JP6379062B2 - 空気調和機の室外ユニット及びそれに備えられるベルマウス - Google Patents

空気調和機の室外ユニット及びそれに備えられるベルマウス Download PDF

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Description

本発明は、空気調和機の室外ユニット及びそれに備えられるベルマウスに関する。
近年、空気調和機に対する省エネルギ化の要求が高まっている。省エネルギ化のためには、空気調和機の室外ユニットの高効率化が重要である。例えば、室外ユニットに備えられるプロペラファンを低速で回転駆動させたときでも、プロペラファンによる風の流れが十分に生じれば、プロペラファンの回転駆動に伴うエネルギを削減できる。また、プロペラファンを低速で回転させることで、低騒音化を図ることもできる。
このように、高効率化と低騒音化とを両立した室外ユニットが求められている。そこで、このような技術に関連して、特許文献1には、重力方向に沿うような回転軸を中心に回転し、前記重力方向と逆方向の気体の流れを発生させる複数の羽根を有するプロペラファンと、該プロペラファンの羽根の回転方向に沿って、前記羽根の外周端より外側に環状の壁面を形成し、前記気体を整流するためのベルマウスとを備えた室外ユニットの送風機が記載されている。
そして、特許文献1には、前記プロペラファンの動作点がサージング領域よりも開放側に位置する場合において、該ベルマウスは、吹出側の風路が拡大するように形成された、斜面となる壁面を有し、前記斜面の吸込側及び吹出側の終端間における回転軸方向の長さHと前記プロペラファンのファン径DとがH/D≧0.04となる関係、前記斜面の両終端を結ぶ直線が前記回転軸となす角度θが0<θ≦60°となる関係、及び、吸込側の開口部分から前記斜面の吸込側終端部分までの前記回転軸方向における長さLと前記回転軸方向における前記プロペラファンの羽根の長さLとがL/L≧0.5となる関係を条件として満たす形状を一体成型することが記載されている。
特許第5611360号公報
室外ユニットの高効率化と低騒音化とを両立させるためには、スムーズな風の流れを生じさせる観点から、プロペラファンを囲って配置されるベルマウスの高さ寸法を大きくすることがある。また、ベルマウスは、成型のし易さの観点から、樹脂製のものが用いられることが多い。そして、樹脂製のベルマウスは、一体成型されることが多い。特に、外径が500mmを超える大型のプロペラファンを搭載する上吹きの室外ユニットでは、一体成型された樹脂製のベルマウスを用いることが一般的である。
しかし、樹脂製のベルマウスにおいては、板金製のベルマウスと比べて、強度や真円度の精度が不足しがちである。特に、強度や真円度が不足すれば、ベルマウスの内壁とプロペラファンとの間の距離が不均一となり、風が通流するときに風の流れに乱れが生じやすい。そのため、省エネルギ化を図るために低速でプロペラファンを回転駆動させたときに、風の流れが生じにくくなる。従って、効率が低下し易い。また、風の流れの乱れに伴って、騒音が大きくなる傾向もある。
この点について、特許文献1には、省エネルギ化や低騒音化を図ることが記載されている。しかし、特許文献1に記載の技術では、ベルマウスの内壁は、均一な斜面(斜め部)を有して構成されている(特許文献1の請求項1や図1等参照)。そのため、ベルマウスは依然として撓み易く、特許文献1に記載の技術には、ベルマウスの強度や真円度の精密さに依然として課題がある。そのため、高効率化や低騒音化には、依然として改善の余地がある。
これらの点に鑑みて、樹脂製のベルマウスにおいて、強度や真円度の精度を向上させるため、ベルマウスの性能には影響を及ぼさない場所、例えば、ベルマウスを構成する直管の外壁面に、リブ等を設ける等の対策を施すことも考えられる。
図9は、従来の空気調和機の室外ユニット(図示しない)に備えられるベルマウス202を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその断面図である。ベルマウス202は、その吸込側開口部210の側において、室外ユニットに取り付けられる。そして、ベルマウス202は、図9(a)に示すように、室外ユニットを構成するプロペラファン101を収容してなる。そのため、プロペラファン101が、回転軸114(図9(b)参照)を中心に、図9において実線矢印に示す方向に回転駆動すると、吸込側開口部210から吸い込まれた空気は、吐出側開口部212を通じて、ベルマウス202から排出されることになる。
