JP6373428B2 - 医用貼付剤 - Google Patents

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Description

本発明は、皮膚の保護や、皮膚面を通しての薬物の生体内への投与などの用途を有する医用貼付剤に関する。
近年、皮膚を保護するなどの用途を有する貼付剤、及び薬物を、皮膚面を通して生体内へ投与するなどの用途を有するパップ剤やテープ状製剤などの貼付製剤が種々開発されており、薬剤(薬理活性成分)を粘着層に含有させた貼付剤が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
粘着層には共重合アクリル系樹脂などが用いられるが、薬剤や溶解補助剤を多量に含有させてかつ型崩れや実質的に糊残りしない(以下では「実質的に糊残りしない」は「糊残りしない」と表現する)粘着層を得るためには、粘着層が架橋(例えば、特許文献3、4参照)されていることが好ましい。
しかし、共重合アクリル系樹脂を架橋させるときの架橋反応の制御が難しく、貼付剤の製造工程において硬化が進みすぎるという問題がある。とくに、共重合アクリル系樹脂がアミン構造を有する場合や、薬剤や添加剤にアミン構造を有する化合物が用いられている場合にはこの傾向が顕著である。
この点に関して、薬剤や溶解補助剤のような薬剤用液状助剤を多量に含有させてかつ、皮膚に糊残りを生じず、保存時に糊はみ出しなどがなく、型崩れしない柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤として、本願発明者らにより、分子中に2級または3級アミン構造を有する薬剤と、薬剤用液状助剤と、(メタ)アクリル酸エステルのモノマーを単量体主成分とし、イソシアネート基を有する架橋剤と反応して架橋を形成し得る官能基を有する共重合アクリル系樹脂が、ブロック化された前記イソシアネート基を有する架橋剤により架橋されてなる樹脂組成物とを含んでなる医用貼付剤が提案された。(特許文献5参照)
しかし、粘着層に含有された薬剤が皮膚面へ放出されにくいという問題が依然としてあるのが現状である。
特開2000−7559号公報 特開平5−65460号公報 特開2010−024224号公報 特開2005−170833号公報 国際公開公報 WO 2011/118683号公報
本発明の目的は、薬剤や溶解補助剤を多量に含有させてかつ型崩れや糊残りしない柔軟な粘着層を形成し、かつ、粘着層からの薬剤の放出性に優れる医用貼付剤を提供することである。
本発明の要旨とするところは、
分子中に2級または3級アミン構造を有する薬剤と、
薬剤用液状助剤と、
(メタ)アクリル酸エステルのモノマーを単量体主成分とし、イソシアネート基を有する架橋剤と反応して架橋を形成し得る官能基を有する共重合アクリル系樹脂が、ブロック化された前記イソシアネート基を有する架橋剤により架橋されてなる樹脂組成物と
を含んでなり、
前記薬剤のリン酸緩衝液(pH6.4)への溶解度が0.5重量%以上である
医用貼付剤であることにある。
前記薬剤は、リスペリドン、ハロペリドール、パリペリドン、オランザピン、ロナセン、オンダンセトロンから選択され得る。
前記共重合アクリル系樹脂は、分子中に3級アミン構造を有するモノマーを単量体成分として含み得る。
前記共重合アクリル系樹脂は、脂肪族アルコール(C4−10)のアクリル酸エステルと、ジメチルアミノアルキル(メタ)アクリレート又はジメチルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドを単量体成分として含み得る。
前記共重合アクリル系樹脂は、脂肪族アルコール(C4−10)のアクリル酸エステルを40〜80重量部、ジメチルアミノアルキル(メタ)アクリレート又はジメチルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドを1〜20重量部、ヒドロキシアルキルアクリレート又はヒドロキシアルキルアクリルアミドを0.5〜20重量部、を共重合してなり得る。
前記共重合アクリル系樹脂は、さらに、メトキシアルキルアクリレート又はエトキシアルキルアクリレートを単量体成分として10〜40重量部含み得る。
前記共重合アクリル系樹脂は、3級アミノ基を持つアクリルモノマーとカルボン酸基を持たずOH基を有するアクリルモノマーとを含む2種以上のアクリルモノマーの共重合体と、ノニオン系アクリル系樹脂とが混合されたものであり得る。
また、本発明の要旨とするところは、前記医用貼付剤からなる粘着層にノニオン系アクリル系樹脂の層が積層されてなる複合医用貼付剤であることにある。
また、本発明の要旨とするところは、前記医用貼付剤からなる粘着層と、該粘着層を支持する支持体を含んでなる貼付製剤であることにある。
前記貼付製剤は、前記粘着層の上面にノニオン系アクリル系樹脂の層が積層されてなり得る。
本発明によると、薬剤や溶解補助剤のような薬剤用液状助剤を多量に含有させてかつ、皮膚に糊残りを生じず、保存時に糊はみ出しなどがなく、型崩れしない柔軟な粘着層を形成し、さらに、粘着層からの薬剤の放出性に優れる医用貼付剤及び、この粘着層を有する貼付製剤が提供される。
本発明の医用貼付剤の構造を示す模式図。 本発明の他の態様の医用貼付剤の構造を示す模式図。 薬剤の放出性測定結果を示すグラフ。 薬剤の皮膚透過性測定結果を示すグラフ。 薬剤の放出性測定結果を示すグラフ。
本発明の医用貼付剤は、
分子中に2級または3級アミン構造を有し、かつ、リン酸緩衝液(pH6.4)への溶解度が0.5重量%以上である、生理活性を持つ薬剤と、
薬剤用液状助剤と、
(メタ)アクリル酸エステルのモノマーを単量体主成分とし、イソシアネート基を有する架橋剤と反応して架橋を形成し得る官能基を有する共重合アクリル系樹脂が、ブロック化された前記イソシアネート基を有する架橋剤により架橋されてなる樹脂組成物と
を含んでなる。
図1に示すように、本発明の医用貼付剤を粘着層2として支持体4に支持させたものが貼付製剤6aとして皮膚に添付して用いられる。この支持体としてはポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタンなどからなるフィルム、発泡フィルム、不織布、編布、織布、フィルムと布のラミネート品、などが挙げられる。
本明細書において、3級アミン構造とは、窒素原子に3つの炭素原子が直接結合されてなる構造を有する化学構造一般を意味し、2級アミン構造とは、窒素原子に2つの炭素原子が直接結合されてなる構造を有する化学構造一般を意味する。
粘着層は、この共重合アクリル系樹脂と、分子中に2級または3級アミン構造を有する薬剤と、薬剤用液状助剤とを必要ならば溶剤に溶解して混合し、ブロック化されたイソシアネート基を有する架橋剤を加えて架橋して得ることができる。
