JP6624780B2 - 測位方法、サーバ及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、測位方法、サーバ及びプログラムに関し、特に、測位対象端末の位置を推定する測位システムにおける測位方法等に関する。
測位技術の代表的手法は、GPSを活用した測位である。GPSによる測位は、すでに広く実用化されており、人々の日々の生活において欠かせないツールとなっている。しかし、GPSを形成する衛星からの電波は屋内や高層ビル群の谷間などでは受信することができず、当該エリアでの高精度測位は永く課題とされていた。
測位の手法を分類すると、ネットワーク測位と端末測位とに分類することができる。以下では、各分類の詳細について説明を行う。
ネットワーク測位とは、測位対象端末が発するビーコン信号等の電波を複数のアクセスポイント(以下、「AP」ともいう。)等で受信し、これらをサーバが集約して、当該サーバが測位対象端末の測位(位置の推定)を行う手法である。ネットワーク測位は、APにおいて端末から発せられた上り回線の電波を活用した測位である。そのため、以下では、ネットワーク測位を上り指向測位ともいう。
ネットワーク測位の測位アルゴリズムとしては、Nearest Neighbor方式、三角測量方式、三点測量方式、FingerPrint方式(以下、「FP方式」ともいう。)などが知られている。FP方式では、各AP等が受信した情報を集約して受信情報ベクトルを生成し、既知の測位候補点に対してそれぞれ事前に収集されたリファレンス受信情報ベクトルと比較することで、当該測位対象端末が設置された場所に最も近い測位候補点の位置を当該端末の測位結果とするものである。FP方式は、複雑な屋内電波伝搬環境の下では精度がよいとされている。非特許文献1には、FP方式で、ネットワーク測位を行うことが記載されている。
一方、端末測位は、各AP等から発信されたビーコン信号等の電波を端末が受信し、これらより端末自らが自分自身の位置を推定する手法である。端末測位は、下り回線の電波を活用した測位である。そのため、以下では、端末測位を下り指向測位ともいう。
端末測位は、さらに、端末完全自立方式とネットワーク支援方式とに分けられる。端末完全自立方式は、端末自身で位置推定を行うものである。GPSやIMESによる測位は、端末完全自立方式の一種と考えられる。ネットワーク支援方式は、端末が測定した各AP等に対する電波受信強度等をネットワーク上のサーバへ伝送し、サーバにおいて当該端末の測位を行うものである。スマートフォンで採用されているWi−Fi電波を活用した測位方式は、ネットワーク支援方式の一種と考えられる。
端末測位の測位アルゴリズムは、ネットワーク測位と同様に、Nearest Neighbor方式、三角測量方式、三点測量方式、FP方式などが適用可能である。
Ling Pei、外4名, "Using Inquiry-based Bluetooth RSSI Probability Distributions for Indoor Positioning.", Journal of Global Positioning Systems(2010), Vol9, No2, p122-130
FP方式では、精緻なリファレンス受信情報ベクトルの生成が必要である。しかしながら、屋内の間取りは変わりやすく、リファレンス受信情報ベクトルの精緻さを保つことは困難である。
また、既知のビーコン発信源を活用した測位として、例えばIMES等が知られている。高精度測位のためには、各ビーコン発信源の設置粒度を上げ、設置場所情報を正確に把握することが必要となる。しかしながら、特に間取り変更が生じる屋内環境では、多数のビーコン発信源を一元的に管理して常に正しい設置場所情報を維持管理することは困難である。
そこで、本願発明は、屋内環境のように電波変動が激しいエリアであっても、リファレンス受信情報ベクトルを自動的に精緻なものとして、高精度なFP方式の測位を実現可能とする測位方法等を提案することを目的とする。
本願発明の第1の観点は、測位対象端末の空間内の位置を推定する測位システムにおける測位方法であって、前記測位システムは、前記空間内に設置された複数のアクセスポイントと、前記空間内に設置された複数のビーコンタグと、前記各アクセスポイントと通信が可能なサーバを備え、前記サーバは、前記各ビーコンタグの設置位置情報及び前記各ビーコンタグに対応してリファレンス受信情報ベクトルを記憶する記憶手段と、前記記憶手段を管理する管理手段と、前記測位対象端末の位置を推定する端末測位手段を備え、タグベクトル生成手段が、前記各ビーコンタグが発報したタグ電波を前記各アクセスポイントが受信して得られるAP受信情報及び/又は前記各アクセスポイントが発したAP電波を前記各ビーコンタグが受信して得られるタグ受信情報を用いて、各ビーコンタグに対応してリファレンス受信情報ベクトルを生成するリファレンス受信情報ベクトル生成ステップと、前記管理手段が、前記タグベクトル生成手段が生成した前記リファレンス受信情報ベクトルを用いて前記記憶手段を更新する更新ステップと、端末ベクトル生成手段が、前記測位対象端末が発した端末電波を前記各アクセスポイントが受信して得られる受信情報及び/又は前記各アクセスポイントが発した前記AP電波を前記測位対象端末が受信して得られる受信情報を用いて、前記測位対象端末の受信情報ベクトルを生成する受信情報ベクトル生成ステップと、前記端末測位手段が、前記受信情報ベクトルに類似する一つ又は複数の前記リファレンス受信情報ベクトルを特定し、特定された前記リファレンス受信情報ベクトルに対応する前記ビーコンタグの前記設置位置情報を用いて前記測位対象端末の位置を推定する端末測位ステップを含むものである。
