JP6383581B2 - スペーサ - Google Patents

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Description

本発明は、隣接する複数のシリンダボアの周囲に形成された冷却水流路に配置して用いられるスペーサに関し、さらに具体的には、内燃機関におけるシリンダブロックに形成されるオープンデッキタイプのウォータジャケットに挿入される環状のスペーサに関する。
内燃機関、特に、水冷式エンジンには、シリンダブロックにおけるシリンダボア回りにウォータジャケットが形成され、このウォータジャケットに冷却水(不凍液が混合された冷却水も含む)が流通され、エンジンの作動に伴い昇温するシリンダボア壁の冷却がなされる。このようなウォータジャケット内には、スペーサが挿入され、冷却水の流通容量を調整してシリンダボア壁の冷却の適正化がなされる。この場合、ピストンの上死点より上側部分のシリンダボア壁は高熱化するため、この部分の冷却は充分になされる必要があるが、下側部分は、冷え過ぎるとエンジンオイルの粘度が高くなってピストンフリクションが大となるため、過冷却とならないようにする必要がある。
特許文献1には、ウォータジャケットをシリンダ軸方向(深さ方向)の所定の高さで上部と下部とを仕切る仕切部材を設け、この上部と下部とに別系統に冷却水を流すことが記載されている。また、特許文献2及び特許文献3には、ウォータジャケットの深さ方向中間部位の周方向全周に亘りスペーサを設けることにより、シリンダボア壁の中間部位が他の部分よりも高温となるようにし、ピストンフリクションを低減させることが記載されている。さらに特許文献4には、上側仕切り部と、下側仕切り部と、上側仕切り部と下側仕切り部とを接続する柱状の支持板とを備えたスペーサが記載されている。そして、本特許文献4における支持板は、上側仕切り板と下側仕切り板とにより区画される中央部の冷却水流路を横断せず、この流路の冷却水の流れを確保するように設けられている。
特開2000−345838号公報 特開2011−106440号公報 特許第5064474号公報 韓国特許出願公開第20090063995号明細書
特許文献1に記載された仕切部材には、冷却水の入口部付近に小孔(連通口)が形成され、入口部から導入された冷却水は小孔を通じ仕切部材によって仕切られたウォータジャケットの上部及び下部に振り分けられてウォータジャケット内を流通する。そして、両冷却水の流れは、ウォータジャケットの出口よりシリンダヘッドのウォータジャケットの下流側に合流するようになされている。ところで、仕切部材は、シリンダヘッドガスケットに連結されることによってウォータジャケット内に位置決めされている。この場合、冷却水の流通により仕切り部材が振動してシリンダヘッドガスケットに伝達されると、シリンダヘッドガスケットのシール性が低下する等の悪影響が及ぼされることが懸念される。また、仕切り部材をウォータジャケットの内周壁にはめ込んで位置決めしようとした場合、シリンダブロック及び仕切り部材の寸法公差等によって仕切り部材の上下方向における位置が変動してしまう不都合が生じることも懸念される。
前記特許文献2及び特許文献3は、シリンダボアの深さ方向の中間部にスペーサが位置するようにして、シリンダボア壁の中間部位が他の部分よりも高温となるようにするとともに、シリンダボア壁の上部及び下部を充分に冷却しようとしている。しかし、これら特許文献2,3に開示された例では、スペーサとシリンダボアとの間隔が狭まっていることで冷却水の流速が増しており、これによって、シリンダボア壁の一部が過冷却状態となることが予想される。このように、シリンボア壁の一部が過冷却状態となると、エンジンオイルの粘度が上がりピストンフリクションが上がることが懸念される。また、特許文献4のスペーサでは、支持板が隣接するシリンダボア間に対応する部位の冷却水流路に設けられるが、支持板は冷却水の流路を横断しないように設けられているため、冷却水はシリンダボア間に対応する部位以外の冷却水流路と同じ程度の速さで流れる。そのため、特許文献4のスペーサでは、隣接するボア間に対応する箇所を適正に冷却することができないという不都合が懸念される。