イソシアネート基を有する架橋剤と反応して架橋を形成し得る官能基としては、活性水素を持つものが好ましく、ヒドロキシル基、アミノ基等が挙げられる。
本発明の医用貼付剤を用いた貼付製剤は、
(メタ)アクリル酸エステルのモノマーを単量体主成分とし、イソシアネート基を有する架橋剤と反応して架橋を形成し得る官能基を有する共重合アクリル系樹脂と、分子中に2級または3級アミン構造を有する薬剤と、薬剤用液状助剤と、ブロック剤でブロック化された前記イソシアネート基を有する架橋剤を含む混合液を剥離性のシート基材(剥離シート)に塗布して塗布膜を得る工程、
前記剥離シートに塗布された前記塗布膜を前記ブロック剤が脱離する温度で加熱する工程、
加熱された前記塗布膜に支持体を積層する工程
を含んでなる貼付製剤の製造方法により製造することができる。
剥離シートに積層された塗布膜は、この加熱する工程で通常80℃から130℃で加熱されるが、薬剤の分解を防ぐため、あるいは、添加剤の気散を防止するうえでは80から100℃の範囲で加熱することが好ましく、この加熱により共重合アクリル系樹脂が架橋剤と反応して架橋する。
加熱された前記塗布膜に支持体を積層する工程は、例えば、塗布膜の剥離シートに面する側と反対側の面に支持体を積層することにより行われる。
支持体に積層された塗布膜は架橋を完結させるため、必要に応じて再加熱されてもよい。
混合液を塗布する剥離シートとしてはポリエステル、フッ素系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、などからなる樹脂フィルムや紙などが挙げられ、粘着層と対向させる面に離型処理が施されていることが好ましい。
塗布膜が支持体に積層されてなる積層物は、剥離シートも積層された状態で、必要に応じて所定のサイズの小片に裁断されて貼付製剤として用いられる。
貼付製剤は、粘着層の表面に剥離紙あるいは剥離フィルムからなるカバー用の剥離性シートを貼着して市場に供されることが一般的である。このカバー用の剥離性シートとしては、前記剥離シートがそのまま用いられてもよいが、製品化の過程でこの剥離シートが、このカバー用の剥離性シートに貼り替えられてもよい。貼付製剤の使用に際してカバー用の剥離性シートが剥がされる。
あるいは、本発明の医用貼付剤を用いた貼付製剤は、(メタ)アクリル酸エステルのモノマーを単量体主成分とし、イソシアネート基を有する架橋剤と反応して架橋を形成し得る官能基を有する共重合アクリル系樹脂と、分子中に2級または3級アミン構造を有する薬剤と、薬剤用液状助剤と、ブロック剤でブロック化されたイソシアネート基を有する架橋剤を含む混合液を前記支持体に塗布したのち、この塗布された塗布膜を、ブロック剤が脱離する温度で加熱して共重合アクリル系樹脂を架橋させることにより製造することができる。次いで、粘着層の表面に剥離紙あるいは剥離フィルムからなるカバー用の剥離性シートを貼着して市場に供されることが一般的である。
本発明に用いる共重合アクリル系樹脂は、重合体となったのち、通常の反応条件下例えば120℃以下で通常の架橋剤と反応して架橋を形成し得る官能基を有しない、アルキル(メタ)アクリレートのような(メタ)アクリル酸エステルのモノマーと、重合体となった後イソシアネート基を有する架橋剤と反応して架橋を形成し得る官能基を有するビニルモノマー、例えば水酸基を有するビニルモノマーや、アミノ基を持つモノマーを共重合させて得られるものであることが、薬剤や溶解補助剤を多量に含有させてかつ粘着性を出すため、および、型崩れや糊残りしない柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤を得るうえで好ましい。
この共重合アクリル系樹脂はこの液状物の存在により形状が崩れやすく、糊はみ出しや皮膚への糊残りが起こるが、架橋により形状が安定し型崩れや、糊残りもない柔軟な粘着層が得られる。しかし、この共重合アクリル系樹脂はエポキシ基を有する化合物や通常のイソシアネート系架橋剤のような従来公知の架橋剤を用いて架橋させると、架橋反応の進行が速く、樹脂液に架橋剤を添加し混合している間に反応が始まり樹脂が硬化してしまうため、均一溶液を塗工することができなかった。とくに、本発明におけるように、架橋反応系に分子中に2級または3級アミン構造を有する薬剤が存在する場合には架橋反応の進行が極めて速く、樹脂液に架橋剤を添加し混合している間に反応が始まり樹脂が硬化してしまう傾向が顕著である。
従来の一般的な粘着剤の場合アクリル酸エステルとアクリル酸の共重合体が主なもので、場合に拠っては他のコモノマーとして、酢酸ビニルなどを共重合する場合もあるが、これらの粘着剤の場合はアミン系特に3級、4級アミン構造を持つ薬剤はアクリル酸などのカルボン酸基と塩を形成し、安定化するため貼付剤からの放出が進まない。結果として、皮膚に貼付したとき、皮膚側への放出が悪く、時には有効な薬剤量が皮膚へ移行しない場合や薬剤の使用効率が大幅に悪くなるなど問題があった。
本発明においては、架橋反応系に分子中に2級または3級アミン構造を有する薬剤やアクリル共重合体が存在するにもかかわらず、ブロック化されたイソシアネートを架橋剤として用いることによりこの硬化反応の暴走を抑えることができた。すなわち、ブロック化されたイソシアネートを添加した樹脂液を剥離シートあるいは支持体に塗布し、加熱乾燥することにより所定の、例えば90℃の温度に達することによりブロック剤の解放が始まって架橋反応が徐々に開始されて薬剤や溶解補助剤を多量に含有させてかつ型崩れや糊のこりしない柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤が得られる。解裂温度はブロック剤によって決まってくるのでそれぞれに適した温度で乾燥・架橋反応を形成する必要がある。解裂し、架橋反応は必ずしも速やかに進まないので、乾燥の数分間のみでは架橋反応が終結せず、乾燥後に加熱処理を行うことが重要である。
また、本発明に用いる共重合アクリル系樹脂は、成分モノマーの一部がジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートやジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートあるいはジメチルアミノプロピルアクリルアミドのような3級アミン構造を有するモノマーを用いた共重合物の場合やそして、あるいは薬剤に3級アミン化合物を添加する場合は、上記の硬化反応が一般の架橋剤を用いると暴走がとくに起こりやすいが、ブロック剤でブロック化されたイソシアネートを架橋剤として使用すると、この暴走を効果的に抑えることができる。
さらに、本発明においては、この共重合アクリル系樹脂が、分子中に3級アミン構造を有するモノマーを単量体成分として含むことが好ましい。この理由は、薬剤が2級または3級アミン構造を有する化合物である場合に、粘着層中の薬剤が貼付剤から円滑に放出が行われることである。これは、粘着層の構成要素である共重合アクリル系樹脂中に3級アミン基が存在することにより、その3級アミン基と薬剤とがイオン的に反発し、粘着層からの薬剤の離脱を容易にするためであると考えられる。
