間する距離は、25mm以上300mm以下であってもよい。この場合、サッシの開閉の操作性を損なうことなく、断熱性能を高める上で好適である。
また、他方の壁面における断熱材と開口部領域との間に形成される隙間に、他方の壁面における断熱材の厚さよりも薄い厚さの機能材を設けてもよい。この場合、断熱材と開口部領域との間に形成された隙間、すなわち開口部領域の付近に、他方の壁面に重ね貼りされた断熱材の厚さよりも薄い厚さの機能材が存在する。よって、開口部領域の付近には、サッシの開閉の操作を行う際に邪魔とならない厚さの機能材が設けられるので、サッシの開閉の操作性を損なうことなく、当該範囲の温度低下を抑制することが可能となる。なお、機能材とは、重ね貼りされた断熱材より優れた断熱性能又は異なる機能を有する部材を意味する。
また、他方の壁面における断熱材と開口部領域との間に形成される隙間に、サッシの周縁を囲むように設けられる内装開口枠の見付け寸法よりも薄い厚さの機能材を設けてもよい。この場合、断熱材と開口部領域との間に形成された隙間、すなわち開口部領域の付近に、サッシの周縁部に設けられた内装開口枠の見付け寸法よりも薄い厚さの機能材が存在する。よって、開口部領域の付近には、サッシの開閉の操作を行う際に邪魔とならない厚さの機能材が設けられるので、サッシの開閉の操作性を損なうことなく、当該範囲の温度低下を抑制することが可能となる。
また、機能材は、真空断熱材であってもよい。この場合、開口部領域の付近の温度低下を抑制するのに好適である。
また、機能材は、蓄熱材であってもよい。この場合、開口部領域の付近に蓄熱材が設けられるので、屋外から開口部領域を介して入射してきた太陽光の熱が蓄熱材に蓄熱され、その熱を放出することで、開口部領域の付近の温度低下を抑制することができる。
また、機能材は、面状の発熱体であってもよい。この場合、開口部領域の付近に面状の発熱体が設けられるので、発熱体が通電されることで温められる結果、開口部領域の付近の温度低下を抑制することができる。
また、機能材は、吸放湿材であってもよい。この場合、開口部領域の付近に吸放湿材が設けられるので、吸放湿材によって水分が吸着され、開口部領域の付近における結露発生を抑制することができる。
また、他方の壁面における断熱材と開口部領域との間に形成される隙間に収納される窓かけを、サッシの屋内側に取り付けてもよい。この場合、断熱材と開口部領域との間に形成された隙間に収納される窓かけの吸放湿性により、当該隙間、すなわち開口部領域の付近における結露発生を抑制することができる。
本発明によれば、サッシの開閉の操作性を損なうことなく、断熱性能を向上することができる内装壁の改修方法及び改修構造を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る改修方法によって改修された後の内装壁の一部(入隅部)を示す斜視図である。 図1における内装壁の一部を示す横断面図である。 既存建物の内装壁の一部を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る改修方法によって改修された後の内装壁の一部を示す横断面図である。 本発明の第3実施形態に係る改修方法によって改修された後の内装壁の一部(入隅部)を示す横断面図である。 本発明の第4実施形態に係る改修方法によって改修された後の内装壁の一部(入隅部)を示す斜視図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1〜図3に示すように、本実施形態に係る内装壁の改修方法は、屋内(室内)側から見た入隅部10にサッシ11が設けられた既存建物100の内装壁5,6における断熱性能を向上させるための改修方法である。
