JP6380979B2 - 液晶組成物、偏光発光フィルム、波長変換部材およびその製造方法、バックライトユニット、液晶表示装置 - Google Patents
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Description
上記のような問題に対して、近年、量子ロッドを用いる態様が提案されている。量子ロッドとは、棒状(ロッド状)の半導体化合物の微粒子(半導体ナノ結晶)であり、形状が棒状で指向性を持つため、偏光を発する。
また、上記のような延伸処理では生産性が必ずしも良くなく、かつ、得られる膜の薄膜化も困難である。
さらに、特許文献2では外部電場を使用して液晶化合物を配向させているため、外部電場の印加をやめると、量子ロッドの配向性が失われやすい。特に、高温高湿環境下においては、液晶化合物の配向性が失われやすく、結果として偏光発光性が低下する。
また、本発明は、偏光発光フィルム、波長変換部材およびその製造方法、バックライトユニット、並びに、液晶表示装置を提供することを目的とする。
本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定によるポリスチレン換算値として定義される。本明細書において、重量平均分子量は、例えば、HLC−8220(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel(登録商標)Super AWM―H(東ソー(株)製、6.0mmID×15.0cm、カラム温度40℃を用いることによって求めることができる。溶離液は特に述べない限り、10mmol/L リチウムブロミドNMP(N−メチルピロリジノン)溶液を用いて測定したものとする。
600〜680nmの範囲の波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が60nm以下である量子ロッド、
500〜600nmの範囲の波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が60nm以下である量子ロッド、および
430〜480nmの範囲の波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が60nm以下である量子ロッドのうちの少なくとも1種を含むものとすることができる。
高分子マトリックスが、部分構造として液晶構造を含む繰り返し単位を有し、液晶構造は配向した状態で固定されており、
複数の量子ロッドが、量子ロッド同士の長軸が互いに平行となるように配向しており、
量子ロッドの長軸の長さが20〜100nmであり、
量子ロッドの長軸の長さと短軸の長さとの比が4〜20であることが好ましい。
本発明の液晶組成物(以後、単に「組成物」とも称する)は、入射する励起光により励起され蛍光を発光する量子ロッド、および、架橋性基を有する側鎖型高分子液晶化合物を少なくとも含む。以下、組成物に含まれる各成分について詳述し、その後、組成物を用いて形成される偏光発光フィルム、偏光発光フィルムを含む波長変換部材、バックライトユニット、および、液晶表示装置などについて詳述する。
(量子ロッド)
量子ロッドとは、半導体ナノロッドとも呼ばれ、棒状(ロッド状)の半導体ナノ結晶(ナノ粒子)であり、形状がロッド状で指向性を持つため、光源から出射された光が入射すると偏光を発する。つまり、量子ロッドは、入射する励起光によって励起され、蛍光を発光する材料である。
長軸の長さが20nm以上であれば、量子ロッドの形状異方性が十分となり、量子ロッドそのものの偏光発光性が得られる。また、長軸の長さが100nm以下であれば、液晶化合物に分散しやすく、分散せず相分離が起こり白濁するのを抑制することができる。
また、上記長軸の長さは平均値であり、任意に選択した20個以上の量子ロッドの長軸の長さを顕微鏡(例えば、透過型電子顕微鏡)にて測定して、それらを算術平均した値である。
さらに、上記短軸の長さは平均値であり、任意に選択した20個以上の量子ロッドの短軸の長さを顕微鏡(例えば、透過型電子顕微鏡)にて測定して、それらを算術平均した値である。
アスペクト比が4以上であれば、量子ロッドの形状異方性が十分なものとなり、量子ロッドそのものの良好な偏光発光性が得られ、また、液晶と共同的に配向する効果が得られる。一方、アスペクト比が20以下であれば、液晶化合物への分散性がよく、分散できず相分離が起こり白濁することを抑制することができる。
なお、上記アスペクト比は平均値であり、任意に選択した20個以上の量子ロッドのアスペクト比を顕微鏡(例えば、透過型電子顕微鏡)にて測定して、それらを算術平均した値である。
量子ロッドは、CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnSeS、ZnTe、ZnO、GaAs、GaP、GaAs、GaSb、HgS、HgSe、HgTe、InAs、InP、InSb、AlAs、AlP、AlSb、CuS、Cu2S、Cu2Se、CuInS、CuInS2、CuInSe2、Cu2(ZnSn)S4、および、Cu2(InGa)S4からなる群から選択される少なくとも1種の成分を含むことが好ましい。本発明の量子ロッドは、好ましくは、CdS、CdSe、ZnS、ZnSe、InP、CuS、CuInSである。
なお、本明細書中、430〜480nmの波長帯域に発光中心波長を有する光を青色光と呼び、500〜600nmの波長帯域に発光中心波長を有する光を緑色光と呼び、600〜680nmの波長帯域に発光中心波長を有する光を赤色光と呼ぶ。
