JP6380156B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置に関する。
従来、2組の巻線組を備えるモータの電力を変換する電力変換装置が知られている。例えば、特許文献1では、発熱を分散させるべく、2組の巻線組に対応して2つのインバータ部が設けられ、それぞれのインバータ部の駆動に係るデューティ指令信号のシフト方向を所定期間ごとに入れ替えている。
特開2011−188674号公報
特許文献1のように、デューティ指令信号のシフト方向を入れ替えると、入れ替えに伴ってトルクリップルや、振動、音が発生する虞がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、トルクや電流のリップルを低減可能な電力変換装置を提供することにある。
本発明の電力変換装置は、第1巻線組および第2巻線組を有する回転電機の電力を変換するものであって、第1インバータ部と、第2インバータ部と、制御部と、を備える。
第1インバータ部は、第1巻線組の各相に対応して設けられる第1スイッチング素子を有する。
第2インバータ部は、第2巻線組の各相に対応して設けられる第2スイッチング素子を有する。
制御部は、指令演算手段を有する。指令演算手段は、第1巻線組に印加される電圧に係る第1電圧指令値、および、第2巻線組に印加される電圧に係る第2電圧指令値を演算する。
第1巻線組に印加される第1中性点電圧が出力可能な中心値である出力中心値より下側にシフトされ、第2巻線組に印加される第2中性点電圧が出力中心値より上側にシフトされる期間を第1期間とする。
第1中性点電圧が出力中心値より上側にシフトされ、第2中性点電圧が出力中心値より下側にシフトされる期間を第2期間とする。
指令演算手段は、回転電機の回転速度に基づいて可変演算される切替期間が経過したとき、第1期間と第2期間とが切り替わるように第1電圧指令値および第2電圧指令値を演算する。
本発明では、第1中性点電圧が出力中心値よりも下側にシフトされ、第2中性点電圧が出力中心値よりも上側にシフトされている状態と、第1中性点電圧が出力中心値よりも上側にシフトされ、第2中性点電圧が出力中心値よりも下側にシフトされている状態とを切り替える。これにより、スイッチング素子間の発熱の偏りを低減することができる。
また、転電機の回転速度に基づき、切替期間を可変としている。これにより、第1期間と第2期間との切り替えに伴う振動および音の発生を抑制することができる。
本発明の第1実施形態による電動パワーステアリング装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態による電力変換装置の電気的構成を示す回路図である。 本発明の第1実施形態による制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態による指令演算処理を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態による回転速度と切替期間との関係を示す説明図である。 本発明の第2実施形態による回転速度と切替期間との関係を示すタイムチャートである。 本発明の第3実施形態による電流と切替期間との関係を示す説明図である。 本発明の第4実施形態による電圧と切替期間との関係を示す説明図である。 本発明の第5実施形態によるトルクと切替期間との関係を示す説明図である。 本発明の第6実施形態によるインバータ温度と切替期間との関係を示す説明図である。 本発明の第7実施形態による共振周波数と切替時間との関係を示す説明図である。 本発明の第8実施形態による回転速度と切替時間との関係を示す説明図である。
以下、本発明による電力変換装置を図面に基づいて説明する。なお、以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による電力変換装置を図1〜図5に基づいて説明する。本実施形態の電力変換装置1は、回転電機としてのモータ10とともに、図示しない車両に搭載され、運転者によるステアリング操作を補助するための電動パワーステアリング装置5に適用される。
図1は、電動パワーステアリング装置5を備えるステアリングシステム90の全体構成を示すものである。ステアリングシステム90は、ハンドル(ステアリングホイール)91、ステアリングシャフト92、ピニオンギア96、ラック軸97、車輪98、および、電動パワーステアリング装置5等から構成される。
ハンドル91は、ステアリングシャフト92と接続される。ステアリングシャフト92には、運転者がハンドル91を操作することにより入力される操舵トルクを検出するトルクセンサ94が設けられる。ステアリングシャフト92の先端にはピニオンギア96が設けられ、ピニオンギア96はラック軸97に噛み合っている。ラック軸97の両端には、タイロッド等を介して一対の車輪98が連結される。
これにより、運転者がハンドル91を回転させると、ハンドル91に接続されたステアリングシャフト92が回転する。ステアリングシャフト92の回転運動は、ピニオンギア96によってラック軸97の直線運動に変換され、ラック軸97の変位量に応じた角度に一対の車輪98が操舵される。
