JP6377099B2 - 海苔製造装置 - Google Patents
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Description
(1)海苔の製造工程別に設けられた、空気を乾燥させ循環させる熱源室ユニットと、海苔原料を抄いて脱水する抄き・脱水室ユニットと、脱水した海苔を乾燥させる乾燥室ユニットと、を備える海苔製造装置であって、
前記熱源室ユニット、前記抄き・脱水室ユニット及び前記乾燥室ユニットは、全体が断熱され、最短距離で接続され、
前記熱源室ユニット、前記抄き・脱水室ユニット及び前記乾燥室ユニットで必要な熱量及び空気量を個別に計算し制御することが可能な制御手段を更に備え、
前記熱源室ユニット、前記抄き・脱水室ユニット及び前記乾燥室ユニットは、任意の大きさで形成し組合せて使用することが可能であり、1つの建物内に収納可能であり、
前記乾燥室ユニットには、空気流路別に入口近傍に加圧空気ファン、出口近傍に誘引ガスファンが設置され、
前記制御手段は、前記加圧空気ファン及び前記誘引ガスファンを制御して、前記乾燥室ユニット内の空気流量を調整し、
前記加圧空気ファン近傍には、ダンパが設置され、前記乾燥室ユニット内圧力の制御を補完する。
また、上記(1)の構成によれば、加圧空気ファン及び誘引ガスファンの空気流量を調整する制御によって、乾燥室ユニット内の空気量のバランスを変えることが可能であり、乾燥室ユニット内を減圧して乾燥効率を高めることが可能となる。また、乾燥室ユニットの減圧効果を高める必要がある場合は、乾燥室ユニットの空気流路の入口近傍の加圧空気ファン近傍に設置したダンパで乾燥空気の流入量を制限する。これにより、乾燥室ユニット内の乾燥効率を高め、消費エネルギー量の削減によるエネルギー原単位及び炭酸ガス排出原単位の削減が可能となる。
例えば、加圧空気ファン圧力をP1、誘引ガスファン圧力をP2とすれば、P1=P2のとき、ΔP=P1−P2=0となり、炉内圧力ΔPは通常運転となる。一方、ダンパを閉めていくとP1は小さくなるのでΔP<0となり、圧力が負となり、乾燥室ユニット内が減圧される。このように、ダンパは、空気流入量を絞り、ΔPを高める。勿論、加圧空気ファンの圧力を回転数で制御し、流入量及び加圧圧力を減少させ同様の効果を得ることも可能である。しかし、ダンパを設置することで、完全に防ぐことができない海苔の搬入口及び搬出口からの空気流入を想定し、乾燥室ユニット内の減圧を効果的に行うことができる。
前記ダクトは、
前記乾燥室ユニットの周囲に組み込まれ
熱の利用目的に応じて、必要数のダクトが設置される。
空気流路別に入口近傍に設置された加圧空気ファンに供給される電流の測定結果を空気流量に換算して、前記ダクト内の圧力と前記空気流量に基づき、前記加圧空気ファンのサージング発生を予測し、警報し、
前記サージング発生が予測された場合に、前記加圧空気ファン又は前記側面ファンによる空気流量を調整してサージングを防止する。
前記整流板は、前記誘引ガスファン方向に傾けて設置されている。
前記側面ファンの送風圧力及び空気流量の調整を、1個単位の前記側面ファンの個別制御又は複数の前記側面ファンを群とした群制御により行い、
前記個別制御又は前記群制御において、前記乾燥室ユニット内部に設置された単独または複数の温度計、湿度計の計測値で、前記側面ファンの回転数を制御する。
前記乾燥室ユニット内における海苔の乾燥状況によって、前記燃焼バーナーとヒートポンプとを使い分けることが可能である。
海苔乾燥中盤以降の乾燥時に、温度35℃〜45℃の範囲、湿度0.014〜0.0108kg/kg’(DA)の範囲で、前記ヒートポンプを制御して、排出された空気を循環して使用して熱回収し、
冷風乾燥時に、温度15℃〜40℃、湿度0.0105〜0.0140kg/kg’(DA)の範囲で、前記ヒートポンプを制御する。
遠赤外線発生装置は、
セラミックで形成された板構造または棒構造の形状を有し、
前記乾燥室ユニットの天井面、側面、床面の壁として用いられる。
前記搬送装置は、
海苔の水分が多い序盤においては海苔を寝せた状態の水平置きにして搬送する水平搬送と、
海苔の乾燥が進み時間をかけて乾燥するときには海苔を吊り下げ状態の垂直置きにして搬送する垂直搬送と、を組み合わせて搬送する。
単段又は複数段の構造とすることが可能であり、
前記水平搬送と前記垂直搬送との組み合わせが変更可能であり、
海苔が載置される簾と、前記簾の一端側に接続された外側羽根チェーンと、前記簾の他端側に接続された内側羽根チェーンと、を備え、
前記外側羽根チェーン及び前記内側羽根チェーンは、互いに同期され、同時に所定方向に回動することで、前記簾を、前記乾燥室ユニットの入口から、折り返し位置を介して、前記乾燥室ユニットの出口に向かって、水平方向に搬送可能であり、
前記外側羽根チェーンは、前記折り返し位置おいて、前記内側羽根チェーンより、前記乾燥室ユニットの入口又は出口から離れた位置まで延び、
