JP2009045587A - 汚泥脱水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一次脱水汚泥を電気浸透式脱水機へバラツキ無く均等に供給することを可能とし、しかも、一次脱水機が二次脱水機と処理能力を異にする場合であっても該一次脱水機をそのまま適用できて特に一次脱水機をその形式に拘らずに自由に選択できるようにした汚泥脱水装置を提供する。
【解決手段】一次脱水機2と、二次脱水機として機能する電気浸透式脱水機3とを備えた汚泥脱水装置1において、一次脱水機2と電気浸透式脱水機3との間に、一次脱水機2から排出された汚泥の塊を所定幅及び所定厚みのシート状汚泥に成形し、この密度を均一にしたシート状汚泥を電気浸透式脱水機3へ連続的に供給する汚泥供給機4を配設した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、し尿処理場、下水処理場その他の排水処理施設で生じた汚泥、あるいは民間の工場排水から生じた汚泥を脱水処理するための汚泥脱水装置であって、特に、二次脱水機として電気浸透式脱水機を備えた汚泥脱水装置に関する。
し尿処理場、下水処理場その他の排水処理施設で生じた汚泥、あるいは民間の工場排水から生じた汚泥を脱水処理するために、従来では機械的圧搾力よる脱水機(例えばスクリュープレス式脱水機)が使用されていた。しかしながら、このような機械的圧搾力よる脱水機では、汚泥含水率を70%以下にして助燃剤化するためには、装置が過大で、薬品量も多く使用することから、初期コスト、ランニングコストが増大する傾向にあった。さらに、このような機械的圧搾力よる脱水機では、汚泥含水率70%を確保するために、し渣、古紙、FRP繊維などの副資材を添加して見かけの汚泥含水率を下げていた。そのため、コストが増大すると共に、廃棄物である脱水汚泥量の増加を招いていた。
そこで、機械的圧搾以外で汚泥を脱水する電気浸透式脱水機を使用することが提案されている。即ち、一次脱水機と、二次脱水機として電気浸透式脱水機を備えた脱水装置により汚泥を脱水することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。なお、ここで、電気浸透式脱水機とは、回転ドラムを陽極、キャタピラー状のベルト(以下ベルト)を陰極とし、陰極の上にろ布を配し、このろ布とドラムの間に汚泥を供給しながら直流電圧を印加して、電気浸透作用により汚泥の含有水を脱水する脱水機をいう。
特公平7−22660号公報 実開平2−104818号公報
しかしながら、電気浸透式脱水機を使用する場合には、以下のような問題があった。
即ち、電気浸透式脱水機の機能を最大限発揮させるためには、供給される一次脱水汚泥がバラツキ無く均等に供給される必要がある。しかしながら、現実にはバラツキ無く均等に供給されるようになっておらず、そのため、印加面積が安定せず、電気浸透式脱水機の脱水機能が十分でなかった。以下に、図9(a),(b)を参照しつつ具体的に説明する。一次脱水機がベルトプレス型や遠心分離型の場合、二次脱水機(電気浸透式脱水機)100へホッパ101で供給すると、脱水汚泥D10が塊となって供給される。その結果、ドラム(陽極)102とベルト(陰極)103の電極間に、汚泥D11がないところができたり、厚すぎるところが生じた。電極間に汚泥D11がないところでは、電流が流れず、汚泥が厚すぎると、電気浸透式脱水機100で一般的な定電圧運転を行うと、汚泥の抵抗により電流が低下し、脱水率が低下する不具合があった。
