JP6378539B2 - 塵芥収集車 - Google Patents
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そこで、従来、段ボール等を効率良く塵芥収容箱内に収容可能にするための強圧縮制御機能を有する塵芥収集車が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
より具体的には、切換制御手段は、排出シリンダの伸縮を切り換える排出シリンダ用バルブと排出シリンダのシリンダポートとを繋ぐ吸排流路から分岐する、高圧側回路及び低圧側回路を有している。高圧側回路と低圧側回路とは並列であり、高圧側回路と低圧側回路は、それぞれ絞り部とソレノイドバルブを介してオイルリザーバとつながっている。また、高圧側回路には、ソレノイドバルブの下流側に積込用のリリーフバルブが設けられており、低圧側回路のソレノイドバルブはチェック機能(逆止機能)付のソレノイドチェックバルブとなっている。
しかしながら、従来では標準品を基準に考えてオプション品の高圧側回路や低圧側回路を組み込んでいたため、標準の仕様から配管レイアウトを大きく変える必要があった。具体的に従来のオプション品では、高圧側回路の絞り部やソレノイドバルブを設けた配管と、低圧側回路の絞り部やソレノイドチェックバルブを設けた配管とが標準品に追加されていた。また、高圧側回路のソレノイドバルブ等と低圧側回路のソレノイドチェックバルブ等とはそれぞれ離れた場所に取付けられていた。このため、従来のオプション品は、標準品と比較して配管レイアウトが複雑で部品点数が多く、多くの取付工数を必要としていた。
前記連結部材の軸心周りの円形壁には、前記バイパス流路上において前記ソレノイドチェックバルブ及び前記リリーフバルブよりも上流側に配設される絞り部としての小孔が設けられている。
塵芥収容箱2の内部には、塵芥収容箱2内の塵芥収容空間の容積を変化させるように前後移動自在に設けられると共に塵芥収容箱2内に積み込まれた塵芥を開口部2aから外に排出する排出板20と、排出板20を前後移動させる排出シリンダ33とが備わっている。
また、塵芥投入箱3の内部には、塵芥投入口3aから塵芥投入箱3内へ投入された塵芥を塵芥収容箱2側へ積み込む積込装置10が備わっている。
そして、本実施形態では、積込装置10の油圧モータ32及び押込シリンダ31と、排出シリンダ33と、塵芥投入箱3を塵芥収容箱2に対して傾動させる図示省略の開閉シリンダと、塵芥投入箱3を塵芥収容箱2に対してロックするロックシリンダ34とを油圧駆動させるための油圧回路30を備えている。
油圧ポンプ35は、図示省略の車両走行エンジン及びトランスミッションから図示省略の動力取出装置を介して取出された駆動力により駆動される。
油圧ポンプ35は、オイルリザーバ36の作動油をメイン供給流路38を通じて油圧バルブユニット40に供給する。また、油圧バルブユニット40からの作動油は、メイン戻り流路39を通じてオイルリザーバ36に戻される。
油圧バルブユニット40はベース部45を有し、ベース部45には、排出シリンダ用バルブ43,押込シリンダ用バルブ41,油圧モータ用バルブ42,ロックシリンダ用バルブ44が並んで取付けられている。排出シリンダ用バルブ43,押込シリンダ用バルブ41,油圧モータ用バルブ42,ロックシリンダ用バルブ44は、それぞれ6ポート3位置ソレノイドバルブとなっている。
また、押込シリンダ用バルブ41は、ロッド側吸排流路311とボトム側吸排流路312により押込シリンダ31と接続されている。
ボトム側吸排流路312には、押込シリンダ用バルブ41寄りに圧力スイッチ61が接続されている。この圧力スイッチ61は、積込装置10による塵芥の積込作業時に押込板11に作用する圧力が所定値以上に達したことを、押込シリンダ31の背圧側油室に加わる圧力を通じて検知し、図示省略の制御部に対して信号を送るものである。
また、排出シリンダ用バルブ43は、ロッド側吸排路331とボトム側吸排路332により排出シリンダ33と接続されている。この排出シリンダ用バルブ43のスプール位置切り換えにより、排出シリンダ33の伸縮動作または中立が切り換えられる。
強圧縮ユニット50は、油圧バルブユニット40に付設されている。
また、強圧縮ユニット50は、図3及び図4に示すように、直方体の外形の金属ブロック体51を有し、この金属ブロック体51には、ソレノイドチェックバルブ52とリリーフバルブ53とが取付けられるようになっている。