本願発明の第2の観点は、第1の観点の測位方法であって、前記管理手段が、あるビーコンタグが発報するタグ電波をいずれの前記アクセスポイントも受信できない場合、及び/又は、あるビーコンタグが前記アクセスポイントが発するAP電波をいずれも受信できない場合に、当該ビーコンタグに異常及び/又は設置場所不良が生じていると判定するタグ管理ステップを含むものである。
本願発明の第3の観点は、第1又は第2に記載の測位方法であって、前記ビーコンタグは、前記タグ電波を発報するものであり、前記測位対象端末が前記タグ電波を受信して端末タグ電波受信情報を得る端末タグ電波受信ステップを含み、前記端末測位ステップにおいて、前記測位対象端末は、受信した前記端末タグ電波受信情報を用いて一つ又は複数のビーコンタグを特定して測位し、及び/又は、前記端末測位手段が、前記端末タグ電波受信情報を用いて前記測位対象端末の位置を推定するものである。
本願発明の第4の観点は、第1から第3のいずれかの観点の測位方法であって、前記端末測位ステップにおいて、前記端末測位手段が、前記受信情報ベクトルとの距離が最小となる前記リファレンス受信情報ベクトルを決定し、当該リファレンス受信情報ベクトルに対応する前記ビーコンタグの設置位置情報を前記測位対象端末の位置とするものである。
本願発明の第5の観点は、第1から第3のいずれかの観点の測位方法であって、前記端末測位ステップにおいて、前記端末測位手段が、受信情報ベクトルを引数とする各ビーコンタグに対するリファレンス受信情報ベクトルの分布関数を用いて受信情報ベクトルの合致確率を算出し、最も合致確率が高いビーコンタグの設置位置情報を前記測位対象端末の位置とするものである。
本願発明の第6の観点は、第1から第3のいずれかの観点の測位方法であって、前記端末測位手段は、サンプルされた前記リファレンス受信情報ベクトルの群及び前記各リファレンス受信情報ベクトルに対応するビーコンタグ情報により機械学習のアルゴリズムを用いて受信情報ベクトルのグループ分けを行うグループ分け関数を生成するものであり、前記グループ分け関数は、受信情報ベクトルを引数として、入力された受信情報ベクトルがいずれのビーコンタグに属するかを判別して出力するものであり、前記端末測位ステップにおいて、前記端末測位手段は、前記グループ分け関数に前記受信情報ベクトルを入力して得られた出力結果のビーコンタグ情報より、当該ビーコンタグの設置位置情報を前記測位対象端末の位置とするものである。
本願発明の第7の観点は、請求項1から6のいずれかに記載の測位方法であって、前記各ビーコンタグは、センサー機能を備えてセンサーネットワークを形成し、及び/又は、アクチュエータ機能を備えてアクチュエータネットワークを形成するものである。
本願発明の第8の観点は、第1から第7のいずれかの観点の測位方法であって、前記更新ステップにおいて、前記管理手段は、あるビーコンタグの設置位置情報が変更していない場合に、前記記憶手段に記憶された前記リファレンス受信情報ベクトルを削除し、又は、当該設置位置情報に対して蓄積時間よりも前及び/若しくは蓄積数以上に生成されたリファレンス受信情報ベクトルを削除し、新たに生成したリファレンス受信情報ベクトルを加えて記録させ、あるビーコンタグの設置位置情報が変更された場合に、以前の設置位置情報に対応するリファレンス受信情報ベクトルを削除し、新たな設置位置情報に対してリファレンス受信情報ベクトルを生成して前記記憶手段に記憶するものである。
本願発明の第9の観点は、第1から第8のいずれかの観点の測位方法であって、前記リファレンス受信情報ベクトル生成ステップにおいて、前記各ビーコンタグは前記タグ電波を発報し、前記各アクセスポイントは、前記タグ電波の受信情報を測定して前記サーバに送信し、前記サーバが備える前記タグベクトル生成手段が前記リファレンス受信情報ベクトルを生成し、前記受信情報ベクトル生成ステップにおいて、前記各アクセスポイントは、前記測位対象端末が発する端末電波の受信情報を測定して前記サーバに送信し、前記サーバが備える前記端末ベクトル生成手段が前記受信情報ベクトルを生成するものである。
本願発明の第10の観点は、第1から第7のいずれかに記載の測位方法であって、前記リファレンス受信情報ベクトル生成ステップにおいて、前記各ビーコンタグは、前記各アクセスポイントが発するAP電波の受信情報を測定し、前記ビーコンタグが備える前記タグベクトル生成手段が前記リファレンス受信情報ベクトルを生成し、前記サーバに送信し、前記受信電路ベクトル生成ステップにおいて、前記測位対象端末は、各アクセスポイントが発するAP電波の受信情報を測定し、前記測位対象端末が備える前記端末ベクトル生成手段が前記受信情報ベクトルを生成し、前記サーバに送信するものである。
本願発明の第11の観点は、測位対象端末の空間内の位置を推定するサーバであって、前記空間内には、複数のビーコンタグと、当該サーバが通信可能な複数のアクセスポイントが設置され、前記各ビーコンタグの設置位置情報及び前記各ビーコンタグに対応してリファレンス受信情報ベクトルを記憶する記憶手段と、前記記憶手段を管理する管理手段と、前記測位対象端末の位置を推定する端末測位手段を備え、前記管理手段は、前記各ビーコンタグが発報したタグ電波を前記各アクセスポイントが受信して得られるAP受信情報及び/又は前記各アクセスポイントが発したAP電波を前記各ビーコンタグが受信して得られるタグ受信情報を用いて生成された各ビーコンタグに対応するリファレンス受信情報ベクトルを用いて前記記憶手段を更新し、前記端末測位手段は、前記測位対象端末が発した端末電波を前記各アクセスポイントが受信して得られる受信情報及び/又は前記各アクセスポイントが発した前記AP電波を前記測位対象端末が受信して得られる受信情報ベクトルに類似する一つ又は複数の前記リファレンス受信情報ベクトルを特定し、特定された前記リファレンス受信情報ベクトルに対応する前記ビーコンタグの前記設置位置情報を用いて前記測位対象端末の位置を推定するものである。