なお、一度投入汚泥ホッパを経由させて汚泥を電気浸透式脱水機に供給する構成が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この特許文献2に開示のホッパは、ホッパ出口幅を可変とし、汚泥の供給量を調整しているものにすぎない。従って、特許文献2に開示の技術は、電気浸透式脱水機に対して汚泥が塊となって供給されることに変わりはなく、依然として、電気浸透式脱水機において電極間に汚泥D11がなかったり、電極間で汚泥が過剰に供給される状態が生じており、脱水率が低下する不具合を何ら解消するものではなかった。
また、汚泥性状によっては一次脱水機と二次脱水機(電気浸透式脱水機)の単位巾当たりの処理能力の違いから、処理能力の整合性をとるため、例えば二次脱水機の能力に合わせて一次脱水機を選定すると、一次脱水機が大型化し、配置上の問題点があった。例えば、一次脱水機として一定の幅を持って排出されるベルトプレス型脱水機を用いる場合を想定すると、ベルトプレス型脱水機のろ布巾と電気浸透式脱水機のドラム巾が異なる(原汚泥濃度が1%程度の場合)ため、二次脱水機の能力に合わせて一次脱水機を選定すると、ベルトプレス型脱水機の巾が二次脱水機の2倍以上必要となり、配置上の問題点があった。
上記目的を達成するために本発明のうち請求項1記載の発明は、一次脱水機と、二次脱水機として機能する電気浸透式脱水機とを備えた汚泥脱水装置において、前記一次脱水機と前記電気浸透式脱水機との間に、一次脱水機から排出された汚泥の塊を所定幅及び所定厚みのシート状の汚泥に成形し、この密度を均一にしたシート状汚泥を電気浸透式脱水機へ連続的に供給する汚泥供給機を配設したことを特徴とする。
換言すれば、本発明は、図1(a),(b)に示すように、一次脱水機2で排出された汚泥の塊をシート状汚泥D1にして電気浸透式脱水機3へ供給する汚泥供給機4を、一次脱水機2と電気浸透式脱水機3の間に設けたことを要旨とする。ここで、図1(a)は本発明に係る汚泥脱水装置の要部簡略図であり、図2(b)は本発明に係る汚泥脱水装置における汚泥の状態を示す図である。なお、図1(a)及び図1(b)において、10はドラム(陽極)、11はベルト(陰極)、D2はドラム(陽極)10とベルト(陰極)11間の汚泥である。
本発明は上記構成を有することから、以下の作用を奏する。
(1)汚泥を塊でなくシート状で投入することによって、電極間で汚泥が途切れることなく、ドラム及びベルトの電極間に満遍なく電流が流れ、電流の低下もなく、電気浸透力が満遍なく作用し、含水率が低下した。
(2)また、一次脱水機の型式が多重円盤型、スクリュープレス型、ロータリープレス型、遠心分離型など、汚泥が塊で排出される場合あっても、汚泥供給機を介在させることにより、電気浸透式脱水機へシート状で汚泥を供給することが可能となるので、一次脱水機の型式を自由に選択できることになり、さらにコンパクトな汚泥脱水装置とすることができる。また、既設の脱水機がベルトプレス型の場合にも、新たに電気浸透式脱水機のドラム幅にシート状の汚泥を形成することができるので、ベルトプレスの幅にドラム幅をあわす必要がないので、コンパクトな電気浸透式脱水機とすることができる。
(3)また、電気浸透式脱水機の前段に一次脱水機を設けることで、電気浸透式脱水機の効果が発揮しやすい一次脱水汚泥の含水率を調整ができるため、副資材を用いないで脱水汚泥の助燃剤化が可能となる。
(4)さらに、一次脱水汚泥含水率を下げることで、二次脱水機である電気浸透式脱水機で消費される電力量を大きく減少することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の汚泥脱水装置であって、前記汚泥供給機は、汚泥密度を均一にしながら所定厚みを調整する厚み調整手段を有していることを特徴とする。
上記構成の如く、厚み調整手段を設けることにより、一次脱水機からの汚泥が供給される時点で、汚泥が途切れたり、過剰投入となり、電気浸透式脱水機の陽極ドラム上で不均一な形態で印加されるという従来の課題を解決できる。なお、電気浸透式脱水機へ投入する汚泥厚さを7.0mm〜11mmの範囲とすると、脱水汚泥含水率が65%以下となり、良好である。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の汚泥脱水装置であって、前記一次脱水機において使用される凝集剤が有機系高分子凝集剤であることを特徴とする。
