JP6386071B2 - 標本観察装置及び標本観察方法 - Google Patents

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Description

本発明は、標本観察装置及び標本観察方法に関するものである。
無色透明な標本を観察する方法として、変調コントラスト法がある。変調コントラスト法を行う観察装置では、照明光学系に開口板が配置され、観察光学系に変調器が配置されている。ここで、開口板と変調器とは共役な関係になっている。また、開口板には、光軸(開口板の中心)から離れた位置に透過部が矩形状に形成されている。一方、変調器には、互いに異なる透過率を持つ領域が複数形成されている。これらの領域は、隣接して形成されている。また、これらの領域は、いずれも透過部の像を含み得る大きさ(幅)になっている。
上述のように、透過部は光軸から離れた位置に形成されている。そのため、透過部を通過した照明光は、標本を斜め方向から照明するように、コンデンサレンズから出射する。コンデンサレンズを出射した照明光は標本を透過して、変調器に到達する。ここで、変調器には、例えば、3つの領域A(透過率100%)、領域B(透過率20%)及び領域C(透過率0%)が形成されているとする。
標本の表面が平坦な場合、標本を透過した光束は変調器の領域Bに到達する。その結果、領域Bの透過率に応じた明るさの標本像が形成される。また、標本の表面が右肩上がりの斜面となっていると、標本を透過するとき光束は右方へ屈折する。この場合、標本を透過した光束は変調器の領域Cに到達する。その結果、領域Cの透過率に応じた明るさの標本像が形成される。また、標本の表面が左肩上がりの斜面となっていると、標本を透過するとき光束は左方へ屈折する。この場合、標本を透過した光束は変調器の領域Aに到達する。その結果、領域Aの透過率に応じた明るさの標本像が形成される。このように、標本が無色透明で、平坦面と斜面とを有する場合、標本像は、平坦面部分が灰色に、斜面部分が黒又は白く見える。
このように、変調コントラスト法では、標本が無色透明であっても、陰影(明暗)を持つ立体感のある像として観察することが可能となる。このような変調コントラスト法を用いた観察装置として、特許文献1や特許文献2に記載の観察装置がある。
特開昭51−29149号公報 特開2004−126590号公報
特許文献1や特許文献2の観察装置では、変調器に、互いに透過率が異なる複数の領域が形成されている。この変調器は、対物レンズの内部に配置されている。さらに、変調器に形成された複数の領域は、矩形状(短冊状)に形成されている。一方、開口板の透過部も矩形状に形成されている。
ここで、対物レンズを顕微鏡本体に固定すると、対物レンズの瞳面内での複数の領域の位置が決まる。特許文献1や特許文献2の装置では、領域と透過部とが共役な関係となるように、開口板の調整を行わなくてはならない。具体的には、領域の長軸方向と透過部の長軸方向とを一致させなくてはならない。そのため、特許文献1や特許文献2の装置では、開口板の位置調整が煩雑になる。
また、特許文献1や特許文献2の装置では、対物レンズを装置に固定した時点で、対物レンズの瞳面内での複数の領域の位置が決まる。そのため、陰影が発生する方向は、複数の領域の位置に対応する方向に限られてしまう。
また、特許文献1や特許文献2の装置では、変調器が対物レンズの内部に配置されている。そのため、変調コントラスト法以外の観察法を行う場合には、変調器を取り除くか、対物レンズを取り替える必要がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、陰影の発生方向が限定されない標本観察装置及び標本観察方法を提供することを目的とする。また、開口部材の位置調整が簡素な標本観察装置及び標本観察方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の標本観察装置は、
照明光学系と、観察光学系と、を備え、
照明光学系は、光源と、コンデンサレンズと、開口部材と、を有し、
観察光学系は、対物レンズと、結像レンズと、を有し、
開口部材は、遮光部又は減光部と、透過部と、を有し、
開口部材は、遮光部又は減光部が照明光学系の光軸を含むように配置され、
透過部は、遮光部又は減光部の外縁よりも外側に位置し、
対物レンズの瞳の外縁よりも内側に、透過部の内縁の像が形成され、
対物レンズの瞳の外縁よりも外側に、透過部の外縁の像が形成され、
以下の条件式を満足することを特徴とする。
0.005≦Ratio≦0.9
ここで、
Ratio=(Rob−R×β)/(R×β−Rob)、
は、照明光学系の光軸から透過部の内縁までの長さ、
は、照明光学系の光軸から透過部の外縁までの長さ、
obは、対物レンズの瞳の半径、
βは、対物レンズの焦点距離をコンデンサレンズの焦点距離で割った値、
である。
また、本発明の標本観察装置は、
光源と、光学系と、物体を保持する保持部材と、を有し、
光学系は、第1の光学系と、第2の光学系と、を有し、
第1の光学系と第2の光学系は、保持部材を挟んで対向して配置され、
第1の光学系は開口部材を有し、
開口部材の透過部の像が、第2の光学系の瞳位置に形成されるように、光学系は構成され、
以下の条件式(3)を満足することを特徴とする。
1.1≦I0.1/I (3)
ここで、
0.1は、△d=0.1×Robのときに、第2の光学系の瞳を通過する光量、
は、△d=0のときに、第2の光学系の瞳を通過する光量、
△dは、第2の光学系の瞳に対する開口部材の透過部の像のずれ量、
obは、第2の光学系の瞳の半径、
である。
また、本発明の標本観察方法は、
対物レンズの光軸と交差するように、所定の幅の光束を標本に照射して標本を観察する方法であって、
対物レンズの瞳位置に到達した所定の幅の光束が、標本が無い状態のときに以下の条件(A)、(B)及び(C)を満足することを特徴とする。
(A)所定の幅の光束のうち、最も内側の光は対物レンズの瞳の内側に位置する。
(B)所定の幅の光束のうち、最も外側の光は対物レンズの瞳の外側に位置する。
(C)対物レンズの瞳の内側に位置する光束の幅は、対物レンズの瞳の外側に位置する光束の幅の0.005倍以上、0.9倍以下である。
本発明によれば、陰影の発生方向が限定されない標本観察装置及び標本観察方法を提供できる。また、開口部材の位置調整が簡素な標本観察装置及び標本観察方法を提供できる。
図1は実施形態の標本観察装置の構成を示す図である。
図2は開口部材の構成を示す図であって、(a)は不透明な部材で構成された開口部材を示す図、(b)は透明な部材で構成された開口部材を示す図である。
図3は標本が存在しない場合の対物レンズの瞳と開口部材の像との関係を示す図であって、(a)は標本位置における光の屈折の様子を示す図、(b)は対物レンズの瞳と開口部材の像との関係を示す図、(c)は対物レンズの瞳を通過する光束の様子を示す図である。
図4は標本が存在する場合の対物レンズの瞳と開口部材の像との関係を示す図であって、(a)は標本位置における光の屈折の様子を示す図、(b)は対物レンズの瞳と開口部材の像との関係を示す図、(c)は対物レンズの瞳を通過する光束の様子を示す図である。
図5は本実施形態の標本観察装置で得られた標本の電子画像である。
図6は対物レンズの瞳と開口部材の像との関係を示す図であって、(a)は、光軸から透過部の内縁までの長さ、光軸から透過部の外縁での長さ及び対物レンズの瞳の半径の関係を示す図、(b)は対物レンズの瞳に対する開口部材の像のずれを示す図である。
図7(a)は対物レンズの瞳に対する開口部材の像のずれ量と、対物レンズの瞳を通過する光束の量との関係を示すグラフ、(b)〜(d)は、対物レンズの瞳に対する開口部材の像のずれを示す図であって、(b)はずれがない場合、(c)はずれが少ない場合、(d)はずれが多い場合、を示す。
図8は、透過部の像と対物レンズの瞳の関係を示す図である。
図9は、ずれ量Δと光束の量I(像の明るさ)の変化の関係を示す図である。
図10は、ずれ量Δと光束の量I(像の明るさ)の変化の関係を示す図である。
図11は、R×β−RobとRatioについて好ましい範囲を示す図である。
図12は対物レンズの瞳と開口部材の像との関係を示す図あって、(a)は標本が存在しない場合の図、(b)は標本が存在する場合の図である。
図13(a)は対物レンズの瞳に対する開口部材の像のずれ量と、対物レンズの瞳を通過する光束の量との関係を示すグラフ、(b)〜(d)は、対物レンズの瞳に対する開口部材の像のずれを示す図であって、(b)はずれがない場合、(c)はずれが少ない場合、(d)はずれが多い場合、を示す。
図14は実施形態の別の標本観察装置の構成を示す図である。
図15は開口部材の構成を示す図であって、透明な部材に減光部を設けた開口部材を示す図である。
図16は画像処理装置を備えた標本観察装置の構成を示す図である。
本発明のある態様にかかる実施形態の作用効果を説明する。なお、本実施形態の作用効果を具体的に説明するに際しては、具体的な例を示して説明することになる。しかし、それらの例示される態様はあくまでも本発明に含まれる態様のうちの一部に過ぎず、その態様には数多くのバリエーションが存在する。したがって、本発明は例示される態様に限定されるものではない。
