JP6383039B1 - 回転加圧脱水機 - Google Patents

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【課題】従来の回転加圧脱水機と比較して、より一層効率的に対象物を脱水することができ、より低含水率の脱水ケーキを得ることができる回転加圧脱水機を提供する。【解決手段】回転加圧脱水機1の濾室9の幅方向の中間位置において、アウタースペーサ4の内周面からインナースペーサ3に向かって突出するように金属製の電極部10が配置され、電極部10が電源装置の陽極に電気的に接続されるとともに、スクリーン6が電源装置の陰極に電気的に接続され、電極部10を陽極、スクリーン6を陰極として直流電圧を印加することにより、電気浸透脱水を行うことができるように構成され、かつ、濾室9の後段部に凝集剤供給手段(凝集剤流路14、ノズル15)が配置され、濾室9内へ無機凝集剤を適切なタイミングで供給できるように構成されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、回転軸周りに形成された環状(C字状)の濾室内を進行させるに従って、処理対象物に次第に圧力を加えて脱水処理を行う回転加圧脱水機に関し、特に、濾室内において濃縮された処理対象物に対し、無機凝集剤を適切なタイミングで添加することにより、処理対象物をより一層効率的に脱水することができる回転加圧脱水機に関する。
回転加圧脱水機(ロータリープレスフィルタ)は、特開2001−113109号公報に示されているように、回転軸周りに形成された環状の濾室内に液状の処理対象物(処理原液)を導入し、二枚の円盤状の金属製スクリーンを回転させることによって処理対象物を前方へ進行させ、次第に圧力を加えて脱水処理を行う装置であり、汚泥の脱水等に広く用いられている。
回転加圧脱水機に関しては、より効率的に処理対象物を脱水できるよう、様々な提案がされており、例えば、特開2017−023944号公報には、電気浸透の原理を利用した脱水を行うことが可能なように構成した回転加圧脱水機が開示されている。
特開2001−113109号公報 特開2017−023944号公報 WO2005/105263A1
回転加圧脱水機は、上述したように汚泥の脱水等に広く用いられているところ、回転加圧脱水機を用いて脱水処理された汚泥(汚泥ケーキ)は、その後、焼却処理された後、埋立処分、或いは、資源化されて再利用されることになるが、回転加圧脱水機において、より一層効率的に汚泥を脱水し、より含水率の低い汚泥ケーキを得ることができれば、その後の焼却処理において必要となるエネルギーを大幅に節減できる可能性があり、CO2排出量の削減にも寄与することになる。
本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、従来の回転加圧脱水機と比較して、より一層効率的に対象物を脱水することができ、より低含水率の脱水ケーキを得ることができる回転加圧脱水機を提供することを目的とする。
本発明に係る回転加圧脱水機は、回転軸、インナースペーサ、アウタースペーサ、ディフレクタ、及び、前記インナースペーサの両側面にそれぞれ固定された二枚の金属製のスクリーンを有し、原液供給口から、前記インナースペーサ及び前記ディフレクタと前記アウタースペーサとの間に形成される環状の濾室内へ導入した処理対象物を、前記二枚のスクリーンを回転させることによって前方へ進行させ、次第に圧力を加えて濾過圧縮するように構成された回転加圧脱水機において、前記濾室の幅方向の中間位置において、前記アウタースペーサの内周面から前記インナースペーサに向かって突出するように、又は、前記ディフレクタの下面から前記アウタースペーサに向かって突出するように、金属製の電極部が配置され、前記電極部が電源装置の陽極に電気的に接続されるとともに、前記スクリーンが前記電源装置の陰極に電気的に接続され、前記電極部を陽極、スクリーンを陰極として直流電圧を印加することにより、電気浸透脱水を行うことができるように構成され、濾室の後段部に無機凝集剤供給手段が配置され、濾室内へ無機凝集剤を供給できるように構成されていることを特徴としている。
