本発明の実施形態を図面に基き説明する。
1.遊技機1の全体構成
本実施形態の遊技機1は、図1乃至図5に示すように、図示しない遊技島に固定される外枠22と、この外枠22に取り付けられた内枠23とから構成されており、内枠23には、遊技者にパチンコ遊技を提供する遊技盤21が着脱自在に設けられ、その上部にはガラス扉枠17、下部には皿ユニット24が設けられ、さらにその最上部には入賞に対する賞球の払い出しや球詰まり、異常等を報知する遊技効果ランプ15が設けられている。
遊技盤21には、後述する打球発射装置43によって打ち出された遊技球を誘導する打球誘導レール3と、打ち出された遊技球が一定範囲内で飛球するよう設けられた遊技領域形成レール4と、打球誘導レール3及び遊技領域形成レール4によって囲われた遊技領域5と、遊技領域5に打ち出された遊技球が再び打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間に戻ってファール球が発生するのを防止するファール球防止弁28と、遊技領域5に打ち出された遊技球を不測の方向へ変化を与える風車20と、演出図柄が回転する様子を示す擬似的な表示(以下、スクロール表示ともいう)や所定の遊技状態(例えばリーチや大当り)になったときに様々な演出表示を行う液晶表示ディスプレイ(LCD)等で構成された演出図柄表示装置6と、遊技球が入賞することによって演出図柄表示装置6及び後述の特別図柄表示装置47に演出図柄の変動表示及び特別図柄の変動表示を開始させるチャッカー型の始動入賞口11a、電動チューリップ型の始動入賞口11b(以下、両者を単に始動入賞口11ともいう)と、遊技球が始動入賞口11へ入賞した場合に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う4つの保留LED25と、演出図柄表示装置6内において所定の画像を表示する表示部30と、この表示部30において3つの演出図柄をそれぞれ個別に表示する左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10と、演出図柄表示装置6における表示結果が予め定められた態様(大当り)になった場合、遊技者に有利に開口される大入賞口(アタッカ)7と、遊技球が通過することによって普通図柄表示装置18(図4参照)に普通図柄の変動表示を開始させる普通図柄作動ゲート19と、入賞することによって賞球が払い出される普通入賞口14と、遊技領域5の最下部に設けられた遊技球を回収するアウト口16と、所定の遊技状態になると回転する星型の可動物32と、同様に所定の遊技状態になると下方に移動するオバケ型の3つの可動物31と、所定の遊技状態になると点灯等の表示を行うLEDが集められた表示集合板45とが設けられている。
表示集合板45は、図4に示すように、遊技領域5の左側中ほどに遊技領域形成レール4に沿って設けられる。この表示集合板45には、上部に特別図柄を変動表示する7セグメントLEDで構成された特別図柄表示装置47と、特別図柄表示装置47下部の右側に配置され、確率変動状態時に点灯する確変LED48aと時短状態時に点灯する時短LED48bから構成される確変時短表示装置48と、特別図柄表示装置47及び確変時短表示装置48の下側に三連状に配置され、大当りのラウンド数を点灯表示する3つのラウンド表示LED46a、46b、46cから構成されるラウンド表示装置46と、ラウンド表示装置46の下側に配置され、普通図柄を変動表示するとともに、当りである場合に始動入賞口11bとしての電動チューリップの羽根を所定時間開放させる当りLED18aとはずれLED18bで構成される普通図柄表示装置18と、普通図柄表示装置18の下側に配置され、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う4つの保留LED26とが設けられている。
内枠23に設けられた皿ユニット24には、図5に示すように、遊技者が操作することにより打球発射装置43を作動させる打球操作ハンドル2と、遊技球を打球発射装置43に供給するための打球供給皿12と、打球供給皿12に入りきらない球を貯留することができるとともに、図示しない貯留球箱に遊技球を移動できるようになっている余剰球受皿13と、打球供給皿12に設けられ、遊技者が所定の遊技状態になったときに操作するプッシュ式の演出ボタン51とが設けられている。
2.遊技機制御装置100の構成
次に、遊技機1の裏側に設けられた遊技機制御装置100を、図6を用いて説明する。遊技機制御装置100は図6に示すように構成され、遊技機制御装置100を主に構成する主制御回路44は、入力回路101、出力回路110、ワンチップマイクロコンピュータ27及びこれらを接続するバス115(データバス、アドレスバス、コントロールバス等)とを備えており、入力回路101を介して取得した各センサやスイッチ等からの信号に基づいて、ワンチップマイクロコンピュータ27が出力回路110に接続されている各種回路や機器等を制御するための所定の制御プログラムを実行する。また、ワンチップマイクロコンピュータ27は、制御プログラムを実行するCPU102、CPU102が実行する制御プログラムを格納するROM103及びCPU102が処理するデータを一時的に記憶するRAM104が内蔵されている。
入力回路101には、始動入賞口11に設けられた遊技球の入賞を検出すると演出図柄及び特別図柄の変動開始信号を送る始動入賞検出スイッチ116と、普通入賞口14に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ123と、普通図柄作動ゲート19に設けられた遊技球の通過を検出すると普通図柄の変動開始信号を送る作動ゲート検出スイッチ121と、大入賞口7を開放することにより大入賞口7内に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ117と、大入賞口7の特定領域を通過した遊技球を検出する継続入賞スイッチ118と、打球操作ハンドル2が回動操作されて遊技球が発射される時にオンする打球操作ハンドルスイッチ119と、打球操作ハンドル2の所定箇所に設けられ押圧操作することにより打球発射装置43の作動をオフさせて遊技球の発射を停止する打球操作ストップスイッチ120と、各入賞口に入賞した遊技球をセーフ球としてカウントし遊技球を賞品として払い出すために必要なセーフ信号を出力するセーフ球検出スイッチ122とが接続されている。
出力回路110には、普通図柄表示装置18の当りLED18a及びはずれLED18b、演出図柄表示装置6及び特別図柄表示装置47の保留LED25、普通図柄表示装置18の保留LED26、ラウンド表示装置46のラウンド表示LED46a、46b、46c、確変時短表示装置48の確変LED48a及び時短LED48b、球貸しLED60、度数表示器62や各種表示ランプ(例えば、遊技効果ランプ15)等を点灯/点滅制御するランプ制御回路37と、大入賞口7としてのアタッカを開口動作するためのソレノイド106と、始動入賞口11bとしての電動チューリップを開放動作するためのソレノイド107と、スピーカ113より各種の効果音を拡声させるための音声制御を行う音声制御回路38と、オバケ型の可動物31を落下動作するためのモータ105と、星型の可動物32を回転動作するためのモータ108と、図示しないホール管理コンピュータ等に接続される外部情報端子109とが接続されている。
さらに、出力回路110には、払出制御回路40及び表示制御回路111が接続されており、払出制御回路40は、図示していないが内部に払出制御用CPU、この払出制御用CPUの作業領域や各賞球コマンドに対応した賞品球数等を記憶保持するための記憶エリアを備えたRAM及び制御データ及び賞球払出しのための制御プログラム等が記憶されたROMなどを備えている。払出制御回路40は、主制御回路44のCPU102から指令される賞球コマンドに従って賞球払出装置41を駆動制御し、賞品球の払出制御を行う。払出制御回路40には、その他、発射制御回路42を介して遊技領域5に向けて遊技球を弾発するための打球発射装置43が接続されており、打球発射装置43の動作停止と動作停止解除とを制御する。