前記簾は、
一端側から、前記乾燥室ユニットの入口から前記折り返し位置に搬送され、
前記折り返し位置おいて、海苔を寝せた状態のまま、上下反転することなく、上下方向に搬送され、
他端側から、前記折り返し位置から前記乾燥室ユニットの出口に搬送される。
前記垂直乾燥吸気ダクト及び前記垂直乾燥排気ダクト内には、前記制御手段に制御される複数の垂直ファンが設置され、垂直搬送される海苔に下方から上方に向けて乾燥空気を送ることが可能である。
前記水平搬送より、海苔を上下方向に傾斜させた斜め置きにして搬送する斜め搬送が可能であり、
前記斜め搬送を上下方向に複数回折り返して搬送可能である。
前記加熱装置は、廃熱回収空気又は蒸気を熱媒体とする。
海苔品種、海苔摘採回数、塩分濃度、海苔ミンチ幅を示す作業者データと、
外気、建物内空気の乾球温度及び相対湿度を示す自然環境空気データと、
前記乾燥室ユニット内の乾球温度及び相対湿度を示す加熱空気データと、
乾燥海苔の水分量を示す乾燥仕上がりデータと、を受け付け、
前記作業者データに基づき、前記熱源室ユニットで加熱する空気の熱量及び空気量を変更する必要があることを報知し、
前記自然環境空気データに基づき、前記熱源室ユニットで加熱する空気の熱量及び空気量を制御し、
前記加熱空気データに基づき、前記熱源室ユニットで加熱する空気の熱量、空気量及び湿度を制御し、
前記乾燥仕上がりデータに基づき、海苔の品質に影響を及ぼした要因を解析し、解析結果を報知する。
これにより、海苔製造装置の工程別の熱源室ユニット、抄き・脱水室ユニット及び乾燥室ユニットを断熱し、これらを最短距離で接続したので、熱の放散による損失熱量の最少化が可能となり、消費エネルギー量の削減によるエネルギー原単位及び炭酸ガス排出原単位の削減が可能となる。したがって、海苔を乾燥させるための消費エネルギー量を削減できる。
まず、本発明の一実施の形態における海苔製造装置の全体構成について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における海苔製造装置の概要を説明する図である。
これにより、断熱効果や熱の放熱面積が小さくなり、放熱量が少なくなる。したがって、海苔製造装置1全体を収容する建物は、断熱性を考慮することなく、任意の構造とすることが可能となり、例えば、簡易なプレハブ建物や、既存の建物を利用することも可能となる。
上階31には、主に、燃焼ヒータ11により生成された加熱空気が供給される。
下階32には、主に、HP12により生成された乾燥空気が供給される。
また、本実施形態において、上階31及び下階32は、それぞれ上層及び下層の2層構造で構成されているが、海苔製造装置1を収容する建物の大きさ等に応じて、1層でもよいし、3層以上でもよい。
また、上記各種ファンは、ダクト内の空気を乾燥室ユニット30に流入する加圧空気ファン81及び側面ファン82と、乾燥室ユニット30内の空気をダクト内に誘引する誘引ガスファン83と、を含む。
排出空気ダクト52は、乾燥室ユニット30の天井に配置され、一端が誘引ガスファン83を介して乾燥室ユニット30に接続され、分岐位置において他端側が2つに分岐し、一方が外気に開放され、他方が燃焼ヒータ11に接続されている。
加熱空気用ダクト54は、乾燥室ユニット30の下階32の壁面及び搬送装置60により垂直搬送されている海苔の側面に配置され、当該海苔に対面する面(側面)に、側面ファン82が複数配列されて設けられている。
これにより、燃焼ヒータ11及びHP12には、外気空気用ダクト56から外部の空気が供給される。
このように、乾燥室ユニット30には、乾燥空気、排出空気、循環空気に必要なダクトが一体化されている。そして、乾燥室ユニット30から排出される空気は、乾燥室ユニット30内の室温や湿度に応じて、一部又は全て再利用可能である。排出される空気が保有する熱量を利用することで、各ユニットの断熱性能の向上が容易となり、各ユニットを組み立てて所定の断熱性能を確保することが容易となる。
また、乾燥室ユニット30と各ダクトを一体化することで、熱の放散面積が少なくなり、損失熱量の最少化が可能となり、消費エネルギー量の削減によるエネルギー原単位及び炭酸ガス排出原単位の削減が可能となる。
例えば、乾燥室ユニット30の上段に比較的高温多湿の空気を流入させ、中段に比較的中温中湿の空気を流入し、下段に比較的中温低湿の空気を流入するように、それぞれ別々のダクトを設けてもよい。
また、ヒータ送りダクト51やHP送りダクト53の加圧空気ファン81が設けられた出口近傍にダンパ100を設置し、このダンパ100を乾燥室ユニット30内の圧力の制御を補完してもよい。
例えば、加圧空気ファン圧力をP1、誘引ファン圧力をP2、乾燥室ユニット30内圧力をΔPとすれば、P1=P2のとき、ΔP=P1−P2=0となる。一方、ダンパ100を閉めていくとP1は小さくなるので、ΔP<0となり、乾燥室ユニット30内圧力が負となり、減圧される。