実施形態の標本観察装置及び標本観察方法について説明する。以下の各実施形態の標本観察装置及び標本観察方法は、明視野観察の状態で用いられるものである。本実施形態における明視野観察では、蛍光観察のように、励起フィルタ、ダイクロイックミラー、吸収フィルタからなる蛍光ミラーユニットは用いられない。よって、明視野観察の状態では、標本が無色透明の場合、標本像を形成する光(以下、適宜、「結像光」という)の波長帯域は、標本を照明する光(以下、適宜、「照明光」という)の波長帯域のうちの一部と一致しているか、又は結像光の波長帯域と照明光の波長帯域とは一致している。
また、本実施形態の標本観察装置及び標本観察方法における明視野観察では、位相差観察における位相膜や、微分干渉観察における微分干渉プリズムは用いられない。また、本実施形態における明視野観察では、変調コントラスト観察における変調器は用いられない。
本実施形態の標本観察装置は、照明光学系と、観察光学系と、を備え、照明光学系は、光源と、コンデンサレンズと、開口部材と、を有し、観察光学系は、対物レンズと、結像レンズと、を有し、開口部材は、遮光部又は減光部と、透過部と、を有し、開口部材は、遮光部又は減光部が照明光学系の光軸を含むように配置され、透過部は、遮光部又は減光部の外縁よりも外側に位置し、対物レンズの瞳の外縁よりも内側に、透過部の内縁の像が形成され、対物レンズの瞳の外縁よりも外側に、透過部の外縁の像が形成され、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする。
0.005≦Ratio≦0.9 (1)
ここで、
Ratio=(Rob−R×β)/(R×β−Rob)、
は、照明光学系の光軸から透過部の内縁までの長さ、
は、照明光学系の光軸から透過部の外縁までの長さ、
obは、対物レンズの瞳の半径、
βは、対物レンズの焦点距離をコンデンサレンズの焦点距離で割った値、
である。
本実施形態の標本観察装置について説明する。なお、以下の説明では、まず、開口部材が遮光部を有する場合について説明し、次に、開口部材が減光部を有する場合について説明する。
本実施形態の標本観察装置は、照明光学系と、観察光学系と、を備え、照明光学系は、光源と、コンデンサレンズと、開口部材と、を有し、観察光学系は、対物レンズと、結像レンズと、を有し、開口部材は、遮光部と、透過部と、を有し、開口部材は、遮光部が照明光学系の光軸を含むように配置され、透過部は、遮光部の外縁よりも外側に位置し、対物レンズの瞳の外縁よりも内側に、透過部の内縁の像が形成され、対物レンズの瞳の外縁よりも外側に、透過部の外縁の像が形成されることを特徴とする。
本実施形態の標本観察装置について、図1を用いて説明する。図1は本実施形態の標本観察装置の構成を示す図である。
標本観察装置100は、例えば、正立型顕微鏡であって、照明光学系と観察光学系とを備える。照明光学系は、光源1と、コンデンサレンズ4と、開口部材5とを有する。なお、必要に応じて、照明光学系は、レンズ2やレンズ3を有する。一方、観察光学系は、対物レンズ8と結像レンズ10とを有する。
光源1から出射した光は、レンズ2とレンズ3を通過して、コンデンサレンズ4に到達する。コンデンサレンズ4には、開口部材5が設けられている。ここでは、コンデンサレンズ4と開口部材5とが、一体で構成されている。しかしながら、開口部材5とコンデンサレンズ4とを、それぞれ別体で構成しても良い。
開口部材5について説明する。開口部材の構成を図2に示す。(a)は不透明な部材で構成された開口部材を示し、(b)は透明な部材で構成された開口部材を示している。
図2(a)に示すように、開口部材5は、遮光部5a1と透過部5bとを有する。更に、開口部材5は遮光部5a2を有する。遮光部5a1と5a2は不透明な部材、例えば、金属板で構成されている。透過部5bは金属板に形成された空隙(孔)である。
開口部材5では、遮光部5a1を保持するために、遮光部5a1と遮光部5a2との間に接続部5a3が3つ形成されている。そのため、透過部5bは3つに分かれている。透過部5bの各々形状は略扇状(離散的な輪帯形状)になっている。なお、接続部5a3の数は3つに限定されない。
開口部材5は、遮光部5a1が照明光学系の光軸を含むように配置されている。また、遮光部5a1の外縁5cは、照明光学系の光軸から所定の距離だけ離れた位置にある。よって、開口部材5に入射した照明光は、光束の中心が遮光部5a1によって遮光される。ここで、遮光部5a1と透過部5bとの境が、遮光部5a1の外縁5cになる。
遮光部5a2は、遮光部5a1や透過部5bよりも外側(光軸から離れる方向)に位置している。ここで、透過部5bと遮光部5a2との境が、遮光部5a2の内縁5dになる。
透過部5bは、遮光部5a1の外縁5cよりも外側に位置している。ここで、遮光部5a1と透過部5bとの境が、透過部5bの内縁になる。また、透過部5bと遮光部5a2との境が、透過部5bの外縁になる。よって、5cは、遮光部5a1の外縁と透過部5bの内縁とを示し、5dは、遮光部5a2の内縁と透過部5bの外縁とを示している。
また、図2(b)に示すように、開口部材5’は、遮光部5’a1と透過部5’bとを有する。更に、開口部材5’は遮光部5’a2を有する。遮光部5’a1、5’a2及び透過部5’bは透明な部材、例えば、ガラス板や樹脂板で構成されている。遮光部5’a1と5’a2は、例えば、遮光塗料をガラス板上に塗布することで形成されている。一方、透過部5’bには何も塗布されていない。よって、透過部5’bはガラス板そのものである。
開口部材5’では、透過部5’bの形状は円環になっている。これは、遮光部5’a2を保持する必要が無いからである。そのため、開口部材5’では、遮光部5’a1と遮光部5’a2との間に接続部は形成されていない。
なお、開口部材5’と開口部材5との主な違いは、材料と接続部の有無である。よって、遮光部5’a1、5’a2及び透過部5’bについての詳細な説明は省略する。
なお、開口部材5の遮光部5a2と接続部5a3や開口部材5’の遮光部5’a2は、必ずしも必要ではない。例えば、照明光の光束径(直径)を、透過部5bの外縁や透過部5’bの外縁と一致させるようにすれば良い。
以上のように、開口部材5、5’は遮光部5a1、5’a1と透過部5b、5’bとを備えている。よって、開口部材5、5’からは、略円環状又は円環状(以下、適宜、「円環状」という)の照明光が出射する。
図1に戻って説明を続ける。開口部材5と光源1とは共役な関係になっている。よって、光源1から出射した照明光は、開口部材5の位置で集光する。すなわち、開口部材5の位置に光源1の像が形成される。
開口部材5から出射した照明光は、コンデンサレンズ4に入射する。ここで、開口部材5の位置は、コンデンサレンズ4の焦点位置(あるいは、コンデンサレンズ4の瞳位置)と一致している。そのため、コンデンサレンズ4から出射する照明光は、平行光になる。また、透過部の形状が円環状になっているので、照明光の形状も円環状になる。そのため、コンデンサレンズ4から出射する照明光は、観察光学系の光軸(照明光学系の光軸)と交差するように出射する。
コンデンサレンズ4から出射した照明光は、標本7に到達する。標本7は保持部材6上に載置されている。標本7は、例えば細胞であって、無色透明である。
標本7を透過した光、すなわち、結像光は顕微鏡対物レンズ8(以下、適宜、「対物レンズ」という)に入射する。この対物レンズ8は、例えば、明視野観察用の顕微鏡対物レンズである。よって、対物レンズ8の光路中にはレンズが存在するだけで、位相板や変調板のように光の強度や位相を変化させる光学部材は存在していない。
対物レンズ8から出射した結像光は、結像レンズ10に入射する。そして、結像レンズ10を出射した結像光によって、像位置11に標本7の像が形成される。
図1に示すように、標本7を透過した平行光は、対物レンズの瞳9に集光する。このように、対物レンズの瞳9と開口部材5とは共役な関係になっている。よって、対物レンズの瞳9の位置に開口部材5の像が形成される。
対物レンズの瞳9と開口部材5の像との関係について説明する。なお、以下の説明では、開口部材として、図2(b)に示す開口部材5’が用いられているものとする。
図3は、対物レンズの瞳と開口部材の像との関係を示す図であって、標本が存在しない場合を示している。(a)は標本位置における光の屈折の様子を示す図、(b)は対物レンズの瞳と開口部材の像との関係を示す図、(c)は対物レンズの瞳を通過する光束の様子を示す図である。なお、標本が存在しない場合には、標本は存在するものの、その表面が平坦になっている場合が含まれる。
また、図4は、対物レンズの瞳と開口部材の像との関係を示す図であって、標本が存在する場合を示している。(a)は標本位置における光の屈折の様子を示す図、(b)は対物レンズの瞳と開口部材の像との関係を示す図、(c)は対物レンズの瞳を通過する光束の様子を示す図である。なお、標本が存在する場合とは、標本の表面が傾斜している(非平坦になっている)場合である。よって、標本は存在するものの、その表面が平坦になっている場合は、標本が存在する場合に含まれない。