次に、図7を参照して表示制御回路111について説明する。図7に示すように、表示制御回路111は、内部に表示制御プログラムを実行するCPU140、CPU140が実行する表示制御プログラムを格納するROM142及びCPU140の作業領域を構成するCPU140に内蔵されるRAM141を備えている。また、表示制御回路111は、LCDとしての演出図柄表示装置6に演出表示する画像を制御するVDP143、VDP143が読み出す各コマンドに対応した表示制御データ(変動パターン等)及びキャラクタや図柄や背景等が記憶された画像データ用のCGROM145、VDP143が処理する画像データ等を一時的に記憶保持するための記憶エリアを備えたVRAM144を備えている。
即ち、表示制御回路111は、主制御回路44のCPU102から一方向のストローブ信号や表示制御用コマンド信号等の制御信号を図示しない入力回路を介して受け、ストローブ信号が入力されると、上記表示制御用CPU140は表示制御用コマンドを認識する。するとVDP143は、この表示制御用コマンドに対応するデータエリアから表示制御データ及びキャラクタや図柄や背景等をCGROM145から読み出し、上記画像データを一時記憶するVRAM144に格納する。そしてVDP143は、この格納された画像データを、表示順がくるとVRAM144から読み出し、CPU140からの指令に応じて所定の態様でLCD(演出図柄表示装置6)に演出表示する。
なお、表示制御回路111は、電源が切られた場合でもRAM141及びVRAM144の記憶内容を保持可能なRAM、VRAMバックアップ146の回路を有しており、さらに、CPU140には、図示しないドライバ回路を経由して7セグメントLEDとしての特別図柄表示装置47が接続されている。
また、上記した主制御回路44は、表示制御回路111と同様な電源が切られた場合でもRAM104の記憶内容を保持可能なRAMバックアップ130の回路を有しており、さらに、外部から主制御回路44の内容等を試験するための試験用端子131、例えばコネクタ等も備えている。
なお、このバックアップ機能は、主制御回路44のRAM104や表示制御回路111のRAM141及びVRAM144以外に、上記した賞品球の払出を司る払出制御回路40のRAM等、その他の制御回路のRAMにも設けてもよい。また、上記したRAM141は、CPU140に内蔵されていなくともよく、CPU140に対し外付けであってもよい。
また、表示制御回路111に接続された特別図柄表示装置47は、主制御回路44の出力回路110に直接接続してもよく、また、主制御回路44の出力回路110に直接接続したランプ制御回路37と音声制御回路38は、表示制御回路111あるいは払出制御回路40に接続するようにしてもよい。さらに、入力回路101に接続した打球操作ハンドルスイッチ119と打球操作ストップスイッチ120は、発射制御回路42あるいは払出制御回路40に直接接続するようにしてもよい。
あるいは、主制御回路44の出力回路110と接続される演出制御回路を新たに設け、この演出制御回路に表示制御回路111とランプ制御回路37とを接続するようにしてもよい。これらは、遊技機制御装置100を構成する各種装置の機能や配置及び各CPUの処理速度やROM、RAM等の記憶装置の容量等に応じて適宜設計すればよい。
3.遊技機1が実行する基本的な処理
上記したように構成される遊技機1は、まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置43から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間を通って遊技球が遊技盤21上の遊技領域5に打ち出される。そして、遊技球は遊技領域5を自重により落下し、落下する過程においては、遊技盤21に植設される遊技釘や風車20によって落下する方向に変化を与えられ、始動入賞口11や普通入賞口14に入賞したり、普通図柄作動ゲート19を通過したり、全ての入賞口に入賞しなかった場合には、アウト口16に回収されたりするようになっている。
遊技球が普通入賞口14に入賞した場合には、所定の賞品球が遊技者に与えられる。遊技球が始動入賞口11(始動入賞口11a、始動入賞口11b)に入賞した場合には、所定の賞品球を遊技者に与えるとともに、始動入賞検出スイッチ116によって遊技球を検出する。
始動入賞検出スイッチ116によって遊技球を検出した場合、ワンチップマイクロコンピュータ27は、乱数を設定し、乱数に基き抽選を行う。乱数の設定は、一定周期毎に起動し、発生した乱数をそれぞれワンチップマイクロコンピュータ27のレジスタ領域に確保された乱数格納領域に格納することで、格納する乱数それぞれの数値を初期値から最大値まで1ずつ増加させる、所謂「+1方式」にて行われる。
乱数には、大当り抽選用の乱数r1と、確変状態又は潜伏確変状態の発生に関する抽選用の乱数r2と、後述するスロットゲームにおける変動パターン抽選用の乱数r3と、後述する演出図柄のスクロールが終了して演出図柄が確定したときの図柄の配列(以下、確定図柄配列とする)を抽選するための乱数r4と、大当り遊技におけるラウンド数の抽選用の乱数r5と、大当り遊技後に付与する時短回数に関する抽選用の乱数r6と、特別特典の付与に関する抽選用の乱数r7と、後述するミッションを抽選するための乱数r8と、を含む。
乱数r1は、0〜315の数値からなり、各数値がそれぞれ、「大当り」、「はずれ」、「確変状態又は潜伏確変状態においては大当りで通常時ははずれ」のいずれかに対応付けられている。以下では、乱数r1が「大当り」に対応するものであるか、遊技機1の状態が確変状態又は潜伏確変状態にあって、乱数r1が「確変状態又は潜伏確変状態においては大当りで通常時ははずれ」に対応するものである場合は、乱数r1が大当りに対応するものであるとする。
一方、乱数r1が、「はずれ」に対応するものであるか、遊技機1の状態が確変状態及び潜伏確変状態になく、乱数r1が「確変状態又は潜伏確変状態においては大当りで通常時ははずれ」に対応するものである場合は、乱数r1が大当りに対応するものではないとする。
乱数r2は、0〜13の数値からなり、各数値がそれぞれ、通常大当り、確変大当り、及び潜伏確変大当りのうちのいずれか1つに対応付けられている。
乱数r3は、0〜255の数値からなり、各数値がそれぞれ、所定の変動パターンに対応付けられている。変動パターンとは、スロットゲームにおける表示の態様である。スロットゲームにおける変動パターンは、複数の変動パターンを含む変動パターン群の中から、乱数r3に予め対応付けられたものを選択することで決定される。
乱数r4は、0〜999の数値からなり、各数値がそれぞれ、確定図柄配列に対応付けられている。
乱数r5は、0〜49の数値からなり、各数値がそれぞれ、所定のラウンド数に対応付けられている。
乱数r6は、0〜32の数値からなり、各数値がそれぞれ、所定の時短回数に対応付けられている。
乱数r7は、0〜99の数値からなり、各数値がそれぞれ、特別特典を付与する、及び特別特典を付与しない、のうちのいずれか一方に対応付けられている。
乱数r8は、0〜255の数値からなり、各数値がそれぞれ、表示するミッションの組み合わせのいずれかに対応付けられている。詳しくは後述する。
また、始動入賞検出スイッチ116によって遊技球を検出した場合、演出図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10に複数種類(例えば20種類)の演出図柄をスクロール表示させ、所定時間後に左図柄表示部8、右図柄表示部10、中図柄表示部9の順に演出図柄を停止させて確定表示するスロットゲームを行う。
このスロットゲームにおける表示の態様が上述した変動パターンである。変動パターンは、ワンチップマイクロコンピュータ27のROM103に予め記憶された変動パターン群(変動パターンの集合)の中から、そのスロットゲームにおける(そのスロットゲームのきっかけとなった始動入賞検出スイッチ116での検出で設定された)乱数r3に対応するものが選択され、用いられる。
変動パターン群としては、後述するミッションモードではない場合に用いられる通常時の変動パターン群と、ミッションモードである場合に用いられるミッションモード用の変動パターン群とがある。ミッションモード用の変動パターン群については後述する。
変動パターン群に属する変動パターンには、1又は複数の所定の表示内容を含むものと、含まないものとがある。所定の表示内容を含む変動パターンは、1種類の表示内容のみを含んでいてもよいし、2種類以上の表示内容を含んでいてもよい。ここで、表示内容としては、リーチ表示、ハート表示、音符表示、群予告、キャラクタ表示等がある。
リーチ表示とは、左図柄表示部8と右図柄表示部10とにおいて、大当り演出図柄の組合せ(以下、大当り図柄ともいう)の一部を構成する演出図柄で停止し、中図柄表示部9が未だスクロールしている状態の表示をいう。
