JP6377099B2 - 海苔製造装置 - Google Patents

海苔製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6377099B2
JP6377099B2 JP2016114647A JP2016114647A JP6377099B2 JP 6377099 B2 JP6377099 B2 JP 6377099B2 JP 2016114647 A JP2016114647 A JP 2016114647A JP 2016114647 A JP2016114647 A JP 2016114647A JP 6377099 B2 JP6377099 B2 JP 6377099B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
chamber unit
laver
drying
drying chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016114647A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017000138A (ja
Inventor
誠一郎 大坪
誠一郎 大坪
洋記 藤原
洋記 藤原
恵典 徳永
恵典 徳永
Original Assignee
株式会社大坪鉄工
株式会社西日本エネルギー管理総合研究所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社大坪鉄工, 株式会社西日本エネルギー管理総合研究所 filed Critical 株式会社大坪鉄工
Publication of JP2017000138A publication Critical patent/JP2017000138A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6377099B2 publication Critical patent/JP6377099B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Edible Seaweed (AREA)

Description

本発明は、海苔製造装置に関する。さらに詳細には、本発明は、海苔の製造工程別に設けられた、空気を乾燥させ循環させる熱源室ユニットと、海苔原料を抄いて脱水する抄き・脱水室ユニットと、脱水した海苔を乾燥させる乾燥室ユニットと、を備える海苔製造装置に関する。
従来、海苔製造装置は、海苔製造のための伝統的建築物において、成型した海苔を、静止し、脱水し乾燥する工程を機械化することで大量に製造することができている。この種の海苔製造装置としては、海苔簀を搬送装置で搬送する搬送経路上に、抄製装置、脱水装置、乾燥装置を順に設けた海苔製造機が提案されている(特許文献1参照)。
特開2014−209851号公報
ところで、脱水した海苔を乾燥させる乾燥室は、海苔製造装置が設けられた建物全体を乾燥用空気の流路として用いているため、乾燥室に付帯する熱源室、抄き・脱水装置及び作業室が熱的に開放されて連結されている。したがって、建物全体の空気の状況が、乾燥に大きな影響を与えている。
また、このような建物は、外気の影響を受けやすく、建物の窓、ドア、隙間等から空気の流入や流出があるため、多量のエネルギーの損失が発生している。乾燥作業や外気条件によっては、熱源に必要な油(エネルギー)は、乾燥室内空気の制御のための乾燥空気を発生させるのではなく、建物全体を乾燥させている条件で運転することになる。このため過大なエネルギーの使用が発生し、海苔品質に影響を与えている。
このような状況において、海苔の品質維持とエネルギー削減に必要な業務は、乾燥海苔製造事業者及び作業者に大きな責任と負担を与えている。
詳細には、従来、海苔製造設備は、海苔製造装置が設けられた一つの建築物で構成されている。このため、乾燥に使用する空気の流路は、乾燥室の外部空間である建物全体の空間が使用されている。したがって、乾燥に関連する部屋構造や機器設置室の空気条件に影響され、エネルギー利用効率が低い(20〜30%)。
また、熱源室においてバーナーで生成する加熱空気は、外気を乾燥に適した温度に加熱される。加熱された空気の湿度は、自然法則により、加熱した温度に適合した湿度(空気線図に示される湿度)になる。乾燥室では、この加熱空気を海苔に吹きかけて海苔の温度を上昇させ、水分を蒸発させて乾燥を仕上げている。したがって、乾燥後の空気は、蒸発した水分により、湿度が高くなり、乾燥室の外へ排出する。しかし、排出した空気には、湿度が十分に上がらないまま排出され、乾燥に利用されていない空気も含まれている。このため、排出した空気の保有エネルギーの大半は、損失エネルギーとなる。
また、乾燥室内部の空気流路は、海苔の搬形態である垂直置きに対して海苔の下部から平行となるように上部に形成されている。乾燥空気の移動距離は、乾燥4段、約2mの空気流路となる。したがって、乾燥空気の流線は、海苔の垂直方向と斜めの流線となる。このため、乾燥空気は、海苔と交錯や散乱を繰り返し、乾燥に必要な部分に十分に届かず、乾燥効率が低くなり、エネルギー損失が発生する。
また、前記の影響により、乾燥効率を高めるため、乾燥室内に多量の乾燥空気を注入する大型の送風ファンを設置している。また、乾燥空気を乾燥機内部で効率よく通過させるため、大型ファンの吐出空気圧力を高めている。したがって、乾燥空気の空気流線は、さらに複雑化し、抵抗の少ない部分を通過するような流線が物理的に発生する。その流線は、乾燥機の側面の壁摩擦が小さいため、側面の壁を上昇する流線となる。したがって、乾燥空気は海苔の間を通過するのではなく、乾燥機側面を通過するため、乾燥に寄与しない流れとなり、乾燥効率が低下し、エネルギー損失が発生する。
また、前記の乾燥によって、排出された排出空気は、十分に海苔の水分を吸収せず、建物内に滞留し、建物外部に放出される。また、再利用が完全に実施されていないため、エネルギーの回収量が少なく、損失が発生している。
また、乾燥装置内の海苔の搬送の形態は、羽根チェーンベルトに海苔を縦置きに吊り下げて移動させる連続搬送である。このため、乾燥装置に投入前の水平置き搬送から、垂直置きに変更するための受け渡しをする。海苔の搬送を垂直置きに変更した場合、海苔が含んでいる水分が、水分の自重によって、海苔の下部に移動する。このため、海苔の形状が変化し、海苔の濃度にバラツキが生じ、いびつな形状となる。また、水分量によってはタレが生じ、品質規格に合わないものができる。
前記搬送方法時において、乾燥空気は、乾燥室底部から上部に向けて吹上るため、約15〜30mmの海苔の間を通過する。このとき、両海苔の間に物理的吸引力(隣側は逆向きの力)が作用し、振動が発生する。この振動は、海苔の含有水分が多い場合、海苔の密度を変化させ、海苔形状の粗密や穴、乾燥ムラ等が発生し、品質規格にあわなかったり、品質等級が低下するものができる。
また、前記乾燥空気は、乾燥効率を高めるため大型ファンを使用し、一定の空気量を供給する。このため、海苔の乾燥状況は、乾燥室底部に大量の熱が投入され、海苔の水分を吸収しながら上部へ移動する。乾燥室上部の空気は、温度が低下し、湿分が多い空気状態に変化する。したがって、乾燥室上部は、乾燥は効率的に実施されないため、乾燥ムラが生じるのを防止するために乾燥時間は長時間になる。また、大型ファンの大量な空気流のための気流が乾燥室の壁面に集中するため、乾燥ムラ、過乾燥による品質低下が発生し、品質規格の等級が低下する。
また、海苔の乾燥は、空気の対流及び速度によって水分を除去する乾燥が主であり、品質規格の味覚に対する海苔品質の向上ができない。そして、このような海苔を乾燥するための乾燥空気は、乾燥室内部の空気流路が海苔の搬送形状である垂直置きに対して平行となるように下部から上部に吹上げている。しかし、乾燥空気の移動距離が長いため、海苔の搬送移動と交錯する頻度が高くなり、乾燥空気は散乱し、乾燥に必要な部分に届かず、乾燥効率が低くなり、エネルギー損失が大きい。
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、海苔を乾燥させるための消費エネルギー量を削減できる海苔製造装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る海苔製造装置の構成は、
(1)海苔の製造工程別に設けられた、空気を乾燥させ循環させる熱源室ユニットと、海苔原料を抄いて脱水する抄き・脱水室ユニットと、脱水した海苔を乾燥させる乾燥室ユニットと、を備える海苔製造装置であって、
前記熱源室ユニット、前記抄き・脱水室ユニット及び前記乾燥室ユニットは、全体が断熱され、最短距離で接続され、
前記熱源室ユニット、前記抄き・脱水室ユニット及び前記乾燥室ユニットで必要な熱量及び空気量を個別に計算し制御することが可能な制御手段を更に備え、
前記熱源室ユニット、前記抄き・脱水室ユニット及び前記乾燥室ユニットは、任意の大きさで形成し組合せて使用することが可能であり、1つの建物内に収納可能であり、
前記乾燥室ユニットには、空気流路別に入口近傍に加圧空気ファン、出口近傍に誘引ガスファンが設置され、
前記制御手段は、前記加圧空気ファン及び前記誘引ガスファンを制御して、前記乾燥室ユニット内の空気流量を調整し、
前記加圧空気ファン近傍には、ダンパが設置され、前記乾燥室ユニット内圧力の制御を補完する。
本発明の海苔製造装置の上記(1)の構成によれば、海苔製造装置の工程別の熱源室ユニット、抄き・脱水室ユニット及び乾燥室ユニットを断熱し、これらを最短距離で接続したので、熱の放散による損失熱量の最少化が可能となり、消費エネルギー量の削減によるエネルギー原単位及び炭酸ガス排出原単位の削減が可能となる。したがって、海苔を乾燥させるための消費エネルギー量を削減できる海苔製造装置を提供できる。
また、上記(1)の構成によれば、加圧空気ファン及び誘引ガスファンの空気流量を調整する制御によって、乾燥室ユニット内の空気量のバランスを変えることが可能であり、乾燥室ユニット内を減圧して乾燥効率を高めることが可能となる。また、乾燥室ユニットの減圧効果を高める必要がある場合は、乾燥室ユニットの空気流路の入口近傍の加圧空気ファン近傍に設置したダンパで乾燥空気の流入量を制限する。これにより、乾燥室ユニット内の乾燥効率を高め、消費エネルギー量の削減によるエネルギー原単位及び炭酸ガス排出原単位の削減が可能となる。
例えば、加圧空気ファン圧力をP1、誘引ガスファン圧力をP2とすれば、P1=P2のとき、ΔP=P1−P2=0となり、炉内圧力ΔPは通常運転となる。一方、ダンパを閉めていくとP1は小さくなるのでΔP<0となり、圧力が負となり、乾燥室ユニット内が減圧される。このように、ダンパは、空気流入量を絞り、ΔPを高める。勿論、加圧空気ファンの圧力を回転数で制御し、流入量及び加圧圧力を減少させ同様の効果を得ることも可能である。しかし、ダンパを設置することで、完全に防ぐことができない海苔の搬入口及び搬出口からの空気流入を想定し、乾燥室ユニット内の減圧を効果的に行うことができる。
本発明の海苔製造装置の上記(1)の構成においては、以下の(2)〜(17)のような構成にすることが好ましい。
(2)前記乾燥室ユニットは、外気空気、排出空気、加熱空気及び循環空気に必要なダクトと一体化され、
前記ダクトは、
前記乾燥室ユニットの周囲に組み込まれ
熱の利用目的に応じて、必要数のダクトが設置される。
上記(2)の好ましい構成によれば、ダクトは、乾燥室ユニットと一体化され、乾燥室ユニットの周囲に配置したので、ダクトを通過する排出空気が保有する熱量を、断熱性能の向上、熱の再利用に活用でき、熱の放散による損失熱量の最少化が可能となり、消費エネルギー量の削減によるエネルギー原単位及び炭酸ガス排出原単位の削減が可能となる。
