JP6376891B2 - プラント監視システム、プラント監視装置、およびプラント監視方法 - Google Patents

プラント監視システム、プラント監視装置、およびプラント監視方法 Download PDF

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Description

本発明の一形態は、プラント監視システム、プラント監視装置、およびプラント監視方法に関するものである。
従来、プラント内の各種機器を無線回線経由で携帯端末から操作する、またはプラントの状態を無線回線経由の携帯端末を用いて監視するといった装置が知られている。例えば、下記の特許文献1には、オペレータの監視・操作・調整等のマンマシン処理を行うための操作プログラムを携帯端末に内蔵させ、且つ各種現場計測器および現場操作端からの入力信号に基づきデータベース処理、演算処理、および制御装置管理処理等を行なうプログラムをサーバまたはホストコンピュータに内蔵させた装置が開示されている。
特開平11−202931号公報
ところで、現場の各種機器はプラント内の複雑な環境の中で動作しているので、当該各種機器を無線回線経由で携帯端末から操作する場合には、操作作業における安全性または正確性を高めることに対するニーズがある。
そこで、本発明は上記に鑑みてなされたもので、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることを可能にするプラント監視システム、プラント監視装置、およびプラント監視方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のプラント監視システムは、プラント内に配置された操作対象機器と、前記操作対象機器を無線通信により操作するための携帯端末と、前記操作対象機器を操作するための所定のエリアに関する情報を格納するエリア情報格納部と、前記携帯端末の位置を特定する携帯端末位置特定部と、前記所定のエリア内に前記携帯端末が位置している場合に、前記携帯端末より前記操作対象機器を操作できるように制御する制御部と、を備える。
また、本発明のプラント監視装置は、プラント内に配置された操作対象機器と、前記操作対象機器を無線通信により操作するための携帯端末と、を備えるプラント監視システムにおけるプラント監視装置であって、前記操作対象機器を操作するための所定のエリアに関する情報を格納するエリア情報格納部と、前記携帯端末の位置を特定する携帯端末位置特定部と、前記所定のエリア内に前記携帯端末が位置している場合に、前記携帯端末より前記操作対象機器を操作できるように制御する制御部と、を備える。
また、本発明のプラント監視方法は、プラント内に配置された操作対象機器と、前記操作対象機器を無線通信により操作するための携帯端末と、を備えるプラント監視システムにおけるプラント監視方法であって、エリア情報格納部に、前記操作対象機器を操作するための所定のエリアに関する情報が格納されており、携帯端末位置特定部が、前記携帯端末の位置を特定する携帯端末位置特定ステップと、制御部が、前記所定のエリア内に前記携帯端末が位置している場合に、前記携帯端末より前記操作対象機器を操作できるように制御する制御ステップと、を備える。
このような本発明のプラント監視システム、プラント監視装置、およびプラント監視方法によれば、操作対象機器を操作するための所定のエリアに関する情報がエリア情報格納部に格納され、携帯端末位置特定部が特定した携帯端末の位置が上記所定のエリア内であることを条件として、制御部は、当該携帯端末より操作対象機器を操作できるように制御する。このように、携帯端末の存在位置を特定してから当該携帯端末からの操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることができる。
ここで、「所定のエリア」は、例えば、携帯端末より操作対象機器を安全を確保しながら正常に操作するためのエリアであり、所定のエリアを表す情報は操作対象機器毎に予めエリア情報格納部に格納されていても良い。この所定のエリアの例としては、例えば、仮に現場操作盤が存在するとしたら、当該現場操作盤が設置されたであろうエリア(以下、「操作盤設置エリア」という。)が挙げられる。そして、例えば、操作盤設置エリア内に携帯端末が位置している場合のみに、携帯端末より操作対象機器を操作できるように制御することができる。この場合にオペレータは現場操作盤の位置に存在しながら携帯端末を用いて操作対象機器を操作することになり、現場操作盤を用いて操作対象機器を操作する場合と同じ条件で、現場操作盤の代わりに携帯端末を用いて操作対象機器を操作することになる。従って、現場操作盤を用いる場合と同じ作業安全性または正確性を保ちながら、現場操作盤の代わりに携帯端末を現場操作のための手段として使うことが可能となる。その結果、現場操作盤を除去することができ、この場合には、現場操作盤の設置および維持にかかるコストを節約することができる。
所定のエリアの別の例として、例えば、作業安全性または正確性を保つことができる操作対象機器から所定半径以内のエリアを所定のエリアとして設定することができる。そして、当該エリア内に携帯端末が位置している場合のみに、つまり当該エリア内にオペレータが存在している場合のみに、携帯端末より操作対象機器を操作できるように制御することができ、これにより、作業安全性または正確性を保つことができる。また、「操作」とは、操作対象機器に対する何らかの作業を言い、操作、監視、調整等を含む。
また、本発明において、前記携帯端末位置特定部は、前記携帯端末が接続したアクセスポイントを特定するアクセスポイント特定部を更に備えても良い。