また、金属ブロック体51には、バイパス流路51aと連通する挿通孔51bが形成されている。挿通孔51bは、金属ブロック体51の短手方向に延びるように設けられており、挿通孔51bを形成する壁面の一部にバイパス流路51aの端部となる接続部51dが開口している。接続部51dにおいては、挿通孔51bの軸心方向とバイパス流路51aの軸心方向とは略直交している。
ソレノイドチェックバルブ52は、塵芥投入箱3の側面に設けられた切換スイッチ62(図1参照)において通常モードまたは強圧縮モードのいずれかが選択されることにより、その動作が異なるように制御部にて制御されるようになっている。通常モードの場合、ソレノイドチェックバルブ52は、チェック機能を常時開放するように制御される。また、強圧縮モードの場合、ソレノイドチェックバルブ52は、ボトム側吸排路332からバイパス流路51aに入った作動油の下流側への移動を止めるチェック機能が働く状態を初期状態とする。そして、圧力スイッチ61により押込シリンダ31の背圧側油室に加わる圧力が所定値以上に達したことが検出された際に、ソレノイドチェックバルブ52は排出シリンダ33の背圧側油室の作動油を瞬時のみオイルリザーバ36に逃がすよう制御される。
また、リリーフバルブ53は、金属ブロック体51の長手方向端面51fに取付けられ、金属ブロック体51の内部に入り込む端部53aにおいてバイパス流路51aと接続されている。このバイパス流路51aによって、リリーフバルブ53はソレノイドチェックバルブ52の下流側になるように接続される。また、リリーフバルブ53の端部53aは、金属ブロック体51の短手方向端面51eに取付けられると共にバイパス戻り流路511の一部を形成するエルボ部材511aとも、接続されている。バイパス戻り流路511は、メイン戻り流路39と接続されている(図2参照)。
具体的には、連結部材54は、六角筒状の露出部54aと、露出部54aの軸心方向に連設されると共に露出部54aより外径の小さい円筒状の挿通部54bと、連結部材54の先端に位置する雄ねじ部54dとを有している。
露出部54aは、工具で把持可能な部分となっており、中心部分に雌ねじ部54gが形成されている。
また、挿通部54bには、その軸心周りの円形壁の一部に周溝部54cが形成されている。周溝部54cの底壁には、挿通部54bの内孔54fと連通する絞り部としての小孔54eが設けられている。
また、連結部材54が挿通孔51bに挿通された状態では、連結部材54の雄ねじ部54dは金属ブロック体51の外部に露出するようになっている。そして、この連結部材54が挿通孔51bに挿通された状態で雄ねじ部54dを排出シリンダ用バルブ43のバルブポート43aに接続することで、排出シリンダ用バルブ43と金属ブロック体51とが連結されるようになっている。
上述のように、本実施形態では、切換スイッチ62により、通常モードと強圧縮モードとの2種類の制御が選択できるようになっている。
まず、通常モードを選択した場合、ソレノイドチェックバルブ52は、チェック機能を常時開放するように制御される。
この通常モードで塵芥の積込作業を行うと、塵芥投入箱3に投入された塵芥が積込装置10によって塵芥収容箱2の方へ積み込まれ、塵芥の前端部が排出板20に達する。この状態でさらに積込装置10を駆動させると塵芥は圧縮されていき、排出板20に加わる力が増大していく。そして、排出板20の前方(塵芥収容箱2の奥側)への移動を抑制している排出シリンダ33の背圧側油室に加わる圧力が高まり、リリーフバルブ53が作動する積込用設定圧に達すると作動油の圧力が積込用設定圧以下になるように、リリーフバルブ53は排出シリンダ33の背圧側油室の作動油をオイルリザーバ36の方に逃がす。これに伴って、排出板20は、少しだけ前方に移動して止まる。塵芥の積込作業を行う毎に排出板20は、前方への少しずつの移動を繰り返し、最終的には塵芥収容箱2の前端部まで移動して満載状態となる。
この場合、ソレノイドチェックバルブ52は、ボトム側吸排路332からバイパス流路51aに入った作動油の下流側への移動を止めるチェック機能が働く状態を初期状態とする。
そして、この初期状態で塵芥の積込作業を行うと、通常モードと同様に塵芥投入箱3に投入された塵芥が積込装置10によって塵芥収容箱2の方へ積み込まれ、排出板20の前方への移動を抑制している排出シリンダ33の背圧側油室に加わる圧力が高まる。
そして、本モードにおいて排出板20を前方に移動させるトリガとなるのは積込装置10の押込シリンダ31の背圧側油室に加わる圧力である。すなわち、積込装置10を駆動させて段ボール等を十分に圧縮できる圧力に達した(押込シリンダ31の背圧側油室に加わる圧力が所定値以上に達した)ことが、押込シリンダ31のボトム側吸排流路312に接続された圧力スイッチ61で検出されたとき、制御部は、排出シリンダ33の背圧側油室の作動油を瞬時のみオイルリザーバ36の方に逃がすようにソレノイドチェックバルブ52を制御する。このとき排出シリンダ33の背圧側油室に加わる圧力はリリーフバルブ53の設定圧より高くなっているので、作動油はオイルリザーバ36に流れる。これにより、排出板20は、少しだけ前方に移動して止まる。塵芥の積込作業を行う毎に排出板20は、前方への少しずつの移動を繰り返し、最終的には塵芥収容箱2の前端部まで移動して満載状態となる。