(3)前記乾燥室ユニット内において、前記ダクトの側面には、前記制御手段に制御される複数の側面ファンが設置され、海苔の側面から乾燥空気を送ることが可能である。
上記(3)の好ましい構成によれば、側面ファンにより、海苔の側面から乾燥空気を送ることで、例えば、垂直置きで搬送している海苔間に効率よく空気を通過させることが可能となり、乾燥効率を高めることができる。また、側面ファンが並列に複数設置されたファン群を、メインファンである加圧空気ファンと誘引ガスファンの間に直列に設置することで、メインファンの間に直列に設置したファン群の並行運転となるため、海苔を乾燥させるための空気流量を細かく制御できる。この制御は、制御手段が、加圧空気ファン、誘引ガスファン及び側面ファンの回転数制御を細かく実施することで、海苔表面に必要量の乾燥空気を供給することができる。
(4)前記制御手段は、
空気流路別に入口近傍に設置された加圧空気ファンに供給される電流の測定結果を空気流量に換算して、前記ダクト内の圧力と前記空気流量に基づき、前記加圧空気ファンのサージング発生を予測し、警報し、
前記サージング発生が予測された場合に、前記加圧空気ファン又は前記側面ファンによる空気流量を調整してサージングを防止する。
上記(4)の好ましい構成によれば、制御手段により、加圧空気ファンのサージング発生を予測し、警報し、サージング発生が予測された場合に、加圧空気ファン又は側面ファンによる空気流量を調整してサージングを防止することで、海苔の乾燥状態の変動を防止することができる。
(5)前記乾燥室ユニットの天井部に設置され、空気流の壁摩擦係数を低下させる凹及び凸形状をした整流板を更に備え、
前記整流板は、前記誘引ガスファン方向に傾けて設置されている。
上記(5)の好ましい構成によれば、整流板を乾燥室ユニットの天井部に設置することで、誘引ガスファンによって排出される空気流において、整流板近傍にカルマン渦が発生し、摩擦抵抗が減少するため、乾燥室ユニット内の空気を容易に外部へ誘引し、排出することができる。
(6)前記制御手段は、
前記側面ファンの送風圧力及び空気流量の調整を、1個単位の前記側面ファンの個別制御又は複数の前記側面ファンを群とした群制御により行い、
前記個別制御又は前記群制御において、前記乾燥室ユニット内部に設置された単独または複数の温度計、湿度計の計測値で、前記側面ファンの回転数を制御する。
上記(6)の好ましい構成によれば、制御手段が側面ファンの送風圧力及び空気流量の調整を、1個単位の側面ファンの個別制御又は複数の側面ファンを群とした群制御により行うことで、決め細かな風量調整が可能となり、海苔の乾燥品質を高め、乾燥効率を向上することができる。また、側面ファンの群を多数の小型汎用ファンで構成することで、製造コスト及びメンテナンス費の削減効果が得られる。
(7)前記側面ファンは、前記乾燥室ユニット内において、上下方向にスライド移動させることで着脱可能である。
上記(7)の好ましい構成によれば、側面ファンは、乾燥室ユニット内において、上下方向にスライド移動させることで着脱可能としたので、例えば、乾燥室ユニット内において上から引き抜き可能であり、容易に保守メンテナンスが可能となり、保守費を削減することができる。
(8)前記熱源室ユニットには、燃焼バーナー及びヒートポンプが設けられ、
前記乾燥室ユニット内における海苔の乾燥状況によって、前記燃焼バーナーとヒートポンプとを使い分けることが可能である。
上記(8)の好ましい構成によれば、例えば、燃焼バーナーは、海苔の乾燥の加熱工程における水分量の多い序盤及び中盤の段階で使用し、低温の海苔と付属する治具を加熱し、乾燥させ、乾燥速度を高める。ところが、乾燥の中盤以降では、海苔の水分の蒸発拡散速度と乾燥用空気の加熱速度が一致しないため、乾燥用の空気は、有効に使用されず排出されてしまう。この時、ヒートポンプを使用する。ヒートポンプは、低温で低湿度の乾燥空気を生成できるため、乾燥用の温熱、冷熱空気を生成して、除湿または加湿をして、乾燥品質のバラツキを削減し、品質を安定させることが可能となる。
(9)前記制御手段は、
海苔乾燥中盤以降の乾燥時に、温度35℃〜45℃の範囲、湿度0.014〜0.0108kg/kg’(DA)の範囲で、前記ヒートポンプを制御して、排出された空気を循環して使用して熱回収し、
冷風乾燥時に、温度15℃〜40℃、湿度0.0105〜0.0140kg/kg’(DA)の範囲で、前記ヒートポンプを制御する。
上記(9)の好ましい構成によれば、ヒートポンプは、ダクトによる空気循環回路を形成し、循環する空気をヒートポンプの熱源として利用し、熱源の効率COP(Coefficient Of Performance)を高める効果を得ることができる。ヒートポンプによる加熱は、乾燥機内の水分を排出する際、冷却コイルによる除湿を行うことで、加熱された空気が乾燥機外に排出されることを防止する効果が得られ、熱効率が向上する。
ここで、従来の乾燥方式では、公知の空気線図によれば、0.006kg(乾燥工程での水分変化量)の水分を蒸発させるために、56kJ(乾燥空気の加熱量=温度変化+湿度変化)の加熱が必要である。しかし、本発明によるヒートポンプを用いた乾燥方式では、公知の空気線図によれば、0.006kg(乾燥工程での水分変化量)の水分を蒸発させるための熱量は22kJ(乾燥空気の冷却除湿熱量)であり、従来の乾燥方式に比べ44%に減少する。また、ヒートポンプの排熱を利用して加熱(乾燥空気の加熱量)するため、加熱のためのエネルギー投入は不要である。
(10)前記乾燥室ユニットの内部に、乾燥熱源として、輻射熱を放射する遠赤外線発生装置を更に備え、
遠赤外線発生装置は、
セラミックで形成された板構造または棒構造の形状を有し、
前記乾燥室ユニットの天井面、側面、床面の壁として用いられる。
上記(10)の好ましい構成によれば、海苔の乾燥経路の移動面となる乾燥室ユニットの天井面、側面、床面に、遠赤外線発生装置を設置して、遠赤外線を放射して、海苔を乾燥させることができる。遠赤外線発生装置の輻射熱により形成される空気の流路は、独立した空気流路となり、乾燥空気や排出空気の乱流による空気の流れの閉塞を軽減し、流路損失を低減し、乾燥効率を高める効果が得られる。また、遠赤外線発生装置は、乾燥用加熱空気の熱を熱源とし、遠赤外線による輻射熱を発生させる。輻射熱は、海苔を空気流に関係なく電磁波として効果的に海苔を加熱することができる。水の分子に共鳴吸収が発生するのは、赤外線領域であり、中でも長波長の遠赤外線帯域では強い吸収特性を有し、水分子が効率よく加熱される。このため、乾燥ムラが軽減され海苔の品質向上効果が得られる。また、加熱空気の熱以外の電気、ガス等の熱源で加熱して遠赤外線を大量に発生させ、乾燥効率の向上を図り、海苔の品質向上効果を得てもよい。また、海苔の表面温度は水分の蒸発潜熱によって低温に保たれ、遠赤外線発生装置は乾燥用加熱空気により高温に保たれることから、輻射による伝熱効果が得られる。
(11)前記乾燥室ユニットの内部には、海苔を搬送する搬送装置が設けられ、
前記搬送装置は、
海苔の水分が多い序盤においては海苔を寝せた状態の水平置きにして搬送する水平搬送と、
海苔の乾燥が進み時間をかけて乾燥するときには海苔を吊り下げ状態の垂直置きにして搬送する垂直搬送と、を組み合わせて搬送する。
ここで、搬送装置に搬送される脱水工程直後の海苔は水分を多量に含んでいる。この海苔を垂直置きで乾燥を開始すると、海苔の水分が海苔の下部に移動するため、海苔の形状が変動し、海苔密度、表面形状が変化(例えば、上部に比べ、下部が肥大する)する。上記(11)の好ましい構成によれば、序盤、例えば、脱水直後である乾燥室ユニット入口の海苔は水平置きとして搬送することで、脱水後の形状を保持することができるため、海苔密度、形状を保持しながら初期乾燥を実施することが可能となる。また、初期乾燥終了後に垂直置き乾燥に切り替えて搬送することで乾燥室ユニット内の海苔の枚数の密度を高めて効率的な乾燥をすることができる。
(12)前記搬送装置は、
単段又は複数段の構造とすることが可能であり、
前記水平搬送と前記垂直搬送との組み合わせが変更可能であり、
海苔が載置される簾と、前記簾の一端側に接続された外側羽根チェーンと、前記簾の他端側に接続された内側羽根チェーンと、を備え、
前記外側羽根チェーン及び前記内側羽根チェーンは、互いに同期され、同時に所定方向に回動することで、前記簾を、前記乾燥室ユニットの入口から、折り返し位置を介して、前記乾燥室ユニットの出口に向かって、水平方向に搬送可能であり、
前記外側羽根チェーンは、前記折り返し位置おいて、前記内側羽根チェーンより、前記乾燥室ユニットの入口又は出口から離れた位置まで延び、
前記簾は、
一端側から、前記乾燥室ユニットの入口から前記折り返し位置に搬送され、
前記折り返し位置おいて、海苔を寝せた状態のまま、上下反転することなく、上下方向に搬送され、
他端側から、前記折り返し位置から前記乾燥室ユニットの出口に搬送される。
上記(12)の好ましい構成によれば、外側羽根チェーンと内側羽根チェーンとで海苔が載置される簾を水平方向に搬送し、外側羽根チェーンを、折り返し位置おいて、内側羽根チェーンより、乾燥室ユニットの入口又は出口から離れた位置まで延すことで、簾を上下反転することなく、安定的に水平にターンすることが可能となる。
(13)前記垂直搬送される海苔の下方に配置された垂直乾燥吸気ダクトと、前記垂直搬送される海苔の上方に配置された垂直乾燥排気ダクトと、を有し、
前記垂直乾燥吸気ダクト及び前記垂直乾燥排気ダクト内には、前記制御手段に制御される複数の垂直ファンが設置され、垂直搬送される海苔に下方から上方に向けて乾燥空気を送ることが可能である。
上記(13)の好ましい構成によれば、垂直搬送される海苔の下方に配置された垂直乾燥吸気ダクト内の垂直ファンにより、垂直搬送される海苔の下方から乾燥空気を送風し、垂直搬送される海苔の上方に配置された垂直乾燥排気ダクト内の垂直ファンにより、垂直搬送される海苔の上方から乾燥室ユニット内の空気を排気できる。これにより、吊り下げ状態の海苔を効率的に乾燥空気に曝すことができる。
(14)前記垂直乾燥吸気ダクトの送風口近傍及び/又は前記垂直乾燥排気ダクトの吸気口近傍には、前記制御手段に制御され、前記送風口から送風される乾燥空気及び/又は前記吸気口から吸気される乾燥空気の流れを変化させ、前記垂直搬送される海苔に送風する乾燥空気の流量を調整する調整部を、備える。
上記(14)の好ましい構成によれば、調整部により、垂直乾燥吸気ダクトの送風口から送風される乾燥空気及び/又は垂直乾燥排気ダクトの吸気口から吸気される乾燥空気の流れを変化させ、垂直搬送される海苔に送風する乾燥空気の流量を調整できる。これにより、垂直ファンのみでなく、調整部によっても、乾燥空気の流量を調整できるので、より細やかな乾燥空気の流量制御が可能となる。
(15)前記搬送装置は、
前記水平搬送より、海苔を上下方向に傾斜させた斜め置きにして搬送する斜め搬送が可能であり、
前記斜め搬送を上下方向に複数回折り返して搬送可能である。
上記(15)の好ましい構成によれば、斜め搬送を上下方向に複数回折り返して搬送するので、同一の床面積において、海苔が載置された簾を水平搬送した場合に比べ、より多くの海苔を搬送できるので、海苔の乾燥を大量に、高速で連続して実施することが可能となる。
(16)前記斜め搬送を上下方向に折り返したことにより形成された、折り返した位置を挟んで互いに対向する、下方に傾斜された海苔と上方に傾斜された海苔との間の空間に、熱を発散する加熱装置を、更に備え、
前記加熱装置は、廃熱回収空気又は蒸気を熱媒体とする。