本願発明の第12の観点は、コンピュータを、第11の観点のサーバとして機能させるためのプログラムである。
なお、本願発明を、第11の観点のプログラムを(定常的に)記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として捉えてもよい。
また、AP受信情報やタグ受信情報、リファレンス受信情報などの受信情報は、例えば、受信電力、RTT(Round Trip Time)、人感センサー・温度センサー・照度センサー・湿度センサーなどのセンサーによる観測量、およびこれら種々の量の変化量などである。ビーコンタグや測位対象端末にセンサーを内蔵する場合、これらから発せられる電波に当該センサーでセンシングされた観測量も含ませる。複数種の量を用いて受信情報を形成する場合、たとえば受信電力と遅延時間をそれぞれ実部と虚部(あるいはその逆)にもつ複素数で表現してもよい。以下の実施例では、受信電力を例に説明する。なお、測位対象端末はビーコンタグと同一の無線インターフェースであってもよい。
また、測位対象端末は、ビーコンタグから発せられたタグ電波を直接受信して、端末測位手段が、これを用いて測位するようにしてもよい。また、多数のビーコンタグから発せられたタグ電波を端末で観測し、これらの受信情報に基づき端末自らが自律して測位を行ってもよい。
各ビーコンタグは、タグ電波において、自身のIDを含ませてもよい。さらに、自身の設置位置を含ませてもよい。さらに、種々の固有情報も一緒に送信することが可能である。この固有情報は、いわば位置に連動した情報である。そのため、情報処理端末が当該情報を受信することで、容易に端末の現在位置に連動したサービスを提供可能となる。
また、各ビーコンタグとAPは、互いに通信ができるものとしてもよい。これにより、ネットワーク上に設置したサーバは、各ビーコンタグが記録する設置位置等を自由に管理・修正することが可能になる。これにより、間取り変更によってビーコンタグの設置場所の修正が必要となる場合にも、対象となるビーコンタグに新たな設置場所情報を容易に通知可能となる。さらに、各ビーコンタグに対して、定期的に固有情報を変更することで、動的な位置連動型サービスを提供することも可能となる。
本願発明の各観点によれば、ネットワーク支援方式の上り及び/又は下り指向測位において、空間内に配置された複数の既知のビーコンタグとネットワークに接続するAPとを利用して定期/不定期にサーバ上のリファレンス受信情報ベクトルを更新して、FP方式により測位対象端末の測位を行うことにより、屋内の電波状況の変化に柔軟に対応しつつ、ネットワーク支援方式による精度の高い測位を実現することが可能になる。
さらに、本願発明の第2の観点によれば、ビーコンタグの受信状況を用いてビーコンタグの故障発生等の可能性を検出することができ、複数のビーコンタグを一元的に管理することが可能になる。
さらに、本願発明の第3の観点によれば、測位対象端末がビーコンタグの電波を受信し、この情報をも用いて測位を行うことにより、より精度の高い測位を実現することが可能になる。
さらに、本願発明の第4の観点によれば、ユークリッド距離等を用いてFP方式による測位処理を行うことができる。
さらに、本願発明の第5の観点によれば、分布関数を用いることで、限られた数のリファレンス受信情報ベクトル群であってもより信頼性の高い推定を実現することができる。
さらに、本願発明の第6の観点によれば、機械学習を用いてFP方式による高度な測位処理を実現することが可能になる。
さらに、本願発明の第7の観点によれば、これらの複合的な機能をビーコンタグに持たせることによってセンサー&アクチュエータネットワークを形成することも可能となる。
さらに、本願発明の第8の観点によれば、ビーコンタグの位置の変化があってもなくても、統一した管理を実現することが可能になる。
本願発明の実施例において、屋内環境に配置されるアクセスポイントと、リファレンス・ビーコン・タグ及び測位対象端末並びにサーバの位置関係の概要を示した図である。 図1のビーコンタグ、測位対象端末、アクセスポイント及びサーバの一例を示すブロック図である。 (a)上り指向測位と(b)下り指向測定を行う場合の構成の一例を示すブロック図である。 (a)リファレンス受信情報ベクトルと(b)受信情報ベクトルに関する処理の一例を示すフロー図である。 上り指向測位の一例の概要を示す図である。 下り指向測位の一例の概要を示す図である。 上り及び下り指向測位を同時に利用する場合のリファレンス受信情報ベクトルの一例を示す図である。 機械学習を利用する測位の一例を示す図である。
以下では、図面を参照して、本願発明の実施例について説明する。なお、本願発明は、この実施例に限定されるものではない。
図1は、本願発明の実施例において、屋内環境に配置されるアクセスポイント(AP)と、リファレンス・ビーコン・タグ(Tag。以下では、「ビーコンタグ」ともいう。)及び測位対象端末(端末)並びにサーバの位置関係の概要を示した図である。サーバは、APと通信可能であればよく、屋内に配置しても屋外に配置してもよい。また、ビーコンタグは、単純なビーコン信号の発信機能を持つ場合のみならず、人感センサー、温度センサー、照度センサー、湿度センサー等の種々のセンサー機能やサーボモータ等のアクチュエータ機能を合わせて持つ場合がある。これらの複合的な機能をビーコンタグに持たせることによってセンサー&アクチュエータネットワークを形成することも可能となる。
屋内環境101には、複数のAPが配置されている。各APは、ネットワーク支援方式により測位対象端末の測位を行うサーバと通信可能である。測位対象端末とビーコンタグは、必要であればAPと無線通信をして、APを経由してインターネット等の外部ネットワークにおける情報処理装置と通信することができる。測位対象端末及びビーコンタグは、APを経由してサーバと通信するものであってもよく、また、必要がなければ通信を行わないものであってもよい。
