JP6373329B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関及び/または電動機によって駆動される車両の制御装置に関し、特に車両が製造された工場から販売拠点までの輸送途中における当該車両の走行時の制御を行う制御装置に関する。
特許文献1には、原動機として内燃機関及び電動機を備えるハイブリッド車両が、製造された工場から販売拠点までの輸送途中にあるときは、電動機に電力を供給するバッテリの充電量が低下することを抑制するために、電動機駆動走行を制限するようにした車両制御装置が示されている。
特開2014−156170号公報
ハイブリッド車両の輸送時には特許文献1に示されるようにバッテリの充電量の監視を通常より厳しく行うことにより、販売拠点到着時にバッテリの充電量が低下している事態を回避できるが、車両輸送中に発生する課題としてはバッテリの充電量低下以外にも、例えば輸送時にその車両を運転する運転者の負担が大きくなるという課題が発生する場合がある。
輸送の対象となる車両が、原動機の最大出力トルクが比較的大きいスポーツカータイプの車両である場合には、アクセルペダルの踏み込み量に対して比較的大きな車両駆動トルクが発生する。輸送途中(例えば工場から車両輸送船へ積み込みを行う場所までの移動時、あるいは駐車場から車両輸送船への積み込み時など)の接触事故は絶対に回避する必要があるため、そのような輸送途中におけるアクセルペダルの操作には通常より高い注意力を必要とする。そのため、特に原動機の最大出力トルクが比較的大きい場合には、運転者の負担が増大することとなる。
本発明は上述した点に着目してなされたものであり、車両輸送時にその車両を運転する運転者の負担を軽減できる車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、原動機(1,61)によって駆動される車両(100)の駆動トルク(TRQT)を制御する駆動トルク制御手段を備える車両の制御装置において、前記車両の運転者の加速意図を示す加速操作量(AP)を検出する加速操作量検出手段(12)と、前記加速操作量検出手段により検出される検出加速操作量(AP)を制御加速操作量(APSPDRBX)に変換する変換手段と、前記車両(100)が製造された工場から販売拠点への輸送途中にある輸送途中状態を判定する輸送途中状態判定手段とを備え、前記駆動トルク制御手段は、前記制御加速操作量(APSPDRBX)が増加するほど前記駆動トルク(TRQT)が増加するように前記駆動トルク制御を行い、前記変換手段は、前記輸送途中状態において適用する輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)を有し、前記輸送途中状態判定手段により前記車両(100)が前記輸送途中状態にあると判定されたときは、前記輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)を用いて前記変換を実行し、前記輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)は、前記輸送途中状態以外の通常運転状態において適用する通常変換テーブルと比べて、前記駆動トルク(TRQT)を減少させるように設定され、前記車両の車速を検出する車速検出手段(13)と、前記車速(VSP)の変化に基づいて、前記車両の走行路面に存在し、車両走行負荷を増加させる段差(101)に前記車両(100)の前輪が到達した状態である段差到達状態を検出する段差到達状態検出手段とをさらに備え、前記変換手段は、前記輸送途中状態において前記段差到達状態が検出されたときは特定変換テーブル(APSHIPSHテーブル)を用いて前記変換を実行し、前記特定変換テーブル(APSHIPSHテーブル)は、前記輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)に比べて前記駆動トルク(TRQT)を増加させるように設定され、かつ前記通常変換テーブルと比べて前記駆動トルク(TRQT)を減少させるように設定されることを特徴とする。
