JP6377972B2 - 単筒式油圧緩衝器 - Google Patents

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Description

この発明は単筒式油圧緩衝器に関し、より特定的には車両に用いられる単筒式油圧緩衝器に関する。
この種の従来技術の一例が特許文献1において開示されている。特許文献1には、ピストン側油室とロッド側油室とにおける伸縮時のピストンロッドの体積増減分や油温変化による体積増減分を補償するために、フリーピストンとしての可動隔壁部材によって区画された気体室を有する単筒式油圧緩衝器が開示されている。
特開2003−21187号公報
特許文献1に示す単筒式油圧緩衝器は、車両の車体と車輪との間に設けられ、最圧縮時にはバンパとバンパストッパとが接触することにより車体の振動を緩衝している。このような構造では、車両運転時のハンドル操作などに起因するピストンロッドの大きな変位を伴う低速での最圧縮時に大きな緩衝作用が得られる。しかし、路面の大きな凹凸などに起因するピストンロッドの大きな変位を伴う高速での圧縮時には、バンパとバンパストッパとの接触では十分な緩衝作用が得られにくい。
それゆえにこの発明の主たる目的は、ピストンロッドの大きな変位を伴う圧縮時に圧縮動作の速度に拘わらず最適な緩衝作用を得ることができる、単筒式油圧緩衝器を提供することである。
上述の目的を達成するために、内部に第1オイル室と第1オイル室を挟むように位置する第2オイル室および気体室とが設けられるシリンダと、シリンダ内に摺動可能に設けられ、シリンダ内を第1オイル室と第2オイル室とに区画するピストンと、ピストンに設けられる減衰力発生手段と、シリンダ内に摺動可能に設けられかつシリンダ内を第1オイル室と気体室とに区画するフリーピストンと、端部が第1オイル室内に位置するようにピストンを貫通しかつシリンダ内を進退可能に設けられるピストンロッドと、ピストンロッドの端部に設けられる第1部材と、フリーピストンを貫通する第2部材とを含むオイルロック機構とを備え、第1部材および第2部材のいずれか一方は第1オイル室内のオイルを収容可能なオイルロックキャップを含み、他方はオイルロックキャップに対向しかつ相対的に進退可能なオイルロック部材を含み、その圧縮時において、オイルロック部材がオイルロックキャップに進入し、オイルロックキャップとオイルロック部材との間に保持された第1オイル室内のオイルをオイルロックキャップおよびオイルロック部材によってシリンダの軸方向の両側から加圧することによって圧縮力を緩和する、単筒式油圧緩衝器が提供される。
この発明では、シリンダに対するピストンロッドの大きな変位を伴う単筒式油圧緩衝器の圧縮時において、相対的にピストンロッドがシリンダ内を気体室の方向に移動して、ピストンに設けられた減衰力発生手段により単筒式油圧緩衝器にかかる圧縮力が減衰する。また、オイルロック部材がオイルロックキャップに進入すると、オイルロック機能が働き、オイルロックキャップに収容された第1オイル室内のオイルがオイルロックキャップとオイルロック部材とで囲まれる領域から排出されることによって単筒式油圧緩衝器にかかる圧縮力がさらに減衰する。特に、単筒式油圧緩衝器の高速での圧縮時には、オイルロックキャップとオイルロック部材とで囲まれる領域内のオイルがオイルロックキャップおよびオイルロック部材によってシリンダの軸方向の両側から加圧される。すると、オイルロック機能がより強く働き、単筒式油圧緩衝器にかかる圧縮力がさらに緩和される。したがって、たとえばハンドル操作などに起因する低速での圧縮時には、シリンダに対するピストンロッドの変位量(単筒式油圧緩衝器の圧縮量)に応じて減衰力を調整することができるため、ハンドルの操作性を向上できる。一方、たとえば路面の大きな凹凸などに起因する衝撃を伴うような高速での圧縮時には、シリンダに対するピストンロッドの変位量(単筒式油圧緩衝器の圧縮量)に応じて減衰力を調整できることに加えて、オイルロック機能により圧縮力が十分に緩和されるため、車両の乗り心地を向上できる。このように、フリーピストンによって気液分離する構造の単筒式油圧緩衝器にオイルロック機構を備えることによって、シリンダに対するピストンロッドの大きな変位を伴う圧縮時において、圧縮動作の速度に拘わらず最適な緩衝作用を得ることができ、ハンドル操作性および乗り心地の向上を両立できる。
好ましくは、第1部材はオイルロックキャップを含み、第2部材は、フリーピストンを貫通するダンパシャフトと、ダンパシャフトの第1オイル室側端部に設けられるオイルロック部材とを含む。この場合、単筒式油圧緩衝器の圧縮時には、フリーピストンはシリンダに対して気体室側に移動し、それに伴ってフリーピストンとオイルロック部材の先端部との距離が大きくなる。したがって、フリーピストンを貫通するダンパシャフトを予め長くしておく必要はない。言い換えれば、フリーピストンとオイルロック部材との距離を予め長くしておかなくとも、単筒式油圧緩衝器の圧縮時には、フリーピストンが移動するので、オイルロックキャップ内にオイルロック部材を十分に挿入できる程度にフリーピストンとオイルロックキャップとの距離を確保できる。その結果、オイルロック部材とフリーピストンとの距離を予め短くできるので、単筒式油圧緩衝器の全長も短くできる。
より好ましくは、第2部材の第1オイル室側端部にはオイル通路が設けられ、オイル通路は、オイルロック部材とオイルロックキャップとで囲まれる領域に臨む第1開口部と、当該領域の外部に臨む第2開口部とを有し、第1開口部と第2開口部との間でオイルロック部材内を通り、オイルロック部材は、オイル通路の第2開口部を開閉可能にダンパシャフトに嵌められ、オイルロック部材がオイルロックキャップに対して相対的に進入しているときオイルロック部材はオイル通路の第2開口部を閉じ、オイルロック部材がオイルロックキャップに対して相対的に後退しているときオイルロック部材はオイル通路の第2開口部を開く。この場合、オイルロック部材がオイルロックキャップに対して相対的に後退しているときオイルロック部材がオイル通路の第2開口部を開くことによって、オイルロックキャップとオイルロック部材とで囲まれる領域と当該領域の外部とが、第1開口部および第2開口部を有するオイル通路を介して連通される。したがって、オイルロック機能が抑制されるので、不自然な作動感もなく乗り心地への悪影響を抑制できる。
また好ましくは、第1部材はオイルロック部材を含み、第2部材は、フリーピストンを貫通するダンパシャフトと、ダンパシャフトの第1オイル室側端部に設けられるオイルロックキャップとを含む。この場合、内周の長さが様々なオイルロックキャップを用いることができ、オイルロックキャップ内周を長くできるため、単筒式油圧緩衝器の外形寸法を大きくせずに、より安定したより大きな減衰力が得られる。具体的には、オイルロックキャップにオイルロック部材が進入する部分におけるオイルロックキャップの内周(およびオイルロック部材の外周)を長くすると、圧縮時にオイルロック機構により発生する減衰力をより安定させ、より大きくできる。オイルロックキャップの内周を長くするためにオイルロックキャップの外形を大きくしても、ダンパシャフトの端部にオイルロックキャップを設けることによって、第1オイル室におけるオイルロック部材とピストンとの間の空間が狭くならないため、圧縮時および伸張時にピストンに設けられる減衰力発生手段を通るオイルの流れは阻害されない。その結果、単筒式油圧緩衝器の外形寸法を大きくしなくても、より安定したより大きな減衰力が得られる。
より好ましくは、第2部材の第1オイル室側端部にはオイル通路が設けられ、オイル通路は、オイルロック部材とオイルロックキャップとで囲まれる領域に臨む第1開口部と、当該領域の外部に臨む第2開口部とを有し、第1開口部と第2開口部との間でオイルロックキャップ内を通り、オイルロックキャップは、オイル通路の第2開口部を開閉可能にダンパシャフトに嵌められ、オイルロック部材がオイルロックキャップに対して相対的に進入しているときオイルロックキャップはオイル通路の第2開口部を閉じ、オイルロック部材がオイルロックキャップに対して相対的に後退しているときオイルロックキャップはオイル通路の第2開口部を開く。この場合、オイルロック部材がオイルロックキャップに対して相対的に後退しているときオイルロックキャップがオイル通路の第2開口部を開くことによって、オイルロックキャップとオイルロック部材とで囲まれる領域と当該領域の外部とが、第1開口部および第2開口部を有するオイル通路を介して連通される。したがって、オイルロック機能が抑制されるので、不自然な作動感もなく乗り心地への悪影響を抑制できる。