まず、図3を参照して、改修前の既存建物100について説明する。図3に示すように、本実施形態に係る既存建物100は、既存の工業化住宅(「規格化住宅」ともいう)である。既存建物100は、外周壁3,4と、外周壁3,4の屋内側に設けられた内装壁5,6と、を備えている。外周壁3,4としては、例えば、耐火性や断熱性、更に、作業性を考慮して軽量気泡コンクリート(ALC)パネル等の外壁パネルが用いられる。内装壁5,6は、石膏ボード等からなり表面にクロス等で仕上げが施されている。
外周壁3,4と内装壁5,6との間には、内装壁下地構造7が配置されている。内装壁下地構造7は、外周壁3,4の屋内側の壁面3a,4aと、内装壁5,6の屋外側の壁面5b,6bとの間に配置される。内装壁下地構造7は、内装壁5,6を支持する木下地の他、制震フレーム、鉄骨柱、及び配管・配線のための空間等を含んで構成されている。
屋外側から見た出隅部20における直交する二つの外周壁3,4のうち、一方の外周壁3には、屋内側の壁面3a及び屋外側の壁面3bを貫通する開口部C1が形成されている。この開口部C1にサッシ枠9と障子12とを備えたサッシ11が設置されている。サッシ11は、引き違い窓である。障子12の端部には、障子12を開閉する際に手掛かりとする引手部13が設けられている。なお、サッシ11は、引き違い窓に限られず、例えば開閉の際に操作するロック機構が障子の端部に設けられている上げ下げ窓、たてすべり出し窓等であってもよい。
本実施形態において、サッシ11は、サッシ枠9の屋内側に設けられる額縁15(内装開口枠)を有している。額縁15は、例えば木製であり、サッシ11の周縁を囲むように設けられている。
屋内側から見た入隅部10において直交する二つの内装壁5,6のうち、一方の内装壁5には、屋内側の壁面5a及び屋外側の壁面5bを貫通する開口部C2が形成されている。開口部C2は、外周壁3においてサッシ11が設置された開口部C1と連通されている。開口部C2には、額縁15が嵌め込まれている。
本実施形態では、サッシ11が額縁15を有していることにより、額縁15を含むサッシ11が設けられる領域が開口部領域Rとして構成される。なお、サッシ11周りの納め方としては、額縁15を用いず、内装壁5に施されたクロス等の仕上げ材をサッシ枠9の縁部まで巻き込む納め方もある。この場合には、額縁15を含まないサッシ11が設けられる領域が開口部領域Rとして構成される。
以上のような既存建物100の内装壁5,6の改修方法にあっては、内装壁5,6の取り外し等を行うことなく、内装壁5,6の屋内側の壁面5a,6aにそれぞれ断熱材17,18を増し貼りすることで断熱性能を向上させる。
断熱材17,18としては、フェノールフォーム、押出ポリスチレンフォーム(XPS)、又は無機繊維系断熱材(グラスウール)等が用いられる。断熱材17,18の厚さは、例えば25〜200mmであり、一般的には80mm〜100mmである。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る改修方法では、入隅部10を構成する二つの内装壁5,6のうち、サッシ11が設けられる側の一方の内装壁5の屋内側の壁面5aには、開口部領域Rを除いた部分に断熱材17を重ね貼りする。具体的には、屋内側からサッシ11の正面を向いたときに、額縁15を含むサッシ11と重ならないように、例えば壁面5aにおける開口部C2を除いた部分に、断熱材17を重ね貼りする。
サッシ11が設けられない側の他方の内装壁6の壁面6aでは、開口部領域Rから離間させて断熱材18を重ね貼りする。例えば、少なくとも額縁15の屋内側の見付面15aと、見付面15aと対向する断熱材18の端面18aとの間に、隙間Sを有するように離間させて断熱材18を重ね貼りする。なお、サッシ11が額縁15を有していない場合には、例えば、内装壁5の壁面5aを含む面と当該面と対向する断熱材18の端面18aとの間に隙間を有するように離間させて断熱材18を重ね貼りする。