屋内環境101では、複数のビーコンタグが配置されている。各ビーコンタグの設置位置は既知であり、各ビーコンタグの設置位置情報はサーバが管理している。ビーコンタグの設置位置が変更される場合には、サーバに通知される。各ビーコンタグは、必要であれば、APと無線通信したり、APを経由してサーバと通信したりすることができる。各ビーコンタグは、例えば、タグ電波を発報して上り指向測位のみを行う場合のように、必要なければ、APと無線通信を行う機能を省略して単純な構造にすることもできる。
測位対象端末は、測位処理が行われるものである。測位対象端末は、例えば、端末電波を発して上り指向測位のみを行う場合のように、必要なければ、APと無線通信を行う機能を省略して単純な構造にすることもできる。測位対象端末は、例えばスマートフォンなどのように、APと無線通信したりAPを経由してサーバと通信したりするものであってもよい。
図2は、図1のビーコンタグ、測位対象端末、アクセスポイント及びサーバの一例を示すブロック図である。簡単のために、ビーコンタグ、測位対象端末及びアクセスポイントは、それぞれ1台のみ示している。
測位システム1は、ビーコンタグ3と、測位対象端末5と、アクセスポイント7と、サーバ9を備える。ビーコンタグ3は、タグ電波発報部11と、タグ測定部13と、タグ通信部15と、タグベクトル生成部17を備える。測位対象端末5は、端末測定部21と、端末通信部23と、端末ベクトル生成部25を備える。アクセスポイント7は、AP通信部31と、AP測定部33を備える。サーバ9は、サーバ通信部41と、記憶部43と、管理部45と、サーバタグベクトル生成部47と、サーバ端末ベクトル生成部49と、測位部51を備える。
タグ電波発報部11は、電波を発するものである。タグ電波発報部11が発報する電波をタグ電波という。タグ電波発報部11は、予め定められた周期により定期的にタグ電波を発報してもよい。また、管理者の指示等により不定期にタグ電波を発報してもよい。タグ電波には、各ビーコンタグ3に固有のID番号やタイムスタンプ等を含ませる。そのため、タグ電波を受信すると、発報したビーコンタグを特定することができる。タグ電波には、各ビーコンタグ3の設置位置情報を含ませてもよい。これにより、タグ電波を受信すると、そのビーコンタグ3の設置位置を特定することができる。また、各ビーコンタグの設置位置情報は、タグ電波に含ませないようにしてもよい。また、各ビーコンタグ3に固有な情報を保有しておく。固有情報は、例えば、当該位置が建物の入り口であることや、店舗であることなどである。さらに、例えば、入り口であることに加えて建物の地図を含ませたり、店舗であることに加えて当該店舗のクーポンなどを含ませたりしてもよい。
タグ測定部13は、アクセスポイント7が発する電波の受信電力を測定するものである。アクセスポイント7が発する電波をAP電波という。アクセスポイント7は、ビーコンタグや測位対象端末等と通信可能な無線インターフェースを備える。ビーコンタグと測位対象端末は、同じ無線インターフェースであってもなくてもよい。例えば、ビーコンタグ及び測位対象端末は、ともにBluetooth(登録商標) Low Energy(BLE)インターフェースを用いてもよく、ビーコンタグはBLEを用い、測位対象端末はWi−Fiを用いてもよい。
タグ通信部15は、アクセスポイント7と無線通信を行い、ビーコンタグ3からサーバ9に対してアクセスポイント7を経由してデータを送信する。
タグベクトル生成部17は、タグ測定部13が測定したAP電波の受信電力を利用して、下りリファレンス受信情報ベクトルを生成するものである。
端末測定部21は、AP電波の受信電力を測定するものである。
端末通信部23は、アクセスポイント7と無線通信を行い、ビーコンタグ3からサーバ9に対してアクセスポイント7を経由してデータを送信するものである。測位対象端末5が発する電波を端末電波という。
端末ベクトル生成部25は、端末測定部13が測定したAP電波の受信電力を利用して、下り受信情報ベクトルを生成するものである。
AP通信部31は、サーバ9にデータを送信するものである。また、タグ通信部15及び端末通信部23と無線通信を行う。
AP測定部33は、タグ電波及び端末電波の受信電力を測定する。
サーバ通信部41は、アクセスポイント7と通信を行う。
記憶部43は、各ビーコンタグ3の設置位置情報を記憶する。さらに、各ビーコンタグ3に対応してリファレンス受信情報ベクトルを記憶する。
管理部45は、記憶部43を管理する。また、各ビーコンタグ3の固有情報を管理したり、ビーコンタグ3の故障等の検出をしたりする。
サーバタグベクトル生成部47は、AP測定部33が測定したタグ電波の受信電力を利用して、上りリファレンス受信情報ベクトルを生成する。
サーバ端末ベクトル生成部49は、AP測定部33が測定した端末電波の受信電力を利用して、上り受信情報ベクトルを生成する。
測位部51は、受信情報ベクトルと記憶部43に記憶されたリファレンス受信情報ベクトルとを比較して、記憶部43に記憶された各ビーコンタグ3の設置位置情報を用いて測位対象端末5の位置を推定する。
図3は、上り及び下り指向測位を行う場合の一例である。例えば、上り指向測位を行う場合には、図3(a)にあるように、ビーコンタグ3はタグ電波発報部11を備え、測位対象端末は端末通信部23を備えるようにしてもよい。また、下り指向測位を行う場合には、図3(b)にあるように、ビーコンタグ3は、タグ測定部13と、タグ通信部15と、タグベクトル生成部17を備え、アクセスポイント7は、AP通信部31を備え、サーバ9は、サーバ通信部41と、記憶部43と、管理部45と、測位部51を備えるようにしてもよい。