さらに好ましくは、第1部材はオイルロック部材を含み、第2部材は、フリーピストンを貫通するオイルロックキャップを含む。この場合、第2部材のオイルロックキャップはフリーピストンを貫通するように設けられ、第2部材を短くできるので、単筒式油圧緩衝器の全長を短くできる。
より好ましくは、第1部材は、ピストンロッドの端部に設けられる延長ロッドをさらに含み、第1部材の気体室側端部にはオイル通路が設けられ、オイル通路は、オイルロック部材とオイルロックキャップとで囲まれる領域に臨む第1開口部と、当該領域の外部に臨む第2開口部とを有し、第1開口部と第2開口部との間でオイルロック部材内を通り、オイルロック部材は、オイル通路の第2開口部を開閉可能に延長ロッドに嵌められ、オイルロック部材がオイルロックキャップに対して相対的に進入しているときオイルロック部材はオイル通路の第2開口部を閉じ、オイルロック部材がオイルロックキャップに対して相対的に後退しているときオイルロック部材はオイル通路の第2開口部を開く。この場合、オイルロック部材がオイルロックキャップに対して相対的に後退しているときオイルロック部材がオイル通路の第2開口部を開くことによって、オイルロックキャップとオイルロック部材とで囲まれる領域と当該領域の外部とが、第1開口部および第2開口部を有するオイル通路を介して連通される。したがって、オイルロック機能が抑制されるので、不自然な作動感もなく乗り心地への悪影響を抑制できる。
この発明によれば、ピストンロッドの大きな変位を伴う圧縮時に圧縮動作の速度に拘わらず最適な緩衝作用を得ることができる。
この発明の一実施形態の単筒式油圧緩衝器を示す断面図である。 図1の実施形態におけるシリンダの一端部周辺を示す拡大断面図である。 図1の実施形態におけるピストン周辺を示す拡大断面図である。 図1の実施形態におけるシリンダの他端部周辺を示す拡大断面図である。 図1の実施形態における圧縮動作を示す断面図である。 図1の実施形態においてオイルロック部材がオイル通路の第2開口部を閉じている状態を示す拡大断面図である。 図1の実施形態においてオイルロック部材がオイル通路の第2開口部を開いている状態を示す拡大断面図である。 バンパ特性およびオイルロック特性を示す図である。 ダンパシャフト等の変形例を示す断面図である。 図9の変形例における支持部材を示す平面図である。 ダンパシャフト等の他の変形例を示す断面図である。 この発明の他の実施形態の単筒式油圧緩衝器を示す断面図である。 図12の実施形態におけるオイルロック機構を示す拡大断面図である。 図12の実施形態においてオイルロックキャップがオイル通路の第2開口部を閉じている状態を示す拡大断面図である。 図12の実施形態においてオイルロックキャップがオイル通路の第2開口部を開いている状態を示す拡大断面図である。 この発明のその他の実施形態の単筒式油圧緩衝器を示す断面図である。 図16の実施形態におけるオイルロック機構を示す拡大断面図である。 図16の実施形態においてオイルロック部材がオイル通路の第2開口部を閉じている状態を示す拡大断面図である。 図16の実施形態においてオイルロック部材がオイル通路の第2開口部を開いている状態を示す拡大断面図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。
図1〜図4を参照して、この発明の一実施形態の単筒式油圧緩衝器10は、アウタチューブ12を含む。アウタチューブ12の一端部(下端部)には中空円板状のキャップ部材14が形成され、アウタチューブ12の他端部(上端部)は開口されている。アウタチューブ12内には、両端開口のシリンダ16が摺動自在に挿入されている。アウタチューブ12の内周面とシリンダ16の外周面との間には、円筒状のスライドメタル18,20が介挿されている。スライドメタル18と20とは間隔をあけて配置されている。アウタチューブ12の他端部にダストシール22が設けられている。シリンダ16の一端部には、キャップ部材24が圧入されており、他端部には、キャップ部材26が圧入されている。
アウタチューブ12およびシリンダ16内には、ピストンロッド28が軸方向に延びるように設けられている。ピストンロッド28の一端部は、アウタチューブ12のキャップ部材14の近傍に設けられる支持部材30およびナット32に螺入され、固定されている。ピストンロッド28は、キャップ部材24を貫通してシリンダ16内に挿入されている。ピストンロッド28は、アウタチューブ12に対して固定されるが、シリンダ16に対して相対的に進退可能に設けられている。ピストンロッド28の他端部はピストン34を貫通し、ピストン34は、ピストンロッド28の他端部近傍に配置されている。ピストン34は、シリンダ16内に摺動自在に設けられる。ピストン34は、シリンダ16内をピストン34の上側の第1オイル室(圧縮側オイル室)Aとピストン34の下側の第2オイル室(伸張側オイル室)Bとに分ける。したがって、ピストンロッド28は第2オイル室Bを通り、ピストンロッド28の他端部(先端部)は第1オイル室A内に位置する。第1オイル室Aおよび第2オイル室Bにはオイルが充填されている。
また、シリンダ16内のピストン34とキャップ部材26との間には、シリンダ16内を摺動自在なフリーピストン36が設けられている。フリーピストン36は、シリンダ16内を第1オイル室Aと気体室(ガス室)Cとに区画する。気体室Cは、シリンダ16の他端側に位置し、気体室Cには高圧ガスが充填されている。
たとえば、アウタチューブ12のキャップ部材14側が車輪(図示せず)に取り付けられ、シリンダ16のキャップ部材26側が車体(図示せず)に取り付けられる。
シリンダ16内のキャップ部材24の内側にはロッドガイド38が挿入され、ロッドガイド38は、サークリップ40により位置決め固定されている。キャップ部材24およびロッドガイド38の軸心には、ピストンロッド28が挿通する軸孔24a,38aが形成され、ロッドガイド38の軸孔38aの内周面には、ピストンロッド28に摺接するメタルブッシュ42が設けられている。
ロッドガイド38の外周部にはシリンダ16の内周面との間をシールするOリング44が、軸孔38aの端縁にはピストンロッド28との間をシールするシール部材46がそれぞれ装着されている。シール部材46とピストンロッド28の外周面との間には、バックアップリング47が介挿されている。ロッドガイド38の第2オイル室Bに面する端部には、最伸張時の衝撃力を吸収するゴム部材48が固定されている。シール部材46とゴム部材48との間にはワッシャ49が介挿されている。
ピストンロッド28には、第1オイル室Aに連通する軸内通路28aが軸方向に延びて形成されている。ピストンロッド28には、軸内通路28aと第2オイル室Bとを連通する複数の連通孔28bが、軸方向に対する直角方向に形成されている。第1オイル室Aと第2オイル室Bとが、軸内通路28a、連通孔28bおよび連通孔92a(後述)を介して連通する。さらに、ピストンロッド28の連通孔28bよりも他端(先端)寄りの位置に、複数の副連通孔28cが軸方向に対する直角方向に形成されている。
また、ピストンロッド28には、軸内通路28aに続いて延び、軸内通路28aよりも小径のバルブ挿通孔28dが貫通形成されており、バルブ挿通孔28d内には、減衰力調節弁50のシャフト部50aが軸方向に移動可能に挿入されている。減衰力調節弁50は、バルブ挿通孔28d内に位置するシャフト部50aの先端に、軸内通路28a内に位置する円錐状の弁部50bを設けたものであり、弁部50bの外周部には、軸内通路28aの内周面に摺接するOリング52が装着されている。
