JP6376420B1 - 受診用スカート及び受診用スカートの製作方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で着脱が容易であり、下半身が人目に触れるのを極力避けることができ、しかも診察等の処置を円滑に行わせることができる受診用スカートを提供する。
【解決手段】下半身を裸にして着用する受診用スカート1であって、腹部側を覆う前布2と、臀部側を覆う後布3と、下半身の両側をそれぞれ覆う一対の横布4A,4Bと、から構成されるスカート本体10を備える。前布2と後布3と一対の横布4A,4Bとは、前布2及び後布3の両端側が、一対の横布4A,4Bの両端側の外側に重ね合された状態で、ウエスト部5にて連結され、ウエスト部5以外では、互いに分離した構成である。ウエスト部5は、ゴム紐12によって拡縮自在としたウエスト開口部を6有している。
【選択図】図1
【解決手段】下半身を裸にして着用する受診用スカート1であって、腹部側を覆う前布2と、臀部側を覆う後布3と、下半身の両側をそれぞれ覆う一対の横布4A,4Bと、から構成されるスカート本体10を備える。前布2と後布3と一対の横布4A,4Bとは、前布2及び後布3の両端側が、一対の横布4A,4Bの両端側の外側に重ね合された状態で、ウエスト部5にて連結され、ウエスト部5以外では、互いに分離した構成である。ウエスト部5は、ゴム紐12によって拡縮自在としたウエスト開口部を6有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、受診用スカート及び受診用スカートの製作方法に関する。
医療機関等で、婦人科検診や泌尿器科の診察等を受診する際には、下半身を裸にした状態で受診する必要があり、受診者は緊張感や恥かしさを感じていた。このような精神的負担を解消するため、下半身に着用する受診用スカートが開発されている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1には、1枚の布を前側で部分的に重ね合わせることで、前側が左右に開く受診用スカートが開示されている。また、特許文献2には、2枚の布を前後で部分的重ね合わせることで、前側だけでなく後側も左右に開く受診用スカートが開示されている。いずれの受診用スカートも、前側の重なり部分の内側に、受診者の局部を被覆する下半身覆い布片が取付けられている。
これらの受診用スカートは、脚を閉じた状態では見た目が一般的なスカートと変わりがなく、着用することで下半身が覆われる。一方、受診の際には受診台で両脚を左右に開くことで受診用スカートの前側が開くが、下半身覆い布片によって局部が隠れる。したがって、医師等が診察を開始するまでは受診者が極力恥ずかしさを感じずに済む。
しかしながら、婦人科検診等を受診すること自体にも精神的負担が大きいため、受診者が緊張のあまり前後を間違えて受診用スカートを着用してしまい、下半身覆い布片で局部を隠せなくなることがあった。また、受診台に乗る際には、受診者は受診用スカートの後ろ側を上方にたくし上げたり、左右に開いたりして臀部を露出し、受診台の椅子の上に座る。そして、受診のために両脚を開く際に、緊張によって受診者の身体が固くなり、受診台から臀部が浮いてしまうことがあり、せっかくたくし上げたり左右に開いたスカートの後側が下がって臀部側に移動し、スカートに汚れ等が付着したり、診察等の処置の邪魔になるおそれもあった。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、簡易な構成で着脱が容易であり、下半身が人目に触れるのを極力避けることができ、しかも診察等の処置を円滑に行わせることができるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の受診用スカートは、下半身を裸にして着用する受診用スカートであって、腹部側を覆う前布と、臀部側を覆う後布と、前記下半身の両側をそれぞれ覆う一対の横布と、から構成されるスカート本体を備え、前記前布と前記後布と前記一対の横布とは、前記前布及び前記後布の両端側が、前記一対の横布の両端側の外側に重ね合された状態で、ウエスト部にて連結され、前記ウエスト部以外では、互いに分離した構成であり、前記ウエスト部は、紐状体によって拡縮自在としたウエスト開口部を有していることを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成で着脱が容易であり、下半身が人目に触れるのを極力避けることができ、しかも診察等の処置を円滑に行わせることが可能となる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る受診用スカートを、図面を参照しながら説明する。まず、図1の外観図、図2の正面図、図3の使用状況を示す図を用いて、第1実施形態に係る受診用スカート1の構成を説明する。
