JP6380367B2 - 圧縮機の逆止弁 - Google Patents
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Description
(圧縮機10)
図1は、実施の形態1における圧縮機10を示す断面図である。図2は、図1におけるII−II線に沿った断面図である。図3は、図1におけるIII−III線に沿った断面図である。圧縮機10は、ベーン型圧縮機であり、車両に搭載され、車両の空調装置に用いられる。なお、以下に開示する各実施の形態における逆止弁は、スクロール型、斜板式、又はルーツ式の圧縮機にも適用可能である。
図1および図2を参照して、上述のとおり、吸入ポート22は、リヤハウジング12(シェル)の周壁12aを貫通するように設けられ、吸入ポート22の外側部分にはジョイント部24が連設される。ジョイント部24には、吸入配管25が接続される。図示しないエバポレータから吸入配管25を介して、吸入ポート22内に冷媒ガスが流れ込む。吸入ポート22は、冷媒が通過する冷媒通路を形成している。吸入ポート22内には、逆止弁40が設けられる。
図4および図6を主として参照して、弁座部材50は、全体として中空環状の形状を有しており、弁孔54を内側に形成している。弁座部材50の材質は、たとえば金属である。本実施の形態の弁座部材50は、全体として軸方向の周りに回転対称となる形状を有している。弁座部材50は、その構成部位として、周壁部51および円環部52を含んでいる。
図4に示すように、逆止弁40の弁体60は、吸入ポート22(冷媒通路)内に設けられ、弁座部材50の弁座53に接離することができる。詳細は後述されるが、コイルバネ70は、弁体60(第1弁体部61の胴部63)の周囲を取り囲むように設けられ、弁座部材50(バネ受け面52U)と、弁体60に設けられたバネ受け部66との間に配置される。コイルバネ70は、弁体60を吸入室20(図2)から遠ざかる方向(閉方向)に付勢する。本実施の形態の弁体60は、弁体60に設けられた下端面68Kが、弁座部材50の規制面51Tに接触することで、開方向の移動が規制されるように構成されている(図8参照)。
図6および図7を主として参照して、第1弁体部61は、その構成部位として、胴部63、頭部65、隆起部67、および環状部69を含んでいる。頭部65は、略円盤状の形状を有する。頭部65は、弁座部材50に設けられた弁孔54よりも下流側に配置され(図4参照)、吸入ポート22に対面する。頭部65は、弁孔54よりも大きな外形形状を有し、頭部65における上流側に位置する表面の外周部分は、シール面65Sを形成している。
図4〜図6(主として図6)を参照して、第2弁体部62は、その構成部位として、4つのガイド部68(68a〜68d)と、これらを連結する連結部64とを含んでいる。4つのガイド部68(68a〜68d)は、同一円周上に位置するように曲成された、円弧状の断面形状を有しており、周方向において互いの間に間隔を空けて設けられている(図5中の隙間Sを参照)。ガイド部68(68a〜68d)は、4つに限られず、2つ、3つ、あるいは5以上のガイド部を、周方向において互いの間に等間隔を空けるように設けてもよい。また、ガイド部の間隔は、等間隔でなくても構わない。ガイド部68a,68c(図5)同士は、軸中心を挟んで互いに対向するように配置され、ガイド部68b,68d(図5)同士も、軸中心を挟んで互いに対向するように配置されている。
図2および図8を参照して、回転軸16が回転して、ロータ18およびベーン19が回転し、エバポレータから吸入配管25を介して吸入ポート22に冷媒ガスが流れ込むと、弁体60(図8)の頭部65に冷媒ガスの吸入圧が作用し、弁体60がコイルバネ70の付勢力に抗して、吸入ポート22の内周面から離間する方向へ移動する。弁体60の頭部65は、逆止弁40が閉じた状態では吸入ポート22内に収容され、逆止弁40が開いた状態では、吸入ポート22から吸入室20(図2)に突出することになる。
図10は、実施の形態2における逆止弁40Aを示す断面図である。本実施の形態においては、弁座部材50の周壁部51は、吸入ポート22の内壁面を形成している部材と一体である。