さらに、軸内通路28a内の連通孔28bよりも上側、かつ副連通孔28cよりも下側に、円筒状のストッパ54が固着されており、ストッパ54に、弁部50bが全閉位置と全開位置との間で進退可能に臨んでいる。弁部50bを進退させることにより、弁部50bとストッパ54との間の進路面積が変わる。シャフト部50aの下端部には調節部材56が接続されており、調節部材56は、キャップ部材14を貫通しかつピストンロッド28の下端部に設けられている。調節部材56を回動することにより、減衰力調節弁50が進退し、これにより圧縮行程時および伸張行程時の減衰力が調節される。
ピストン34には、第1オイル室Aと第2オイル室Bとを連通する圧縮側主通路60、伸張側主通路62が貫通形成されている。
ピストン34の第1オイル室Aに面する端面には、ピストンロッド28の伸張行程時に伸張側主通路62の圧室側開口62aを開く伸張時主弁64が設けられている。伸張時主弁64は環状の薄板ばねからなり、伸張側主通路62の圧室側開口62aから軸方向上側に離れるにつれて外径が小さくなる複数の板弁を積層して構成されている。伸張時主弁64のばね力は、伸張行程時に第2オイル室Bが第1オイル室Aよりも高圧になると伸張時主弁64が徐々に開いていき、この際に所定の減衰力が得られるように設定されている。なお、伸張時主弁64は、圧縮側主通路60の圧室側開口60bについては、常時開いている。
ピストン34の第2オイル室Bに面する端面には、圧縮行程時に圧縮側主通路60の伸室側開口60aを開く圧縮時主弁66が設けられている。圧縮時主弁66は環状の薄板ばねからなり、圧縮側主通路60の伸室側開口60aから軸方向下側に離れるにつれて外径が小さくなる複数の板弁を積層して構成されている。圧縮時主弁66のばね力は、圧縮行程時に第1オイル室Aが第2オイル室Bよりも高圧になると圧縮時主弁66が徐々に開いていき、その際に所定の減衰力が得られるように設定されている。なお、圧縮時主弁66は、伸張側主通路62の伸室側開口62bについては、常時開いている。
このように圧縮側主通路60、伸張側主通路62、伸張時主弁64および圧縮時主弁66を含む減衰力発生手段68が、ピストン34に設けられる。減衰力発生手段68によって、第1オイル室Aと第2オイル室Bとの間をオイルが行き来する際に減衰力を発生させる。
圧縮時主弁66の下面に、第3ピストン部材70、伸張時副弁72および第2ピストン部材74および圧縮時副弁76が配設されている。圧縮時副弁76の下面にはシートワッシャ78が配設され、シートワッシャ78はサークリップ80によりピストンロッド28に固定されている。シートワッシャ78は、ゴム部材48に当接可能に対向している。
ピストンロッド28に対してサークリップ80で固定されたシートワッシャ78の上面には下から順に、圧縮時副弁76、第2ピストン部材74、伸張時副弁72、第3ピストン部材70、圧縮時主弁66、ピストン34、伸張時主弁64、ワッシャ82が順次積層され、後述する第1部材86のナット部92をピストンロッド28の先端に螺合することにより、各部材はピストンロッド28に固定される。
第2ピストン部材74は、中央にピストンロッド28を挿通する孔74aを有する。孔74aを挟んで対向位置に、複数(この実施形態では4つ)の通孔74bが貫通形成されている。第2ピストン部材74は断面略コ字状であり、上面側に空間74cが形成され、下面には孔74aと通孔74bとを連通する副通路74dが形成されている。第2ピストン74の下面側には圧縮時副弁76が配設されている。
第3ピストン部材70は、中央にピストンロッド28を挿通する孔70aを有する。孔70aを挟んで対向位置に、複数(この実施形態では4つ)の通孔70bが貫通形成されている。第3ピストン部材70の外径は、第2ピストン部材74の空間74cの内径と略同径とする。第2ピストン部材74に第3ピストン部材70の外周面を密接させかつ第3ピストン部材70の下面に隙間を設けて、第2ピストン74の空間74cに第3ピストン70が設けられる。この隙間には伸張時副弁72が配設されている。第3ピストン部材70の外周面と第2ピストン部材74の内周面との間にOリング75が介挿されている。
伸張時副弁72は、たとえは、環状の薄板ばねからなる略同径の2つの副板弁と、これよりも小径の2つの副板弁とを積層した構造を有する。これらの副板弁のばね力は、伸張行程初期に第2オイル室Bが少し昇圧すると伸張時副弁72が直ちに開き、この際に所定の減衰力が得られるように設定されている。第2オイル室Bが少し昇圧すると、第2オイル室Bのオイルが第3ピストン部材70の通孔70bへ流入し、伸張時副弁72が開く。これにより、通孔70bの出口が開放され、オイルが第2ピストン部材74の通孔74bへ流入する。さらに、副連通孔28c、軸内通路28aおよび連通孔92aを通って第1オイル室Aへ流れ、所定の減衰力を得る。なお、第2ピストン部材74は、副通路74dとピストンロッド28の副連通孔28cとが連通するように、ピストンロッド28の軸方向位置を合わせて取り付けられる。
圧縮時副弁76は、たとえば、環状の薄板ばねからなる略同径の2つの副板弁と、これよりも小径の2つの副板弁とを積層した構造を有する。これらの各副板弁のばね力は、圧縮行程初期に第1オイル室Aが少し昇圧すると圧縮時副弁76が直ちに開き、この際に所定の減衰力が得られるように設定されている。第1オイル室Aが少し昇圧すると、第1オイル室Aのオイルが連通孔92a、軸内通路28a、副連通孔28cを通って副通路74dへ流入し、圧縮時副弁76が開く。これにより、副通路74dが伸張側油室B側に開放され、オイルが第2オイル室Bへ流れ、所定の減衰力を得る。
このように圧縮時副弁76、第2ピストン部材74、伸張時副弁72および第3ピストン部材70を含む副減衰力発生手段83が、ピストン34(減衰力発生手段68)の下方に設けられる。副減衰力発生手段83によって、第1オイル室Aと第2オイル室Bとの間をオイルが行き来する際に減衰力を発生させる。
シリンダ16内の第1オイル室Aおよび気体室Cにおいてオイルロック機構84が設けられる。オイルロック機構84は、ピストンロッド28の端部に設けられる第1部材86と、フリーピストン36を貫通する第2部材88とを含む。
第1部材86は、第1オイル室A内のオイルを収容可能なオイルロックキャップ90と、オイルロックキャップ90の下端に形成されるナット部92とを含む。
オイルロックキャップ90は、下端部が塞がれた円筒状に形成されている。ナット部92には、連通孔92aが形成されている。上述のようにナット部92がピストンロッド28の先端に螺合され、連通孔92aによってピストンロッド28の軸内通路28aと第1オイル室Aとが連通される。このように第1オイル室A内においてピストンロッド28の先端に凹形状のオイルロックキャップ90が設けられる。
第2部材88は、ダンパシャフト94と、ダンパシャフト94の第1オイル室A側端部に設けられるオイルロック部材96とを含む。
ダンパシャフト94は、フリーピストン36を貫通しキャップ部材26に螺入されて、シリンダ16の気体室C側端部で固定される。したがって、ダンパシャフト94は、気体室Cを通ってフリーピストン36を貫通し、ピストンロッド28に向かって延びている。フリーピストン36は、シリンダ16およびダンパシャフト94に対して摺動自在である。
ダンパシャフト94は、シャフト本体94aと径小部94bとを有する。径小部94bは、シャフト本体94aより径小に形成され、シャフト本体94aの第1オイル室A側の端部においてシャフト本体94aと同軸上に形成されている。径小部94bの内部には、断面略T字状のオイル通路94cが形成されている。オイル通路94cは、径小部94bの端面に形成される第1開口部94dと、径小部94bの外周面に形成される第2開口部94eとを有し、オイル通路94cは、第1開口部94dと第2開口部94eとの間でダンパシャフト94(径小部94b)を貫通し、バイパス通路として機能する。オイルロック部材96がオイルロックキャップ90内に位置するとき、第1開口部94dは、オイルロック部材96とオイルロックキャップ90とで囲まれる領域Rに臨み、第2開口部94eは、当該領域Rの外部に臨む(図6、図7参照)。したがって、オイルロック部材96とオイルロックキャップ90とで囲まれる領域Rは、オイル通路94cを介して、当該領域R外の第1オイル室Aに連通可能となる。