本実施形態では、内装壁6の壁面6aにおける断熱材18が開口部領域Rから離間する距離Dを、内装壁5の壁面5aに重ね貼りされた断熱材17の厚さT1と略同一とする。すなわち、断熱材17の厚さT1と略同一の幅の隙間Sが、額縁15の見付面15aと断熱材18の端面18aとの間に形成されるように、断熱材18を開口部領域Rから離間させる。なお、距離Dが断熱材17の厚さT1と略同一であるとは、完全な同一の場合のみならず、例えば断熱材17の厚さT1との差が10%以内のものも含む。
上述のような改修方法によって、内装壁5,6の改修構造1が構成される。改修構造1にあっては、サッシ11が設けられる側の一方の壁面5aでは、サッシ11が設けられる開口部領域Rを除いた範囲に断熱材17が重ね貼りされており、サッシ11が設けられない側の他方の壁面6aでは、開口部領域Rから離間させて断熱材18が重ね貼りされている。これにより、改修構造1では、内装壁6の壁面6aにおける開口部領域Rの付近に、断熱材18が重ね貼りされていない非重ね貼り領域Aが形成されている。
断熱材17は、内装壁5の壁面5aにおける開口部領域Rを除いた範囲に重ね貼りされており、隙間Sに丁度納まるようにして内装壁6の壁面6a及び断熱材18の端面18aと当接されている。
以上、本実施形態に係る内装壁5,6の改修方法及び改修構造1によれば、入隅部10を構成する二つの内装壁5,6の壁面5a,6aのうち、他方の壁面6aに重ね貼りされた断熱材18が、サッシ11が設けられる開口部領域Rから離間している。これにより、当該開口部領域Rの付近に断熱材18が存在しない領域である非重ね貼り領域Aができる。よって、サッシ11の開閉の操作を行う際に邪魔とならないように断熱材18を内装壁6の壁面6aに設けることができ、サッシ11の開閉の操作性を損なうことなく、断熱性能を向上することが可能となる。
また、本実施形態に係る内装壁5,6の改修方法及び改修構造1によれば、他方の壁面6aにおける断熱材18が開口部領域Rから離間する距離Dは、一方の壁面5aにおける断熱材17の厚さT1と略同一である。よって、例えば断熱材17を隙間Sに丁度納めることができ、一方の壁面5a及び他方の壁面6aに重ね貼りされた各断熱材17,18の納まりを施工が簡単で見栄えのよい納まりとすることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る改修方法及び改修構造について説明する。図4は、第2実施形態に係る改修方法によって改修された後の内装壁の一部を示す横断面図である。図4に示すように、第2実施形態に係る改修方法は、他方の壁面6aにおいて断熱材18が開口部領域Rから離間することで断熱材18と開口部領域Rとの間に形成された隙間Sに、断熱材18の厚さT2及び額縁15の見付け寸法W1よりも薄い厚さTの機能材30を設ける点で、第1実施形態に係る改修方法とは異なる。機能材30の厚さTは、例えば6mm〜20mm程度である。なお、機能材30の厚さTは、断熱材18の厚さT2の1/2〜1/20程度の厚さであってもよい。
機能材30は、重ね貼りされた断熱材18より優れた断熱性能又は異なる機能(熱を放出して周辺の温度低下を抑制する機能や湿気を吸収して結露を抑制する機能等)を有する部材を意味し、例えば、真空断熱材、蓄熱材、発熱体、又は吸放湿材等である。真空断熱材は、薄板で囲まれた空間を空気の対流による熱移動が無視できるレベルまで低圧にして断熱させるように構成され、断熱材17,18と比べて高い断熱性能を有する。なお、真空断熱材は、全表面が薄い金属系フィルムで覆われた状態で用いられてもよい。真空断熱材は、例えば5mm〜15mm程度の厚さを有する。
蓄熱材は、熱を潜熱として蓄える潜熱蓄熱材である。蓄熱材は、例えばパラフィン系の潜熱蓄熱材であり、パラフィン系物質が板状の合成樹脂材料等に練り込まれ、又は塗り壁材に混入された状態で用いられる。蓄熱材は、太陽光の熱等を吸収して蓄熱する。蓄熱材は、例えば6mm〜20mm程度の厚さを有する。