以下、本発明の第1実施形態に係る受診用スカートを、図面を参照しながら説明する。まず、図1の外観図、図2の正面図、図3の使用状況を示す図を用いて、第1実施形態に係る受診用スカート1の構成を説明する。
第1実施形態に係る受診用スカート1は、例えば子宮がん検診、その他の婦人科検診や、産科、婦人科の診察や治療等の各種処置を受ける受診者Pが、スラックス等の下衣や下着を脱いで裸にした状態の下半身に身に着けて使用するものである。
図1〜図3に示すように、第1実施形態に係る受診用スカート1は、受診者Pの腹部側を覆う前布2と、臀部側を覆う後布3と、下半身の両側をそれぞれ覆う一対の横布4A,4Bと、から構成されたスカート本体10を有している。スカート本体10の上部には、受診者Pの胴体周りに配置するウエスト部5が設けられている。このウエスト部5には、受診者Pの胴体を挿入するウエスト開口部6が開口されている。また、スカート本体10の裾部7側には、受診者Pの脚部を突出させる裾側開口部8が開口されている。
また、スカート本体10では、前布2及び後布3の幅方向の両端側が、一対の横布4A,4Bの両端側の外側に所定長さで重ね合されて、積層部11が設けられている。積層部11を設けることで、受診用スカート1を着用したときに、各布の間から下半身が不測に露出するのを防ぐことができる。また、スカート本体10の前後において、一方の横布4Aと他方の4Bとの対向する端縁間に、所定の間隔を介在させることで、横布4A,4Bで不必要に局部や臀部が覆われてしまうのを防いでいる。
また、スカート本体10は、前布2と後布3と一対の横布4A,4Bとが積層部11を介して重ね合わされた状態で、ウエスト部5にて連結されている。スカート本体10は、ウエスト部5でのみ連結され、ウエスト部5以外では、前布2、後布3及び一対の横布4A,4Bとは互いに分離しており、前布2と後布3をそれぞれ独立してめくることができるようになっている。
また、スカート本体10の上部がウエスト部5で折り返されて、紐状体としてのゴム紐12を挿通するための折返し部13が設けられている。この折返し部13に、ゴム紐12を挿通することで、ウエスト開口部6が狭まって、ウエスト部5にギャザーが形成される。これにより、ウエスト部5から裾部7に向かって外方に広がるギャザースカート型のスカート本体10が得られる。また、ゴム紐12の伸縮性によって、受診者Pの胴回り寸法に応じてウエスト開口部6を自在に拡縮することができる。よって、どのような体型の受診者Pでも装着することができる、いわゆるフリーサイズの受診用スカート1とすることができる。
また、本実施形態では、ウエスト部5の前側と後側、つまり前布2と後布3の上部にはゴム紐12を挿通せず、ゴム紐12によって伸縮しない平坦部14を設けている。この平坦部14側では、スカート本体10にギャザーが形成されず、横布4A,4Bの端部が前側中央及び後側中央に移動して局部等を不必要に覆ってしまうのを防止している。
また、本実施形態では、前布2、後布3、及び一対の横布4A,4Bの裾部7側の角部を面取りして曲線形状(円弧状)としている。そのため、より女性らしい柔らかな印象のデザインとすることができるとともに、前布2や後布3をめくり上げるときに、両側がひらひらしたり垂れたりすることがなく、より扱い易い製品とすることができる。
スカート本体10の丈の長さ、つまり、前布2、後布3及び一対の横布4A,4Bの長さとしては、特に限定されることはない。一般的なスカートと同様の長さとすればよく、膝上丈、膝丈、膝下丈など、いずれの長さであってもよい。ただし、短すぎると屈んだときなどに臀部等が露出することがあり、長すぎると歩行や診察の邪魔となることがあるため、下半身が不必要に露出することがなく、かつ動作し易い長さとする。