電動パワーステアリング装置5は、運転者によるハンドル91の操舵を補助する補助トルクを出力するモータ10、当該モータ10の駆動制御に用いられる電力変換装置1、モータ10の回転を減速してステアリングシャフト92またはラック軸97に伝える減速ギア9等を備える。
モータ10は、直流電源としてのバッテリ30(図2参照)から電力が供給されることにより駆動し、減速ギア9を正逆回転させる。
図2に示すように、モータ10は、3相ブラシレスモータであって、いずれも図示しないロータおよびステータを有する。ロータは、円筒状の部材であり、その表面に永久磁石が貼り付けられ、磁極を有する。ステータには、巻線組11、12が巻回される。
第1巻線組11は、U1コイル111、V1コイル112、および、W1コイル113から構成される。第2巻線組12は、U2コイル121、V2コイル122、および、W2コイル123から構成される。
電力変換装置1は、第1インバータ部21、第2インバータ部22、第1電流検出部26、第2電流検出部27、回転角センサ29、第1電源リレー31、第2電源リレー32、第1コンデンサ33、第2コンデンサ34、駆動回路(プリドライバ)35、および、制御部40等を備える。
第1インバータ部21は、6つの第1スイッチング素子(以下、「SW素子」と記載する。)211〜216を有し、第1巻線組11のコイル111、112、113への通電を切り替える。
高電位側に設けられる高電位側SW素子211、212、213のドレインは、第1上側母線218を経由してバッテリ30の正極側と接続される。高電位側SW素子211、212、213のソースは、低電位側に設けられる低電位側SW素子214、215、216のドレインと接続される。低電位側SW素子214、215、216のソースは、第1下側母線219を経由してバッテリ30の負極側と接続される。高電位側SW素子211、212、213と低電位側SW素子214、215、216との接続点は、それぞれ、U1コイル111、V1コイル112、W1コイル113の一端と接続される。
第2インバータ部22は、6つの第2SW素子221〜226を有し、第2巻線組12のコイル121、122、123への通電を切り替える。
高電位側SW素子221、222、223のドレインは、第2上側母線228を経由してバッテリ30の正極側に接続される。高電位側SW素子221、222、223のソースは、低電位側SW素子224、225、226のドレインと接続される。低電位側SW素子224、225、226のソースは、第2下側母線229を経由してバッテリ30の負極側と接続される。高電位側SW素子221、222、223と低電位側SW素子224、225、226との接続点は、それぞれ、U2コイル121、V2コイル122、W2コイル123の一端と接続される。
本実施形態のSW素子211〜216、221〜226は、いずれもMOSFET(金属酸化物絶縁効果トランジスタ)であるが、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)やサイリスタ等としてもよい。
第1電流検出部26は、電流検出素子261、262、263から構成される。電流検出素子261は、SW素子214の低電位側に設けられ、U1コイル111に通電される電流を検出する。電流検出素子262は、SW素子215の低電位側に設けられ、V1コイル112に通電される電流を検出する。電流検出素子263は、SW素子216の低電位側に設けられ、W1コイル113に通電される電流を検出する。第1電流検出部26により検出される第1巻線組11の各相に通電される電流に係る電流検出値を、第1電流検出値Iu1、Iv1、Iw1とする。
第2電流検出部27は、電流検出素子271、272、273から構成される。電流検出素子271は、SW素子224の低電位側に設けられ、U2コイル121に通電される電流を検出する。電流検出素子272は、SW素子225の低電位側に設けられ、V2コイル122に通電される電流を検出する。電流検出素子273は、SW素子226の低電位側に設けられ、W2コイル123に通電される電流を検出する。第2電流検出部27により検出される第2巻線組12の各相に通電される電流に係る電流検出値を、第2電流検出値Iu2、Iv2、Iw2とする。
本実施形態の電流検出素子261〜263、271〜273は、シャント抵抗である。
回転角センサ29は、モータ10の回転角を検出する。回転角センサ29により検出されたモータ10の電気角θは、制御部40へ出力される。
第1電源リレー31は、バッテリ30から第1インバータ部21への電力供給を遮断可能である。第2電源リレー32は、バッテリ30から第2インバータ部22への電力供給を遮断可能である。電源リレー31、32は、SW素子211等と同様のMOSFETであるが、IGBTやメカリレー等としてもよい。また、電源リレー31、32をMOSFET等とする場合、バッテリ30が誤って逆向きに接続された場合にダイオードを経由して逆向きの電流が流れるのを防ぐべく、ダイオードの向きが反対向きとなるように電源リレー31、32と直列に接続される図示しない逆接保護リレーを設けることが好ましい。