ベルマウス202は、図9(b)に示すように、前記の吸込側開口部210と吐出側開口部212との間に直管211を備えて構成されている。そして、この直管211の外側面には、直管211を囲うように、複数のリブ213が設けられている。このようなリブ213が設けられることで、直管211の剛性が高められ、強度や真円度の精度の向上が図られている。
しかし、ベルマウス202の外側面にリブ213を設けると、ベルマウス202の寸法が大型化したり、製造コストが高くなったりする。特に、リブ213によってベルマウス202の全体の大きさが大きくなるため、ベルマウス202の設置場所が制限されることがある。一方で、同じ大きさのベルマウス202を考えた場合に、リブ213が設けられていることで、直管部211の内径が小さくなるため、配置可能なプロペラファン101の大きさが制限されることもある。特に、前記のような外径が500mmを超える大型のプロペラファン101を搭載する上吹きの室外ユニットでは、室外ユニットの設置面積を小さくするために、ベルマウス202の小型化が望まれている。
本発明は、これらの課題を解決するために為されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、低コストに、かつ、設置場所の自由度を高めつつ、さらなる高効率化と低騒音化とを図った空気調和機の室外ユニット及びそれに備えられるベルマウスを提供することである。
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、以下の知見を見出した。即ち、本発明の要旨は、回転駆動することにより風の流れを生じさせるプロペラファンと、当該プロペラファンの周囲に配置され、前記プロペラファンの回転駆動に伴って内部を風が通流するベルマウスと、前記プロペラファンを回転駆動させる駆動装置と、を備え、前記ベルマウスは、前記プロペラファンを収容する胴部と、前記プロペラファンの回転駆動に伴って生じる風の流れ方向の下流側に、かつ、前記胴部の内径よりも大きくなるように開口して形成された吐出側開口部と、前記プロペラファンの風の流れ方向の上流側に開口して形成され、前記プロペラファンへの給気口である吸込側開口部と、を有して構成され、前記胴部と前記吐出側開口部との間であって前記ベルマウスの内壁面には、前記プロペラファンからみて風の流れ方向の下流側において前記プロペラファンを囲うように、階段状の段差部が形成され、前記段差部は複数段形成されていることを特徴とする、空気調和機の室外ユニットに関する。
また、本発明の別の要旨は、空気調和機の室外ユニットに備えられるプロペラファンであって、回転駆動によって風の流れを生じさせる前記プロペラファンの周囲に配置され、前記プロペラファンを収容する胴部と、前記プロペラファンの回転駆動に伴って生じる風の流れ方向の下流側であって、かつ、前記胴部の内径よりも大きくなるように開口して形成された吐出側開口部と、前記プロペラファンの風の流れ方向の上流側に開口して形成され、前記プロペラファンへの給気口である吸込側開口部と、を有して構成され、前記胴部と前記吐出側開口部との間の内壁面には、前記プロペラファンからみて風の流れ方向の下流側において前記プロペラファンを囲うように、階段状の段差部が形成され、前記段差部は複数段形成されていることを特徴とする、ベルマウスに関する。
本発明によれば、低コストに、かつ、設置場所の自由度を高めつつ、さらなる高効率化と低騒音化とを図った空気調和機の室外ユニット及びそれに備えられるベルマウスを提供することができる。
第一実施形態の空気調和機の室外ユニットを示す端面図である。 第一実施形態の空気調和機の室外ユニットに備えられるベルマウスの斜視図である。 第一実施形態の空気調和機の室外ユニットに備えられるベルマウスの断面図である。 第一実施形態の空気調和機の室外ユニットに備えられるベルマウスを構成する段差部近傍の拡大断面図である。 第二実施形態の空気調和機の室外ユニットに備えられるベルマウスを示す図であって、(a)はその斜視図、(b)はその断面図である。 ベルマウス内を空気が通流するときの、空気が段差部を乗り越えるときに生じる渦の様子を示す図であり、(a)は図2に示す第一実施形態のベルマウス、(b)は図5に示す第二実施形態のベルマウスである。 第三実施形態の空気調和機の室外ユニットに備えられるベルマウスの断面図である。 第四実施形態の空気調和機の室外ユニットに備えられるベルマウスの断面図である。 従来の空気調和機の室外ユニットに備えられるベルマウスを示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその断面図である。