本発明は、前記実情に鑑みなされたもので、冷却水流路で取り囲まれるシリンダボア壁の各部位が適正な冷却状態に安定的に維持される新規なスペーサを提供することを目的としている。
本発明に係るスペーサは、隣接する複数のシリンダボアの周囲に形成された冷却水流路に配置して用いられるスペーサであって、前記冷却水流路の周方向全周に亘り、前記冷却水流路の深さ方向の上側と下側とを仕切る環状の仕切り部と、前記仕切り部から下方に延びるとともに、当該仕切り部を前記冷却水流路の冷却水導入口より下方に位置するよう支持する支脚部とを備え、前記支脚部は、前記隣接するシリンダボア間の領域に対応する前記冷却水流路にその深さ方向に連続するよう設けられ、且つ、当該シリンダボア間の領域の冷却水流路を横断する堰部を兼ねるよう構成され、前記冷却水流路の周方向に沿った前記支脚部間の少なくとも一箇所に、冷却水の流れを淀ませる凹所が区画され、前記仕切り部の下面と前記支脚部との間を接合する補強壁が設けられ、前記補強壁は、前記仕切り部よりも小さい幅寸法に形成されるとともに、当該補強壁の外周が前記仕切り部の外周面と連続していることを特徴とする。
本発明によれば、仕切り部によって冷却水流路を上側と下側とに仕切ることで、冷却水導入口から導入された直後の温度の低い冷却水は極力冷却水流路の上側を流れるように誘導される。したがって、冷却水流路の上側の冷却性を上げる一方、冷却水流路の下側の冷却性を下げることができ、シリンダボア壁を適正に冷却することができる。また、仕切り部によって仕切られた冷却水流路の下側では、凹所が存在する箇所において冷却水の流速が減少する。したがって、冷却水流路の下側による冷却能力を下げて、シリンダボア壁の下側を過度に冷却することを抑制できる。さらに、仕切り部は支脚部によって冷却水導入口より下方に位置するよう支持されるから、シリンダヘッドガスケット等に悪影響を及ぼすことなく前記冷却機能が安定的に維持される。また、支脚部と隣接するシリンダボア間の領域との間隔が狭められ、この支脚部の堰部としての作用によって、シリンダボア間の領域における冷却水の流速を増加させ、シリンダボア間の領域に対する冷却性を向上させることができる。
また、前記仕切り部の下面と前記支脚部との間を接合する補強壁が設けられているので、補強壁によって、仕切り部及び支脚部の剛性を高めることができる。
本発明において、前記仕切り部における前記冷却水導入口側部には、下方に延びる補助脚部がさらに設けられていても良い。
これによれば、補助脚部によって当該スペーサが、冷却水の流れを受けて動く、又は撓むことが抑制できる。
本発明において、前記仕切り部の下側には、前記冷却水流路に沿って延びるとともに、隣り合う支脚部を連結する梁状体をさらに備えていても良い。
これによれば、梁状体によって、仕切り部及び支脚部が撓むことを抑制することができる。
本発明において、前記凹所における前記深さ方向の寸法が、前記冷却水流路の深さ方向の寸法の1/3以上であっても良い。
これによれば、凹所の容量を大きくすることができ、冷却水の流れをより淀ませることができる。因みに、前記凹所における深さ方向の寸法が前記冷却水流路の深さ方向の寸法の1/3より小さいと冷却水の淀みが少なくなる傾向となり、仕切り部の下側におけるシリンダボア壁の過度の冷却が生じ易くなる。
本発明によれば、冷却水流路で取り囲まれるシリンダボア壁の上下方向の各部位が適正な冷却状態に安定的に維持される。