量子ロッドは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
2種以上併用する場合は、発光の波長が異なる2種以上の量子ロッドを使用してもよい。
なお、複数種の量子ロッドを使用する場合は、その合計量が上記範囲であることが好ましい。
側鎖型高分子液晶化合物とは、側鎖に液晶構造を有する高分子液晶化合物であり、架橋性基を有する側鎖型高分子液晶化合物とは、側鎖型高分子液晶化合物において、主鎖及び/又は側鎖に架橋性基を有し、特定温度条件で液晶状態(例えば、スメクチック液晶相の液晶状態)を示す化合物である。
既述の通り、側鎖型高分子液晶化合物の液晶構造を配向させた状態で架橋させることにより、所定の方向に配向した液晶構造が固定化された状態で高分子マトリックスが形成される。従って、量子ロッドとかかる高分子液晶化合物を含む液晶組成物を成膜用組成物として用いて形成された光学異方性膜では、側鎖の液晶構造の並び方向に沿って高い配向性を有して配列された量子ロッドが、側鎖型高分子液晶化合物が架橋されて構成される高分子マトリックス内で配向保持された状態で固定されることとなる。
架橋性基を有する側鎖型高分子液晶化合物は、側鎖に液晶構造を有する側鎖型高分子液晶化合物に架橋性基が導入された構造を有している。まず、側鎖型高分子液晶化合物について説明する。
側鎖型高分子液晶化合物は、側鎖に少なくとも1種の液晶構造を備えてなる高分子化合物であり、側鎖に液晶構造を有した状態で重合されるように重合性基備えた液晶化合物(以下、側鎖型原料液晶化合物と称する)を少なくとも含む少なくとも1種のモノマーを重合して得られた化合物である。
側鎖型原料液晶化合物が有する重合性基の数は特に制限されないが、1つであっても、2つ以上であってもよく、高温高湿環境下での量子ロッドの配向性がより維持されやすい点で、2つ以上が好ましく、2〜10が好ましく、2〜6がより好ましい。
円盤状液晶構造としては、分子中心の母核に対して、直鎖のアルキル基、アルコキシ基、置換ベンゾイルオキシ基が母核の側鎖として放射線状に置換した構造である液晶性を示す化合物も含まれる。
なお、重合性基を有する円盤状液晶構造は、円盤状液晶構造の円盤状コアに、置換基として重合性基が結合しており、円盤状コアと重合性基は連結基を介して結合することができる。
側鎖型高分子液晶化合物における液晶構造の分子長軸の長さは、コンピューターを用いた密度汎関数計算によって算出することができる。すなわち、密度汎関数計算によって分子の最適化構造を得て、得られた分子構造中の任意の2原子間距離のうち、最も距離の長い2原子同士を結んだ軸を分子長軸とする。上記における分子構造の構築にあたっては、GausView3.0(商品名、Gaussain Inc.社製)を用いる。分子構造の最適化に用いるプログラムとしては、Gaussian03 Rev.D.02(商品名、Gaussain Inc.社製)を用い、基底関数としてB3LYP/6−31G(d)を用い、収束条件はデフォルト値を用いる。
式(1) 2≦Lq/Lp≦10
式(2) 4≦Lq/Lp≦8
式(1)中、Lqは量子ロッドの長軸の長さを表し、Lpは棒状液晶構造の分子長軸の長さを表す。
吸着基としては、リン酸基、ホスフィンオキサイド基、ホスフィン基、ホスホン酸基、アミノ基、メルカプト基、および、カルボキシル基からなる群から選択されることが好ましく、リン酸基、アミノ基、カルボキシル基からなる群から、選択されることが特に好ましい。
吸着基は、側鎖型高分子液晶化合物の主鎖に含まれていてもよいし、側鎖に含まれていてもよい。また、側鎖に含まれてなる場合は、側鎖の液晶構造に含まれていてもよいし、その他の側鎖に含まれていてもよい。
側鎖型高分子液晶化合物への吸着基の導入は、側鎖型高分子液晶化合物の重合時に行ってもよいし、側鎖型高分子液晶化合物を得た後に、吸着基を導入する処理を施してもよい。吸着基の導入方法は特に制限されないが、側鎖型高分子液晶化合物の重合時に吸着基を導入する場合には、以下のモノマーを好ましく用いることができる。例えば、側鎖に、ホスフィンオキサイド基、ホスフィン基、ホスホン酸基、アミン基、メルカプト基、カルボキシル基等の吸着性基を有するように重合されるモノマーが好ましい。かかるモノマーとしては、アクリル酸モノマー、ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−メタクロイロキシエチルアシッドホスフェート等が好ましく例示される。
次に、側鎖型高分子液晶化合物に導入される架橋性基について説明する。
架橋性基としては、先に述べた重合性基と同様に、付加重合反応が可能な官能基が好ましく、重合性エチレン性不飽和基または環重合性基が好ましい。より具体的には、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基などが好ましく挙げられ、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
また、架橋性基は、側鎖型高分子液晶化合物において、主鎖に結合されていてもよいし、側鎖に結合されていてもよい。また、側鎖には架橋性基を有するものと有しないものとがあってもよい。
また、組成物中における量子ロッドと架橋性基を有する側鎖型高分子液晶化合物との質量比は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、組成物中において、量子ロッドの含有量が、側鎖型高分子液晶化合物100質量部に対して、0.005〜10質量部であることが好ましく、0.01〜1質量部であることがより好ましい。