この効果をさらに高めるために単量体成分として酸を加えることが好ましいが、特に有機酸の場合、薬剤を含む粘着剤液に添加・溶解しやすく、pHも2.8〜6.8の範囲でマイルドなものがよく、皮膚に貼付する際、許容されるものがよい。さらに、放出を促進するためには1価の有機酸が好ましい。この有機酸としては酢酸、プロピオン酸、αヒドロキシ酸、つまり、乳酸、グリコール酸、サリチル酸、ヒドロキシ酪酸などが挙げられる。
この3級アミン構造を有するモノマーとしては、ジアルキルアミノ基を有する(メタ)アクリレートや、ジアルキルアミノ基を有する(メタ)アクリルアミドが挙げられる。ジアルキルアミノ基を有するアクリレートとしては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。ジアルキルアミノ基を有するアクリルアミドとしては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
ジアルキルアミノ基を有するアクリレートとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エチルメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ジアルキルアミノ基を有するアクリルアミドとしては、例えば、 ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、 ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、 ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、 ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
薬剤が2級または3級アミン構造を有する化合物である場合に、共重合アクリル系樹脂の前駆体モノマーにアクリル酸のようなモノマーを含む場合は、薬剤が共重合アクリル系樹脂の分子骨格のカルボン酸基に取り込まれてイオンペアーを形成するため、粘着層からの薬剤の放出が阻害される。
従って、3級アミン構造を有するモノマーを含み粘着層から溶け出さない大きさの高分子からなる粘着層をブロック化した架橋剤で架橋することにより、薬剤や溶解補助剤を多量に含有させてかつ型崩れや糊残りしない柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤が得られ、かつ、粘着層からの薬剤の放出が円滑に行われることが期待できる。このためには、ブロック化されたイソシアネートを架橋剤として使用することが効果的である。
しかしながら、このような構成の医用貼付剤において、2級または3級アミン構造を有する化合物からなる薬剤がメタノール水溶液中への放出が良好であったとしても、粘着層が接する皮膚の環境(pHなど)において、必ずしも、粘着層から皮膚内部への薬剤の放出が極めて円滑に行われる、すなわち、粘着層から皮膚内部への薬剤の放出・透過浸透する量が多いとは限らない。
この点に鑑み、本願発明者らは、リン酸緩衝液(pH6.4)への溶解度が0.5重量%以上である薬剤を用いることにより、粘着層から皮膚内部への薬剤の放出量が極めて多くなることを見出し、本願発明に至った。
本発明において用いられる3級アミン構造を有しかつ、リン酸緩衝液(pH6.4)への溶解度が0.5重量%以上である薬剤としては、リスペリドン、ハロペリドール、パリペリドン、オランザピン、ロナセン、オンダンセトロン、ドンペリドン、グラニセトロン塩酸塩、インジセトロン塩酸塩、トロピセトロン塩酸塩、ラモセトロン塩酸塩、メチルフェニデート塩酸塩、ロピニロール塩酸塩、タリペキソール塩酸塩が例示される。表1にリン酸緩衝液(pH6.4)への各種薬剤の溶解度を示す。この溶解度は薬剤を薬剤の1.1倍モルの乳酸添加水溶液(濃度0.1重量%)に溶解---した後、リン酸緩衝液(pH6.4)に滴下し、不溶物の析出が開始されたと認められた時点の滴下量から算出した。
Figure 0006373428
なお、本発明に用いるブロック化されたイソシアネートの調製にはブロック剤を用いる。ブロック剤はイソシアネートが室温環境で反応するのを防止するために、イソシアネート中のイソシアネート基と一時的に反応させる低分子量化合物をいう。一般に、ブロック剤は加熱下でイソシアネート基から脱離する。
ブロック化されたイソシアネートの調製に用いることができるイソシアネートの具体例には、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、エチリデンジイソシアネート、ブチリデンジイソシアネートなどの脂肪族化合物、1,3−シクロペンタンジイソシアネートなどの脂肪族環式化合物、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネートなどの芳香族化合物、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−トルイジンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネートなどの脂肪族−芳香族化合物、ジアニシジンジイソシアネート、クロロジフェニルジイソシアネートなどの核置換芳香族化合物等が挙げられる。
ブロック剤としては、例えば、フェノール、クレゾールなどのフェノール系ブロック剤、ε−カプロラクタム、アセトアニリド、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタムなどのラクタム系ブロック剤、マロン酸ジメチル、マロン酸ジブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチルなどの活性メチレン系ブロック剤、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系ブロック剤、ホルムアルドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトキシム、メチルイソブチルケトキシム、ジエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシムなどのオキシム系ブロック剤、ブチルメルカプタンなどのメルカプタン系ブロック剤、酢酸アミドなどの酸アミド系ブロック剤、3,5−ジメチルピラゾールなどのピラゾール系ブロック剤、コハク酸イミド、マレイン酸イミドなどのイミド系ブロック剤、尿素系ブロック剤、M−フェニルカルバミン酸フェニルなどのカルバミン酸系ブロック剤、ジフェニルアミン、アニリンなどのアミン系ブロック剤、エチレンイミン、ポリエチレンイミンなどのイミン系ブロック剤等が挙げられる。