本発明に係るスペーサが適用される自動車用エンジンにおけるシリンダブロックの一例を概略的に示す平面図である。 図1におけるX−X線矢視部の部分破断拡大断面図であり、本発明に係るスペーサの第一の実施形態を示す図である。 同実施形態の要部の斜視図である。 本発明に係るスペーサの第二の実施形態の図2に対応する図であって、スペーサのみを抽出して示した図である。 同実施形態の図3と同様図である。 同実施形態における支脚部及びその近傍部を斜め下方から見た斜視図である。 同実施形態の変形例を示す図3と同様図である。 本発明に係るスペーサの第三の実施形態の図2と同様図である。 本発明に係るスペーサの第四の実施形態の図3と同様図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明に係るスペーサが適用される自動車用エンジンのシリンダブロックの一例を概略的に示している。図1に示すシリンダブロック1は、3気筒の自動車用エンジン(内燃機関)を構成するものであり、3個のシリンダボア2…が直列的に配列されている。1a…はシリンダヘッド(不図示)をシリンダブロック1に合体締結させるためのボルト(不図示)用挿通孔である。3個のシリンダボア2…の回りには、オープンデッキタイプのウォータジャケット(冷却水流路)3が一連に形成され、シリンダブロック1には、このウォータジャケット3に通じる冷却水(不凍液も含む)導入口4と冷却水排出口5とが設けられている。冷却水排出口5は不図示のラジエータに配管接続され、ラジエータのアウトレット側は、ウォータポンプ(不図示)を介して冷却水導入口4に配管接続される。これによって、ウォータジャケット3とラジエータとの間で冷却水が循環するように構成される。
なお、シリンダヘッドにもウォータジャケット(不図示)が設けられる場合は、シリンダブロック1のウォータジャケット3と、シリンダヘッドのウォータジャケットとが連通するよう構成される。この場合は、シリンダブロック1には前記冷却水排出口5がなくても良く、シリンダヘッドに冷却水排出口が設けられ、これにラジエータに通じる配管が接続される。また、以下において、上及び下なる用語は、ウォータジャケット3の深さ方向に沿って開口部側(図1の紙面手前側)を上とし、ウォータジャケット3の開口部とは反対側、即ち、底部側(図1の紙面奥側)を下として用いている。
本発明に係るスペーサの第一の実施形態について、図2及び図3をも参照して説明する。本実施形態のスペーサ6は、隣接する複数(図例では3個)のシリンダボア2の周囲に形成されたウォータジャケット(冷却水流路)3内に配置して用いられるスペーサである。このスペーサ6は、ウォータジャケット3の周方向全周に亘り、ウォータジャケット3の深さ方向aの上側と下側とを仕切る環状の仕切り部61と、仕切り部61から下方に延びる支脚部62とを備える。支脚部62は、仕切り部61をウォータジャケット3の冷却水導入口4より下方に位置するよう支持する。つまり、スペーサ6の深さ方向aの寸法は、ウォータジャケット3の底面から冷却水導入口4の下端縁までの深さ方向aの距離よりも小さい。冷却水導入口4は、ウォータジャケット3の上下方向中央部よりも上方に設けられている。支脚部62は、隣接するシリンダボア2,2間の領域20に対応するように設けられている。ウォータジャケット3の周方向に沿った支脚部62,62間の少なくとも一箇所(図例では、全ての箇所)には、冷却水の流れを淀ませる凹所63が区画されている。ここで、凹所63は、仕切り部61の下面と支脚部62,62の側部とによって区画された部位を指す。この凹所63における深さ方向aの寸法d1は、ウォータジャケット3の深さ方向aの寸法dの1/3以上であることが望ましい。
スペーサ6は、前記のように仕切り部61と支脚部62とを備えて、合成樹脂による一体の成型体からなる。本実施形態の仕切り部61は平板状の環状体として形成されるとともに、ウォータジャケット3における冷却水導入口4より下方近傍部の平面幅wよりやや小さい幅寸法T2に形成されている。また、支脚部62は、前記のようにシリンダボア2,2間の領域20に対応するように設けられている。また、本実施形態においては、支脚部62は、ウォータジャケット3の深さ方向aに連続し、且つ、ウォータジャケット3を横断するような板状に形成され、堰部を兼ねるように構成されている。