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、上記実施形態では、切換スイッチ62で通常モードと強圧縮モードとの2種類のモードに切り換え可能に構成したが、本発明はこれに限らず、強圧縮モードのみの構成としてもよい。
また、上記実施形態では、強圧縮ユニット50を油圧バルブユニット40に付設する方法として、金属ブロック体51と排出シリンダ用バルブ43とを筒状の連結部材54によって連結するように構成したが、本発明はこれに限らず、ソレノイドチェックバルブとリリーフバルブとが取付けられた金属ブロック体と、排出シリンダ用バルブとの間を、短い配管でつないでもよい。
また、上記実施形態では、積込装置10が押込板11と回転板12とを有する、いわゆる回転板式の機構で構成したが、本発明はこれに限らず、積込装置を、摺動板と圧縮板とが反転、下降、圧縮及び上昇を1サイクルとして作動するいわゆるプレス式の機構で構成してもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、各実施形態に記載された技術的特徴は、互いに組合せ可能であり、組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
2a 開口部
3 塵芥投入箱
10 積込装置
20 排出板
30 油圧回路
33 排出シリンダ
36 オイルリザーバ
40 油圧バルブユニット
43 排出シリンダ用バルブ
43a バルブポート
50 強圧縮ユニット
51 金属ブロック体
51a バイパス流路
51b 挿通孔
52 ソレノイドチェックバルブ
53 リリーフバルブ
54 連結部材
54e 小孔(絞り部)
332 ボトム側吸排路(吸排流路)
Claims (4)
- 車台上に搭載されると共に開口部を有する塵芥収容箱と、
前記開口部を開閉自在にするように前記塵芥収容箱に連設される塵芥投入箱と、
前記塵芥投入箱内へ投入された塵芥を前記塵芥収容箱側へ積み込む積込装置と、
前記塵芥収容箱内の塵芥収容空間の容積を変化させるように移動自在に設けられると共に前記塵芥収容箱内に積み込まれた塵芥を前記開口部から外に排出する排出板と、
前記排出板を移動させる排出シリンダと、
前記積込装置と前記排出シリンダとを油圧駆動させるための油圧回路とを備え、
前記油圧回路には、前記積込装置及び前記排出シリンダの作動方向を制御する多連油圧バルブユニットが設けられた塵芥収集車において、
前記油圧回路には、前記積込装置による塵芥の積込作業時に前記積込装置に作用する圧力が所定値以上に達した際に前記排出シリンダの背圧側油室の作動油圧を降下させる強圧縮ユニットが設けられ、
前記油圧バルブユニットは、前記排出シリンダの伸縮を切り換える排出シリンダ用バルブを有し、
前記強圧縮ユニットは、前記排出シリンダ用バルブのバルブポートと前記排出シリンダのシリンダポートとを繋ぐ吸排流路から分岐してオイルリザーバに連通されるバイパス流路と、前記バイパス流路上に設けられる上流側のソレノイドチェックバルブ及び下流側のリリーフバルブとを有すると共に、前記油圧バルブユニットに付設され、
さらに、前記ソレノイドチェックバルブと前記リリーフバルブとは油圧回路的に直列状に接続されていることを特徴とする塵芥収集車。 - 前記バイパス流路は、金属ブロック体に設けられ、前記金属ブロック体には、前記ソレノイドチェックバルブと前記リリーフバルブとが取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車。
- 前記金属ブロック体には、挿通孔が形成され、
前記挿通孔には、前記吸排流路の一部を形成する筒状の連結部材が挿通され、
前記連結部材の先端部は前記排出シリンダ用バルブの前記バルブポートに接続されて、前記排出シリンダ用バルブと前記ブロック体とが連結されている請求項2に記載の塵芥収集車。 - 前記連結部材の軸心周りの円形壁には、前記バイパス流路上において前記ソレノイドチェックバルブ及び前記リリーフバルブよりも上流側に配設される絞り部としての小孔が設けられている請求項3に記載の塵芥収集車。
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