この発明によれば、アクセスポイントを特定することにより、携帯端末の存在位置を特定することができる。アクセスポイントは通常固定の場所に設置されており、携帯端末がどのアクセスポイントに接続されているかを特定することにより、携帯端末の存在位置を特定することができる。このように特定した携帯端末の存在位置を用いて操作対象機器への操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることができる。
また、本発明において、前記携帯端末位置特定部は、前記アクセスポイントから前記携帯端末までの距離を計測する距離計測部を更に備えても良い。
この発明によれば、アクセスポイントから携帯端末までの距離を計測することにより、携帯端末の存在位置をより精度良く特定することができる。このように特定した携帯端末の存在位置を用いて操作対象機器への操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることができる。
また、本発明において、前記距離計測部は、前記アクセスポイントから前記携帯端末への信号の強度を計測する信号強度計測部と、前記強度と前記距離との相関関係を格納する相関関係格納部と、前記相関関係に基づき、前記強度から前記距離を推定する距離推定部と、を更に備えても良い。
この発明によれば、アクセスポイントから携帯端末までの距離を計測するための具体的な手法が提供される。つまり、アクセスポイントから携帯端末への信号の強度を計測し、信号の強度と距離との相関関係に基づき、信号の強度から距離を推定することができる。このように特定した携帯端末の存在位置を用いて操作対象機器への操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることができる。
また、本発明において、前記アクセスポイントへの供給電力を調整する供給電力調整部を更に備え、前記距離推定部は、前記供給電力調整部による調整後の電力を加味して、前記距離を推定しても良い。
この発明によれば、アクセスポイントから携帯端末までの距離を計測するための更に具体的な手法が提供される。つまり、アクセスポイントへの供給電力を調整し、当該調整後の電力を加味して、アクセスポイントから携帯端末までの距離を推定することができる。例えば、アクセスポイントから携帯端末までの距離が短い場合に、アクセスポイントへの供給電力を弱くすることにより、距離推定の正確性を高めることができる。このように特定した携帯端末の存在位置を用いて操作対象機器への操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることができる。
また、本発明において、前記アクセスポイントは、前記アクセスポイントを覆うカバー部材を備え、前記カバー部材は、電波発信用の開口を備え、前記携帯端末位置特定部は、前記開口からの電波に基づき、前記携帯端末の位置を特定しても良い。
この発明によれば、携帯端末の位置を特定するための更に別の具体的な手法が提供される。つまり、アクセスポイントを覆うカバー部材の電波発信用の開口からの電波に基づき携帯端末の位置を特定することにより、携帯端末の位置をより正確に特定することができる。開口の存在方向により、アクセスポイントからみた携帯端末の存在方向が特定できるからである。このように特定した携帯端末の存在位置を用いて操作対象機器への操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることができる。
また、本発明において、前記アクセスポイントと前記携帯端末間の通信における通信切断率を算出する切断率算出部を更に備え、前記制御部は、前記通信切断率に更に基づき、前記携帯端末の前記操作対象機器に対する操作可否を制御しても良い。
この発明によれば、アクセスポイントと携帯端末間の通信切断率に更に基づき、携帯端末の操作対象機器に対する操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末から操作する場合の作業安全性または正確性を更に高めることができる。
また、本発明において、前記携帯端末が前記所定のエリアに位置した旨を示すログ情報を保存するログ情報保存部を更に備えても良い。
この発明によれば、携帯端末が上記所定のエリアに位置した旨を示すログ情報を保存し、このログ情報は、作業が行われるべき場所で実際に当該作業が行われたか否かを確認するためのエビデンスとして用いられることができる。
また、本発明において、前記携帯端末より端末識別情報を受信する識別情報受信部を更に備え、前記制御部は、前記端末識別情報に更に基づき、前記携帯端末の前記操作対象機器に対する操作可否を制御しても良い。
この発明によれば、端末識別情報に更に基づき、携帯端末の操作対象機器に対する操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末から操作する場合の作業安全性または正確性を更に高めることができる。
本発明によれば、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることが可能なプラント監視システム、プラント監視装置、およびプラント監視方法を提供することができる。
プラント監視システム1の構成模式図である。 プラント監視装置10のハードウェア構成図である。 プラント監視装置10の構成概要図である。 相関関係格納部114に格納された、信号の強度と距離との相関関係を模式的に示す図である。 供給電力調整部115の供給電力調整に従い、距離推定部116が、参照する相関関係を切り替える(調整後の電力を加味する)ことを説明するための図である。 アクセスポイント203およびそのカバー部材60を詳細に説明するための図である。 プラント監視システム1の動作を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明にかかるプラント監視システム、プラント監視装置、およびプラント監視方法の複数の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下に説明する図面および関連した記述は本発明のプラント監視システム、プラント監視装置、およびプラント監視方法を説明するための例示的なものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。また、図示される各部の寸法等は、実際のプラント監視システム、プラント監視装置、およびプラント監視方法における寸法等と異なる場合がある。