なお、ダンパ100を設けずに、加圧空気ファン圧力の回転数を制御し、乾燥室ユニット30内への空気流量及び加圧圧力を減少させ同様の効果を得ることも可能である。しかし、完全に防ぐことができない海苔の搬入口及び搬出口からの空気流入を想定し、減圧が効果的にできるために、ダンパ100を設置することが望ましい。
側面ファン82により、海苔の側面から乾燥空気を送ることで、海苔間に効率よく空気を通過させることが可能となり、乾燥効率を高めることができる。
側面ファン82は、並列に設置されたファン群が誘引ガスファン83と加圧空気ファン81の間に直列に設置されている。このような配置は、加圧空気ファン81と直列に設置した加圧空気ファン81より小型のファンである側面ファン82の並行運転となるため、海苔を乾燥させる空気量を細かく制御できる。側面ファン82を比較的小型のファンを複数配列することで、圧力を上げずに空気の流量を増加することができる。
このような制御により、各ファンの回転数制御を細かく実施し、海苔表面に必要量の加熱空気や乾燥空気を供給することが可能となる。
また、乾燥室ユニット30内の各段の空気流路の側面に、多数の側面ファン82を設置して、海苔の側面から乾燥空気を送る、送風機能を実現できる。これにより、垂直搬送により密集した海苔間に効率よく空気を通過させることが可能となり、乾燥効率を高めることが可能となる。
これにより、きめ細やかな風量調整が可能となり、海苔の乾燥品質、乾燥効率を向上させることができる。また、多数の小型汎用ファンの活用が可能であり、製造コスト及びメンテナンス費の削減効果が得られる。
図4は、本発明の一実施の形態における側面ファンを説明する図である。図4(a)は側面ファンを正面から視た図であり、図4(b)は図4(a)における側面ファンのBB’断面図である。
側面ファン82は、乾燥室ユニット30内において、上下方向にスライド移動させることで着脱可能である。
詳細には、側面ファン82は、側面ファンユニット820により固定されている。側面ファンユニット820は、複数の側面ファン82が上下方向に配列され固定された固定板821と、加熱空気用ダクト54の側面に形成された開口部54aを挟んで一対で設けられ、断面がL字形状に形成され、上下方向に延びるファン取付金具822と、を備える。
一対のファン取付金具822は、互いの間隔が固定板821の幅と略同一の寸法で配置され、上方から互いの間に、固定板821が挿入される。また、側面ファン82をメンテナンス等する場合には、一対のファン取付金具822の間から、側面ファン82が取り付けられた固定板821を、上方に抜き出す。
よって、側面ファン82を乾燥室ユニット30上部から引き抜くことが可能となり、容易に保守メンテナンスができ、海苔の乾燥作業を停止することなく、点検修理ができるため、保守費の削減ができる。
図5は、本発明の一実施の形態における整流板を説明する図である。図5(a)は整流板を側面から視た図であり、図5(b)は整流板を正面から視た図である。
循環空気用ダクト55の底面(乾燥室ユニット30の天井部)には、空気流を遮る位置に配置され、凹及び凸形状をした整流板551が配置されている。
整流板551は、誘引ガスファン83方向に傾けて交互に設置されカルマン渦を発生させ、整流板551下方を流通する空気流の壁摩擦係数を低下させる。
したがって、排出する空気流における空気抵抗が小さくなるため、誘引ガスファン83の動力を低くすることが可能となり、エネルギーの消費量を低減できる。
図6は、本発明の一実施の形態における遠赤外線発生装置を説明する図である。
遠赤外線発生装置110は、乾燥室ユニット30の内部に、乾燥熱源として設けられ、輻射熱を放射する。遠赤外線発生装置110は、セラミックで形成された板構造又は棒構造の形状を有する。
遠赤外線発生装置110は、海苔を搬送する搬送装置60を囲むように、海苔の乾燥経路の移動面の上下又は/及び左右に配置される。また、遠赤外線発生装置110は、乾燥室ユニット30の内部構造の天井面、側面、床面の壁として用いてもよい。
海苔を搬送する搬送装置60を囲むように、海苔の乾燥経路の移動面の上下左右に、遠赤外線発生装置110を配置することで、遠赤外線発生装置110で形成した空気の流路が形成できる。この遠赤外線発生装置110で形成した空気の流路は、独立した空気流路となり、乾燥空気や排出空気の乱流による空気の流れの閉塞を軽減し、流路損失を低減し、乾燥効率を高める効果が得られる。なお、この独立した空気流路は遠赤外線発生装置110以外の他の材料によっても形成してもよい。