第1コンデンサ33は、バッテリ30および第1インバータ部21と並列に接続される。第2コンデンサ34は、バッテリ30および第2インバータ部22と並列に接続される。コンデンサ33、34は、電荷を蓄えることで、インバータ部21、22への電力供給を補助したり、サージ電流などのノイズ成分を抑制したりする。
本実施形態では、第1巻線組11、ならびに、第1巻線組11の通電制御に係る第1インバータ部21、第1電流検出部26、第1電源リレー31、および、第1コンデンサ33を「第1系統101」とし、第2巻線組12、ならびに、第2巻線組12の通電制御に係る第2インバータ部22、第2電流検出部27、第2電源リレー32、および、第2コンデンサ34を「第2系統102」とする。以下適宜、第1系統101の制御に係る値に添え字として「1」を付し、第2系統102の制御に係る値に添え字として「2」を付す。
制御部40は、電力変換装置1全体の制御を司るものであり、各種演算を実行するマイクロコンピュータ等により構成される。制御部40における各処理は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
制御部40は、トルクセンサ94から取得される操舵トルク、および、回転角センサ29から取得される電気角θ等に基づき、SW素子211〜216、221〜226のオンオフを制御する制御信号を生成する。生成された制御信号は、駆動回路(プリドライバ)35を経由して、SW素子211〜216、221〜226のゲートに出力される。
図3に示すように、制御部40は、第1系統101の制御に係る第1指令演算部41、および、第2系統102の制御に係る第2指令演算部42を有する。以下、410番台として付番する第1指令演算部41の機能ブロックと、420番台として付番する第2指令演算部42の機能ブロックとは、下1桁が同じである場合、実質的に同様の機能ブロックであるので、以下、第1指令演算部41を中心に説明する。
第1指令演算部41は、3相2相変換部410、減算器411、412、制御器413、2相3相変換部414、および、デューティ演算部415を有する。
3相2相変換部410は、第1電流検出部26により検出され、オフセット誤差およびゲイン誤差等が補正された電流検出値Iu1、Iv1、Iw1を、電気角θに基づいてdq変換し、d軸電流検出値Id1、および、q軸電流検出値Iq1を演算する。
d軸減算器411は、d軸電流指令値Id*1とd軸電流検出値Id1との偏差であるd軸電流偏差ΔId1を演算する。
q軸減算器412は、q軸電流指令値Iq*1とq軸電流検出値Iq1との偏差であるq軸電流偏差ΔIq1を演算する。
制御器413は、電流偏差ΔId1、ΔIq1が0に収束するように、PI演算等により、d軸電圧指令値Vd*1およびq軸電圧指令値Vq*1を演算する。
2相3相変換部414は、電気角θに基づき、d軸電圧指令値Vd*1およびq軸電圧指令値Vq*1を逆dq変換し、電圧指令値Vu*1、Vv*1、Vw*1を演算する。
デューティ演算部415は、電圧指令値Vu*1、Vv*1、Vw*1に基づき、デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1を演算する。また、第2指令演算部42のデューティ演算部425は、電圧指令値Vu*2、Vv*2、Vw*2に基づき、デューティ指令値Du2、Dv2、Dw2を演算する。
以下、第1インバータ部21の制御に係る指令である第1デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1、および、第2インバータ部22の制御に係る指令である第2デューティ指令値Du2、Dv2、Dw2の演算について詳述する。
本実施形態では、第1巻線組11に印加される印加電圧Vu1、Vv1、Vw1の中性点電圧である第1中性点電圧Vn1、または、第2巻線組12に印加される印加電圧Vu2、Vv2、Vw2の中性点電圧である第2中性点電圧Vn2の一方が、出力可能な電圧範囲の中心値である出力中心値VMよりも上側、他方が下側となるように、デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1、Du2、Dv2、Dw2が演算される。
本実施形態では、第1中性点電圧Vn1が出力中心値VMより下側にシフトされ、第2中性点電圧Vn2が出力中心値VMより上側にシフトされる期間を第1期間P1とし、第1中性点電圧Vn1が出力中心値VMより上側にシフトされ、第2中性点電圧Vn2が出力中心値VMより下側にシフトされる期間を第2期間P2とする。
デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1、Du2、Dv2、Dw2は、電流検出部26、27にて電流検出に要する時間等を考慮して、所定の範囲内となるように演算される。本実施形態では、デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1、Du2、Dv2、Dw2の下限値DLを4[%]とし、上限値DHを93[%]とする。また、出力中心値VMのデューティ換算値を出力中心デューティDMとする。出力中心デューティDMは、50[%]である。