標本が存在しない場合、図3(a)に示すように、保持部材6へ入射する光と保持部材6から出射する光とは、光の進行方向が同じになる。その結果、対物レンズの瞳位置に形成される開口部材の像は、図3(b)に示すようになる。なお、符号9で示す円(円周)は対物レンズの瞳の外縁で、円(円周)の内側が対物レンズの瞳になる。
図3(b)に示すように、透過部の像20の形状は円環で、遮光部の像21の形状は円で、対物レンズの瞳9の形状は円である。そして、透過部の像20と、遮光部の像21と、対物レンズの瞳9とが同心状になっている。また、透過部の像20の中心と、遮光部の像21の中心と、対物レンズの瞳9の中心とは一致している。遮光部の像21は、例えば、図2における遮光部5a1や5’a1の像である。
ここで、透過部の像20の中心とは、透過部の外縁の像20aを形作る円の中心のことである(透過部の像20は円環なので、透過部の像20の中心は、透過部の内縁の像20bを形作る円の中心でもある)。
そして、透過部の内縁の像20bは、対物レンズの瞳9の外縁よりも内側(光軸に近づく方向)に位置している。また、透過部の外縁の像20aは、対物レンズの瞳9の外縁よりも外側(光軸から離れる方向)に位置している。このように、本実施形態の標本観察装置では、対物レンズの瞳9の外縁よりも内側に、透過部の内縁の像20bが形成され、対物レンズの瞳9の外縁よりも外側に、透過部の外縁の像20aが形成される。
ここで、対物レンズの瞳9の外縁よりも外側の光は、対物レンズの瞳9を通過しない(対物レンズ8から出射しない)。よって、対物レンズの瞳9を通過する光束の領域は、図3(c)に示すように、透過部の内縁の像20bから対物レンズの瞳9の外縁までの間の領域になる。そして、この領域全体の面積が、標本像の明るさに対応する。
一方、標本が存在する場合、図4(a)に示すように、保持部材6へ入射する光と標本から出射する光とは、光の進行方向が異なる。その結果、対物レンズの瞳位置に形成される開口部材の像は、図4(b)に示すようになる。なお、図4(b)においても、符号9で示す円(円周)は対物レンズの瞳の外縁で、円(円周)の内側が対物レンズの瞳になる。
図4(b)に示すように、透過部の像20の形状は円環で、遮光部の像21の形状は円で、対物レンズの瞳9の形状は円である。ただし、透過部の像20及び遮光部の像21と、対物レンズの瞳9とは同心状になっていない。また、透過部の像20の中心及び遮光部の像21の中心と、対物レンズの瞳9の中心とは一致していない。すなわち対物レンズの瞳9の中心に対して、透過部の像20の中心及び遮光部の像21の中心は紙面内の左方向にずれている。
また、対物レンズの瞳9を通過する光束の領域は、図4(c)に示すように、透過部の内縁の像20bから対物レンズの瞳9の外縁までの間の領域になる。そして、この領域全体の面積が、標本像の明るさに対応する。
ここで、図4(b)では、透過部の内縁の像20bは、対物レンズの瞳9の外縁の内側に位置している。言い換えると、図4(b)では、遮光部の像21は、対物レンズの瞳9の外縁の内側に位置している。これは、標本の表面の傾斜が小さいからである。一方、標本が存在しない場合でも、遮光部の像21は、対物レンズの瞳9の外縁の内側に位置している。そのため、標本が存在する場合であっても、標本の表面の傾斜が小さいと、標本像の明るさは、標本が存在しない場合と同じになる。
しかしながら、標本の表面の傾斜が更に大きくなると、対物レンズの瞳9の中心に対する透過部の像20の中心のずれ(以下、適宜、「透過部の像のずれ」という)が更に大きくなる。この場合、後述(図7)するように、透過部の内縁の像20bの一部が、対物レンズの瞳9の外縁よりも外側に位置するようになる。また、透過部の外縁の像20aの一部が、対物レンズの瞳9の外縁よりも内側に位置するようになる。言い換えると、遮光部の像21の一部が、対物レンズの瞳9の外縁の外側に位置する。その結果、対物レンズの瞳9を通過する光束の領域は大きく変化する。すなわち、標本像の明るさが、標本が存在しない場合と異なる。
このように、本実施形態の標本観察装置では、標本における形状の変化(傾斜の変化)が、透過部の像のずれの変化に変換される。そして、透過部の像のずれの変化によって、対物レンズの瞳を通過する光束の量に変化が生じる。すなわち、標本における形状の変化を明暗の変化として検出できる。その結果、標本が無色透明であっても、陰影のある標本像を得ることができる。
しかも、本実施形態の標本観察装置では、変調コントラスト法のように変調器を用いる必要がない。そのため、変調器に対する開口部材の位置調整が不要になる。その結果、開口部材の位置調整が簡素になる。更に、変調器を用いないことで、対物レンズは明視野観察法の対物レンズを使用できる。よって、同じ対物レンズで、様々な観察方法(例えば、明視野観察や、蛍光観察や、偏光観察等の観察方法)が手軽に行える。
また、陰影の発生方向は、対物レンズの瞳9に対する透過部の像20のずれの方向で決まるが、透過部の像のずれの方向は制限されない。そのため、本実施形態の標本観察装置では、陰影の発生方向が限定されない。
本実施形態の標本観察装置における観察結果の例を図5に示す。図5は、細胞の電子画像である。図5に示すように、本実施形態の標本観察装置によれば、無色透明な細胞の輪郭や内部構造を明瞭に観察できる。
このようにすることで、標本における形状の変化を明暗の変化として検出できる。
対物レンズの瞳と透過部の像の関係について更に説明する。図6は、対物レンズの瞳と開口部材の像との関係を示す図である。ここで、図6(a)に、光軸から透過部の内縁までの長さR、光軸から透過部の外縁までの長さR及び対物レンズの瞳の半径Robの関係を示している。
図6(a)に示すように、R、R及びRobの関係は、R×β<Rob、Rob<R×βになっている。R×β<Robとなるようにすることで、対物レンズの瞳の外縁よりも内側に、透過部の内縁の像が形成される。また、Rob<R×βとなるようにすることで、対物レンズの瞳の外縁よりも外側に、透過部の外縁の像が形成される。その結果、標本における形状の変化を明暗の変化として検出できる。
なお、開口部材の形状は、軸対称な形状であることが好ましい。このようにすることで、陰影の発生方向が限定されない。
なお、軸対称な形状としては、例えば、円や多角形がある。遮光部の形状を円とし、透過部の形状を円環とすると、Rは円環の内縁の半径、Rは円環の外縁の半径である。また、遮光部の形状を多角形とし、透過部の形状を環状の多角形とすると、Rは透過部の内側の多角形に内接する円の半径、Rは透過部の外側の多角形に外接する円の半径である。
また、本実施形態の標本観察装置では、対物レンズの瞳位置において、透過部の像の中心は、対物レンズの瞳の中心と一致することが好ましい。
このようにすることで、陰影の発生方向が限定されない。
図6(b)は対物レンズの瞳に対する開口部材の像のずれを示す図である。図6(b)では、対物レンズの瞳の中心に対して、開口部材の像の中心がずれている。このずれ量をΔ、対物レンズの瞳を通過する光束の領域(面積)をSで示している。なお、図6(b)では、遮光部の像(例えば、図3に示す遮光部の像21)の形状が円で、透過部の像の形状が円環で、しかも両者が同心状になっている。このような場合、透過部の像のずれは、対物レンズの瞳の中心に対する開口部材の像の中心のずれと等しい。よって、図6(b)におけるずれ量Δは、透過部の像のずれ量でもある。
図6(b)において、ずれ量Δを変化させると、面積Sも変化する。そこで、ずれ量Δを変化させて、そのときの面積Sを求めた結果を図7に示す。図7において(a)は、対物レンズの瞳に対する開口部材の像のずれ量と、対物レンズの瞳を通過する光束の量との関係を示すグラフ、(b)〜(d)は、対物レンズの瞳に対する開口部材の像のずれを示す図である。ここで、(b)はずれがない場合、(c)はずれが少ない場合、(d)はずれが多い場合、を示す。
図7(a)では、R×β=0.97×Rob、R×β=1.15×Robで、計算を行っている。また、透過部の透過率は100%にしている。また、図7(a)において、横軸の数値は、ずれ量Δを対物レンズの瞳の半径Robで規格化している。また、縦軸の数値は、ずれ量Δが0のときの面積(π(Rob −(R×β)))で規格化している。
なお、面積Sは対物レンズの瞳を通過する光束の範囲を示している。よって、面積Sは光束の量Iに置き換えることができる。そこで、図7(a)では、縦軸の変数としてIを用いている。
標本が存在しない場合(あるいは、標本の表面が平坦な場合)、ずれ量Δは0である。この場合、対物レンズの瞳と開口部材の像との関係はAのようになる(図7(b))。よって、矢印Aで示すように、光束の量Iは1になる。
次に、標本が存在する場合、ずれ量Δは0でない。ここで、標本の表面の傾斜が小さいと、対物レンズの瞳と開口部材の像との関係はBのようになる(図7(c))。しかしながら、AとBとでは、遮光部の像の位置は対物レンズの瞳内において異なっているものの、どちらも、対物レンズの瞳の外縁の内側に遮光部の像が位置している。そのため、矢印Bで示すように、光束の量Iは1になる。
一方、標本の表面の傾斜が大きいと、対物レンズの瞳と開口部材の像との関係はCのようになる。この場合、遮光部の像の一部が対物レンズの瞳の外側に位置する状態になる(図7(d))。そのため、矢印Cで示すように、光束の量Iは1よりも大きくなる。