本発明における医用貼付剤は薬剤を含むため、あまり高温での加熱には適さないことから、ブロック剤としては80〜120℃の範囲でブロック剤が解裂して架橋反応にあずかるものが適しており、マロン酸ジブチルを用いたブロック剤が特に適している。
本発明において用いる重合体となったのち通常の架橋剤と反応して、架橋を形成し得る官能基を有しない(メタ)アクリル酸エステルのモノマーとしては、アルキル(メタ)アクリレートや、アルコキシアルキル(メタ)アクリレートやジアルキルアミノ基を有するアクリレートが挙げられる。
このアルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数が4〜10の脂肪族アルコールとアクリル酸とのエステルなどが、薬剤や溶解補助剤を多量に含有させて柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤を得るうえで好ましい。例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリルアクリレート、などが挙げられる。これらのモノマーは単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
共重合アクリル系樹脂全体に対するアルキル(メタ)アクリレートのようなTg(ガラス転移温度)が0℃以下であるモノマーの割合は、40〜90重量%であることが、薬剤や溶解補助剤を多量に含有させてかつ粘着性を出すため、柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤を得るうえで好ましい。
アルコキシアルキルアクリレートとしては、エステル基部分に炭素数2〜8のアルコキシアルキル基を有するものが好ましく、メトキシメチルアクリレート、エトキシメチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、プロポキシエチルアクリレートが例示される。なかでも、メトキシアルキルアクリレート又はエトキシアルキルアクリレートが、薬剤や溶解補助剤を多量に含有させてかつ型崩れや糊残りしない柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤を得るうえで好ましい。
アルコキシアルキルアクリレートのような、重合体となったのち通常の架橋剤と反応して架橋を形成し得る官能基をもたないビニル系の化合物でTgが室温(25℃)以下のモノマーの割合は、重合体中0〜40重量%であることが、薬剤や溶解補助剤を多量に含有させてかつ水蒸気透過性を高め、型崩れや糊残りしない柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤を得るうえで好ましい。
本発明において用いる重合体となったのちイソシアネート基を有する架橋剤と反応して架橋を形成し得る官能基を有するビニルモノマーとしては、水酸基含有ビニルモノマーやアミド基を含有するビニルモノマー等が挙げられる。なかでも水酸基含有ビニルモノマーやアミンを含有するビニルモノマーが、薬剤や溶解補助剤を多量に含有させてかつ型崩れや糊残りしない柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤を得るうえで好ましい。
アミド基を含有するビニルモノマーとしてはジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
水酸基含有ビニルモノマーとしては、ヒドロキシアルキルアクリレートが薬液を含有して柔軟な架橋重合物を得るうえで好ましい。ヒドロキシアルキルアクリレートとしては、ヒドロキシエチルアクリレート;メチル 2−(ヒドロキシメチル)アクリレート、エチル 2−(ヒドロキシメチル)アクリレート、n−ブチル 2−(ヒドロキシメチル)アクリレート、tert−ブチル 2−(ヒドロキシメチル)アクリレート、2−エチルヘキシル 2−(ヒドロキシメチル)アクリレート、シクロヘキシル 2−(ヒドロキシメチル)アクリレート等のアルキル 2−(ヒドロキシメチル)アクリレート類;メチル 2−(1−ヒドロキシエチル)アクリレート、エチル 2−(1−ヒドロキシエチル)アクリレート、n−ブチル 2−(1−ヒドロキシエチル)アクリレート、メチル 2−(1−ヒドロキシブチル)アクリレート、エチル2−(1−ヒドロキシブチル)アクリレート、n−ブチル 2−(1−ヒドロキシブチル)アクリレート、メチル 2−(1−ヒドロキシベンジル)アクリレート、エチル 2−(1−ヒドロキシベンジル)アクリレート、n−ブチル 2−(1−ヒドロキシベンジル)アクリレート等のアルキル 2−(1−ヒドロキシ−1−アルキルメチル)アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート類、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、2−メタクリロキシエチルグリコサイド等が挙げられる。また、これらのヒドロキシアクリル基を有するアクリルアミドモノマーからも選ぶことができる。
このような官能基を有するビニルモノマーはブロック化されたイソシアネートによる架橋の形成に寄与する。
これら官能基を有するビニルモノマーは、それぞれ単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
共重合アクリル系樹脂におけるこのような官能基を有するビニルモノマーの共重合割合は、共重合体全体に対して、0.5〜30重量%であることが、薬剤や溶解補助剤を多量に含有させてかつ型崩れや糊残りしない柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤を得るうえで好ましい。
なかでも、ヒドロキシ基を有するモノマー含量は0.5重量%から20重量%の添加が好ましい。0.1重量%以下では架橋密度が低く、多くの液状成分を含む系では凝集力が不足して、糊残りを起こす。
共重合アクリル系樹脂のモノマーとしては、2−エチルヘキシルアクリレートのような疎水性のモノマーと、ヒドロキシアルキルアクリレートのような親水性のモノマーとを用いて、粘着層の親水性をバランスのよいものにすることが好ましいが、水酸基を有するモノマーが過剰だと凝集性が高く、重合後、脱水してゲル化の可能性もあるので、本発明の組成物に用いられる共重合アクリル系樹脂としては、脂肪族アルコール(C4−10)のアクリル酸エステルを40〜90重量部、ジメチルアミノアルキル(メタ)アクリレート又はジメチルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド(アルキル鎖はC1−4)を0.5〜20重量部、ヒドロキシアルキルアクリレート(アルキル鎖はC1−4)又はヒドロキシアルキルアクリルアミド(アルキル鎖はC1−4)を0.5〜20重量部、を共重合してなるものが、適度の架橋を形成して、脂肪酸エステルやαヒドロキシ酸や多価アルコールのような溶解補助剤を多量に含む薬剤を保持させてかつ型崩れや糊残りしない柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤を得るうえでさらに好ましい。