遠赤外線発生装置110は、乾燥用加熱空気の熱を熱源とし、遠赤外線による輻射熱を発生させる。輻射熱は、海苔を空気流に関係なく電磁波として効果的に海苔を加熱することができる。水の分子に共鳴吸収が発生するのは、赤外線領域であり、中でも長波長の遠赤外線帯域では強い吸収特性を有し、水分子が効率よく加熱される。このため、海苔の乾燥ムラが軽減され、海苔の品質向上効果が得られる。また、加熱空気の熱以外の電気、ガス等の熱源で加熱して遠赤外線を大量に発生させ、乾燥効率の向上を図り、海苔の品質向上効果を得ることもできる。
図2に戻って、乾燥室ユニット30内の海苔の搬送装置60は、上階31における海苔を水平置きにした水平置き搬送と、下階32における海苔を垂直置きにした吊り下げ状態の垂直搬送と、の組み合わせにより構成されている。
これにより、海苔の乾燥効率と品質改善効果を得ることができる。
搬送装置60に搬送される脱水工程直後の海苔は水分を多量に含んでいる。この海苔を垂直置きで乾燥を開始すると、海苔の水分が海苔の下部に移動するため、海苔の形状が変動し、海苔密度、表面形状が変化する。このため、脱水工程直後の海苔は水平置きにした水平置き搬送で乾燥室ユニット30内に搬送する。
この水平置き搬送によれば、海苔の脱水後の形状を保持することができるため、海苔密度、形状を保持しながら初期乾燥を実施することが可能となる。そして、初期乾燥終了後に垂直搬送に切り替えて搬送することで、乾燥室ユニット30内の海苔の枚数の密度を高めて効率的な乾燥をすることができる。
搬送装置60は、図2に示すように複数段の構造としてもよいし、単段の構造としてもよい。即ち、搬送装置60は、海苔の水分量によって水平移動の乾燥段数を変更することができる。また、搬送装置60は、垂直・水平搬送を組み合わせる変更機構61を有している。したがって、搬送装置60によれば、十分に海苔を乾燥することが可能であるため、乾燥品質を向上させることができる。
搬送装置60は、海苔表面を表から裏への変更をせず水平にターンするターン機能を有している。詳細には、搬送装置60は、海苔が載置される簾601と、簾601の一端側及び他端側を支持する支持棒602と、一端側の支持棒602の両端をそれぞれ支持する一対の外側羽根チェーン603と、他端側の支持棒602の両端をそれぞれ支持する一対の内側羽根チェーン604と、を備える。
そして、簾601は、一端側から、乾燥室ユニット30の入口から折り返し位置605に搬送され、この折り返し位置605おいて、海苔を寝せた状態のまま、上下反転することなく、上下方向に搬送され、他端側から、折り返し位置605から乾燥室ユニット30の出口又は変更機構61(図2参照)に搬送される。
本実施形態の搬送装置の変形例について説明する。
図8は、本発明の一実施の形態の変形例における搬送装置を説明する図である。なお、搬送装置60Aは搬送装置60と同様に、図7に示す支持棒602、外側羽根チェーン603及び内側羽根チェーン604を備えるが、図8では、理解を容易にするため、支持棒602、外側羽根チェーン603及び内側羽根チェーン604の記載を省略している。
搬送装置60Aは、水平搬送より、海苔の載せた簾601を上下方向に傾斜させた斜め置きにして搬送する斜め搬送が可能であり、この斜め搬送を上下方向に複数回折り返して搬送可能である。
詳細には、搬送装置60Aは、羽根チェーンが巻き回され、羽根チェーンを回転させ、搬送方向に所定間隔で配列された複数のカム610を備える。複数のカム610は、交互に高さが異なり、1つおきに同じ高さに配置されている。羽根チェーンは、これらの複数のカム610の上側と下側に交互に巻き回されている。これにより、海苔の載せた簾601は、カム610を支点に、上下方向に複数回折り返しながら斜め搬送される。
搬送装置60Aは、カム610の中央部に排気される乾燥空気や加熱空気を利用するための熱交換器やパイプ等で構成された加熱装置611を備える。具体的には、加熱装置611は、斜め搬送を上下方向に折り返したことにより形成された、折り返した位置(カム610が設けられた位置)を挟んで互いに対向する、下方に傾斜され海苔を載せた簾601と上方に傾斜され海苔を載せた簾601との間の空間に配置され、熱を発散する。
制御部70は、作業者等による入力手段の操作に応じて、乾燥室ユニット30内等の各所に設けられ、温度計、湿度計等で構成されたセンサ71が検出した温度や湿度に基づき、燃焼ヒータ11の燃焼や、HP12の駆動や、加圧空気ファン81、側面ファン82及び誘引ガスファン83の駆動や、各種ダクトに設けられたダンパ100の駆動を制御したり、各種の情報を表示手段に表示する。
また、制御部70は、加圧空気ファン81に供給された電流の測定結果を空気流量に換算して、ヒータ送りダクト51及びHP送りダクト53内の圧力と換算した空気流量とに基づき、加圧空気ファン81のサージング発生を予測し、警報する。詳細には、制御部70は、加圧空気ファン81の性能特性と、加圧空気ファン81に供給された電流の測定結果の不安定さによって、サージング発生を判断する。