オイルロックキャップ90およびオイルロック部材96は同軸上に設けられ、オイルロック部材96は、オイルロックキャップ90に対向しかつ相対的に進退可能である。
オイルロック部材96は、中空筒状に形成され、径大部96aと径小部96bとを有する。径大部96aの外周面は、軸方向の略中央部が最大径となるように外方に膨らみ、径大部96aの最大径は、オイルロックキャップ90の内径より僅かに小さく形成されている。オイルロック部材96は、径小部96bによってオイル通路(バイパス通路)94cの第2開口部94eを開閉可能に、ダンパシャフト94の径小部94bに嵌められている。第2開口部94eは、オイルロック部材96がシャフト本体94aの肩部94gに接触していると閉じられ、一方、オイルロック部材96がシャフト本体94aの肩部94gに接触していないとき開かれる。ダンパシャフト94の軸方向に対する直角方向にオイルロック部材96が僅かに動ける(がたつく)ように、オイルロック部材96とダンパシャフト94の径小部94bとの間に隙間が設けられている。オイルロック部材96は、径小部94bの先端部に取り付けられるサークリップ98によってダンパシャフト94の径小部94bから抜けないように保持されている。オイルロック部材96がシャフト本体94aとサークリップ98との間をダンパシャフト94の軸方向に移動できるように、サークリップ98は位置決めされている。このようにして、凸形状のオイルロック部材96は、第1オイル室A内に位置し、ダンパシャフト94の先端部に取り付けられる。
ダンパシャフト94は、シャフト本体94aの上端部がキャップ部材26に螺入されることによって、キャップ部材26に固定されている。気体室C内におけるシャフト本体94aの上端部には、断面略T字状の気体通路94fが形成されている。キャップ部材26には、気体通路94fに連通する貫通孔26aが形成されている。キャップ部材26の貫通孔26aに、ラバー弁100およびプラグ102を挿入することによって、貫通孔26aは閉塞される。
シリンダ16の内周面とフリーピストン36の外周面との間において、第1オイル室A側の端部近傍にはピストンリング104が介挿され、気体室C側の端部近傍にはOリング106が介挿されている。また、ダンパシャフト94の外周面とフリーピストン36との摺動部には、Oリング108が介挿されている。
圧縮時には、図5(a)に示す状態の単筒式油圧緩衝器10は、図5(b)、図5(c)の状態を経て、図5(d)に示す状態まで圧縮される。オイルロック部材96がオイルロックキャップ90に進入し、オイルロックキャップ90とオイルロック部材96との間に保持された第1オイル室A内のオイルを、オイルロックキャップ90およびオイルロック部材96によってシリンダ16の軸方向の両側から加圧することによって圧縮力が緩和される。なお、図5(a)に示す状態から図5(d)に示す状態に至る間、フリーピストン36はシリンダ16およびダンパシャフト94に対してキャップ部材26の方向に少し摺動する。図5には一例として、図5(a)に示す状態から図5(d)に示す状態に至るまでの単筒式油圧緩衝器10の圧縮量が35mmのとき、フリーピストン36はキャップ部材26の方向に3.8(31.5−27.7)mm摺動する例が示されている。また、オイルロックキャップ90の内周面の形状やオイルロックキャップ90の内周面とオイルロック部材96との隙間等を調整することによって、オイルロック特性を変えることができる。
図6を参照して、オイルロックキャップ90内にオイルロック部材96が位置している状態において、オイルロック部材96がオイルロックキャップ90に対して相対的に進入しているとき、オイル通路94cの第2開口部94eが領域Rの外部に直接(オイルロック部材96とシャフト本体94aとの間を通って)連通しないように、オイルロック部材96(径小部96b)は第2開口部94eを閉じる。このとき、オイルは、経路P1で示すように、オイルロックキャップ90の内周とオイルロック部材96の径大部96aとの隙間を通って領域Rから第1オイル室Aに排出される。
一方、図7を参照して、オイルロックキャップ90内にオイルロック部材96が位置している状態において、オイルロック部材96がオイルロックキャップ90に対して相対的に後退しているとき、オイル通路94cの第2開口部94eが領域Rの外部に直接(オイルロック部材96とシャフト本体94aとの間を通って)連通するように、オイルロック部材96(径小部96b)はオイル通路94cの第2開口部94eを開く。このとき、オイルは、経路S1で示すように、オイル通路94cの第2開口部94eを通って第1オイル室Aから領域Rに供給される。
図8に、特許文献1におけるバンパ特性とオイルロック機構84におけるオイルロック特性とを示す。図8において、特許文献1におけるバンパ特性を点線で示し、オイルロック機構84におけるオイルロック特性を実線で示す。
図8における横軸の上段は、オイルロック機構84におけるオイルロック特性について、オイルロックキャップ90にオイルロック部材96が進入してからの圧縮量を示す。オイルロックキャップ90に対するオイルロック部材96に位置について、図5(a)に示す位置が圧縮量「−10mm」の位置、図5(b)に示す位置が圧縮量「0mm」の位置、図5(c)に示す位置が圧縮量「17mm」の位置、図5(d)に示す位置が圧縮量「25mm」の位置に相当する。図8における横軸の下段は、特許文献1におけるバンパ特性について、バンパとバンパストッパとが接触し始めてからの圧縮量を示す。図8における縦軸は反力を示す。なお、オイルロック機構84におけるオイルロック特性は、4種類(0.3m/s、0.6m/s、1.0m/s、1.5m/s)の圧縮速度(ピストン速度)について示されている。特許文献1におけるバンパ特性は圧縮速度に拘わらず同一特性を有する。
点線のバンパ特性と実線のオイルロック特性とを比較してわかるように、圧縮速度が低速(0.3m/s、0.6m/s)であれば、大部分の圧縮量域または全圧縮量域でバンパ特性の反力よりオイルロック特性の反力の方が小さく、一方、圧縮速度が高速(1.0m/s、1.5m/s)であれば、大部分の圧縮量域でバンパ特性の反力よりオイルロック特性の反力の方が大きくなる。これより、単筒式油圧緩衝器10によれば、低速での圧縮時にはオイルロック機構84は小さな反力(減衰力)を発生させ、高速での圧縮時にはオイルロック機構84は大きな反力(減衰力)を発生させ、圧縮速度に応じて適切なオイルロック機能が作用することがわかる。
このような単筒式油圧緩衝器10によれば、シリンダ16に対するピストンロッド28の変位を伴う単筒式油圧緩衝器10の圧縮時において、相対的にピストンロッド28がシリンダ16内を気体室Cの方向に移動して、ピストン34に設けられた減衰力発生手段68や副減衰力発生手段83によって単筒式油圧緩衝器10にかかる圧縮力が減衰する。
具体的には、たとえば路面の凸部により車輪が突き上げられて油圧緩衝器10が圧縮状態になると、アウタチューブ12(ピストンロッド28)が図1において上方に動くことによって、オイルは軸内通路28a、ストッパ54を通って連通孔28bから第2オイル室Bへ流入し、この際に予め調節された減衰力が発生する。さらに、第1オイル室Aの圧力が高くなると、これに伴って圧縮時主弁66が開く。圧縮時主弁66が開くと、オイルは圧縮側主通路60を通って第2オイル室Bへ流入し、この際に減衰力が発生する。
圧縮初期におけるピストン34の低速域、すなわち圧縮時主弁66が開く前の速度域において、第1オイル室Aが少し昇圧すると、直ちに圧縮時副弁76が開き、第1オイル室Aのオイルは軸内通路28a、副連通孔28cから第2ピストン部材74下面の副通路74dを通過して第2オイル室Bへ流入する。これにより、減衰力が発生して振動が吸収されて車両の乗り心地が向上する。