発熱体は、通電により発熱する薄い面状のヒータである。発熱体は、例えば1mm程度の厚さであり、9.5mm程度の厚さの石膏ボード等の下に設置される。また、発熱体は、化粧材に組み込まれた状態で取り付けられてもよい。なお、発熱体は、ヒータ付きの鏡等であってもよい。
吸放湿材は、吸放湿性能を有する機能材30として用いられる。吸放湿性能とは、湿度が上がると湿気を吸収し、且つ、湿度が下がると吸い込んだ湿気を放出する性能である。吸放湿材は、例えば珪藻土又はALCの紛体等の内部に気泡を多く含み、水蒸気を吸着する表面積が大きい材料によって構成されている。吸放湿材は、6mm〜12mm程度の厚さを有する。
このような改修方法によって改修された内装壁5,6の改修構造1Bでは、機能材30は、断熱材18の端面18aと額縁15の見付面15aとの間において、内装壁6の壁面6a上に設けられている。すなわち、機能材30は、壁面6aにおける断熱材18が重ね貼りされていない非重ね貼り領域A(図2参照)に対応する領域に設けられている。
以上、本実施形態に係る内装壁5,6の改修方法及び改修構造1Bによれば、断熱材18と開口部領域Rとの間に形成された隙間S、すなわち開口部領域Rの付近に、他方の壁面6aに重ね貼りされた断熱材18の厚さT2及び額縁15の厚さよりも薄い厚さの機能材30が存在する。よって、開口部領域Rに近接する範囲には、サッシ11の開閉の操作を行う際に邪魔とならない厚さの機能材30が設けられるので、サッシ11の開閉の操作性を損なうことなく、後述のように開口部領域Rの付近の温度低下や結露発生を抑制することができる。
機能材30が真空断熱材である場合には、開口部領域Rの付近の温度低下を抑制するのに好適である。機能材30が蓄熱材である場合には、開口部領域Rの付近に蓄熱材が設けられるので、屋外から開口部領域Rを介して入射してきた太陽光の熱が蓄熱材に蓄えられ、その熱が徐々に放出されることで、開口部領域Rの付近の温度低下を抑制することができる。
機能材30が面状の発熱体である場合には、開口部領域Rの付近に面状の発熱体が設けられるので、発熱体が通電されることで温められる結果、開口部領域Rの付近の温度低下を抑制することができる。機能材30が吸放湿材である場合には、開口部領域Rの付近に吸放湿材が設けられるので、吸放湿材によって水分が吸着され、開口部領域Rの付近における結露発生を抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る改修方法及び改修構造について説明する。図5は、第3実施形態に係る改修方法によって改修された後の内装壁の一部(入隅部)を示す横断面図である。図5に示すように、第3実施形態に係る改修方法は、外周壁3,4に沿った内装壁5,6の改修方法ではなく、外周壁3に沿った内装壁5及び間仕切り壁としての内装壁8の改修方法である点で、第1実施形態に係る改修方法と相違する。すなわち、本実施形態では、屋内側から見た入隅部10において直交する二つの内装壁が、外周壁3に沿った内装壁5及び間仕切り壁としての内装壁8である。
本実施形態に係る改修方法では、第1実施形態に係る改修方法と同様、サッシ11が設けられる側の一方の内装壁5の屋内側の壁面5aには、開口部領域Rを除いた部分に断熱材17を重ね貼りする。サッシ11が設けられない側の他方の内装壁8の壁面8aでは、開口部領域Rから離間させて断熱材18を重ね貼りする。内装壁8の壁面8aにおける断熱材18が開口部領域Rから離間する距離Dは、例えば内装壁5の壁面5aにおける断熱材17の厚さT1と略同一である。すなわち、額縁15の見付面15aと、見付面15aと対向する断熱材18の端面18aとの間に、断熱材17の厚さT1と略同一の幅の隙間Sを有している。