また、本発明の組成物に用いられる共重合アクリル系樹脂としては、
脂肪族アルコール(C4−10)のアクリル酸エステルを40〜80重量部、
ジメチルアミノアルキル(メタ)アクリレート又はジメチルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドを1〜20重量部、
ヒドロキシアルキルアクリレート又はヒドロキシアルキルアクリルアミドを1〜20重量部、
を共重合してなるものが、適度の架橋を形成して溶解補助剤を多量に含む薬剤を保持させてかつ型崩れや糊残りしない柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤を得るうえで極めて好ましい。
さらにまた、本発明の組成物に用いられる共重合アクリル系樹脂としては、この共重合アクリル系樹脂が、さらに、メトキシアルキルアクリレート又はエトキシアルキルアクリレートを単量体成分として10〜40重量部含むことが、溶解補助剤を多量に含む薬剤を保持させてかつ型崩れや糊残りしない柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤を得るうえで最も好ましい。
また、本発明の組成物に用いられる共重合アクリル系樹脂としては、この共重合アクリル系樹脂の単量体主成分の構成比率が
アルキル(メタ)アクリレート・・・55〜70重量部
アルコキシアルキルアクリレート・・・20〜30重量部
ヒドロキシアルキルアクリルアミド・・3〜10重量部
ジアルキルアミノアルキルメタクリレート・・0〜10重量部
であることが適度の架橋を形成して溶解補助剤を多量に含む薬剤を保持させてかつ型崩れや糊残りしない柔軟な粘着層を形成し、薬剤の放出性に優れた医用貼付剤を得るうえで好ましい。また、特にヒドロキシエチルアクリルアミドを加えると、本発明のように多くの液状の添加剤を5〜50重量%程度添加しても、ヒドロキシエチルアクリルアミドに代えてヒドロキシエチルアクリレートを用いる場合に比べ凝集性が増加し、皮膚に密着し、皮膚接着性が増すことも見出された。
共重合アクリル系樹脂には、上述の成分の他に更にその他のモノマーとして含有可能な単量体成分を配合することができる。このような成分としては、酢酸ビニルなどのビニルエステル、アクリロニトリルなどの不飽和ニトリル、スチレンなどのビニル芳香族化合物などが挙げられる。
本発明の他の態様においては、3級アミノ基を持たずかつカルボン酸基を持たない2種以上のアクリルモノマーの共重合体でOH基を有する粘着剤となり得るもの(共重合体A)に、分子量3000〜10万、好ましくは3000〜3万の、3級アミノ基を有するモノマーと1種以上の(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体(共重合体B)からなるところの、3級アミノ基を有する重合体を添加したうえ、2級または3級アミンを持つ薬剤を配合して、ブロック化されたイソシアネートを架橋剤として使用してブロック剤を加熱下でイソシアネート基から脱離させて架橋させて本発明の医用貼付剤を形成する組成物を得ることができる。.
共重合体Bの分子量(重量平均分子量)が3000〜30000であるとき、共重合体Aに対する共重合体Bの比率は1〜40重量%であることが、溶解補助剤を多量に含む薬剤を保持させてかつ型崩れや糊残りしない柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤を得るうえで、好ましい。
また、高分子である粘着剤または樹脂の中に、3級アミンを持つ単量体が存在することで薬剤の放出が高く得られ、この3級アミンを持つ単量体は、添加剤を含む粘着剤組成物100g当たり、4〜100mmol含まれることが好ましい。
粘着層の優れた特性は、ブロック化された架橋剤により架橋を施すことにより得られる。このブロック化された架橋剤は、共重合体Bの分子量(重量平均分子量)が3000〜30000であるとき、共重合体(A+B)100重量部に対して0.2〜8重量部用いられることが好ましい。1.4〜10重量部用いられることがさらに好ましい。
共重合体Bの分子量(重量平均分子量)が30000〜800000であるとき、共重合体Aに対する共重合体Bの比率は0.5〜30重量%であることが、溶解補助剤を多量に含む薬剤を保持させてかつ型崩れや糊残りしない柔軟な粘着層を形成する医用貼付剤を得るうえで、好ましい。共重合体Bの分子量(重量平均分子量)が30000〜800000であるとき、ブロック化された架橋剤は共重合体(A+B)100重量部に対して0.2〜8重量部用いられることが好ましい。0.5〜8重量部用いられることがさらに好ましい。
共重合体Aの成分である3級アミノ基を持たずかつカルボン酸基を持たないアクリルモノマーとしては、例えば、アルキル鎖の炭素数が10以下のアクリル酸エステル、メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート等のアルキル鎖の炭素数が4以下のアルコキシ基を有するアルコキシアルキル(メタ)アクリレートが例示される。
さらに、共重合体Aの成分であるモノマーのうちの少なくとも一種はヒドロキシ基を有するモノマーである。このモノマーとしては、ヒドロキシエチルアクリルアミドのようなヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドやヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレートのようなヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが例示される。
共重合体Bの成分である、3級アミノ基を有するモノマーとしては、例えば、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートのようなジアルキルアミノ基を有するアクリレートが挙げられる。一例としてはジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートやジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。