この構成によれば、検出加速操作量が制御加速操作量に変換され、車両の駆動トルクは制御加速操作量が増加するほど増加するように制御される。車両が製造された工場から販売拠点への輸送途中にある輸送途中状態が判定され、車両が輸送途中状態にあると判定されたときは、輸送途中変換テーブルを用いて検出加速操作量が制御加速操作量に変換される。輸送途中変換テーブルは、輸送途中状態以外の通常運転状態において適用する通常変換テーブルと比べて、駆動トルクを減少させるように設定されるので、輸送途中状態においてアクセルペダル等の加速操作器の操作における運転者の負担を軽減することができる。また、車速の変化に基づいて段差到達状態が検出されたときは、特定変換テーブルを用いて検出加速操作量から制御加速操作量への変換が実行され、特定変換テーブルは、輸送途中変換テーブルに比べて駆動トルクを増加させるように設定される。その結果、例えば、車両走行路に乗り越え可能な程度の段差が存在するような場合には、その段差に車両前輪が到達したときに段差到達状態が検出され、特定変換テーブルが適用されて駆動トルクが迅速に増加し、輸送途中変換テーブルを使用することに起因する駆動トルク不足(運転性の悪化)を回避することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1から4の何れか1項に記載の車両の制御装置において、前記輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)は、前記検出加速操作量の増加量(DAP)に対する前記制御加速操作量の増加量(DAPSHIP)の比率(KAP)が、前記検出加速操作量(AP)に応じて変化するように設定されており、前記検出加速操作量(AP)が増加するほど、前記比率(KAP)が増加することを特徴とする。
この構成によれば、検出加速操作量の変化量に対する制御加速操作量の変化量の比率が、検出加速操作量が増加するほど増加する、すなわち加速操作器の操作量が増加するほど、その操作量の増加量に対する制御加速操作量の増加量が増加するので、比較的大きな駆動トルクが必要である場合(例えば輸送船への積み込み時にスロープを登るような場合)に駆動トルクを迅速に増加させることができる。
請求項に記載の発明は、原動機(1,61)によって駆動される車両(100)の駆動トルク(TRQT)を制御する駆動トルク制御手段を備える車両の制御装置において、前記車両の運転者の加速意図を示す加速操作量(AP)を検出する加速操作量検出手段(12)と、前記加速操作量検出手段により検出される検出加速操作量(AP)を制御加速操作量(APSPDRBX)に変換する変換手段と、前記車両(100)が製造された工場から販売拠点への輸送途中にある輸送途中状態を判定する輸送途中状態判定手段とを備え、前記駆動トルク制御手段は、前記制御加速操作量(APSPDRBX)が増加するほど前記駆動トルク(TRQT)が増加するように前記駆動トルクの制御を行い、前記変換手段は、前記輸送途中状態において適用する輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)を有し、前記輸送途中状態判定手段により前記車両(100)が前記輸送途中状態にあると判定されたときは、前記輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)を用いて前記変換を実行し、前記輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)は、前記輸送途中状態以外の通常運転状態において適用する通常変換テーブルと比べて、前記駆動トルク(TRQT)を減少させるように設定され、前記原動機(1,61)を含む車両駆動装置を構成する部品の特性ばらつきまたは前記部品の組み付け誤差に起因する制御パラメータのずれを補正するための学習を行う学習手段を備え、前記学習手段は、前記輸送途中状態において前記学習を実行することを特徴とする。
この構成によれば、原動機を含む車両駆動装置を構成する部品の特性ばらつきまたは部品の組み付け誤差に起因する制御パラメータのずれを補正するための学習が、輸送途中状態において実行される。工場における製造途中で学習を行うと、学習を行う工程の時間が他の工程と比較して長くなり、全体としての生産性を低下させる要因となる一方、輸送途中状態では、車速及び機関回転数が比較的低く、かつ変動が少ないので、上記学習を行うのに適している。したがって、輸送途中状態で学習を実行することによって、工場での生産性を低下させることなく、学習を行うことができる。