前記領域20に対応する部分のウォータジャケット3はくびれ形状部3aとされ、図例のような3気筒のシリンダブロック1の場合、ウォータジャケット3は4箇所にくびれ形状部3aを備える。したがって、支脚部62は4箇所に設けられている。くびれ形状部3aにおけるウォータジャケット3の冷却水の流路幅は他の円弧部分3bの流路幅より大とされる。支脚部62の幅寸法T1(図1及び図3参照)は、このくびれ形状部3aの冷却水流路を横断して、堰部を兼ねるように形成されるので、支脚部62の幅T1は、少なくとも仕切り部61の幅寸法T2(図1、図2及び図3参照)以上となるように設定されている。
前記のように構成されるスペーサ6は、図1及び図2示すように、シリンダブロック1のウォータジャケット3内に挿入されて所定位置に配置される。そして、シリンダヘッドがシリンダブロック1の上に締結され、冷却水導入口4から冷却水がウォータジャケット3内に導入される(図2の矢印b参照)。ウォータジャケット3が仕切り部61によって上側と下側とに仕切られているから、冷却水導入口4から導入された直後の温度の低い冷却水は、矢印b1に示すように極力ウォータジャケット3の上側を流れるように誘導される。したがって、ウォータジャケット3の上側の冷却性を上げる一方、ウォータジャケット3の下側の冷却性を下げることができ、シリンダボア2の壁部(以下、シリンダボア壁と言う)2aを適正に冷却することができる。また、一部の冷却水は、矢印b2に示すように、仕切り部61とウォータジャケット3の両側壁との間の隙間より仕切り部61の下方に流入する。仕切り部61によって仕切られたウォータジャケット3の下側では、凹所63が存在する箇所において、流入した冷却水が淀んで流速が減少する。したがって、ウォータジャケット3の下側における冷却能力を下げて、シリンダボア壁2aの下側を過度に冷却することを抑制できる。特に、凹所63の前記寸法d1が、ウォータジャケット3の深さ方向寸法dの1/3以上であるから、凹所63の容量が大きく確保され、冷却水の流れをより淀ませることができる。因みに、寸法d1が寸法dの1/3より小さいと冷却水の淀みが少なくなる傾向となり、仕切り部61の下側におけるシリンダボア壁2aの過度の冷却が生じ易くなる。さらに、仕切り部61は支脚部62によって冷却水導入口4より下方に位置するよう支持されるから、シリンダブロック1とシリンダヘッドとの間に介在されるリンダヘッドガスケット(不図示)等に悪影響を及ぼすことなく前記冷却機能が安定的に維持される。
また、本実施形態においては、支脚部62は、ウォータジャケット3の深さ方向aに連続し、且つ、ウォータジャケット3を横断するような板状に形成され、堰部を兼ねるように構成されている。そして、支脚部62と前記領域20との間隔が狭められるから、支脚部62の堰部としての作用によって、領域20における冷却水の流速を増加させ、領域20に対する冷却性を向上させることができる。特に、シリンダボア2,2間の領域20は、両側に存在するシリンダボア2,2の両方から熱が伝達されるため、他の部位に比べ温度が上昇し易い。しかし、本実施形態では、支脚部62によって、領域20の両端部20a,20aに接する冷却水の流速が早められるので、このような温度上昇が抑えられ、シリンダボア壁2aの適正な冷却状態の維持に有効である。そして、矢印b1,b2のようにウォータジャケット3内を流通した冷却水は、矢印cに示すように冷却水排出口5からラジエータに向け給送され、ラジエータで温度が下げられた冷却水は冷却水導入口4からウォータジャケット3へ流入され、これが繰り返される。