(プラント監視システム1の構成)
まず、本発明の実施形態に係るプラント監視システム1の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、プラント監視システム1の構成模式図である。図1に示すように、プラント監視システム1は、プラント20内に配置された操作対象機器21,22,23等と、操作対象機器21,22,23等を無線通信により操作するための携帯端末50と、携帯端末50の操作対象機器21,22,23等に対する操作可否を制御するプラント監視装置10を備えて構成される。プラント20内の操作対象機器21,22,23等を含む各種設備および携帯端末50と、プラント監視装置10とは、無線通信ネットワーク30を介して互いに通信可能に接続されている。
プラント20には、例えば、火力発電プラント、溶融炉を含んだ廃棄物処理プラント、ガス処理プラントなど、様々な種類および形態のプラントが含まれる。また、プラント20内に配置された操作対象機器21,22,23等は、プラント現場の各種現場計測器群や、バルブ、モータ等の操作端等を含む。図1では、例示的に操作対象機器21,22,23が図示されているが、多数の現場計測器群や操作端等が操作対象機器に含まれる。操作対象機器の種類によっては、オペレータ40が当該操作対象機器の目の前で操作の安全性や正確性を確認しながら操作しなければならないものがある。また、操作対象機器の種類によっては、オペレータ40が当該操作対象機器より所定距離以内の位置で操作しなければならないものがある。
携帯端末50は、オペレータ40が操作対象機器21,22,23等を無線通信により操作するために携帯するものである。携帯端末50には、例えば、携帯電話機、スマートホン、タブレットPC、ノートPC、PDAなど、様々な種類および形態の携帯できる端末が含まれる。携帯端末50は、無線LAN等の無線通信ネットワーク30を介してプラント監視装置10とデータの送受信を行う。
図1の例において、オペレータ40は携帯端末50を携帯した状態で操作対象機器21,22,23等が配置された各区域を移動しながら操作対象機器21,22,23等を操作する。各区域において、携帯端末50はアクセスポイント201,202または203とそれぞれ無線で接続し、且つ移動に伴い当該無線接続の接続先を切り替えながら、操作対象機器21,22,23等を操作する。
プラント監視装置10は、携帯端末50の操作対象機器21,22,23等に対する操作可否を制御するものである。図2はプラント監視装置10のハードウェア構成図である。図2に示すように、プラント監視装置10は、物理的には、CPU11、ROM12及びRAM13等の主記憶装置、キーボード及びマウス等の入力デバイス14、ディスプレイ等の出力デバイス15、携帯端末50等との間でデータの送受信を行うためのネットワークカード等の通信モジュール16、ハードディスク等の補助記憶装置17などを含む通常のコンピュータシステムとして構成される。後述するプラント監視装置10の各機能は、CPU11、ROM12、RAM13等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU11の制御の元で入力デバイス14、出力デバイス15、通信モジュール16を動作させると共に、主記憶装置12,13や補助記憶装置17におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
図3は、プラント監視装置10の構成概要図である。図3に示されるように、プラント監視装置10は、機能的には、携帯端末位置特定部110、エリア情報格納部120、制御部130、切断率算出部140、識別情報受信部150、およびログ情報保存部160を備えて構成される。
エリア情報格納部120は、携帯端末50が操作対象機器21,22,23等を操作するための所定のエリアに関する情報を格納するものである。上述したように、操作対象機器の種類によっては、オペレータ40が当該操作対象機器の目の前で操作の安全性や正確性を確認しながら操作しなければならないものがあり、または、オペレータ40が当該操作対象機器より所定距離以内の位置で操作しなければならないものなどがある。エリア情報格納部120は、例えば、図1に示した操作対象機器21を操作するためには、携帯端末50が操作対象機器21より距離D1以内のエリア21A内に位置しなければならない旨のエリア情報を格納する。または、エリア情報格納部120は、例えば、操作対象機器22を操作するためには、携帯端末50が操作対象機器22より距離D2以内のエリア22A内に位置しなければならない旨のエリア情報を格納する。または、エリア情報格納部120は、例えば、操作対象機器23を操作するためには、携帯端末50が操作対象機器23に対して特定の方向X上に位置しなければならない旨、つまり例えば図1に示すエリア23A内に位置しなければならない旨のエリア情報を格納する。