請求項に記載の発明は、原動機(1,61)によって駆動される車両(100)の駆動トルク(TRQT)を制御する駆動トルク制御手段を備える車両の制御装置において、前記車両の運転者の加速意図を示す加速操作量(AP)を検出する加速操作量検出手段(12)と、前記加速操作量検出手段により検出される検出加速操作量(AP)を制御加速操作量(APSPDRBX)に変換する変換手段と、前記車両(100)が製造された工場から販売拠点への輸送途中にある輸送途中状態を判定する輸送途中状態判定手段とを備え、前記駆動トルク制御手段は、前記制御加速操作量(APSPDRBX)が増加するほど前記駆動トルク(TRQT)が増加するように前記駆動トルクの制御を行い、前記変換手段は、前記輸送途中状態において適用する輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)を有し、前記輸送途中状態判定手段により前記車両(100)が前記輸送途中状態にあると判定されたときは、前記輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)を用いて前記変換を実行し、前記輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)は、前記輸送途中状態以外の通常運転状態において適用する通常変換テーブルと比べて、前記駆動トルク(TRQT)を減少させるように設定され、前記原動機は過給機を備える内燃機関であり、前記過給機の作動を制御する過給機制御手段を備え、該過給機制御手段は、前記輸送途中状態では、前記通常運転状態より過給圧を低下させるように前記過給機を制御することを特徴とする。
この構成によれば、原動機が過給機付き内燃機関である車両の輸送途中状態では、通常運転状態より過給圧を低下させるように過給機が制御されるので、加速操作器による加速操作を行ったときに吸気圧の上昇速度が通常運転状態に比べて低下する。その結果、駆動トルクの増加速度が抑制され、輸送途中状態での運転者の負担を軽減できる。
請求項に記載の発明は、原動機(1,61)によって駆動される車両(100)の駆動トルク(TRQT)を制御する駆動トルク制御手段を備える車両の制御装置において、前記車両の運転者の加速意図を示す加速操作量(AP)を検出する加速操作量検出手段(12)と、前記加速操作量検出手段により検出される検出加速操作量(AP)を制御加速操作量(APSPDRBX)に変換する変換手段と、前記車両(100)が製造された工場から販売拠点への輸送途中にある輸送途中状態を判定する輸送途中状態判定手段とを備え、前記駆動トルク制御手段は、前記制御加速操作量(APSPDRBX)が増加するほど前記駆動トルク(TRQT)が増加するように前記駆動トルクの制御を行い、前記変換手段は、前記輸送途中状態において適用する輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)を有し、前記輸送途中状態判定手段により前記車両(100)が前記輸送途中状態にあると判定されたときは、前記輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)を用いて前記変換を実行し、前記輸送途中変換テーブル(APSHIPテーブル)は、前記輸送途中状態以外の通常運転状態において適用する通常変換テーブルと比べて、前記駆動トルク(TRQT)を減少させるように設定され、前記車両(100)は、前記原動機として内燃機関(1)及び電動機(61)を備えるハイブリッド車両であり、前記電動機(61)に電力を供給するバッテリ(66)を、前記機関によって駆動される発電機(62)を用いて充電する充電手段を備え、該充電手段は、前記輸送途中状態においては、前記バッテリ(66)の充電状態がほぼ満充電状態(SOCHVが95%以上)に維持されるように前記充電を行うことを特徴とする。
この構成によれば、輸送途中状態においては、電動機に電力を供給するバッテリの充電状態がほぼ満充電状態に維持されるように充電が行われるので、ユーザが購入した直後にバッテリの充電量が不足する事態を確実に回避することができる。