従来では、一次脱水時の凝集剤としてポリ硫酸第二鉄などの無機系凝集剤が使用されていた。しかし、この無機系凝集剤を添加することで凝集後の汚泥のpHが酸性となり、電気浸透式脱水機で印加すると電流値が上昇し、電力消費量が大きくなる欠点があった。そのため、電気浸透作用の効果を上げるために、酸性とならない凝集剤を使用する必要がある。そこで、上記のように、一次脱水時の凝集剤として、凝集後の汚泥が中性となる有機系高分子凝集剤を用いることにより、電力消費量が大幅に減少することができる。
以上のように、本発明によれば、一次脱水汚泥を電気浸透式脱水機へバラツキ無く均等に供給することが可能で、一次脱水機が二次脱水機と処理能力を異にする場合であっても該一次脱水機をそのまま適用できて特に一次脱水機をその型式に拘らずに自由に選択できるようにした汚泥脱水装置を実現できる。
以下、本発明に係る汚泥脱水装置を、実施の形態に基づいて詳述する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
図2は本発明の実施の形態に係る脱水装置の全体構成図である。脱水装置1は、一次脱水機2と、二次脱水機としての電気浸透式脱水機3と、一次脱水機2と電気浸透式脱水機3との間に介在され一次脱水機2から排出される一次脱水汚泥を電気浸透式脱水機3に供給する汚泥供給機4とを備えている。以下、一次脱水機2、電気浸透式脱水機3、汚泥供給機4のそれぞれの構成について詳述する。
先ず、一次脱水機2の構成について説明する。
一次脱水機2は、水処理施設からの汚泥を凝集剤により凝集させ、凝集後の一次脱水汚泥を排出する機能を果たすものである。従って、一次脱水機2には、汚泥供給用ポンプ5により、し尿処理場、下水処理場などの水処理施設6から発生する汚泥が供給され、また、凝集剤供給用ポンプ7により、凝集剤タンク8に収納されている凝集剤が供給されるようになっている。ここで、凝集剤としては有機系高分子凝集剤が用いられる。このように、凝集剤として有機系高分子凝集剤を用いることにより、凝集後の汚泥が中性となり、電気浸透式脱水機3の運転時に印加する電流値を下げることができ、電流消費量を大幅に減少させることができる。なお、この点については、後に詳述する。
次いで、電気浸透式脱水機3の構成について説明する。
電気浸透式脱水機3は、回転ドラム10(陽極側電極)と、ベルト11(陰極側電極)と、ベルト11の上に配されたろ布12とで構成された一般的な電気浸透式脱水機を使用している。なお、参考までに、電気浸透式脱水機3の動作原理を簡単に説明すると、回転ドラム10とベルト11の間にろ布12と汚泥を挟み、直流電圧を印加することにより回転ドラム10とベルト11の間で電流が流れ、電気浸透作用により汚泥の脱水が行われて、脱水されたろ液13はベルト11の外側に排出され、脱水された後の二次脱水汚泥は排出口側から排出されるようになっている。
次いで、汚泥供給機4の構成について、図3〜図6を参照しつつ説明する。図3はシート状汚泥の斜視図、図4は汚泥供給機の内部構造を示す正面図、図5は図4の矢視X1−X1断面図、図6は図4の矢視X2−X2断面図である。
汚泥供給機4は、一次脱水機2から排出された一次脱水汚泥を、所定幅L及び所定厚みTを有するように成形されたシート状汚泥D1(図3参照)として排出する機能を有する。ここで、本実施の形態では、所定幅は回転ドラム10の有効ドラム幅の約50%幅に設定されている。