尚、この回転加圧脱水機が、ケーキ出口付近においてバーチカルリストリクタを有するタイプのものである場合には、電極部を、バーチカルリストリクタの上面からディフレクタ又はインナースペーサに向かって突出するように配置することができる。
また、濾室内における電極部よりも上流側の位置に、アウタースペーサの内周面からインナースペーサに向かって突出するように、突起を配置することもできる。
また、無機凝集剤供給手段は、アウタースペーサの内側に形成された凝集剤流路と、アウタースペーサの内周面に配置され、濾室内空間に向かって無機凝集剤を放出するノズルとによって構成することができるほか、電極部(又は突起)の内側に形成された凝集剤流路と、電極部(又は突起)の上流側の位置において、処理対象物の進行方向と反対の方向へ無機凝集剤を放出できる向きで配置されたノズル、或いは、電極部(又は突起)の下流側の位置において、処理対象物の進行方向と同じ方向へ無機凝集剤を放出できる向きで配置されたノズルとによって構成することもできる。
尚、この回転加圧脱水機を用いて処理対象物を脱水する場合、回転加圧脱水機への導入前に、処理対象物に無機凝集剤を添加し、次いで高分子凝集剤を添加し、混合、撹拌してフロックを形成し、フロックが形成された処理対象物を回転加圧脱水機に導入し、濾室の後段部に配置されている凝集剤供給手段により、濾室内へ無機凝集剤を供給して脱水を行う方法もある。
本発明に係る回転加圧脱水機は、電気浸透脱水を行うことができるように構成されるとともに、濾室の後段部を進行中の処理対象物(ある程度脱水が進行して濃縮された処理対象物)に対して無機凝集剤を添加できるように構成されているため、電気浸透による脱水が行われる際に、処理対象物のフロックに内包されている水分を遊離させることができ、処理対象物中の遊離水の量を増加させることができ、その結果、単に電気浸透を行う場合と比べ、より一層効率的な脱水が可能となり、より含水率が低い脱水ケーキを得ることができる。従って、この脱水機を汚泥の脱水に用いた場合、その後の処理(脱水汚泥の焼却処理)において必要となるエネルギーを大幅に節減できるほか、CO2排出量の削減にも寄与する。
尚、この回転加圧脱水機を、電極部及びスクリーンへの通電を行わずに(即ち、電気浸透を行わずに)、電極部を突起として使用した場合でも、凝集剤供給手段によって濾室内の処理対象物に無機凝集剤を適切なタイミングで供給することにより、従来の回転加圧脱水機と比較して、より一層効率よく対象物の脱水を行うことができ、より低い含水率の脱水ケーキを得ることができる。
図1は、本発明に係る回転加圧脱水機(第一実施形態)の内部構造を示す図である。 図2は、図1に示すX−X線による回転加圧脱水機1の断面図である。 図3は、本発明に係る回転加圧脱水機の他の構成例(第二実施形態)の内部構造を示す図である。 図4は、図3に示す電極部10の斜視図である。 図5は、本発明に係る回転加圧脱水機の他の構成例(第三実施形態)の内部構造を示す図である。
以下、本発明「回転加圧脱水機」の実施形態について説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る回転加圧脱水機1の内部構造を示す図であり、図2は、図1に示すX−X線による回転加圧脱水機1の断面図である。これらの図に示すように、本実施形態の回転加圧脱水機1は、従来の回転加圧脱水機の基本的な構成要素を具備しており、基本的な動作態様は、従来の回転加圧脱水機と共通している。