共重合体Bとしては、例えば、炭素数が4〜10の(メタ)アクリル酸エステルまたは炭素数が4〜10のアルコキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステルとジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの共重合体が挙げられる。この具体例としては、メタアクリル酸ブチルと、メタアクリル酸ジメチルアミノエチルアクリレートおよびメチルメタアクリレートの共重合体、2−エチルヘキシルアクリレートとメトキシエチルアクリレートと、ジメチルアミノエチルアクリレートとヒドロキシエチルアクリルアミドの共重合体、などが挙げられる。
本発明において用いられる薬剤用液状助剤は、溶解補助剤や、吸収促進剤、浸透剤、安定化剤などの助剤や添加剤を成分とし得る。薬剤用液状助剤は本発明の組成物中に10〜50重量%ほど含まれることが好ましい。
溶解補助剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテートのようなイソプロピル脂肪酸エステル、ジオール化合物などが挙げられ、またエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール・プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなどの糖−脂肪酸エステル、脂肪酸、高級アルコール、DMSO、など薬学的に許容できる化合物で使用する薬剤の溶解を助けるものなら使用することが出来る。ジオール化合物としては、ブタンジオール、プロパンジオールの内の少なくとも1種が好ましい。溶解補助剤は例えば粘着層中1〜30重量%添加される。
吸収促進剤としては、ジエチルセバケート、クロタミトン、αヒドロキシ酸の乳酸、サリチル酸、グリコール酸など、あるいはピルビン酸エチル、グリコール酸エチル、クエン酸トリエチル、レゾルシン酸エチル、レチノイン酸エチル、サリチル酸エチル、マロン酸エチル、酢酸エチル、などが例示される。ポリソルベート、ラウリン酸ジエタノールアミド、ラウロイルサルコシン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどの界面活性剤なども例示される。
浸透剤としては有機酸が例示される。安定化剤としては、抗酸化剤であるビタミンCやその誘導体、ブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、酢酸トコフェロールなどの抗酸化剤が例示され、薬学的に許容されるものが用いられる。
溶解補助剤には、その他必要に応じ、酸、アルカリを加えて、薬剤の安定性、放出性を調整してもよい。
なお、本発明の医用貼付剤を用いることにより、粘着層から皮膚内部への薬剤の放出量が極めて多くなるが、医用貼付剤は、目的によっては、薬剤の放出量を所定の程度に調整するほうがよい場合もある。すなわち、徐放性を付与することが必要な場合がある。本発明の医用貼付剤は、粘着層と皮膚との間に共重合体Bのようなノニオン系アクリル系樹脂の層を介在させることによって、薬剤の放出量を所定の程度に制御することができる。この制御は、図2に示すように、粘着層2の表面にノニオン系アクリル系樹脂からなる層(保護層8)を設けることによって達成される。
本発明の医用貼付剤は、もともと粘着層2から皮膚内部への薬剤の放出量が極めて多いので、粘着層2の上面にノニオン系アクリル系樹脂からなる保護層8を設けて複合医用貼付剤6bとなし、その厚さdを調整することにより、薬剤の放出量を広範囲の値から選択して制御できる。通常、複合医用貼付剤6bは、粘着層2の下面を支持体4で支持して貼付製剤6bとして用いられる。この保護層8は直接皮膚に貼付する場合はそれ自身が十分な接着性を有している必要があり、例示しているものは十分な粘着性を有している。また、薬剤の透過性の制御に必要なら、溶解補助剤を添加したり、薬剤を飽和レベルで添加しておくこともできる。透過制御膜に薬剤を飽和レベルで添加しておくことで、皮膚への透過に関して、時間的遅れが生じないので好適である。
ノニオン系アクリル系樹脂の層の厚さdは1〜20μmの範囲で調整することが好ましい。
また、粘着層を構成する樹脂として2種類以上の共重合体を混合して用いて、粘着層に混入するノニオン系アクリル系樹脂の含有比率を変えることによっても、薬剤の放出量を制御することができる。粘着層に混入するノニオン系アクリル系樹脂の混入比率が多くなると薬剤の放出速度が遅くなる。このノニオン系アクリル系樹脂とともに粘着層に混入する共重合体としては前述の共重合体Aなどの、3級アミノ基を持つアクリルモノマーとカルボン酸基を持たずOH基を有するアクリルモノマーとを含む2種以上のアクリルモノマーの共重合体が挙げられる。
さらに、本発明において好適に用いられるノニオン系アクリル系樹脂は分子量が20万〜80万程度なので、前述の共重合体Aなどの、比較的分子量の小さいアクリル系樹脂と混合すると、ノニオン系アクリル系樹脂を用いない場合に比べて必要な架橋剤の量を減らすことができるとともにより安定な粘着剤を得ることができる。
ノニオン系アクリル系樹脂としては、ガラス転移温度(Tg)が、10℃以下のものが好ましい。アルキル(メタ)アクリレートとアルコキシアルキルアクリレートとヒドロキシアルキルアクリルアミドとの共重合物、アルキル(メタ)アクリレートと酢酸ビニルヒドロキシアルキルアクリルアミドとの共重合物、アルキル(メタ)アクリレートとN-ビニルピロリドンとヒドロキシアルキルアクリレートとの共重合物、アルキル(メタ)アクリレートとヒドロキシアルキルアクリルアミドとの共重合物、などが挙げられる。具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート60〜80部、メトキシエチルアクリレート20〜30部、ヒドロキシエチルアクリルアミド5〜10部からなる共重合物などが挙げられる。
本発明の医用貼付剤に用いられる支持体(4)は、柔軟性や伸縮性を有することが、貼付したときの人体の曲面形状や人体の動きに追従するという点で好ましい。ただし、ウレタンフィルムのように、医用貼付剤に含有されている助剤により膨潤する素材からなるフィルムは、助剤や薬剤が溶け込み、粘着層のみに薬剤を留めておくことができない。これにより、粘着層の薬剤濃度が下るため、薬剤の放出速度や放出率の低下をもたらす。さらに、助剤成分が該支持体フィルムに溶け込み、膨潤やシワなどの変形が生じ、使用時のみならず保管時に形状を維持することが困難である。