図3に戻り、携帯端末位置特定部110は、アクセスポイント特定部111、距離計測部112、および位置特定部117を備え、携帯端末50の位置を特定するものである。携帯端末位置特定部110は、携帯端末50が発するGPS信号に基づき携帯端末50の位置を特定しても良い。この場合には、図示しないGPS信号受信部がGPS信号を受信して位置特定部117に出力し、位置特定部117が当該GPS信号に基づき携帯端末50の位置を特定しても良い。一方で、携帯端末位置特定部110は、以下で説明するように、アクセスポイント特定部111または距離計測部112を備え、位置特定部117がアクセスポイント特定部111または距離計測部112からの信号に基づき携帯端末50の位置を特定するように構成されていても良い。携帯端末位置特定部110は、このように特定した携帯端末50の位置を表す信号を制御部130に出力する。
アクセスポイント特定部111は、携帯端末50に接続されたアクセスポイントを特定するものである。アクセスポイント特定部111は、例えば、アクセスポイントの識別情報(BSSIDなど)を携帯端末50より取得し解析することにより、携帯端末50が接続しているアクセスポイントを特定することができる。アクセスポイント特定部111がアクセスポイントの特定情報を位置特定部117に出力すると、位置特定部117は当該アクセスポイントの特定情報に基づき携帯端末50の位置を特定する。アクセスポイントは通常固定の場所に設置されており、電波を発せられる距離も予め定まっているので、当該情報の組み合わせにより携帯端末50の位置が特定できる。例えば、図1の例において、携帯端末50がアクセスポイント201に接続している場合に、位置特定部117は、携帯端末50がエリア201A内に位置していると特定できる。ここで、エリア201Aはアクセスポイント201から電波が届く範囲である。同様に、携帯端末50がアクセスポイント202に接続している場合に、位置特定部117は、携帯端末50がエリア202A内に位置していると特定できる。エリア202Aはアクセスポイント202から電波が届く範囲である。
図3に戻り、距離計測部112は、信号強度計測部113、相関関係格納部114、供給電力調整部115、および距離推定部116を備え、アクセスポイントから携帯端末50までの距離を計測するものである。信号強度計測部113は、アクセスポイントから携帯端末50への信号の強度(例えばRSSIなど)を計測するものである。相関関係格納部114は、アクセスポイントから携帯端末50への信号の強度と、アクセスポイントから携帯端末50までの距離との相関関係を表す情報を予め格納するものである。距離推定部116は、相関関係格納部114に格納された相関関係に基づき、上記強度から上記距離を推定するものである。
図4は、相関関係格納部114に格納された、信号の強度と距離との相関関係を模式的に示す図である。図4に示すように、信号の強度と距離とは互いに反比例の相関関係があり、例えば、信号強度計測部113より計測された信号の強度がe1の場合に、距離推定部116は、アクセスポイントから携帯端末50までの距離がd1であると推定する。距離推定部116がアクセスポイントから携帯端末50までの距離を推定して位置特定部117に出力すると、位置特定部117は当該距離に基づき携帯端末50の位置を特定する。つまり、図1の例において、携帯端末50が例えばエリア201Aの中においてアクセスポイント201からどれぐらい離れて位置しているかを特定することができる。なお、信号強度計測部113は、実際に信号の強度を計測するための物理的な装置であっても良く、当該物理的な装置を制御する装置であっても良い。
図3に戻り、供給電力調整部115は、アクセスポイントへの供給電力を調整するものである。距離推定部116は、供給電力調整部115による調整後の電力を加味して、アクセスポイントから携帯端末50までの距離を推定する。すなわち、例えば、アクセスポイントから携帯端末50までの距離が短い場合に、信号強度計測部113より計測された信号の強度が強すぎると、距離推定における誤差が大きくなる可能性がある。そこで、このような場合には、供給電力調整部115がアクセスポイントへの供給電力が弱くなるよう予め調整することにより、距離推定の精度を高める。一方で、アクセスポイントから携帯端末50までの距離が長い場合には、供給電力調整部115がアクセスポイントへの供給電力が強くなるよう予め調整することにより、距離推定の精度を高める。なお、供給電力調整部115は、実際に供給電力を調整するための物理的な装置であっても良く、当該物理的な装置を制御する装置であっても良い。また、供給電力調整部115がアクセスポイントへの供給電力を調整することにより、図1に示したエリア201A、202Aの範囲の大きさを調整することができ、これによりエリア201A、202Aがエリア21A、22Aに含まれるよう調整することができる。
図5は、供給電力調整部115の供給電力調整に従い、距離推定部116が、参照する相関関係を切り替える(調整後の電力を加味する)ことを説明するための図である。すなわち、供給電力調整部115がアクセスポイントへの供給電力が弱くなるよう調整した場合には、距離推定部116は例えばグラフG1からグラフG2に参照するグラフ(相関関係)を切り替える。一方で、供給電力調整部115がアクセスポイントへの供給電力が強くなるよう調整した場合には、距離推定部116は例えばグラフG1からグラフG3に参照するグラフを切り替える。なお、グラフG1は、供給電力調整部115が供給電力調整を行わない場合の、信号の強度と距離の相関関係を示すグラフである。