汚泥供給機4はホッパ15を備えている。ポッパ15の上端には、一次脱水機2から排出された一次脱水汚泥が投入される投入口15aが設けられている。また、ポッパ15内には、図4に示すように、投入口15aから投入された一次脱水汚泥を攪拌しつつ中央にかき寄せる切り出しスクリュー16が配設されている。この切り出しスクリュー16は、水平方向に延びるスクリュー軸17と、スクリュー軸17の外周面に形成されているスクリュー羽根18とから構成されている。スクリュー羽根18は、一方の端部(図4の右端部)から軸方向中央部まで範囲を占める右側部18aと、軸方向中央部から他方の端部(図4の左端部)までの範囲を占める左側部18bとからなる。この右側部18aの羽根の旋回方向と、左側部18bの羽根の旋回方向とは逆方向となっている。即ち、右側部18aの羽根の旋回方向はスクリュー軸17の回転方向と同じであり、左側部18bの羽根の旋回方向はスクリュー軸17の回転方向とは逆方向となっている。このような構成により、スクリュー軸17の回転時に、投入口15aから投入された一次脱水汚泥が中央にかき寄せられることになる。
ポッパ15の底面15bの中央部には、所定幅Lを有するシュート19が設けられている。このシュート19の上端開口19aは、切り出しスクリュー16の下側中央部に臨んでいる。これにより、スクリュー軸17により中央にかき寄せられた一次脱水汚泥は、所定幅Lのシュート19から成型ローラ20a,20bに供給される。なお、成型ローラ20a,20bは、回転数を制御することにより所定供給量を調整する機能をもつ。
また、シュート19の下端開口19bには、水平方向(図5の横方向)に間隔Nをあけて一対の成型ローラ20a,20bが配設されている。この間隔Nは、成型ローラ20a,20bによりシート状汚泥D1が成形された際に、シート状汚泥D1の所定厚みTとなって発現する。従って、間隔Nを適宜調整すれば、希望する厚みTを有するシート状汚泥D1を成形して電気浸透式脱水機3に供給することが可能となる。これにより、電気浸透式脱水機3にバラツキ無く均等に汚泥が供給され、従来例のように供給される汚泥が途中で途切れたり、過剰投入されたりして、電気浸透式脱水機3での印加効果を最大限発揮できないという問題を解消することができる。なお、電気浸透式脱水機3から排出された二次脱水汚泥の含水率を大幅に減少させるためには、シート状汚泥の厚みを7.0mm〜11mmの範囲とするのが好ましい。この点についは、後述する本発明者の実験結果により立証されている。なお、回転ドラム10とベルト11との隙間は極めて小さく、投入されたシート状汚泥D1は回転ドラム10とベルト11に挟まれて圧縮され、汚泥の厚みは2〜3mm程度になる。
また、成型ローラ20a,20bの排出側には、成形ローラに付着した汚泥を掻き取るスクレーパ21a,21bが設けられている。
次いで、上記構成の汚泥脱水装置の処理を説明する。
汚泥供給用ポンプ5により、し尿処理場、下水処理場などの水処理施設6から発生する汚泥が一次脱水機2に供給されると共に、凝集剤供給用ポンプ7により、凝集剤タンク8に収納されている凝集剤(好ましくは有機系高分子凝集剤)が一次脱水機2に供給される。そして、一次脱水機2では、汚泥が凝集剤により凝集されて一次脱水汚泥として汚泥供給機4に排出される。
汚泥供給機4では以下の処理がなされる。即ち、ホッパ15内に投入された一次脱水汚泥は、切り出しスクリュー16及びシュート19により所定幅に調整されたうえで成形ローラ20a,20bに供給され、成形ローラ20a,20bによりシート状に成形され、このシート状汚泥D1はろ布12に落下していく。このときのシート状汚泥D1の幅L及びシート状汚泥D1の厚みTは希望する値に調整されたものとなっている。そして、シート状汚泥D1はろ布12に搬送されて一定速度で電気浸透式脱水機3に供給される。
