JP6384079B2 - 手書きレイアウト検出印刷装置及び方法 - Google Patents
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Description
本発明は、複数の印刷物に対して使用者の好みのレイアウトを反映できる印刷装置を提供することを目的とする。
本発明の手書きレイアウト検出印刷方法は、宛名面が表示されたタッチパネルに使用者が手書き入力した入力情報を取得する入力工程と、該入力情報に基づいて、前記手書き入力された文字と、前記手書き入力された文字が占める前記宛名面での領域と面積とを含む位置に関する情報の認識を行う認識工程と、前記入力情報に基づいて前記宛名面のレイアウト解析を行い、前記使用者の好みを抽出するレイアウト解析工程と、前記レイアウト解析工程の解析結果に基づいて、宛名印字データに改変を施す制御工程と、前記制御工程が改変を加えた印字データに基づいて宛名印刷を行う印刷工程とを含む。
《機器構成を示すブロック図について》
図1は、本発明の手書きレイアウト検出印刷装置の基本的機器構成を示すブロック図である。手書きレイアウト検出印刷装置は、画面表示を制御する表示制御部1と、手書き入力した文字および印刷物のレイアウトを表示する表示部2と、タッチパネルにて使用者が宛名・宛先・差出人を手書きするタッチパネル入力部3と、タッチパネルにて使用者が宛名・宛先・差出人を手書きしたデータを取り込み文字認識する文字認識部4と、取り込んだ手書きデータからレイアウトを認識するレイアウト解析部5と、4と5で認識した文字コードとレイアウトから使用者の好みのレイアウトを判断する制御部6と、タッチパネルにて使用者が手書き入力したデータを格納する外部メモリ7と、文字を入力するキー入力操作部7と、宛名面(宛名・宛先・差出人)を印刷する印刷部8を有する。
図2に示すフローチャートは、制御部6が有するCPUが処理するプログラムのフローチャートである。
タッチパネル入力部3と表示部2とは、切り離して設けることもできるが、それらを積層配置することにより表示されている部分に使用者がタッチして入力することを実現するようにもできる。積層配置する方が、直感的に使用者が書き込む領域を認識できる点で好ましい。
印刷部9は、いわゆるプリンタであり、その印刷方式は特に限定されない。インクジェット方式のプリンタであってもよいし、トナーを用いる電子写真方式の印刷装置であってもよい。また、サーマルプリンタなどの他の方式のプリンタであってもよい。
また、本発明に係る手書きレイアウト検出印刷装置は、いわゆるパソコンPC(制御部6、文字認識部4、レイアウト解析部5)とモニタ(表示部2)、タッチパネル(タッチパネル入力部3)、キーボード(キー入力操作部8)、さまざまな外部記憶装置(外部メモリ7)を必要なケーブルでつなぎ、あるいは無線手段で通信させて複数の機器からなるシステムとして構成してもよい。
図2のフローチャートに「手書きレイアウト検出印刷装置」を実現する処理アルゴリズムが示されている。
まず、使用者の宛名面のレイアウトの好みを検出する為に必要な宛名面のレイアウトを画面に表示する。(S20)
例えば、複数のサンプル画像を表示することにより使用者の選択を待つ。複数のサンプル画像は、例えば縦書き(図3(a))と横書き(図3(b))、差出人の表記を宛名面に含むものと含まないものなどのサンプル画像を表示することができる。
使用者が複数のサンプル画像の中から一つを選択(タッチパネルを用いてクリック)すると、それに基づいて、入力が可能となる。使用者は、タッチパネルで手書き入力をする。そのとき、示された宛名面のすべての文字を使用者は自分が最も好むレイアウトでタッチパネルにおいて手書きをする(S30)。
すなわち、使用者が手書き入力するその座標データは、単に、文字認識部4に引き渡されて文字情報に変換されるデータとしてだけでなく、レイアウト解析部5にも引き渡されてレイアウトを決めるためのデータとしても扱われる。手書きした情報は、XY座標のデータを有するものであり、当該レイアウト画像の中のどこの位置に使用者はその入力をしたのかという情報を併せ持つものだからこのことが可能となる。
次に、制御部6は、手書きされたタッチパネルの座標データをシステムに取り込む(S40)。
そして、制御部6は、そのデータを文字認識部4に引き渡し、文字認識部4は取得した座標データから使用者が書いた文字の文字認識を実行する(S50)。このとき、一つ一つの文字が何であるかを認識するのみならず、その文字が占める宛名面での領域がどこであるか、その文字が占める面積がどれだけであるか、など位置に関する情報を伴った状態で文字認識がなされる。
文字認識する際に、「漢数字」および「相手を尊敬する意味で用いられる漢字、すなわち“様””御中”(さん、ちゃん、くん など)の文字」の位置を確定する(図4(g)の破線で囲った部分を参照)。