第1中性点電圧Vn1または第2中性点電圧Vn2の一方を出力中心値VMの上側、他方を下側とすることにより、第1インバータ部21においてゼロ電圧ベクトルおよび有効電圧ベクトルが発生するタイミングと、第2インバータ部22においてゼロ電圧ベクトルおよび有効電圧ベクトルが発生するタイミングとがずれる。これにより、コンデンサ33、34のリップル電流を低減することができる。
第1中性点電圧Vn1が出力中心値VMの下側にシフトされている場合、第1インバータ部21において、高電位側SW素子211〜213がオンされる時間よりも、低電位側SW素子214〜216がオンされる時間が長くなる。同様に、第2中性点電圧Vn2が出力中心値VMの下側にシフトされている場合、第2インバータ部22において、高電位側SW素子221〜223がオンされる時間よりも、低電位側SW素子224〜226がオンされる時間が長くなる。
第1中性点電圧Vn1が出力中心値VMの上側にシフトされている場合、第1インバータ部21において、低電位側SW素子214〜216がオンされる時間よりも、高電位側SW素子211〜213がオンされる時間が長くなる。同様に、第2中性点電圧Vn2が出力中心値VMの上側にシフトされている場合、第2インバータ部22において、低電位側SW素子224〜226がオンされる時間よりも、高電位側SW素子221〜223がオンされる時間が長くなる。
そのため、本実施形態では、SW素子211〜216、221〜226のうちの一部が過熱することを防ぐべく、第1中性点電圧Vn1が下方向にシフトされ、第2中性点電圧Vn2が上方向にシフトされる状態と、第1中性点電圧Vn1が上方向にシフトされ、第2中性点電圧Vn2が下方向にシフトされる状態と、を適宜切り替える。これにより、SW素子211〜216、221〜226の発熱が分散される。
ところで、モータ10の回転速度が小さい場合、SW素子211〜216、221〜226において、オンされている時間とオフされている時間の偏りが生じやすく、素子間の温度差が大きくなりやすい。一方、モータ10の回転速度が大きい場合、オンされている時間とオフされている時間の偏りが生じにくい。
そこで本実施形態では、モータ10の回転速度に基づき、切替期間Pcを可変にしている。なお、モータ10の回転速度は、単位rpm等で表される、いわゆる回転数であってもよいし、回転角速度等であってもよい。
本実施形態の指令演算処理を図4に示すフローチャートに基づいて説明する。図4の処理は、デューティ演算部415にて、所定の間隔にて実行される。なお、第2デューティ指令値Du2、Dv2、Dw2の演算についは、第1デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1の演算と同様であるので説明を省略する。
最初のステップS101(以下、「ステップ」を省略し、単に記号「S」と記す。)では、電圧指令値Vu*1、Vv*1、Vw*1をデューティ変換したシフト前デューティ指令値Du1_b、Dv1_b、Dw1_bのうち、最も大きい値をD1_max、最も小さい値をD1_minとする。
S102では、モータ10の回転速度に基づき、切替期間Pcを演算する。切替期間Pcは、図5に示すように、モータ10の回転速度が小さいほど短く、回転速度が大きくなるほど長くなるように演算される。
S103では、シフト方向を入れ替えてからの経過時間をカウントするカウンタのカウント値が、S102で演算された切替期間Pcに基づいて設定されるカウント判定値Cthより大きいか否かを判断する。カウント値Cntがカウント判定値Cth以下であると判断された場合(S103:NO)、すなわちシフト方向を入れ替えてから切替期間Pcが経過していない場合、S106へ移行する。このとき、シフトフラグは前回値が維持される。カウント値Cntがカウント判定値Cthより大きいと判断された場合(S103:YES)、すなわちシフト方向を入れ替えてから切替期間Pcが経過した場合、S104へ移行する。
S104では、シフトフラグを変更する。具体的には、シフトフラグの前回値が「上シフト」であった場合、「下シフト」に変更する。また、シフトフラグの前回値が「下シフト」であった場合、「上シフト」に変更する。
S105では、カウント値Cntを初期化する。
S106では、カウント値Cntをカウントアップする。
S107では、シフトフラグが下シフトであるか否かを判断する。シフトフラグが下シフトではないと判断された場合(S107:NO)、すなわち、シフトフラグが上シフトである場合、S111へ移行する。シフトフラグが下シフトであると判断された場合(S107:YES)、S108へ移行する。
S108では、シフト量Sftを演算する。シフト量Sftは、現在の振幅での中性点電圧Vn1のデューティ換算値Dn1と出力中心デューティDMとの差分であり、式(1)で表される。
Sft=|Dn1−DM| ・・・(1)
S109では、シフト量Sftを制限する。シフト量Sftの上限値を0とする。また、シフト量Sftの下限値は、式(2)により規定される。
D1_min−Sft≧DL
Sft≦D1_min−DL
Sft≦D1−min−4 ・・・(2)