上記(16)の好ましい構成によれば、斜め搬送における搬送空間に、廃熱回収空気又は蒸気を熱媒体とする加熱装置を設けることで、高温度の飽和蒸気を使用可能であり、海苔の搬送速度を速めても、海苔を適切に乾燥することができるので、海苔の乾燥の作業効率を向上することが可能となる。
(17)前記制御手段は、
海苔品種、海苔摘採回数、塩分濃度、海苔ミンチ幅を示す作業者データと、
外気、建物内空気の乾球温度及び相対湿度を示す自然環境空気データと、
前記乾燥室ユニット内の乾球温度及び相対湿度を示す加熱空気データと、
乾燥海苔の水分量を示す乾燥仕上がりデータと、を受け付け、
前記作業者データに基づき、前記熱源室ユニットで加熱する空気の熱量及び空気量を変更する必要があることを報知し、
前記自然環境空気データに基づき、前記熱源室ユニットで加熱する空気の熱量及び空気量を制御し、
前記加熱空気データに基づき、前記熱源室ユニットで加熱する空気の熱量、空気量及び湿度を制御し、
前記乾燥仕上がりデータに基づき、海苔の品質に影響を及ぼした要因を解析し、解析結果を報知する。
上記(17)の好ましい構成によれば、例えば、作業者データの全てのデータのうち1個または複数を独立変数として選定し、他データを従属変数として多変量統計解析を実施し、熱源室ユニットで加熱する空気の温度、風量の制御量を変更する必要性を作業者へリアルタイムでモニター画面及び警報で報知することができる。この場合、制御量変更を熱源装置、各種ファン等の制御量バイアスを変更して海苔製造装置の運転制御を行ってもよい。
また、例えば、自然環境空気データに基づき、絶対湿度及びエンタルピーを計算し、熱源室ユニットで加熱する空気の温度及び流量の制御に用いたり、計算結果をリアルタイムでモニター画面及び警報で報知したりすることができる。
また、例えば、加熱空気データに基づき、絶対湿度及びエンタルピーを計算し、海苔の乾燥状態を判断し、熱源室ユニットで加熱する空気の量、温度、湿度の制御に用いたり、側面ファンの運転数、運転場所及び乾燥室真空度の制御に用いたり、この制御結果と乾燥仕上がりデータと多変量統計解析を実施し、加熱空気量、側面ファン、乾燥室真空度の最適量を見出して、リアルタイムモニター画面で報知したりすることができる。
また、例えば、乾燥仕上がりデータに基づき、乾燥海苔の水分量、重量、形状異変データを独立変数とし、前記の全てのデータまたは、特定のデータを従属変数として、多変量解析を行い、独立変数に関連する部分の品質影響因子を見いだしたり、解析結果をリアルタイムモニター画面で報知したりすることができる。
そして、上記データに基づき、乾燥室ユニット内の温度湿度を細かく変化させるため、熱源室ユニットのバーナーの運転時間、燃焼度を調整して加熱空気の温度を35℃〜45℃の範囲、湿度を0.014〜0.0108kg/kg’(DA)の範囲で制御する。また、ヒートポンプで生成する加熱空気は、温熱温度を35℃〜45℃の範囲、湿度を0.014〜0.0108kg/kg’(DA)の範囲、冷風乾燥させる場合は、冷熱空気温度を15℃〜40℃の範囲、湿度を0.0105〜0.0140kg/kg’(DA)の範囲で調整する制御を行うことで、海苔の品質を向上できる。
本発明によれば、海苔を乾燥させるための消費エネルギー量を削減できる海苔製造装置を提供できる。
図1は、本発明の一実施の形態における海苔製造装置の概要を説明する図である。 図2は、本発明の一実施の形態における海苔製造装置の全体構成の側面を概略的に示す図である。 図3は、図2に示す本発明の一実施の形態における乾燥室ユニットの下階のAA’断面図である。 図4は、本発明の一実施の形態における側面ファンを説明する図である。図4(a)は側面ファンを正面から視た図であり、図4(b)は図4(a)における側面ファンのBB’断面図である。 図5は、本発明の一実施の形態における整流板を説明する図である。図5(a)は整流板を側面から視た図であり、図5(b)は整流板を正面から視た図である。 図6は、本発明の一実施の形態における遠赤外線発生装置を説明する図である。 図7は、本発明の一実施の形態における搬送装置を説明する図である。図7(a)は搬送装置を上面から視た図であり、図7(b)は搬送装置を側面から視た図である。 図8は、本発明の一実施の形態の変形例における搬送装置を説明する図である。 図9は、本発明の一実施の形態における混気ユニットを燃焼ヒータに適用した状態を示す図である。 図10は、本発明の一実施の形態における混気ユニットをHPに適用した状態を示す図である。 図11は、本発明の一実施の形態における混気ユニットをHPに適用した状態を示す図である。 図12は、本発明の一実施の形態における混気ユニットをHPに適用し、HPに外気流路を形成可能とした例を説明する図である。図12(a)はHPに外気流路を形成していない状態を示し、図12(b)はHPに外気流路を形成した状態を示している。 図13は、本発明の一実施の形態の別例における海苔製造装置の概要を説明する図である。 図14は、本発明の一実施の形態の別例における調整部を説明する図である。 図15は、本発明の一実施の形態の別例における海苔製造装置の熱源室ユニットを説明する図である。
以下、好適な実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施の形態は本発明を具現化した例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の海苔製造装置は、海苔の製造工程別に設けられた、空気を乾燥させ循環させる熱源室ユニットと、海苔原料を抄いて脱水する抄き・脱水室ユニットと、脱水した海苔を乾燥させる乾燥室ユニットと、を備え、熱源室ユニット、抄き・脱水室ユニット及び乾燥室ユニットは、全体が断熱され、最短距離で接続され、熱源室ユニット、抄き・脱水室ユニット及び乾燥室ユニットで必要な熱量及び空気量を個別に計算し制御することが可能な制御手段を更に備え、熱源室ユニット、抄き・脱水室ユニット及び乾燥室ユニットは、任意の大きさで形成し組合せて使用することが可能であり、1つの建物内に収納可能である。
これにより、海苔製造装置の工程別の熱源室ユニット、抄き・脱水室ユニット及び乾燥室ユニットを断熱し、これらを最短距離で接続したので、熱の放散による損失熱量の最少化が可能となり、消費エネルギー量の削減によるエネルギー原単位及び炭酸ガス排出原単位の削減が可能となる。したがって、海苔を乾燥させるための消費エネルギー量を削減できる。
[海苔製造装置の全体構成]
まず、本発明の一実施の形態における海苔製造装置の全体構成について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における海苔製造装置の概要を説明する図である。
図1に示すように、海苔製造装置1は、海苔の製造工程別に設けられた、空気を乾燥させ循環させる熱源室ユニット10と、海苔原料を抄いて脱水する抄き・脱水室ユニット20と、脱水した海苔を乾燥させる乾燥室ユニット30と、乾燥させた海苔を出荷可能な状態に仕上げる作業室40と、を備える。
熱源室ユニット10、抄き・脱水室ユニット20及び乾燥室ユニット30は、全体が断熱され、最短距離で接続されている。具体的には、熱源室ユニット10、抄き・脱水室ユニット20及び乾燥室ユニット30は、それぞれ各製造工程で使用される装置を収容する室が公知の断熱パネルにより形成されている。熱源室ユニット10、抄き・脱水室ユニット20及び乾燥室ユニット30は、各ユニットの室が断熱パネルにより組み立てられ、互いに隣接して配置され、後述するダクト(図2参照)と共に一体となり隙間なく配置される。
これにより、断熱効果や熱の放熱面積が小さくなり、放熱量が少なくなる。したがって、海苔製造装置1全体を収容する建物は、断熱性を考慮することなく、任意の構造とすることが可能となり、例えば、簡易なプレハブ建物や、既存の建物を利用することも可能となる。
また、熱源室ユニット10、抄き・脱水室ユニット20及び乾燥室ユニット30は、海苔製造装置1の性能や、海苔製造装置1を収容する建物の大きさ等に応じて、任意の大きさのユニットとし、これらのユニットを組み合わせて使用することができる。
図2は、本発明の一実施の形態における海苔製造装置の全体構成の側面を概略的に示す図である。海苔製造装置1は、更に、熱源室ユニット10及び乾燥室ユニット30間において空気を流通する各種ダクトと、各種ダクトに設けられた各種ファンと、海苔を搬送する搬送装置60と、熱源室ユニット10、抄き・脱水室ユニット20及び乾燥室ユニット30で必要な熱量及び空気量を個別に計算し制御することが可能な制御部70と、を備える。
熱源室ユニット10は、制御部70の制御により、燃料を燃焼させて、バーナーにより加熱空気を生成する燃焼ヒータ11と、制御部70の制御により、燃焼ヒータ11により加熱され熱源室ユニット10を通過し各種ダクトを介して回収された循環空気の熱を回収し、乾燥空気を生成するヒートポンプ(以下、HPとも言う。)12と、備える。
乾燥室ユニット30は、搬送装置60により海苔を寝せた状態の水平置きにして搬送する水平搬送する、上階31と、搬送装置60により海苔を吊り下げ状態の垂直置きにして搬送する垂直搬送する下階32と、を備える。
上階31には、主に、燃焼ヒータ11により生成された加熱空気が供給される。
下階32には、主に、HP12により生成された乾燥空気が供給される。
また、本実施形態において、上階31及び下階32は、それぞれ上層及び下層の2層構造で構成されているが、海苔製造装置1を収容する建物の大きさ等に応じて、1層でもよいし、3層以上でもよい。
なお、制御部70の制御により、乾燥室ユニット30の温度や湿度に応じて、上階31も、燃焼ヒータ11により生成された加熱空気に代え又は共に、HP12により生成された乾燥空気を供給してもよい。また、例えば、HP12の故障時等においては、上階31及び下階32共に、燃焼ヒータ11により生成された加熱空気を供給してもよい。
上記各種ダクトは、ヒータ送りダクト51と、排出空気ダクト52と、HP送りダクト53と、加熱空気用ダクト54と、循環空気用ダクト55と、外気空気用ダクト56と、を含む。
また、上記各種ファンは、ダクト内の空気を乾燥室ユニット30に流入する加圧空気ファン81及び側面ファン82と、乾燥室ユニット30内の空気をダクト内に誘引する誘引ガスファン83と、を含む。
ヒータ送りダクト51は、一端が熱源室ユニット10の燃焼ヒータ11に接続され、他端が乾燥室ユニット30の上階31に接続されている。
排出空気ダクト52は、乾燥室ユニット30の天井に配置され、一端が誘引ガスファン83を介して乾燥室ユニット30に接続され、分岐位置において他端側が2つに分岐し、一方が外気に開放され、他方が燃焼ヒータ11に接続されている。
これにより、燃焼ヒータ11により生成された加熱空気は、ヒータ送りダクト51を流通し、加圧空気ファン81により乾燥室ユニット30の上階31に流入し、乾燥室ユニット30の上階31を流通して、誘引ガスファン83により乾燥室ユニット30の上階31から排出空気ダクト52に誘引され、排出空気ダクト52を流通し、一部が外部に排出され、一部が燃焼ヒータ11に供給され循環する。
HP送りダクト53は、一端が熱源室ユニット10のHP12に接続され、他端が加熱空気用ダクト54に接続されている。
図3は、図2に示す本発明の一実施の形態における乾燥室ユニットの下階のAA’断面図である。
加熱空気用ダクト54は、乾燥室ユニット30の下階32の壁面及び搬送装置60により垂直搬送されている海苔の側面に配置され、当該海苔に対面する面(側面)に、側面ファン82が複数配列されて設けられている。
図2に戻って、循環空気用ダクト55は、乾燥室ユニット30の天井に配置され、一端が誘引ガスファン83を介して乾燥室ユニット30に接続され、他端側が2つに分岐し、一方が外気に開放され、他方がHP12に接続されている。また、循環空気用ダクト55の底面(乾燥室ユニット30の上階31の天井部)には、複数の誘引ガスファン83が複数並列されて設けられている。