本発明の組成物には、上述した量子ロッドおよび側鎖型高分子液晶化合物以外の他の成分が含まれていてもよい。例えば、モノマー、重合開始剤、溶媒、界面活性剤などが挙げられる。
以下、組成物に加えてもよい任意成分について詳述する。
本発明の組成物には、液晶構造を有さない単量体(モノマー)が含まれていてもよい。モノマーを用いることで、粘度が下がることで塗布適正が良好になり、硬化性が高まる。
モノマーとしては、重合性基を1つ有する単官能モノマーであっても、重合性基を2つ以上有する多官能モノマーであってもよい。
モノマーには、重合性基以外の各種官能基(例えば、ボロン酸基)が含まれていてもよい。
上記モノマーとしては、炭素数4〜30の長鎖アルキル基を有する、単官能(メタ)アクリレートモノマーまたは単官能(メタ)アクリルアミドモノマーが好ましく、具体的には、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリルアミド、オクチル(メタ)アクリルアミド、ラウリル(メタ)アクリルアミド、オレイル(メタ)アクリルアミド、ステアリル(メタ)アクリルアミド、ベヘニル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。なかでも、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
本発明の組成物には、重合開始剤が含まれていてもよい。使用される重合開始剤は、重合反応の形式に応じて選択され、例えば、熱重合開始剤、光重合開始剤が挙げられる。例えば、光重合開始剤の例としては、α−カルボニル化合物、アシロインエーテル、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物、多核キノン化合物、または、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせなどが挙げられる。
本発明の組成物中における重合開始剤の含有量は特に制限されないが、本発明の効果がより優れる点で、側鎖型高分子液晶化合物および重合性モノマーの合計量100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜8質量部がより好ましい。
組成物には溶媒が含まれていてもよく、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が挙げられる。
組成物には、塗工膜の均一性、膜の強度の点から、界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤としては、従来公知の化合物が挙げられるが、特にフッ素系化合物が好ましい。具体的には、例えば特開2001−330725号公報の段落[0028]〜[0056]に記載の化合物、特願2003−295212号明細書の段落[0069]〜[0126]に記載の化合物が挙げられる。
上述した液晶組成物を用いることにより、本発明の偏光発光フィルムを製造することができる。以下では、まず、上記液晶組成物を用いた偏光発光フィルム製造方法の一態様を詳述し、その後、偏光発光フィルムの構成について詳述する。
上記組成物を用いた偏光発光フィルムの製造方法の第1実施形態は、支持体表面をラビング処理する工程と、上記組成物を支持体上に塗布する工程と、架橋性基を有する側鎖型高分子液晶化合物を架橋させ、偏光発光フィルムを形成する工程とを備える。以下、各工程の手順について詳述する。
本工程を実施することにより、支持体上に塗布される架橋性を有する側鎖型高分子液晶化合物の配向方向を制御することができる。なお、支持体表面上がすでに所望の表面状態であれば、本工程は実施しなくてもよい。
ラビング処理の方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、支持体の表面を、紙、ガーゼ、フェルト、ゴム、ナイロン、ポリエステル繊維などを用いて一定方向に擦ることにより、配向を得る方法を用いることができる。一般的には、長さおよび太さが均一な繊維を平均的に植毛した布などを用いて数回程度ラビングを行うことにより実施される。なお、ラビング処理の一般的な方法については、例えば、「液晶便覧」(丸善社発行、平成12年10月30日)に記載されている。
また、ラビング処理の際の条件としては、特開2003−329833号公報の記載を参照することもできる。
また、後述するバリアフィルムを支持体として用いてもよい。バリアフィルムを用いる場合は、バリアフィルム中に含まれる有機層に対して、ラビング処理を施すことが好ましい。
本工程は、ラビング処理を施した支持体表面に上述した液晶組成物を塗布する工程である。本工程を実施することにより、偏光発光フィルムの前駆体となる塗膜(前駆体膜)が支持体上に配置される。
組成物の塗布方法としては、カーテンコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コーティング法、スプレーコーティング法、スロットコーティング法、ロールコーティング法、スライドコーティング法、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、ワイヤーバー法等の公知の塗布方法が挙げられる。