また、スカート本体10の横幅やウエスト開口部6の大きさ等、各種サイズも、特に限定されることはなく、ウエスト開口部6を調整できる一般的なスカートに対応したサイズとすることができる。また、より様々な体型の受診者Pの着用や、泌尿器科等での男性の着用等も可能とし、現場での様々な要求に対応できるように、S,M,L,LL,・・・等、様々なサイズの受診用スカート1を製作してもよい。
また、平坦部14の幅方向の長さは、特に限定されないが、スカート本体10のウエスト部5の前側の長さ又は後側の長さ(前後対称の場合、ゴム紐12で絞らない状態のウエスト開口部6の全周の1/2の長さ)の1/6〜1/4程度とするのが望ましい。より具体的には、例えば、フリーサイズの製品の場合は、ウエスト開口部6の全周を126cm(その1/2は63cm)とした場合、10cm〜15cm程度とすることが望ましく、10cm程度がより望ましい。
受診用スカート1の材料、つまり前布2、後布3、横布4A,4Bの材料としては、特に限定されることはなく、使用目的やコスト等を考慮して、適宜の材料を用いることができるが、肌が透けない材料が望ましい。具体的には、例えば、ポリエステル等の化学繊維製の布が好適で、その中でもポリエステルニット等の化学繊維のニット生地等がより好適である。このような材料を用いることで、肌が透けにくく、肌触りや着心地がよく、洗濯等が容易で、汚れ落ちもよく、速乾性に優れ、しわにもなりにくい製品を得ることができる。
また、受診用スカート1の材料として、木綿、絹、ウールなどの天然素材の布を用いてもよく、肌触りなど、優れた使用感が得られるとともに、製品に高級感を持たせることや、夏は薄手の布を用い、冬は厚手の布を用いるなど、季節に合わせた製品とすることなどもできる。また、不織布等を用いてもよく、より低コストで製作できるとともに、手軽に使い捨てのできる製品を提供することができる。また、これらの材料に、防汚加工や撥水加工を施してもよく、コストは多少上がるが、汚れが付着しにくく、汚れ落ち効果にも優れる製品を提供することができる。
受診用スカート1の色としては、特に限定されることはないが、血液等の体液や汚れが付着しても目立たないように、濃い色合いとすることが望ましい。例えば、ローズピンク等の濃いピンク、えんじ、ワインレッドなど、濃い赤系の色であれば、汚れが目立たたず、より女性らしい印象で、肌がより透けにくい製品が得られる。または紺色等の青系、茶系、黒系の色であれば、汚れが目立たず、よりクールな印象の製品が得られる。勿論、ユーザの好みや流行等に応じて、緑系や黄系等、他の色にすることもできる。また、透けにくい材料であれば、ベージュや白でもよいし、淡いピンクやブルー等の淡色としてもよく、より柔らかで清潔な印象を与えて、受診者Pの緊張感を和らげることができる。また、無地に限定されることもなく、柄物であってもよい。また、様々な色の受診用スカート1を用意すれば、病院等のイメージに合った製品を選択したり、受診者Pが好みに応じて選択したりすることもでき、より嗜好性に優れた製品が得られる。
以上説明したように、第1実施形態の受診用スカート1は、前布2及び後布3の両端側が、一対の横布4A,4Bの両端側の外側に重ね合された状態で、ウエスト部5にて連結されただけの簡易な構成とすることができる。また、ウエスト開口部6が拡縮自在であるため、ウエスト開口部6から両脚を挿入し、ウエスト開口部6を拡げながら受診用スカート1を上方に移動させることで、容易に着用することができる。または、裾側開口部8から受診用スカート1内に頭部を挿入し、ウエスト開口部6を拡げながらスカート本体10を下方に移動させることによっても、容易に着用することができる。また、いずれの体型の受診者Pでも着用可能で、汎用性にも優れている。
なお、受診用スカート1を着用する前に下衣や下着を脱いでもよいが、受診用スカート1を着用した後に、下着等を脱ぐこともでき、恥かしさ等をより感じにくくなる。また、本実施形態の受診用スカート1は、前後左右対称であるため、受診者Pは前後を気にすることなく、より手軽に着用することができる。