また、ピストンロッド28がシリンダ16に対して大きく変位する圧縮時において、オイルロック部材96がオイルロックキャップ90に進入すると、オイルロック機能が働き、オイルロックキャップ90に収容された第1オイル室A内のオイルがオイルロックキャップ90とオイルロック部材96とで囲まれる領域Rから排出されることによって単筒式油圧緩衝器10にかかる圧縮力がさらに減衰する。特に、単筒式油圧緩衝器10の高速での圧縮時には、オイルロックキャップ90とオイルロック部材96とで囲まれる領域R内のオイルがオイルロックキャップ90およびオイルロック部材96によってシリンダ16の軸方向の両側から加圧される。すると、オイルロック機能がより強く働き、単筒式油圧緩衝器10にかかる圧縮力がさらに緩和される。
したがって、たとえば車両のハンドル操作などに起因する低速の圧縮時には、シリンダ16に対するピストンロッド28の変位量(単筒式油圧緩衝器10の圧縮量)に応じて減衰力を調整することができるため、ハンドルの操作性を向上できる。一方、たとえば路面の大きな凹凸などに起因する衝撃を伴うような高速での圧縮時には、シリンダ16に対するピストンロッド28の変位量(単筒式油圧緩衝器10の圧縮量)に応じて減衰力を調整できることに加えて、オイルロック機能により圧縮力が十分に緩和されるため、車両の乗り心地を向上できる。このように、フリーピストン36によって気液分離する構造の単筒式油圧緩衝器10にオイルロック機構84を備えることによって、ピストンロッド28の大きな変位を伴う圧縮時において、圧縮動作の速度に拘わらず最適な緩衝作用を得ることができ、ハンドル操作性および乗り心地の向上を両立できる。
また、単筒式油圧緩衝器10の圧縮時には、フリーピストン36はシリンダ16に対して気体室C側に移動し、それに伴ってフリーピストン36とオイルロック部材96の先端部との距離が大きくなる。したがって、フリーピストン36を貫通するダンパシャフト94を予め長くしておく必要はない。言い換えれば、フリーピストン36とオイルロック部材96との距離を予め長くしておかなくとも、単筒式油圧緩衝器10の圧縮時には、フリーピストン36が移動するので、オイルロックキャップ90内にオイルロック部材96を十分に挿入できる程度にフリーピストン36とオイルロックキャップ90との距離を確保できる。その結果、オイルロック部材96とフリーピストン36との距離を予め短くできるので、単筒式油圧緩衝器10の全長も短くできる。
さらに、オイルロック部材96がオイルロックキャップ90に対して相対的に後退しているときオイルロック部材96がオイル通路94cの第2開口部94eを開くことによって、オイルロックキャップ90とオイルロック部材96とで囲まれる領域Rと当該領域Rの外部とが、第1開口部94dおよび第2開口部94eを有するオイル通路94cを介して連通される。したがって、オイルロック機能が抑制されるので、不自然な作動感もなく乗り心地への悪影響を抑制できる。
また、オイルロック部材96はダンパシャフト94の軸方向に対する直角方向に僅かに動ける(がたつく)ので、単筒式油圧緩衝器10の構成部材の寸法誤差を許容でき、オイルロックキャップ90にオイルロック部材96が進入する際の軸ずれを補正できる。
なお、図1に示す単筒式油圧緩衝器10において、オイルロック機構84のオイル通路94cは、ダンパシャフト94の径小部94bの内部を貫通するように形成されているが、径小部94bの外周面または(および)オイルロック部材96の内周面において溝状に形成されてもよい。
さらに、図1に示す単筒式油圧緩衝器10において、オイルロック機構84のダンパシャフト94およびキャップ部材26に代えて、図9に示すダンパシャフト110、キャップ部材112、支持部材114およびOリング116が用いられてもよい。
ダンパシャフト110は、シャフト本体110aと径小部110bとを有する。径小部110bは、シャフト本体110aより径小に形成され、シャフト本体110aの第1オイル室A側の端部においてシャフト本体110aと同軸上に形成されている。径小部110bは、ダンパシャフト94の径小部94bと同様に構成されている。ダンパシャフト94と同様、ダンパシャフト110の径小部110bにはオイルロック部材96が嵌められ、オイルロック部材96は、径小部110bの先端部に取り付けられるサークリップ98によってダンパシャフト110の径小部110bから抜けないように保持されている。
フリーピストン36を貫通するシャフト本体110aのキャップ部材112側の端部には、くびれ部110cを有する逆テーパ状の被支持部110dが形成されている。被支持部110dは、ダンパシャフト110が抜けないように略円板状の支持部材114によって支持されている。図10を参照して、支持部材114は、略半円板状の2つの半割り部材114a,114bを含む。半割り部材114a,114bにはそれぞれ、気体が通過できる2つの貫通孔114cが形成されている。シャフト本体110aの被支持部110dは、半割り部材114a,114bによって径方向から挟まれ、その状態の支持部材114は、シリンダ16内のキャップ部材112側の端部に設けられる。支持部材114とシリンダ16の内周面との間にはOリング116が介挿され、それによってダンパシャフト110が固定されている。
キャップ部材112は、シリンダ16の他端部に圧入され、かつ支持部材114を支持している。キャップ部材112には、貫通孔114cに連通する凹部112aおよび貫通孔112bが形成されている。キャップ部材112の貫通孔112bに、ラバー弁100およびプラグ102を挿入することによって、貫通孔112bは閉塞される。
このような構成によれば、ダンパシャフト110から支持部材114方向に加わる荷重を、支持部材114およびキャップ部材112によって受けることができる。
また、負圧の発生によってダンパシャフト110に対して支持部材114から引き抜く方向に力が働いても、逆テーパ状の被支持部110dが2つの半割り部材114a,114bを外方に広げる。したがって、半割り部材114a,114bによってダンパシャフト110をより強固に支持することができ、ダンパシャフト110の抜けを防止できる。
さらに、ダンパシャフト110を支持するためにキャップ部材112等のネジ加工が不要であるので、支持部材114はアフターパーツとして後付け可能となる。また、ダンパシャフト110に取り付けられた支持部材114を、シリンダ16に圧入されたキャップ部材112に接触するまで押し込むだけでよく、ネジによる締結は不要であるので、組み立てが容易になる。
また、図1に示す単筒式油圧緩衝器10において、オイルロック機構84のダンパシャフト94およびキャップ部材26に代えて、図11に示すダンパシャフト118、キャップ部材112、支持部材120、サークリップ122およびばね部材124が用いられてもよい。
ダンパシャフト118は、シャフト本体118aと径小部118bとを有する。径小部118bは、シャフト本体118aより径小に形成され、シャフト本体118aの第1オイル室A側の端部においてシャフト本体118aと同軸上に形成されている。径小部118bは、ダンパシャフト94の径小部94bと同様に構成されている。ダンパシャフト94と同様、ダンパシャフト118の径小部118bにはオイルロック部材96が嵌められ、オイルロック部材96は、径小部118bの先端部に取り付けられるサークリップ98によってダンパシャフト118の径小部118bから抜けないように保持されている。
フリーピストン36を貫通するシャフト本体118aのキャップ部材112側の端部には、中空円板状の支持部材120が嵌められ、支持部材120は、サークリップ122によって支持されている。フリーピストン36と支持部材120との間にはばね部材124が設けられている。
キャップ部材112は、シリンダ16の他端部に圧入され、かつダンパシャフト118を支持している。キャップ部材112には、気体室Cに連通する凹部112aおよび貫通孔112bが形成されている。キャップ部材112の貫通孔112bに、ラバー弁100およびプラグ102を挿入することによって、貫通孔112bは閉塞される。
このように簡単な構造によって、ダンパシャフト118をキャップ部材112に押圧でき、固定できる。
ついで、図12および図13を参照して、この発明の他の実施形態の単筒式油圧緩衝器10aについて説明する。