S110では、第1デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1を演算する。第1デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1は、式(3−1)〜(3−3)で表される。
Du=Du1_b−Sft ・・・(3−1)
Dv=Dv1_b−Sft ・・・(3−2)
Dw=Dw1_b−Sft ・・・(3−3)
シフトフラグが上シフトである場合(S107:NO)に移行するS111では、S108と同様、式(1)によりシフト量Sftを演算する。
S112では、シフト量Sftを制限する。シフト量Sftの下限値を0とする。また、シフト量Sftの上限値は、式(4)により規定される。
D1_max+Sft≦DH
Sft≦DH−D1_max
Sft≦93−D1_max ・・・(4)
S113では、第1デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1を演算する。第1デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1は、式(5−1)〜(5−3)で表される。
Du=Du1_b+Sft ・・・(5−1)
Dv=Dv1_b+Sft ・・・(5−2)
Dw=Dw1_b+Sft ・・・(5−3)
本実施形態では、モータ10の回転速度が小さいほど、切替周期を短くしている。これにより、素子間の発熱の偏りを低減することができる。なお、上シフトと下シフトとの切り替えに係るパラメータとして、例えば電流積算値を用いると、モータ10の回転速度が小さい場合、電流積算値の上昇が遅く、切り替えに係る閾値に到達するのに時間を要し、素子間の発熱が偏る虞がある。上述の通り、本実施形態では、モータ10の回転速度が小さいほど、切替周期を短くしているので、素子間の発熱の偏りが適切に抑制される。
また、モータ10の回転速度が大きい場合、素子間の発熱の偏りは生じにくいので、切替周期を長くしている。これにより、上シフトと下シフトの切り替えに伴うトルクリップルを低減することができる。
本実施形態では、モータ10の回転速度に基づいて、切替周期を可変としている。モータ10の回転速度は、「モータの駆動に係る物理量の瞬時値」とみなすことができ、例えば、電流積算値等の積算値を用いる場合と比較し、積算に係る演算や積算値等の演算値を記憶しておくためのメモリ領域等を省略することができる。
以上詳述したように、本実施形態の電力変換装置1は、第1巻線組11および第2巻線組12を有するモータ10の電力を変換するものであって、第1インバータ部21と、第2インバータ部22と、制御部40と、を備える。
第1インバータ部21は、第1巻線組11の各相に対応して設けられる第1SW素子211〜216を有する。
第2インバータ部22は、第2巻線組12の各相に対応して設けられる第2SW素子221〜226を有する。
制御部40は、第1巻線組11に印加される電圧に係る第1デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1、および、第2デューティ指令値Du2、Dv2、Dw2を演算するデューティ演算部415、425を有する。
ここで、第1巻線組11に印加される第1中性点電圧Vn1が出力可能な中心値である出力中心値VMより下側にシフトされ、第2巻線組12に印加される第2中性点電圧Vn2が出力中心値VMより上側にシフトされる期間を第1期間P1とする。
また、第1中性点電圧Vn1が出力中心値VMより上側にシフトされ、第2中性点電圧Vn2が出力中心値VMより下側にシフトされる期間を第2期間とする。
デューティ演算部415、425は、所定の物理量に基づいて可変演算される切替期間Pcが経過したとき、第1期間P1と第2期間P2とが切り替わるように、第1デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1および第2デューティ指令値Du2、Dv2、Dw2を演算する。
本実施形態では、第1中性点電圧Vn1が出力中心値VMよりも下側にシフトされ、第2中性点電圧Vn2が出力中心値VMよりも上側にシフトされている状態と、第1中性点電圧Vn1が出力中心値VMよりも上側にシフトされ、第2中性点電圧Vn2が出力中心値VMよりも下側にシフトされている状態とを切替期間Pcごとに切り替える。これにより、SW素子211〜216、221〜226間の発熱の偏りを低減することができる。
また、所定の物理量に基づき、切替期間Pcを可変としている。これにより、第1期間P1と第2期間P2との切り替えに伴う振動および音の発生を抑制することができる。
本実施形態では、所定の物理量は、モータ10の回転速度である。詳細には、モータ10の回転速度が小さいほど、切替周期が短くなるように切替期間Pcが演算される。
これにより、モータ10の回転速度が小さいときの素子間の発熱の偏りを低減可能である。また、モータ10の回転速度が大きいときの切り替えに伴うトルクリップルを低減することができる。