以下、図面を適宜参照しながら、本発明を実施するための形態を説明する。以下では4つの実施形態を説明するが、同じ部材については同じ符号を付するものとする。
[1.第一実施形態]
図1は、第一実施形態の空気調和機の室外ユニット10を示す端面図である。図1では、図示の簡略化のために、室外ユニット10の内部に備えられる装置の一部を簡略化又は省略して示している。空気調和機は、室外に備えられる室外ユニット10と、冷媒配管(図示しない)によって室外ユニット10に接続された、室内に備えられる室内ユニット(図示しない)とを備えて構成されている。そして、室外ユニット10と室内ユニットとの間で冷媒(図示しない)が授受されることで、室内ユニットによる冷房運転や暖房運転が行われる。
室外ユニット10は、回転駆動することにより風の流れを生じさせて、熱交換器105(後記する)において熱交換された後の空気を外部に排出するプロペラファン101と、プロペラファン101の周囲に配置され、プロペラファン101の回転駆動に伴って内部を風が通流するベルマウス102と、プロペラファン101を回転駆動させるためのモータ103(駆動装置)とを備えている。また、室外ユニット10は、モータ103を支持するクランプ104と、各種空調装置を収納する筐体100と、ベルマウス102の上端において、プロペラファン101を覆うように配置された、メッシュ状のファンガード109とを備えている。
筐体100の内部には、外部から取り込まれた外気と冷媒とを熱交換するための熱交換器105と、冷媒を圧縮するための圧縮機106と、高圧の冷媒を貯留するアキュムレータ(蓄圧機)107と、モータ103や圧縮機106、アキュムレータ107等を制御する電装品(図示しない)等を収容する電装品箱108とが配置されている。これらは、いずれも、図示しない外部電源に接続され、当該外部電源からの電力によって駆動するようになっている。
図2は、第一実施形態の空気調和機の室外ユニット10に備えられるベルマウス102の斜視図である。図2では、説明の都合上、二点鎖線によって示されるプロペラファン101も併せて図示している。ベルマウス102は、プロペラファン101を収容する直管部111(胴部)と、プロペラファン101の回転駆動に伴って生じる風の流れ方向の下流側に、かつ、直管部111の内径よりも大きくなるように開口して形成された吐出側開口部112と、プロペラファン101の風の流れ方向の上流側に開口して形成され、プロペラファン101への給気口である吸込側開口部110と、を有して構成されている。なお、第一実施形態のベルマウス102は、樹脂製であって、一体成型されたものである。
そして、直管部111と吐出側開口部112との間であってベルマウス102の内壁面には、風の流れの上流側に配置されたプロペラファン101を囲うように(第一実施形態ではプロペラファン101の上方に)、階段状の段差部113が形成されている。即ち、この段差部113は、プロペラファン101からみて風の流れの下流側においてプロペラファン101を囲うように、形成されている。また、段差部113は、本実施形態では90°の角度のものである。さらに、第一実施形態のベルマウス102には、二段(複数)の段差部113が形成されている。ベルマウス102が筐体100に取り付けられる際には、これらの段差部113がプロペラファン101の上端よりも上方に配置されるようにして、ベルマウス102が取り付けられる(図1も併せて参照)。
前記の図1を参照しながら説明した筐体100には、ベルマウス102の吸込側開口部110が接続されている。一方で、図1を参照しながら説明したファンガード109は、ベルマウス102の吐出側開口部112を覆うように配置されている。そして、プロペラファン101が、図2において実線矢印で示す方向に回転することで、吸込側開口部110からベルマウス102内に空気が流入し、流入した空気は、吐出側開口部112からベルマウス102の外に排出されるようになっている。ここで、吸込側開口部110からベルマウス102に流入する空気は、前記の熱交換器105において熱交換された後の空気である。