この結果、一次脱水機の汚泥排出幅と、二次脱水機としての電気浸透式脱水機の回転ドラムの有効ドラム幅が異なる場合であっても、一次脱水機と二次脱水機の間に汚泥供給機4を介在させることにより、脱水効果を低下させることなく電気浸透式脱水機を運転することが可能となる。また、汚泥供給機4により、希望する厚みT及び希望する幅Lに調整されたシート状汚泥D1を電気浸透式脱水機3に供給することができるので、汚泥の含水率を70%以下にして助燃剤化を達成することが可能となる。
電気浸透式脱水機3では、回転ドラム10とベルト11の間にろ布12とシート状汚泥D1が挟み込まれ、回転ドラム10とベルト11間に直流電圧が印加される。このとき、回転ドラム(陽極)10とベルト11(陰極)間の汚泥D2(図1(b)参照)は、陽極と陰極と間に隙間なく均一に存在することから、効率良く電気浸透作用により脱水が行われる。そして、脱水されたろ液13はベルト11の外側に排出され、脱水された後の二次脱水汚泥は排出口側から排出される。この二次脱水汚泥の含水率は70%以下に確保されており、助燃剤として利用できるので、二次脱水汚泥はトラック等の運搬手段40によってごみ焼却場に運搬され、ごみ焼却場において助燃剤として焼却されることになる。
(実験例1)
本発明者は、汚泥厚みと含水率との関係について以下の条件で実験を行ったので、その結果を図7に示す。なお、自動車工場での水処理工程から生じた汚泥についても、同様の実験したので、その結果も併せて図7に記載した。
[実験条件]
使用した電気浸透式脱水機:上記実施の形態と同一構造の電気浸透式脱水機
汚泥:し尿処理場の余剰汚泥
印加電圧:55V
印加時間:73秒
測定方法:実験対象となる汚泥厚みとして6.5mm、7.0mm、8.0mm、9.0mm、10.0mm、11.0mm、12.0mmの7種類の厚みについてそれぞれ10回含水率を測定しその平均値を求めて含水率とした。
[実験結果の検討]
図7より明らかなように電気浸透式脱水機へ投入する汚泥厚みが脱水後の含水率に大きく影響することが分かる。汚泥厚みが含水率に影響する理由としては、汚泥中の水分が多いほど電気浸透作用により分離する水分が多くなるが、ある一定以上の汚泥厚さになると電気抵抗が増加するものと推測されるからである。
そして、図7より明らかなように、最も効果的な投入厚さは、7.0mm〜11mmの範囲であることが認められる。従って、電気浸透式脱水機へ投入する汚泥厚みを、上記範囲に設定することにより、含水率を効率よく減少させることができる。また、自動車工場排水から生じた汚泥についても実験を行ったところ、同様の結果が得られた。よって、し尿や下水処理場以外で生じた工場排水汚泥においても電気浸透式脱水機へ投入する汚泥は、汚泥厚みが影響する。
(実験例2)
本発明者は、脱水量と電力消費量効率との関係について以下の条件で実験を行ったので、その結果を図8に示す。なお、図8は測定結果の漸近線を描いている。
[実験条件]
使用した電気浸透式脱水機:上記実施の形態と同一構造の電気浸透式脱水機
印加電圧:55V
印加時間:73秒
測定方法:固形物量4.5(kg−ds/時)の一次脱水汚泥を電気浸透式脱水機を用いて脱水し、そのときの脱水量(kg−H20)と電気消費量効率(kw/kg−ds)を算出した。
[実験結果の検討]
図8より明らかなように、一次脱水汚泥含水率を下げることで、二次脱水機である電気浸透式脱水機で消費される電力量が大いに減少できることが認められる。例えば、含水率85%の一次脱水汚泥を含水率68%まで脱水するのに必要な脱水量は16(kg−H20/時)であり、この時の電気消費量効率は0.7(kw/kg−ds)である。一方、含水率83%の一次脱水汚泥を含水率68%まで脱水するのに必要な脱水量は12.5(kg−H20/時)であり、この時の電気消費量効率は0.4(kw/kg−ds)である。このように、一次脱水汚泥含水率を下げることで、二次脱水機である電気浸透式脱水機で消費される電力量が大いに減少できる。