上述のような改修方法によって、内装壁5,8の改修構造1Cが構成される。改修構造1Cでは、内装壁8の壁面8aにおける開口部領域Rの付近に、断熱材18が重ね貼りされていない非重ね貼り領域Aが形成されている。
以上、本実施形態に係る間仕切り壁を含む内装壁5,8の改修方法及び改修構造1Cにおいても、第1実施形態と同様、入隅部10を構成する二つの内装壁5,8の壁面5a,8aのうち、他方の壁面8aに重ね貼りされた断熱材18が、サッシ11が設けられる開口部領域Rから離間している。これにより、当該開口部領域Rの付近に断熱材18が存在しない領域である非重ね貼り領域Aができる。よって、サッシ11の開閉の操作を行う際に邪魔とならないように断熱材18を内装壁8の壁面8aに設けることができ、サッシ11の開閉の操作性を損なうことなく、断熱性能を向上することが可能となる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係る改修方法及び改修構造について説明する。図6は、第4実施形態に係る改修方法によって改修された後の内装壁の一部(入隅部)を示す斜視図である。図6に示すように、第4実施形態に係る改修方法では、サッシ11の屋内側に窓かけであるカーテン40を取り付ける点で、第1実施形態に係る改修方法とは異なる。
本実施形態の改修方法においては、他方の壁面6aにおける断熱材18と開口部領域Rとの間に形成される隙間Sに収納されるカーテン40を、サッシ11の屋内側にカーテンレール等を介して取り付ける。カーテン40は、吸放湿性を有している。このような改修方法によって構成された改修構造1Dにおいて、カーテン40は、サッシ11の手前(屋内側)で水平方向に開閉される。カーテン40を開いた状態にしておく場合、カーテン40は束ねられた状態で、断熱材18と開口部領域Rとの間に形成された隙間Sに収納される。
以上、本実施形態に係る内装壁5,6の改修方法及び改修構造1Dにおいても、第1実施形態に係る改修方法及び改修構造1と同様、開口部領域Rの付近に断熱材18が存在しない領域である非重ね貼り領域Aができる。よって、サッシ11の開閉の操作を行う際に邪魔とならないように断熱材18を内装壁8の壁面8aに設けることができ、サッシ11の開閉の操作性を損なうことなく、断熱性能を向上することが可能となる。
さらに、本実施形態に係る内装壁5,6の改修方法及び改修構造1Dによれば、断熱材18と開口部領域Rとの間に形成された隙間Sに収納されるカーテン40の吸放湿性により、当該隙間S、すなわち開口部領域Rの付近における結露発生を抑制することができる。また、隙間Sを利用してカーテン40を収納することができるので、見栄えを良くすることができる。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態のみに限定されない。
上記実施形態において、内装壁6の壁面6aにおける断熱材18が開口部領域Rから離間する距離Dは、断熱材17の厚さT1と略同一であったが、これに限られない。例えば、距離Dは、サッシ11の開閉の操作の際に邪魔になることがない程度に断熱材17の厚さT1よりも小さくてもよく、断熱性能を損なわない程度に断熱材17の厚さT1よりも大きくてもよい。また、距離Dは、25mm以上300mm以下であってもよい。この場合、サッシの開閉の操作性を損なうことなく、断熱性能を高める上で好適である。なお、距離Dは、断熱性能をより高めるためには、200mm以下が好ましく、100mm以下が更に好ましい。