図3は、第一実施形態の空気調和機の室外ユニットに備えられるベルマウス102の断面図である。図3において、太線で示す矢印は、プロペラファン101の回転駆動によって生じる風の流れXを示すものである。図3に示すように、ベルマウス102は、直管部111から上方の吐出側開口部112にかけて、段差部113により、左右方向に拡がる形状になっている。
本実施形態のベルマウス102では、この段差部113によって、ベルマウス102の断面二次モーメントが増加されている。従って、従来のようなリブ(図9参照)を設けなくても、特に直管部111の撓みが抑制され、製造コストを抑制しつつ、直管部111の強度及び真円度の精密さが高められる。そして、強度及び真円度の精密さが高められることで、プロペラファン101と直管部111の内壁との間の距離(図2に示す断面視では距離G1及び距離G2に相当)を、プロペラファン101の回転方向の全体で、均一にすることができる。特に、リブ等の部材が直管部111の外側面に設けられていないため、直管部111の厚さをより確実に均一にして、局所的な当該距離の変動を抑制することができる。これらにより、低回転速度においてもベルマウス102の内部に十分な風の流れXを生じさせることができ、高効率化が図られる。さらには、距離G1,G2の不均一性に起因する翼通過周波数騒音(プロペラファン101の回転数と翼枚数の積及びその倍数の周波数で卓越する騒音)を低減することができ、低騒音化が図られる。
段差部113による拡がりの程度としては、一段目の段差の角113a1と二段目の段差の角113a2とを結んだ直線と、プロペラファン101の回転軸114に平行な直線との交点で為す角度θ1は例えば15°〜25°であり、中でも20°程度が好ましい。
また、吐出側開口部112から最も遠い段差部113(即ち、吸込側開口部110から最も近い段差部113)は、プロペラファン101の上端よりも高い位置にある。即ち、ベルマウス102は、段差部113がプロペラファン101とオーバーラップしないようにして、図1に示した筐体100に取り付けられている。このようにすることで、強度及び真円度の精密さが特に高められた直管部111の部分とプロペラファン101とが対向するようになるため、直管部111の内壁とプロペラファン101との距離を均一に維持することができ、高効率化と低騒音化とがより十分に図られる。
図4は、第一実施形態の空気調和機の室外ユニットに備えられるベルマウス102を構成する段差部113の近傍の拡大断面図である。プロペラファン101が回転駆動すると前記のように風の流れXが生じるが、これに伴い、それぞれの段差部113の部分において、空気の渦流Yが発生する。そして、この渦流Yの大きさが大きくなると風の流れが乱れ、この段差部113近傍での圧力変動が大きくなる結果、騒音が大きくなる傾向にある。
そのため、渦流Yの大きさを小さくする観点から、段差部113の高さは低いことが好ましい。即ち、段差部113の大きさは小さいことが好ましい。また、段差部113は、一つのみ形成されるよりは、複数形成されることが好ましい。複数の段差部113が形成されることで、一つのみの段差部Yが形成されている場合に生じる渦流Yの大きさを分散させることができ、渦流Yの大きさを小さくすることができる。
そして、渦流Yの大きさを小さくすることで段差部113での圧力変動を抑制し、十分な低騒音化を図ることができる。さらには、渦流Yの大きさを小さくして圧力変動を抑制することで風が流れやすくなるため、プロペラファン101の回転駆動力を抑制し、さらなる高効率化を図ることができる。
[2.第二実施形態]
図5は、第二実施形態の空気調和機の室外ユニットに備えられるベルマウス102Aを示す図であって、(a)はその斜視図、(b)はその断面図である。ベルマウス102Aは、前記のベルマウス102と同様に、図示しない空気調和機の室外ユニットに取り付けられる。なお、図5に示すベルマウス102Aにおいて、前記のベルマウス102(図2及び図3参照)と同じものについては同じ符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。