このように、電気浸透式脱水機は一次脱水した汚泥を二次脱水することを目的とした装置であるが、一次脱水汚泥の含水率が高いと電気浸透式脱水機で汚泥を脱水する際に電力消費量が高くなるという欠点があった。そのため、電気浸透作用は脱水する水の量が多ければ、電力消費量も高くなる。そこで、二次脱水機である電気浸透式脱水機の前段に一次脱水機を設けて、一次脱水の汚泥含水率を下げることにより、二次脱水機として使用する電気浸透式脱水機の電力消費量を小さくするが可能となる。
(実験例3)
本発明者は、凝集剤の種類と、電気浸透式脱水機での電流値との関係について以下の条件で実験を行ったので、その結果を表1に示す。
Figure 2009045587
[実験条件]
使用した一次脱水機:上記実施の形態と同一構造の一次脱水機
使用した電気浸透式脱水機:上記実施の形態と同一構造の電気浸透式脱水機
印加電圧:55V
印加時間:73秒
凝集剤の種類:無機系凝集剤(ポリ硫酸第2鉄)X、有機系凝集剤(カチオン系ポリマー)Y1の2種類
測定方法:無機系凝集剤(ポリ硫酸第2鉄)X、有機系凝集剤(カチオン系ポリマー)Y1のそれぞれについて2回実験を行い、そのときの電流値を測定した。なお、凝集後の汚泥pH、脱水後の汚泥含水率、及び電力量も合わせて表1に記載した。
[実験結果の検討]
表1より明らかなように、無機系凝集剤X、有機系凝集剤Yの2種類の脱水後の汚泥含水率は、いずれも略同一であった。しかし、電流値については、有機系凝集剤Yの場合の方が、無機系凝集剤Xの場合よりも顕著に低かった。この理由としては、無機系凝集剤を添加することで凝集後の汚泥のpHが酸性となり、電気浸透式脱水機で印加すると電流値が上昇し、電力消費量が大きくなるからである。そのため、電気浸透作用の効果を上げるために、酸性とならない凝集剤を使用する必要がある。そこで、上記のように、一次脱水時の凝集剤として、凝集後の汚泥が中性となる有機系高分子凝集剤を用いることにより、電力消費量が大幅に減少することができたものと考えられる。
本発明は、し尿処理場、下水処理場その他の排水処理施設で生じた汚泥、あるいは民間の工場排水から生じた汚泥を脱水処理するための汚泥脱水装置であって、特に、二次脱水機として電気浸透式脱水機を備えた汚泥脱水装置に適用できる。
本発明の汚泥脱水装置の原理を示す図であり、そのうち図1(a)は本発明に係る汚泥脱水装置の要部簡略図であり、図2(b)は本発明に係る汚泥脱水装置における汚泥の状態を示す図である。 実施の形態に係る脱水装置の全体構成図。 シート状汚泥の斜視図。 汚泥供給機の内部構造を示す正面図。 図4の矢視X1−X1断面図。 図4の矢視X2−X2断面図。 汚泥厚みと含水率との関係を示すグラフ。 脱水量と電力消費量効率との関係を示すグラフ。 従来例の汚泥脱水装置の原理を示す図であり、そのうち図9(a)は従来例に係る汚泥脱水装置の要部簡略図であり、図9(b)は従来例に係る汚泥脱水装置における汚泥の状態を示す図である。
符号の説明
1:汚泥脱水装置 2:一次脱水機
3:電気浸透式脱水機 4:汚泥供給機
10:回転ドラム 11:ベルト

Claims (3)

  1. 一次脱水機と、二次脱水機として機能する電気浸透式脱水機とを備えた汚泥脱水装置において、
    前記一次脱水機と前記電気浸透式脱水機との間に、一次脱水機から排出された汚泥の塊を所定幅及び所定厚みのシート状汚泥に成形し、この密度を均一にしたシート状汚泥を電気浸透式脱水機へ連続的に供給する汚泥供給機を配設したことを特徴とする汚泥脱水装置。
  2. 前記汚泥供給機は、汚泥密度を均一にしながら所定厚みを調整する厚み調整手段を有していることを特徴とする請求項1記載の汚泥脱水装置。
  3. 前記一次脱水機において使用される凝集剤が有機系高分子凝集剤であることを特徴とする請求項1又は2記載の汚泥脱水装置。
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