JP6385509B2 - 照明ランプ - Google Patents
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Description
そこで、樹脂カバーの両端部を固定せずに両端部に隙間を持たせることが提案されている。
本発明では、熱膨張を吸収しながら、外管バルブを保持しても違和感のない照明ランプを提供することを目的とする。
長手方向に端部を有し、第1の線膨張係数を有するカバーと、
前記第1の線膨張係数よりも小さい第2の線膨張係数を有し、前記カバーが取り付けられているとともに前記カバーに覆われるように光源が配置されている台座と、
前記カバーの前記端部の外周を覆う環状外壁部と、前記環状外壁部の内側に筒状に形成された環状内壁部と、環状外壁部および環状内壁部を環状につないでいる環状面とによって形成されており、前記カバーの前記端部全周が収納されている環状凹部と
を備え、
前記カバーの前記端部は、360度全周が前記環状凹部に対して伸縮自在な自由端であり、
前記カバーが長手方向にがたつかないように、前記カバーの前記端部を除く前記カバーの長手方向のいずれかの部分が前記台座に固定されていることを特徴とする。
図1は、実施の形態1の照明ランプ50を示す図である。
照明ランプ50は、筒状の外管バルブ6(伸縮構成物の一例)を有している。外管バルブ6は、ポリカーボネート等の樹脂製の直管形円筒管である。外管バルブ6は、外管カバー、あるいはカバーとも呼ばれる。
発光部54は、発光ダイオード1(LED1)と基板2とヒートシンク4(伸縮構成物の一例)を有している。基板2は、複数のLED1を均等に配置配列している。外管バルブ6の両端に一対の口金5を備えている。ヒートシンク4は、アルミニウム製などの金属製であり、基板を取り付ける台座となりかつ放熱部材となる。基板2とヒートシンク4との間には絶縁接着剤又は両面接着フィルム(以下、これらを絶縁フィルム3という)がある。
LED1は、LED(発光ダイオード)単体又はLEDモジュールからなる。
発光部54は、外管バルブ6に収納されて光を発光する。発光部54は、外管バルブ6の長手方向に渡って延在している。発光部54は、外管バルブ6よりも線膨張係数の小さな伸縮構成物としてアルミニウム製のヒートシンク4を有する。
右の口金5は、外管バルブ6の固定端80に固定されており、左の口金5は、外管バルブ6の自由端90に固定されていない。ただし、自由端90は、外管バルブ6が伸縮する範囲で移動可能に粘性・軟性の接着剤で左側の口金5に取り付けられていてもよい。
電力の供給は、給電端子8から受けてもよいが、図示していないコネクタから受けてもよい。
照明ランプ50の外形は、既存の直管形蛍光ランプの外形と同じである。
図2に示した右側の給電端子8の中央胴部は口金5に固定される。
給電端子8の右端側は、口金ピンとして照明ランプ50のソケット装着に用いられ、さらに、電力の供給に用いられる。
給電端子8の左端側は、リード線10により基板2の電気回路に接続されている。給電端子8からリード線10を介して直流定電流が基板2に供給される。
環状外壁部53と環状内壁部63と環状面66とにより環状凹部64を形成している。環状凹部64は外管バルブ6のバルブ端面61を収納する360度の円形溝である。
バルブ端面61は、環状面66に向かって環状凹部64に挿入される。
右側のバルブ端面61は、接着剤、たとえば、シリコーン9により接着される。左側のバルブ端面61は、環状凹部64に挿入されるが接着されることはない。したがって、左側のバルブ端面61は環状凹部64内で長手方向左右に移動することができる。
右側の口金5の環状凹部64は、接着剤、たとえば、シリコーン9を介して外管バルブ6の右側の環状のバルブ端部をはめこんでいる。シリコーン9は、リード線10が有るほうに塗布するのがよい。なぜならば、シリコーン9により口金5の環状凹部64から埃やちりが浸入しにくくなり、埃やちりによる短絡が防止できるからである。