また、ハート表示とは、少なくとも中図柄表示部9がスクロールしている状態において、演出図柄表示装置6にハートの形状を表示する表示内容をいう。また、音符表示とは、少なくとも中図柄表示部9がスクロールしている状態において、演出図柄表示装置6に、音符の形状を表示する表示内容をいう。また、群予告とは、少なくとも中図柄表示部9がスクロールしている状態において、演出図柄表示装置6に複数の事物(群)を表示する表示内容をいう。また、キャラクタ表示とは、少なくとも中図柄表示部9がスクロールしている状態において、演出図柄表示装置6にキャラクタを表示する表示内容をいう。
変動表示の後、中図柄表示部9の演出図柄が停止した時点で、各図柄表示部8、9、10の演出図柄が確定する。このときの各図柄表示部8、9、10の演出図柄の組み合わせが確定図柄配列である。確定図柄配列には大当り図柄とはずれ図柄とがある。大当り図柄である場合は、その後、大当り遊技が提供され、はずれ図柄である場合は、はずれとなる。さらに、大当り図柄には、確変大当り図柄と通常大当り図柄とがある。
確定図柄配列は、以下のようにして抽選で決定される。まず、乱数r1、r2に基き、確定図柄配列を抽選する対象である、確定図柄配列の群を決定する。すなわち、図8に示すように、乱数r1が大当りに対応するものであり、乱数r2が通常大当り又は潜伏確変大当りに対応付けられているものである場合は通常大当り図柄のみを含む確定図柄配列の群(以下、通常大当り図柄群とする)を決定し、乱数r1が大当りに対応するものであり、乱数r2が確変大当りに対応付けられているものである場合は確変大当り図柄のみを含む確定図柄配列の群(以下、確変大当り図柄群とする)を決定し、乱数r1がはずれに対応するものである場合は、はずれの確定図柄のみを含む確定図柄配列の群(以下、はずれ図柄群とする)を決定する。
次に、上記のように決定した確定図柄配列の群の中から、乱数r4に対応する確定図柄配列を決定する。従って、乱数r1が大当りに対応するものであり、乱数r2が通常大当り又は潜伏確変大当りに対応付けられているものである場合、確定図柄配列は必ず通常大当り図柄となる。また、乱数r1が大当りに対応するものであり、乱数r2が確変大当りに対応付けられているものである場合、確定図柄配列は必ず確変大当り図柄となる。また、乱数r1がはずれに対応するものである場合、確定図柄配列は必ずはずれ図柄となる。
上述したスロットゲームは、原則として、始動入賞検出スイッチ116が遊技球を1回検出した回数だけ行われる。スロットゲームの実行中に始動入賞検出スイッチ116が遊技球を検出した場合は、その検出した数だけの保留記憶が記憶される。ただし、保留記憶は最大で4個まで記憶され、保留記憶が既に4個記憶されているときに、さらに始動入賞検出スイッチ116が遊技球を検出しても保留記憶は追加されない(但し賞球は払い出される)。保留記憶の数は、点灯している保留LED25の数により遊技者に示される。
保留記憶とは、乱数r1〜r8を保持した記憶である。保留記憶が存在する状態でそれまで進行していたスロットゲームが終了すると、(そのスロットゲームの結果が大当りである場合は大当り遊技を行ってから)、保留記憶のうち、最も古いものの乱数r1〜r8を使用して次のスロットゲームを行う。このように使用された保留記憶は消去され、保留LED25の点灯数は1減少する。以下では、このように保留記憶を用いてスロットゲームを行い、その保留記憶を消去することを保留記憶の消化とする。保留記憶が複数存在する場合は、記憶されたタイミングが古いものから先に、順次消化される。
確定図柄配列として大当り図柄が表示された場合、それに続いて、大当り遊技が提供される。大当り遊技では、演出図柄表示装置6の表示部30に、各大当りに予め設定されているラウンド数の進行に伴って所定の大当り演出画像を表示すると共に、ラウンド毎に大入賞口7としてのアタッカを所定の態様で開放する大当り遊技を実行するようになっている。大当り遊技におけるラウンド数は、乱数r5に基き決定される。
スロットゲームに使用された乱数r1が大当りに対応するものであり、乱数r2が潜伏確変大当りに対応付けられているものである場合は、それに続く大当り遊技終了後、次の大当りになるまで大当り確率が上昇する(潜伏確変状態に移行する)と共に図柄の変動時間が短縮される(時短状態に移行する)。このとき、大当り確率が上昇しても、確変LED48aは点灯せず、確定図柄配列は上記のとおり通常大当り配列であるから、大当り確率が上昇したことは遊技者に対し明示されない。時短状態における時短の回数は、乱数r6に基き決定される。
また、スロットゲームに使用された乱数r1が大当りに対応するものであり、乱数r2が確変大当りに対応付けられているものである場合は、それに続く大当り遊技終了後、次の大当りになるまで大当り確率が上昇する(確変状態に移行する)と共に図柄の変動時間が短縮される(時短状態に移行する)。このとき、確変LED48aが点灯し、確定図柄配列は上記のとおり確変大当り配列であるから、大当り確率が上昇したことが遊技者に対し明示される。時短状態における時短の回数は、乱数r6に基き決定される。
また、スロットゲームに使用された乱数r1が大当りに対応するものであり、乱数r2が通常大当りに対応付けられているものである場合は、それに続く大当り遊技終了後、確変状態及び時短状態には移行しない。
なお、演出図柄表示装置6にて左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10の演出図柄を停止させる順序は特に限定するものではなく、また、大当り以外に、中当りや小当りを設け、大入賞口7(アタッカ)を所定の態様で開放するようにしてもよい。
また、遊技球が始動入賞口11に入賞した場合には、演出図柄表示装置6が作動するのと同時に特別図柄表示装置47が作動して特別図柄が変動表示され、この特別図柄の変動表示は、演出図柄表示装置6にて変動表示されていた演出図柄が停止して確定表示されたとき、同時に停止して確定表示される。つまり演出図柄表示装置6の変動表示と特別図柄表示装置47の変動表示は同期する。なお、特別図柄表示装置47の変動表示は、7セグメントLEDのセグメントを所定の順序で点灯させていくことで実行している。
そして演出図柄表示装置6にて、はずれ又は大当り図柄が確定表示されたときは、特別図柄表示装置47にも予め定められたはずれ又は大当り図柄が表示される。また、特別図柄表示装置47において、はずれのときの特別図柄は1種類であり、一方大当りの特別図柄は複数種類(例えば20種類)設けられており、これら大当りの特別図柄はそれぞれ大当りの遊技内容(例えばラウンド数、確変や時短の有無及び回数等)が異なるようになっている。
また、大当りになると、ラウンド表示装置46のラウンド表示LED46a、46b、46cが当該大当りのラウンド数に応じて点灯する。例えば、今回の大当りの特別図柄が4ラウンド大当りである場合には、大入賞口7の作動中にラウンド表示LED46aが点灯し、大当りの特別図柄が7ラウンド大当りである場合には、大入賞口7の作動中にラウンド表示LED46bが点灯し、大当りの特別図柄が15ラウンド大当りである場合には、大入賞口7の作動中にラウンド表示LED46cが点灯するといった具合である。もちろん、これらラウンド表示LED46a、46b、46cが点灯する組合せは、大当りの特別図柄に応じて適宜設定するようにすればよい。
また、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合には、後述する作動ゲート検出スイッチ121によって遊技球を検出し、普通図柄表示装置18に普通図柄を変動表示させて抽選を行い、所定時間経過後当りLED18aが点灯して所定の当り図柄(例えば「◎」)が確定表示されれば当りとなり、電動チューリップ(始動入賞口11b)の羽根を所定時間開放し、一方所定時間経過後はずれLED18bが点灯して所定のはずれ図柄(例えば「×」)が確定表示されればはずれとなる。
4.ミッションモードにおいて遊技機1が実行する処理
(1)変動パターンの選択
ミッションモードにおいて遊技機1が実行する処理を説明する。大当り遊技が提供された場合、その次のスロットゲームをS1として、それ以降のスロットゲームをそれぞれ、S2、S3、S4・・・・とする。ミッションモードは、S1〜S30のスロットゲームにおいて設定される。