前記のベルマウス102では、複数の段差部113は、それぞれ輪環状に形成されている(図2参照)。即ち、前記のベルマウス102では、段差部113は複数の面を備えて構成されている。しかし、第二実施形態のベルマウス102Aでは、図5(a)に示すように、段差部113は、プロペラファン101を囲うように螺旋状に形成されている。即ち、第二実施形態のベルマウス102Aでは、段差部113は、プロペラファン101の回転方向に傾斜を有する面を含んで形成されている。
これらのことを言いかえれば、前記のベルマウス102では、図3に示すように、段差部113は、プロペラファン114の回転軸を中心とした断面視で、左右対称に設けられている。しかし、第二実施形態のベルマウス102Aでは、図5(b)に示すように、段差部113は、プロペラファン114の回転軸を中心とした断面視で左右非対称になっている。そして、段差部113により形成される螺旋の拡がる方向(螺旋状の段差部113が吐出側開口部112に向かって拡がる方向)は、図5(a)において太実線で示すプロペラファン101の回転方向と一致している。
図6は、ベルマウス102,102A内を空気が通流するときの、空気が段差部103を乗り越えるときに生じる渦流Yの様子を示す図であり、(a)は図2に示す第一実施形態のベルマウス102、(b)は図5に示す第二実施形態のベルマウス102Aである。図6はベルマウス102,102Aの内壁における流れの様子を示している。
前記の図4の説明の際にも説明したように、プロペラファン101によって空気がベルマウス102の内部を通流すると、その内壁に形成された段差部113において渦流Yが生じる。そして、この渦流Yは、図4に示した断面視では、図示の都合上平面的に生じているようにもみえるが、実際には、図6(a)に示すように、それぞれの段差部113b1,113b2(113)を構成する面で螺旋状に形成される。渦流Yが斜め上方向に螺旋状に形成される理由は、プロペラファン101による上方向に向かう風の流れX(図3参照)が生じるほか、プロペラファン101の回転方向に向かう風の流れ(図示しない)も生じるからである。
従って、ベルマウス102の内部では、上方向の風の流れと、プロペラファン101の回転方向の風の流れとの双方が生じている。そのため、図6(a)に示すベルマウス102では、紙面の右側から左側に向かう方向の風の流れ(回転方向の流れ)は、上方向の流れによって、1段目の段差部113b1を乗り越えて、2段目の段差部113b2の上面で生じることになる。そして、1段目の段差部113b1を風の流れが乗り越える際、乗り越え角度θ2が大きくなるため圧力変動も大きくなり、渦流Yが大きくなり易い。そのため、効率が低下し易くなり、また、騒音も大きくなり易い。
しかし、図6(b)に示す第二実施形態のベルマウス102Aでは、プロペラファン101の回転方向と同じ方向に、螺旋状の段差部113が設けられている。そのため、回転方向の流れが上方向に向かう流れによって上方向に押されて、段差部113b1を風の流れが乗り越える際、乗り越え角度θ3が小さくなる。これにより、前記のベルマウス102と比べて、乗り越え時の圧力変動を抑制し、渦流Yが大きくなることを抑制することができる。そのため、効率の低下を十分に抑制し、また、騒音が大きくなることを十分に抑制することができる。
[3.第三実施形態]
図7は、第三実施形態の空気調和機の室外ユニットに備えられるベルマウス102Bの断面図である。第三実施形態のベルマウス102Bでも、前記の第一実施形態のベルマウス102と同様に、複数の段差部113が設けられている。ただし、図7に示すベルマウス102Bでは、前記のベルマウス102(図3参照)とは異なり、それぞれの段差部113の大きさが異なっている。
即ち、第三実施形態のベルマウス102Bでは、プロペラファン101の近傍から上方に向かって(風の流れ方向の下流側に向かうに連れて)、段差部113の高さが徐々に変化するようになっている。具体的には、ベルマウス102Bでは、プロペラファン101に最も近い部分の段差部113の高さが最も低く、この段差部113から上方に向かうにつれて、段差部113の高さが徐々に高くなっている。
プロペラファン101の近傍では、風の流れの速さは最も早い。そのため、段差部113において、渦流Yは大きくなり易い。一方で、プロペラファン101から離れるほど、風の流れの速さは遅くなり、渦流Yは小さくなり易い。そこで、ベルマウス102Bでは、風の流れの速さが最も早い部分の段差部113の高さを低くして、渦流Yの大きさを小さくしている。これにより、風の流れが速い部分での、プロペラファン101の高効率化と低騒音化とが図られている。