図3に示すように、右側の口金5の環状凹部64には、シリコーン9が、外管バルブ6の内周と外周とに360度全周に渡って塗布され、外管バルブ6の右端部(固定端80)に口金5がはめ込まれる。
クリアランスとは、外管バルブ6と口金5との隙間である。より正確には、クリアランスとは、外管バルブ6のバルブ端面61と口金5の環状面66との距離である。
なお、この接着剤として、完全に外管バルブ6と口金5との相対位置を固定するものを用いてもよいし、硬化後もある程度弾性があるものにしてもよい。
図5は、照明ランプ50の高温時の縦断面を示す図である。
図4では、クリアランスCが拡大してクリアランスDとなっている。
図5では、クリアランスCが縮小してクリアランスEとなっている。
右側の口金と外管バルブとの間のクリアランスKは変化していない。
図2、図4、図5に示す外管バルブ6と口金5の間のクリアランスC,D,Eの関係は、
D>C>E
である。
すなわち、70℃、25℃の時のクリアランスC,Dの関係は、
である。
C−X=E
である。
なお、本実施の形態(公称寸法1198mmのLDL40ランプ)において、前記Xの値は2.5mmである。また、公称寸法580mmのLDL20ランプの場合、Xの値は1.25mmである。
また、当該ランプの組み立て作業を(Tc+Th)/2(K)程度の室温で組み立て、その時の外管バルブ6と口金5の間のクリアランスCは、口金5の環状凹部64の深さFの半分にすればよい。
外管バルブ6と口金5の間のクリアランスCの長さ=F÷2
ランプ両端の口金5のうち片方の口金5は、ランプほぼ全幅に渡る構造物の内、最も線膨張係数の小さなもの以外のほぼ全幅に渡る構造物に固定され、他方の口金5は固定されていない。
実施の形態1の照明ランプ50によれば、該ランプの組み立て作業が(Tc+Th)/2(K)程度の室温で組み立てられるため、温度変化による熱膨張の歪が最も少なくできる。
実施の形態1では、直管型LEDランプは、両端に口金5を有し、樹脂製の外管バルブ6とアルミニウム製のヒートシンク4とLED基板2とを有している。熱膨張の少ないヒートシンク4(又はLED基板2)の両端に口金5を固定ネジ7で固定する。この場合、熱膨張の大きい外管バルブ6の端部はフリーにしておく必要があるが、ランプ取り扱い時にがたつくため、外管バルブ6の片側のみを口金5に固定し、他の片側は口金5に固定しない。
こうして、外管バルブ6のがたつきを防止できる。また、外管バルブ6が伸縮しても、自由端が伸縮して口金5に当たることがなく、外管バルブ6や口金5の破壊が防止できる。
同時に、外管バルブ6の外周接線方向への回転を防止する回り止め効果もある。
図6のように、環状外壁部53を内端面55あるいは環状内壁部63より外管バルブ6の長手方向中央に向かって突き出してもよい。環状外壁部53を内端面55あるいは環状内壁部63より外管バルブ6の中央に向かって突き出せば、口金5が外管バルブ6からはずれにくくなる。
その他は、実施の形態1と同じである。
環状凹部64ではなく、図7のように、環状内壁部63をなくし環状外壁部53と環状面66のみを設けてもよい。
環状外壁部53は、口金5の内端面55から360度周囲において内端面55から外管バルブ6に向かって突き出た壁である。
右側の口金5の環状外壁部53の内周面にシリコーン9を塗布し、外管バルブ6の端部を横からはめ込めば、環状外壁部53の内周面に外管バルブ6の外周面が嵌め込まれてシリコーン9で接着される。
左側の口金5の環状外壁部53の内周面に、外管バルブ6の端部を横からはめ込めこみ、フリーにしておく。
その他は、実施の形態1と同じである。
環状凹部64ではなく、図8のように、環状外壁部53をなくし環状内壁部63と環状面66のみを設けてもよい。
環状内壁部63は、口金5の内端面55から360度周囲において内端面55から外管バルブ6に向かって突き出た筒状の壁である。