図4を参照して、図2の測位システム1の動作の一例を説明する。図4(a)リファレンス受信情報ベクトルに関する処理の一例を示すフロー図である。図4(b)は、受信情報ベクトルに関する処理の一例を示すフロー図である。
図4(a)を参照して、リファレンス受信情報ベクトルに関する処理の一例を説明する。まず、初期設定の処理が行われる(ステップSTT1)。例えば、管理部45は、各ビーコンタグ3の設置位置情報を取得し、各ビーコンタグに対応するリファレンス受信情報ベクトルの初期値を設定して、記憶部43に記憶する。
続いて、管理部45は、位置が変更したビーコンタグ3が存在するか否かを判断する(ステップSTT2)。位置が変更したビーコンタグ3が存在する場合、例えば、元の設置位置情報に対応するリファレンス受信情報ベクトルを削除し、新たな設置位置情報に対応するリファレンス受信情報ベクトルの初期値を設定する(ステップSTT3)。また、新たなビーコンタグ3が追加された場合には、設置位置情報を追加し、リファレンス受信情報ベクトルの初期値を設定する。ビーコンタグ3が削除された場合には、設置位置情報及びリファレンス受信情報ベクトルを削除する。いずれのビーコンタグ3も位置を変更していない場合には、ステップSTT4に進む。
続いて、受信電力を測定する(ステップSTT4)。例えば、上り指向測位については、タグ電波発報部11がタグ電波を発報し、AP測定部33がタグ電波の受信電力を測定して、AP通信部31がサーバ9に測定されたタグ電波の受信電力を送信する。下り指向測定については、AP通信部31が発するAP電波の受信電力をタグ測定部13が測定する。測定できなかったときや測定できても感度以下であったときには、その旨を通知してもよい。例えば、上り指向測位でタグ電波発報部11が定期的にタグ電波を発報する場合には、その発報周期の期間内に検出できなかったときに、感度以下であると判断してもよい。また、上り指向測位でタグ電波発報部11が不定期に発する場合には、各APにタグ電波を発したことを知らせ、これを検出等できなかった場合に、感度以下であると判断してもよい。下り指向測位の場合には、タグ測定部13が測定できたか否かによって判断してもよい。
続いて、電波プロファイルを生成する(ステップSTT5)。例えば、上り指向測位については、サーバタグベクトル生成部47が、各ビーコンタグ3に対応して上りリファレンス受信情報ベクトルを生成する。下り指向測位については、タグベクトル生成部17が下りリファレンス受信情報ベクトルを生成し、タグ通信部15が、アクセスポイント7との間で無線通信を行い、アクセスポイント7を経由してサーバ9に下りリファレンス受信情報ベクトルを送信する。
続いて、管理部45は、記憶部43を更新する(ステップSTT6)。例えば、記憶部45の各ビーコンタグに対応するリファレンス受信情報ベクトルを削除し、新たに生成されたリファレンス受信情報ベクトルを記憶してもよい。また、元のリファレンス受信情報ベクトルの各値と新たに生成されたリファレンス受信情報ベクトルの各値の平均等の統計処理を行ってもよい。また、所定時間よりも前のリファレンス受信情報ベクトルを削除し、新たに生成されたリファレンス受信情報ベクトルを記憶してもよい。また、所定数を超えるリファレンス受信情報ベクトルを削除し、新たに生成されたリファレンス受信情報ベクトルを記憶してもよい。複数のリファレンス受信情報ベクトルを記憶する場合には、例えば、平均等の統計処理を行い、受信情報ベクトルと比較すればよい。例えば、最新のものを反映することにより、リファレンス受信情報ベクトルの各値は、屋内環境等の変更に合わせて、自動的かつ柔軟に変更される。さらに所定時間内や所定個数内のものとすることにより、より柔軟に変更される。そのため、高精度の測位を実現することができる。
続いて、管理部45は、故障や設置場所不良が生じている可能性があるビーコンタグ3が存在するか否かを判断する(ステップSTT7)。管理部45は、例えば、上り指向測位で、あるビーコンタグ3のタグ電波をいずれのアクセスポイント9も感知していないのであれば、当該ビーコンタグ3が故障等をしている可能性があると判断する。また、例えば、下り指向測位で、あるビーコンタグ3のタグ測定部13がいずれのAP電波も検出していなかったり、あるビーコンタグ3のタグ通信部15から下りリファレンス受信情報ベクトルが送信されなかったりした場合に、当該ビーコンタグ3が故障等をしている可能性があると判断する。故障等をしている可能性がなければ、ステップSTT2に戻る。故障している可能性があれば、例えば図示を省略する表示手段に、故障している可能性があるビーコンタグ3と設置位置情報を表示して、管理者にビーコンタグ3の検査の必要性を示す。そして、ステップSTT2に戻る。これにより、空間内のビーコンタグ3を自動的かつ一元的に管理することが可能になる。
図4(b)を参照して、受信情報ベクトルに関する処理の一例を説明する。まず、受信電力を測定する(ステップSTM1)。例えば、上り指向測位であれば、AP測定部33は、端末通信部23が発する端末電波の受信電力を測定し、AP通信部31がサーバ9に端末電波の受信電力を送信する。下り指向測位であれば、端末測定部21がAP電波の受信電力を測定する。
続いて、電波プロファイルを生成する(ステップSTM2)。例えば、上り指向測位であれば、サーバ端末ベクトル生成部49が測位対象端末に対する上り受信情報ベクトルを生成する。下り指向測位であれば、端末ベクトル生成部25は、下り受信情報ベクトルを生成し、端末通信部23が、AP通信部31と無線通信を行い、アクセスポイント7を経由してサーバ9に送信する。