これにより、HP12により生成された加熱空気や乾燥空気は、HP送りダクト53を流通し、加圧空気ファン81により加熱空気用ダクト54に流入し、加熱空気用ダクト54の側面に設けられた側面ファン82により乾燥室ユニット30の下階32に流入し、乾燥室ユニット30の下階32から上階31を流通して、誘引ガスファン83により乾燥室ユニット30の上階31から循環空気用ダクト55に誘引され、循環空気用ダクト55を流通し、一部が外部に排出され、一部がHP12に供給され循環する。
外気空気用ダクト56は、一端が外気に開放され、他端が燃焼ヒータ11及びHP12に接続されている。
これにより、燃焼ヒータ11及びHP12には、外気空気用ダクト56から外部の空気が供給される。
(ダクトのユニット構造)
このように、乾燥室ユニット30には、乾燥空気、排出空気、循環空気に必要なダクトが一体化されている。そして、乾燥室ユニット30から排出される空気は、乾燥室ユニット30内の室温や湿度に応じて、一部又は全て再利用可能である。排出される空気が保有する熱量を利用することで、各ユニットの断熱性能の向上が容易となり、各ユニットを組み立てて所定の断熱性能を確保することが容易となる。
また、乾燥室ユニット30と各ダクトを一体化することで、熱の放散面積が少なくなり、損失熱量の最少化が可能となり、消費エネルギー量の削減によるエネルギー原単位及び炭酸ガス排出原単位の削減が可能となる。
また、本実施形態の海苔製造装置1は、熱の利用目的に応じて、必要数のダクトを設置する機能を有するユニット構造である。
例えば、乾燥室ユニット30の上段に比較的高温多湿の空気を流入させ、中段に比較的中温中湿の空気を流入し、下段に比較的中温低湿の空気を流入するように、それぞれ別々のダクトを設けてもよい。
このように、加圧空気ファン81及び誘引ガスファン83による空気流量制御によって、乾燥室ユニット30に流入又は乾燥室ユニット30から誘引する空気量のバランスを変え、乾燥室ユニット30内を減圧して乾燥効率を高めることが可能となる。
(減圧乾燥効果)
また、ヒータ送りダクト51やHP送りダクト53の加圧空気ファン81が設けられた出口近傍にダンパ100を設置し、このダンパ100を乾燥室ユニット30内の圧力の制御を補完してもよい。
例えば、加圧空気ファン圧力をP1、誘引ファン圧力をP2、乾燥室ユニット30内圧力をΔPとすれば、P1=P2のとき、ΔP=P1−P2=0となる。一方、ダンパ100を閉めていくとP1は小さくなるので、ΔP<0となり、乾燥室ユニット30内圧力が負となり、減圧される。
このように、ダンパ100を設けることで、乾燥室ユニット30内への空気流入を絞り、ΔPを変化させることができる。例えば、乾燥室ユニット30の減圧効果を高める必要がある場合は、ダンパ100で乾燥空気の流入量を制限する。減圧効果を高めることで、乾燥効率が向上し、消費エネルギー量の削減によるエネルギー原単位及び炭酸ガス排出原単位の削減が可能となる。
なお、ダンパ100を設けずに、加圧空気ファン圧力の回転数を制御し、乾燥室ユニット30内への空気流量及び加圧圧力を減少させ同様の効果を得ることも可能である。しかし、完全に防ぐことができない海苔の搬入口及び搬出口からの空気流入を想定し、減圧が効果的にできるために、ダンパ100を設置することが望ましい。
(側面ファンの設置と制御)
側面ファン82により、海苔の側面から乾燥空気を送ることで、海苔間に効率よく空気を通過させることが可能となり、乾燥効率を高めることができる。
側面ファン82は、並列に設置されたファン群が誘引ガスファン83と加圧空気ファン81の間に直列に設置されている。このような配置は、加圧空気ファン81と直列に設置した加圧空気ファン81より小型のファンである側面ファン82の並行運転となるため、海苔を乾燥させる空気量を細かく制御できる。側面ファン82を比較的小型のファンを複数配列することで、圧力を上げずに空気の流量を増加することができる。
このような制御により、各ファンの回転数制御を細かく実施し、海苔表面に必要量の加熱空気や乾燥空気を供給することが可能となる。
また、乾燥室ユニット30内の各段の空気流路の側面に、多数の側面ファン82を設置して、海苔の側面から乾燥空気を送る、送風機能を実現できる。これにより、垂直搬送により密集した海苔間に効率よく空気を通過させることが可能となり、乾燥効率を高めることが可能となる。
また、側面ファン82の送風圧力及び流量調整は、乾燥室ユニット30内部に設置された単独又は複数の温度、湿度計により構成されたセンサ71の計測値で、回転数の制御を1個単位で側面ファン82を制御する個別制御及び複数の側面ファン82を群とした群制御により行うことができる。
これにより、きめ細やかな風量調整が可能となり、海苔の乾燥品質、乾燥効率を向上させることができる。また、多数の小型汎用ファンの活用が可能であり、製造コスト及びメンテナンス費の削減効果が得られる。
(側面ファンの設置構造)
図4は、本発明の一実施の形態における側面ファンを説明する図である。図4(a)は側面ファンを正面から視た図であり、図4(b)は図4(a)における側面ファンのBB’断面図である。
側面ファン82は、乾燥室ユニット30内において、上下方向にスライド移動させることで着脱可能である。
詳細には、側面ファン82は、側面ファンユニット820により固定されている。側面ファンユニット820は、複数の側面ファン82が上下方向に配列され固定された固定板821と、加熱空気用ダクト54の側面に形成された開口部54aを挟んで一対で設けられ、断面がL字形状に形成され、上下方向に延びるファン取付金具822と、を備える。
一対のファン取付金具822は、互いの間隔が固定板821の幅と略同一の寸法で配置され、上方から互いの間に、固定板821が挿入される。また、側面ファン82をメンテナンス等する場合には、一対のファン取付金具822の間から、側面ファン82が取り付けられた固定板821を、上方に抜き出す。
これにより、固定板821に縦方向に各段に必要な数の側面ファン82を設置し、この固定板821を一対のファン取付金具822の間に、例えば、乾燥室ユニット30の天井部から、下方にスライドさせて差し込み、取り付け及び取り外しが可能となり、加熱空気用ダクト54の中央部に側面ファン82を設置しても容易に保守メンテナンスが可能となる。
よって、側面ファン82を乾燥室ユニット30上部から引き抜くことが可能となり、容易に保守メンテナンスができ、海苔の乾燥作業を停止することなく、点検修理ができるため、保守費の削減ができる。
(誘引空気のダクトの整流板)
図5は、本発明の一実施の形態における整流板を説明する図である。図5(a)は整流板を側面から視た図であり、図5(b)は整流板を正面から視た図である。
循環空気用ダクト55の底面(乾燥室ユニット30の天井部)には、空気流を遮る位置に配置され、凹及び凸形状をした整流板551が配置されている。
整流板551は、誘引ガスファン83方向に傾けて交互に設置されカルマン渦を発生させ、整流板551下方を流通する空気流の壁摩擦係数を低下させる。
ここで、側面ファン82から乾燥室ユニット30内に流入する乾燥空気は、垂直搬送される海苔の側面に送風される。そして、乾燥空気は、海苔列の1列又は複数列の海苔列の両側面から流入するため、海苔の1枚または、複数枚の間を容易に通過し、海苔列の中央部空間に流出する。このため、乾燥室ユニット30の中央部は、両面から噴き出した乾燥空気が衝突し、渦流を発生し、誘引ガスファン83によって、循環空気用ダクト55内に誘引され、海苔は均一に乾燥される。この渦流による排出時の空気抵抗を低下させる。
本実施形態によれば、循環空気用ダクト55の一部に、凹部形状と凸部形状をした整流板551を、誘引ガスファン83方向に若干傾けて交互に配置した。これにより、誘引ガスファン83に誘引された空気流が整流板551を通過する際に、整流板551の影響によって小さなカルマン渦が発生し、空気流の摩擦抵抗が減少し、排出される空気が、容易に循環空気用ダクト55内誘引され、乾燥室ユニット30外部へ排出される。
したがって、排出する空気流における空気抵抗が小さくなるため、誘引ガスファン83の動力を低くすることが可能となり、エネルギーの消費量を低減できる。
(遠赤外線発生装置の形状と配置)
図6は、本発明の一実施の形態における遠赤外線発生装置を説明する図である。
遠赤外線発生装置110は、乾燥室ユニット30の内部に、乾燥熱源として設けられ、輻射熱を放射する。遠赤外線発生装置110は、セラミックで形成された板構造又は棒構造の形状を有する。
遠赤外線発生装置110は、海苔を搬送する搬送装置60を囲むように、海苔の乾燥経路の移動面の上下又は/及び左右に配置される。また、遠赤外線発生装置110は、乾燥室ユニット30の内部構造の天井面、側面、床面の壁として用いてもよい。
(遠赤外線発生装置の形状と配置)
海苔を搬送する搬送装置60を囲むように、海苔の乾燥経路の移動面の上下左右に、遠赤外線発生装置110を配置することで、遠赤外線発生装置110で形成した空気の流路が形成できる。この遠赤外線発生装置110で形成した空気の流路は、独立した空気流路となり、乾燥空気や排出空気の乱流による空気の流れの閉塞を軽減し、流路損失を低減し、乾燥効率を高める効果が得られる。なお、この独立した空気流路は遠赤外線発生装置110以外の他の材料によっても形成してもよい。
(輻射熱利用)
遠赤外線発生装置110は、乾燥用加熱空気の熱を熱源とし、遠赤外線による輻射熱を発生させる。輻射熱は、海苔を空気流に関係なく電磁波として効果的に海苔を加熱することができる。水の分子に共鳴吸収が発生するのは、赤外線領域であり、中でも長波長の遠赤外線帯域では強い吸収特性を有し、水分子が効率よく加熱される。このため、海苔の乾燥ムラが軽減され、海苔の品質向上効果が得られる。また、加熱空気の熱以外の電気、ガス等の熱源で加熱して遠赤外線を大量に発生させ、乾燥効率の向上を図り、海苔の品質向上効果を得ることもできる。
(乾燥室内の海苔搬送装置)
図2に戻って、乾燥室ユニット30内の海苔の搬送装置60は、上階31における海苔を水平置きにした水平置き搬送と、下階32における海苔を垂直置きにした吊り下げ状態の垂直搬送と、の組み合わせにより構成されている。
これにより、海苔の乾燥効率と品質改善効果を得ることができる。
(水平置き乾燥)
搬送装置60に搬送される脱水工程直後の海苔は水分を多量に含んでいる。この海苔を垂直置きで乾燥を開始すると、海苔の水分が海苔の下部に移動するため、海苔の形状が変動し、海苔密度、表面形状が変化する。このため、脱水工程直後の海苔は水平置きにした水平置き搬送で乾燥室ユニット30内に搬送する。
この水平置き搬送によれば、海苔の脱水後の形状を保持することができるため、海苔密度、形状を保持しながら初期乾燥を実施することが可能となる。そして、初期乾燥終了後に垂直搬送に切り替えて搬送することで、乾燥室ユニット30内の海苔の枚数の密度を高めて効率的な乾燥をすることができる。
(水平置き搬送機構)
搬送装置60は、図2に示すように複数段の構造としてもよいし、単段の構造としてもよい。即ち、搬送装置60は、海苔の水分量によって水平移動の乾燥段数を変更することができる。また、搬送装置60は、垂直・水平搬送を組み合わせる変更機構61を有している。したがって、搬送装置60によれば、十分に海苔を乾燥することが可能であるため、乾燥品質を向上させることができる。
図7は、本発明の一実施の形態における搬送装置を説明する図である。図7(a)は搬送装置を上面から視た図であり、図7(b)は搬送装置を側面から視た図である。