図11は、実施の形態3における逆止弁40Bを示す断面図である。本実施の形態の弁体60おいては、上述の実施の形態1,2における第1弁体部61と第2弁体部62とが一体化された構成を有している。当該構成を採用する場合には、胴部63(複数の柱状部63a〜63d)を連結する環状部69は、図11に示すように設けられていないか、あるいは頭部65の近くに設けられていることが好ましい。弁座部材50への組み付けを容易化するためである。本実施の形態においても、胴部63(複数の柱状部)は、弁座部材50の弁孔54の内側に挿通される。挿通の際、複数の柱状部は、複数の柱状部の根元部分を弾性変形の起点として内径側に撓む。複数の柱状部が弁孔54の内壁を乗り越えることで、複数の柱状部は、弁孔54の内側に配置されることになる。当該構成によっても、上述の各実施の形態で述べたものと略同様の作用および効果を得ることができる。
図12は、実施の形態4における逆止弁に備えられる第1弁体部61Cを示す斜視図である。第1弁体部61Cと第1弁体部61との相違点は、胴部63を構成する柱状部63a,63bが、実施の形態1のように4本でなく2本(2枚)である点と、実施の形態1のように係合爪63Tを備えていないという点である。当該構成によっても、空間S1は、開弁時に冷媒が通過する流路として機能することができる(図8参照)。
図13は、実施の形態5における逆止弁に備えられる第1弁体部61Dを示す斜視図である。第1弁体部61Dにおける胴部63も柱状の形状を有しているが、本実施の形態の胴部63は、より具体的には、頭部65から上流側に向かって延在する円筒状の形状を有している。胴部63の円筒状に形成された部分には連通窓63Hが設けられており、胴部の63の内側に形成された空間S1および連通窓63Hは、開弁時に冷媒が通過する流路として機能することができる。
Claims (8)
- 冷媒が通過する冷媒通路内に設けられる圧縮機の逆止弁であって、
周壁部と、前記周壁部の内側に位置する弁孔と、前記弁孔の下流側に形成された弁座と、を有する弁座部材と、
前記弁座部材の前記弁孔に挿通される胴部と、前記弁孔よりも下流側に配置され前記胴部とともに移動することで前記弁座に接離する頭部と、前記弁孔よりも上流側に配置され前記胴部の径方向外側に設けられたガイド部と、を有する弁体と、を備え、
前記弁体の前記ガイド部は、前記冷媒通路の内壁面に摺接する外周面を有しており、
前記弁体は、前記ガイド部の下流側の端面が前記弁座部材の規制面に接触することにより、開方向の移動が規制される、
圧縮機の逆止弁。 - 前記弁座部材の前記周壁部は、前記冷媒通路の内壁面を形成している部材とは別に設けられた部材であり、前記冷媒通路の内壁面に固定されている、
請求項1に記載の圧縮機の逆止弁。 - 前記ガイド部は、互いの間に隙間が空くように離れて設けられた第1ガイド部および第2ガイド部を含み、
前記弁座部材の前記周壁部は、前記隙間の下流に位置している、
請求項2に記載の圧縮機の逆止弁。 - 前記弁体の前記胴部は、前記弁孔の内壁に摺接する他の外周面を有している、
請求項1から3のいずれか1項に記載の圧縮機の逆止弁。 - 前記ガイド部の前記外周面が前記冷媒通路の内壁面に摺接している箇所と、前記胴部の前記他の外周面が前記弁孔の内壁に摺接している箇所との間の軸方向における距離は、前記弁体の移動に伴い変化する、
請求項4に記載の圧縮機の逆止弁。 - 前記弁体は、互いに別部材として設けられた第1弁体部と第2弁体部とを組み合わせることによって構成されており、
前記第1弁体部は、前記胴部および前記頭部を有しており、
前記第2弁体部は、前記ガイド部を有している、
請求項1から5のいずれか1項に記載の圧縮機の逆止弁。 - 前記第1弁体部は、前記胴部の軸方向における端部に係合爪を有しており、
前記第2弁体部は、径方向の内側に向かって延びる係合片を有しており、
前記係合爪が前記係合片に係合することで、前記第1弁体部と前記第2弁体部とが互いに組み付けられている、
請求項6に記載の圧縮機の逆止弁。 - 前記係合爪と前記係合片とは、互いに接合されている、
請求項7に記載の圧縮機の逆止弁。
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