続いて、測位部51は、受信情報ベクトルを用いて測位対象端末5の位置を検出する(ステップSTM3)。検出には、例えば、受信情報ベクトルと各リファレンス受信情報ベクトルとの最少ユークリッド距離等の距離を用いてもよい。また、後に図8を参照して具体的に説明する機械学習を利用してもよい。
最少ユークリッド距離を用いる手法について具体的に説明する。記憶部43に記録されているリファレンス受信情報ベクトルと測位対象端末に対する受信情報ベクトルとのユークリッド距離が最小となるリファレンス受信情報ベクトルを決定し、このリファレンス受信情報ベクトルに対するビーコンタグ3の位置を測位対象端末5の位置として決定する。
具体的には、アクセスポイントの数をNとし、ビーコンタグの個数をMとする。このとき、上り又は下り受信情報ベクトルの次数は、Nである。上り又は下りリファレンス受信情報ベクトルの次数はNである。そして、上り又は下りリファレンス受信情報ベクトルは、M個のビーコンタグに対応してM個存在する。上り又は下り指向測位では、N次の上り又は下り受信情報ベクトル(Rv)と、M個のN次の上り又は下りリファレンス受信情報ベクトル(RRv_i、i=1〜M)とを比較して、最少ユークリッド距離Min_i(|Rv-RRv_i|)となるiを決定し、測位対象端末の位置をビーコンタグiの位置とすることで測位を行う。なお、感度以下の要素については、距離計算にカウントしてもしなくてもよい。また、カウントする場合は、受信感度レベル以下になるように設定する。
図5は、上り指向測位の概要を示す図である。(a)は上りリファレンス受信情報ベクトルに関する処理の順番の概要を示し、(b)は上りリファレンス受信情報ベクトルの一例を示し、(c)は上り受信情報ベクトルに関する処理の順番を示す。
図5(a)を参照して、測位システム内に、サーバと、N個のAPと、M個のビーコンタグがあるとする。N個のAPは、それぞれ、各ビーコンタグが発報するタグ電波の受信電力を測定する。N個のAPは、サーバに、各ビーコンタグのタグ電波の受信電力を送信する。サーバは、受信した各ビーコンタグのタグ電波の受信電力を集約し、各ビーコンタグに対応して上りリファレンス受信情報ベクトルを自動生成する。
図5(b)は、上りリファレンス受信情報ベクトルの一例を示す。「−」は、感度以下で受信できなかった箇所を示す。数値は、各APで受信されたビーコンタグ毎の受信電力を示す。数値は、平均や中央値等の統計処理により得られたものであってもよい。
図5(c)を参照して、N個のAPは、測位対象端末が発する端末電波の受信電力を測定する。N個のAPは、サーバに、端末電波の受信電力を送信する。サーバは、受信した端末電波の受信電力を集約し、上り受信情報ベクトルを自動生成し、測位処理を行う。
図6は、下り指向測位の概要を示す図である。(a)は下りリファレンス受信情報ベクトルに関する処理の順番の概要を示し、(b)は下りリファレンス受信情報ベクトルの一例を示し、(c)は下り受信情報ベクトルに関する処理の順番を示す。
図6(a)を参照して、測位システム内に、サーバと、N個のAPと、M個のビーコンタグがあるとする。M個のビーコンタグは、それぞれ、N個のAPが発するAP電波の受信電力を測定する。APは、無線通信を行っており、その電波を利用してもよい。各ビーコンタグは、各APから発報されたAP電波を受信して下りリファレンス受信情報ベクトルを生成し、APを経由してサーバへ当該下り受信情報ベクトルを伝送し、サーバでは、下りリファレンス受信情報ベクトルのデータベースを自動生成する。
図6(b)は、下りリファレンス受信情報ベクトルの一例を示す「−」は、感度以下で受信できなかった箇所を示す。数値は、各APで受信されたビーコンタグ毎の受信電力を示す。数値は、平均や中央値等の統計処理により得られたものであってもよい。
図6(c)を参照して、測位対象端末は、各APが発するAP電波の受信電力を測定して集約し、下り受信情報ベクトルを生成して、サーバに送信する。サーバは、下り受信情報ベクトルを用いて測位処理を行う。
なお、下り指向測位に関して、タグや端末において下りリファレンス受信情報ベクトルや下り受信情報ベクトルを生成する場合を説明したが、タグや端末が受信電力を測定してサーバに送信し、サーバにおいて下りリファレンス受信情報ベクトルや下り受信情報ベクトルを生成するようにしてもよい。
図7は、上り及び下り指向測位を同時に利用する場合のリファレンス受信情報ベクトルを示す。上りと下りでは、一般に受信電力が異なる。そのため、ベクトルの次元を増加させることにより、より高精度な測位を実現することが可能になる。この場合、上り受信情報ベクトルと下り受信情報ベクトルを合わせた受信情報ベクトルと、上りリファレンス受信情報ベクトルと下りリファレンス受信情報ベクトルとを合わせたリファレンス受信情報ベクトルを比較して測位する。
一つのビーコンタグに対して複数のリファレンス受信情報ベクトルが記録されている。これらを用いて受信情報ベクトルを引数とする分布関数を導き出し、測位対象端末の受信情報ベクトルを引数として当該分布関数の値(合致確率)をすべてのビーコンタグに対して算出し、最も合致確率の高いビーコンタグの設置位置を当該測位対象端末の位置とすることができる。当該分布関数は、正規分布や指数分布あるいはレイリー分布等の何らかの確率分布モデルの結合確率によって定義し、当該確率分布を特徴づけるパラメータを測定されたリファレンス受信情報ベクトル群より事前に推定しておく。このような分布関数を用いることで、限られた数のリファレンス受信情報ベクトル群であってもより信頼性の高い推定を実現することができる。