このように、本実施形態の標本観察装置では、矢印Bから矢印Cまでの間で、ずれ量Δの変化に応じて光束の量Iが変化する。そのため、本実施形態の標本観察装置によれば、標本における形状の変化を明暗の変化として検出できる。その結果、標本が無色透明であっても、陰影のある標本像を得ることができる。
なお、本実施形態において、「対物レンズの瞳の外縁よりも内側に、透過部の内縁の像が形成される」には、対物レンズの瞳の外縁よりも内側に、図7(b)が示すように、透過部の内縁の像が全部含まれる場合のみならず、図7(c)が示すように、透過部の内縁の像が一部含まれる場合も含まれる。
そして、本実施形態の標本観察装置では、以下の条件式(1)を満足する。
0.005≦Ratio≦0.9 (1)
ここで、
Ratio=(Rob−R×β)/(R×β−Rob)、
は、照明光学系の光軸から透過部の内縁までの長さ、
は、照明光学系の光軸から透過部の外縁までの長さ、
obは、対物レンズの瞳の半径、
βは、対物レンズの焦点距離をコンデンサレンズの焦点距離で割った値、
である。
条件式(1)は、対物レンズの瞳9の外縁よりも内側に形成された透過部の像の大きさと、対物レンズの瞳9の外縁よりも外側に形成された透過部の像の大きさについて、適切な比率を表する条件式である。
条件式(1)の技術的意義を説明する前に、Rob−R×βとR×β−Robの各々について、技術的意義を説明する。
図8は、透過部の像と対物レンズの瞳との関係を示す図である。図8に示すように、Rob−R×βは、対物レンズの瞳9の外縁と透過部の内縁の像20bとの間隔を表している。また、R×β−Robは、対物レンズの瞳9の外縁と透過部の外縁の像20aとの間隔を表している。
まず、Rob−R×βについて説明する。なお、R×β−Robは一定とする。
図8において、面積Sは対物レンズの瞳を通過する光束の範囲を示している。対物レンズの瞳を通過する光束の範囲は、像の明るさを表している。よって、面積Sの大きさは、像の明るさを表している。ここで、Rob−R×βと面積Sは比例関係になっている。よって、Rob−R×βが大きくなると像の明るさが明るくなる。
また、図7(c)、(d)に示したように、標本の表面の傾斜が大きくなるほど、遮光部の像21が対物レンズの瞳9の中心からずれていく。ただし、図7(c)に示したように、透過部の内縁の像20bの位置が対物レンズの瞳9の外縁と一致するまでの間は、遮光部の像21は対物レンズの瞳の外縁の内側に位置している。この間(図7(a)のAB間)では、面積Sの値は変化しないので、像の明るさは変化しない。
図9は、ずれ量Δと光束の量I(像の明るさ)の変化の関係を示す図である。ここでは、異なるRob−R×βの値について、明るさの変化を示している。Rob−R×βの値は、G<G<G<Gである、また、Δc1〜Δc4は像の明るさが変化しないときの最大ずれ量Δ(以下、「最大ずれ量Δ」という)を示している。
ob−R×βは、透過部の内縁の像20bの位置が対物レンズの瞳9の外縁と一致するまでの間隔を表している。上述のように、透過部の内縁の像20bの位置が対物レンズの瞳9の外縁と一致するまでは、像の明るさは変化しない。よって、図9に示すように、Rob−R×βが小さくなると最大ずれ量Δも小さくなる。
最大ずれ量Δが小さくなると、より小さなずれ量Δを検出することができる。ここで、ずれ量Δと標本の表面における傾斜の大きさは比例関係になっている。よって、最大ずれ量Δが小さくなると、より小さな傾斜を検出することができる。
上述のように、Rob−R×βが小さくなるほど、最大ずれ量Δが小さくなる。よって、Rob−R×βが小さくなるほど、小さな傾斜を検出することができる。
また、図7(d)に示すように、標本の表面の傾斜が大きくなると、遮光部の像の一部が対物レンズの瞳9の外側に位置する状態になる。この時、対物レンズの瞳9の外縁よりも外側に形成された透過部の像が、対物レンズの瞳9の内側に移動してくる。その結果、標本の表面が平坦な場合(表面の傾斜がゼロの場合)に比べて面積Sが大きくなるので、像の明るさが増大する。また、対物レンズの瞳9の外縁よりも外側に形成された透過部の像が、対物レンズの瞳9の内側に移動してくる間、像の明るさの増大が続く。
傾斜の変化に対する面積Sの増加割合、すなわち傾斜の変化に対する検出感度は、図9に示す各曲線における傾きで表される。図9に示すように、各曲線における傾きは、G<G<G<Gになっている。よって、Rob−R×βが小さくなるほど、傾斜の変化に対する検出感度がより高くなる。
次に、R×β−Robについて説明する。なお、Rob−R×βは一定とする。
上述のように、標本の表面の傾斜が大きくなると、遮光部の像の一部が対物レンズの瞳9の外側に位置すると共に、対物レンズの瞳9の外縁よりも外側に形成された透過部の像が、対物レンズの瞳9の内側に移動してくる。その結果、標本の表面が平坦な場合に比べて面積Sが大きくなるので、像の明るさが増大する。また、対物レンズの瞳9の外縁よりも外側に形成された透過部の像が、対物レンズの瞳9の内側に移動してくる間、像の明るさの増大が続く。
図10は、ずれ量Δと光束の量I(像の明るさ)の変化の関係を示す図である。ここでは、異なるR×β−Robの値について、明るさの変化を示している。R×β−Robの値は、g<g<g<gである、また、Δmax1〜Δmax4は像の明るさが最大になるときの最大ずれ量Δ(以下、「最大ずれ量Δmax」という)を示している。
×β−Robは、透過部の外縁の像20aの位置が対物レンズの瞳9の外縁と一致するまでの間隔を表している。よって、図10に示すように、R×β−Robが大きくなると最大ずれ量Δmaxも大きくなる。
最大ずれ量Δmaxも大きくなると、より大きなずれ量Δを検出することができる。ここで、ずれ量Δと標本の表面における傾斜量は比例関係になっている。よって、最大ずれ量Δmaxが大きくなると、より大きな傾斜を検出することができる。傾斜量は、例えば面の法線と光軸とのなす角度で表すことができる。
ここで、上述のように、R×β−Robが大きくなるほど、最大ずれ量Δmaxが大きくなる。よって、R×β−Robが大きくなるほど、大きな傾斜を検出することができる。
なお、R×β−Robは、対物レンズの瞳9の外縁よりも外側に形成された透過部の像の大きさを示している。よって、R×β−Robが大きくなるほど、単位面積あたりの照明光の光量が低下する。すなわち、R×β−Robが大きくなるほど、照明光の利用効率が低下する。
以上のように、Rob−R×βは像の明るさ、検出可能な最小傾斜量、傾斜の変化に対する検出感度に影響を及ぼし、R×β−Robは検出可能な最大傾斜量、照明光の利用効率に影響を及ぼす。よって、Rob−R×βとR×β−Robについて、適切な比率を設定することが重要となる。
条件式(1)を満足することで、効率良く標本を照明することができ、しかも、標本における様々な角度の傾斜を、適切な明るさでコントラスト良く観察することができる。
条件式(1)の下限値を下回ると、対物レンズの瞳9の外縁と透過部の内縁の像20bとの間隔が狭くなり過ぎる。そのため、標本が存在しない場合(標本の表面が平坦になっている場合を含む)の像が暗くなる。
あるいは、対物レンズの瞳9の外縁と透過部の外縁の像20aとの間隔が広くなり過ぎる。そのため、照明光の利用効率が低下する。
条件式(1)の上限値を上回ると、対物レンズの瞳9の外縁と透過部の内縁の像20bとの間隔が広くなり過ぎる。この場合、遮光部の像が移動する範囲が広くなる。そのため、標本の表面の傾斜が大きい場合であっても、標本の表面の傾斜の変化(細やかな形状の変化)を、明暗の変化として検出することが難しくなる。このように、検出可能な最小傾斜量が大きくなるので、小さな傾斜を検出することが困難になる。
また、傾斜の変化に対する検出感度が低くなるので、例えば、標本が存在しない場合と標本が存在する場合とで、対物レンズの瞳9を通過する光量に差がつきにくくなくなる。その結果、標本像のコントラストが悪くなる。
また、表面に様々な傾斜を持つ標本では、表面の傾斜の変化をコントラスト良く観察することが難しくなる。
なお、Ratio≦0の場合、Rob≦R×βになる。Rob≦R×βの状態は、対物レンズの瞳9を遮光部21の像が覆った状態である。この場合の観察は、暗視野観察になる。
また、1≦Ratioの場合、R×β−Rob≦Rob−R×βになる。この場合、遮光部21の像の一部が対物レンズの瞳9の外側に位置する前に、透過部の外縁の像20aが対物レンズの瞳9の内側に位置する。透過部の外縁の像20aよりも外側には照明光がないので、対物レンズの瞳9内の照明光は減少する。そのため、標本で光線の屈折が発生すると、像の明るさが暗くなる。その結果、標本面における凸状の部分を観察すると、その部分の像は凹状に見えてしまう。
標本の観察では、目視による観察と撮像素子を用いた観察がある。また、撮像素子としては、電子増倍を行う撮像素子と、電子増倍を行わない撮像素子がある。
電子増倍を行う撮像素子としては、例えば、電子増倍型CCDがある。電子増倍型CCDでは、信号の増幅を行う増倍レジスタを出力部に設け、光検出部で検出され電荷を増倍レジスタで増倍している。このようにすることで、電子増倍型CCDでは、標本からの光が微弱であっても、標本を画像化することができる。