そして、受診用スカート1を着用した状態では、図1に示すように、見た目が一般的なスカートと変わりがなく、スカート本体10によって下半身が覆われる。また、受診者Pが受診用スカート1を着用した状態で、歩行等した場合でも、積層部11を設けたことで、前布2及び後布3と、一対の横布4A,4Bとの間から、下半身が不測に露出することがない。そのため、受診者Pは、恥かしさを極力感じることなく受診準備や受診台への移動等を行うことができる。また、前布2と後布3が横布4A,4Bと分離しているため、受診用スカート1を着用した状態で、不用意に両脚を横に開いて横布4A,4Bがずれたときでも、前布4A,4Bで局部や臀部が覆われ、不測の露出を防止できる。
受診者Pが受診台に座るときには、図3に示すように後布3をめくり上げると、臀部が露出し、受診台に敷いた使い捨てシート等の上に直に座ることができる。また、一方の横布4Aの端部と他方の横布4B端部との間に、所定の間隔を介在させ、かつウエスト部5の後側に平坦部14を設けているため、横布4A,4Bが臀部の下に敷かれるのを防ぐことができる。そして、めくり上げた後布3を腰や背中と受診台の背もたれとの間に挟んで固定する。したがって、受診者Pが緊張のあまり受診台から臀部を浮かせた場合でも、後布3や横布4A,4Bが臀部側に垂れ下がることがなく、後布3が診察の邪魔になったり、汚れたりするのを防ぐことができるとともに、医師等も、受診用スカート1を気にすることなく円滑に処置を行うことができる。
また、ウエスト開口部6が拡縮自在であるから、めくり上げた後布3をウエスト部5に容易に挟むこともでき、後布3の垂れ下がりをより抑制することができる。また、平坦部14を設けたことで、受診者Pが背もたれ等に腰を密着させても、ギャザーの凹凸による違和感がなく、肌にギャザー跡などもできにくい。そのため、受診者Pはより快適に受診することができる。
また、受診の際に両脚を横に開いたときでも、図3に示すように、前布2が垂れた状態で局部を覆っているため、受診の直前まで受診者Pが恥かしさを極力感じることがない。実際に処置を行うときには、図3に点線で示すように、医者等が前布2をめくることで、一対の横布4A,4Bの間から局部が露出する。前布2は、横方向に折り畳んだり、ウエスト部5に挟んで固定したりすることで、処置中に垂れ下がるのを防ぐことができる。そのため、前布2に邪魔されることなく、医師等が処置を円滑に行うことができる。
さらに、前布2をめくっても、一対の横布4A,4Bが共にめくれることがなく、一対の横布4A,4Bによって受診者Pの両側の大腿部が覆われるので、局部以外の下半身の露出を極力少なくすることができる。そのため、受診者Pの精神的な負担をより軽減することができるとともに、防寒や肌の汚れ防止等にも寄与することができる。以上のことから、本実施形態の受診用スカート1は、下半身の処置、特に子宮がん検診、その他の婦人科検診や、産科、婦人科の診察や治療に好適に用いることができる。
次に、第1実施形態に係る受診用スカート1の制作方法を、図4を参照しながら説明する。まず、図4の紙面上図に示すように、スカート形成用の布を裁断して、前布2、後布3、一対の横布4A,4Bを得る。前布2、後布3、一対の横布4A,4Bの中央に示した破線は各布の中心線lを示し、両側に示した一点鎖線は積層部11の中心線mを示す。また、上部に示した破線は、前布2、後布3、一対の横布4A,4Bを連結するときの縫い目nを示す。また、ウエスト部5の前後の中央に示した破線oは、平坦部14の位置を示す。本実施形態では、前後左右対称の受診用スカート1を作成するため、前布2と後布3は同寸法、同形状とし、一対の横布4A,4Bも同寸法、同形状であって、中心線lを挟んで前後も対称としている。そのため、型紙が簡易で裁断も容易となる。
次に、前布2と、後布3と、一対の横布4A,4Bとを、前布2及び後布3の両端側の一部が、一対の横布4A,4Bの両端側の一部の外側に重なるように配置する。このとき、各布の中心線mが一致するように互いを重ねて、4つの積層部11を形成する(図4の紙面下図参照)。
次に、縫い目nに沿ってミシンを掛けて、前布2と、後布3と、一対の横布4とを、ウエスト部5にて連結する。これにより、図4の紙面下図のようなウエスト開口部6と裾側開口部8とを有する寸胴形状のスカート本体10が得られる。この寸胴形状のスカート本体10では、ウエスト開口部6と裾側開口部8とは略同一寸法になっている。