なお、塗布後、必要に応じて、溶媒除去のために乾燥処理を施してもよい。
本工程は、支持体上に塗布された液晶組成物中の側鎖型高分子液晶化合物を配向させた後、配向状態を架橋させることにより固定させて、偏光発光フィルムを形成する工程である。
支持体上の液晶組成物(液晶組成物の塗膜)中の側鎖型高分子液晶化合物を配向させる方法は特に制限されず、加熱処理などが挙げられる。特に、側鎖型高分子液晶化合物の相転移温度以上まで加熱する方法が好ましく挙げられる。また、上記加熱処理を実施した後、必要に応じて、配向状態を維持するために、冷却処理を実施してもよい。
上記のように棒状液晶構造が水平配向している場合、量子ロッドも棒状液晶構造と共同的に水平配向となることが好ましい。なお、「量子ロッドが水平配向である」とは、量子ロッドの長軸方向と塗膜面(層面)が平行であることをいう。「平行」とは、厳密に平行であることを要求するものではなく、量子ロッドの長軸方向と塗膜面(層面)とのなす傾斜角が20°以下の配向を意味するものとする。傾斜角は0〜5°が好ましく、0〜3°がより好ましく、0〜2°がさらに好ましく、0〜1°が最も好ましい。
上記のようにディスコティック液晶構造が垂直配向している場合、垂直配向したディスコティック液晶構造の円盤部分が形成するカラムとカラムの間に、量子ロッドが挿入される形で水平配向することが好ましい。ディスコティック液晶構造はネマチック液晶構造でもカラムナー液晶構造であってもよいが、カラムを容易に形成するという観点からカラムナー液晶構造であることが特に好ましい。
1.光学異方性層は側鎖型高分子液晶化合物を含む層で構成された多層体と仮定する。さらに、それを構成する最小単位の層は光学的に一軸と仮定する(対称軸の傾斜角θ1、θ2は最小単位層内において一様と仮定)。
2.各層における傾斜角は光学異方性層の厚み方向に沿って一次関数で単調に変化すると仮定する。
(1)各層における傾斜角が光学異方性層の厚み方向に沿って一次関数で単調に変化する面内で、光学異方性層への測定光の入射角を変化させ、3つ以上の測定角でレターデーション値を測定する。測定および計算を簡便にするためには、光学異方性層に対する法線方向を0°とし、−40°、0°、+40°の3つの測定角でレターデーション値を測定することが好ましい。このような測定は、KOBRA−21ADHおよびKOBRA−WR(王子計測器(株)製)、透過型のエリプソメータAEP−100((株)島津製作所製)、M150あるいはM520(日本分光(株)製)、ABR10A(ユニオプト(株)製)などで行うことができる。
(2)上記のモデルにおいて、各層の常光の屈折率をno、異常光の屈折率をne(neは各々すべての層において同じ値、noも同様とする)、および、多層体全体の厚みをdとする。さらに各層における傾斜方向とその層の一軸の光軸方向とは一致するとの仮定の元に、光学異方性層のレターデーション値の角度依存性の計算が測定値に一致するように、光学異方性層の塗布面に対する傾斜角θ1および層面に対する傾斜角θ2を変数としてフィッティングを行い、θ1およびθ2を算出する。
ここで、noおよびneは文献値、カタログ値等の既知の値を用いることができる。値が未知の場合はアッベ屈折計を用いて測定することもできる。光学異方性層の厚みは、光学干渉膜厚計、走査型電子顕微鏡の断面写真等により測定することができる。
加熱処理が実施される場合は、90〜150℃で10〜120分時間加熱処理を実施することが好ましい。
光照射には、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、10mJ/cm2〜50J/cm2であることが好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
上記組成物を用いた偏光発光フィルムの製造方法の第2実施形態は、支持体上に、配向処理が施された配向膜を形成する工程と、上記組成物を配向膜上に塗布する工程と、側鎖型高分子液晶化合物を配向させた状態で重合させ、偏光発光フィルムを形成する工程とを備える。
この第2実施形態と、上述した第1実施形態とを比較すると、第2実施形態において配向膜を使用している点以外は、同様の手順が実施される。したがって、第2の実施形態における組成物の塗布工程と、重合工程とは第1の実施形態と同様である。そこで、以下では、主に、配向膜を形成する工程について詳述する。
本工程は、支持体上に、配向処理が施された配向膜を形成する工程である。本工程を実施することにより、架橋性基を有する側鎖型高分子液晶化合物が塗布される配向膜が形成される。
配向処理が施された配向膜の種類は特に制限されず、例えば、ラビング処理が施された配向膜や、光配向処理が施された光配向膜が挙げられる。
上述した製造方法によって、所定の特性を示す偏光発光フィルムが得られる。偏光発光フィルム中においては、量子ロッドが所定の方向に配向した状態で固定されており、優れた偏光発光性を示すと共に、高温高湿環境下に放置する耐久試験を実施した後においても優れた偏光発光性を示す。偏光発光フィルムは、後述するように、液晶表示装置のバックライトユニットの構成部材として好適に使用することができる。