この点から、フィルムの素材としては、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、酢酸ビニル(EVA)系樹脂などが好ましい。また、支持体としては厚さが5〜40μmで引っ張り弾性率が10000MPa以下であるフィルムを用いることが好ましい。支持体として、布がラミネートされた積層シートを用いることが、支持体の強度と柔軟性を両立させてさらに好ましい。支持体として、厚さが5〜30μmのフィルムに布がラミネートされた積層シートを用いることが、支持体の強度と柔軟性および取扱い性を両立させてなおさらに好ましい。布がラミネートされた積層シートに用いるフィルムとしては、引っ張り弾性率が0.5〜200MPaであり厚さが5〜30μmのフィルムが好ましい。このようなフィルムの素材としては、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、アクリル系エラストマーが例示される。
ラミネート用の布としては編地や不織布が好ましい。この不織布の素材としては、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、あるいはポリアミド系繊維、ポリビニルアルコール系繊維などが挙げられるが、ラミネート用の不織布としては伸縮性不織布が最も好ましい。伸縮性不織布は構造繊維が例えば水流絡合などで立体的に絡合して伸縮性が発揮された不織布、あるいは、引っ張り弾性率が500MPa以下の弾性繊維からなる不織布である。
試験方法
接着性
20×70mmにカットした試験片のテープ小片を、剥離シートを除去して指に巻きつけて貼り、24時間目に貼付状況を確認するとき、80%以上が剥がれずしっかり接着している時は○、それ以下の時は×とした。
糊残り
接着性の試験後、テープ小片を剥離した時、ほとんど不快感がなく、べとつきもほとんど気にならない程度に剥離できた時を○、不快感がなく、べとつきも全く気にならない程度に剥離できた時を◎、べとつきが気になる場合は×とした。
放出性
厚さ60μmの試料を作成し、15mmφのディスクに打ち抜き、試料面(粘着面)をリン酸緩衝液(pH6.4、20ml)に接触するようにして、32℃で、振蕩しながら、溶けだしてくる薬剤量を液体クロマトグラフィーにて測定した。開始から、適宜時間間隔をあけてサンプリングしたものを用いて測定し、薬剤の初期含有量と累積放出量との比を累積放出率((薬剤の試料からリン酸緩衝液への累積放出量/薬剤の試料での初期含有量)×100(%))として求めた。なお、薬剤の初期含有量は放出性の試験に用いる試料片の近傍から同様に15mmφのサンプルを打ち抜き、メタノール中に浸漬・浸透して、抽出して求めた。薬剤の初期含有量の測定は液体クロマトグラフィーにて放出性の試験と同一条件で測定した。
皮膚透過性
ヘアレスラットの皮膚を剥ぎ、打ち抜いた25mmφの皮膚面に22mmφで打ち抜いたサンプルを貼り付け、フランツセルに(有効放出面積:20mmφ)セットして、受け側溶液はリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を満たして、32℃下でテープから皮膚を通して受け側のPBS溶液に溶け出してくる薬剤を液体クロマトグラフィーで測定して、累積皮膚透過量(放出量)を求めた。
参考例1
アクリル系モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート68重量部、メトキシエチルアクリレート20重量部、ヒドロキシエチルアクリルアミド7重量部とジメチルアミノエチルメタクリレート5重量部を酢酸エチル中、窒素ガス下で、60〜65℃付近で温度を制御して重合することにより3級アミンを有する粘着性の重合物(A)を得た。別途、リスペリドン(6重量部)を、IPM(イソプロピルミリステート)(15重量部)とブタンジオール(10重量部)と局方乳酸溶液(5重量部)の混合液に加えてなる混合溶液を準備し、エタノール(外数)を必要に応じて少量加えて均一に混合した。その後、重合物(A)(5重量部)をこの混合溶液に、溶解した。さらに、ブロック化イソシアネート(1.5重量部)、酸化防止剤(0.05重量部)を加えて、均一混合したのち脱気してキャストした後98℃で乾燥し、厚さが60μmである粘着層シートを得た。この粘着層シートをポリエステル製の支持体に貼りあわせてテープ型膏体を得た。
(なお、上記した参考例1において、重合物(A)を得るときの各種モノマーの配合比率を表わすために記載された重量部と、重合物(A)を用いて粘着層シートを得るときの各種化合物の配合比率を表わすために記載された重量部とは無関係である。このことは以下の実施例、及び参考例でも同様である
放出性を測定した結果、測定開始後6時間後の累積放出率が88%であった。
参考例
参考例1で用いた重合物(A)に代えて、アクリル系モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート68重量部、メトキシエチルアクリレート25重量部、ヒドロキシエチルアクリルアミド7重量部とを酢酸エチル中、窒素ガス下で、60−65℃付近で温度を制御して重合することにより得た粘着性の重合物(B)を用いた。また、ブロック化イソシアネートの比率を(0.8重量部)としたほかは参考例1と同様にしてテープ型膏体を得た。
放出性を測定した結果、測定開始後6時間後の累積放出率が40%であった。
参考
参考例1で用いた重合物(A)に代えて、重合物(A)と重合物(B)とを等量合わせたものを用いた。また、ブロック化イソシアネートの比率を(1.2重量部)としたほかは参考例1と同様にしてテープ型膏体を得た。
放出性を測定した結果、測定開始後6時間後の累積放出率が88.6%であった。
参考
参考例1で用いた重合物(A)に代えて、重合物(A)と重合物(B)とを1:4(重量比)で合わせたものを用いた。また、ブロック化イソシアネートの比率を(1.0重量部)としたほかは参考例1と同様にしてテープ型膏体を得た。
放出性を測定した結果、測定開始後6時間後の累積放出率が58.3%であった。
参考
参考例1で用いた重合物(A)に代えて、3級アミンを含む重合物(ジメチルアミノエチルメタクリレートとメタクリル酸メチルとブチルメタクリレートの共重合物(商品名:Eudragid)と重合物(B)とを1:4(重量比)で合わせたものを用いた。また、ブロック化イソシアネートの比率を(0.1重量部)としたほかは参考例1と同様にしてテープ型膏体を得た。
放出性を測定した結果、測定開始後6時間後の累積放出率が93%であった。
参考例
薬剤としてオンダンセトロンを用いたほかは参考例1と同様にしてテープ型膏体を得た。
参考例1〜の各々で得られたテープ型膏体の接着性及び糊残りの試験結果を表2に示す。
Figure 0006373428
比較例1
参考例1で用いた重合物(A)に代えて、2−エチルヘキシルアクリレート93部、アクリル酸7部を参考例1と同じように重合して得た粘着剤を用いたほかは参考例1と同様にしてテープ型膏体を得た。
放出性を測定した結果、測定開始後6時間後の累積放出率が15%であった。
比較例2