そして、寸胴形状のスカート本体10の上部を折り返して形成した折返し部13にゴム紐12を挿通し、ウエスト開口部6を裾側開口部8よりも狭めることで、図1に示すようなギャザースカート型の受診用スカート1を製作することができる。
なお、折返し部13にゴム紐12を挿通するときには、破線で示したo−o間にゴム紐12を挿通しないことで、平坦部14を形成する。または、折返し部13全周にゴム紐12を挿通し、oの位置でゴム紐12を縫い止めて、o−o間でゴム紐12が伸縮しないようにして、平坦部14を形成してもよい。
以上、第1実施形態に係る受診用スカート1の製作方法は、要するに、前布2及び後布3が一対の横布4A,4Bの外側になるように一部を互いに重ねて、ウエスト部5で連結し、ウエスト部5にゴム紐12などの紐状体を設けてウエスト開口部6を拡縮自在にすればよく、製作方法をより簡易化することができる。このような簡易な製作方法によって、簡易な構成で着脱が容易であり、下半身が人目に触れるのを極力避けることができ、診察等の処置の妨げになることがなく、処置を円滑に行わせることができる受診用スカート1を効率的かつ低コストに製作することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図5を参照しながら説明する。図5は、第2実施形態に係る受診用スカート1Aの外観図である。この受診用スカート1Aは、平坦部14を後布3側のみに設けたこと以外は、第1実施形態に係る受診用スカート1と同様の基本構成を有している。そのため、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。以降の実施形態でも同様である。
次に、本発明の第2実施形態について、図5を参照しながら説明する。図5は、第2実施形態に係る受診用スカート1Aの外観図である。この受診用スカート1Aは、平坦部14を後布3側のみに設けたこと以外は、第1実施形態に係る受診用スカート1と同様の基本構成を有している。そのため、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。以降の実施形態でも同様である。
第2実施形態のように、平坦部14を後布3側のみに設けた構成とすることで、受診用スカート1Aの前後を識別することができる。例えば、腹部よりも大きく突き出た臀部側をより確実に被覆するため、後布3を前布2よりも広幅に形成した場合等に好適である。第2実施形態の受診用スカート1Aでも、簡易な構成で着脱が容易であり、下半身が人目に触れるのを極力避けることができ、診察等の処置の妨げになることがなく、処置を円滑に行わせることができる受診用スカート1A及び製作方法を提供することができる。
しかも、後布3側のみに平坦部14を設けたことで、前後を容易に識別して着用することができるとともに、受診台に横たわっても、ギャザーによる違和感を与えたり、ギャザー跡等がついたりするのを防止することができる。また、前後の区別はあるが、第2実施形態の受診用スカート1Aも、前布2と後布3とをそれぞれ独立してめくることができる構成であるため、受診者Pが前後逆に着用した場合でも、処置箇所の位置に応じて前布2又は後布3をめくることで、処置を円滑に行うことができる。
また、第2実施形態では、図5に示すように、前布2にリボンで目印15を設けることで、受診者Pが前後をより間違えにくくするとともに、ファッション性も向上させている。なお、目印15は、リボンに限定されることはなく、ボタン、プリント、刺繍などであってもよいし、前側を示す文字や記号、マークなどであってもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、図6、図7を参照しながら説明する。図6は、第3実施形態に係る受診用スカート1Bの外観図であり、図7は、この受診用スカート1Bの製作方法を説明するための図である。
次に、本発明の第3実施形態について、図6、図7を参照しながら説明する。図6は、第3実施形態に係る受診用スカート1Bの外観図であり、図7は、この受診用スカート1Bの製作方法を説明するための図である。
図6、図7に示すように、第3実施形態に係る受診用スカート1Bは、前布2、後布3、一対の横布4A,4Bを矩形状として、裾部7側を直線的としていること以外は、第1実施形態の受診用スカート1と同様の基本構成を備えている。したがって、第1実施形態と同様の作用効果が得られるとともに、より簡易な構成の受診用スカート1Bを得ることができる。