条件式(1)を満足する標本観察装置では、電子増倍を行う撮像素子を用いることが好ましい。
なお、目視による観察を行う場合や、電子増倍を行わない撮像素子を用いる場合、本実施形態の標本観察装置では、以下の条件式(1’)を満足することが好ましい。
0.015≦Ratio≦0.9 (1’)
ここで、
Ratio=(Rob−R×β)/(R×β−Rob)、
は、照明光学系の光軸から透過部の内縁までの長さ、
は、照明光学系の光軸から透過部の外縁までの長さ、
obは、対物レンズの瞳の半径、
βは、対物レンズの焦点距離をコンデンサレンズの焦点距離で割った値、
である。
条件式(1’)の技術的意義は、条件式(1)の技術的意義と同じである。
なお、条件式(1’)に代えて、以下の条件式(1’’)を満足すると良い。
0.03≦Ratio<0.8 (1’’)
また、条件式(1’)に代えて、以下の条件式(1’’’)を満足すると良い。
0.05≦Ratio≦0.6 (1’’’)
さらに、条件式(1’)に代えて、以下の条件式(1’’’’)を満足するとより良い。
0.1≦Ratio≦0.4 (1−1’’’’)
上述のように、Rob−R×βは像の明るさ、検出可能な最小傾斜量、傾斜の変化に対する検出感度に影響を及ぼし、R×β−Robは検出可能な最大傾斜量、照明光の利用効率に影響を及ぼす。そこで、R×β−Robの大きさに応じて、適切なRatioの範囲を設定することが好ましい。
図11は、R×β−RobとRatioについて好ましい範囲を示す図である。図11において、斜線部以外の領域が好ましい範囲を示している。
図11の左上の斜線部の領域では、R×β/Robの値とRatioの値が小さい。R×β/Robの値が小さいということは、R×β−Robの値が小さいということである。そのため、Ratioの値も小さいと、Rob−R×βが小さくなる。Rob−R×βの大きさは、標本に傾斜が無いときの像の明るさを示している。よって、この領域では、標本に傾斜が無いときの像の明るさが暗くなりすぎる。
また、図11において、右下の斜線部の領域では、R×β/Robの値とRatioの値が大きい。R×β/Robの値が大きいということは、R×β−Robの値が大きいということである。そのため、Ratioの値も大きいと、Rob−R×βが大きくなる。この場合、標本に傾斜が無いときの像の明るさは十分であるが、検出可能な最小傾斜量が大きくなってしまう。また、傾斜の変化に対する検出感度が低下してしまう。
このようなことから、本実施形態の標本観察装置では、1.02≦R×β/Rob<1.05のとき、以下の条件式(1−1)を満足することが好ましい。
0.1≦Ratio≦0.9 (1−1)
また、本実施形態の標本観察装置では、1.05≦R×β/Rob<1.15のとき、以下の条件式(1−2)を満足することが好ましい。
0.05≦Ratio≦0.8 (1−2)
また、本実施形態の標本観察装置では、1.15≦R×β/Rob<1.3のとき、以下の条件式(1−3)を満足することが好ましい。
0.025≦Ratio≦0.7 (1−3)
また、本実施形態の標本観察装置では、1.3≦R×β/Rob<1.6のとき、以下の条件式(1−4)を満足することが好ましい。
0.015≦Ratio≦0.6 (1−4)
また、本実施形態の標本観察装置では、1.6≦R×β/Rob<2のとき、以下の条件式(1−5)を満足することが好ましい。
0.015≦Ratio≦0.5 (1−5)
このように、R×β−Robの大きさに応じて、適切なRatioの選択することで、本実施形態の標本観察装置では、効率良く標本を照明することができ、しかも、標本における様々な角度の傾斜を、適切な明るさでコントラスト良く観察することができる。
また、本実施形態の標本観察装置は、光源と、光学系と、物体を保持する保持部材と、を有し、光学系は、第1の光学系と、第2の光学系と、を有し、第1の光学系と第2の光学系は、保持部材を挟んで対向して配置され、第1の光学系は開口部材を有し、開口部材の透過部の像が、第2の光学系の瞳位置に形成されるように、光学系は構成され、以下の条件式(2)を満足することを特徴とする。
1.1≦I0.1/I (2)
ここで、
0.1は、△d=0.1×Robのときに、第2の光学系の瞳を通過する光量、
は、△d=0のときに、第2の光学系の瞳を通過する光量、
Δdは、第2の光学系の瞳に対する開口部材の透過部の像のずれ量、
obは、第2の光学系の瞳の半径、
である。
条件式(2)を満足することで、効率良く標本を照明することができ、しかも、標本における様々な角度の傾斜を、適切な明るさでコントラスト良く観察することができる。
なお、条件式(2)に代えて、以下の条件式(2’)を満足すると良い。
1.3≦I0.1/I (2’)
また、条件式(2)に代えて、以下の条件式(2’’)を満足すると良い。
1.5≦I0.1/I (2’’)
また、本発明の標本観察方法は、対物レンズの光軸と交差するように、所定の幅の光束を標本に照射して標本を観察する方法であって、対物レンズの瞳位置に到達した所定の幅の光束が、標本が無い状態のときに以下の条件(A)、(B)及び(C)を満足することを特徴とする。
(A)所定の幅の光束のうち、最も内側の光は対物レンズの瞳の内側に位置する。
(B)所定の幅の光束のうち、最も外側の光は対物レンズの瞳の外側に位置する。
(C)対物レンズの瞳の内側に位置する光束の幅は、対物レンズの瞳の外側に位置する光束の幅の0.005倍以上、0.9倍以下である。
このようにすることで、効率良く標本を照明することができ、しかも、標本における様々な角度の傾斜を、適切な明るさでコントラスト良く観察することができる。
開口部材の変形例について説明する。上述のように、透過部の全ての場所で透過率が同じ場合、ずれ量Δが変化しても光束の量Iが変化しない状態(図7、矢印Aから矢印Bまでの間)が生じる。そこで、透過部における透過率を場所によって異ならせることが好ましい。
このようにすることで、ずれ量Δが変化しても光束の量Iが変化しない状態を少なくすることができる。その結果、標本におけるより細やかな形状の変化(傾斜の変化)を、明暗の変化として検出することができる。
図12は、対物レンズの瞳と開口部材の像の関係を示す図であって、(a)は標本が存在しない場合、(b)は標本が存在する場合を示している。
図12(a)に示すように、透過部の像30の形状は円環で、対物レンズの瞳9の形状は円である。標本が存在しない場合、透過部の像30と対物レンズの瞳9とが同心状になっている。また、透過部の像30の中心と対物レンズの瞳9の中心とは一致している。
透過部の像30は、領域31と領域32とからなる。領域31は、対物レンズの瞳9の外縁から透過部の外縁の像30aまでの間の領域である。また、領域32は、透過部の内縁の像30bから対物レンズの瞳9の外縁までの間の領域である。そして、領域31を形成する開口部材5の透過部の透過率が、領域32を形成する開口部材5の透過部の透過率よりも高くなっている。
標本が存在しない場合、対物レンズの瞳9の外縁よりも内側には、領域32のみが位置する状態になる。よって、この領域全体の面積が、標本像の明るさに対応する。
一方、標本が存在する場合、図12(b)に示すように、透過部の像30と対物レンズの瞳9とは同心状になっていない。また、透過部の像30の中心と対物レンズの瞳9の中心は一致していない。すなわち、対物レンズの瞳9の中心に対して、透過部の像30の中心が紙面内の左方向にずれている。
この場合、領域32の一部は、対物レンズの瞳9の外縁よりも外側に位置する。一方、領域31の一部が、対物レンズの瞳9の外縁よりも内側に位置する。その結果、対物レンズの瞳9の外縁よりも内側には、領域31と領域32とが位置する。よって、この領域全体の面積が、標本像の明るさに対応する。
上述のように、標本が存在しない場合は、対物レンズの瞳9の外縁よりも内側に、領域32のみが位置する。一方、標本が存在する場合は、対物レンズの瞳9の外縁よりも内側に、領域31と領域32とが位置する。そのため、標本が存在しない場合と標本が存在する場合とで、標本像の明るさに差が生じる。
標本が存在する場合、対物レンズの瞳9の外縁よりも内側では、領域31の占める割合が増え、領域32の占める割合が減る。よって、標本像の明るさは、標本が存在する場合の方が、標本が存在しない場合よりも明るくなる。
また、標本が存在しない場合と標本が存在する場合のいずれにおいても、遮光部の像は、対物レンズの瞳9の外縁よりも内側に位置している。それにもかかわらず、上述のように、標本が存在しない場合と標本が存在する場合とで、標本像の明るさに差が生じる。
ずれ量Δを変化させて、そのときの面積Sを求めた結果を図13に示す。図13において(a)は、対物レンズの瞳に対する開口部材の像のずれ量と、対物レンズの瞳を通過する光束の量との関係を示すグラフ、(b)〜(d)は、対物レンズの瞳に対する開口部材の像のずれを示す図である。ここで、(b)はずれがない場合、(c)はずれが少ない場合、(d)はずれが多い場合、を示す。