図6は、図1に示したアクセスポイント203およびそのカバー部材60を詳細に説明するための図である。図6に示されるように、アクセスポイント203は、アクセスポイント203を覆い且つアクセスポイント203からの電波を遮蔽可能な材料(例えば金属材料)からなるカバー部材60を備え、カバー部材60は電波発信用の開口61を備える。この構成により、アクセスポイント203より発せられる電波は開口61を介してX方向のみにおいて外部に伝わることとなる。そして、携帯端末位置特定部110は、開口61からの電波に基づき、携帯端末50が接続されているアクセスポイントがアクセスポイント203であるか否かを確認することにより、携帯端末50がアクセスポイント203よりX方向に位置するか否か、つまりエリア23A内に位置するか否かを特定できるようになる。なお、この場合において、開口61がX方向における開口であることを予め格納する手段(図示せず)を別途も設けておいても良い。また、図6においては、説明の便宜上、カバー部材60が拡大されて図示されているが、実際の大きさは図示より小さくても良い。
図3に戻り、制御部130は、携帯端末50の存在位置、つまり携帯端末50を操作するオペレータ40の存在位置に基づき、携帯端末50の操作対象機器21,22,23等に対する操作可否を制御するものである。制御部130は、操作対象機器ごとに予め定められている所定のエリア内に携帯端末50が位置している場合に、オペレータ40が携帯端末50を用いて操作対象機器21,22,23等を操作できるように制御する。制御部130は、携帯端末50の位置を表す信号を携帯端末位置特定部110より受け入れ、当該位置情報に基づきエリア情報格納部120を照会し、当該位置が特定の操作対象機器を操作するための所定のエリア内である場合のみに、オペレータ40が携帯端末50を用いて当該特定の操作対象機器を操作できるように制御しても良い。
例えば、携帯端末位置特定部110より受け入れた信号が表す位置が、図1に示したエリア201A内である場合に、これはつまり携帯端末50が操作対象機器21より距離D1以内のエリア21A内に位置していることになるので、制御部130は、オペレータ40が携帯端末50を用いて操作対象機器21を操作できるように制御する。また、例えば、携帯端末位置特定部110より受け入れた信号が表す位置が、図1に示したエリア202A内である場合に、これはつまり携帯端末50が操作対象機器22より距離D2以内のエリア22A内に位置していることになるので、制御部130は、オペレータ40が携帯端末50を用いて操作対象機器22を操作できるように制御する。更に、例えば、携帯端末位置特定部110より受け入れた信号が表す位置が、操作対象機器23より特定の方向X(または−X)の線上である場合に、つまりエリア23A内に位置している場合に、制御部130は、オペレータ40が携帯端末50を用いて操作対象機器23を操作できるように制御する。この場合に、携帯端末位置特定部110は、携帯端末50がカバー部材60の開口61から電波の届く範囲内に位置することを確認することにより、携帯端末50がエリア23A内に位置していることを特定することができる(図6参照)。
図3に戻り、切断率算出部140は、アクセスポイントと携帯端末50間の通信における通信切断率を算出するものである。切断率算出部140としては、アクセスポイントと携帯端末50間の通信における通信切断率を算出できるものであれば、汎用のものを含め、様々なものを用いることができる。制御部130は、切断率算出部140が算出した通信切断率に更に基づき、携帯端末50の操作対象機器21,22,23等に対する操作可否を制御する。制御部130は、例えば、通信切断率が所定の閾値以上である場合には、携帯端末50が操作対象機器21,22,23等を操作できないように制御しても良い。なお、切断率算出部140は、実際に通信切断率を算出するための物理的な装置であっても良く、当該物理的な装置を制御する装置であっても良い。
識別情報受信部150は、携帯端末50より端末識別情報を受信するものである。端末識別情報としては、携帯端末50の固有識別番号やUUIDなど、携帯端末50を識別できるものであれば、様々なものを用いることができる。制御部130は、携帯端末50より受信した端末識別情報に更に基づき、携帯端末50の操作対象機器21,22,23等に対する操作可否を制御する。つまり、制御部130は、特定の操作対象機器が特定の携帯端末のみにより操作されるように制御することができる。
ログ情報保存部160は、携帯端末50が操作対象機器21,22,23等を操作するための所定のエリアに位置した旨を示すログ情報を保存するものである。このログ情報は、作業が行われるべき場所で実際に当該作業が行われたか否かを確認するためのエビデンスとして用いられる。この確認のために、図示はしないが、ログ情報を照会する手段、およびログ情報を確認する手段を更に設けても良い。
なお、図示はしないが、携帯端末50が同じアクセスポイントに接続している時間をカウントし、当該接続時間が所定の時間を超えたら、警報を出す手段を更に設けても良い。または制御部130がこの処理を行っても良い。携帯端末50がどのアクセスポイントに接続しているかを特定することで、携帯端末50を保有して現場パトロールを行うオペレータ40の位置情報が確認でき、同じアクセスポイントにある時間以上接続しているということは、その場所で事故や災害に巻き込まれている可能性、または急病により倒れている可能性があるので、これを警報として発報することにより、オペレータ40の異常を早急に発見できる。
また、携帯端末50が特定のアクセスポイントに接続したことをきっかけにして、当該エリアで行うべき必要な操作項目を携帯端末50のディスプレイに表示させる手段を更に設けても良い。または制御部130がこの処理を行っても良い。これにより、オペレータ40が操作項目を検索する手間をなくすとともに、オペレータ40が操作し忘れてしまうことが防止できるので、効率的な現場操作が実施できる。
以上で説明したプラント監視装置10の各機能的構成要素は、ハードウェア上で分離されている必要はなく、複数の要素が一つのハードウェアにより構成されていても良い。例えば、エリア情報格納部120、相関関係格納部114、およびログ情報保存部160が一つの補助記憶装置17により構成されていても良く、別々の補助記憶装置により構成されていても良い。同様に、制御部130および距離推定部116が一つのCPU11により構成されていても良く、別々のCPUとして構成されていても良い。