搬送装置60は、海苔表面を表から裏への変更をせず水平にターンするターン機能を有している。詳細には、搬送装置60は、海苔が載置される簾601と、簾601の一端側及び他端側を支持する支持棒602と、一端側の支持棒602の両端をそれぞれ支持する一対の外側羽根チェーン603と、他端側の支持棒602の両端をそれぞれ支持する一対の内側羽根チェーン604と、を備える。
外側羽根チェーン603及び内側羽根チェーン604は、制御部70の制御により、互いに同期され、同時に所定方向に回動することで、簾601を、乾燥室ユニット30の入口から、折り返し位置605を介して、乾燥室ユニット30の出口や、垂直搬送に変更する変更機構61(図2参照)に向かって、水平方向に搬送可能である。
外側羽根チェーン603は、折り返し位置605おいて、内側羽根チェーン604より、乾燥室ユニットの入口、出口又は変更機構61(図2参照)から離れた位置まで延びている。
そして、簾601は、一端側から、乾燥室ユニット30の入口から折り返し位置605に搬送され、この折り返し位置605おいて、海苔を寝せた状態のまま、上下反転することなく、上下方向に搬送され、他端側から、折り返し位置605から乾燥室ユニット30の出口又は変更機構61(図2参照)に搬送される。
(水平置きの斜め置き利用)
本実施形態の搬送装置の変形例について説明する。
図8は、本発明の一実施の形態の変形例における搬送装置を説明する図である。なお、搬送装置60Aは搬送装置60と同様に、図7に示す支持棒602、外側羽根チェーン603及び内側羽根チェーン604を備えるが、図8では、理解を容易にするため、支持棒602、外側羽根チェーン603及び内側羽根チェーン604の記載を省略している。
搬送装置60Aは、水平搬送より、海苔の載せた簾601を上下方向に傾斜させた斜め置きにして搬送する斜め搬送が可能であり、この斜め搬送を上下方向に複数回折り返して搬送可能である。
詳細には、搬送装置60Aは、羽根チェーンが巻き回され、羽根チェーンを回転させ、搬送方向に所定間隔で配列された複数のカム610を備える。複数のカム610は、交互に高さが異なり、1つおきに同じ高さに配置されている。羽根チェーンは、これらの複数のカム610の上側と下側に交互に巻き回されている。これにより、海苔の載せた簾601は、カム610を支点に、上下方向に複数回折り返しながら斜め搬送される。
(斜め置きの加熱パイプ)
搬送装置60Aは、カム610の中央部に排気される乾燥空気や加熱空気を利用するための熱交換器やパイプ等で構成された加熱装置611を備える。具体的には、加熱装置611は、斜め搬送を上下方向に折り返したことにより形成された、折り返した位置(カム610が設けられた位置)を挟んで互いに対向する、下方に傾斜され海苔を載せた簾601と上方に傾斜され海苔を載せた簾601との間の空間に配置され、熱を発散する。
加熱装置611は、加熱空気及び高湿度の空気が持つ、潜熱及び顕熱を乾燥に利用できる加熱器として機能することで、熱効率を向上させることができる。また、加熱装置611を、斜め搬送を上下方向に折り返した位置の空洞部に設置することで効率的乾燥が可能となり、搬送空間に設置できるので、省スペース化が可能となる。また、加熱装置611の設置空間の大きさによって、熱媒体として飽和蒸気を使用することが可能であり、海苔の搬送速度を速めて乾燥時間を短縮することができる。
制御部70は、CPU(Central Processing Unit),RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory)、海苔製造装置1の作業者等に操作される入力手段(例えば、各種スイッチやキーボード等)、表示手段(例えば、ディスプレイ等)等を備える。
制御部70は、作業者等による入力手段の操作に応じて、乾燥室ユニット30内等の各所に設けられ、温度計、湿度計等で構成されたセンサ71が検出した温度や湿度に基づき、燃焼ヒータ11の燃焼や、HP12の駆動や、加圧空気ファン81、側面ファン82及び誘引ガスファン83の駆動や、各種ダクトに設けられたダンパ100の駆動を制御したり、各種の情報を表示手段に表示する。
(サージング防止の制御方法)
また、制御部70は、加圧空気ファン81に供給された電流の測定結果を空気流量に換算して、ヒータ送りダクト51及びHP送りダクト53内の圧力と換算した空気流量とに基づき、加圧空気ファン81のサージング発生を予測し、警報する。詳細には、制御部70は、加圧空気ファン81の性能特性と、加圧空気ファン81に供給された電流の測定結果の不安定さによって、サージング発生を判断する。
また、制御部70は、サージング発生が予測された場合に、加圧空気ファン81及び側面ファン82の駆動を制御し、加圧空気ファン81からの空気流量を調整してサージングを防止する。
このように、サージング発生を予測し、加圧空気ファン81及び側面ファン82の駆動を制御してサージングを防止することで、海苔の乾燥状態の変動を事前に察知して品質低下を防止できる。
(熱源装置の利用手法)
本実施形態の海苔製造装置1は、熱源装置として、燃焼ヒータ11及びHP12を備える。燃焼ヒータ11及びHP12は、制御部70の制御により、乾燥室ユニット30内の海苔の乾燥状況によって、使い分けられる。
具体的には、燃焼ヒータ11は、海苔の乾燥の加熱工程における水分量の多い序盤及び中盤の段階で使用する。この燃焼ヒータ11により加熱した大量の加熱空気の流量と流速によって、海苔を加熱し、すみやかに水分を除去する。この時、海苔は、水平搬送しているため、空気抵抗が小さく、空気圧力を高くする必要はない。また、大量の空気流量も必要でない。したがって、比較的高温の加熱空気を生成し、海苔及び搬送装置60の搬送治具を速やかに加熱することで乾燥速度を高めることになる。
一方、HP12は、海苔を垂直搬送する乾燥の中盤から最終段階で使用する。海苔の乾燥が進展すると、海苔の中の水分の蒸発拡散速度と乾燥用空気の加熱速度が一致しなくなるため、加熱空気は、有効に使用されず排出される。一般に乾燥物が個体に近くなると乾燥物表面は、断熱性が高まり、乾燥に高温の熱が必要となる。しかし、ヒートポンプは低温で低湿度の乾燥空気を生成できるため、加熱温度が低くても効率よく乾燥でき、熱源として利用されなかった排気された空気を再利用できるため、乾燥品質のバラツキを削減し、乾燥エネルギーを減少させることが可能となる。
(ヒートポンプの制御方法の例)
HP12は、海苔乾燥中盤以降の乾燥時に、十分に利用されず排出される空気を循環して使用して熱回収する機能を有する。
制御部70は、HP12を制御して、加熱空気を、温度20℃〜45℃の範囲、湿度0.010〜0.018kg/kg’(DA)の範囲に維持する。また、海苔を冷風乾燥させる場合において、制御部70は、HP12を制御して、冷熱空気を、温度5℃〜20℃、湿度0.0075〜0.003kg/kg’(DA)の範囲で維持する。
このように、HP12を制御することで、ダクトによる空気循環回路を形成し、廃熱をHP12の熱源として利用し、熱源の効率COPを向上できる。
ここで、外気温度10℃、絶対湿度0.004kg/kg’(DA)の時に、乾燥空気の設定を40℃、絶対湿度0.0139kg/kg’(DA)として乾燥を行う例において、従来の燃焼ヒータだけで空気を加熱する場合(従来の乾燥方式)と、本実施形態のヒートポンプにより空気を加熱する場合(本実施形態の乾燥方式)と、を比較する。
従来の乾燥方式では、0.0061kg/kg(乾燥工程での水分変化量)の水分を蒸発させるためには、公知の湿り空気線図(湿り空気h−x線図)に基づき、温度変化及び湿度変化によるエンタルピーを合算すると、56kJ/kgの加熱が必要となる。
一方、本実施形態の乾燥方式のように、ダクトによる空気循環回路を形成し、廃熱をHP12の熱源として利用することで、0.0061kg/kg(乾燥工程での水分変化量)の水分を蒸発させるため加熱熱量は21.9kJとなり、39.1%に減少する。
なお、HP12を利用して加熱する場合は、加熱のエネルギー投入量は21.9kJ/COPとなる。ヒートポンプの加熱COPが5のとき、入力エネルギーは4.4kJとなる。バーナーの熱効率が90%のときの約7%(4.4kJ÷(56kJ÷0.9))の入力エネルギーで乾燥できる。
(品質管理のための計測)
制御部70は、海苔の品質を制御するためのデータを受け付け、当該データに基づき、燃焼ヒータ11の燃焼や、HP12の駆動や、加圧空気ファン81、側面ファン82及び誘引ガスファン83の駆動や、各種ダクトに設けられたダンパ100の駆動や、搬送装置60の駆動、を制御したり、データベース等の記憶手段に格納したり、各種の情報を表示手段に表示したり、他の装置に転送したりする。
海苔の品質を制御するためのデータには、「作業者データ」、「自然環境空気データ」、「加熱空気データ」、「乾燥風速データ」、「搬送速度データ」、「乾燥仕上がりデータ」が含まれる。
「作業者データ」は、海苔品種、海苔摘採回数、塩分濃度、海苔ミンチ幅を示すデータである。制御部70は、作業者データを、作業者等による入力手段の操作により受け付ける。
「自然環境空気データ」は、センサ71が計測した、外気及び建物内空気の乾球温度及び相対湿度を示すデータである。制御部70は、自然環境空気データを、センサ71から受け付ける。
「加熱空気データ」は、センサ71が計測した、熱源装置(燃焼ヒータ11、HP12)出口の加熱空気、乾燥室ユニット30内の海苔を水平搬送する上階31及び海苔を垂直搬送する下階32の各乾燥段別に乾球温度、相対湿度及び乾燥室の出口空気温度・相対湿度を示すデータである。制御部70は、加熱空気データを、センサ71から受け付ける。
「乾燥風速データ」は、センサ71が計測した、熱源室ユニット10から乾燥室ユニット30に送る加熱空気及び乾燥室ユニット30内の乾燥段落別に空気流速を示すデータである。制御部70は、乾燥風速データを、センサ71から受け付ける。
「設計データ」は、乾燥室ユニット30各段の形状、サイズ(例えば、ファン出口の大きさ、乾燥室ユニット30内の形状、断面形状等)を示すデータである。制御部70は、設計データを、作業者等による入力手段の操作により受け付ける。
「搬送速度データ」は、搬送装置60の海苔の搬送速度を示すデータである。制御部70は、搬送速度データを、作業者等による入力手段の操作により受け付ける。
「乾燥仕上がりデータ」は、乾燥海苔の水分量、重量を計測し、形状異変を示すデータである。制御部70は、乾燥仕上がりデータを、作業者等による入力手段の操作により受け付ける。
(データ処理と海苔製造装置制御)
制御部70は、上記データに基づき、以下のデータ処理を実行する。
制御部70は、受け付けた「作業者データ」の全てのデータのうち1個または複数を独立変数として選定し、他データを従属変数として多変量統計解析処理を実行し、加熱空気の温度、風量の制御量を変更する必要性を作業者へリアルタイムで、例えば、表示手段における表示や警報で報知する。制御部70は、作業者の操作に基づき、燃焼ヒータ11の燃焼、HP12の駆動、加圧空気ファン81、側面ファン82及び誘引ガスファン83の駆動等の制御量バイアスを変更して、海苔製造装置1の運転制御を行う。
制御部70は、受け付けた「自然環境空気データ」に基づき、絶対湿度及びエンタルピーを計算し、燃焼ヒータ11の燃焼や、HP12の駆動や、加圧空気ファン81、側面ファン82及び誘引ガスファン83の駆動等を制御し、加熱空気の温度及び流量を調整する。また、制御部70は、その計算結果を、リアルタイムで、例えば、表示手段における表示や警報で報知する。
制御部70は、受け付けた「加熱空気データ」に基づき、絶対湿度及びエンタルピーを計算し、海苔の乾燥状態を判断し、海苔の乾燥状態に応じて、燃焼ヒータ11の燃焼や、HP12の駆動等を制御して加熱空気の量、温度、湿度を調整する。また、制御部70は、海苔の乾燥状態に応じて、側面ファン82の運転数、運転場所を特定し、特定した側面ファン82の駆動を制御し、乾燥室ユニット30内の真空度を調整する。また、制御部70は、この制御結果と「乾燥仕上がりデータ」とを多変量統計解析し、加熱空気量、側面ファン82の運転状況及び乾燥室ユニット30内の真空度の最適量を算出して、リアルタイムで、表示手段において報知する。