図4〜図6は、本発明に係るスペーサの第二の実施形態を示す。図4では、シリンダブロック1及びウォータジャケット3の図示を省略している。本実施形態のスペーサ6は、仕切り部61の下面と前記支脚部62との間を接合する補強壁64がさらに設けられていることで特徴付けられる。補強壁64は、仕切り部61よりも小さい幅寸法に形成されるとともに、その外周面が仕切り部61の外周面と連続するように形成されている。補強壁64は、ウォータジャケット3に沿うような円弧状に形成されている。そして、このスカート状の補強壁64の一部が下側より刳り貫かれた形で前記凹所63が形成されている。支脚部62の近傍においては、補強壁64が支脚部62の下端部にまで及ぶように設けられている。つまり、補強壁64の一部は、支脚部62と協働して、仕切り部61を支持するように形成されている。この場合も、凹所63における深さ方向aの寸法d1は、ウォータジャケット3の深さ方向a(図1参照)の寸法dの1/3以上であることが望ましい。凹所63の深さ方向aの寸法d1は、ウォータジャケット3の周方向において一定に形成されている。本実施形態のスペーサ6も、図1及び図2に示すようなウォータジャケット3内に挿入される。本実施形態においては、補強壁64が設けられていることにより、仕切り部61及び支脚部62の剛性を高めることができる。また、仕切り部61及び支脚部62の他に補強壁64が設けられているため、スペーサ6の成型時に樹脂を流すための流路を充分に確保することができ、スペーサ6の成型性を向上させることができる。仕切り部61、支脚部62及び凹部63は、第一の実施形態の仕切り部61、支脚部62及び凹部63と同様の機能を奏する。
その他の構成は第一の実施形態と同様であるから、共通部分に同一の符号を付し、その説明を割愛する。
図7は、前記第二の実施形態の変形例を示す。この例では、補強壁64が仕切り部61の下面より支脚部62の下端部にまで及ぶように設けられているが、補強壁64の一部が窓状に刳り貫かれて凹所63が形成されている。これにより、支脚部62の下端部が隣り合う支脚部62の下端部と補強壁64によって連結されることになるから、支脚部62の剛性がさらに高められることになる。この場合も、凹所63における深さ方向aの寸法d1は、ウォータジャケット3の深さ方向a(図1参照)の寸法dの1/3以上であることが望ましい。仕切り部61、支脚部62及び凹部63は、第一の実施形態の仕切り部61、支脚部62及び凹部63と同様の機能を奏する。
なお、図示の補強壁64は、支脚部62の下端部にまで及ぶように設けられているが、支脚部62の下方の途中部に及ぶものであっても良い。その他の構成は、第一の実施形態と同様であるから、共通部分に同一の符号を付し、ここでもその説明を割愛する。
図8は、本発明に係るスペーサの第三の実施形態を示す。本実施形態のスペーサ6は、仕切り部61における冷却水導入口4側部に、下方に延びる補助脚部65がさらに設けられていることで特徴づけられる。このように、冷却水導入口4側部に、補助脚部65がさらに設けられていることにより、スペーサ6が、冷却水の流れを受けて動くことが抑制できる。特に、冷却水導入口4から導入された直後の冷却水は、流れに勢いがあるから、スペーサ6がこの流れによって動いたり、冷却水導入口4の下方に位置する仕切り部61が撓んだりする懸念があるが、補助脚部65によってこのような懸念が払しょくされる。本実施形態においても、仕切り部61、支脚部62及び凹部63は、第一の実施形態の仕切り部61、支脚部62及び凹部63と同様の機能を奏する。
その他の構成は、第一の実施形態と同様であるから、共通部分に同一の符号を付し、ここでもその説明を割愛する。
図9は、本発明に係るスペーサの第四の実施形態を示す。本実施形態のスペーサ6は、仕切り部61の下側に、ウォータジャケット3に沿って延びるとともに、隣り合う支脚部62を連結する梁状体66をさらに備えていることで特徴付けられる。本実施形態では、仕切り部61、支脚部62及び梁状体66によって区画された領域が凹所63とされる。図例の梁状体66は、隣り合う支脚部62の下端部を連結しているが、支脚部62の深さ方向の途中を連結するものであっても良い。本実施形態では、梁状体66によって、仕切り部61及び支脚部62が撓むことを抑制することができる。本実施形態においても、凹所63における深さ方向aの寸法d1は、ウォータジャケット3の深さ方向a(図1及び図8参照)の寸法dの1/3以上であることが望ましい。仕切り部61、支脚部62及び凹部63は、第一の実施形態の仕切り部61、支脚部62及び凹部63と同様の機能を奏する。