参考例1で用いた重合物(A)に代えて、2−エチルヘキシルアクリレート65部、酢酸ビニル35部を酢酸エチル中で参考例1と同じように重合して得た粘着剤を用いたほかは参考例1と同様にしてテープ型膏体を得た。このテープ型膏体はべとべとして膏体として使えるものとならなかった。架橋点がないため、ブロック化が外れてのち現れたイソシアネートの反応相手である粘着剤ポリマーと架橋反応せず、多くの添加剤を入れているため凝集力が出せなかった。
比較例3
参考例1で用いたブロック化イソシアネートに代えて、架橋剤としてTDI系イソシアネート(コロネートL、日本ポリウレタン製)を用いたほかは参考例1と同様にしてテープ型膏体を得ようとしたが、架橋剤を添加した段階で、撹拌を開始して間もなく、反応が始まりゲル化して、固化して薄く塗工できなかった。
比較例4
参考例1で用いたリスペリドンに代えてテルビナフィンを薬剤として用いたほかは参考例1と同様にしてテープ型膏体を得た。放出性を測定したが、測定開始から48時間経過しても、リン酸緩衝液(pH6.4)への薬剤の放出が検出されなかった。
放出性の測定結果
図3に、参考例1〜5、及び比較例4の各々についての、試料からリン酸緩衝液への薬剤の放出性の測定結果を示す。リスペリドンを薬剤として用いた参考例のものは、いずれも時間の経過につれて薬剤がリン酸緩衝液に放出されていくのに対して、テルビナフィンを薬剤として用いた比較例4のものは、時間が経過しても、薬剤がリン酸緩衝液にほとんど放出されなかった。
また、粘着層がノニオン系アクリル系樹脂(樹脂B)を含まない場合(参考例1)と、粘着層を構成するアクリル系樹脂がノニオン系アクリル系樹脂(樹脂B)を含む場合(参考例2、参考例3、及び参考例4)とを比較すると、後者は前者に比べて薬剤の放出度合いが小さく、かつ、ノニオン系アクリル系樹脂(樹脂B)の含有率の増加につれて薬剤の放出度合いが小さくなることがわかった。
皮膚透過性の測定結果
図4に参考例1、参考4、及び参考の各々について、試料からのリスペリドンの皮膚透過性の測定結果を示す。参考例1、参考4、及び参考のいずれについても、リスペリドンの皮膚透過性が良好であるとの結果を得た。
実施例
参考例で得られた粘着層シートの片面に参考例2で得られた重合(B)からなる厚さ10μmの保護層を積層したのち、粘着層シートの側にポリエステル製の支持体を貼りあわせて保護膜付きテープ型膏体を得た。この保護膜付きテープ型膏体の放出性を測定した。測定は保護膜側をリン酸緩衝液に接触するようにして行った。
実施例で得られた保護膜付きテープ型膏体の放出性の測定結果を、参考例で得られたテープ型膏体についての測定結果とともに、図5に示す。保護膜を設けることにより、薬液の放出を調整することができることがわかった。
参考例
参考例1と同様にして粘着層シートを得た。但し、キャストして得られた粘着層シートの厚さは50μmとした。また、ポリオレフィン系エラストマー(引っ張り弾性率2MPa)からなるフィルム(厚さ30μm)にポリエステル短繊維(1.7dtex)が使われた不織布(目付20g/m)をラミネートしてなる積層物を支持体とした。この粘着層シート(厚さ50μm)に、この支持体のフィルム側を合わせて熱圧着した。1か月、50℃での保管の後においても、支持体の膨張による伸びやしわが認められなかった。また、皮膚に貼付した際に柔軟であり、表面にキャリアーの硬い層もなく簡便に扱え貼付できた。
比較例5
参考例と同様にして粘着層シートを得た。これに、厚さ30μmのウレタンフィルムを支持体として貼りあわせ、同様に保管したところ、3日目には粘着層の成分がフィルムに移行し、ウレタンフィルムが膨潤して伸びしわが入った。
本発明は医用貼付剤に広く適用できる。医薬品には2、3級アミンを持った化合物が多く存在し、高齢化社会を迎える中、飲み薬、注射剤に加えて、本発明は第3の投与経路として、経皮から、皮膚に貼る簡便な投与で、経口や注射などと違って有効濃度レベルで長期に安定に血中濃度を維持できるという特徴が出せ且つ貼付していることが外から第三者が確認でるため、広く応用され適用されてゆくものである。

Claims (5)

  1. 分子中に2級または3級アミン構造を有する薬剤、
    薬剤用液状助剤、
    及び、(メタ)アクリル酸エステルのモノマーを単量体主成分とし、イソシアネート基を有する架橋剤と反応して架橋を形成し得る官能基を有する共重合アクリル系樹脂が、分子中に3級アミン構造を有するモノマーを単量体成分として含み、ブロック化された前記イソシアネート基を有する架橋剤により架橋されてなる樹脂組成物
    を含んでなり、
    前記薬剤のリン酸緩衝液(pH6.4)への溶解度が0.5重量%以上である医用貼付剤であって、
    順に、ノニオン系アクリル系樹脂の層と、
    前記医用貼付剤からなる粘着層と、
    を備え、
    皮膚に貼付されたときに前記ノニオン系アクリル系樹脂の層が皮膚に面することを特徴とする複合医用貼付剤。
  2. 前記薬剤が、リスペリドン、ハロペリドール、パリぺリドン、オランザピン、ロナセン、及びオンダンセトロンからなる群より選ばれたいずれか1種の薬剤である請求項に記載の複合医用貼付剤。
  3. 前記ノニオン系アクリル系樹脂が、アルキル(メタ)アクリレートとアルコキシアルキルアクリレートとヒドロキシアルキルアクリルアミドとの共重合物、アルキル(メタ)アクリレートと酢酸ビニルとヒドロキシアルキルアクリルアミドとの共重合物、アルキル(メタ)アクリレートとN−ビニルピロリドンとヒドロキシアルキルアクリレートとの共重合物、及び、アルキル(メタ)アクリレートとヒドロキシアルキルアクリルアミドとの共重合物、からなる群より選択された1種の共重合物である請求項1又は請求項2に記載の複合医用貼付剤。
  4. 前記ノニオン系アクリル系樹脂が、2−エチルヘキシルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、及びヒドロキシエチルアクリルアミドからなる共重合物である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の複合医用貼付剤。
  5. 分子中に2級または3級アミン構造を有する薬剤、
    薬剤用液状助剤、
    及び、(メタ)アクリル酸エステルのモノマーを単量体主成分とし、イソシアネート基を有する架橋剤と反応して架橋を形成し得る官能基を有する共重合アクリル系樹脂が、分子中に3級アミン構造を有するモノマーを単量体成分として含み、ブロック化された前記イソシアネート基を有する架橋剤により架橋されてなる樹脂組成物
    を含んでなり、
    前記薬剤のリン酸緩衝液(pH6.4)への溶解度が0.5重量%以上である医用貼付剤であって、
    順に、ノニオン系アクリル系樹脂の層と、
    前記医用貼付剤からなる粘着層と、
    前記粘着層を支持する支持体と、
    を備えることを特徴とする貼付製剤。
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