具体的には、回転軸2、インナースペーサ3、アウタースペーサ4、ディフレクタ5、二枚の金属製のスクリーン6、及び、図示しないケーシング、駆動モータ等によって構成されており、原液供給口7から環状(C字状)の濾室9(インナースペーサ3及びディフレクタ5と、アウタースペーサ4との間に形成されている、断面が矩形状のスペースであって、原液供給口7からケーキ出口8に至るまでのスペース)内へ処理対象物(処理原液)を導入し、回転軸2、インナースペーサ3(回転軸2周りに固定されている)、及び、スクリーン6(インナースペーサ3の両側面にそれぞれ固定されている)を回転させることによって処理対象物を前方へ進行させ、次第に圧力を加えて濾過圧縮し、ケーキ出口8から脱水ケーキを排出することができる。
尚、本実施形態の回転加圧脱水機1は、ケーキ出口8においてバーチカルリストリクタ12(背圧装置)が配置されており、先端側が上下方向に揺動して排出直前の脱水ケーキを圧縮できるように構成されている。
また、本実施形態の回転加圧脱水機1は、電気浸透による脱水作用によって対象物をより効率的に脱水できるようになっている。具体的には、濾室9の後段部(濾室9の中間位置よりもケーキ出口8側)において、濾室9の幅方向の中間位置(両側の各スクリーン6との間にそれぞれ間隔を置いた位置)に、複数の金属製の電極部10が、処理対象物の進行方向に直列するように配置されており、これらの電極部10を陽極、スクリーン6を陰極として直流電圧を印加できるように構成されており、濾室9内において電気浸透現象を発現させ、より効率的に脱水を行うことができる。
そして、本実施形態の回転加圧脱水機1における特徴的な事項は、濾室9の後段部(濾室9の中間位置よりもケーキ出口8側)に凝集剤供給手段(凝集剤流路14、ノズル15)が配置され、濾室9内に凝集剤を供給できるように構成されている点である。具体的には、この回転加圧脱水機1のアウタースペーサ4には、図1に示すように、外周側から内周側まで貫通する凝集剤流路14が形成されており、図示しないポンプ等によって機外からこの凝集剤流路14へ凝集剤をフィードすると、その先端のノズル15(アウタースペーサ4の内周面に配置されている)から凝集剤が放出され、濾室9内へ供給できるようになっている。
ここで、本実施形態の回転加圧脱水機1の作用(汚泥を処理対象物として脱水する場合の例)について簡単に説明する。汚泥を脱水する場合、通常、回転加圧脱水機1内への導入前に、凝集剤の添加による汚泥の調質が行われている。具体的には、図示しないフロキュレータ等において汚泥に対し凝集剤が添加され、混合、撹拌される。
汚泥に対して添加される凝集剤としては、高分子凝集剤や無機凝集剤(ポリ硫酸鉄、PAC等)がある。高分子凝集剤を添加した場合、荷電中和と架橋によって汚泥粒子をフロック化して「凝集汚泥」とすることができ、固液分離性を向上させることができる。
凝集汚泥を回転加圧脱水機1の濾室9内へ導入すると、上述の通り、回転軸2、インナースペーサ3、及び、スクリーン6の回転によって汚泥が濾室9内を前方へ送られていき、その過程で脱水が進行し、汚泥の含水率が次第に低下していくことになる。汚泥が濾室9の前段部を通過し終えた頃には、ある程度脱水が進み、含水率が低下した状態(固形分濃度が上昇した状態)となっている(濃縮汚泥)。
そして、濾室9の後段部には電極部10が配置されており、図示しない電源装置から直流電圧を印加すると、電極部10を陽極として、また、スクリーン6を陰極として、濾室9内(電極部10とスクリーン6の間の領域)において電気浸透現象が発現し、濃縮汚泥中の水分が、陰極であるスクリーン6に向かって移動し、濾室9内の圧力により、水分がスクリーン6の目を抜けて濾室9の外側へ排出される。また、電気浸透により、スクリーン6近傍の固形分には、スクリーン6に対する反発力が作用することになり、スクリーン6の目詰まりが抑制され、より効率的に脱水を行うことができる。
更に、本実施形態の回転加圧脱水機1においては、上述の通り、電極部10が配置されている濾室9の後段部において、アウタースペーサ4内に凝集剤流路14が形成されており、その先端のノズル15から濾室9内へ無機凝集剤を供給した場合、次のような作用が生じることになる。