その他の構成は、第一の実施形態と同様であるから、共通部分に同一の符号を付し、ここでもその説明を割愛する。
なお、支脚部62は、領域20に対応する箇所以外にも適宜設けても良い。また、支脚部62の材質は合成樹脂に限らず、例えば、その一部をゴム体で形成しても良い。仕切り部61の材質も、合成樹脂に限らず、例えば、その一部をゴム体で形成しても良い。
また、凹所62の深さ方向aの幅寸法d1は、求められる性能等に応じて適宜変更しても良い。
また、補強壁64の形状については特に限定されないが、例えば、補強壁64が仕切り壁61の下面と支脚部62,62の側部中間とを接合し、支脚部62の下端部にまで及ばないように形成しても良い。
また、本発明のスペーサが適用される内燃機関として3気筒の自動車用のエンジンを例に採ったが、他の気筒数の自動車用のエンジン、或いは、自動車用以外の内燃機関にも適用されることは言うまでもない。さらに、シリンダブロック1における冷却水導入口4の設置位置は、図1の例に限定されず、ウォータジャケット3の周方向のいずれの位置であっても良い。その高さ位置(深さ位置)も、図2及び図8のような上部側に限らず、中央部であっても良く、内燃機関の仕様によって適宜定められる。
1 シリンダブロック
2 シリンダボア
20 隣接するシリンダボア間の領域
3 ウォータジャケット(冷却水流路)
4 冷却水導入口
6 スペーサ
61 仕切り部
62 支脚部
63 凹所
64 補強壁
65 補助脚部
66 梁状体
a 深さ方向
d ウォータジャケットの深さ方向の寸法
d1 凹所の深さ方向の寸法

Claims (5)

  1. 隣接する複数のシリンダボアの周囲に形成された冷却水流路に配置して用いられるスペーサであって、 前記冷却水流路の周方向全周に亘り、前記冷却水流路の深さ方向の上側と下側とを仕切る環状の仕切り部と、 前記仕切り部から下方に延びるとともに、当該仕切り部を前記冷却水流路の冷却水導入口より下方に位置するよう支持する支脚部とを備え、 前記支脚部は、前記隣接するシリンダボア間の領域に対応する前記冷却水流路にその深さ方向に連続するよう設けられ、且つ、当該シリンダボア間の領域の冷却水流路を横断する堰部を兼ねるよう構成され、 前記冷却水流路の周方向に沿った前記支脚部間の少なくとも一箇所に、冷却水の流れを淀ませる凹所が区画され 前記仕切り部の下面と前記支脚部との間を接合する補強壁が設けられ、 前記補強壁は、前記仕切り部よりも小さい幅寸法に形成されるとともに、当該補強壁の外周面が前記仕切り部の外周面と連続していることを特徴とするスペーサ。
  2. 請求項1に記載のスペーサにおいて、 前記補強壁は、前記支脚部の下端部に及ぶように設けられていることを特徴とするスペーサ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のスペーサにおいて、 前記仕切り部は、その全体が、前記冷却水流路における前記冷却水導入口より下方部近傍部の平面幅より小さい幅寸法に形成されていることを特徴とするスペーサ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のスペーサにおいて、 前記仕切り部の下側には、前記冷却水流路に沿って延びるとともに、隣り合う支脚部を連結する梁状体をさらに備えていることを特徴とするスペーサ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のスペーサにおいて、 前記凹所における前記深さ方向の寸法が、前記冷却水流路の深さ方向の寸法の1/3以上であることを特徴とするスペーサ。
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