右側の口金5の環状内壁部63の外周面にシリコーン9を塗布し、外管バルブ6の端部を横からはめ込めば、環状内壁部63の外周面に外管バルブ6の内周面が嵌め込まれてシリコーン9で接着される。
右側の口金5の環状内壁部63の外周面に、外管バルブ6の端部を横からはめ込み、フリーにしておく。
その他は、実施の形態1と同じである。
図9の(a)は、外管バルブ6の端部を切欠いてL字状の鉤型切欠き67を2箇所に設けた場合を示している。
図9の(b)は、外管バルブ6の端部を貫通して穴68を2箇所に設けた場合を示している。
図10は、口金5の環状外壁部53の内周の2箇所に突起69を設けた場合を示している。
突起69は、鉤型切欠き67又は穴68に係合する。
鉤型切欠き67の場合は、外管バルブ6の鉤型切欠き67の切欠き端部を突起69に対して長手方向に押しこんで挿入し外周接線方向に圧力を加えて回転させることにより係合が完成する。圧力を加えて回転させるので容易に逆回転せず外れない。
穴68の場合は、圧力を加えて外管バルブ6を長手方向に押しこんで、突起69を穴68にはめ込む。
いずれの場合も、外管バルブ6はクリアランスKで口金5に固定される。
穴68と突起69の数は、1個以上あればよい。
凹部と凸部とは、互いに係合でき、長手方向に位置決めできるものであれば、どのような構造のものでもよい。
その他は、実施の形態1と同じである。
外管バルブ6は、樹脂製ではなく、他の素材でもよい。
例えば、外管バルブ6は、ガラス製でもよい。線膨張係数10×10−6/Kのソーダライムガラスによるガラス管が好適である。
ヒートシンク4を、線膨張係数23.7×10−6/Kのアルミニウム製のヒートシンクとすると、ガラスバルブのほうが、線膨張係数が小さい。
外管バルブ6がガラスバルブの場合も、図1、図2と同じ構成になるが、図4と図5の場合は逆転する。すなわち、外管バルブ6がガラスバルブの場合、図4は、照明ランプ50の高温時の縦断面を示す図となる。図5は、照明ランプ50の低温時の縦断面を示す図となる。
ここで、外管バルブ6とアルミ製ヒートシンク4との45度の温度差による長手方向の膨張長さの差がYmmとすると以下の関係するのがよい。
その他は、実施の形態1と同じである。
なお、本実施の形態(公称寸法1198mmのLDL40ランプ)において、前記Yの値は0.7mmである。また、公称寸法580mmのLDL20ランプの場合、Yの値は0.35mmである。
以下、シリコーン9(接着剤)の塗布について図3の外周内周の全周塗布以外の塗布方法について説明する。
図12は、外管バルブ6の片方の端部の内側にのみ、シリコーン9を360度全周塗布して接着した場合を示している。
図示しないが、外管バルブ6の片方の端部の外側にのみ、シリコーン9を塗布して接着してもよい。
図示しないが、外管バルブ6のバルブ端面61と環状凹部64の環状面66との間にのみシリコーン9を塗布して接着してもよい。
図示しないが、外管バルブ6の半周部分(約全周/2、中心角約180度)にシリコーン9を塗布して接着してもよい。
例えば、図13のように、発光方向の裏側がよい。
あるいは、図14のように、基板2の両サイドがよい。
その他は、実施の形態1と同じである。
図15、図16は、シリコーン9(接着剤)で、外管バルブ6の長手方向中央の内壁の対向する2箇所のみと発光部54(ヒートシンク4と基板2との両方)の両サイドを接着した場合を示している。
また、図17のように、シリコーン9で、外管バルブ6の中央内壁とヒートシンク4の底部分とを1箇所のみで接着してもよい。
図15、図16、図17の場合は、外管バルブ6の長手方向中央で接着しているので、外管バルブ6の両端が自由端90となり、外管バルブ6の伸縮が長手方向の両側で可能になる。