ミッションモードが開始されると、まず、S1に対応する乱数r8を用いて、図9に示すように、S1〜S30のうち、ミッションを演出図柄表示装置6に表示するスロットゲームと、そのスロットゲームにおいて表示するミッションとを設定する。
例えば、乱数r8が0である場合、S1にてミッションM1を表示し、S12にてミッションM2を表示し、S13にてミッションM3を表示し、S16にてミッションM4を表示し、S20にてミッションM5を表示する。なお、S1、S12、S13、S16、S20以外のスロットゲームではミッションを表示しない。
ここで、図9におけるミッションM1〜M5は以下のものである。
M1:「ハートを出せ」
M2:「リーチを出せ」
M3:「音符を出せ」
M4:「群を出せ」
M5:「キャラを出せ」
ミッションモード中のスロットゲームのうち、ミッションを表示する各スロットゲームでは、変動パターンを以下のようにして決定する。まず、変動パターンの決定に用いる変動パターン群として、変動パターン群HP1〜HP4のいずれかを選択する。その選択は、変動パターンを決定しようとするスロットゲームが大当り(第1の特典)を発生させるものであるか否かと、S1の時点において潜伏確変状態である(第2の特典)か否かとにより、図10に示すように選択する。例えば、変動パターンを決定しようとするスロットゲームの結果が大当りであり、S1の時点で潜伏確変状態である場合は、変動パターン群HP1を選択する。
変動パターン群HP1〜HP4はそれぞれ複数の変動パターンを含んでおり、複数の変動パターンはそれぞれ、乱数r3のいずれか一つに対応付けられている。
変動パターン群に属する全変動パターンのうち、リーチ表示を行う変動パターンの割合は、HP1が最も高く、HP4が最も低く、HP2、HP3はそれらの中間である。ハート表示、音符表示、群予告、及びキャラクタ表示についても、同様に、それらを行う変動パターンの割合は、HP1が最も高く、HP4が最も低く、HP2、HP3はそれらの中間である。
なお、HP1〜HP4におけるリーチ表示を行う変動パターンの割合は、HP1〜HP3がHP4より高ければ、上記のもの以外であってもよい。
よって、大当りを発生させるスロットゲームでは、はずれのスロットゲームに比べて、ハート表示等の表示内容を含む変動パターンの割合が高い変動パターン群を用いて変動パターンを決定するので、ハート表示等の表示内容を含む変動パターンを決定する確率が高くなる。
また、S1の時点で潜伏確変状態である場合は、そうでない場合に比べて、各スロットゲームにおいて、ハート表示等の表示内容を含む変動パターンの割合が高い変動パターン群を用いて変動パターンを決定するので、ハート表示等の表示内容を含む変動パターンを決定する確率が高くなる。
(2)ミッションが充足された程度の表示
ミッションモード中、演出図柄表示装置6には、そのミッションモードの開始以来、その時点までに通算してミッションを充足した程度(以下、累積表示とする)が表示される。累積表示は、例えば、その時点までにミッションを一つも充足していなければ「Lv1」が表示され、ミッションを一つ充足していれば「Lv2」が表示され、ミッションをn個充足していれば「Lv(n+1)」が表示される。ここで、nは自然数である。つまり、累積表示である「Lv*」(*は自然数)は、ミッションモード中のいずれかのスロットゲームでミッションを1つ充足するごとに1つずつ増加する。累積表示はミッションモード中、常に表示される。
また、ミッションモード中、ミッションを表示するスロットゲームでは、そのスロットゲームにおいて表示されたミッションの充足程度(以下、S内表示とする)が演出図柄表示装置6に表示される。すなわち、そのスロットゲームで表示されたミッションが充足されていれば、S内表示として「ミッションクリア」が表示され、充足されていなければ表示されない。「ミッションクリア」の表示は、ミッションを充足したスロットゲームが終了すると消去される。
ここで、ミッションの充足とは、各ミッションに予め対応付けられた表示内容がスロットゲーム中に表示されることをいう。例えば、「ハートを出せ」というミッションが表示されたスロットゲームにおいてハートが表示されると、そのミッションが充足されたことになる。また、「リーチを出せ」というミッションが表示されたスロットゲームにおいてリーチが表示されると、そのミッションが充足されたことになる。また、「音符を出せ」というミッションが表示されたスロットゲームにおいて音符が表示されると、そのミッションが充足されたことになる。また、「群を出せ」というミッションが表示されたスロットゲームにおいて群予告が表示されると、そのミッションが充足されたことになる。また、「キャラを出せ」というミッションが表示されたスロットゲームにおいてキャラクタが表示されると、そのミッションが充足されたことになる。
図11にミッションモードにおける演出図柄表示装置6の表示例を示す。図11Aに示すように、ミッションモードのS1において「ハートを出せ」というミッションが表示される。図11Bに示すように、S1においてハート表示が行われると、「ハートを出せ」のミッションが充足され、S内表示として「ミッションクリア」が表示され、累積表示がLv1からLv2に変化する。
図11Cに示すように、S2が始まると、「ミッションクリア」の表示は消えるが、累積表示(Lv2)はそのままの値で表示され続ける。 図11C、11Dに示すように、S2ではミッションは表示されない。
その後、図11Eに示すように、S12において「リーチを出せ」というミッションが表示される。図11Fに示すように、S12においてリーチ表示が行われなかった場合、「ミッションクリア」の表示は行われず、代わりに、「ミッション失敗」の表示が行われる。また、累積表示は、それまでの値(Lv2)のまま維持される。
その後、ミッションが表示されるいくつかのスロットゲームを経て、図11G、11Hに示すように、ミッションモードにおける最後のスロットゲーム(S30)が行われる。この時点で、ミッションモードの開始以来、通算して3つのミッションが充足されたため、累積表示はLv4となっている。S30の終了により、ミッションモードが終了する。ミッションモードの終了後は通常の遊技状態に戻る。
ミッションが充足された程度の表示は、図23に示す処理により行うことができる。この処理は、ミッションモード中の各スロットゲームにおいて実行される。図23のステップ1では、それまで表示されていたミッションの表示、「ミッションクリア」の表示等を消去し、演出図柄表示装置6の表示内容を初期化する。
ステップ2では、実行中のスロットゲームがミッションを表示するものであるか否かを判断する。ミッションを表示するスロットゲームであればステップ3に進み、ミッションを表示するスロットゲームでなければステップ7に進む。
ステップ3では、ミッションを表示する。表示するミッションは、上述したように、乱数r8に基き決定したものである。
ステップ4では、前記ステップ3で表示したミッションが充足されたか否かを判断する。充足された場合はステップ5に進み、充足されていない場合はステップ8に進む。
ステップ5では、「ミッションクリア」を表示する。
ステップ6では、「Lv*」における値を1増加させる。
ステップ7では、ミッションモードの開始以来のミッション充足数を記憶する。
一方、前記ステップ4で否定判断された場合はステップ8に進み、ミッションの不充足を決定する条件(例えば、ミッションの表示以来、そのミッションが充足されることなく所定時間が経過する等の条件)が満たされたか否かを判断し、不充足を決定する条件が満たされた場合はステップ7に進み、満たされない場合はステップ4に進む。
なお、前記ステップ4の判断は、ミッションの表示前に予め行ってもよい。
また、例えば、ミッション前にミッションを成功させるか否かを決定し、それに則した表示を行ってもよいし、ミッション前にミッション成功、失敗までの表示を決定してもよい。ここで、ミッション前に決定するとは、1つのスロットゲームで表示される複数のミッションを入賞時に上記のように全て決めるものでもよいし、ミッション1つ毎に決めるものでもよい。
(3)特別特典の付与
遊技機1は、ミッションモードの終了後、累積表示の値に応じて特別特典(第3の特典の一実施形態)を付与する。累積表示の値と特別特典の内容との関係は図22に示すとおりである。第1〜第4特典画像はそれぞれ異なる画像である。なお、特別特典は、その他の特典(例えば、大当り、確変大当り、潜伏確変、大当り遊技におけるラウンド数が所定値以上、大当り遊技後の時短回数が所定値以上)であってもよい。
5.遊技機1が奏する効果