また、額縁15の見付面15aが一方の内装壁5の壁面5aよりも屋内側に突出している場合には、この壁面5aに対して見付面15aが突出した散り寸法に応じて他方の内装壁6の壁面6aにおける断熱材18が開口部領域Rから離間する距離Dを決定してもよい。例えば、壁面5aにおける断熱材17の厚さT1から壁面5aに対して見付面15aが突出する散り寸法を引いた長さを、他方の内装壁6の壁面6aにおける断熱材18が開口部領域Rから離間する距離Dとしてもよい。この場合、額縁15の見付面15aが一方の内装壁5の壁面5aに対して突出する散り寸法に応じて、他方の内装壁6の壁面6aにおける断熱材18が開口部領域Rから離間する距離D(断熱材18と額縁15の見付面15aとの間に形成される隙間S)を断熱材17の納まりが良いものとすることが可能となる。
機能材30の厚さは、断熱材18の厚さT2及び額縁15の見付け寸法W1よりも薄いとしたが、これに限られない。サッシ11の開閉の操作性を損なわない限り、断熱材18の厚さT2及び額縁15の見付け寸法W1のいずれかと比べて厚くてもよい。
なお、サッシ11は、二重サッシ又はアルミ樹脂複合断熱サッシ等としてもよい。
1,1B,1C,1D…改修構造、5,6,8…内装壁、5a,6a,8a…壁面、10…入隅部、11…サッシ、15…額縁(内装開口枠)、17,18…断熱材、T1,T2,T…厚さ、30…機能材、40…カーテン(窓かけ)、100…既存建物、D…距離、R…開口部領域、S…隙間、W1…見付け寸法。

Claims (11)

  1. 屋内側から見た入隅部にサッシが設けられた既存建物の内装壁の改修方法であって、
    前記入隅部の直交する二つの前記内装壁の屋内側の壁面のうち、
    前記サッシが設けられる側の一方の前記壁面では、前記サッシが設けられる開口部領域を除いた範囲に断熱材を重ね貼りし、
    前記サッシが設けられない側の他方の前記壁面では、前記サッシの周縁に設けられる内装開口枠から屋内側に離間させて断熱材を重ね貼りする、内装壁の改修方法。
  2. 前記他方の壁面における前記断熱材が前記開口部領域から離間する距離は、前記一方の壁面における前記断熱材の厚さと略同一である、
    請求項1に記載の内装壁の改修方法。
  3. 前記他方の壁面における前記断熱材が前記開口部領域から離間する距離は、25mm以上300mm以下である、
    請求項1に記載の内装壁の改修方法。
  4. 前記他方の壁面における前記断熱材と前記開口部領域との間に形成される隙間に、前記他方の壁面における前記断熱材の厚さよりも薄い厚さの機能材を設ける、
    請求項2又は3に記載の内装壁の改修方法。
  5. 前記他方の壁面における前記断熱材と前記開口部領域との間に形成される隙間に、前記内装開口枠の見付け寸法よりも薄い厚さの機能材を設ける、
    請求項2又は3に記載の内装壁の改修方法。
  6. 前記機能材は、真空断熱材である、
    請求項4又は5に記載の内装壁の改修方法。
  7. 前記機能材は、蓄熱材である、
    請求項4又は5に記載の内装壁の改修方法。
  8. 前記機能材は、面状の発熱体である、
    請求項4又は5に記載の内装壁の改修方法。
  9. 機能材は、吸放湿材である、
    請求項4又は5に記載の内装壁の改修方法。
  10. 前記他方の壁面における前記断熱材と前記開口部領域との間に形成される隙間に収納される窓かけを、前記サッシの屋内側に取り付ける、
    請求項2又は3に記載の内装壁の改修方法。
  11. 屋内側から見た入隅部にサッシが設けられた既存建物の内装壁の改修構造であって、
    前記入隅部の直交する二つの前記内装壁の屋内側の壁面のうち、
    前記サッシが設けられる側の一方の前記壁面では、前記サッシが設けられる開口部領域を除いた範囲に断熱材が重ね貼りされており、
    前記サッシが設けられない側の他方の前記壁面では、前記サッシの周縁に設けられる内装開口枠から屋内側に離間させて断熱材を重ね貼りする、
    内装壁の改修構造。
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