ポリ硫酸鉄等の無機凝集剤を、凝集汚泥(高分子凝集剤の添加によって汚泥粒子がフロック化した汚泥)に添加すると、フロックに内包されている水分を外側へ滲み出させて遊離させる作用が得られる。このような作用を奏する無機凝集剤を、電気浸透の対象となる凝集汚泥(即ち、濾室9の後段部を進行中の濃縮汚泥)に添加すると、電気浸透による脱水をより一層効率的に実行することができる。
この点についてより詳細に説明すると、濾室9の後段部を進行中の濃縮汚泥に対して電気浸透を行った場合、上述の通り、濃縮汚泥中の水分をスクリーン6に向かって移動させることができ、効率の良い脱水が可能となるが、電気浸透によって移動させることができるのは、基本的には、その時点で濃縮汚泥中において既に遊離している水分(遊離水)だけであって、フロックに内包されている水分については、電気浸透によって移動させることは難しい。
本実施形態の回転加圧脱水機1では、濾室9の後段部において電気浸透が行われる濃縮汚泥に対して無機凝集剤を添加できるように構成されているため、フロックに内包されている水分を滲み出させ、新たに遊離させることができる。つまり、無機凝集剤を適切なタイミングで添加することにより、濃縮汚泥中の遊離水の量を増加させることができ、その結果、単に電気浸透を行う場合と比べ、より一層効率的な脱水が可能となり、より含水率が低い脱水ケーキを得ることができる。
図3は、本発明の第二実施形態に係る回転加圧脱水機1の内部構造を示す図である。図3の回転加圧脱水機1は、濾室9の後段部に電極部10が配置され、電気浸透によって対象物を脱水できる点、及び、濾室9の後段部において凝集剤を供給できるように構成されている点で、図1に示す回転加圧脱水機1(第一実施形態)と共通しているが、凝集剤流路14が電極部10の内側に形成されるとともに、ノズル15が、電極部10の上流側(進行する汚泥と対向する側)の位置において、汚泥の進行方向と反対の方向へ凝集剤を放出できる向きで配置されている点で異なっている。
図1に示したように、ノズル15をアウタースペーサ4の内周面において開口させた場合、濾室9内空間のうちノズル15が配置されているゾーン(汚泥の進行方向と直交する断面の領域)の全体にわたって凝集剤を分散させること(例えば、インナースペーサ3の近傍を通過中の汚泥に凝集剤を接触させること)は困難であるが、電極部10は、濾室9内を半径方向へ横断するように配置されているため、図3に示すように、一つの電極部10において複数のノズル15を、濾室9の半径方向に沿って多段的に配置することにより、また、汚泥の進行方向と反対方向へ凝集剤を放出することによって、より広範囲にわたって凝集剤を分散させることができ、その結果、フロック内の水分をより効果的に遊離させることができる。
尚、図3の例では、ノズル15は、各電極部10の上流側の位置にのみ配置されているが、上端部(インナースペーサ3と対向する部位)や、下流側の位置、或いは、側面にも、併せて配置することができる。また、凝集剤を放出する向きについても、任意に設定することができる。
図5は、本発明の第三実施形態に係る回転加圧脱水機1の内部構造を示す図である。図3の回転加圧脱水機1は、濾室9の後段部に三つの電極部10が配置されているが、図5の回転加圧脱水機1においては、濾室9の後段部に、二つの電極部10と、一つのステンレス製の突起16が配置されている。この突起16は、図示されているように、二つの電極部10よりも上流側(原液供給口7側)に配置されており、また、電気浸透のための電源装置には接続されておらず、濾室9の容量(濾室断面積)を減少させて、その周囲を通過する汚泥を圧縮する機能を有している。
この突起16の内側には、凝集剤流路14が形成されるとともに、ノズル15が、突起16の下流側(進行する汚泥から見て裏側)の位置において、汚泥の進行方向と同じ方向へ凝集剤を放出できる向きで配置されている。この場合も、凝集剤を好適に分散させることができ、フロック内の水分を効果的に遊離させることができる。