また、受診用スカート1Bの製作方法も、図7に示すように前布2、後布3、一対の横布4A,4Bが矩形状であること以外は、第1実施形態の製作方法と同様の作用効果が得られる。しかも、スカート形成用の布を直線的に裁断して縫うだけなので、より簡易に受診用スカート1Bを製作することができ、生産性をより向上させることができる。
(実施例)
本発明の具体的な実施例を説明する。この実施例では、図1等に示す第1実施形態と同様の構成で、下記の生地材料を用いて第1実施形態と同様の制作方法によって、実施例の受診用スカート1を製作した。ウエスト周りには、ゴム紐12を挿通した。ゴム紐12を挿通した後のウエスト開口部6の長さを約70cmとし、平坦部14の幅方向の長さを約10cmとした。
生地商品名:F6150 ウィールディ(WIELDY)
生地色見本7番(濃いピンク)の生地を使用
素材 :ポリエステル100%
機能 :帯電防止加工
取扱い方法 :洗濯機使用可能、ドライクリーニング(石油系)可能
本発明の具体的な実施例を説明する。この実施例では、図1等に示す第1実施形態と同様の構成で、下記の生地材料を用いて第1実施形態と同様の制作方法によって、実施例の受診用スカート1を製作した。ウエスト周りには、ゴム紐12を挿通した。ゴム紐12を挿通した後のウエスト開口部6の長さを約70cmとし、平坦部14の幅方向の長さを約10cmとした。
生地商品名:F6150 ウィールディ(WIELDY)
生地色見本7番(濃いピンク)の生地を使用
素材 :ポリエステル100%
機能 :帯電防止加工
取扱い方法 :洗濯機使用可能、ドライクリーニング(石油系)可能
以上のような生地材料を用いて、第1実施形態と同様の製作方法によって受診用スカート1を製作した。この実施例の受診用スカート1では、下着等を脱いだ裸の状態の下半身に身に着けたときに、肌が透けにくく、肌にまとわりつかずにさらっとして柔らかく、優れた肌触りが得られた。また、濃いピンク色であるため、血液等の汚れが付着しても目立たず、受診者Pの安心感をより向上させることができるとともに、女性らしい色合いによって受診者Pの気持ちを和らげ、緊張感を低減することができた。
また、丈夫でしわになりにくく、洗濯も容易で汚れ落ちや乾きも良好であり、アイロンがけ等も不要で、扱い易かった。したがって、使い捨てをすることなく、洗濯して何度でも再使用することができ、しかも耐久性にも優れ、経済性にも優れた製品が得られた。
また、第2、第3実施形態に係る受診用スカートも、実施例と同様の生地で製作することで、同様の作用効果を得ることができる。なお、受診用スカートの生地や色が実施例のものに限定されることはなく、他の生地や色で製作することができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、上記実施形態及び実施例では、スカート本体10の上部を折り返して折返し部13を形成しているが、これに限定されることはない。別途裁断したベルト状の布をスカート本体10の上部に取付けて、折返し部13を形成してもよい。また、折返し部13全周に紐部材を挿通し、前後に平坦部14を設けずにスカート本体10を形成し、ウエスト開口部6全体を拡縮できるものとしてもよく、構成や製作方法をより簡素化することができる。また、スカート本体10の裾部7や外周縁に、フリル等を設けてもよく、より女性らしく、ファッション性にも優れた製品とすることができる。
また、上記では、紐状体としてゴム紐12を使用しているが、これに限定されることはなく、平ゴム等の他のゴムを使用してもよい。または、紐状体として伸縮しない紐やリボン、ベルト等を使用し、これらの紐状体でウエスト周りを絞ることで、ウエスト開口部6の大きさを調整してもよい。また、ファスナー、ボタン、スナップなどを用いてウエスト開口部6を拡縮することもできる。
また、上記では、受診用スカート1,1A,1Bを婦人科の受診に適用した例を説明したが、婦人科の受診以外にも好適に用いることができる。例えば、大腸がん、前立腺肥大、前立腺がん、膀胱がん、痔等の泌尿器科系や消化器科系の下半身の様々な病気の検査、診察、治療等を受けるときにも好適に用いることができる。すなわち、受診前は受診用スカート1,1A,1Bを着用することで、下半身を隠すことができる。一方、受診時には、医師等が前布2又は後布3をめくることで、治療箇所のみを露出して処置することができる。そのため、受診者Pの精神的負担を軽減しつつ、処置を円滑に行うことができる。