一方で、プロペラファン101から離れることで速さが遅くなることに対応させて、段差部113の大きさを高くしている。これにより、渦流Yはできやすくなるものの、風の流れが遅いため渦流Yの大きさが大きくなりにくく、十分な高効率化と低騒音化とが図られる。また、段差部113の大きさが高くなることでベルマウス102Bの剛性を高め、直管部111の強度及び真円度の精密さを高めることができる。これにより、さらなる高効率化と低騒音化とが図られる。
[4.第四実施形態]
図8は、第四実施形態の空気調和機の室外ユニットに備えられるベルマウス102Cの断面図である。前記のベルマウス102B(図7参照)と同様に、ベルマウス102Cでも、プロペラファン101の近傍から上方に向かって(風の流れ方向の下流側に向かうに連れて)、段差部113の高さが徐々に変化するようになっている。ただし、前記のベルマウス102Bとは異なり、段差部113の高さは、上方に向かうにつれて、徐々に低くなっている。
プロペラファン101が大きくなれば、それを収容する直管部111の内径も大きくなる。そのため、大きな内径を有する直管部111では、小さな内径を有する直管部111と比べて、直管部111の剛性の確保が特に要求される傾向にある。このような場合には、プロペラファン101の近傍の段差部113の高さを最も高くする。これにより、直管部111の剛性が十分に確保され、強度及び真円度の精密さを高めることができる。
また、プロペラファン101の風の流れの速さは前記のように遅いため、段差部113に形成される渦流Y(図8では図示せず)の大きさは小さくなる。そのため、プロペラファン101の近傍の段差部113の高さが高くても、高効率化及び低騒音化の妨げとはなりにくい。従って、第四実施形態のベルマウス102Cでは、段差部113をこのように形成することで、直管部111の剛性を高めて強度及び真円度の精密さを高めつつ、高効率化と低騒音化とが図られている。
[5.変形例]
以上、図面を参照しながら四つの実施形態を説明したが、本実施形態は前記の各実施形態になんら制限されるものではない。従って、各実施形態において例えば以下のような変更を加えたり、それぞれの実施形態を適宜組み合わせたりして、実施してもよい。
例えば、前記の各実施形態のベルマウス102,102A,102B,102Cにおいて、設けられる段差部113の段数は、図示の例になんら制限されるものではない。即ち、前記のように、設けられる段差部113の数は複数であることが好ましいものの、一つのみの段差部113が設けられるようにしてもよい。さらには、複数の段差部113が設けられる場合には、二段以上の段数であればよく、図示のような二段や四段のほか、三段であってもよく、五段以上であってもよい。
また、段差部113が図5のように螺旋状である場合には、便宜上、当該螺旋が一周したものを「一段の段差部113」というものとする。従って、二周した螺旋からなる段差部113は「二段の段差部113」に相当し、三周以上の螺旋からなる段差部113は「三段以上の段差部113」に相当する。
さらに、段差部113の高さを徐々に変化させる場合において、図7や図8では徐々に高さを高く又は低くなるようにしたが、例えば、上方にむかうにつれて、途中の部位までは徐々に高くなるようにし、当該途中の部位からは低くなるようにしてもよい。また、これとは逆に、上方にむかうにつれて、途中の部位までは徐々に低くなるようにし、当該途中の部位からは高くなるようにしてもよい。
また、段差部113が螺旋状に形成される場合においても、図5に示す例では全ての部分で同じ高さになっているが、上方に向かうにつれて徐々に高くなるようにしてもよく、また、徐々に低くなるようにしてもよい。
さらに、例えば、前記の各実施形態のベルマウス102,102A,102B,102Cにおいては、直管部111の内径が途中で変化し、直管部111を構成する吸込側開口部110の内径は、直管部111の中央近傍の内径よりも大きくなっている(例えば図3参照)。即ち、例えば図3に示すように、ベルマウス102の下側端部は、少し膨らんだ形状になっている。しかし、直管部111の内径は全域にわたって同じであってもよい。即ち、直管部111は、膨らみの無い円筒形状であってもよい。