また接着場所は、長手方向中央に限るものではなく、発光部54、ヒートシンク4又は基板2の長手方向のいずれかの部分一カ所であればよい。外管バルブ6の内壁とヒートシンク4又は基板2との距離が最小の部分を接着すれば、シリコーンの使用量を節約できる。
その他は、実施の形態1と同じである。
図18は、接着剤の代わりに、ばね70を用いた場合を示している。
ばね70は、環状凹部64と同一半径のコイルばねであり、ばね70は、環状凹部64に埋めこまれる。
ばね70は、外管バルブ6のバルブ端面61を全周360度に渡り長手方向に押圧する。ばね70の弾性を強くすれば、外管バルブ6が長手方向にがたつくことはない。
ばね70は、片側にのみあってもよい。ばね70が片側のみにある場合は、リード線10がない左側に配置するのがよい。外管バルブ6のバルブ端面61と環状凹部64の環状面66とが右側で接触するので埃やちりの浸入を防止することができるからである。
ばね70は、コイルばねでなくてもよく、環状凹部64と同一半径のリング状・ドーナツ状の板ばねでもよい。
ばね70は、全周360度に存在しなくてもよく、円周の一部分に部分的にあってもよい。ばね70は、部分的に1箇所以上あればよい。
その他は、実施の形態1と同じである。
各実施の形態で説明した照明ランプは、
筒状の外管バルブ6と、
外管バルブに収納されて光を発光する発光部54と、
発光部54の両端に固定された1対の口金5とを備え、
外管バルブ6の一端のみを固定端80として片方の口金5に固定し、外管バルブ6の他端を自由端90として他方の口金5に対して伸縮自由な自由端にしたことを特徴とする。
発光ダイオード1と、
発光ダイオードを取り付けた基板2と、
基板を取り付ける金属製のヒートシンク4と
を有し、
口金5は、円柱形状をしており、ヒートシンク4の両端に固定され、
口金5は、円柱形状の円形の端面の縁部に、外管バルブ6のバルブ端面に向き合う環状凹部64を有し、
前記一方の口金5の環状凹部64は、外管バルブ6の固定端80を嵌め込んで固定し、
前記他方の口金5の環状凹部64は、外管バルブ6の自由端90を口金5に対して長手
方向に変位可能なよう挿入していることを特徴とする。
環状凹部64の深さFは、「膨張長さの差Xmm×2」よりも大きいことを特徴とする。
筒状の外管バルブ6と、
外管バルブ6に収納されて光を発光する発光部54と、
発光部54の両端に固定された1対の口金5とを備え、
外管バルブ6の内壁の長手方向の一部のみを発光部54に固定し、外管バルブ6の両端を口金5に対して伸縮自由な自由端にしたことを特徴とする。
外管バルブ6のバルブ端面61を口金5に対して伸縮自由な自由端にしたことを特徴とする。
上記各実施の形態を組み合わせてもかまわない。
Claims (4)
- 長手方向に端部を有し、第1の線膨張係数を有するカバーと、
前記第1の線膨張係数よりも小さい第2の線膨張係数を有し、前記カバーが取り付けられているとともに前記カバーに覆われるように光源が配置されている台座と、
前記カバーの前記端部の外周を覆う環状外壁部と、前記環状外壁部の内側に筒状に形成された環状内壁部と、環状外壁部および環状内壁部を環状につないでいる環状面とによって形成されており、前記カバーの前記端部全周が収納されている環状凹部と
を備え、
前記カバーの前記端部は、360度全周が前記環状凹部に対して伸縮自在な自由端であり、
前記カバーが長手方向にがたつかないように、前記カバーの前記端部を除く前記カバーの長手方向のいずれかの部分が前記台座に固定されている照明ランプ。 - 前記カバーの前記端部は、前記環状凹部に対して変位可能である請求項1に記載の照明ランプ。
- 前記カバーの端面は、前記環状面に対して変位可能である請求項1又は2に記載の照明ランプ。
- 前記台座の端部に固定された内端面を有し、
前記環状凹部は、前記内端面の周囲縁部に形成された溝である請求項1に記載の照明ランプ。
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