(プラント監視システム1の動作)
続いて、プラント監視システム1により行われる動作について、図7を参照しながら説明する。図7は、プラント監視システム1の動作を示すフローチャートである。
最初に、携帯端末位置特定部110が、携帯端末50の位置を特定する(ステップS1、携帯端末位置特定ステップ)。携帯端末位置特定部110は、GPS信号に基づき携帯端末50の位置を特定しても良く、アクセスポイント特定部111または距離計測部112を備えることにより携帯端末50の位置を特定しても良い。携帯端末位置特定部110は、携帯端末50の位置を表す信号を制御部130に出力する。
次に、制御部130が、携帯端末50の位置を表す信号を携帯端末位置特定部110より受け入れ、当該位置情報に基づきエリア情報格納部120を照会する(ステップS2、制御ステップ)。
次に、ステップS2の照会において、携帯端末50の位置が操作対象機器ごとに予め定められている所定のエリア内であると判定された場合に(ステップS3:YES)、制御部130は、オペレータ40が携帯端末50を用いて当該特定の操作対象機器を操作できるように制御する(ステップS4、制御ステップ)。つまり、ステップS2の照会において、携帯端末50の位置が例えば図1に示したエリア21A、22A、23Aにそれぞれ属すると判定された場合に、制御部130は、オペレータ40が携帯端末50を用いて操作対象機器21、22、23をそれぞれ操作できるように制御する。
一方で、ステップS2の照会において、携帯端末50の位置が操作対象機器ごとに予め定められている所定のエリア内でないと判定された場合に(ステップS3:NO)、制御部130は、オペレータ40が携帯端末50を用いて当該特定の操作対象機器を操作できないように制御する(ステップS5、制御ステップ)。つまり、ステップS2の照会において、携帯端末50の位置が例えば図1に示したエリア21A、22A、23Aの何れにも属さないと判定された場合に、制御部130は、オペレータ40が携帯端末50を用いて操作対象機器21、22、23の何れも操作できないように制御する。
続いて、本実施形態にかかるプラント監視システム1の作用及び効果について説明する。本実施形態のプラント監視システム1によれば、操作対象機器21、22、23等を操作するための所定のエリアに関する情報がエリア情報格納部120に格納され、携帯端末位置特定部110が特定した携帯端末50の位置が上記所定のエリア内であることを条件として、制御部130は、当該携帯端末50より操作対象機器21、22、23等を操作できるように制御する。このように、携帯端末50の存在位置を特定してから当該携帯端末50からの操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末50から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることができる。
ここで、「所定のエリア」は、例えば、携帯端末50より操作対象機器21、22、23等を安全を確保しながら正常に操作するためのエリアであり、所定のエリアを表す情報は操作対象機器21、22、23等毎に予めエリア情報格納部120に格納されていても良い。この所定のエリアの例としては、例えば、仮に現場操作盤が存在するとしたら、当該現場操作盤が設置されたであろうエリア(操作盤設置エリア)が挙げられる。そして、例えば、操作盤設置エリア内に携帯端末50が位置している場合のみに、つまり図1の例においては携帯端末50がエリア21A、22A、23A等に位置している場合のみに、携帯端末50より操作対象機器21、22、23等を操作できるように制御することができる。この場合にオペレータ40は現場操作盤の位置に存在しながら携帯端末50を用いて操作対象機器21、22、23等を操作することになり、現場操作盤を用いて操作対象機器21、22、23等を操作する場合と同じ条件で、現場操作盤の代わりに携帯端末50を用いて操作対象機器21、22、23等を操作することになる。従って、現場操作盤を用いる場合と同じ作業安全性または正確性を保ちながら、現場操作盤の代わりに携帯端末50を現場操作のための手段として使うことが可能となる。その結果、現場操作盤を除去することができ、この場合には、現場操作盤の設置および維持にかかるコストを節約することができる。
所定のエリアの別の例として、例えば、作業安全性または正確性を保つことができる操作対象機器21、22、23等から所定半径以内のエリアを所定のエリアとして設定することができる。そして、当該エリア内に携帯端末50が位置している場合のみに、つまり当該エリア内にオペレータ40が存在している場合のみに、携帯端末50より操作対象機器21、22、23等を操作できるように制御することができ、これにより、作業安全性または正確性を保つことができる。また、「操作」とは、操作対象機器21、22、23等に対する何らかの作業を言い、操作、監視、調整等を含む。
