JP6378671B2 - 毛髪の処理方法 - Google Patents

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本発明は、毛髪直毛化方法に関する。
市販されている毛髪直毛化パーマネント組成物は、チオールまたはヒドロキシドベースの還元剤の使用と、その後の中和または酸化ステップとの2段階の方法で毛髪を化学処理することに基づく。かかる系は、方法自体を行うことが難しく、多くの場合、この直毛化方法は専門のサロンで資格のある美容師によって行われるという点で、該系に関する多様な欠点を有する。さらに直毛化方法は毛髪にダメージを与え、不快な臭気を有し、頭皮に刺激を生じるおそれがある。
本発明は、ダメージを軽減する方法で毛髪を直毛化することが可能であり、その後洗浄した後にも毛髪が直毛化されたままであることを見出した。
本発明は、以下の連続した工程:
i)2座または3座カルボン酸を組成物全体の少なくとも4重量%含む20℃でpH3以下の毛髪処理組成物を、乾いた毛髪に塗布する工程と、
ii)前記生成物を少なくとも5分間前記毛髪に放置する工程と、
iii)前記毛髪から前記生成物をすすぐ工程と、
iv)櫛でとかす工程と
を含む毛髪の処理方法に関する。
本発明は、毛髪直毛化に使用する場合に有利である。
本発明の組成物は、2座または3座カルボン酸を含む。好ましくは、該カルボン酸は、C2からC8の炭素鎖長を有する。
好ましくは、カルボン酸分子は、アミン基も含まない。
好ましくは、カルボン酸はジカルボン酸またはトリカルボン酸であり、より好ましくは、少なくとも2個のカルボン酸基の間には3個以下の炭素原子が存在すべきである。
カルボン酸がアルファヒドロキシ酸の場合に好都合であることも見出されている。
好ましいカルボン酸は、アコニット酸;トリカルバリル酸、マロン酸、酒石酸および/またはクエン酸であり、クエン酸が特に好ましい。
2座または3座カルボン酸の総濃度は、組成物全体の4重量%超、より好ましくは5重量%以上、最も好ましくは8重量%以上である。
本発明のヘアケア組成物は、毛髪への塗布に好適な担体またはかかる担体の混合物を含んでもよい。担体は、組成物の約0.5%から約99.5%、好ましくは約5.0%から約99.5%、より好ましくは約10.0%から約98.0%存在する。本明細書で使用する場合、「毛髪への塗布に好適な」という表現は、担体が毛髪の美観にダメージを与えないかもしくは悪影響を及ぼさないか、または下の皮膚に刺激を生じないことを意味する。
本発明による組成物は、緩衝剤またはpH調整剤を含む。好ましい緩衝剤またはpH調整剤としては、弱酸および塩基、たとえばグリシン/ナトリウムヒドロキシド、乳酸、コハク酸、酢酸およびその塩が挙げられる。緩衝系の混合物が頻繁に使用される。
本発明による組成物は、好ましくは水性組成物であり、場合によっては、シャンプーおよびすすぎの後に毛髪に塗布するものとする。組成物を乾いた毛髪にもみ込み、少なくとも5分間毛髪に放置し(毛髪は温められていてもよい)、続いてさらに水で毛髪をすすいでから、櫛でとかす。水性組成物とは、本発明の組成物が60重量%以上の、好ましくは70重量%以上の、より好ましくは80重量%以上の水を含むことを意味する。
ヘアケア組成物がローション、クリーム、トニック、ジェルまたはムースである場合、好ましい溶媒としては、水、エタノール、揮発性シリコーン誘導体およびその混合物が挙げられる。かかる混合物で使用される溶媒は、相互に混和性であっても非混和性であってもよい。ムースは、物質を泡として(ムースの場合)送達するための従来のいずれの噴射剤も用いることができる。好適な噴射剤の例としては、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジフルオロエタン、ジメチルエーテル、プロパン、n−ブタンまたはイソブタンなどの物質が挙げられる。低い粘度を有するトニック生成物は乳化剤を用いてもよい。好適な乳化剤の例としては、非イオン性、カチオン性、アニオン性界面活性剤およびその混合物が挙げられる。かかる乳化剤を使用する場合、乳化剤は好ましくは組成物の総重量に基づいて、約0.01%から約7.5重量%の濃度で存在する。噴射剤の濃度は、所望の通りに調整できるが、一般に、ムース組成物の総重量に基づいて約3%から約30重量%、エアゾール・ヘアスプレー組成物の総重量に基づいて約15%から約50重量%である。
ヘア・スタイリング・クリームまたはジェルも通例、構造化剤または増粘剤を、典型的には0.01%から10重量%の量で含有する。
該製剤は、コンディショニング剤、たとえば界面活性剤、毛髪に好適なカチオン性コンディショナー、第4級シリコーンポリマー、シリコーン・ベース・コンディショナーおよびそのエマルジョンならびにアミノ官能性シリコーンおよびそのエマルジョンを含んでよい。
すべての生成物形態に好適なさらに一般的な成分としては、日焼け防止剤、フケ防止活性物質、カルボン酸ポリマー増粘剤および本発明の組成物の各種の担体構成成分を乳化するための乳化剤が挙げられる。
本発明のいくつかの態様において、組成物がスタイリング助剤を含むことが非常に望ましい。
本発明でスタイリング助剤として特に有用なのは、ヘア・スタイリング・ポリマーである。ヘア・スタイリング・ポリマーは周知の商品であり、ポリマーにカチオン性、アニオン性、両性または非イオン性特性を付与する部分を含有するかかるポリマーが多く市販されている。該ポリマーは合成であっても天然由来であってもよい。
ヘア・スタイリング・ポリマーの量は、組成物の総重量に基づいて、0.1から10重量%、好ましくは0.5から8重量%、より好ましくは0.75から6重量%である。
本発明の組成物はまた、ヘアケアに好適な添加剤を含有してよい。一般にこのような成分は個々に、組成物全体の2重量%までの、好ましくは1重量%までの濃度で含まれる。好適なヘアケア添加剤としては、アミノ酸、糖およびセラミドが挙げられる。
生成物は毛髪への塗布に好適な任意の形態であってよいが、洗い流し生成物であることが好ましい。毛髪のコンディショニングに使用される生成物がとりわけ好ましい。
本発明の組成物は使用にあたって毛髪に塗布され、毛髪に、少なくとも5分間、好ましくは少なくとも10分間、より好ましくは少なくとも15分間放置される。好ましくは、該生成物は塗布の90分後に、より好ましくは塗布の60分後に洗い流され、最も好ましくは、本生成物は塗布の40分後に洗い流される。
以下の非制限的な例は、本発明の好ましい実施形態をさらに例証する。実施例および本明細書全体で示すパーセンテージは全て、別途指摘しない限り、総重量に基づく重量による。
[実施例]
[実験1]
クエン酸による直毛化の便益をpHの関数として示すこと。
長さ25cm、重量2gの暗褐色ヨーロッパ人ウェーブ#6毛束に、各種pHの5%クエン酸溶液をそれぞれ2mlずつ適用した。毛束を櫛でとかして直毛化して、少なくとも20分間放置して乾燥させた。その後、毛束を水道水で30秒間すすいだ。次に、毛束を櫛でとかして直毛化して、一晩放置して乾燥させた。乾燥後、毛束を櫛でとかして直毛化して、写真を撮影した。毛束の体積は、クエン酸の直毛化の便益を示す。(ここで体積は、画面上への毛束画像の投影を指し、mmで表す。)
Figure 0006378671
表よりpH6までのクエン酸溶液によって便益があるが、便益は3以下のpHで特に顕著であることがわかる。
[実験2]
本実験において、上の毛束の一部を再度湿潤させる効果を調査する。先の実験におけるいくつかの毛束を再度湿潤させ、櫛でとかして直毛化し、放置して乾燥させた。乾燥後、毛束を櫛でとかして、写真を撮影した。
Figure 0006378671
上の表は、再湿潤後にも直毛化の便益が維持されていること示す。
[実験3]
pH2およびpH3の5%クエン酸を上記のように、しかし毛髪を湿潤させて、毛髪に塗布した。直毛化の便益は、乾いた毛髪に関する結果と比較して、著しく低下した。
[実験4]
実験1で概説した手順に従って、他のジおよびトリカルボン酸について調査し、結果を次の表に示す。適用は塗布法であったが、濃度5%で溶解しない活性物質(グルタミン酸、フマル酸、コハク酸およびアジピン酸)では、毛束を溶液に浸漬した。pH2にて15%超の便益を示した活性物質のみ、より高いpHにて調査した。
Figure 0006378671
トランスアコニット酸およびトリカルバリル酸は、トリカルボン酸である。残りはジカルボン酸である。