図13(a)では、R×β=0.97×Rob、R×β=1.15×Robで、計算を行っている。この場合、Rob−R×β=0.03、R×β−Rob=0.15なので、Ratio=0.2である。
また、透過部は2つの領域に分かれており、内側の領域(透過率が低い領域32、図12)の透過率を50%、外側の領域(透過率が高い領域31、図12)の透過率を100%にしている。また、図13(a)において、横軸と縦軸の数値は規格化されている。
また、図13においても、対物レンズの瞳と開口部材の像の関係を示す図をA(図13(b))、B(図13(c))、C(図13(d))で示している。これらの図は、図7における対物レンズの瞳と開口部材の像の関係を示す図(A、B、C)に対応するものなので、詳細な説明は省略する。
図7(a)と図13(a)とを比較すると分かるように、透過部における透過率が場所によって異なる開口部材では、矢印Aから矢印Bまでの間においても、ずれ量Δの変化に応じて光束の量Iが変化する。したがって、本実施形態の観察装置によれば、標本における細やかな形状の変化(傾斜の変化)を、明暗の変化として検出することができる。
なお、標本が存在しない場合、対物レンズの瞳9の内側に位置する透過部(透過率が低い領域32、図12)の透過率は、図13(b)〜(d)では50%で、図7(b)〜(d)では100%である。このように、ずれがない場合の透過率は、図13(b)の方が図7(b)よりも小さい。そのため、標本像の明るさは、図13(b)の方が図7(b)よりも暗くなる。
なお、本実施形態の標本観察装置では、開口部材とは別の開口部材と、開口部材と別の開口部材とを移動させる移動機構を有していても良い。
このようにすることで、透過部の像の大きさや位置を変化させることができる。すなわち、開口部材を異なる開口部材に変更することで、光軸から透過部の内縁までの長さRや光軸から透過部の外縁までの長さRを、自由に変化させることができる。そのため、標本に応じて、陰影が最も良く発生するような照明状態を作り出すことができる。
さらに、位相差用対物レンズを使用する場合は以下の効果がある。照明開口に位相差観察用のリングスリットを用いれば位相差観察ができ、図2に示す開口部材を用いることで、本実施形態の標本観察装置による観察ができる。つまり、対物レンズを交換することなく、本実施形態の標本観察装置による観察と位相差観察とができる。なお、微分干渉観察やホフマンモジュレーションコントラスト観察などの方法でも、同様に対物レンズを交換することなく、本実施形態の標本観察装置による観察とこれらの観察ができる。
また、本実施形態の標本観察装置では、観察光学系は開口部材を有し、開口部材は対物レンズの瞳位置、あるいは対物レンズの瞳位置と共役な位置に配置されていても良い。
このようにすることで、透過部の像に対して、対物レンズの瞳の大きさを変化させることができる。そのため、標本に応じて、陰影を最も良く発生するようにできる。
また、ビネッティング(口径食)が生じると、標本の中心から出射して標本像の中心に到達する光束(以下、適宜、「軸上光束」という)と、標本の周辺から出射して標本像の周辺に到達する光束(以下、適宜、「軸外光束」という)とで、光束の大きさに違いが生じる。通常、ビネッティングが生じると、軸上光束の形状が円であるのに対して、軸外光束の形状は略楕円になる。
そのため、軸外光束において、対物レンズの瞳の外縁よりも内側に透過部の像が形成される、という状態が生じる。そうすると、ズレ量△と光束の量Iの関係は、標本像の中心と周辺とで異なる。
そこで、観察光学系に開口部材を配置することで、ビネッティングを小さくすることができる。このようにすると、軸外光束の形状を円にすることができる。そのため、軸外光束においても、対物レンズの瞳の外縁よりも内側に、透過部の内縁の像が形成され、対物レンズの瞳の外縁よりも外側に、透過部の外縁の像が形成される。その結果、ズレ量△と光束の量Iの関係は、標本像の周辺においても中心と同じ関係になる。よって、中心から周辺にわたって明るさのむらがない標本像が得られる。
なお、ビネッティングの小さい対物レンズを用いても同様の効果が得られる。ビネッティングの小さい対物レンズでは、ビネッティングの大きい対物レンズに比べて、レンズの外径が大きいレンズが用いられる。この場合、軸外光束の径と軸上光束の径との差が、少なくなる。その結果、中心から周辺にわたって明るさのむらがない標本像が得られる。このようなことから、ビネッティングの小さい対物レンズを用いることが好ましい。
図14は、本実施形態の別の標本観察装置の構成を示す図である。なお、図1と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
標本観察装置110は、開口部材5と開口部材54とを備えている。開口部材5と開口部材54は、移動機構55に保持されている。移動機構55としては、例えば、スライダーやターレットがある。移動機構55がスライダーの場合、開口部材5と開口部材54は、観察光学系の光軸と直交する方向に移動する。移動機構55がターレットの場合、開口部材5と開口部材54は、観察光学系の光軸と平行な軸を中心に回転する。
図14では、1つの対物レンズしか図示されていないが、標本観察装置110は、複数の対物レンズを同時に保持することができる。例えば、対物レンズ8を第1の対物レンズとすると、標本観察装置110は、第2の対物レンズ、第3の対物レンズを保持することができる。3つの対物レンズは、互いに光学性能、例えば、倍率やNAが異なっている。
また、開口部材5と開口部材54は、異なる開口であることが好ましい。そして、開口部材5の透過部は、第1の対物レンズの瞳の外縁よりも内側に透過部の内縁の像が形成され、かつ、第1の対物レンズの瞳の外縁よりも外側に、開口部材5の透過部の外縁の像が形成できるように形成されていることが好ましい。なお、開口部材5と開口部材54とで開口が異なるとは、透過部の位置や大きさが、開口部材5と開口部材54とで異なるということである。
また、開口部材54は、第2の対物レンズに対応する透過部を有してもよい。すなわち、開口部材54の透過部は、第2の対物レンズの瞳の外縁よりも内側に透過部の内縁の像が形成され、かつ、第2の対物レンズの瞳の外縁よりも外側に、開口部材54の透過部の外縁の像が形成できるように形成されていることが好ましい。
また、開口部材54により明視野観察する場合には、開口部材54は、中央に透過部を有する構成であってもよい。また、開口部材54により第1の対物レンズを用いて位相差観察する場合には、開口部材54は、開口部材5の透過部の直径よりも小さい直径を有する透過部を備える構成であってもよい。
また、本実施形態の標本観察装置では、開口部材5と開口部材54とは別に開口部材を備え、開口部材54が位相差観察用の透過部を有し、別の開口部材が明視野観察用の透過部を有してもよい。
このように、本実施形態の標本観察装置では、様々な観察方法に応じた照明光を対物レンズに照射することができる。これにより、開口部材5や開口部材54を用いて観察する際、標本の注目すべき領域があった場合に、開口部材を変更することで、当該領域について、位相差観察することや、明視野観察することが容易となる。
なお、開口部材は、透過部の透過領域を可変にする透過領域可変部を備えてもよい。透過領域可変部は、例えば、液晶シャッターで構成しても良い。このようにすれば、1つの開口で、開口部材5と開口部材54とを実現できる。また、この場合、移動機構が不要になる。
また、標本観察装置110では、対物レンズの瞳9の位置に、開口部材56が設けられている。なお、図14では、見易さのために、対物レンズの瞳9の位置と開口部材56の位置を離して描いている。
また、標本観察装置110では、照明光学系の光路、例えば、光源1とレンズ2と間に波長選択素子57が挿脱可能になっていても良い。光源1が白色光の場合、波長範囲の広い光が光源1から出射する。そこで、波長選択素子57を光路中に挿入することで、白色光よりも波長範囲の狭い光を照明光として取り出すことができる。なお、光源1を単色光源1’にしても良い。
また、標本観察装置110は、撮像素子58と画像処理装置59を備えていても良い。撮像素子58は、例えば、CCDやCMOSである。撮像素子58は像位置11に配置される。撮像素子58で撮像した標本像は、画像処理装置59に送られる。画像処理装置59では、コントラスト強調、ノイズ除去、色変換等の処理が行えるようになっている。
ところで、顕微鏡対物レンズはテレセントリック光学系である。そのため、コンデンサレンズもテレセントリック光学系になっている。従って、コンデンサレンズの瞳位置は、コンデンサレンズの前側焦点位置になる。ここで、上述のように、本実施形態の標本観察装置では、コンデンサレンズ4の焦点位置(前側焦点位置)に開口部材を配置している。これにより、コンデンサレンズの瞳位置において、照明光の中心部を遮光している。しかしながら、照明光の中心部を遮光する位置は、厳密にコンデンサレンズの瞳位置である必要は無く、コンデンサレンズの瞳位置近傍であれば良い。