(1)ミッションモード中の各スロットゲームにおいて、ミッションが充足される確率は、そのスロットゲームの結果が大当りになる場合の方が、はずれになる場合よりも高い。そのため、遊技者は、スロットゲーム中にミッションが充足されたとき、そのスロットゲームの結果が大当りになることを期待し、遊技の興趣が増す。
(2)また、ミッションモードのS1の時点で潜伏確変状態である場合は、そうでない場合に比べて、各スロットゲームにおいてミッションを充足する確率が高いので、各スロットゲームにおいて「ミッションクリア」が表示されやすく、また、累積表示の値が大きくなりやすい。
そのため、遊技者は、各スロットゲームにおいて「ミッションクリア」が表示されるか、累積表示の値が大きくなると、潜伏確変の状態になっていることを期待し、遊技の興趣が増す。例えば、ミッションモード終了時におけるLv*の値が大きくなるにつれて、「S1の時点において潜伏確変状態である」期待値を、図20に示すように変化させることができる。
(3)遊技機1は、累積表示の値に応じて特別特典(第3の特典)を付与する。そのことにより遊技者の興趣を一層向上させることができる。
<第2の実施形態>
遊技機1の構成及び実行する処理は基本的には前記第1の実施形態と同様であるが一部において相違する。以下ではその相違点を中心に説明する。
1.ミッションモードにおいて遊技機1が実行する処理
(1)変動パターンの選択
ミッションモードにおいて遊技機1が実行する処理を説明する。大当り遊技が提供された場合、その次のスロットゲームをS1として、それ以降のスロットゲームをそれぞれ、S2、S3、S4・・・・S30とする。ミッションモードは、S1〜S30のスロットゲームにおいて設定される。本実施形態では、ミッションモード中の全スロットゲームにおいて、それぞれ4個のミッションが表示される。
ミッションモードが開始されると、まず、S1に対応する乱数r8を用いて、図12に示すように、各スロットゲームにおいて表示するミッションを設定する。例えば、乱数r8が0である場合、S1にてミッションM1、M2、M3、M4を表示し、S2にてミッションM1、M2、M4、M5を表示し、S3にてミッションM2、M3、M4、M5を表示する。以降も同様に、S30まで表示するミッションを設定する。ここで、図12におけるミッションM1〜M5は、前記第1の実施形態と同様である。
ミッションモード中の各スロットゲームでは、前記第1の実施形態と同様に、変動パターンの決定に用いる変動パターン群として、変動パターン群HP1〜HP4のいずれかを選択する。すなわち、変動パターンを選択しようとするスロットゲームが大当りを発生させるものであるか否かと、S1の時点において潜伏確変状態であるか否かとにより、図10に示すように変動パターン群を選択する。
よって、大当りを発生させるスロットゲームでは、はずれのスロットゲームに比べて、ハート表示等の表示内容を含む変動パターンの割合が高い変動パターン群を用いて変動パターンを決定するので、ハート表示等の表示内容を含む変動パターンを決定する確率が高くなる。
また、S1の時点で潜伏確変状態である場合は、そうでない場合に比べて、各スロットゲームにおいて、ハート表示等の表示内容を含む変動パターンの割合が高い変動パターン群を用いて変動パターンを決定するので、ハート表示等の表示内容を含む変動パターンを決定する確率が高くなる。
(2)ミッションが充足された程度の表示
ミッションモード中、演出図柄表示装置6には、そのミッションモードの開始以来、その時点までに通算してミッションを充足した程度(累積表示)が表示される。累積表示は、例えば、その時点までにミッションを一つも充足していなければ「Lv1」であり、ミッションを4個充足するごとに、「Lv1」→「Lv2」→「Lv3」・・・のように増加する。
また、ミッションモード中のスロットゲームでは、そのスロットゲームにおいて表示されたミッションの充足程度(以下、S内表示とする)が演出図柄表示装置6に表示される。すなわち、そのスロットゲームにおいて充足したミッションの累積数がS内表示として表示される。S内表示は、スロットゲームが終了するとリセットされ、初期の表示に戻る。
図13にミッションモードにおける演出図柄表示装置6の表示例を示す。ミッションモードが開始されると、図13Aに示すように、4個の星から成る表示部201が表示される。表示部201における星は、スロットゲーム開始直後の状態(図13Aに示す状態)では全て白抜きの(着色されていない)星である。表示部201は、各スロットゲームにおいて充足したミッションの数を、着色した星の数により表す。なお、表示部201はS内表示の一実施形態である。
また、ミッションモードが開始されると、「Lv*」を表示する表示部203が表示される。表示部203の表示は、この時点では「Lv1」である。なお、表示部203は累積表示の一実施形態である。
図13Aに示すように、S1において、最初に「ハートを出せ」のミッションが表示される。ハートが表示され(図示略)、そのミッションが充足されると、図13Bに示すように、表示部201における最も左側の星が着色された態様に変化し、S1において1つのミッションが充足されたことを示す。また、「ミッション1クリア」が表示される。
その後、「ハートを出せ」のミッションの表示は消え、図13Cに示すように、2番目のミッションである「リーチを出せ」が表示される。「リーチを出せ」のミッションも充足されると、図13Cに示すように、表示部201における左から2番目の星が着色された態様に変化し、S1において合計2つのミッションが充足されたことを示す。また、「ミッション2クリア」が表示される。
その後、「リーチを出せ」のミッションの表示は消え、図13Dに示すように、3番目のミッションである「キャラを出せ」が表示される。「キャラを出せ」のミッションは充足されず、図13Dに示すように、表示部201の表示態様は変化しない。また、「ミッション3失敗」が表示される。
その後、「キャラを出せ」のミッションの表示は消え、図13Eに示すように、4番目のミッションである「群を出せ」が表示される。「群を出せ」のミッションは充足されず、図13Eに示すように、表示部201の表示態様は変化しない。また、「ミッション4失敗」が表示される。
その後、図13Fに示すように、S1は終了し、「群を出せ」及び「ミッション4失敗」の表示は消える。続いて、S2が開始される。このとき、表示部201の表示態様は初期の態様(4個の星が全て白抜きの表示態様)に戻る。ただし、S1において2つのミッションを充足した記憶は遊技機1の内部で保持される。
図13F、13Gに示すように、S2において、最初に「ハートを出せ」のミッションが表示される。そのミッションは充足されず、図13Hに示すように、表示部201の表示態様は変化しない。また、「ミッション1失敗」が表示される。
その後、「ハートを出せ」のミッションの表示は消え、図13Iに示すように、2番目のミッションである「リーチを出せ」が表示される。「リーチを出せ」のミッションは充足されず、図13Iに示すように、表示部201の表示態様は変化しない。また、「ミッション2失敗」が表示される。
以降も同様の表示が行われ、S8に至る。図13Jに示すように、S8において、最初に「キャラを出せ」のミッションが表示される。そのミッションが充足されると、図13Jに示すように、表示部201における最も左側の星が着色された態様に変化し、S8において1つのミッションが充足されたことを示す。また、「ミッション1クリア」が表示される。
その後、図13Kに示すように、「キャラを出せ」のミッションの表示は消え、2番目のミッションである「リーチを出せ」が表示される。「リーチを出せ」のミッションも充足されると、図13Lに示すように、表示部201における左から2番目の星が着色された態様に変化し、S8において合計2つのミッションが充足されたことを示す。また、「ミッション2クリア」が表示される。
その後、図13Mに示すように、「リーチを出せ」のミッションの表示は消え、3番目のミッションである「群を出せ」が表示される。「群を出せ」のミッションは充足されず、図13Mに示すように、表示部201の表示態様は変化しない。また、「ミッション3失敗」が表示される。
その後、図13Nに示すように、「群を出せ」のミッションの表示は消え、4番目のミッションである「音符を出せ」が表示される。「音符を出せ」のミッションが充足されると、図13Nに示すように、表示部201における左から3番目の星が着色された態様に変化し、S8において合計3つのミッションが充足されたことを示す。また、「ミッション4クリア」が表示される。