ところで、図1又は図3に示す回転加圧脱水機1を用いて汚泥等の脱水を行う場合において、濾室9の後段部に供給する無機凝集剤の量が多過ぎると、凝集汚泥(回転加圧脱水機1への導入前に、フロキュレータ等において高分子凝集剤が添加されることによって汚泥粒子がフロック化した汚泥)の「再破砕」が進み、目抜けによってSS回収率が低下してしまうという問題がある。
そこで、この回転加圧脱水機1を運転する際には、導入前の汚泥に対し、まず無機凝集剤を添加し、次いで高分子凝集剤を添加し、フロキュレータにおいて混合、撹拌してフロックを形成し、この凝集汚泥を回転加圧脱水機1に導入し、濾室9の後段部において無機凝集剤を供給して、脱水を行うことが好適である。このように、無機凝集剤を濾室9の後段部においてのみ添加するのではなく、高分子凝集剤を添加する前にも無機凝集剤を添加すること(前添加)により、導入前の汚泥の調質の際に、より効率的に凝集(フロック化)を進行させることができ、その結果、SS回収率を低下させることなく、脱水性を向上させることができる。
ここで、図1に示す回転加圧脱水機1の脱水性能について行った試験の結果を実施例として説明する。まず、図1に示す回転加圧脱水機1の実験機(濾室直径:900mm、濾室幅:50mm)を用意し、特定の条件の汚泥(高分子凝集剤を予め1.0%の薬注率で添加した汚泥)を処理対象物として、次のような運転条件で、また、濾室9の後段部において電気浸透(7.2〜7.7kWh/h)を実行するとともに、ポリ硫酸鉄(無機凝集剤)の供給を行って脱水処理を実施し、排出された脱水ケーキの含水率等を計測した(本発明1、2)。
・回転数: 3.0min−1
・入口圧力: 14〜15kPa
・ろ過速度: 165〜167kg−DS/m・h
・本体負荷荷重(ロードセル測定値): 400〜810kg
また、図1に示す回転加圧脱水機1の実験機(濾室9の直径900mm、幅50mm)から電極部10を取り外したものを用意し、本発明1、2と同一条件の汚泥を処理対象物として、上記運転条件で(ポリ硫酸鉄(無機凝集剤)の供給、及び、電気浸透は実行せずに)脱水処理を実行し、排出された脱水ケーキの含水率等を計測した(比較例1、2)。本発明1、2、及び、比較例1、2の測定結果を次表に示す。
Figure 0006383039
表1に示す通り、本発明1、2の脱水機によって脱水処理を行った場合(濾室9の後段部へポリ硫酸鉄を供給しつつ電気浸透を実行した場合)、比較例1、2の脱水機によって脱水処理を行った場合(ポリ硫酸鉄の供給、及び、電気浸透を実行しなかった場合)と比較して、ケーキ含水率を4.2〜5.9%低下させることができる、ということが確認された。
尚、図1に示す回転加圧脱水機1において、電極部10及びスクリーン6への通電を行わずに(電気浸透を実行せずに)、電極部10を単に、濾室9の容量(濾室断面積)を減少させるための突起として使用するとともに、ノズル15から濾室9内へポリ硫酸鉄等の無機凝集剤を供給して脱水を行った場合も、上記比較例1、2と比べて、ケーキ含水率を有効に低下させることができることが確認された。
1:回転加圧脱水機、
2:回転軸、
3:インナースペーサ、
4:アウタースペーサ、
5:ディフレクタ、
6:スクリーン、
7:原液供給口、
8:ケーキ出口、
9:濾室、
10:電極部、
12:バーチカルリストリクタ、
14:凝集剤流路、
15:ノズル、
16:突起

Claims (7)

  1. 回転軸、インナースペーサ、アウタースペーサ、ディフレクタ、及び、前記インナースペーサの両側面にそれぞれ固定された二枚の金属製のスクリーンを有し、原液供給口から、前記インナースペーサ及び前記ディフレクタと前記アウタースペーサとの間に形成される環状の濾室内へ導入した処理対象物を、前記二枚のスクリーンを回転させることによって前方へ進行させ、次第に圧力を加えて濾過圧縮するように構成された回転加圧脱水機において、
    前記濾室の幅方向の中間位置において、前記アウタースペーサの内周面から前記インナースペーサに向かって突出するように、又は、前記ディフレクタの下面から前記アウタースペーサに向かって突出するように、金属製の電極部が配置され、