単筒式油圧緩衝器10aでは、図1に示す単筒式油圧緩衝器10のオイルロック機構84に代えて、オイルロック機構84aが用いられている。その他の構成については、単筒式油圧緩衝器10と同様であるので、その重複する説明は省略する。
オイルロック機構84aは、ピストンロッド28の端部に設けられる第1部材86aと、フリーピストン36を貫通する第2部材88aとを含む。
第1部材86aは、ピストンロッド28の第1オイル室A側端部に設けられる延長ロッド126と、延長ロッド126の気体室C側端部に設けられるオイルロック部材128と、ナット130とを含む。延長ロッド126はロッド本体126aと径小部126bとを有する。径小部126bは、ロッド本体126aより径小に形成され、ロッド本体126aの気体室C側の端部においてロッド本体126aと同軸上に形成されている。ロッド本体126aには、断面略T字状のオイル通路126cが形成されている。ロッド本体126aのオイル通路126cとピストンロッド28の軸内通路28aとが連通するように、ピストンロッド28の端部にかつピストンロッド28と同軸上に延長ロッド126が設けられた状態で、ナット130によってピストンロッド28と延長ロッド126とが固定される。このとき、ピストンロッド28の軸内通路28aと第1オイル室Aとは、オイル通路126cを介して連通される。
オイルロック部材128は、中空筒状に形成され、その外周面は、軸方向の略中央部が最大径となるように外方に膨らみ、その最大径は、オイルロックキャップ138(後述)の内径より僅かに小さく形成されている。オイルロック部材128は、ワッシャ132を挟んで延長ロッド126の径小部126bに嵌められる。延長ロッド126の軸方向に対する直角方向にオイルロック部材128が僅かに動ける(がたつく)ように、オイルロック部材128と延長ロッド126の径小部126bとの間に隙間が設けられている。オイルロック部材128は、径小部126bの先端部に取り付けられるサークリップ134によって延長ロッド126の径小部126bから抜けないように保持されている。ここで、オイルロック部材128が延長ロッド126の軸方向に移動できるように、サークリップ134が位置決めされている。
第2部材88aは、フリーピストン36を貫通しキャップ部材26に螺入されて支持されるダンパシャフト136と、ダンパシャフト136の第1オイル室A側端部に設けられかつ第1オイル室A内のオイルを収容可能なオイルロックキャップ138とを含む。
ダンパシャフト136は、シャフト本体136aと径小部136bとを有する。径小部136bは、シャフト本体136aより径小に形成され、シャフト本体136aの第1オイル室A側の端部においてシャフト本体136aと同軸上に形成されている。径小部136bには、その内部に断面略十字状のオイル通路136cが形成されている。オイル通路136cは、径小部136bの端面に形成される第1開口部136dと、径小部136bの外周面に形成される第2開口部136eとを有し、オイル通路136cは、第1開口部136dと第2開口部136eとの間でダンパシャフト136(径小部136b)を貫通し、バイパス通路として機能する。オイルロック部材128がオイルロックキャップ138内に位置しているとき、第1開口部136dは、オイルロック部材128とオイルロックキャップ138とで囲まれる領域Rに臨み、第2開口部136eは、当該領域Rの外部に臨む(図14、図15参照)。したがって、オイルロック部材128とオイルロックキャップ138とで囲まれる領域Rは、オイル通路136cを介して、当該領域R外の第1オイル室Aに連通可能となる。
また、シャフト本体136aの上端部には、断面略T字状の気体通路136fが形成されている。キャップ部材26に形成されかつ気体通路136fに連通する貫通孔26aに、ラバー弁100およびプラグ102を挿入することによって、貫通孔26aは閉塞される。
オイルロックキャップ138およびオイルロック部材128は、同軸上に設けられ、オイルロック部材128は、オイルロックキャップ138に対向しかつ相対的に進退可能である。
オイルロックキャップ138は、下面開口かつ上面中央部開口の円筒状に形成されている。オイルロックキャップ138は、オイル通路136cの第2開口部136eを開閉可能に、ダンパシャフト136の径小部136bに嵌められる。第2開口部136eは、オイルロックキャップ138がシャフト本体136aの肩部136gに接触していると閉じられ、一方、オイルロックキャップ138がシャフト本体136aの肩部136gに接触していないとき開かれる。ダンパシャフト136の軸方向に対する直角方向にオイルロックキャップ138が僅かに動ける(がたつく)ように、オイルロックキャップ138とダンパシャフト136の径小部136bとの間に隙間が設けられている。オイルロックキャップ138は、径小部136bの先端部に取り付けられるサークリップ140によってダンパシャフト136の径小部136bから抜けないように保持される。オイルロックキャップ138がシャフト本体136aとサークリップ140との間をダンパシャフト136の軸方向に移動できるように、サークリップ140が位置決めされている。
図14を参照して、オイルロックキャップ138内にオイルロック部材128が位置している状態において、オイルロック部材128がオイルロックキャップ138に対して相対的に進入しているとき、オイル通路136cの第2開口部136eが領域Rの外部に直接(オイルロックキャップ138とシャフト本体136aとの間を通って)連通しないように、オイルロックキャップ138はオイル通路136cの第2開口部136eを閉じる。このとき、オイルは、経路P2で示すように、オイルロックキャップ138の内周とオイルロック部材128との隙間を通って領域Rから第1オイル室Aに排出される。
一方、図15を参照して、オイルロックキャップ138内にオイルロック部材128が位置している状態において、オイルロック部材128がオイルロックキャップ138に対して相対的に後退しているとき、それに伴ってオイルロックキャップ138も同方向(下方向)に移動する。したがって、オイル通路136cの第2開口部136eが領域Rの外部に直接(オイルロックキャップ138とシャフト本体136aとの間を通って)連通するように、オイルロックキャップ138はオイル通路136cの第2開口部136eを開く。このとき、オイルは、経路S2で示すように、オイル通路136cの第2開口部136eを通って第1オイル室Aから領域Rに供給される。
単筒式油圧緩衝器10aによれば、ダンパシャフト136にオイルロックキャップ138を設けることによって、内周の長さが様々なオイルロックキャップ138を用いることができ、オイルロックキャップ138の内周を長くできるため、単筒式油圧緩衝器10aの外形寸法を大きくせずに、より安定したより大きな減衰力が得られる。具体的には、オイルロックキャップ138の内周(およびオイルロック部材128の外周)を長くすると、言い換えれば、この実施形態では、オイルロックキャップ138の内径(およびオイルロック部材128の外径)を大きくすると、圧縮時にオイルロック機構84aにより発生する減衰力をより安定させ、より大きくできる。オイルロックキャップ138の内周を長くするためにオイルロックキャップ138の外形を大きくしても、第1オイル室Aにおけるオイルロック部材128とピストン34との間の空間が狭くならないため、圧縮時および伸張時にピストン34に設けられる減衰力発生手段68(圧縮側主経路60および伸張側主経路62)を通るオイルの流れは阻害されない。その結果、単筒式油圧緩衝器10aの外形寸法を大きくしなくても、より安定したより大きな減衰力が得られる。
また、オイルロック部材128がオイルロックキャップ138に対して相対的に後退しているときオイルロックキャップ138がオイル通路136cの第2開口部136eを開くことによって、オイルロックキャップ138とオイルロック部材128とで囲まれる領域Rと当該領域Rの外部とが、第1開口部136dおよび第2開口部136eを有するオイル通路136cを介して連通される。したがって、オイルロック機能が抑制されるので、不自然な作動感もなく乗り心地への悪影響を抑制できる。