図1Aに示す偏光発光フィルム1の高分子マトリックス5は、液晶化合物の主鎖2に対し側鎖3として液晶構造が配列され、側鎖に付与されている架橋性基同士が架橋して三次元の架橋構造6を形成している。また、主鎖2の一部に吸着基Lが結合しており、この吸着基Lは量子ロッド4に配位結合している。側鎖3の長さ方向が上述のラビング処理におけるラビング方向に沿って配向しており、側鎖3間に挟まれるように側鎖3の長さ方向と長軸方向が一致するように量子ロッド4も配向している。架橋構造6により側鎖3同士が配向した状態で固定されると共に、量子ロッド4は架橋構造6の中に取り込まれて固定されることとなる。このように、本発明の液晶組成物を用いることにより、耐久性の高い偏光発光フィルムを得ることができる。
なお、液晶構造(液晶分子構造)とは、液晶性を示す構造部分を意図し、上述した組成物中に含まれる側鎖型高分子液晶化合物中に含まれる液晶性を示す部分構造が挙げられる。
上記偏光発光フィルムは、他の部材と積層することにより、波長変換部材として使用できる。
例えば、波長変換部材の一実施形態としては、偏光発光フィルムと、偏光発光フィルムの少なくとも一方の表面上に配置された支持体とを備える波長変換部材が挙げられる。なお、支持体は、偏光発光フィルムの両面に配置されていてもよい。なお、波長変換部材中に配置されたとき、偏光発光フィルムは波長変換フィルムと称されることがある。
図2に示す波長変換部材40は、支持体41A上に配向層42、偏光発光フィルム43および支持体41Bが順に形成されてなる。本構成の波長変換部材40は、上述の第2の実施形態の波長変換部材の製造方法により得ることができる。支持体41A、41Bは同一の膜であってもよいし、異なっていてもよい。
上記酸素透過度は、JIS K 7126(差圧法)に準じた方法にて行う。具体的には、測定温度23℃、相対湿度90%の条件下で、酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN 2/20:商品名)を用いて測定した値である。
バリアフィルムは、偏光発光フィルムに隣接してまたは直接接する層として波長変換部材に含まれることが好ましい。また、バリアフィルムは、波長変換部材中に1つまたは2つ以上含まれていてもよく、波長変換部材は、バリアフィルム、偏光発光フィルム、バリアフィルムがこの順で積層された構造を有していることが好ましい。
バリアフィルムは少なくとも無機層を含んでいることが好ましく、基材フィルムおよび無機層を含むフィルムであってもよい。バリアフィルムは、基材フィルム上に少なくとも1層の無機層と、少なくとも1層の有機層とを含むバリア積層体を含むものであってもよい。このように複数の層を積層することは、より一層バリア性を高めることができるため、好ましい。他方、積層する層の数が増えるほど、波長変換部材の光透過率は低下する傾向があるため、良好な光透過率を維持し得る範囲で、積層数を増やすことが望ましい。具体的には、バリアフィルムは、可視光領域における全光線透過率が80%以上であり、かつ、酸素透過度が1.00cm3/(m2・day・atm)以下であることが好ましい。バリアフィルムの酸素透過度は、より好ましくは0.50cm3/(m2・day・atm)以下、更に好ましくは0.10cm3/(m2・day・atm)以下、一層好ましくは0.01cm3/(m2・day・atm)以下である。ここで、酸素透過度の測定方法は、上述の通りである。また、可視光領域とは、380〜780nmの波長領域をいうものとし、全光線透過率とは、可視光領域にわたる光透過率の平均値を示す。
無機層を構成する無機材料としては、特に限定されるものではなく、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属酸化窒化物または金属酸化炭化物であり、Si、Al、In、Sn、Zn、Ti、Cu、Ce、またはTa等から選ばれる1種以上の金属を含む酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、酸化炭化物などを好ましく用いることができる。これらの中でも、Si、Al、In、Sn、Zn、Tiから選ばれる金属の酸化物、窒化物、酸化窒化物または炭化物が好ましく、特にSiまたはAlの金属酸化物、窒化物、酸化窒化物または炭化物がより好ましく、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物、ケイ素炭化物、および、アルミニウム酸化物のいずれか1つを含むことが特に好ましく、ケイ素窒化物であることがより特に好ましい。
無機層の形成方法としては、特に限定されず、例えば成膜材料を蒸発または飛散させ被蒸着面に堆積させることができる各種成膜方法を用いることができる。
無機層の厚さは、1〜500nmが好ましく、5〜300nmがより好ましく、10〜150nmがさらに好ましい。
有機層の膜厚は、0.05〜10μmが好ましく、0.5〜10μmがより好ましい。
上記波長変換部材は、液晶表示装置におけるバックライトユニットの構成部材として使用することができる。
図3は、本発明に係る一実施形態である液晶表示装置10の構成を示す概略図である。図示されるように、液晶表示装置10は、一対の偏光板(上側偏光板11,下側偏光板18)と、これらに挟持されてなる液晶セル20と、下側偏光板18の液晶セルとは反対の面側にバックライトユニット30とを有しており、液晶セル20は、液晶層15とその上下に配置されてなる液晶セル上電極基板13と液晶セル下電極基板16とを有している。なお、バックライトユニット30に偏光発光フィルムを備えているので、下側偏光板18を省略することも可能である。
また他の態様では、発光ダイオードに替えてレーザー光源を使用することもできる。