    前記電極部が電源装置の陽極に電気的に接続されるとともに、前記スクリーンが前記電源装置の陰極に電気的に接続され、前記電極部を陽極、スクリーンを陰極として直流電圧を印加することにより、電気浸透脱水を行うことができるように構成され、
    濾室の後段部に無機凝集剤供給手段が配置され、濾室内へ無機凝集剤を供給できるように構成されていることを特徴とする回転加圧脱水機。
  2. 回転軸、インナースペーサ、アウタースペーサ、ディフレクタ、前記インナースペーサの両側面にそれぞれ固定された二枚の金属製のスクリーン、及び、バーチカルリストリクタを有し、原液供給口から、前記インナースペーサ及び前記ディフレクタと前記アウタースペーサとの間に形成される環状の濾室内へ導入した処理対象物を、前記二枚のスクリーンを回転させることによって前方へ進行させ、次第に圧力を加えて濾過圧縮するように構成された回転加圧脱水機において、
    前記濾室の幅方向の中間位置において、前記バーチカルリストリクタの上面から前記ディフレクタ又は前記インナースペーサに向かって突出するように、金属製の電極部が配置され、
    前記電極部が電源装置の陽極に電気的に接続されるとともに、前記スクリーンが前記電源装置の陰極に電気的に接続され、前記電極部を陽極、スクリーンを陰極として直流電圧を印加することにより、電気浸透脱水を行うことができるように構成され、
    濾室の後段部に無機凝集剤供給手段が配置され、濾室内へ無機凝集剤を供給できるように構成されていることを特徴とする回転加圧脱水機。
  3. 前記濾室内における電極部よりも上流側の位置に、前記アウタースペーサの内周面から前記インナースペーサに向かって突出するように、突起が配置されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の回転加圧脱水機。
  4. 無機凝集剤供給手段が、アウタースペーサの内側に形成された凝集剤流路と、アウタースペーサの内周面に配置され、濾室内空間に向かって無機凝集剤を放出するノズルとによって構成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の回転加圧脱水機。
  5. 無機凝集剤供給手段が、電極部の内側に形成された凝集剤流路と、電極部の上流側の位置において、処理対象物の進行方向と反対の方向へ無機凝集剤を放出できる向きで配置されたノズル、及び/又は、電極部の下流側の位置において、処理対象物の進行方向と同じ方向へ無機凝集剤を放出できる向きで配置されたノズルとによって構成されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の回転加圧脱水機。
  6. 無機凝集剤供給手段が、突起の内側に形成された凝集剤流路と、突起の上流側の位置において、処理対象物の進行方向と反対の方向へ無機凝集剤を放出できる向きで配置されたノズル、及び/又は、突起の下流側の位置において、処理対象物の進行方向と同じ方向へ無機凝集剤を放出できる向きで配置されたノズルとによって構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の回転加圧脱水機。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の回転加圧脱水機を用いて処理対象物を脱水する方法であって、
    回転加圧脱水機への導入前に、処理対象物に無機凝集剤を添加し、次いで高分子凝集剤を添加し、混合、撹拌してフロックを形成し、
    フロックが形成された処理対象物を回転加圧脱水機に導入し、
    濾室の後段部に配置されている無機凝集剤供給手段により、濾室内へ無機凝集剤を供給して脱水を行うことを特徴とする、回転加圧脱水機による処理対象物の脱水方法。
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