また、本実施形態によれば、アクセスポイント201、202、203等を特定することにより、携帯端末50の存在位置を特定することができる。アクセスポイントは通常固定の場所に設置されており、携帯端末50がどのアクセスポイントに接続されているかを特定することにより、携帯端末50の存在位置を特定することができる。このように特定した携帯端末50の存在位置を用いて操作対象機器21、22、23等への操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末50から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、アクセスポイント201、202、203等から携帯端末50までの距離を計測することにより、携帯端末50の存在位置をより精度良く特定することができる。このように特定した携帯端末50の存在位置を用いて操作対象機器21、22、23等への操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末50から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、アクセスポイント201、202、203等から携帯端末50までの距離を計測するための具体的な手法が提供される。つまり、アクセスポイント201、202、203等から携帯端末50への信号の強度を計測し、信号の強度と距離との相関関係に基づき、信号の強度から距離を推定することができる。このように特定した携帯端末50の存在位置を用いて操作対象機器21、22、23等への操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末50から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、アクセスポイント201、202、203等から携帯端末50までの距離を計測するための更に具体的な手法が提供される。つまり、アクセスポイント201、202、203等への供給電力を調整し、当該調整後の電力を加味して、アクセスポイント201、202、203等から携帯端末50までの距離を推定することができる。例えば、アクセスポイント201、202、203等から携帯端末50までの距離が短い場合に、アクセスポイント201、202、203等への供給電力を弱くすることにより、距離推定の正確性を高めることができる。このように特定した携帯端末50の存在位置を用いて操作対象機器21、22、23等への操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末50から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、携帯端末50の位置を特定するための更に別の具体的な手法が提供される。つまり、アクセスポイント201、202、203等を覆うカバー部材60の電波発信用の開口61からの電波に基づき携帯端末50の位置を特定することにより、携帯端末50の位置をより正確に特定することができる。開口61の存在方向により、アクセスポイント201、202、203等からみた携帯端末50の存在方向が特定できるからである。このように特定した携帯端末50の存在位置を用いて操作対象機器21、22、23等への操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末50から操作する場合の作業安全性または正確性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、アクセスポイント201、202、203等と携帯端末50間の通信切断率に更に基づき、携帯端末50の操作対象機器21、22、23等に対する操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末50から操作する場合の作業安全性または正確性を更に高めることができる。
また、本実施形態によれば、携帯端末50が上記所定のエリアに位置した旨を示すログ情報を保存し、このログ情報は、作業が行われるべき場所で実際に当該作業が行われたか否かを確認するためのエビデンスとして用いられることができる。
また、本実施形態によれば、端末識別情報に更に基づき、携帯端末50の操作対象機器21、22、23等に対する操作可否を制御することにより、現場の各種機器を無線回線経由で携帯端末50から操作する場合の作業安全性または正確性を更に高めることができる。
1…プラント監視システム、10…プラント監視装置、110…携帯端末位置特定部、111…アクセスポイント特定部、112…距離計測部、113…信号強度計測部、114…相関関係格納部、115…供給電力調整部、116…距離推定部、117…位置特定部、120…エリア情報格納部、130…制御部、140…切断率算出部、150…識別情報受信部、160…ログ情報保存部、20…プラント、21,22,23…操作対象機器、201,202,203…アクセスポイント、30…無線通信ネットワーク、40…オペレータ、50…携帯端末、60…カバー部材、61…開口。

Claims (11)

  1. プラント内に配置された操作対象機器と、
    前記操作対象機器を無線通信により操作するための携帯端末と、
    前記操作対象機器を操作するための所定のエリアに関する情報を格納するエリア情報格納部と、
    前記携帯端末の位置を特定する携帯端末位置特定部と、
    前記所定のエリア内に前記携帯端末が位置している場合に、前記携帯端末より前記操作対象機器を操作できるように制御する制御部とを備え
    前記携帯端末位置特定部は、
    前記携帯端末が接続したアクセスポイントを特定するアクセスポイント特定部と、
    前記アクセスポイント特定部によって特定された前記アクセスポイントから前記携帯端末までの距離を計測する距離計測部とを含み、
    前記距離計測部は、
    前記アクセスポイントから前記携帯端末への信号の強度を計測する信号強度計測部と、
    前記強度と前記距離との相関関係を格納する相関関係格納部と、
    前記相関関係に基づき、前記強度から前記距離を推定する距離推定部と、
    前記アクセスポイントへの供給電力を調整する供給電力調整部とを含み、
    前記距離推定部は、前記供給電力調整部による調整後の電力を加味して、前記距離を推定する、プラント監視システム。