制御部70は、受け付けた「乾燥風速データ」に基づき、加熱空気量を計算し、エンタルピー計算値によって、加熱エネルギー量を計算し、計算した加熱エネルギー量に応じて、燃焼ヒータ11の燃焼及びHP12の駆動を制御し、加熱空気の温度、加熱エネルギー量を調整する。また、制御部70は、その計算結果を、リアルタイムで、例えば、表示手段における表示や警報で報知する。
制御部70は、受け付けた「設計データ」と「乾燥風速データ」に基づき、各部の風量を計算し、計算した風量に基づき、加熱空気量、ファン流量を調整するための加圧空気ファン81、側面ファン82及び誘引ガスファン83の駆動制御のバイアス設定を行う。なお、センサ71が「乾燥風速データ」の風量を測定する機能を持つ場合には、「設計データ」の入力を省略してもよい。また、制御部70は、その計算結果を、リアルタイムで、例えば、表示手段における表示や警報で報知する。
制御部70は、受け付けた「搬送速度データ」と「乾燥仕上がりデータ」とを統計分析し、加熱空気量、ファン流量及び搬送速度を計算し、計算結果に応じて、加圧空気ファン81、側面ファン82、誘引ガスファン83及び搬送装置60の駆動制御を行う。また、制御部70は、その計算結果を、リアルタイムで、例えば、表示手段における表示や警報で報知する。
制御部70は、受け付けた「乾燥仕上がりデータ」のうち乾燥海苔の水分量、重量、形状異変データを独立変数とし、他の全てのデータ又は特定のデータを従属変数として、多変量解析を行い、独立変数に関連する部分の品質影響因子を特定する処理を行う。また、制御部70は、その計算結果を、リアルタイムで、例えば、表示手段における表示や警報で報知する。
(燃焼加熱の制御)
制御部70は、上記データ処理による計算結果に応じて、以下のように、燃焼ヒータ11の燃焼及びHP12の駆動を制御する。
(燃焼ヒータの加熱空気)
制御部70は、燃焼ヒータ11を制御して、加熱空気を、温度30℃〜60℃の範囲、湿度0.000〜0.018kg/kg’(DA)の範囲に維持する。
(ヒートポンプの加熱空気)
制御部70は、HP12を制御して、温風乾燥させる場合において、加熱空気を、温度20℃〜45℃の範囲、湿度0.0100〜0.015kg/kg’(DA)の範囲に維持する。また、制御部70は、HP12を制御して、冷風乾燥させる場合において、冷熱空気を、温度5℃〜20℃、湿度0.0075〜0.003kg/kg’(DA)の範囲に維持する。
(混気ユニット)
海苔製造装置1は、更に、リターン空気(図2に示す排出空気ダクト52を流通する排出空気や、循環空気用ダクト55を流通する循環空気)と、外気と、を混合する混気ユニット200を備えてもよい。
図9は、本発明の一実施の形態における混気ユニットを燃焼ヒータに適用した状態を示す図である。
混気ユニット200は、ダンパ100を介して、排出空気ダクト52に接続され、排出空気ダクト52から流入する排出空気と混合ファン201により供給される外気とが混合される混合室202を備え、混合室202で混合された混合空気を燃焼ヒータ11に供給する。
制御部70(図2参照)は、ダンパ100を制御して混合室202に流入させる排出空気の量を調整し、混合ファン201を制御して混合室202に供給する外気の量を調整する。
図10は、本発明の一実施の形態における混気ユニットをHPに適用した状態を示す図である。
混気ユニット200は、ダンパ100を介して、循環空気用ダクト55に接続され、循環空気用ダクト55から流入する循環空気と混合ファン201により供給される外気とが混合される混合室202を備え、混合室202で混合された混合空気をHP12に供給する。
制御部70(図2参照)は、ダンパ100を制御して混合室202に流入させる循環空気の量を調整し、混合ファン201を制御して混合室202に供給する外気の量を調整する。
(燃焼ヒータの加熱空気のリターン空気制御)
図9に示すように、乾燥室ユニット30(図2参照)から排出された排出空気が保有する温度と湿度を再利用するため、制御部70(図2参照)の制御により、混気ユニット200において、リターン空気(排出空気)と外気を混合させる。また、制御部70は、必要に応じて、燃焼ヒータ11により生成された加熱空気も混合させる。制御部70は、混合ファン201又はダンパ100を制御して、加熱空気が最適混合比率となるように調整する。制御部70は、「加熱空気データ」に基づき最適混合比率を決定し、混合空気の絶対湿度が、加熱空気の制御目標値となるように、外気を混合室202に取り入れる。またダンパ101は、外気を取り入れてヒータ熱量を微調整するためのダンパであり、乾燥温度を滑らかに変化させることができる。このようなダンパ101を設けることで、ヒータを熱源とした加熱を行う場合において、ヒータの特性(負荷制御が難しい)から、ヒータを常時定常運転として、乾燥室ユニット30に導く風量を調整し温湿度制御をすることができる。
加熱空気に適量の外気を混合することで、公知の湿り空気線図に基づけば、リターン空気の状態をエンタルピーで表し、その適量の外気量を算出することができる。
また、制御部70は、その計算結果を、リアルタイムで、表示手段において報知する。
混合空気は、燃焼ヒータ11で加熱され、乾燥空気として利用される。
(ヒートポンプの加熱空気のリターン空気制御)
図10に示すように、乾燥室ユニット30(図2参照)から排出された循環空気が保有する温度と湿度を再利用するため、制御部70(図2参照)の制御により、混気ユニット200において、リターン空気(循環空気)と外気を混合させる。また、制御部70は、必要に応じて、HP12により生成された加熱空気も混合させる。制御部70は、混合ファン201又はダンパ100を制御して、加熱空気が最適混合比率となるように調整する。制御部70は、「加熱空気データ」に基づき最適混合比率を決定し、混合空気の絶対湿度が、加熱空気の制御目標値となるように、外気を混合室202に取り入れる。
加熱空気に適量の外気を混合することで、公知の湿り空気線図に基づけば、リターン空気の状態をエンタルピーで表し、その適量の外気量を算出することができる。
また、制御部70は、その計算結果を、リアルタイムで、表示手段において報知する。
混合空気は、HP12で加熱され、乾燥空気として利用される。
(乾燥装置の乾燥空気循環制御1)
ここで、海苔の乾燥は11月〜3月に限定した操業であるため、温風乾燥を行う限りは外気の絶対湿度が、加熱空気の制御目標値より高くなることは無い。しかし、低温空気による乾燥を行う場合や、冬季以外に乾燥を行う場合は、外気の絶対湿度が乾燥加熱空気の制御目標値より高くなることがあり得る。
この場合、従来の加熱装置(ヒートポンプまたはバーナー)しか持たない乾燥機では、乾燥空気を制御目標値とすることが困難となり、安定した海苔の乾燥を行う事ができない。
図11は、本発明の一実施の形態における混気ユニットをHPに適用した状態を示す図である。
図11に示す例によれば、混気ユニット200において、リターン空気(循環空気)と外気を混合させた混合空気を、HP12の冷却コイルによって冷却脱水し、その後、HP12から排出される温熱を利用して加熱することで、より広い外気条件で、乾燥空気を制御目標値とすることが可能となる。
例えば、40℃、0.0139kg/kg’(DA)を乾燥空気の制御目標値とした時、従来の乾燥機では、絶対湿度が0.0139kg/kg’(DA)を超えると制御が困難となるが、混合空気を、HP12の冷却コイルによって冷却脱水することで、乾燥可能な外気の絶対湿度は0.0185kg/kg’(DA)以下となる。
(ヒートポンプ熱源装置の乾燥空気循環制御2)
ここで、海苔の乾燥は11月〜3月に限定した操業であるため、温風乾燥を行う限りは外気のエンタルピーが、加熱空気の制御目標値における絶対湿度となる空気の露点のエンタルピーより高くなることは無い。しかし、低温空気による乾燥を行う場合や、冬季以外に乾燥を行う場合は、外気のエンタルピーが、上記エンタルピーより高くなることがあり得る。
この場合、通常の加熱装置(ヒートポンプまたはバーナー)しか持たない乾燥機では、乾燥空気を制御目標値とすることが困難となり、安定した海苔の乾燥を行う事ができない。
図12は、本発明の一実施の形態における混気ユニットをHPに適用し、HPに外気流路を形成可能とした例を説明する図である。図12(a)はHPに外気流路を形成していない状態を示し、図12(b)はHPに外気流路を形成した状態を示している。
図12に示す例では、海苔製造装置1は、混合ファン201のより外気が流入され、混気ユニット200及びHP12に外気を供給可能な外気ダクト300と、外気ダクト300を流通する外気を混気ユニット200に供給する量を調整する混気用ダンパ310と、HP12の加熱コイルの一部を外気に晒す外気流路330を形成可能な外気流路形成装置320と、を備える。
制御部70は、混合ファン201を制御して、外気ダクト300内に外気を流入させ、混気用ダンパ310を駆動制御して、混気ユニット200に供給する外気の量を調整し、外気流路形成装置320を駆動制御して、外気流路330を形成する。
外気流路形成装置320は、例えば、複数のダンパで構成され、図12(a)に示す外気流路330が形成されていない状態から、複数のダンパが制御部70に駆動制御され、図12(b)に示す外気ダクト300につながる外気流路330を形成した状態に遷移する。
また、制御部70は、図12(a)に示す外気流路330を形成されていない状態では、混気用ダンパ310を制御して外気を混気ユニット200に供給し、図12(b)に示す外気流路330を形成した状態では、混気用ダンパ310を制御して外気を混気ユニット200に供給せずに外気流路330に供給する。
図12に示す例によれば、リターン空気(循環空気)と外気を混合させた混合空気を、HP12の冷却コイルによって冷却脱水し、その後、HP12から排出される温熱を利用して加熱し、更に、加熱コイルの熱の一部をHP12外に排出する仕組みを構築したので、外気条件の影響を受けずに、より広い外気条件で、乾燥空気を制御目標値とすることが可能となる。
例えば、40℃、0.0139kg/kg’(DA)を乾燥空気の制御目標値とした時、従来の乾燥機では、絶対湿度が0.0139kg/kg’(DA)を超えると制御が困難となるが、混合空気を、HP12の冷却コイルによって冷却脱水し、HP12の加熱コイルの熱の一部をHP12外に排出することで、外気条件の影響を受けずに乾燥することができる。
[別例]
次に、本発明の一実施の形態の別例における海苔製造装置の全体構成について説明する。なお、以下の説明において、本発明の一実施の形態における海苔製造装置1と同様の構成には同様の符号を付し、説明を省略又は簡略する。
図13は、本発明の一実施の形態の別例における海苔製造装置の概要を説明する図である。
本発明の一実施の形態の別例における海苔製造装置1Aは、主に各種ダクトの配管態様が、本発明の一実施の形態における海苔製造装置1と異なる。海苔製造装置1Aは、熱源室ユニット10(後述する図15参照)と、抄き・脱水室ユニット20と、乾燥室ユニット30と、作業室40と、熱源室ユニット10及び乾燥室ユニット30間において空気を流通する各種ダクトと、各種ダクトに設けられた各種ファンと、搬送装置60と、制御部70(図13では省略)と、を備える。
海苔製造装置1Aは、各種ダクトとして、垂直乾燥吸気ダクト57aと、垂直乾燥排気ダクト57bと、水平乾燥吸気ダクト58aと、水平乾燥排気ダクト58bと、を含む。