また、前記したベルマウス102,102A,102B,102Cはいずれも空気調和機の室外ユニット10に備えられるものであるが、室外ユニット10の構成は図示の例に限られず、本実施形態のベルマウスは、任意の構成を有する空気調和機の室外ユニットに備えることができる。
10 室外ユニット
101 プロペラファン
102,102A,102B,102C ベルマウス
110 吸込側開口部
111 直管部
112 吐出側開口部
113 段差部
114 回転軸

Claims (6)

  1. 回転駆動することにより風の流れを生じさせるプロペラファンと、
    当該プロペラファンの周囲に配置され、前記プロペラファンの回転駆動に伴って内部を風が通流するベルマウスと、
    前記プロペラファンを回転駆動させる駆動装置と、を備え、
    前記ベルマウスは、
    前記プロペラファンを収容する胴部と、
    前記プロペラファンの回転駆動に伴って生じる風の流れ方向の下流側に、かつ、前記胴部の内径よりも大きくなるように開口して形成された吐出側開口部と、
    前記プロペラファンの風の流れ方向の上流側に開口して形成され、前記プロペラファンへの給気口である吸込側開口部と、を有して構成され、
    前記胴部と前記吐出側開口部との間であって前記ベルマウスの内壁面には、前記プロペラファンからみて風の流れ方向の下流側において前記プロペラファンを囲うように、階段状の段差部が形成され
    前記段差部は複数段形成されていることを特徴とする、空気調和機の室外ユニット。
  2. 形成された前記複数の段差部のうちのそれぞれの段差部の高さが、前記プロペラファンからの風の流れ方向の下流側に向かうにつれて、徐々に変化していることを特徴とする、請求項1に記載の空気調和機の室外ユニット。
  3. 形成された前記段差部の高さが、前記プロペラファンからの風の流れ方向の下流側に向かうにつれて、徐々に高くなっていることを特徴とする、請求項2に記載の空気調和機の室外ユニット。
  4. 形成された前記段差部の高さが、前記プロペラファンからの風の流れ方向の下流側に向かうにつれて、徐々に低くなっていることを特徴とする、請求項2に記載の空気調和機の室外ユニット。
  5. 回転駆動することにより風の流れを生じさせるプロペラファンと、
    当該プロペラファンの周囲に配置され、前記プロペラファンの回転駆動に伴って内部を風が通流するベルマウスと、
    前記プロペラファンを回転駆動させる駆動装置と、を備え、
    前記ベルマウスは、
    前記プロペラファンを収容する胴部と、
    前記プロペラファンの回転駆動に伴って生じる風の流れ方向の下流側に、かつ、前記胴部の内径よりも大きくなるように開口して形成された吐出側開口部と、
    前記プロペラファンの風の流れ方向の上流側に開口して形成され、前記プロペラファンへの給気口である吸込側開口部と、を有して構成され、
    前記胴部と前記吐出側開口部との間であって前記ベルマウスの内壁面には、前記プロペラファンからみて風の流れ方向の下流側において前記プロペラファンを囲うように、階段状の段差部が形成され
    前記段差部は、前記プロペラファンからみて風の流れ方向の下流側において前記プロペラファンを囲うように螺旋状に形成され、
    前記プロペラファンの回転方向と、当該螺旋状の段差部が前記吐出側開口部に向かって拡がる方向とが同じであることを特徴とする、空気調和機の室外ユニット。
  6. 空気調和機の室外ユニットに備えられるプロペラファンであって、回転駆動によって風の流れを生じさせる前記プロペラファンの周囲に配置され、
    前記プロペラファンを収容する胴部と、
    前記プロペラファンの回転駆動に伴って生じる風の流れ方向の下流側に、かつ、前記胴部の内径よりも大きくなるように開口して形成された吐出側開口部と、
    前記プロペラファンの風の流れ方向の上流側に開口して形成され、前記プロペラファンへの給気口である吸込側開口部と、を有して構成され、
    前記胴部と前記吐出側開口部との間の内壁面には、前記プロペラファンからみて風の流れ方向の下流側において前記プロペラファンを囲うように、階段状の段差部が形成され
    前記段差部は複数段形成されていることを特徴とする、ベルマウス。
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