その後、図13Oに示すように、S8がはずれの結果を示して終了し、図13Pに示すように、S9が開始される。このとき、表示部201の表示態様は初期の態様(4個の星が全て白抜きの表示態様)に戻る。ただし、S1〜S8までにミッションを充足した記憶は遊技機1の内部に保持され、「Lv1」から「Lv2」となる。
その後、同様の表示を繰り返し、図13Q、13Rに示すように、S30を実行し、ミッションモードが終了する。
ミッションが充足された程度の表示は、図24に示す処理により行うことができる。この処理は、ミッションモード中の各スロットゲームにおいて実行される。図24のステップ11では、ミッションの表示や「ミッションクリア」の表示等を消去し、表示部201を初期の状態に戻す等、演出図柄表示装置6の表示内容を初期化する。ただし、表示部203の表示はそのまま維持する。
ステップ12では、未だ表示していないミッションのうち、表示すべき順番が最も先であるミッションを表示する。例えば、実行中のスロットゲームにおいて、M1、M2、M3、M4のミッションを、その順番に表示することになっており、M1、M2は既に表示済みである場合は、M3のミッションを表示する。また、どのミッションも未だ表示していない場合は、M1のミッションを表示する。
ステップ13では、前記ステップ12で表示したミッションが充足されたか否かを判断する。充足された場合はステップ14に進み、充足されていない場合はステップ18に進む。
ステップ14では、表示部201における白抜きの星のうち、最も左側にある1つの星の態様を白抜きから着色に変更し、表示部201の表示を更新する。
ステップ15では、「Lv*」の表示を必要に応じて更新する。すなわち、前記ステップ13におけるミッションの充足により、「Lv*」の値を1増加させるための上述した条件が満たされたならば、「Lv*」の値を1増加させる。
ステップ16では、実行中のスロットゲームで表示すべきミッションを全て表示したか否かを判断する。全て表示した場合はステップ17に進み、表示していないミッションが残っている場合はステップ12に進む。
ステップ17では、ミッションモードの開始以来のミッション充足数を記憶する。
一方、前記ステップ13で否定判断された場合はステップ18に進み、ミッションの不充足を決定する条件(例えば、ミッションの表示以来、そのミッションが充足されることなく所定時間が経過する等の条件)が満たされたか否かを判断し、不充足を決定する条件が満たされた場合はステップ19に進み、満たされない場合はステップ13に進む。
ステップ19では「ミッション失敗」を表示する。
2.遊技機1が奏する効果
(1)遊技機1は、前記第1の実施形態と略同様の効果を奏することができる。
(2)遊技機1は、ミッションモード中の各スロットゲームにおいて複数のミッションを表示し、それら複数のミッションの充足程度を表示することができる。そのため、大当りや潜伏確変に対する遊技者の期待を一層高めることができる。
<第3の実施形態>
遊技機1の構成及び実行する処理は基本的には前記第1の実施形態と同様であるが一部において相違する。以下ではその相違点を中心に説明する。
1.ミッションモードにおいて遊技機1が実行する処理
(1)変動パターンの選択
ミッションモードにおいて遊技機1が実行する処理を説明する。保留記憶が4個に達したとき、ミッションモードが設定される。保留記憶が4個に達したとき、その次のスロットゲームをS1として、それ以降のスロットゲームをそれぞれ、S2、S3、S4・・・とする。ミッションモードは、S1〜S4のスロットゲームにおいて設定される。本実施形態では、ミッションモード中の全スロットゲームにおいて、複数(2又は4個)のミッションを表示する。
なお、ミッションモードが設定される条件は、他の条件であってもよい。例えば、先読み演出を行うと抽選で決定したときに、ミッションモードを設定してもよい。
ミッションモードが開始されると、まず、S1に対応する乱数r8を用いて、各スロットゲームにおいて表示するミッションを設定する。このミッションの設定方法は基本的には前記第2の実施形態と同様である。ただし、本実施形態では、ミッションの種類として以下のものがある。
M1:「ハートを出せ」
M2:「リーチを出せ」
M3:「音符を出せ」
M4:「群を出せ」
M5:「キャラを出せ」
M6:「左に2を止めろ」
M7:「左に3を止めろ」
M8:「右に4を止めろ」
ミッションモード中の各スロットゲームでは、変動パターンを以下のようにして決定する。まず、変動パターンの決定に用いる変動パターン群として、変動パターン群HP1〜HP4のいずれかを選択する。その選択は、変動パターンを決定しようとするスロットゲームが大当り(第1の特典)を発生させるものであるか否かと、S1〜S4のいずれかにおいて、確変状態が発生するか否か(S1〜S4のいずれかにおいて乱数r1が大当りに対応するものであり、且つr2が確変大当り又は潜伏確変大当りに対応するものであるか)とにより、図14に示すように選択する。
変動パターン群HP1〜HP4はそれぞれ複数の変動パターンを含んでおり、複数の変動パターンはそれぞれ乱数r3のいずれか一つに対応付けられている。
変動パターン群に属する全変動パターンのうち、各ミッションを充足する変動パターンの割合は、HP1が最も高く、HP4が最も低く、HP2、HP3はそれらの中間である。なお、HP1〜HP4における各ミッションを充足する変動パターンの割合は、HP1〜HP3がHP4より高ければ、上記のもの以外であってもよい。
よって、大当りを発生させるスロットゲームでは、はずれのスロットゲームに比べて、各ミッションを充足する変動パターンの割合が高い変動パターン群を用いて変動パターンを選択するので、各ミッションを充足する確率が高くなる。
また、S1〜S4のいずれかにおいて、確変状態が発生する場合は、そうでない場合に比べて、各スロットゲームにおいて、各ミッションを充足する変動パターンの割合が高い変動パターン群を用いて変動パターンを選択するので、各ミッションを充足する確率が高くなる。
(2)ミッションが充足された程度の表示
ミッションモード中、演出図柄表示装置6には、そのミッションモードの開始以来、その時点までに通算してミッションを充足した程度(以下、累積表示とする)が表示される。累積表示は、例えば、その時点までにミッションを一つも充足していなければ「Lv1」が表示され、ミッションを原則として4個充足するごとに、「Lv1」→「Lv2」→「Lv3」・・・のように増加する。ただし、一部のミッションについては、そのミッションを充足すると、通常のミッション2個を充足した場合と同様の効果が得られる。
また、ミッションモードに属するスロットゲームでは、そのスロットゲームにおいて表示されたミッションの充足程度(以下、S内表示とする)が演出図柄表示装置6に表示される。すなわち、原則として、そのスロットゲームにおいて充足したミッションの累積数がS内表示として表示される。ただし、一部のミッションについては、そのミッションを充足すると、通常のミッション2個を充足した場合と同様の効果が得られる。S内表示は、スロットゲームが終了するとリセットされ、初期状態に戻る。なお、通常のミッション2個を充足した場合と同様の効果が得られるミッションはなくてもよい。
図15にミッションモードにおける演出図柄表示装置6の表示例を示す。ミッションモードが開始されると、図15Aに示すように、5個の星から成る表示部201が表示される。表示部201における星は、スロットゲーム開始直後の状態(図15Aに示す状態)では全て白抜きの(着色されていない)星である。表示部201は、各スロットゲームにおいて充足したミッションの数を、着色した星の数により表す。なお、表示部201はS内表示の一実施形態である。
また、ミッションモードが開始されると、「Lv*」を表示する表示部203と、4個の星から成る表示部205が表示される。「Lv*」は、ミッションモード開始直後においてはLv1であり、ミッションモード開始時から通算して充足したミッションの数が4個増すごとに、Lv1→Lv2→Lv3・・・のように増加する。
また、表示部205は、その時点での「Lv*」に達した後に充足したミッションの数を、着色した星の数により表す。表示部205における着色した星の数が4個に達すると、「Lv*」が1増加し、表示部205における着色した星の数は0に戻る(全て白抜きの星となる)。遊技者は、表示部205を見ると、あと何回ミッションを充足すれば「Lv*」が1増加するかを知ることができる。なお、表示部203及び表示部205は累積表示の一実施形態である。