また、海苔製造装置1Aは、各種ファンとして、加圧空気ファン81と、誘引ガスファン83と、制御部70(図13では省略)に制御される垂直ファン84と、を含む。
垂直乾燥吸気ダクト57aは、乾燥室ユニット30の下階32において、垂直搬送される海苔の下方に配置され、上流側が熱源室ユニット10のHP12b(後述する図15参照)に接続されている。
垂直乾燥排気ダクト57bは、乾燥室ユニット30の下階32において、垂直搬送される海苔の上方に配置され、下流側が熱源室ユニット10のHP12a(後述する図15参照)に接続されている。
水平乾燥吸気ダクト58aは、上流側が熱源室ユニット10の燃焼ヒータ11(後述する図15参照)に接続され、下流側が乾燥室ユニット30の上階31に接続されている。水平乾燥吸気ダクト58aの下流側端部近傍には、加圧空気ファン81が設けられている。
水平乾燥排気ダクト58bは、上流側が乾燥室ユニット30の上階31に接続され、下流側が熱源室ユニット10のHP12a(後述する図15参照)に接続されている。水平乾燥排気ダクト58bの上流側端部近傍には、誘引ガスファン83が設けられている。
垂直ファン84は、制御部70(図13では省略)に制御され、垂直乾燥吸気ダクト57a及び垂直乾燥排気ダクト57b内に配置されている。
また、垂直乾燥吸気ダクト57aの送風口近傍及び/又は垂直乾燥排気ダクト57bの吸気口近傍には、制御部70(図13では省略)に制御され、送風口から送風される乾燥空気及び/又は吸気口から吸気される乾燥空気の流れを変化させ、垂直搬送される海苔に送風する乾燥空気の流量を調整する調整部を設けてもよい。
図14は、本発明の一実施の形態の別例における調整部を説明する図である。図14は、調整部90を側面から見た図である。図14(a)は、初期状態の調整部90により、垂直乾燥排気ダクト57bの吸気口57cが塞がれた状態を示す図である。図14(b)は、調整部90が初期状態から90°回動し、垂直乾燥排気ダクト57bの吸気口57cが解放された状態を示す図である。図14(c)は、調整部90が初期状態から45°回動し、垂直乾燥排気ダクト57bの吸気口57cが半分解放された状態を示す図である。
調整部90は、板状体で形成されているウィング部91と、ウィング部91に固定されており、制御部70(図13では省略)に制御されるサーボモータにより回動するシャフト部92と、を備える。
調整部90は、図14(a)に示す初期状態では、ウィング部91により、垂直乾燥排気ダクト57bの吸気口57cを塞いでいる。そして、調整部90は、この初期状態から、制御部70の制御により、乾燥室ユニット30(図13参照)内の温度や湿度等に応じて、サーボモータが回転し、シャフト部92が回動することで、ウィング部91が回動し、図14(b)や図14(c)に示す状態となることで、送風口から送風される乾燥空気及び/又は吸気口57cから吸気される乾燥空気の流れを変化させ、垂直搬送される海苔に送風する乾燥空気の流量を調整する。これにより、垂直ファン84からの空気の流量を調整できるとともに、垂直ファン84を回さないでも、ウィング部91による、垂直乾燥吸気ダクト57aの送風口及び/又は垂直乾燥排気ダクト57bの吸気口の開閉具合で、微妙な風邪の調整が可能となる。
なお、図14に示す例では、垂直乾燥排気ダクト57bの1つの吸気口57cを複数のウィング部91により塞いでいるが、これに限らず、1つの吸気口57cを1つのウィング部91により塞いでもよいし、乾燥空気の流量を調整させることができれば、ウィング部91により吸気口57cを塞がなくともよい。
図15は、本発明の一実施の形態の別例における海苔製造装置の熱源室ユニットを説明する図である。
海苔製造装置1Aは、熱源室ユニット10において、燃焼ヒータ11と、2機のHP12a,12bと、を備える。
図15(a)は、セパレートハイブリッド型の配置を示している。セパレートハイブリッド型では、上流側から、垂直乾燥排気ダクト57b及び水平乾燥排気ダクト58bがHP12aに接続されており、HP12aの下流側には乾燥空気戻りダクト59が接続されており、乾燥空気戻りダクト59の下流側には燃焼ヒータ11とHP12bが接続されており、燃焼ヒータ11の下流側には水平乾燥吸気ダクト58aが接続されており、HP12bの下流側には垂直乾燥吸気ダクト57aが接続されている。
セパレートハイブリッド型において、ダクトを流通する空気の温度・湿度の一例を説明する。例えば、燃焼ヒータ11の性能を241kw(207Mcal)とし、HP12a,12bの性能を158kW(56HP)とし、垂直乾燥排気ダクト57b及び水平乾燥排気ダクト58bを流通する戻り空気と外気の混気が24.5℃/73.7%RHであった場合、この混気が、HP12aにより37.7℃/27.5%RHの乾燥空気となる。そして、この乾燥空気が、燃焼ヒータ11により45.0℃/18.4%RHの加熱空気となり、水平乾燥吸気ダクト58aに送出される。また、この37.7℃/27.5%RHの乾燥空気は垂直乾燥吸気ダクト57aに送出される。
図15(b)は、シリーズハイブリッド型の配置を示している。シリーズハイブリッド型では、上流側から、垂直乾燥排気ダクト57b及び水平乾燥排気ダクト58bがHP12aに接続されており、HP12aの下流側には乾燥空気戻りダクト59が接続されており、乾燥空気戻りダクト59の下流側にはHP12bが接続されており、HP12bの下流側には燃焼ヒータ11と垂直乾燥吸気ダクト57aが接続されており、燃焼ヒータ11の下流側には水平乾燥吸気ダクト58aが接続されている。
シリーズハイブリッド型において、ダクトを流通する空気の温度・湿度の一例を説明する。例えば、燃焼ヒータ11の性能を100kw(86Mcal)とし、HP12a,12bの性能を403kW(145HP)とし、垂直乾燥排気ダクト57b及び水平乾燥排気ダクト58bを流通する戻り空気と外気の混気が24.5℃/73.7%RHであった場合、この混気が、HP12aにより15.8℃/100%RHの乾燥空気となる。そして、この乾燥空気が、HP12bにより37.7℃/27.5%RHとなり、垂直乾燥吸気ダクト57aに送出される。また、この37.7℃/27.5%RHの乾燥空気は燃焼ヒータ11により45.0℃/18.4%RHの加熱空気となり、水平乾燥吸気ダクト58aに送出される。
海苔製造装置1Aは、乾燥させる海苔の量や、乾燥室ユニット30の容積等に応じて、セパレートハイブリッド型又はシリーズハイブリッド型を選択することができる。
図13に戻って、海苔製造装置1Aにおいて、熱源室ユニット10の燃焼ヒータ11(図15参照)により生成された加熱空気は、水平乾燥吸気ダクト58aを流通し、加圧空気ファン81により乾燥室ユニット30の上階31の長手方向一端側から流入し、乾燥室ユニット30の上階31(水平搬送される階層)を長手方向に流通して、乾燥室ユニット30の上階31の長手方向他端側から、誘引ガスファン83により水平乾燥排気ダクト58bに誘引され、水平乾燥排気ダクト58bを流通し、一部が外部に排出され、一部が熱源室ユニット10のHP12a(図15参照)に供給され循環する。
また、海苔製造装置1Aにおいて、熱源室ユニット10のHP12b(図15参照)により生成された乾燥空気は、垂直乾燥吸気ダクト57aを流通し、垂直乾燥吸気ダクト57a内の垂直ファン84により乾燥室ユニット30の下階32の下方から流入し、乾燥室ユニット30の下階32(垂直搬送される階層)を下方から上方に流通して、乾燥室ユニット30の下階32の上方において、垂直乾燥排気ダクト57b内の垂直ファン84により垂直乾燥排気ダクト57bに誘引され、垂直乾燥排気ダクト57bを流通し、一部が外部に排出され、一部が熱源室ユニット10のHP12a(図15参照)に供給され循環する。
なお、本実施形態の海苔製造装置1及び別例の海苔製造装置1Aでは、搬送装置60の垂直搬送する経路を折り返しているが、これに限らず、垂直搬送する経路を折り返さず、横に長い経路にしてもよい。これにより、垂直搬送する経路の折り返し位置において、水平搬送する経路から来た最も湿り気がある海苔と、垂直搬送する経路の最後の出口の最も乾燥した海苔の部分を、同じファン及び空間で制御する必要がなくなり、海苔の品質が安定する場合もある。
また、乾燥室ユニット30を、搬送装置60の水平搬送する経路からなる水平乾燥ユニットとし、搬送装置60の垂直搬送する経路からなる垂直乾燥ユニットとし、ユニット化したこれらを縦や横に組み合わせて、使用してもよい。
なお、海苔が乾燥した後に、乾燥した海苔を巻き取る巻取り装置に搬送して、海苔の巻取りを行い、ロール状にしてもよい。さらに、おにぎり、海苔巻き、巻き寿司等の任意の海苔を使用する食品を製造するための製造装置に搬送してもよい。
なお、本発明は実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
1,1A 海苔製造装置
10 熱源室ユニット
11 燃焼ヒータ
12,12a,12b ヒートポンプ(HP)
20 脱水室ユニット
30 乾燥室ユニット
31 上階
32 下階
40 作業室
51 ヒータ送りダクト
52 排出空気ダクト
53 HP送りダクト
54 加熱空気用ダクト
54a 開口部
55 循環空気用ダクト
56 外気空気用ダクト
57a 垂直乾燥吸気ダクト
57b 垂直乾燥排気ダクト
58a 水平乾燥吸気ダクト
58b 水平乾燥排気ダクト
84 垂直ファン
60 搬送装置
60A 搬送装置
61 変更機構
70 制御部
71 センサ
81 加圧空気ファン
82 側面ファン
83 誘引ガスファン
90 調整部
91 ウィング部
92 シャフト部
100,101 ダンパ
110 遠赤外線発生装置
200 混気ユニット
201 混合ファン
202 混合室
300 外気ダクト
310 混気用ダンパ
320 外気流路形成装置
330 外気流路
551 整流板
601 簾
602 支持棒
603 外側羽根チェーン
604 内側羽根チェーン
605 折り返し位置
610 カム
611 加熱装置
820 側面ファンユニット
821 固定板
822 ファン取付金具

Claims (17)

  1. 海苔の製造工程別に設けられた、空気を乾燥させ循環させる熱源室ユニットと、海苔原料を抄いて脱水する抄き・脱水室ユニットと、脱水した海苔を乾燥させる乾燥室ユニットと、を備える海苔製造装置であって、
    前記熱源室ユニット、前記抄き・脱水室ユニット及び前記乾燥室ユニットは、全体が断熱され、最短距離で接続され、
    前記熱源室ユニット、前記抄き・脱水室ユニット及び前記乾燥室ユニットで必要な熱量及び空気量を個別に計算し制御することが可能な制御手段を更に備え、
    前記熱源室ユニット、前記抄き・脱水室ユニット及び前記乾燥室ユニットは、任意の大きさで形成し組合せて使用することが可能であり、1つの建物内に収納可能であり、
    前記乾燥室ユニットには、空気流路別に入口近傍に加圧空気ファン、出口近傍に誘引ガスファンが設置され、
    前記制御手段は、前記加圧空気ファン及び前記誘引ガスファンを制御して、前記乾燥室ユニット内の空気流量を調整し、
    前記加圧空気ファン近傍には、ダンパが設置され、前記乾燥室ユニット内圧力の制御を補完する海苔製造装置。
  2. 前記乾燥室ユニットは、外気空気、排出空気、加熱空気及び循環空気に必要なダクトと一体化され、
    前記ダクトは、
    前記乾燥室ユニットの周囲に組み込まれ、
    熱の利用目的に応じて、必要数のダクトが設置される請求項1に記載の海苔製造装置。
  3. 前記乾燥室ユニット内において、前記ダクトの側面には、前記制御手段に制御される複数の側面ファンが設置され、海苔の側面から乾燥空気を送ることが可能な請求項2に記載の海苔製造装置。
  4. 前記制御手段は、