  2. 前記相関関係格納部は、前記強度と前記距離との間で負の相関関係を示す第1及び第2のグラフを格納しており、
    前記第2のグラフは、前記第1のグラフよりも原点寄りを通っており、
    前記距離推定部は、前記供給電力調整部による供給電力に応じて、前記相関関係格納部に格納されている前記第1及び第2のグラフのうちから一つのグラフを選択すると共に、選択された前記グラフに基づいて、前記強度から前記距離を改めて推定する、請求項1に記載のプラント監視システム。
  3. 前記所定のエリアは、前記アクセスポイントから前記携帯端末に電波が届くエリアを包含している、請求項1又は2に記載のプラント監視システム。
  4. 前記アクセスポイントは、前記アクセスポイントを覆うカバー部材を備え、
    前記カバー部材は、電波発信用の開口を備え、
    前記携帯端末位置特定部は、前記開口からの電波に基づき、前記携帯端末の位置を特定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプラント監視システム。
  5. 前記アクセスポイントと前記携帯端末間の通信における通信切断率を算出する切断率算出部を更に備え、
    前記制御部は、前記通信切断率に更に基づき、前記携帯端末の前記操作対象機器に対する操作可否を制御する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラント監視システム。
  6. 前記携帯端末が前記所定のエリアに位置した旨を示すログ情報を保存するログ情報保存部を更に備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプラント監視システム。
  7. 前記携帯端末の個々の個体情報を示す端末識別情報を前記携帯端末より受信する識別情報受信部を更に備え、
    前記制御部は、前記端末識別情報に更に基づき、特定の前記操作対象機器が特定の前記携帯端末のみにより操作されるように、前記携帯端末の前記操作対象機器に対する操作可否を制御する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプラント監視システム。
  8. プラント内に配置された操作対象機器と、前記操作対象機器を無線通信により操作するための携帯端末と、を備えるプラント監視システムにおけるプラント監視装置であって、
    前記操作対象機器を操作するための所定のエリアに関する情報を格納するエリア情報格納部と、
    前記携帯端末の位置を特定する携帯端末位置特定部と、
    前記所定のエリア内に前記携帯端末が位置している場合に、前記携帯端末より前記操作対象機器を操作できるように制御する制御部とを備え
    前記携帯端末位置特定部は、
    前記携帯端末が接続したアクセスポイントを特定するアクセスポイント特定部と、
    前記アクセスポイント特定部によって特定された前記アクセスポイントから前記携帯端末までの距離を計測する距離計測部とを含み、
    前記距離計測部は、
    前記アクセスポイントから前記携帯端末への信号の強度を計測する信号強度計測部と、
    前記強度と前記距離との相関関係を格納する相関関係格納部と、
    前記相関関係に基づき、前記強度から前記距離を推定する距離推定部と、
    前記アクセスポイントへの供給電力を調整する供給電力調整部とを含み、
    前記距離推定部は、前記供給電力調整部による調整後の電力を加味して、前記距離を推定する、プラント監視装置。
  9. 前記相関関係格納部は、前記強度と前記距離との間で負の相関関係を示す第1及び第2のグラフを格納しており、
    前記第2のグラフは、前記第1のグラフよりも原点寄りを通っており、
    前記距離推定部は、前記供給電力調整部による供給電力に応じて、前記相関関係格納部に格納されている前記第1及び第2のグラフのうちから一つのグラフを選択すると共に、選択された前記グラフに基づいて、前記強度から前記距離を改めて推定する、請求項8に記載のプラント監視装置。
  10. プラント内に配置された操作対象機器と、前記操作対象機器を無線通信により操作するための携帯端末と、を備えるプラント監視システムにおけるプラント監視方法であって、
    エリア情報格納部に、前記操作対象機器を操作するための所定のエリアに関する情報が格納されており、
    携帯端末位置特定部が、前記携帯端末の位置を特定する携帯端末位置特定ステップと、
    制御部が、前記所定のエリア内に前記携帯端末が位置している場合に、前記携帯端末より前記操作対象機器を操作できるように制御する制御ステップとを含み
    前記携帯端末位置特定ステップは、
    前記携帯端末が接続したアクセスポイントを特定することと、
    特定された前記アクセスポイントから前記携帯端末までの距離を計測することとを含み、
    前記制御ステップは、
    前記アクセスポイントから前記携帯端末への信号の強度を計測することと、
    前記アクセスポイントへの供給電力の調整を加味して、前記強度と前記距離との相関関係に基づいて、前記強度から前記距離を推定することとを含む、プラント監視方法。
  11. 前記制御ステップは、
    前記強度と前記距離との間で負の相関関係を示す第1のグラフと、前記強度と前記距離との間で負の相関関係を示し且つ前記第1のグラフよりも原点寄りを通る第2のグラフとのうちから、前記アクセスポイントへの供給電力に応じて一つのグラフを選択することと、
    選択された前記グラフに基づいて、前記強度から前記距離を改めて推定することとをさらに含む、請求項10に記載のプラント監視方法。
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