相手を尊敬する意味で用いられる漢字 “様””御中”(さん、ちゃん、くん など)の文字は必ず宛名の最後に書かれ、さらに宛名のすべてに記載される為、縦書きの場合は 行の一番下に来た文字が相手を尊敬する意味で用いられる”様“と確定する事ができ、その場合にはその行は宛名であると確定する事ができる。”様”が宛名の途中にある場合には“様”の前後(縦書きの場合) に文字があるかどうかで名前の中の“様”か行の一番下に来た相手を尊敬する意味で用いられる“様”かを判別可能である(S60)。
次に宛名面が縦書きの場合(S20でサンプル画像を表示して使用者が画面を選択して入力しているので、縦書きか横書きかは確定している。)には宛名領域の右側は住所が記載された領域と確定する。
また宛先領域の左側は差出人住所および差出人の領域と確定する(S70)。
文字認識が困難な場合には使用者に再度宛名面を手書きするように促す画面を表示する(S80)。それを受けて使用者はタッチパネルに宛名・差出人を手書き入力する(S30)。そして、S40からS60の処理を繰り返し宛先、宛名、差出人住所、差出人の領域の確定をする(S70)。図4(f)は、宛先、宛名、差出人の領域がそれぞれ破線で囲まれた領域として確定できた状態を示している。
次に宛名面の使用者の好むレイアウトの解析を実施する(S90)。
検出する項目は次の8点が考えられる。
1.縦書きか横書きか
本項目に関しては、上述したようにサンプル画像の縦書きを選んで入力したのか、横書を選んで入力したのか、という情報から判断することも可能である。
サンプル画像に、縦書き、横書きの区別がなかった場合であっても、文字認識した際の文字の向きにより確定できる(図3(a)、(b)参照)。文字の向きの解析はパターン認識から行うことができる。
また、手書き入力データが、座標データのみならず、時間情報(あるいは順序情報)をもっていれば、それを解析することによってどの順番に文字を書いたかがわかり、縦書き、横書きの別を知ることができる。
S70にて宛先領域が確定している。よって宛先領域にいくつの行が記載されているか認識できる。
宛名の各行の文字の書きはじめを検出する事ができ、すべての行で文字の高さが揃っているかを判断する。図3(c)の破線にて示す線が宛名の1行目の開始位置を示している。図3(c)の例では、宛名の2行目は1行目よりも下がった位置から始まっている。
住所には、番地を示す数字が多くの場合含まれている。その数字は、漢数字であるか、算用数字かは、その使用者の好みの問題であると考えられる。図3(e)の破線で囲った部分に示すように、文字認識した際に漢数字か算用数字かを判断可能である。
縦書きの場合には 上に余白が有るのか、下に余白があるのか、上下に余白があるのか判断する。図3(f)は、宛名の上に余白がある場合を示している。図3(g)は、宛先の下に余白がある場合を示している。どこに余白があるかは、それぞれの使用者の好み、習慣などによるものと考えられる。
縦書きの場合、連名の書き始めの文字の高さを上揃えにするか、真ん中揃えにするか、上揃え+下揃えにするか(一文字、二文字、三文字の場合)を文字の書き始めと書き終わりの高さより判断する。図3(h)は、連名の書き始めの文字の高さを真ん中揃えにしている場合を示している。図3(i)は、連名の書き始めの文字を上揃えにしている例を示している。
宛先において文字数が多く複数行になる場合に文字の大きさはそのままで改行を行って2行にわたって記載するか、もしくは文字を縮小して1行にして記載するかを判断する。
図4(a)は、マンション名と部屋番号を文字を縮小して1行にしている例を示す。図4(b)は、マンション名と部屋番号とを2行にわたって記載している例を示す。
宛名面に差出人の情報の記載の有無を判断する。図4(c)の破線で囲った部分は、差出人の記載を宛名面に設けている例を示している。それに対し、図4(g)では、差出人の記載が設けられていない例である。
差出人の住所と氏名の書き始めおよび書き終わりの高さの関係性に関して、上に余白が有るのか、下に余白があるのか、上下に余白があるのかを判別する。図4(d)は、差出人の氏名の下に余白がある例を示す。図4(e)は、差出人の住所の書き終わりと氏名の書き終わりの高さが一致している例を示す。
S100にて宛名と宛先の領域のそれぞれの文字サイズを検出したので、その文字サイズより2つの領域の文字の大きさの比率を計算する。図3(d)には、宛名の最初の文字「坂」と、宛先の最初の文字「東」の文字サイズの比率を比較していることを示している。
上記に記述した1〜8のレイアウトにおける使用者の好みとS100にて検出した文字サイズの関係性を印刷する宛名面すべてにおいて反映する(S120)。そして印刷を実行する(S130)。
例えば、はがきの宛名印刷が、300枚あるとしてそれらすべての印刷に使用者の宛名書きの好みを反映させるために、最初の一枚だけを使用者が手書き入力する。その一枚の文字認識とレイアウト解析とからその使用者の好みを検出する。そして、その好みの情報を300枚のはがきの宛名印刷すべてに適用して印字データに改変を加える。そして印刷を実行するということができる。このとき、印字データに改変を加える作業と印刷実行作業とは並行して行うことが可能である。