図8は、上り指向測位の場合の機械学習を用いた測位の一例を示す図である。○は計算子である。計算子のインデックスをjとし、入力ベクトルをx、出力(ベクトル)をyとすると、y=fj(x)で与えられる関数を示す。初段の計算子には、外部から入力値が与えられる。学習段階では、リファレンス受信情報ベクトルの値が与えられる。位置推定段階では、受信情報ベクトルの値が与えられる。矢印は結合子を示す。各結合子は、インデックスiによって区別されている。各結合子は、それぞれ固有の重みづけを行うことができる。この重みづけは、学習によりアップデートする。入力は、各APで測定された端末電波の受信電力の要素Rv[1]・・・Rv[N]を示す。出力P_1・・・P_Mは、測位候補点の確度を示す。各結合子は、最も確からしい測位点が最も大きな値となるように各結合子の重みを学習する。なお、Mは測位候補点数であり、通常はビーコンタグの数とするが、その他の値であってもよい。各ビーコンタグは、出力値の少なくとも一つと対応させる。各出力値は、各ビーコンタグの合致確率として捉えることができる。
図8では、例えば端末測位部が、設置場所が既知の複数のビーコンタグに対するリファレンス受信情報ベクトルに基づき、各計算子jで用いる関数fj(x)並びに各結合子の重みを最適化する。例えば、計算子jで用いるある関数を事前に与え、あるビーコンタグkに対して、当該タグkに対応する機械学習ネットワークの出力値P_kが他の出力値P_u(u≠k)に比べて最大となるように、各結合子iの重みを繰り返しアップデートし、これをすべてのビーコンタグに対して実施する。そして、端末測位部は、受信情報ベクトルに対して機械学習ネットワークを用いて最も大きな値となる測位候補点を求め、測位を行う。
図8の機械学習ネットワークは、受信情報ベクトルを引数として、入力された受信情報ベクトルがいずれのビーコンタグに属するかを判別して出力するグループ分け関数として捉えることができる。そして、例えば端末測位部が、リファレンス受信情報ベクトルの群及び前記各リファレンス受信情報ベクトルに対応するビーコンタグ情報により、機械学習のアルゴリズムを用いて受信情報ベクトルのグループ分けを行うグループ分け関数を生成する。そして、端末測位部は、グループ分け関数に受信情報ベクトルを入力して得られた出力結果のビーコンタグ情報より、例えばビーコンタグの設置位置情報を測位対象端末の位置とすることにより、測位を行うことができる。
機械学習のアルゴリズムには、他にも、SVM(Support Vector Machine)やその応用手法、あるいはディープラーニング等の既知の手法を用いてよい。
なお、本実施例では、受信情報として、受信電力を使って説明したが、例えば、RTTや種々のセンサーによりセンシングされた物理量などであってもよい。これらの量の変化量を用いてもよい。また、測位対象端末は、例えばタグ電波を受信して近くに存在する一つ又は複数のビーコンタグの設置位置情報を用いて測位を行ってもよい。例えば、ビーコンタグの設置位置情報を用いて、ネットワーク測位により測位された位置を修正する等を行ってもよい。
本願発明によれば、ビーコンタグの設置場所は既知であるため、容易に各測位候補点毎のリファレンス受信情報ベクトルが生成可能となる。また、間取りの変更が生じても、手間をかけずに自動かつ即座にリファレンス受信情報ベクトルの修正が可能となる。
さらに、例えば、上り指向測位において各ビーコンタグが発したビーコン信号の受信強度をAPで測定し、これらがサーバへ告知されるように、サーバにおいてビーコンタグの管理を当該サーバにおいて一元的に行うことが可能となる。
さらに、上り指向測位と下り指向測位を組み合わせることで、AP側で測定した上り回線の受信情報ベクトルに基づくFP測位と測位対象端末自ら測定した下り回線の受信出力ベクトルに基づくFP測位を結合させることで測位精度をさらに向上させることが可能となる。
さらに、ビーコンタグから発せられたタグ電波を測位対象端末が直接受信する機能を有することで、多数のビーコンタグから発生られた電波を端末で観測し、これらの受信情報に基づき端末自らが自律して測位を行うこともできる。
各ビーコンタグは自身の設置位置のみならず、種々の固有情報も一緒に送信することが可能である。当該情報はいわば位置に連動した情報であるため、端末が当該情報を受信することで容易に端末の現在位置に連動したサービスを提供可能となる。例えば、ある店舗の前に位置するビーコンタグは、店舗でのクーポンを発行するなど、店舗に関する情報を積極的に発信することができる。
各ビーコンタグとAPは互いに通信ができるものとすると、各ビーコンタグが記録する自身の設置位置等をネットワーク上に設置したサーバから自由に管理・修正が可能となる。これにより、間取り変更によってタグの設置場所の修正が必要となる場合にも新たな設置場所情報を対象となるタグへ容易に通知可能で、また定期的に固有情報を変更することで動的な位置連動型サービスを提供することも可能となる。
1 測位システム,3 ビーコンタグ,5 測位対象端末,7 アクセスポイント,9 サーバ,11 タグ電波発報部,13 タグ測定部,15 タグ通信部,17 タグベクトル生成部,21 端末測定部,23 端末通信部,25 端末ベクトル生成部,31 AP通信部,33 AP測定部,41 サーバ通信部,43 記憶部,45 管理部,47 サーバタグベクトル生成部,49 サーバ端末ベクトル生成部,51 測位部,101 屋内環境

Claims (5)

  1. 測位対象端末の空間内の位置を推定する測位システムにおける測位方法であって、
    前記測位システムは、
    前記空間内に設置された複数のアクセスポイントと、
    前記空間内に設置された複数のビーコンタグと、
    前記各アクセスポイントと通信が可能なサーバを備え、
    前記サーバは、
    前記各ビーコンタグの設置位置情報及び前記各ビーコンタグに対応してリファレンス受信情報ベクトルを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段を管理する管理手段と、
    前記測位対象端末の位置を推定する端末測位手段を備え、