また、制御部70は、サージング発生が予測された場合に、加圧空気ファン81及び側面ファン82の駆動を制御し、加圧空気ファン81からの空気流量を調整してサージングを防止する。
このように、サージング発生を予測し、加圧空気ファン81及び側面ファン82の駆動を制御してサージングを防止することで、海苔の乾燥状態の変動を事前に察知して品質低下を防止できる。
本実施形態の海苔製造装置1は、熱源装置として、燃焼ヒータ11及びHP12を備える。燃焼ヒータ11及びHP12は、制御部70の制御により、乾燥室ユニット30内の海苔の乾燥状況によって、使い分けられる。
具体的には、燃焼ヒータ11は、海苔の乾燥の加熱工程における水分量の多い序盤及び中盤の段階で使用する。この燃焼ヒータ11により加熱した大量の加熱空気の流量と流速によって、海苔を加熱し、すみやかに水分を除去する。この時、海苔は、水平搬送しているため、空気抵抗が小さく、空気圧力を高くする必要はない。また、大量の空気流量も必要でない。したがって、比較的高温の加熱空気を生成し、海苔及び搬送装置60の搬送治具を速やかに加熱することで乾燥速度を高めることになる。
一方、HP12は、海苔を垂直搬送する乾燥の中盤から最終段階で使用する。海苔の乾燥が進展すると、海苔の中の水分の蒸発拡散速度と乾燥用空気の加熱速度が一致しなくなるため、加熱空気は、有効に使用されず排出される。一般に乾燥物が個体に近くなると乾燥物表面は、断熱性が高まり、乾燥に高温の熱が必要となる。しかし、ヒートポンプは低温で低湿度の乾燥空気を生成できるため、加熱温度が低くても効率よく乾燥でき、熱源として利用されなかった排気された空気を再利用できるため、乾燥品質のバラツキを削減し、乾燥エネルギーを減少させることが可能となる。
HP12は、海苔乾燥中盤以降の乾燥時に、十分に利用されず排出される空気を循環して使用して熱回収する機能を有する。
制御部70は、HP12を制御して、加熱空気を、温度20℃〜45℃の範囲、湿度0.010〜0.018kg/kg’(DA)の範囲に維持する。また、海苔を冷風乾燥させる場合において、制御部70は、HP12を制御して、冷熱空気を、温度5℃〜20℃、湿度0.0075〜0.003kg/kg’(DA)の範囲で維持する。
このように、HP12を制御することで、ダクトによる空気循環回路を形成し、廃熱をHP12の熱源として利用し、熱源の効率COPを向上できる。
従来の乾燥方式では、0.0061kg/kg(乾燥工程での水分変化量)の水分を蒸発させるためには、公知の湿り空気線図(湿り空気h−x線図)に基づき、温度変化及び湿度変化によるエンタルピーを合算すると、56kJ/kgの加熱が必要となる。
一方、本実施形態の乾燥方式のように、ダクトによる空気循環回路を形成し、廃熱をHP12の熱源として利用することで、0.0061kg/kg(乾燥工程での水分変化量)の水分を蒸発させるため加熱熱量は21.9kJとなり、39.1%に減少する。
なお、HP12を利用して加熱する場合は、加熱のエネルギー投入量は21.9kJ/COPとなる。ヒートポンプの加熱COPが5のとき、入力エネルギーは4.4kJとなる。バーナーの熱効率が90%のときの約7%(4.4kJ÷(56kJ÷0.9))の入力エネルギーで乾燥できる。
制御部70は、海苔の品質を制御するためのデータを受け付け、当該データに基づき、燃焼ヒータ11の燃焼や、HP12の駆動や、加圧空気ファン81、側面ファン82及び誘引ガスファン83の駆動や、各種ダクトに設けられたダンパ100の駆動や、搬送装置60の駆動、を制御したり、データベース等の記憶手段に格納したり、各種の情報を表示手段に表示したり、他の装置に転送したりする。
海苔の品質を制御するためのデータには、「作業者データ」、「自然環境空気データ」、「加熱空気データ」、「乾燥風速データ」、「搬送速度データ」、「乾燥仕上がりデータ」が含まれる。
制御部70は、上記データに基づき、以下のデータ処理を実行する。
制御部70は、上記データ処理による計算結果に応じて、以下のように、燃焼ヒータ11の燃焼及びHP12の駆動を制御する。
制御部70は、燃焼ヒータ11を制御して、加熱空気を、温度30℃〜60℃の範囲、湿度0.000〜0.018kg/kg’(DA)の範囲に維持する。
制御部70は、HP12を制御して、温風乾燥させる場合において、加熱空気を、温度20℃〜45℃の範囲、湿度0.0100〜0.015kg/kg’(DA)の範囲に維持する。また、制御部70は、HP12を制御して、冷風乾燥させる場合において、冷熱空気を、温度5℃〜20℃、湿度0.0075〜0.003kg/kg’(DA)の範囲に維持する。
海苔製造装置1は、更に、リターン空気(図2に示す排出空気ダクト52を流通する排出空気や、循環空気用ダクト55を流通する循環空気)と、外気と、を混合する混気ユニット200を備えてもよい。
図9は、本発明の一実施の形態における混気ユニットを燃焼ヒータに適用した状態を示す図である。