さらに、オイルロック部材128およびオイルロックキャップ138の両方ががたつくことができるので、単筒式油圧緩衝器10aの構成部材の寸法誤差をより許容でき、オイルロックキャップ138にオイルロック部材128が進入する際の軸ずれに対する補正の許容量を大きくできる。その結果、単筒式油圧緩衝器10aの耐久性を向上できるとともに、構成部材の精度を緩和できる。
なお、図12に示す単筒式油圧緩衝器10aにおいて、オイルロック機構84aのオイル通路136cは、ダンパシャフト136の径小部136bの内部を貫通するように形成されているが、径小部136bの外周面または(および)オイルロックキャップ138の径小部136bが嵌る面において溝状に形成されてもよい。
さらに、図16および図17を参照して、この発明の他の実施形態の単筒式油圧緩衝器10bについて説明する。
単筒式油圧緩衝器10bでは、図1に示す単筒式油圧緩衝器10のアウタチューブ12、シリンダ16、フリーピストン36およびオイルロック機構84に代えて、アウタチューブ12b、シリンダ16b、フリーピストン36bおよびオイルロック機構84bが用いられている。その他の構成については、単筒式油圧緩衝器10と同様であるので、その重複する説明は省略する。
アウタチューブ12bの軸方向の長さが単筒式油圧緩衝器10のアウタチューブ12の軸方向の長さより小さい点を除いて、アウタチューブ12bはアウタチューブ12と同様に形成される。シリンダ16bの軸方向の長さが単筒式油圧緩衝器10のシリンダ16の軸方向の長さより小さい点を除いて、シリンダ16bはシリンダ16と同様に形成される。
オイルロック機構84bは、ピストンロッド28の端部に設けられる第1部材86bと、フリーピストン36bを貫通する第2部材88bとを含む。
第1部材86bは、ピストンロッド28の第1オイル室A側端部に設けられる延長ロッド142と、延長ロッド142の気体室C側端部に設けられるオイルロック部材144と、ナット146とを含む。延長ロッド142の両端部にはそれぞれ、その内部に断面略T字状のオイル通路142a、142bが形成されている。
延長ロッド142のオイル通路142aとピストンロッド28の軸内通路28aとが連通するように、ピストンロッド28の端部にかつピストンロッド28と同軸上に延長ロッド142が設けられた状態で、ナット146によってピストンロッド28と延長ロッド142とが固定される。このとき、ピストンロッド28の軸内通路28aと第1オイル室Aとは、オイル通路142aを介して連通される。
オイル通路142bは、延長ロッド142の端面に形成される第1開口部142cと、延長ロッド142の外周面に形成される第2開口部142dとを有し、オイル通路142bは、第1開口部142cと第2開口部142dとの間で延長ロッド142を貫通し、バイパス通路として機能する。
オイルロック部材144は、中空筒状に形成され、径大部144aと径小部144bとを有する。径大部144aの外周面は、軸方向の略中央部が最大径となるように外方に膨らみ、径大部144aの最大径は、オイルロックキャップ154(後述)の内径より僅かに小さく形成されている。オイルロック部材144は、その径小部144bによってオイル通路142bの第2開口部142dを開閉可能に、延長ロッド142に嵌められる。第2開口部142dは、オイルロック部材144がワッシャ152(後述)に接触していると閉じられ、一方、オイルロック部材144がワッシャ152に接触していないとき開かれる。延長ロッド142の軸方向に対する直角方向にオイルロック部材144が僅かに動ける(がたつく)ように、オイルロック部材144と延長ロッド142との間に隙間が設けられている。オイルロック部材144は、延長ロッド142の先端部に取り付けられるサークリップ148と、延長ロッド142の第2開口部142dよりやや下方に取り付けられるサークリップ150とによって、延長ロッド142から抜けないように保持される。延長ロッド142とサークリップ150との間にはワッシャ152が介挿され、オイルロック部材144がワッシャ152とサークリップ148との間で延長ロッド142の軸方向に移動できるように、サークリップ148,150が位置決めされている。オイルロック部材144がオイルロックキャップ154内に位置するとき、第1開口部142cは、オイルロック部材144とオイルロックキャップ154とで囲まれる領域Rに臨み、第2開口部142dは、当該領域Rの外部に臨む(図18、図19参照)。したがって、オイルロック部材144とオイルロックキャップ154とで囲まれる領域Rは、オイル通路142bを介して、当該領域R外の第1オイル室Aに連通可能となる。
オイルロック部材144およびオイルロックキャップ154は同軸上に設けられ、オイルロック部材144は、オイルロックキャップ154に対向しかつ相対的に進退可能である。
第2部材88bは、フリーピストン36bを貫通するオイルロックキャップ154と、オイルロックキャップ154の上面に形成されかつキャップ部材26に螺入される取付部156とを含む。オイルロックキャップ154は、第1オイル室A内のオイルを収容可能でありかつ下面開口に形成される。取付部156には、断面略T字状の気体通路156aが形成されている。キャップ部材26に形成されかつ気体通路156aに連通する貫通孔26aに、ラバー弁100およびプラグ102を挿入することによって、貫通孔26aは閉塞される。
図18を参照して、オイルロックキャップ154内にオイルロック部材144が位置している状態において、オイルロック部材144がオイルロックキャップ154に対して相対的に進入しているとき、オイル通路142bの第2開口部142dが領域Rの外部に直接(オイルロック部材144とワッシャ152との間を通って)連通しないように、オイルロック部材144はオイル通路142bの第2開口部142dを閉じる。このとき、オイルは、経路P3で示すように、オイルロックキャップ154の内周とオイルロック部材144の径大部144aとの隙間を通って領域Rから第1オイル室Aに排出される。
一方、図19を参照して、オイルロックキャップ154内にオイルロック部材144が位置している状態において、オイルロック部材144がオイルロックキャップ154に対して相対的に後退しているとき、オイル通路142bの第2開口部142dが領域Rの外部に直接(オイルロック部材144とワッシャ152との間を通って)連通するように、オイルロック部材144はオイル通路142bの第2開口部142dを開く。このとき、オイルは、経路S3で示すように、オイル通路142bの第2開口部142dを通って第1オイル室Aから領域Rに供給される。
単筒式油圧緩衝器10bによれば、第2部材88bのオイルロックキャップ154はフリーピストン36bを貫通するように設けられ、第2部材88bを短くできるので、単筒式油圧緩衝器10bの全長を短くできる。
また、オイルロック部材144がオイルロックキャップ154に対して相対的に後退しているときオイルロック部材144がオイル通路142bの第2開口部142dを開くことによって、オイルロックキャップ154とオイルロック部材144とで囲まれる領域Rと当該領域Rの外部とが、第1開口部142cおよび第2開口部142dを有するオイル通路142bを介して連通される。したがって、オイルロック機能が抑制されるので、不自然な作動感もなく乗り心地への悪影響を抑制できる。
さらに、図16に示す単筒式油圧緩衝器10bにおいて、オイルロック機構84bのオイル通路142bは、延長ロッド142の内部を貫通するように形成されているが、延長ロッド142の外周面または(および)オイルロック部材144の内周面において溝状に形成されてもよい。
なお、オイルロック部材がピストンロッドによって貫通されるようにピストンロッドの端部に設けられると、オイルロック部材はピストンを固定する機能を兼ねることができる。この場合、オイルロック部材がピストンロッドに貫通されずにピストンロッッドの端部に設けられる場合に比べて、ピストンからオイルロック部材の端部までの距離を短くできる。したがって、ピストンロッドにピストンを固定する専用の部材を必要とせず、単筒式油圧緩衝器の全長を短くできる。