Claims (9)

  1. 以下の連続した工程:
    i)2座または3座カルボン酸を組成物全体の少なくとも4重量%含む20℃でpH3以下の毛髪処理組成物を、乾いた毛髪に塗布する工程と、
    ii)前記生成物を少なくとも5分間前記毛髪に放置する工程と、
    iii)前記毛髪から前記生成物をすすぐ工程と、
    iv)櫛でとかす工程と
    を含み、
    前記カルボン酸が、アコニット酸;トリカルバリル酸、マロン酸、酒石酸、クエン酸およびその混合物から成る群より選択される、毛髪の直毛化処理方法。
  2. 前記組成物を少なくとも10分間前記毛髪に放置する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記カルボン酸がC2からC8の炭素鎖長を有する、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記カルボン酸がジカルボン酸またはトリカルボン酸である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記カルボン酸がアルファヒドロキシ酸である、請求項1からのいずれかに記載の方法。
  6. 少なくとも2個のカルボン酸基の間に3個以下の炭素原子が存在する、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記カルボン酸が酒石酸および/またはクエン酸である、請求項1からのいずれかに記載の方法。
  8. 前記カルボン酸がクエン酸である、請求項1からのいずれかに記載の方法。
  9. カルボン酸の濃度が組成物全体の8重量%を超える、請求項1からのいずれかに記載の方法。
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