    タグベクトル生成手段が、前記各ビーコンタグが発報したタグ電波を前記各アクセスポイントが受信して得られるAP受信情報を用いて、各ビーコンタグに対応してリファレンス受信情報ベクトルを生成するリファレンス受信情報ベクトル生成ステップと、
    前記管理手段が、前記タグベクトル生成手段が生成した前記リファレンス受信情報ベクトルを用いて前記記憶手段を更新する更新ステップと、
    端末ベクトル生成手段が、前記測位対象端末が発した端末電波を前記各アクセスポイントが受信して得られる受信情報を用いて、前記測位対象端末の受信情報ベクトルを生成する受信情報ベクトル生成ステップと、
    前記端末測位手段が、前記受信情報ベクトルに類似する一つ又は複数の前記リファレンス受信情報ベクトルを特定し、特定された前記リファレンス受信情報ベクトルに対応する前記ビーコンタグの前記設置位置情報を用いて前記測位対象端末の位置を推定する端末測位ステップと、を含み、
    前記端末測位ステップは、n個の入力とm個の出力を有する機械学習モデルを用いたものであって、
    nは前記複数のアクセスポイントの数であり、
    mは測位候補点数としての前記複数のビーコンタグの数であり、
    前記機械学習モデルの学習段階において、前記管理手段は、前記n個の入力の値として前記各アクセスポイントにおける前記リファレンス受信情報ベクトルを入力して当該機械学習モデルを更新し、
    前記機械学習モデルの位置推定段階において、前記端末測位手段は、前記n個の入力の値として前記各アクセスポイントにおける前記受信情報ベクトルを入力し、前記測位候補点としての各ビーコンタグの確度を表す合致確率を出力し、当該合致確率に基づいて前記受信情報ベクトルに類似する一つ又は複数の前記リファレンス受信情報ベクトルを特定する、測位方法。
  2. 前記機械学習モデルは多段型であり、
    初段は、前記n個の入力に対応するn個の計算子であり、
    最終段は、前記m個の出力に対応するm個の計算子であり、
    ある段における一つの計算子は、次の段における複数の計算子に結合され、その結合の重みと各計算子で用いられる関数とは前記機械学習モデルの学習段階において更新され、
    前記機械学習モデルの位置推定段階において、前記端末測位手段は、前記合致確率が最も大きな値となる前記測位候補点を求めて前記測位対象端末の位置を推定する、請求項1記載の測位方法。
  3. 前記更新ステップにおいて、前記管理手段は、
    あるビーコンタグの設置位置情報が変更していない場合に、(1)(a)当該設置位置情報に対して所定時間よりも前に生成されたリファレンス受信情報ベクトルを削除し又は(1)(b)新たに生成したリファレンス受信情報ベクトルを加えた場合に当該設置位置情報に対して記録されたリファレンス受信情報ベクトルが所定数を超えないように既に記録されたリファレンス受信情報ベクトルを削除し、(2)新たに生成したリファレンス受信情報ベクトルを加えて記録させ、
    あるビーコンタグの設置位置情報が変更された場合に、以前の設置位置情報に対応するリファレンス受信情報ベクトルを削除し、新たな設置位置情報に対してリファレンス受信情報ベクトルを前記記憶手段に記憶させ、
    端末測位ステップにおいて、前記端末測位手段は、あるビーコンタグの設置位置情報に対して記録された複数のレファレンス受信情報ベクトルの統計値を用いて、前記受信情報ベクトルに類似する一つ又は複数の前記リファレンス受信情報ベクトルを特定する、請求項1又は2記載の測位方法。
  4. 測位対象端末の空間内の位置を推定するサーバであって、
    前記空間内には、複数のビーコンタグと、当該サーバが通信可能な複数のアクセスポイントが設置され、
    前記各ビーコンタグの設置位置情報及び前記各ビーコンタグに対応してリファレンス受信情報ベクトルを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段を管理する管理手段と、
    前記測位対象端末の位置を推定する端末測位手段を備え、
    前記管理手段は、前記各ビーコンタグが発報したタグ電波を前記各アクセスポイントが受信して得られるAP受信情報を用いて生成された各ビーコンタグに対応するリファレンス受信情報ベクトルを用いて前記記憶手段を更新し、
    前記端末測位手段は、前記測位対象端末が発した端末電波を前記各アクセスポイントが受信して得られる受信情報を前記測位対象端末が受信して得られる受信情報ベクトルに類似する一つ又は複数の前記リファレンス受信情報ベクトルを特定し、特定された前記リファレンス受信情報ベクトルに対応する前記ビーコンタグの前記設置位置情報を用いて前記測位対象端末の位置を推定するものであり、
    前記測位対象端末の推定には、n個の入力とm個の出力を有する機械学習モデルが用いられ
    nは前記複数のアクセスポイントの数であり、
    mは測位候補点数としての前記複数のビーコンタグの数であり、
    前記機械学習モデルの学習段階において、前記管理手段は、前記n個の入力の値として前記各アクセスポイントにおける前記リファレンス受信情報ベクトルを入力して当該機械学習モデルを更新し、
    前記機械学習モデルの位置推定段階において、前記端末測位手段は、前記n個の入力の値として前記各アクセスポイントにおける前記受信情報ベクトルを入力し、前記測位候補点としての各ビーコンタグの確度を表す合致確率を出力し、当該合致確率に基づいて前記受信情報ベクトルに類似する一つ又は複数の前記リファレンス受信情報ベクトルを特定する、サーバ。
  5. コンピュータを、請求項4記載のサーバとして機能させるためのプログラム。
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