この発明は、自動車、自動二輪車およびその他の車両における油圧緩衝器に適用できる。
10,10a,10b 単筒式油圧緩衝器
12,12b アウタチューブ
16,16b シリンダ
28 ピストンロッド
34 ピストン
36,36b フリーピストン
68 減衰力発生手段
84,84a,84b オイルロック機構
86,86a,86b 第1部材
88,88a,88b 第2部材
90,138,154 オイルロックキャップ
94,110,118,136 ダンパシャフト
94c,126c,136c,142a,142b オイル通路
94d,136d,142c 第1開口部
94e,136e,142d 第2開口部
96,128、144 オイルロック部材
126,142 延長ロッド
A 第1オイル室
B 第2オイル室
C 気体室
R 領域

Claims (4)

  1. 内部に第1オイル室と前記第1オイル室を挟むように位置する第2オイル室および気体室とが設けられるシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に設けられ、前記シリンダ内を前記第1オイル室と前記第2オイル室とに区画するピストンと、
    前記ピストンに設けられる減衰力発生手段と、
    前記シリンダ内に摺動可能に設けられかつ前記シリンダ内を前記第1オイル室と前記気体室とに区画するフリーピストンと、
    端部が前記第1オイル室内に位置するように前記ピストンを貫通しかつ前記シリンダ内を進退可能に設けられるピストンロッドと、
    前記ピストンロッドの前記端部に設けられる第1部材と、前記フリーピストンを貫通する第2部材とを含むオイルロック機構とを備え、
    前記第1部材は、前記第1オイル室内のオイルを収容可能なオイルロックキャップを含み、
    前記第2部材、前記フリーピストンを貫通するダンパシャフトと、前記ダンパシャフトの前記第1オイル室側端部に設けられ前記オイルロックキャップに対向しかつ相対的に進退可能なオイルロック部材を含み、
    その圧縮時において、前記オイルロック部材が前記オイルロックキャップに進入し、前記オイルロックキャップと前記オイルロック部材との間に保持された前記第1オイル室内の前記オイルを前記オイルロックキャップおよび前記オイルロック部材によって前記シリンダの軸方向の両側から加圧することによって圧縮力を緩和し、
    前記第2部材の前記第1オイル室側端部にはオイル通路が設けられ、
    前記オイル通路は、前記オイルロック部材と前記オイルロックキャップとで囲まれる領域に臨む第1開口部と、前記領域の外部に臨む第2開口部とを有し、前記第1開口部と前記第2開口部との間で前記オイルロック部材内を通り、
    前記オイルロック部材は、前記オイル通路の前記第2開口部を開閉可能に前記ダンパシャフトに対して前記ダンパシャフトの軸方向に移動するように前記ダンパシャフトに嵌められ、
    前記オイルロック部材が前記オイルロックキャップに対して相対的に進入しているとき前記オイルロック部材は前記オイル通路の前記第2開口部を閉じ、前記オイルロック部材が前記オイルロックキャップに対して相対的に後退しているとき前記オイルロック部材は前記オイル通路の前記第2開口部を開く、単筒式油圧緩衝器。
  2. 内部に第1オイル室と前記第1オイル室を挟むように位置する第2オイル室および気体室とが設けられるシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に設けられ、前記シリンダ内を前記第1オイル室と前記第2オイル室とに区画するピストンと、
    前記ピストンに設けられる減衰力発生手段と、
    前記シリンダ内に摺動可能に設けられかつ前記シリンダ内を前記第1オイル室と前記気体室とに区画するフリーピストンと、
    端部が前記第1オイル室内に位置するように前記ピストンを貫通しかつ前記シリンダ内を進退可能に設けられるピストンロッドと、
    前記ピストンロッドの前記端部に設けられる第1部材と、前記フリーピストンを貫通する第2部材とを含むオイルロック機構とを備え、
    記第2部材は、前記フリーピストンを貫通するダンパシャフトと、前記ダンパシャフトの前記第1オイル室側端部に設けられ前記第1オイル室内のオイルを収容可能なオイルロックキャップを含み、
    前記第1部材前記オイルロックキャップに対向しかつ相対的に進退可能なオイルロック部材を含み、
    その圧縮時において、前記オイルロック部材が前記オイルロックキャップに進入し、前記オイルロックキャップと前記オイルロック部材との間に保持された前記第1オイル室内の前記オイルを前記オイルロックキャップおよび前記オイルロック部材によって前記シリンダの軸方向の両側から加圧することによって圧縮力を緩和し、
    前記第2部材の前記第1オイル室側端部にはオイル通路が設けられ、
    前記オイル通路は、前記オイルロック部材と前記オイルロックキャップとで囲まれる領域に臨む第1開口部と、前記領域の外部に臨む第2開口部とを有し、前記第1開口部と前記第2開口部との間で前記オイルロックキャップ内を通り、
    前記オイルロックキャップは、前記オイル通路の前記第2開口部を開閉可能に前記ダンパシャフトに対して前記ダンパシャフトの軸方向に移動するように前記ダンパシャフトに嵌められ、
    前記オイルロック部材が前記オイルロックキャップに対して相対的に進入しているとき前記オイルロックキャップは前記オイル通路の前記第2開口部を閉じ、前記オイルロック部材が前記オイルロックキャップに対して相対的に後退しているとき前記オイルロックキャップは前記オイル通路の前記第2開口部を開く、単筒式油圧緩衝器。
  3. 内部に第1オイル室と前記第1オイル室を挟むように位置する第2オイル室および気体室とが設けられるシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に設けられ、前記シリンダ内を前記第1オイル室と前記第2オイル室とに区画するピストンと、
    前記ピストンに設けられる減衰力発生手段と、
    前記シリンダ内に摺動可能に設けられかつ前記シリンダ内を前記第1オイル室と前記気体室とに区画するフリーピストンと、
    端部が前記第1オイル室内に位置するように前記ピストンを貫通しかつ前記シリンダ内を進退可能に設けられるピストンロッドと、
    前記ピストンロッドの前記端部に設けられる第1部材と、前記フリーピストンを貫通する第2部材とを含むオイルロック機構とを備え、
    記第2部材は、前記フリーピストンを貫通し前記第1オイル室内のオイルを収容可能なオイルロックキャップを含み、
    前記第1部材前記オイルロックキャップに対向しかつ相対的に進退可能なオイルロック部材を含み、
    その圧縮時において、前記オイルロック部材が前記オイルロックキャップに進入し、前記オイルロックキャップと前記オイルロック部材との間に保持された前記第1オイル室内の前記オイルを前記オイルロックキャップおよび前記オイルロック部材によって前記シリンダの軸方向の両側から加圧することによって圧縮力を緩和する、単筒式油圧緩衝器。
  4. 前記第1部材は、前記ピストンロッドの前記端部に設けられる延長ロッドをさらに含み、
    前記第1部材の前記気体室側端部にはオイル通路が設けられ、
    前記オイル通路は、前記オイルロック部材と前記オイルロックキャップとで囲まれる領域に臨む第1開口部と、前記領域の外部に臨む第2開口部とを有し、前記第1開口部と前記第2開口部との間で前記オイルロック部材内を通り、
    前記オイルロック部材は、前記オイル通路の前記第2開口部を開閉可能に前記延長ロッドに嵌められ、
    前記オイルロック部材が前記オイルロックキャップに対して相対的に進入しているとき前記オイルロック部材は前記オイル通路の前記第2開口部を閉じ、前記オイルロック部材が前記オイルロックキャップに対して相対的に後退しているとき前記オイルロック部材は前記オイル通路の前記第2開口部を開く、請求項に記載の単筒式油圧緩衝器。
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