また、介護現場での使用にも好適であり、受診用スカート1,1A,1Bを被介護者に着用させることで、下半身が人目に触れるのを極力避けることができ、被介護者の精神的負担を低減することができる。介護者は前布2や後布3をめくりながら、排泄介助や清拭介助等の処置を容易かつ円滑に行うことができる。同様の理由により、マッサージや脱毛等のエステティック施術等の処置を受ける際にも好適に用いることができる。
1,1A,1B 受診用スカート 2 前布 3 後布 4A,4B 横布
5 ウエスト部 6 ウエスト開口部 7 裾部 8 裾側開口部
10 スカート本体 11 積層部 12 ゴム紐(紐状体) 13 折返し部
14 平坦部 15 目印 l 布の中心線 m 積層部の中心線
n 縫い目 o 平坦部の位置 P 受診者
5 ウエスト部 6 ウエスト開口部 7 裾部 8 裾側開口部
10 スカート本体 11 積層部 12 ゴム紐(紐状体) 13 折返し部
14 平坦部 15 目印 l 布の中心線 m 積層部の中心線
n 縫い目 o 平坦部の位置 P 受診者
Claims (5)
- 下半身を裸にして着用する受診用スカートであって、
腹部側を覆う前布と、
臀部側を覆う後布と、
前記下半身の両側をそれぞれ覆う一対の横布と、から構成されるスカート本体を備え、
前記前布と前記後布と前記一対の横布とは、前記前布及び前記後布の両端側が、前記一対の横布の両端側の外側に重ね合された状態で、ウエスト部にて連結され、前記ウエスト部以外では、互いに分離した構成であり、
前記ウエスト部は、紐状体によって拡縮自在としたウエスト開口部を有していることを特徴とする受診用スカート。 - 前記スカート本体は、前後左右が対称であることを特徴とする請求項1に記載の受診用スカート。
- 前記スカート本体は、前記ウエスト部の前側及び後側に平坦部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の受診用スカート。
- 前記スカート本体は、前記ウエスト部の後側に平坦部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の受診用スカート。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の受診用スカートの製作方法であって、
下半身の腹部側を覆う前布と、臀部側を覆う後布と、前記下半身の両側をそれぞれ覆う一対の横布とを、前記前布及び前記後布の両端側の一部が、前記一対の横布の両端側の一部の外側になるように重ね合わせる工程と、
前記前布と、前記後布と、前記一対の横布とを、ウエスト部にて連結して、ウエスト開口部を有するスカート本体を形成する工程と、
前記ウエスト開口部を拡縮自在にする紐状体を、前記ウエスト部に設ける工程と、を含むことを特徴とする受診用スカートの製作方法。
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JP3499867B1 (ja) * | 2002-12-10 | 2004-02-23 | 美知子 安河内 | スカート及びその製作方法 |
JP2005240256A (ja) * | 2004-02-26 | 2005-09-08 | Michiko Yasukochi | スカート及びその製作方法 |
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JP3210678U (ja) * | 2017-03-16 | 2017-06-01 | 株式会社ホワイトコート | 施術用衣服 |
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2017
- 2017-07-24 JP JP2017142414A patent/JP6376420B1/ja not_active Expired - Fee Related
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