また、バックライトユニットは、光源の後部に、反射部材を備えることもできる。このような反射部材としては特に制限は無く、公知のものを用いることができ、特許3416302号、特許3363565号、特許4091978号、特許3448626号などに記載されており、これらの公報の内容は本発明に組み込まれる。
バックライトユニットは、その他、公知の拡散板や拡散シート、プリズムシート(例えば、住友スリーエム社製BEFシリーズなど)、導光器を備えていることも好ましい。その他の部材についても、特許3416302号、特許3363565号、特許4091978号、特許3448626号などに記載されており、これらの公報の内容は本発明に組み込まれる。
[合成例1]
ここで下記の2種の液晶性モノマー(P6OCB、及び、P6BCOH)を側鎖型高分子液晶化合物の側鎖型原料液晶化合物として用いた。これらの液晶性モノマーは、特許文献WO2011-129404に記載があり、既知の化合物であり、側鎖に棒状液晶構造を有するように重合される、重合性液晶化合物の一種である。
200mLの三つ口フラスコに、4.2gの側鎖型高分子液晶化合物(A−1)、3.35g(12.9mmol)の4−(4−アクリロキシ−ブチルオキシ)安息香酸(SYNTON社製,ST1680)、2.58g(21.4mmol)のジシクロヘキシルカルボジイミド、0.466g(3.82mmol)の1,4−ジメチルアミノピリジン、及び200mlのジクロロメタンを投入し、内容物を室温にて1昼夜撹拌した。
架橋性高分子液晶化合物(B−1)は、側鎖型高分子液晶化合物(A−1)の原料液晶化合物である液晶モノマー(P6BCOH)の末端に架橋性基が付与されたものとなっている。架橋性高分子液晶化合物(B−1)中の原料液晶化合物である液晶モノマー(P6BCOH)には架橋性基が付与されていないものもある。
アクリル酸をジメチルアミノエチルメタクリレート(ライトエステルDM(共栄社化学(株)製))に変えた以外は、合成例1と同様にして、架橋性高分子液晶化合物(B−2)を合成した。ライトエステルDMを添加することにより、架橋性高分子液晶化合物(B−2)は、吸着基としてカルボキシル基に代えてアミノ基が付与されたものとなる。合成例2で得られた架橋性高分子液晶化合物(B−2)の数平均分子量(Mn)は13000であった。
アクリル酸を2−メタクロイロキシエチルアシッドホスフェート(ライトエステルP−1M(共栄社化学(株)製))に変えた以外は、合成例1と同様にして、架橋性高分子液晶化合物(B−3)を合成した。ライトエステルP−1Mを添加することにより、架橋性高分子液晶化合物(B−3)は、吸着基としてカルボキシル基に代えてリン酸基が付与されたものとなる。合成例3で得られた架橋性高分子液晶化合物(B−3)の数平均分子量(Mn)は13500であった。
120mgの1−ドデカンチオール(連鎖移動剤)を、60mgのチオグリコール酸に変えた以外は、合成例1と同様にして、架橋性高分子液晶化合物(B−4)を合成した。合成例4で得られた架橋性高分子液晶化合物(B−4)の数平均分子量(Mn)は11500であった。
2−ヒドロキシエチルアクリレート0.28g、液晶性モノマー(P6BCOH)2.28gとポリメチルヒドロシロキサン0.5gをトルエン50mlに溶解し、触媒として塩化白金酸6水和物5mgを加え、アルゴン雰囲気下、80℃で24時間反応を行った。反応終了後、反応混合物をメタノールを用いて再沈澱させた後、沈澱物をジクロロメタンに溶解し、ジクロロメタン溶液を乾燥させ、BHTを0.01g添加した後、濃縮して、シロキサン結合から成る主鎖を有する下記化学式の架橋性高分子液晶化合物(B−5)(重合度:約1000)を1.5g得た。
アクリル酸を添加しなかった以外は、合成例1と同様にして、架橋性高分子液晶化合物(B−6)を合成した。合成例6で得られた架橋性高分子液晶化合物(B−6)の数平均分子量(Mn)は12500であった。
TMPTA(ダイセルサイテック社製)および光重合開始剤(ランベルティ社製、ESACURE KTO46)を用意し、質量比率として95:5となるように秤量し、これらをメチルエチルケトンに溶解させ、固形分濃度15%の塗布液とした。この塗布液を、ダイコーターを用いてロールトウロールにて上記PETフィルム上に塗布し、50℃の乾燥ゾーンを3分間通過させた。その後、窒素雰囲気下で紫外線を照射(積算照射量約600mJ/cm2)し、UV硬化にて硬化させ、巻き取った。PETフィルム上に形成された第一有機層の厚さは、1μmであった。
(実施例1の液晶組成物の作製)
下記の液晶組成物を調製し、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルターでろ過した後、塗布液として用いた。
量子ロッド1のトルエン分散液 100質量部
(発光中心波長:520nm、半値幅:25nm)
量子ロッド2のトルエン分散液 100質量部
(発光中心波長:630nm、半値幅:30nm)
架橋性高分子液晶化合物(B−1) 100質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバ・ジャパン社製) 3質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1質量部
下記化学式で表されるフッ素系ポリマー(FP4) 0.3質量部
メチルエチルケトン(MEK) 193質量部
シクロヘキサノン 50質量部
また、「量子ロッド2のトルエン分散液」中の量子ロッド2は、コアがCdSeで、シェルがCdSで構成されたコア/シェル型の量子ロッド(長軸:25nm、短軸:3nm、アスペクト比(長軸/短軸):8.3)であり、量子ロッド2のトルエン分散液全量に対する濃度は1質量%であった。