ここで、開口部材とコンデンサレンズの瞳位置とのずれ(光軸方向のずれ)が大きくなると、透過部の像も対物レンズの瞳からずれていく。例えば、開口部材がコンデンサレンズの瞳位置と一致している場合、透過部の最も内側を通過する光線(以下、適宜、「光線Lin」という)は、対物レンズの瞳の内側に到達する。ところが、開口部材がコンデンサレンズの瞳位置からずれていくと、光線Linは、対物レンズの瞳の内側から外側に向かうようになる。すなわち、透過部の像が対物レンズの瞳からずれていく。
また、対物レンズを変えると、観察範囲が変化する。観察範囲が変化すると、光線Linの光軸に対する角度も変化する。この角度が変化すると、対物レンズの瞳に到達する光線Linの位置が変化する。すなわち、透過部の像が対物レンズの瞳からずれていく。その結果、陰影の発生が変化してしまう。
そこで、開口部材とコンデンサレンズの瞳位置とのずれの許容範囲は、観察範囲の変化を考慮して設定することになる。本実施形態の標本観察装置では、瞳位置近傍の範囲(許容範囲)は、コンデンサレンズの焦点距離の20%以内であることが望ましい。この範囲であれば、標本の中心と周辺とで、陰影の発生方向や発生量の違いを小さくできる。なお、瞳位置近傍の範囲は、コンデンサレンズの焦点距離の10%以内であればなお良い。
上述のように、図2(a)に示す開口部材5や図2(b)に示す開口部材5’を用いた標本観察装置では、標本が無色透明であっても、陰影のある標本像を得ることができる。しかしながら、例えば、無色透明な標本と染色された標本とを、同時に(同一視野内で)観察しなければならない場合もある。
このような場合、染色された標本では、染色に応じた色や濃淡によって照明光が減衰されてしまう。そのため開口部材5や開口部材5’を用いた標本観察装置では、染色された標本の標本像が暗くなってしまい、染色された標本を明瞭に観察できない可能性がある。そのため、無色透明な標本と染色された標本の両方を良好に観察できるようにすることが好ましい。
このようなことから、本実施形態の標本観察装置では、開口部材は、減光部と、透過部と、を有しする。
図15は開口部材の構成を示す図であって、透明な部材に減光部を設けた開口部材を示す図である。
図15に示すように、開口部材230は、減光部231、遮光部232及び透過部233を有する。なお、遮光部232は、必ずしも必要ではない。開口部材230では、減光部231が照明光学系の光軸を含むように配置されている。また、透過部233は、減光部231の外縁よりも外側に位置している。
減光部231、遮光部232及び透過部233は透明な部材、例えば、ガラス板や樹脂板で構成されている。減光部231では、例えば、減光膜(薄膜)がガラス板上に形成されている。また、遮光部232は、例えば、遮光塗料をガラス板上に塗布することで形成されている。一方、透過部233には何も塗布されていない。よって、透過部233はガラス板そのものである。なお、開口部材230では、減光部231と透過部233とが接しているが、両者の間に遮光部を設けても良い。
開口部材230に入射した照明光は、透過部233では減光されないが、減光部231で減光される。開口部材230からは、円環状の照明光と円形の照明光とが出射する。ここで、円形の照明光は円環状の照明光よりも暗くなっている。開口部材230を用いると、無色透明な標本にも染色された標本にも、円環状の照明光と円形の照明光が照射される。なお、円形の照明光は、明視野観察時の照明光と同じである。
無色透明な標本では、円環状の照明光によって、陰影のある標本像(以下、適宜、陰影像とする)が形成される。一方、円形の照明光では、陰影像は形成されず、一定の明るさの光が像位置に到達する。その結果、標本像は、一定の明るさの光と陰影像とが重なったものになる。ただし、円形の照明光は、円環状の照明光よりも暗くなっている。よって、一定の明るさの光が陰影像に重なっても、陰影像のコントラストはそれほど低下しない。このようなことから、無色透明な標本については、陰影のある標本像を得ることができる。
一方、染色された標本では、円環状の照明光によって、陰影像が形成される。このとき、陰影像には、陰影が付くだけではなく、染色に応じた色や濃淡も加わる。一方、円形の照明光では、陰影像は形成されず、染色に応じた色や濃淡を持つ標本像(以下、適宜、濃淡像という)が形成される。その結果、標本像は、陰影像と濃淡像とが重なったものになる。ただし、円環状の照明光は、染色に応じた色や濃淡によって減衰される。よって、陰影像が濃淡像に重なっても、濃淡像のコントラストはそれほど低下しない。このようなことから、染色された標本については、染色に応じた色や濃淡を持つ標本像を得ることができる。
以上のように、開口部材230を用いることで、無色透明な標本と染色された標本の両方を良好に観察することができる。
また、本実施形態の標本観察装置は、画像処理装置を備えることが好ましい。図16は、画像処理装置を備えた標本観察装置の構成を示す図である。
標本観察装置400は、本体部410と、照明光学系420と、観察光学系430と、撮像装置440と、画像処理装置450と、を備える。
本体部410は、光源411と、ステージ412と、レボルバ413と、を備える。照明光学系420は、各種の光学フィルタ421と、視野絞り422と、ミラー423と、レンズ424と、開口部材425と、コンデンサレンズ426と、を備える。観察光学系430は、対物レンズ431と、結像レンズ433と、接眼レンズ434と、を備える。また、対物レンズ431の近傍には、対物レンズの瞳432が位置している。
本体部410には、光源411が接続されている。光源411を出射した照明光は、照明光学系420に入射してコンデンサレンズ426に到達する。ここで、開口部材425は、コンデンサレンズ426の瞳位置に配置されている。また、開口部材425には、例えば、図2(a)に示した開口部材5が用いられている。
コンデンサレンズ426の上方には、ステージ412が配置されている。また、ステージ412上に標本460が載置されている。更に、ステージ412の上方にはレボルバ413が位置し、レボルバ413に対物レンズ431が保持されている。
コンデンサレンズ426から出射した照明光は、標本460に照射される。標本460からの光は、対物レンズ431に入射する。ここで、対物レンズの瞳432と開口部材425は共役な関係になっている。よって、対物レンズの瞳432の位置に、開口部材425の像が形成される。
ここで、標本観察装置400では、対物レンズ431の瞳の外縁よりも内側に、開口部材425の透過部の内縁の像が形成され、対物レンズ431の瞳の外縁よりも外側に、開口部材425透過部の外縁の像が形成されるようになっている。
そのため、標本460における形状の変化(傾斜の変化)に応じて、対物レンズ431を出射する結像光の光量が変化する。これにより、標本における形状の変化を明暗の変化として検出できる。その結果、標本が無色透明であっても、陰影のある標本像を得ることができる。
対物レンズ431を出射した結像光は、結像レンズ433によって集光され、集光位置に標本460の像が形成される。標本観察装置400では、結像レンズ433に続いてプリズムが配置されている。このプリズムによって、結像光の一部は接眼レンズ434側に反射される。その結果、接眼レンズ434の近傍に、標本の光学像435が形成される。なお、接眼レンズ434による観察を行わない場合は、プリズムを光路外に移動させても良い。
一方、プリズムを通過した結像光は、撮像装置440に入射する。撮像装置440は撮像素子441を備えている。結像レンズ433によって、撮像素子441上に標本460の光学像が形成され、これにより標本460の光学像の撮像が行われる。このようにして、陰影のある標本画像が得られる。なお、結像レンズ433と撮像素子441との間に、光学系を配置しても良い。この場合、結像レンズ433とこの光学系によって、撮像素子441上に標本460の光学像が形成される。
また、撮像装置440には、カメラコントローラ442と、ビデオボード443と、が接続されている。また、カメラコントローラ442とビデオボード443は、共に画像処理装置450に接続されている。
撮像の制御は、カメラコントローラ442によって行われる。また、カメラコントローラ442の制御は、画像処理装置450によって行われる。なお、カメラコントローラ442の制御を、他の機器、例えばコンピュータによって行っても良い。また、撮像装置440から出力された画像信号は、ビデオボード443を介して画像処理装置450に入力される。画像処理装置450では、様々な電気的な処理が行われる。処理結果は、表示装置451に表示される。
標本観察装置が画像処理装置を備えることで、様々な画像処理を行うことができる。
なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形例をとることができる。例えば、図1、図14及び図16では、正立型顕微鏡を用いて本発明の標本観察装置を説明した。しかしながら、本発明の標本観察装置は倒立型顕微鏡であっても良い。すなわち、本発明は倒立型顕微鏡にも適用できる。
以上のように、本発明は、陰影の発生方向が限定されない標本観察装置及び標本観察方法に適している。また、本発明は、開口部材の位置調整が簡素な標本観察装置及び標本観察方法に適している。
1、1’ 光源
2、3 レンズ
4 コンデンサレンズ
5、5’ 開口部材
5a1、5a2、5’a1、5’a2 遮光部