本実施形態では、デューティ演算部415、425が「指令演算手段」に対応する。また、第1デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1が「第1電圧指令値」に対応し、第2デューティ指令値Du2、Dv2、Dw2が「第2電圧指令値」に対応する。また、モータ10の回転速度が「所定の物理量」に対応する。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図6に基づいて説明している。
本実施形態では、第1指令演算部41のデューティ演算部415は、電圧指令値Vu*1、Vv*1、Vw*1を変調処理し、第1デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1を演算する。また、第2指令演算部42のデューティ演算部425は、電圧指令値Vu*2、Vv*2、Vw*2を変調処理し、第2デューティ指令値Du2、Dv2、Dw2を演算する。
ここで、変調処理について説明する。
本実施形態では、第1デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1のうち最も小さい値が出力可能な下限値DLとなるように変調する処理を「下べた変調処理」とする。同様に、第2デューティ指令値Du2、Dv2、Dw2のうち最も小さい値が出力可能な下限値DLとなるように変調する処理を「下べた変調処理」とする。下べた変調処理を行うことにより、中性点電圧Vn1、Vn2は、出力中心値VMよりも下側にシフトされる。
また、第1デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1のうち最も大きい値が出力可能な上限値DHとなるように変調する処理を「上べた変調処理」とする。同様に、第2デューティ指令値Du2、Dv2、Dw2のうち最も大きい値が出力可能な上限値DHとなるように変調する処理を「上べた変調処理」とする。上べた変調処理を行うことにより、中性点電圧Vn1、Vn2は、出力中心よりも上側にシフトされる。すなわち、本実施形態では、上べた変調処理を行うことにより、中性点電圧Vn1、Vn2を出力中心値VMよりも上側にシフトされる。
変調処理を行うことにより、電圧利用率を改善可能である。
本実施形態では、第1デューティ指令値Du1、Dv1、Dw1、または、第2デューティ指令値Du2,Dv2、Dw2の一方を下べた変調し、他方を上べた変調する。これにより、第1中性点電圧Vn1または第2中性点電圧Vn2の一方が出力中心値VMよりも下側にシフトされ、他方が出力中心値VMよりも上側にシフトされる。
本実施形態では、上記実施形態と同様、モータ10の回転速度に基づき、切替期間Pcを可変にする。切替期間Pcの演算方法は、上記実施形態と同様とする。本実施形態では、図6に示すように、モータ10の回転速度が小さい場合の切替期間Pc1は、回転速度が大きい場合の切替期間Pc2よりも短い。すなわち、Pc1<Pc2である。これにより、上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図7に基づいて説明する。
第3実施形態〜第6実施形態は、切替期間Pcの演算方法が異なり、その他の点については、上記実施形態と同様であり、第1実施形態のように変調処理を行わなくてもよいし、第2実施形態のように変調処理を行ってもよい。
本実施形態では、電流検出部26、27にて検出される電流検出値Iu1、Iv1、Iw1、Iu2、Iv2、Iw2に基づき、切替期間Pcを演算する。電流検出値Iu1、Iv1、Iw1、Iu2、Iv2、Iw2が大きいほど、スイッチング素子211〜216、221〜226に通電される電流が大きい。そのため、図7に示すように、例えば、電流検出値Iu1、Iv1、Iw1、Iu2、Iv2、Iw2の振幅が大きくなるほど、切替期間Pcを短くする。また、電流検出値Iu1、Iv1、Iw1、Iu2、Iv2、Iw2に替えて、巻線組11、12に流れる電流に係る値として、電流指令値や電流推定値に基づいて切替期間Pcを演算してもよい。演算に用いる電流検出値、電流指令値等は、いずれも3相の値としてもよいし、dq軸の値としてもよい。また、第1巻線組11に流れる電流、または、第2巻線組12に流れる電流の一方に係る値に基づいて切替期間Pcを演算してもよい。
本実施形態では、所定の物理量は、第1巻線組11に流れる電流および第2巻線組12に流れる電流の少なくとも一方である。これにより、SW素子211〜216、221〜226における素子間の発熱の偏りを適切に低減することができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図8に基づいて説明する。
本実施形態では、第1巻線組11および第2巻線組12に印加される電圧を検出し、電圧検出値に基づき、切替期間Pcを演算する。電圧検出値は、例えば端子電圧検出値とする。第1巻線組11および第2巻線組12に印加される電圧が大きいほど、スイッチング素子211〜216、221〜226の発熱が大きくなる蓋然性が高い。そのため、図8に示すように、例えば、電圧検出値の振幅が大きくなるほど、切替期間Pcを短くする。電圧検出値に替えて、電圧指令値に基づいて切替期間Pcを演算してもよい。電圧指令値は、デューティに換算した値であってもよい。また、演算に用いる電圧検出値または電圧指令値は、いずれも3相の値としてもよいし、dq軸の値としてもよい。また、第1巻線組11に印加される電圧、または、第2巻線組12に印加される電圧の一方に係る値に基づいて切替期間Pcを演算してもよい。