本発明に係る手書きレイアウト検出印刷装置にて抽出した使用者のレイアウト好み情報を例えば外部メモリ7に保存し、または通信により他の機器に送って、他の印刷装置で利用可能にすることもできる。
その場合、このレイアウト好み情報に基づいて、既存の宛名印字データを改変するためのプログラムを別途準備すればよい。
従来の印刷装置は、宛名面の印刷をする場合には 宛名・宛先・差出人の細かいレイアウトを手動で調整し確認する必要がありとても面倒だった。
またマナーやルールに沿って自動でレイアウトが実施されたとしても、そのレイアウトが使用者の好みと一致するわけではなかったので、使用者は自分の好みのレイアウトに手動で調整して変更する必要があった。これらは大量に印刷物を作成する際には不向きである。
使用者の宛名書きの好みを、手書き入力を一度行うことで抽出可能できる。
抽出した使用者の宛名書きの好みを複数の宛名書きデータに反映させることができる。
大量の宛名印刷であっても、使用者の好みを反映させて実行できる。
1.手書きにより使用者のレイアウトの好みを検出できる点
2.使用者のレイアウトの好みをタッチパネルから検出できる点
3.使用者のレイアウトの好みを自動で印刷物に反映できる点
4.手書きデータよりレイアウトを検出できる点
5.手書きデータより文字のサイズを検出できる点
6.文字認識によりレイアウトを検出できる点
7.文字認識により使用者のレイアウトの好みを検出できる点
本発明では、使用者の好む印刷物のレイアウトを手書きにより検出させる事により、大量の印刷物に好みのレイアウトを反映できる事で印刷物のレイアウトを調整する手間の回避が可能になり格段に利便性が向上するという利点がある。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
宛名面を表示する表示部と、
前記宛名面へ使用者が入力するタッチパネル入力部と、
入力された領域を認識する認識部と、
前記認識部の認識結果に基づいて、前記宛名面のレイアウトを解析するレイアウト解析部と、
前記レイアウト解析部の解析結果に基づいて、宛名印字データに改変を施す制御部と、
前記制御部が改変を加えた印字データに基づいて宛名印刷を行う印刷部とを有するレイアウト検出印刷装置。
前記レイアウト解析部は、入力を行う使用者の好みを抽出する請求項1に記載のレイアウト検出印刷装置。
前記レイアウト解析部は、前記使用者の好みをデータとして保存する請求項2に記載のレイアウト検出印刷装置。
使用者の入力情報を取得する入力工程と、
該入力情報に基づいて入力領域の認識を行う認識工程と、
前記入力情報に基づいてレイアウト解析を行うレイアウト解析工程と
を含むレイアウト検出印刷方法。
前記レイアウト解析工程は、使用者の好みを抽出することを特徴とする請求項4に記載したレイアウト検出印刷方法。
前記レイアウト解析工程で抽出した前記使用者の好みを複数の印字データに対して適用することを特徴とする請求項5に記載したレイアウト検出印刷方法。
2 表示部
3 タッチパネル入力部
4 文字認識部
5 レイアウト解析部
6 制御部
7 外部メモリ
8 キー入力操作部
9 印刷部
Claims (4)
- 宛名面を表示する表示部と、
前記宛名面へ使用者が手書き入力するタッチパネル入力部と、
手書き入力された文字と、前記手書き入力された文字が占める前記宛名面での領域と面積とを含む位置に関する情報を認識する認識部と、
前記認識部の認識結果に基づいて、前記宛名面のレイアウトを解析し、前記使用者の好みを抽出するレイアウト解析部と、
前記レイアウト解析部の解析結果に基づいて、宛名印字データに改変を施す制御部と、
前記制御部が改変を加えた印字データに基づいて宛名印刷を行う印刷部とを有する手書きレイアウト検出印刷装置。 - 前記レイアウト解析部は、前記使用者の好みをデータとして保存する請求項1に記載の手書きレイアウト検出印刷装置。
- 宛名面が表示されたタッチパネルに使用者が手書き入力した入力情報を取得する入力工程と、
該入力情報に基づいて、前記手書き入力された文字と、前記手書き入力された文字が占める前記宛名面での領域と面積とを含む位置に関する情報の認識を行う認識工程と、
前記入力情報に基づいて前記宛名面のレイアウト解析を行い、前記使用者の好みを抽出するレイアウト解析工程と、
前記レイアウト解析工程の解析結果に基づいて、宛名印字データに改変を施す制御工程と、
前記制御工程が改変を加えた印字データに基づいて宛名印刷を行う印刷工程と
を含む手書きレイアウト検出印刷方法。 - 前記レイアウト解析工程で抽出した前記使用者の好みを複数の印字データに対して適用することを特徴とする請求項3に記載した手書きレイアウト検出印刷方法。
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