また、ミッションモードが開始されると、その時点で使用している保留記憶を示す1個の丸型の表示部207と、残りの保留記憶の数だけの、丸型の表示部209とが表示される。
ミッションモードの開始直後である図15Aの時点では、表示部203の表示は「Lv1」であり、表示部205における4個の星は全て白抜きの表示態様である。
図15Aに示すように、S1において、「ハートを出せ」のミッションが表示される。ハートが表示され(図示略)、そのミッションが充足されると、図15Bに示すように、表示部201における最も左側の星が着色された態様に変化し、S1において1つのミッションが充足されたことを示す。また、「ミッション1クリア」が表示される。また、表示部205における最も左側の星が着色された態様に変化し、「Lv*」を1増加させるために必要な4つのミッションのうち、一つが充足されたことを示す。
その後、図15Bに示すように、「ハートを出せ」のミッションの表示は消え、代わりに「リーチを出せ」のミッションが表示される。そのミッションは充足されず、図15Cに示すように、S1が終了し、図15Dに示すように、S2が開始される。このとき、表示部201の表示はリセットされるが、表示部203、205の表示はそのまま維持される。
S2では、図15Dに示すように、「右に4を止めろ」のミッションと「キャラを出せ」のミッションとが同時に表示される。
この2つのミッションが充足されると、図15Eに示すように、表示部201における最も左側、及び左から2番目の星が着色された態様に変化し、S2において2つのミッションが充足されたことを示す。また、表示部205における左から2、3番目の星が着色された態様に変化し、「Lv*」を1増加させるために必要な4つのミッションのうち、3つが充足されたことを示す。
また、上記2つのミッションが充足されると、図15Eに示すように、上記2つのミッションは消え、代わりに「リーチを出せ」のミッションが表示される。そのミッションが充足されると、図15Fに示すように、表示部201における最も左、左から2番目、及び左から3番目の星が着色された態様となり、S2において3つのミッションが充足されたことを示す。また、「Lv*」を1増加させるために必要な4個のミッションが揃うため、図15Gに示すように、表示部203の表示内容がLv1からLv2に変化し、表示部205における着色した星の数は0に戻る。
また、図15Fに示すように、S2における4番目のミッションである「キャラを出せ」が表示され、そのミッションは充足されず、S2が終了し、図15Hに示すように、S3が開始される。
S3において、最初のミッションとして「右に2を止めろ」が表示され、そのミッションは充足されず、図15Iに示すように、2番目のミッションである「リーチを出せ」が表示される。このミッションが充足されると、図15Jに示すように、表示部201、及び表示部205における最も左側、及び左から2番目の星が着色された態様に変化する。すなわち、1個のミッションの充足で、表示部201、及び表示部205における着色した星の数は2個増加した。
その後、図15Jに示すように、3番目のミッションである「音符を出せ」が表示され、音符が表示され(図示略)、このミッションが充足されることで、表示部201、及び表示部205における左から3番目の星が着色された態様に変化する。
その後、図15Kに示すように、4番目のミッションである「群を出せ」が表示され、このミッションは充足されず、図15Lに示すように、S3が終了し、図15Mに示すように、S4が開始される。このとき、表示部201の表示はリセットされるが、表示部203、205の表示はそのまま維持される。
S4において、図15Mに示すように、最初のミッションである「左に3を止めろ」が表示され、このミッションが充足されると、図15Nに示すように、通常のミッション2つが充足された場合の効果が得られる。すなわち、表示部201における最も左、及び左から2番目の星が着色された星に変化し、表示部203の表示はLv3に変化し、表示部205において最も左側の星が着色された態様となる。
その後、図15Nに示すように、2番目のミッションである「キャラを出せ」が表示され、そのミッションが充足されると、図15Oに示すように、表示部201、及び表示部205における着色した星の数が1個ずつ増加する。
その後、図15Oに示すように、3番目のミッションである「ハートを出せ」が表示され、そのミッションは充足されず、図15Pに示すように、4番目のミッションとして「リーチを出せ」を表示する。そのミッションが充足されると、通常のミッション2つが充足された場合の効果が得られる。すなわち、図15Qに示すように、表示部201において5個の星が着色された態様となり、表示部203の表示はLv4に変化し、表示部205の表示態様は、全ての星が白抜きの態様となる。
その後、図15Q〜15Sに示すように、S4が停止し、ミッションモードが終了する。
なお、ミッションが充足された程度の表示は、前記第2の実施形態と同様の処理により行うことができる。
2.遊技機1が奏する効果
(1)遊技機1は、前記第1又は第2の実施形態と略同様の効果を奏することができる。
(2)遊技機1は、保留記憶が所定個数溜まったことを条件としてミッションモードを設定し、ミッションモードにおけるスロットゲームの数は保留記憶の数であるので、保留記憶における乱数の内容を先読みし、その内容に応じて、変動パターン群HP1〜HP4の選択を行うことができる。そのことにより、先読みした保留記憶の内容に対応する特典(例えば、大当り、確率変動等)と、ミッションモードにおいてミッションを充足する確率とを関連付けることができる。その結果、ミッションモードにおけるミッションの充足の程度により、先読みした保留記憶の内容に対応する特典の期待を遊技者に持たせることができる。
<その他の実施形態>
(1)前記第2、第3の実施形態において、特定のミッションが充足されないまま、その表示を消去した後でも、同一のスロットゲーム内でその特定のミッションが表示されれば、そのミッションを充足したと判断してもよい。
例えば図16に示すように、「ハートを出せ」というミッションを表示した後、所定時間内にそのミッションが充足されず、そのミッションの表示を消去した後、ハートが表示されれば、「ハートを出せ」のミッションが充足されたと判断することができる。この場合、ミッションを充足する期待を、遊技者に長く抱かせることができる。
(2)前記第2、第3の実施形態において、図17に示すように、複数のミッションを一度に表示してもよい。この場合、複数のミッションを所定の順番に充足することを必須としてもよいし、順番に関係なくいずれかのミッションを充足すれば足りるようにしてもよい。
(3)前記第1〜第3の実施形態において、充足可能なミッションの数の上限値を表示しないようにすることができる。例えば、図18に示すように、表示部201について、白抜きの星は表示せず、着色した星を、ミッションを充足した数だけ表示するようにしてもよい。
(4)前記第2、第3の実施形態において、1つのスロットゲーム内で、表示された所定数のミッション(例えば先頭から1〜N番目のミッション(Nは自然数))を充足できなかった場合、そのスロットゲームを終了するようにしてもよいし、それ以降のミッションを表示しないようにしてもよい。
(5)前記第2、第3の実施形態において、1つのミッションを充足したときの表示部201、205での星の増加数は、ミッションの種類により異なっていてもよい。また、同じミッションであっても、星の数に関する抽選結果に応じて、増加する星の数が異なっていてもよい。
例えば、図19に示すようにすることができる。この例では、「右に*を止めろ」というミッションが充足された場合、増加する星の数は、90%の確率で1個、6%の確率で2個、3%の確率で3個、1%の確率で4個となる。この場合、一つのミッションを充足することで星が複数増加することがあるので、多くの星を獲得する期待を遊技者に抱かせることができる。
(6)前記第1〜第3の実施形態において、所定の条件を満たせば、1つのミッションの充足により、「Lv*」の数値を一度に2以上増加させてもよい。
(7)前記第1〜第3の実施形態において、ミッションモードの開始以来、その時点までにミッションを充足した程度(累積表示)の表現態様は、それを表現できる表現態様であれば特に限定されず、例えば、演出図柄表示装置6における背景や表示のエフェクト、音の変化、図柄の数の表示、音楽、キャラクタ、成長過程、数値等で表現してもよい。