本実施形態では、所定の物理量は、第1巻線組11に印加される電圧および第2巻線組12に印加される電圧の少なくとも一方である。これにより、SW素子211〜216、221〜226における素子間の発熱の偏りを適切に低減することができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図9に基づいて説明する。
本実施形態では、モータ10のトルクに基づき、切替期間Pcを演算する。モータ10のトルクは、例えば電流検出値または電流指令値に基づいて演算可能である。モータ10のトルクが大きいほど、スイッチング素子211〜216、221〜226の発熱が大きくなる蓋然性が高い。そのため、図9に示すように、例えば、モータ10のトルクが大きくなるほど、切替期間Pcを短くする。また、モータ10のトルクに替えて、トルクセンサ94にて検出される操舵トルクに基づいて切替期間Pcを演算してもよい。
本実施形態では、所定の物理量は、モータ10のトルクである。これにより、SW素子211〜216、221〜226における素子間の発熱の偏りを適切に低減することができる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態を図10に基づいて説明する。
本実施形態では、インバータ部21、22の温度であるインバータ温度に基づき、切替期間Pcを演算する。インバータ部21、22に図示しない温度センサを設け、当該温度センサの検出値に基づき、切替期間Pcを演算してもよい。また、電流検出値または電流指令値に基づいて推定された温度推定値に基づき、切替期間Pcを演算してもよい。図10に示すように、インバータ部21、22の温度が高いほど、切替期間Pcを短くする。また、第1インバータ部21または第2インバータ部22の一方の温度に基づいて切替期間Pcを演算してもよい。
本実施形態では、所定の物理量は、第1インバータ部21および第2インバータ部22の少なくとも一方の温度である。これにより、第1インバータ部21および第2インバータ部22の温度に基づき、SW素子211〜216、221〜226における素子間の発熱の偏りをより適切に低減することができる。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態を図11に基づいて説明する。
本実施形態では、電力変換装置1は、車両に搭載される。すなわち、本実施形態では、車両が「回転電機が搭載されるシステム」に対応する。図11(b)に示すように、車両において、周波数によってゲインの大きさが異なる。本実施形態では、ゲインがピークとなる周波数を、共振周波数X、Y、Zとする。また、電力変換装置1において、共振周波数X、Y、Zと同様の周期で上シフトと下シフトとの切り替えを行うと、他の周期で入れ替えを行う場合と比較し、振動や音が大きくなる虞がある。
そこで本実施形態では、共振周波数X、Y、Zの時間換算値である時間Tx、Ty、Tzを含む所定領域を共振領域Rx、Ry、Rzとし、図11(a)に示すように、切替期間Pcが共振領域Rx、Ry、Rzとならないように、切替期間Pcを演算する。図11では、モータ10の回転速度に基づいて切替期間Pcを演算する例を示したが、電流、電圧、トルク、または、インバータ部21、22の温度に基づいて切替期間Pcを演算する場合についても、同様とすることができる。後述の第8実施形態についても同様である。
なお、図11に示す例では、共振領域Rx、Ry、Rzを3つとしているが、車両の共振周波数に応じ、いくつであってもよい。また、共振領域Rx、Ry、Rzの幅についても、共振領域Rx、Ry、Rzごとに、適宜設定可能である。
本実施形態では、切替期間Pcは、モータ10が搭載される車両における共振周波数X、Y、Zの時間換算値Tx、Ty、Tzを含む共振領域Rx、Ry、Rzを回避して演算される。これにより、共振による振動や騒音の増大を抑制することができる。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態を図12に基づいて説明する。
本実施形態では、切替期間Pcが人の可聴域外となるようにすることで、人が聞き取れる騒音の発生を抑制する。具体的には、人の可聴域の下限周波数をHmin(例えば20[Hz])とし、切替期間Pcを下限周波数Hminの時間換算値(以下、単に「下限値」という。)Tmin(例えば50[ms])以上とする。
すなわち、回転速度が閾値Sth未満の場合、切替期間Pcを下限値Tminとし、回転速度が閾値Sth以上の場合、回転速度が大きくなるほど、切替期間Pcが長くなるようにする。これにより、切替期間Pcは、下限値Tmin以上となるので、上シフトと下シフトとの切り替えに伴う騒音の発生が抑制される。
なお、回転速度に替えて、電流、電圧、トルク、または、インバータ温度等を用いる場合、これらのパラメータが閾値以上の場合、切替期間Pcを下限値Tminとする。これにより、演算される切替期間Pcは、下限値Tmin以上となる。