上記の通り作製したバリアフィルムを用意し、無機層面上に下記の組成の配向膜1形成用塗布液を#8のワイヤーバーで連続的に塗布した。60℃の温風で60秒、さらに100℃の温風で120秒乾燥し、配向膜を形成した。配向膜の厚みは0.5μmであった。
下記化学式で表される変性ポリビニルアルコール 2.4質量部
イソプロピルアルコール 1.6質量部
メタノール 36質量部
水 60質量部
実施例1において架橋性高分子液晶化合物(B−1)を、それぞれ表1に記載した架橋性高分子液晶化合物に変えた以外は同様にして、実施例2〜5、8の波長変換部材を形成した。
量子ロッド1のトルエン分散液および量子ロッド2のトルエン分散液を用いず、以下の量子ロッド3のトルエン分散液(発光中心波長:500nm、半値幅:80nm)100質量部を用いた以外は、実施例1と同様の手順に従って、バリアフィルムで偏光発光フィルムを挟持した実施例6の波長変換部材を形成した。
上記において、量子ロッド3のトルエン分散液の量子ロッドは、ZnSロッド(長軸:4.0nm、短軸:1.2nm、アスペクト比(長軸/短軸):3.3、)であり、量子ロッド5のトルエン分散液全量に対する濃度は1質量%であった。
実施例1の液晶組成物に、トリメチロールプロパントリアクリレート5質量部を加えた以外は実施例1と同様にして、実施例7の波長変換部材を形成した。
実施例1において架橋性高分子液晶化合物(B−1)を、側鎖型高分子液晶化合物(A−1)に変えた以外は同様にして、波長変換部材7を形成した。すなわち、本例は架橋基を備えていない高分子液晶を液晶組成物として用いたものである。
(比較例2の液晶組成物の作製)
下記の液晶組成物を調製し、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルターでろ過した後、塗布液として用いた。
量子ロッド1のトルエン分散液 100質量部
(発光中心波長:520nm、半値幅:25nm)
量子ロッド2のトルエン分散液 100質量部
(発光中心波長:630nm、半値幅:30nm)
下記化学式の低分子液晶化合物(C−1) 80質量部
下記化学式の低分子液晶化合物(C−2) 20質量部
光重合開始剤(イルガキュアー907、チバ・ジャパン社製) 3質量部
増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1質量部
フッ素系ポリマー(FP4) 0.3質量部
メチルエチルケトン(MEK) 193質量部
シクロヘキサノン 50質量部
上記比較例2の液晶組成物をスライドガラスの表面に塗布し、加熱しながら偏光顕微鏡で観察した。その結果、ネマチック液晶性を有することを確認した。
各実施例および比較例について、以下の各種評価を行った。結果は、各例の液晶組成物の成分と共に表1にまとめて示す。
各実施例および比較例の液晶組成物のそれぞれについて、バイアルに2ml入れてねじ口でふたをし、密閉したのち、70℃で、24時間静置した。加熱後の溶液を1mm石英セルに入れて、JIS K−7136に準拠して、ヘイズを測定した。以下の基準で溶液安定性を、評価した。
A:加熱後のヘイズが加熱前のヘイズと比較して、増加量が10%未満である。
B:加熱後のヘイズが加熱前のヘイズと比較して、増加量が10%以上である。
実施例1〜8の液晶組成物はいずれも液安定性が高く、一方、比較例1および2の液晶組成物の液安定性は低かった。実施例1〜8の液晶組成物は分散性がよく、量子ロッドの凝集が抑制されたためと考えられる。
自動複屈折率計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて、各実施例および比較例にて得られた波長変換部材中の偏光発光フィルムの光軸の傾斜角(即ち、高分子液晶化合物の屈折率が最大となる方向の、支持体に対する傾き)を測定した。
実施例1〜8および、比較例1〜2においては、光軸の傾斜角は0°であり、棒状液晶はラビング方向に平行に水平配向していることが確認できた。
実施例1〜8および比較例1〜2にて作製した偏光発光フィルムの偏光発光性の測定を下記の方法で行った。
各実施例および比較例で作製した未露光膜と波長変換部材に青色LEDを照射し、変換された緑色光および赤色光から、フィルターを介して青色光を除去した後、発光強度をCCDで測定した。この際、偏光子によって、二つの偏光方向、すなわち、ラビング方向とラビング方向に直交する方向の強度を測定した。表1に測定された偏光発光比(ラビングに直交する方向の強度:ラビングする方向の強度)をまとめて示す。例えば、実施例1では、未露光膜(表1において「露光前」)は9:1、波長変換部材(表1において「露光後」)は9:1のそれぞれ偏光発光比であった。いずれの実施例および比較例でも露光前、露光後共に8:1以上の偏光発光比が得られた。
ここで、未露光膜とは、バリアフィルム上に液晶組成物を塗布し、その後、所定の温度で加熱熟成して配向させた状態の膜であり、波長変換部材は、未露光膜を露光し、さらにバリアフィルムでラミネートして完成された波長変換部材である。
各実施例および各比較例で作製した波長変換部材を、温度:85℃、相対湿度:85%RHのオーブン内に5日間放置する耐久試験を実施した後、上述の(偏光発光性測定)を実施して、耐久試験後の波長変換部材の偏光発光比を測定した。