混気ユニット200は、ダンパ100を介して、排出空気ダクト52に接続され、排出空気ダクト52から流入する排出空気と混合ファン201により供給される外気とが混合される混合室202を備え、混合室202で混合された混合空気を燃焼ヒータ11に供給する。
制御部70(図2参照)は、ダンパ100を制御して混合室202に流入させる排出空気の量を調整し、混合ファン201を制御して混合室202に供給する外気の量を調整する。
混気ユニット200は、ダンパ100を介して、循環空気用ダクト55に接続され、循環空気用ダクト55から流入する循環空気と混合ファン201により供給される外気とが混合される混合室202を備え、混合室202で混合された混合空気をHP12に供給する。
制御部70(図2参照)は、ダンパ100を制御して混合室202に流入させる循環空気の量を調整し、混合ファン201を制御して混合室202に供給する外気の量を調整する。
図9に示すように、乾燥室ユニット30(図2参照)から排出された排出空気が保有する温度と湿度を再利用するため、制御部70(図2参照)の制御により、混気ユニット200において、リターン空気(排出空気)と外気を混合させる。また、制御部70は、必要に応じて、燃焼ヒータ11により生成された加熱空気も混合させる。制御部70は、混合ファン201又はダンパ100を制御して、加熱空気が最適混合比率となるように調整する。制御部70は、「加熱空気データ」に基づき最適混合比率を決定し、混合空気の絶対湿度が、加熱空気の制御目標値となるように、外気を混合室202に取り入れる。またダンパ101は、外気を取り入れてヒータ熱量を微調整するためのダンパであり、乾燥温度を滑らかに変化させることができる。このようなダンパ101を設けることで、ヒータを熱源とした加熱を行う場合において、ヒータの特性(負荷制御が難しい)から、ヒータを常時定常運転として、乾燥室ユニット30に導く風量を調整し温湿度制御をすることができる。
また、制御部70は、その計算結果を、リアルタイムで、表示手段において報知する。
混合空気は、燃焼ヒータ11で加熱され、乾燥空気として利用される。
図10に示すように、乾燥室ユニット30(図2参照)から排出された循環空気が保有する温度と湿度を再利用するため、制御部70(図2参照)の制御により、混気ユニット200において、リターン空気(循環空気)と外気を混合させる。また、制御部70は、必要に応じて、HP12により生成された加熱空気も混合させる。制御部70は、混合ファン201又はダンパ100を制御して、加熱空気が最適混合比率となるように調整する。制御部70は、「加熱空気データ」に基づき最適混合比率を決定し、混合空気の絶対湿度が、加熱空気の制御目標値となるように、外気を混合室202に取り入れる。
また、制御部70は、その計算結果を、リアルタイムで、表示手段において報知する。
混合空気は、HP12で加熱され、乾燥空気として利用される。
ここで、海苔の乾燥は11月〜3月に限定した操業であるため、温風乾燥を行う限りは外気の絶対湿度が、加熱空気の制御目標値より高くなることは無い。しかし、低温空気による乾燥を行う場合や、冬季以外に乾燥を行う場合は、外気の絶対湿度が乾燥加熱空気の制御目標値より高くなることがあり得る。
この場合、従来の加熱装置(ヒートポンプまたはバーナー)しか持たない乾燥機では、乾燥空気を制御目標値とすることが困難となり、安定した海苔の乾燥を行う事ができない。
図11に示す例によれば、混気ユニット200において、リターン空気(循環空気)と外気を混合させた混合空気を、HP12の冷却コイルによって冷却脱水し、その後、HP12から排出される温熱を利用して加熱することで、より広い外気条件で、乾燥空気を制御目標値とすることが可能となる。
例えば、40℃、0.0139kg/kg’(DA)を乾燥空気の制御目標値とした時、従来の乾燥機では、絶対湿度が0.0139kg/kg’(DA)を超えると制御が困難となるが、混合空気を、HP12の冷却コイルによって冷却脱水することで、乾燥可能な外気の絶対湿度は0.0185kg/kg’(DA)以下となる。
ここで、海苔の乾燥は11月〜3月に限定した操業であるため、温風乾燥を行う限りは外気のエンタルピーが、加熱空気の制御目標値における絶対湿度となる空気の露点のエンタルピーより高くなることは無い。しかし、低温空気による乾燥を行う場合や、冬季以外に乾燥を行う場合は、外気のエンタルピーが、上記エンタルピーより高くなることがあり得る。
この場合、通常の加熱装置(ヒートポンプまたはバーナー)しか持たない乾燥機では、乾燥空気を制御目標値とすることが困難となり、安定した海苔の乾燥を行う事ができない。
図12に示す例では、海苔製造装置1は、混合ファン201のより外気が流入され、混気ユニット200及びHP12に外気を供給可能な外気ダクト300と、外気ダクト300を流通する外気を混気ユニット200に供給する量を調整する混気用ダンパ310と、HP12の加熱コイルの一部を外気に晒す外気流路330を形成可能な外気流路形成装置320と、を備える。