本実施形態では、切替期間Pcは、人の可聴域の周波数に対応する可聴領域を回避して演算される。これにより、第1期間P1と第2期間P2との切り替えに伴う騒音を抑制することができる。
(他の実施形態)
(ア)指令演算手段
上記実施形態では、デューティ演算部にて演算される第1デューティ指令値が「第1電圧指令値」に対応し、第2デューティ指令値が「第2電圧指令値」に対応する。他の実施形態では、デューティ換算前の電圧指令値をシフト処理し、シフト処理されたシフト後電圧指令値をデューティに変換してもよい。変調処理についても同様である。すなわち、デューティ換算前の電圧指令値を、第1電圧指令値および第2電圧指令値としてもよく、例えば第1実施形態の制御器413、423と、デューティ演算部415、425との間に、変調処理部やシフト処理部といった機能ブロックを設け、この変調処理部やシフト処理部等を「指令演算手段」と捉えてもよい。
上記実施形態では、デューティ演算部にて切替期間が演算される。他の実施形態では、デューティ演算部とは別の機能ブロックにて、切替期間を演算してもよい。また、上記実施形態では、回転速度、電流、電圧、トルク、または、温度に基づくマップ演算により切替期間が演算される。他の実施形態では、回転速度、電流、電圧、トルク、および、温度のうちの複数のパラメータを用いた多次元マップを用いて切替期間を演算してもよい。また他の実施形態では、切替期間は、マップ演算に限らず、演算式等を用いて演算してもよい。
(イ)電流検出素子
上記実施形態では、電流検出素子は、シャント抵抗であって、低電位側SW素子の低電位側に設けられる。他の実施形態では、電流検出素子は、シャント抵抗に限らず、例えばホールIC等であってもよい。また、他の実施形態では、電流検出素子を、高電位側SW素子の高電位側、または、巻線組とインバータ部との間等、低電位側SW素子の低電位側以外の箇所に設けてもよい。
(エ)回転電機
上記実施形態では、回転電機は、3相のブラシレスモータである。他の実施形態では、多相回転電機は、3相に限らず、4相以上としてもよい。また、ブラシレスモータに限らず、どのようなモータとしてもよい。また、回転電機は、モータに限らず、発電機であってもよいし、電動機と発電機の機能を併せ持つ、所謂モータジェネレータであってもよい。
上記実施形態では、回転電機は、電動パワーステアリング装置に適用される。他の実施形態では、回転電機駆動装置を電動パワーステアリング装置以外の装置に適用してもよい。また、回転電機を車両以外のシステムに搭載してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
1・・・電力変換装置
10・・・モータ(回転電機)
21・・・第1インバータ部
22・・・第2インバータ部
40・・・制御部
415、425・・・デューティ演算部(指令演算手段)

Claims (4)

  1. 第1巻線組(11)および第2巻線組(12)を有する回転電機(10)の電力を変換する電力変換装置であって、
    前記第1巻線組の各相に対応して設けられる第1スイッチング素子(211〜216)を有する第1インバータ部(21)と、
    前記第2巻線組の各相に対応して設けられる第2スイッチング素子(221〜226)を有する第2インバータ部(22)と、
    前記第1巻線組に印加される電圧に係る第1電圧指令値、および、前記第2巻線組に印加される電圧に係る第2電圧指令値を演算する指令演算手段(415、425)を有する制御部(40)と、
    を備え、
    前記第1巻線組に印加される第1中性点電圧が出力可能な中心値である出力中心値より下側にシフトされ、前記第2巻線組に印加される第2中性点電圧が前記出力中心値より上側にシフトされる期間を第1期間とし、前記第1中性点電圧が前記出力中心値より上側にシフトされ、前記第2中性点電圧が前記出力中心値より下側にシフトされる期間を第2期間とすると、
    前記指令演算手段は、前記回転電機の回転速度に基づいて可変演算される切替期間が経過したとき、前記第1期間と前記第2期間とが切り替わるように前記第1電圧指令値および前記第2電圧指令値を演算することを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記切替期間は、前記回転速度が小さいほど短く、大きいほど長い請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記切替期間は、前記回転電機が搭載されるシステムにおける共振周波数の時間換算値を含む共振領域を回避して演算されることを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記切替期間は、人の可聴域の周波数に対応する可聴領域を回避して演算されることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の電力変換装置。
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