実施例1〜8の偏光発光フィルムについては初期偏光発光時と同等の偏光発光比が得られたが、比較例1、2では偏光発光比が低下した。特に、架橋性基を有していない比較例1において偏光発光比の低下が著しかった。
JIS K−7136に準拠して、実施例、比較例で作製した波長変換部材のヘイズを測定した。測定結果から、以下の基準でヘイズを評価した。結果を表1に示す。測定値が低いほどヘイズが少なく透明性が高く光学フィルムとして良好であることを示す。
A:ヘイズが1%以下である。
B:ヘイズが1%超である。
実施例1〜8の波長変換部材はいずれもヘイズが小さかったが、比較例1、2の波長変換部材はいずれもヘイズが1%超と高かった。
紫外線照射後の、偏光発光フィルムのハジキ個数の数を、目視にて、評価した。評価基準は以下の通りである。その結果を表1に示す。ハジキの少ないほうが、偏光発光している領域に欠陥が発生しないため、良好である。
A:100mm2当たりのハジキが1個以下である。
B:100mm2当たりのハジキが2個超である。
塗布性能を評価するハジキは、実施例1〜5、7、8および比較例1、2で良好であった。一方、実施例5の組成物は塗布性能がやや劣っていた。この結果から、液晶組成物の高分子主鎖骨格にケイ素を含有しないことが好ましいと推察される。
一方、架橋性を有しない側鎖型高分子液晶化合物を使用している比較例1の波長変換部材、低分子液晶化合部物を用いた比較例2の波長変換部材では、所望の効果が得られなかった。
また、液安定性の面でも実施例の液晶組成物は比較例の液晶組成物に比べて良好な結果が得られた。
2 主鎖
3 側鎖
4 量子ロッド
5 高分子マトリックス
6 架橋構造
Claims (13)
- 入射する励起光により励起され蛍光を発光する量子ロッドと、架橋性基及び前記量子ロッドに吸着する基を有する側鎖型高分子液晶化合物を含む液晶組成物。
- 前記量子ロッドの長軸の長さが20〜100nmであり、
前記量子ロッドの長軸の長さと短軸の長さの比が4〜20である請求項1記載の液晶組成物。 - 前記量子ロッドに吸着する基が、リン酸基、アミノ基、およびカルボキシル基のいずれかである請求項1または2記載の液晶組成物。
- 前記複数の量子ロッドは、
600〜680nmの範囲の波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が60nm以下である量子ロッド、
500〜600nmの範囲の波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が60nm以下である量子ロッド、および
430〜480nmの範囲の波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が60nm以下である量子ロッドのうちの少なくとも1種を含む請求項1から3いずれか1項記載の液晶組成物。 - 前記量子ロッドが、CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnSeS、ZnTe、ZnO、GaAs、GaP、GaAs、GaSb、HgS、HgSe、HgTe、InAs、InP、InSb、AlAs、AlP、AlSb、CuS、Cu2S、Cu2Se、CuInS、CuInS2、CuInSe2、Cu2(ZnSn)S4、および、Cu2(InGa)S4からなる群から選択される少なくとも1種の成分を含む請求項1から4いずれか1項記載の液晶組成物。
- 請求項1から5いずれか1項記載の液晶組成物から形成された偏光発光フィルム。
- 架橋構造を有する高分子マトリックスと、前記高分子マトリックス中に分散した複数の量子ロッドとを含み、
前記高分子マトリックスが、部分構造として液晶構造を含む繰り返し単位を有し、前記液晶構造は配向した状態で固定されており、
前記複数の量子ロッドが、該量子ロッド同志の長軸が互いに平行となるように配向しており、
前記量子ロッドの長軸の長さが20〜100nmであり、
前記量子ロッドの長軸の長さと短軸の長さとの比が4〜20である請求項6記載の偏光発光フィルム。 - 請求項6または7記載の偏光発光フィルムと、該偏光発光フィルムの少なくとも一方の面上に配置された、酸素透過度が50cm3/(m2・day・atm)以下である支持体とを含む波長変換部材。
- 前記偏光発光フィルムと前記支持体との間に、配向処理が施された配向膜を含む請求項8記載の波長変換部材。
- 請求項8または9記載の波長変換部材と、青色発光ダイオードまたは紫外線発光ダイオードとを少なくとも含むバックライトユニット。
- 請求項10記載のバックライトユニットと、液晶セルとを少なくとも含む液晶表示装置。
- 請求項8に記載の波長変換部材の製造方法であって、
前記支持体の一方の面をラビング処理する工程と、
前記ラビング処理を施した前記一方の面に請求項1から5いずれか1項記載の液晶組成物を塗布する工程と、
前記液晶組成物中の前記架橋性基及び前記量子ロッドに吸着する基を有する側鎖型高分子液晶化合物を架橋させて前記偏光発光フィルムを形成する工程とを含む波長変換部材の製造方法。 - 請求項9に記載の波長変換部材の製造方法であって、
前記支持体上に、配向処理が施された配向膜を形成する工程と、
前記配向膜上に請求項1から5いずれか1項記載の液晶組成物を塗布する工程と、
前記液晶組成物中の前記架橋性基及び前記量子ロッドに吸着する基を有する側鎖型高分子液晶化合物を架橋させて前記偏光発光フィルムを形成する工程とを含む波長変換部材の製造方法。
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