例えば、40℃、0.0139kg/kg’(DA)を乾燥空気の制御目標値とした時、従来の乾燥機では、絶対湿度が0.0139kg/kg’(DA)を超えると制御が困難となるが、混合空気を、HP12の冷却コイルによって冷却脱水し、HP12の加熱コイルの熱の一部をHP12外に排出することで、外気条件の影響を受けずに乾燥することができる。
次に、本発明の一実施の形態の別例における海苔製造装置の全体構成について説明する。なお、以下の説明において、本発明の一実施の形態における海苔製造装置1と同様の構成には同様の符号を付し、説明を省略又は簡略する。
図13は、本発明の一実施の形態の別例における海苔製造装置の概要を説明する図である。
また、海苔製造装置1Aは、各種ファンとして、加圧空気ファン81と、誘引ガスファン83と、制御部70(図13では省略)に制御される垂直ファン84と、を含む。
海苔製造装置1Aは、熱源室ユニット10において、燃焼ヒータ11と、2機のHP12a,12bと、を備える。
10 熱源室ユニット
11 燃焼ヒータ
12,12a,12b ヒートポンプ(HP)
20 脱水室ユニット
30 乾燥室ユニット
31 上階
32 下階
40 作業室
51 ヒータ送りダクト
52 排出空気ダクト
53 HP送りダクト
54 加熱空気用ダクト
54a 開口部
55 循環空気用ダクト
56 外気空気用ダクト
57a 垂直乾燥吸気ダクト
57b 垂直乾燥排気ダクト
58a 水平乾燥吸気ダクト
58b 水平乾燥排気ダクト
84 垂直ファン
60 搬送装置
60A 搬送装置
61 変更機構
70 制御部
71 センサ
81 加圧空気ファン
82 側面ファン
83 誘引ガスファン
90 調整部
91 ウィング部
92 シャフト部
100,101 ダンパ
110 遠赤外線発生装置
200 混気ユニット
201 混合ファン
202 混合室
300 外気ダクト
310 混気用ダンパ
320 外気流路形成装置
330 外気流路
551 整流板
601 簾
602 支持棒
603 外側羽根チェーン
604 内側羽根チェーン
605 折り返し位置
610 カム
611 加熱装置
820 側面ファンユニット
821 固定板
822 ファン取付金具
Claims (17)
- 海苔の製造工程別に設けられた、空気を乾燥させ循環させる熱源室ユニットと、海苔原料を抄いて脱水する抄き・脱水室ユニットと、脱水した海苔を乾燥させる乾燥室ユニットと、を備える海苔製造装置であって、
前記熱源室ユニット、前記抄き・脱水室ユニット及び前記乾燥室ユニットは、全体が断熱され、最短距離で接続され、
前記熱源室ユニット、前記抄き・脱水室ユニット及び前記乾燥室ユニットで必要な熱量及び空気量を個別に計算し制御することが可能な制御手段を更に備え、
前記熱源室ユニット、前記抄き・脱水室ユニット及び前記乾燥室ユニットは、任意の大きさで形成し組合せて使用することが可能であり、1つの建物内に収納可能であり、
前記乾燥室ユニットには、空気流路別に入口近傍に加圧空気ファン、出口近傍に誘引ガスファンが設置され、
前記制御手段は、前記加圧空気ファン及び前記誘引ガスファンを制御して、前記乾燥室ユニット内の空気流量を調整し、
前記加圧空気ファン近傍には、ダンパが設置され、前記乾燥室ユニット内圧力の制御を補完する海苔製造装置。 - 前記乾燥室ユニットは、外気空気、排出空気、加熱空気及び循環空気に必要なダクトと一体化され、
前記ダクトは、
前記乾燥室ユニットの周囲に組み込まれ、
熱の利用目的に応じて、必要数のダクトが設置される請求項1に記載の海苔製造装置。 - 前記乾燥室ユニット内において、前記ダクトの側面には、前記制御手段に制御される複数の側面ファンが設置され、海苔の側面から乾燥空気を送ることが可能な請求項2に記載の海苔製造装置。
- 前記制御手段は、
空気流路別に入口近傍に設置された加圧空気ファンに供給される電流の測定結果を空気流量に換算して、前記ダクト内の圧力と前記空気流量に基づき、前記加圧空気ファンのサージング発生を予測し、警報し、
前記サージング発生が予測された場合に、前記加圧空気ファン又は前記側面ファンによる空気流量を調整してサージングを防止する請求項3に記載の海苔製造装置。 - 前記乾燥室ユニットの天井部に設置され、空気流の壁摩擦係数を低下させる凹及び凸形状をした整流板を更に備え、
前記整流板は、前記誘引ガスファン方向に傾けて設置されている請求項1から4のいずれか一項に記載の海苔製造装置。 - 前記制御手段は、
前記側面ファンの送風圧力及び空気流量の調整を、1個単位の前記側面ファンの個別 制御又は複数の前記側面ファンを群とした群制御により行い、