(8)前記第2、第3の実施形態において、次のスロットゲームに移行するとき、表示部201の表示はリセットしているが、そのまま残しておいてもよい。
(9)前記第1、第2の実施形態において、ミッションモードは30回のスロットゲームを実行すると終了するが、ミッションモードの開始時点から、所定時間(例えば3分間)が経過したとき、あるいは、所定のリーチ回数に達したとき等に終了してもよい。また、ミッションモードの中に、一旦ミッションモードが終了し、その後再開するように見せる演出があってもよい。
(10)前記第1の実施形態において、全スロットゲームにおいてミッションを表示してもよい。また、前記第2、第3の実施形態では、一部のスロットゲームのみにおいてミッションを表示してもよい。
(11)前記第2、第3の実施形態において、「Lv*」を1つ増加させるために要する表示部205の星の数は4には限定されず、適宜設定できる。例えば、1、2、5・・・とすることができる。
(12)前記第2、第3の実施形態において、スロットゲームの途中であっても、表示部205の星の数が4に達した時点で、「Lv*」を1つ増加させることができる。
(13)「Lv*」を1つ増加させるために要する表示部205の星の数は、「Lv*」の値に応じて異なっていてもよい。例えば、「Lv*」の値が小さいときは、少ない数の星で「Lv*」が増加するが、「Lv*」の値が大きいときは、多数の星を獲得しないと「Lv*」の値が増加しないようにすることができる。この場合、当初は「Lv*」が増加しやすいので遊技意欲を維持できる。
また、それとは反対に、例えば、「Lv*」の値が大きいときは、少ない数の星で「Lv*」が増加するが、「Lv*」の値が小さいときは、多数の星を獲得しないと「Lv*」の値が増加しないようにすることができる。この場合、当初は「Lv*」が増加しやすいので遊技意欲を維持できる。また、遊技者に、「Lv*」が増えやすいと感じさせ、遊技意欲を向上させることができる。
(14)前記第1〜第3の実施形態では、ミッションモード中に、いわゆる擬似連続予告を含んでいてもよい。ここで、擬似連続予告とは、1個の保留記憶を消化して行う1つのスロットゲームの中に、擬似的な複数のスロットゲームを含むものである。すなわち、1つのスロットゲームの中に、所定の変動パターンに従うスクロール表示、及び確定表示から成る繰り返し単位(以下では擬似スロットゲームとする)が複数含まれる。
擬似スロットゲームにおける変動パターンは、前記第1〜第3の実施形態において各スロットゲームの変動パターンを決定した方法と同様の方法で決定できる。
擬似連続予告を含むことにより、見かけ上、ミッションモードに属するスロットゲームの数を増すことができる。例えば、前記第3の実施形態において、見かけ上、ミッションモードに属するスロットゲームの数を、保留記憶の最大数(4個)以上とすることができる。
(15)前記第1〜第3の実施形態において、第1の特典は限定されず、例えば、大当りの他に、確変大当り、潜伏確変大当り、大当り遊技におけるラウンド数が所定値以上、大当り遊技後の時短回数が所定値以上等を用いることができる。また、本明細書で第2の特典として挙げられているものを、第1の特典として用いてもよい。
また、第2の特典は限定されず、例えば、
X1:「S1の時点において潜伏確変状態であること」(すなわち、ミッションモードが開始される前のいずれかのスロットゲームにおいて、潜伏確変となっていること)
X2:「いずれかのスロットゲームにおいて確変大当り又は潜伏確変大当りが発生すること」
X3:「いずれかのスロットゲームにおいて、ラウンド数が所定値以上の大当りが発生すること」
X4:「いずれかのスロットゲームにおいて、大当り時短回数が所定値以上の大当りが発生すること」
X5:「S1の時点において時短回数が所定値以上となること」
X6:「特別特典を付与すること。」
等を用いることができる。
また、本明細書で第1の特典として挙げられているものを、第2の特典として用いてもよい。
第2の特典が上記X2である場合、第2の特典が付与される(付与されている)期待値は、例えば、ミッションモード終了時におけるLv*の値が大きくなるにつれて、図20に示すように変化させることができる。
また、第2の特典が、X3〜X5のうちのいずれかである場合、第2の特典が付与される期待値は、ミッションモード終了時におけるLv*の値が大きくなるにつれて、例えば、図21に示すように変化させることができる。
例えば、第2の特典が上記X3であり、レベル(Lv)が4である場合、5Rの大当りが得られる期待度は80%であり、10Rの大当りが得られる期待度は15%であり、16Rの大当りが得られる期待度は5%である。
(16)特別特典の内容は、特典画像の表示に限定されず、例えば、特定の音(音楽、歌)を出力する、特典動画を表示する、遊技内ポイントの付与、特典URL表示、特典2次元コード表示等であってもよい。
なお、前記第1〜第3の実施形態において、大当りは有利な特典の一実施形態であり、スロットゲームは演出の一実施形態であり、リーチ表示、ハート表示、音符表示、群予告、キャラクタ表示等は演出の表示内容の一実施形態であり、ミッションは演出条件の一実施形態であり、演出図柄表示装置に表示される累積表示及びS内表示は充足程度報知手段の一実施形態である。
(17)前記第1〜第3の実施形態において、1つの乱数に基き、複数の事項を決定してもよい。例えば、乱数1に基き大当りであるか否かを決定し、乱数2に基き、確変、ラウンド数、及び時短回数を決定してもよい。
(18)前記第1〜第3の実施形態において、ミッションモードを開始する契機は、例えば、スロットゲームを所定数実施したこと、所定数の保留が溜まったこと、所定時間の経過、ミッションモードの開始を決定するための抽選で当たったこと等でもよい。
(19)前記第2、第3の実施形態においても、前記第1の実施形態と同様に、第3の特典を付与してもよい。
(20)前記第1〜第3の実施形態において、「Lv*」や星の表示は、ミッションが充足されたときや、「Lv*」の数値が上がったときのみに表示されてもよい。
(21)前記第1〜第3の実施形態において、特典の内容を表示してもよい。
(22)潜伏確変の態様は、以下のものであってもよい。
・確変LED48aは点灯するが、その点灯の態様が、通常状態であるのか確変状態であるのかを認識しづらい態様である。この場合、例えば、確変LED48aの点灯パターンを、複数ある、セグのような表示とすることができる。
・確変潜伏中と、通常状態であるが潜伏中とでは、液晶表示内容が同じである。
・潜伏確変は、潜伏確変となる大当りで潜伏状態(遊技者が確変か否か判断することが難しい状態)となるもので、アタッカーが潜伏確変となる大当りと同じように開く(状態は現状維持、つまり通常時には通常のまま)ことで潜伏状態(潜伏確変と同じ表現)となる演出と比べ、遊技者は確変か否かが分からないものでもよい。また、実施形態のように、同じラウンド数だが、確変か通常か明示しないものでもよい。
(23)前記第1〜第3の実施形態において、ミッションを音声で報知してもよい。また、ミッションが充足された程度を、音声で報知してもよい。
(24)ミッションは、遊技者の操作により、充足の確率が変動するものであってもよい。例えば、ミッションモードにおいて、「ボタンを押してキャラを出せ」というミッションが表示され、遊技者がボタンを押さないと、キャラが出現する確率は0%であるが、遊技者がボタンを押すと、キャラが出る確率が0%より大きい値となるようにしてもよい。
(25)ミッションモードにおいて、充足したミッションの数の表現態様は、それを表現できる表現態様であれば特に限定されず、例えば、図柄(変動図柄の数や前記実施形態における星のような図柄)の数の表示、エフェクトの色、音楽、キャラクタ、成長過程、数値、演出図柄表示装置6における背景や表示のエフェクト、音の変化等で表現してもよい。
(26)ミッションが充足される確率は、例えば、以下のようにすることができる。
第1の特典と第2の特典との両方が付与される場合におけるミッションが充足される確率は、第1の特典のみが付与される場合における確率と同じであってもよい。
また、第1の特典と第2の特典との両方が付与される場合におけるミッションが充足される確率は、第2の特典のみが付与される場合における確率と同じであってもよい。
第1の特典と第2の特典との両方が付与される場合におけるミッションが充足される確率は、第1の特典と第2の特典とがいずれも付与されない場合における確率より高い。