    空気流路別に入口近傍に設置された加圧空気ファンに供給される電流の測定結果を空気流量に換算して、前記ダクト内の圧力と前記空気流量に基づき、前記加圧空気ファンのサージング発生を予測し、警報し、
    前記サージング発生が予測された場合に、前記加圧空気ファン又は前記側面ファンによる空気流量を調整してサージングを防止する請求項に記載の海苔製造装置。
  5. 前記乾燥室ユニットの天井部に設置され、空気流の壁摩擦係数を低下させる凹及び凸形状をした整流板を更に備え、
    前記整流板は、前記誘引ガスファン方向に傾けて設置されている請求項1から4のいずれか一項に記載の海苔製造装置。
  6. 前記制御手段は、
    前記側面ファンの送風圧力及び空気流量の調整を、1個単位の前記側面ファンの個別 制御又は複数の前記側面ファンを群とした群制御により行い、
    前記個別制御又は前記群制御において、前記乾燥室ユニット内部に設置された単独または複数の温度計、湿度計の計測値で、前記側面ファンの回転数を制御する請求項又はに記載の海苔製造装置。
  7. 前記側面ファンは、前記乾燥室ユニット内において、上下方向にスライド移動させることで着脱可能である請求項3、4又はに記載の海苔製造装置。
  8. 前記熱源室ユニットには、燃焼バーナー及びヒートポンプが設けられ、
    前記乾燥室ユニット内における海苔の乾燥状況によって、前記燃焼バーナーとヒートポンプとを使い分けることが可能な請求項1からのいずれか一項に記載の海苔製造装置。
  9. 前記制御手段は、
    海苔乾燥中盤以降の乾燥時に、温度35℃〜45℃の範囲、湿度0.014〜0.0108kg/kg’(DA)の範囲で、前記ヒートポンプを制御して、排出された空気を循環して使用して熱回収し、
    冷風乾燥時に、温度15℃〜40℃、湿度0.0105〜0.0140kg/kg’(DA)の範囲で、前記ヒートポンプを制御する請求項に記載の海苔製造装置。
  10. 前記乾燥室ユニットの内部に、乾燥熱源として、輻射熱を放射する遠赤外線発生装置を更に備え、
    遠赤外線発生装置は、
    セラミックで形成された板構造又は棒構造の形状を有し、
    前記乾燥室ユニットの天井面、側面、床面の壁として用いられる請求項1からのいずれか一項に記載の海苔製造装置。
  11. 前記乾燥室ユニットの内部には、海苔を搬送する搬送装置が設けられ、
    前記搬送装置は、
    海苔の水分が多い序盤においては海苔を寝せた状態の水平置きにして搬送する水平搬送と、
    海苔の乾燥が進み時間をかけて乾燥するときには海苔を吊り下げ状態の垂直置きにして搬送する垂直搬送と、を組み合わせて搬送する請求項1から10のいずれか一項に記載の海苔製造装置。
  12. 前記搬送装置は、
    単段又は複数段の構造とすることが可能であり、
    前記水平搬送と前記垂直搬送との組み合わせが変更可能であり、
    海苔が載置される簾と、前記簾の一端側に接続された外側羽根チェーンと、前記簾の他端側に接続された内側羽根チェーンと、を備え、
    前記外側羽根チェーン及び前記内側羽根チェーンは、互いに同期され、同時に所定方向に回動することで、前記簾を、前記乾燥室ユニットの入口から、折り返し位置を介して、前記乾燥室ユニットの出口に向かって、水平方向に搬送可能であり、
    前記外側羽根チェーンは、前記折り返し位置おいて、前記内側羽根チェーンより、前記乾燥室ユニットの入口又は出口から離れた位置まで延び、
    前記簾は、
    一端側から、前記乾燥室ユニットの入口から前記折り返し位置に搬送され、
    前記折り返し位置おいて、海苔を寝せた状態のまま、上下反転することなく、上下方 向に搬送され、
    他端側から、前記折り返し位置から前記乾燥室ユニットの出口に搬送される請求項11に記載の海苔製造装置。
  13. 前記垂直搬送される海苔の下方に配置された垂直乾燥吸気ダクトと、前記垂直搬送される海苔の上方に配置された垂直乾燥排気ダクトと、を有し、
    前記垂直乾燥吸気ダクト及び前記垂直乾燥排気ダクト内には、前記制御手段に制御される複数の垂直ファンが設置され、垂直搬送される海苔に下方から上方に向けて乾燥空気を送ることが可能な請求項11又は12に記載の海苔製造装置。
  14. 前記垂直乾燥吸気ダクトの送風口近傍及び/又は前記垂直乾燥排気ダクトの吸気口近傍には、前記制御手段に制御され、前記送風口から送風される乾燥空気及び/又は前記吸気口から吸気される乾燥空気の流れを変化させ、前記垂直搬送される海苔に送風する乾燥空気の流量を調整する調整部を、備える請求項13に記載の海苔製造装置。
  15. 前記搬送装置は、
    前記水平搬送より、海苔を上下方向に傾斜させた斜め置きにして搬送する斜め搬送が可能であり、
    前記斜め搬送を上下方向に複数回折り返して搬送可能な請求項11から14のいずれか一項に記載の海苔製造装置。
  16. 前記斜め搬送を上下方向に折り返したことにより形成された、折り返した位置を挟んで互いに対向する、下方に傾斜された海苔と上方に傾斜された海苔との間の空間に、熱を発散する加熱装置を、更に備え、
    前記加熱装置は、廃熱回収空気又は蒸気を熱媒体とする請求項15に記載の海苔製造装置。
  17. 前記制御手段は、
    海苔品種、海苔摘採回数、塩分濃度、海苔ミンチ幅を示す作業者データと、
    外気、建物内空気の乾球温度及び相対湿度を示す自然環境空気データと、
    前記乾燥室ユニット内の乾球温度及び相対湿度を示す加熱空気データと、
    乾燥海苔の水分量を示す乾燥仕上がりデータと、を受け付け、
    前記作業者データに基づき、前記熱源室ユニットで加熱する空気の熱量及び空気量を変 更する必要があることを報知し、
    前記自然環境空気データに基づき、前記熱源室ユニットで加熱する空気の熱量及び空気量を制御し、
    前記加熱空気データに基づき、前記熱源室ユニットで加熱する空気の熱量、空気量及び湿度を制御し、
    前記乾燥仕上がりデータに基づき、海苔の品質に影響を及ぼした要因を解析し、解析結果を報知する請求項1から16のいずれか一項に記載の海苔製造装置。
JP2016114647A 2015-06-09 2016-06-08 海苔製造装置 Active JP6377099B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015116234 2015-06-09
JP2015116234 2015-06-09

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017000138A JP2017000138A (ja) 2017-01-05
JP6377099B2 true JP6377099B2 (ja) 2018-08-22

Family

ID=57752947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016114647A Active JP6377099B2 (ja) 2015-06-09 2016-06-08 海苔製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6377099B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7203466B1 (ja) * 2022-02-25 2023-01-13 株式会社木原製作所 乾燥測定装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5938156Y2 (ja) * 1980-01-30 1984-10-23 豊和工業株式会社 海苔乾燥機
JPH02308777A (ja) * 1989-05-22 1990-12-21 Togami Electric Mfg Co Ltd 海苔乾燥方法及びその装置
JP2811013B2 (ja) * 1989-10-19 1998-10-15 株式会社大坪鉄工 海苔乾燥機
JPH07114667B2 (ja) * 1990-04-21 1995-12-13 株式会社戸上電機製作所 海苔乾燥室の温湿度調整装置
JPH0751058B2 (ja) * 1990-08-07 1995-06-05 株式会社戸上電機製作所 海苔乾燥装置及び海苔乾燥方法
JP3003127B2 (ja) * 1995-05-15 2000-01-24 株式会社戸上電機製作所 海苔情報管理装置
JP4056519B2 (ja) * 2004-12-06 2008-03-05 ベルスリーニシハツ株式会社 海苔焼釜装置
JP4820913B1 (ja) * 2010-07-30 2011-11-24 株式会社イツワ工業 海苔製造機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017000138A (ja) 2017-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101525880B1 (ko) 히트펌프를 이용한 연속식 농산물 건조기의 제어장치
TWI492781B (zh) 除濕機
US20060162366A1 (en) Desiccant dehumidification system
KR101277691B1 (ko) 피혁자동도장장치의 건조기 시스템
CN106403520A (zh) 一种高效一体化穿流式热泵干燥房
CN107101471A (zh) 一种空气源一体式烘干抽湿机及系统
PT1358385E (pt) Método para controlar a secagem de um material em folha contínua
RU187214U1 (ru) Зерносушилка шахтная жалюзийная
CN100592015C (zh) 对含水板产品进行烘干的方法和干燥机
JP6377099B2 (ja) 海苔製造装置
JP3880601B2 (ja) 海苔乾燥室の補助装置
KR101638604B1 (ko) 히트펌프를 이용한 간접가열식 건조장치
CN104677065A (zh) 一种全自动空气能烘茧机
KR101147396B1 (ko) 열풍 건조기
US12007166B2 (en) Method and device for drying boards
KR101226451B1 (ko) 대형창고의 양방향 제습건조시스템
JP2005337568A (ja) 穀物除湿乾燥方法およびその装置
KR101996274B1 (ko) 창고형 농수산물 건조시스템
KR101581457B1 (ko) 균일한 건조가 가능한 건조장치
JP6429487B2 (ja) 乾燥装置、乾燥装置の制御方法、およびその制御装置
CN108168147B (zh) 一种热泵干燥机组的电控箱冷却结构及热泵干燥机组
CN207050339U (zh) 一种空气源一体式烘干抽湿机及系统
KR20160012687A (ko) 감 건조기
JPH0627631B2 (ja) 乾燥空気制御方法
CN206620807U (zh) 一种果蔬烘干机

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180710

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180724

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6377099

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250