5a3 接続部
5b、5’b 透過部
5c 遮光部の外縁
5d 遮光部の内縁
6 保持部材
7 標本
8 対物レンズ
9 対物レンズの瞳
10 結像レンズ
11 像位置
20、30 透過部の像
20a、30a 透過部の外縁の像
20b、30b 透過部の内縁の像
21 遮光部の像
31、32 領域
54 開口部材
55 移動機構
56 開口部材
57 波長選択素子
58 撮像素子
59 画像処理装置
100、110 標本観察装置
230 開口部材
231 減光部
232 遮光部
233 透過部
400 標本観察装置
410 本体部
411 光源
412 ステージ
413 レボルバ
420 照明光学系
421 光学フィルタ
422 視野絞り
423 ミラー
424 レンズ
425 開口部材
426 コンデンサレンズ
430 観察光学系
431 対物レンズ
432 対物レンズの瞳
433 結像レンズ
434 接眼レンズ
435 標本の光学像
440 撮像装置
441 撮像素子
442 カメラコントローラ
443 ビデオボード
450 画像処理装置
451 表示装置
460 標本
観察光学系の光軸から透過部の内縁までの長さ
観察光学系の光軸から透過部の外縁までの長さ
ob 対物レンズの瞳の半径
β 倍率
S 面積
Δ ずれ量
I 光束の量

Claims (8)

  1. 照明光学系と、観察光学系と、を備え、
    前記照明光学系は、光源と、コンデンサレンズと、開口部材と、を有し、
    前記観察光学系は、対物レンズと、結像レンズと、を有し、
    前記開口部材は、遮光部又は減光部と、透過部と、を有し、
    前記開口部材は、前記遮光部又は前記減光部が前記照明光学系の光軸を含むように配置され、
    前記透過部は、前記遮光部又は前記減光部の外縁よりも外側に位置し、
    前記開口部材の透過部の像が、前記対物レンズの略瞳位置に形成され、
    前記対物レンズの瞳の外縁よりも内側に、前記透過部の内縁の像が形成され、
    前記対物レンズの瞳の外縁よりも外側に、前記透過部の外縁の像が形成され、
    物体で生じた屈折によって、透過部の像が、前記対物レンズの瞳に対して偏心し、
    以下の条件式を満足することを特徴とする標本観察装置。
    0.005≦Ratio≦0.9
    1.1≦I0.1/I
    ここで、
    Ratio=(Rob−R×β)/(R×β−Rob)、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の内縁までの長さ、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の外縁までの長さ、
    obは、前記対物レンズの瞳の半径、
    βは、前記対物レンズの焦点距離を前記コンデンサレンズの焦点距離で割った値、
    0.1は、△d=0.1×Robのときに、前記対物レンズの瞳を通過する光量、
    は、△d=0のときに、前記対物レンズの瞳を通過する光量、
    △dは、前記対物レンズの瞳に対する前記開口部材の透過部の像のずれ量、
    である。
  2. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の標本観察装置。
    0.015≦Ratio≦0.9
    ここで、
    Ratio=(Rob−R×β)/(R×β−Rob)、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の内縁までの長さ、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の外縁までの長さ、
    obは、前記対物レンズの瞳の半径、
    βは、前記対物レンズの焦点距離を前記コンデンサレンズの焦点距離で割った値、
    である。
  3. 1.02≦R×β/Rob<1.05のとき、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項2に記載の標本観察装置。
    0.1≦Ratio≦0.9
    ここで、
    Ratio=(Rob−R×β)/(R×β−Rob)、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の内縁までの長さ、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の外縁までの長さ、
    obは、前記対物レンズの瞳の半径、
    βは、前記対物レンズの焦点距離を前記コンデンサレンズの焦点距離で割った値、
    である。
  4. 1.05≦R×β/Rob<1.15のとき、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項2に記載の標本観察装置。
    0.05≦Ratio≦0.8
    ここで、
    Ratio=(Rob−R×β)/(R×β−Rob)、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の内縁までの長さ、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の外縁までの長さ、
    obは、前記対物レンズの瞳の半径、
    βは、前記対物レンズの焦点距離を前記コンデンサレンズの焦点距離で割った値、
    である。
  5. 1.15≦R×β/Rob<1.3のとき、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項2に記載の標本観察装置。
    0.025≦Ratio≦0.7
    ここで、
    Ratio=(Rob−R×β)/(R×β−Rob)、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の内縁までの長さ、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の外縁までの長さ、
    obは、前記対物レンズの瞳の半径、
    βは、前記対物レンズの焦点距離を前記コンデンサレンズの焦点距離で割った値、
    である。
  6. 1.3≦R×β/Rob<1.6のとき、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項2に記載の標本観察装置。
    0.015≦Ratio≦0.6
    ここで、
    Ratio=(Rob−R×β)/(R×β−Rob)、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の内縁までの長さ、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の外縁までの長さ、
    obは、前記対物レンズの瞳の半径、
    βは、前記対物レンズの焦点距離を前記コンデンサレンズの焦点距離で割った値、
    である。
  7. 1.6≦R×β/Rob<2のとき、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項2に記載の標本観察装置。
    0.015≦Ratio≦0.5
    ここで、
    Ratio=(Rob−R×β)/(R×β−Rob)、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の内縁までの長さ、
    は、前記照明光学系の光軸から前記透過部の外縁までの長さ、
    obは、前記対物レンズの瞳の半径、
    βは、前記対物レンズの焦点距離を前記コンデンサレンズの焦点距離で割った値、
    である。
  8. 対物レンズの光軸と交差するように、所定の幅の光束を標本に照射して標本を観察する方法であって、
    前記対物レンズの瞳位置に到達した前記所定の幅の光束が、前記標本が無い状態のときに以下の条件(A)、(B)、(C)及び(D)を満足することを特徴とする標本観察方法。
    (A)前記所定の幅の光束のうち、最も内側の光は前記対物レンズの瞳の内側に位置する。
    (B)前記所定の幅の光束のうち、最も外側の光は前記対物レンズの瞳の外側に位置する。
    (C)前記光束を制限する開口部材の透過部の像が前記対物レンズの瞳付近に形成され、前記対物レンズの瞳の内側に位置する光束の幅は、前記対物レンズの瞳の外側に位置する光束の幅の0.005倍以上、0.9倍以下である。
    (D)物体で生じた屈折によって、前記透過部の像が、前記対物レンズの瞳に対して偏心し、以下の条件式を満足する。
    1.1≦I0.1/I
    ここで、
    0.1は、△d=0.1×Robのときに、前記対物レンズの瞳を通過する光量、
    は、△d=0のときに、前記対物レンズの瞳を通過する光量、
    △dは、前記対物レンズの瞳に対する前記開口部材の透過部の像のずれ量、
    obは、前記対物レンズの瞳の半径、
    である。
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