前記個別制御又は前記群制御において、前記乾燥室ユニット内部に設置された単独または複数の温度計、湿度計の計測値で、前記側面ファンの回転数を制御する請求項3又は4に記載の海苔製造装置。 - 前記側面ファンは、前記乾燥室ユニット内において、上下方向にスライド移動させることで着脱可能である請求項3、4又は6に記載の海苔製造装置。
- 前記熱源室ユニットには、燃焼バーナー及びヒートポンプが設けられ、
前記乾燥室ユニット内における海苔の乾燥状況によって、前記燃焼バーナーとヒートポンプとを使い分けることが可能な請求項1から7のいずれか一項に記載の海苔製造装置。 - 前記制御手段は、
海苔乾燥中盤以降の乾燥時に、温度35℃〜45℃の範囲、湿度0.014〜0.0108kg/kg’(DA)の範囲で、前記ヒートポンプを制御して、排出された空気を循環して使用して熱回収し、
冷風乾燥時に、温度15℃〜40℃、湿度0.0105〜0.0140kg/kg’(DA)の範囲で、前記ヒートポンプを制御する請求項8に記載の海苔製造装置。 - 前記乾燥室ユニットの内部に、乾燥熱源として、輻射熱を放射する遠赤外線発生装置を更に備え、
遠赤外線発生装置は、
セラミックで形成された板構造又は棒構造の形状を有し、
前記乾燥室ユニットの天井面、側面、床面の壁として用いられる請求項1から9のいずれか一項に記載の海苔製造装置。 - 前記乾燥室ユニットの内部には、海苔を搬送する搬送装置が設けられ、
前記搬送装置は、
海苔の水分が多い序盤においては海苔を寝せた状態の水平置きにして搬送する水平搬送と、
海苔の乾燥が進み時間をかけて乾燥するときには海苔を吊り下げ状態の垂直置きにして搬送する垂直搬送と、を組み合わせて搬送する請求項1から10のいずれか一項に記載の海苔製造装置。 - 前記搬送装置は、
単段又は複数段の構造とすることが可能であり、
前記水平搬送と前記垂直搬送との組み合わせが変更可能であり、
海苔が載置される簾と、前記簾の一端側に接続された外側羽根チェーンと、前記簾の他端側に接続された内側羽根チェーンと、を備え、
前記外側羽根チェーン及び前記内側羽根チェーンは、互いに同期され、同時に所定方向に回動することで、前記簾を、前記乾燥室ユニットの入口から、折り返し位置を介して、前記乾燥室ユニットの出口に向かって、水平方向に搬送可能であり、
前記外側羽根チェーンは、前記折り返し位置おいて、前記内側羽根チェーンより、前記乾燥室ユニットの入口又は出口から離れた位置まで延び、
前記簾は、
一端側から、前記乾燥室ユニットの入口から前記折り返し位置に搬送され、
前記折り返し位置おいて、海苔を寝せた状態のまま、上下反転することなく、上下方 向に搬送され、
他端側から、前記折り返し位置から前記乾燥室ユニットの出口に搬送される請求項11に記載の海苔製造装置。 - 前記垂直搬送される海苔の下方に配置された垂直乾燥吸気ダクトと、前記垂直搬送される海苔の上方に配置された垂直乾燥排気ダクトと、を有し、
前記垂直乾燥吸気ダクト及び前記垂直乾燥排気ダクト内には、前記制御手段に制御される複数の垂直ファンが設置され、垂直搬送される海苔に下方から上方に向けて乾燥空気を送ることが可能な請求項11又は12に記載の海苔製造装置。 - 前記垂直乾燥吸気ダクトの送風口近傍及び/又は前記垂直乾燥排気ダクトの吸気口近傍には、前記制御手段に制御され、前記送風口から送風される乾燥空気及び/又は前記吸気口から吸気される乾燥空気の流れを変化させ、前記垂直搬送される海苔に送風する乾燥空気の流量を調整する調整部を、備える請求項13に記載の海苔製造装置。
- 前記搬送装置は、
前記水平搬送より、海苔を上下方向に傾斜させた斜め置きにして搬送する斜め搬送が可能であり、
前記斜め搬送を上下方向に複数回折り返して搬送可能な請求項11から14のいずれか一項に記載の海苔製造装置。 - 前記斜め搬送を上下方向に折り返したことにより形成された、折り返した位置を挟んで互いに対向する、下方に傾斜された海苔と上方に傾斜された海苔との間の空間に、熱を発散する加熱装置を、更に備え、
前記加熱装置は、廃熱回収空気又は蒸気を熱媒体とする請求項15に記載の海苔製造装置。 - 前記制御手段は、
海苔品種、海苔摘採回数、塩分濃度、海苔ミンチ幅を示す作業者データと、
外気、建物内空気の乾球温度及び相対湿度を示す自然環境空気データと、
前記乾燥室ユニット内の乾球温度及び相対湿度を示す加熱空気データと、
乾燥海苔の水分量を示す乾燥仕上がりデータと、を受け付け、
前記作業者データに基づき、前記熱源室ユニットで加熱する空気の熱量及び空気量を変 更する必要があることを報知し、
前記自然環境空気データに基づき、前記熱源室ユニットで加熱する空気の熱量及び空気量を制御し、
前記加熱空気データに基づき、前記熱源室ユニットで加熱する空気の熱量、空気量及び湿度を制御し、
前記乾燥仕上がりデータに基づき、海苔の品質に影響を及ぼした要因を解析し、解析結果を報知する請求項1から16のいずれか一項に記載の海苔製造装置。
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