本発明の一実施形態にかかる車両を駆動する車両駆動装置の構成を示す図である。 図1に示す車両駆動装置の制御を行う制御系の構成を示す図である。 検出されるアクセルペダル操作量(AP)を制御アクセルペダル操作量(APSPDRBX)に変換する際に使用するテーブルを示す図である。 車両が段差を乗り越える走行を説明するための図である。 車両が段差に到達した状態を検出する手法を説明するためのタイムチャートである。 要求トルクTRQDを算出する処理のフローチャートである。 クラッチの締結学習及びクランク角センサのパルス発生間隔学習を行う処理のフローチャートである。 バッテリ充電制御を行う処理のフローチャートである。 本発明の第2実施形態における内燃機関の構成を示す図である。 第2実施形態における過給制御を説明するためのフローチャートである。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の一実施形態にかかる車両100を駆動する車両駆動装置の構成を示す図であり、この車両駆動装置は、原動機としての内燃機関(以下「エンジン」という)1と、原動機及び発電機としての作動可能な電動機(以下「モータ」という)61と、エンジン1及び/またはモータ61の駆動力を伝達するための変速機52とを備え、エンジン1のクランク軸51は変速機52に接続され、変速機52の出力軸53、差動ギヤ機構54、及び駆動軸55を介して駆動輪56を駆動するように構成されている。モータ61は、パワードライブユニット(以下「PDU」という)62に接続されており、PDU62は高圧バッテリ63に接続されている。変速機52は、奇数変速段及び偶数変速段のそれぞれに対応する奇数段用クラッチ及び偶数段用クラッチを備えるツインクラッチ変速機である。車両100は、エンジン1のみを原動機として作動させるエンジンモード走行と、エンジン1及びモータ61をともに原動機として作動させるハイブリッドモード走行とを行うことが可能であり、さらに変速機52の2つのクラッチを共に解放状態とすることによって、モータ61のみ原動機として作動させる電動モード走行を行うこともできるように構成されている。
モータ62を正の駆動トルクで駆動するとき、すなわち高圧バッテリ63から出力される電力でモータ61を駆動するときは、高圧バッテリ63から出力される電力は、PDU62を介してモータ61に供給される。またモータ61を負の駆動トルクで駆動するとき、すなわちモータ61を回生動作させるときは、モータ61により発電される電力がPDU62を介して高圧バッテリ63に供給され、高圧バッテリ63が充電される。PDU62は、図2に示す電子制御ユニット(以下「ECU」という)5に接続され、モータ61の動作制御を行うとともに、高圧バッテリ63の充電及び放電の制御を行う。
図2は図1に示す車両駆動装置の制御を行う制御系の構成を示す図である。図2に示すECU5は、実際には複数のECUを通信ネットワークによって相互に接続して構成されるが、このようなECUの構成は従来公知のものであるため、1つのECU5として示す。ECU5は、不揮発メモリ(電源をオフした後も記憶内容を保持するメモリ)8を備えており、通信インタフェース(図示せず)を介して外部装置からの書き込みが可能に構成されている。不揮発メモリ8には、車両100が輸送途中状態にあるか否かを示す車両状態情報INFVHLが書き込まれる。輸送途中状態にあることを示す情報は、車両100が製造された工場において出荷直前に、当該工場に備えられた専用の情報書き込み装置を用いて書き込みが行われる。また輸送途中状態を解除するための情報更新、すなわち車両状態情報を、輸送途中状態ではないことを示す情報へ書き換える処理は、車両100が輸送される販売拠点に備えられた専用の情報書き込み装置を用いて行われる。
エンジン1は、例えば6気筒を有し、吸気通路2を備えている。吸気通路2にはスロットル弁3が設けられており、スロットル弁3を開閉駆動するアクチュエータ3aがECU5に接続されている。エンジン1の各気筒には燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁6及び点火プラグ7が設けられている。
ECU5には、エンジン1のクランク軸51の回転角度を検出するクランク角センサ10が接続されており、クランク軸51の回転角度に応じた信号がECU5に供給される。クランク角センサ10は、クランク軸51に固定され、外周部に所定角度CA1(例えば6度)間隔で歯が形成された円板状の磁性体であるパルスホイールと、該パルスホイールに対向して配置されたピックアップコイルとを備える。クランク角センサ10から終了されるパルス信号に基づいて、エンジン回転数NEの検出、及び燃料噴射時期及び点火時期などのタイミング制御が行われる。
変速機52は、アクチュエータ40によってその作動が制御され、アクチュエータ40はECU5に接続されている。
ECU5には、車両100のアクセルペダルの踏み込み量APを検出するアクセルセンサ12、車速VSPを検出する車速センサ13、スロットル弁3の開度を検出するスロットル弁開度センサ14、及び図示しない他のセンサ(例えばエンジン1の吸気圧PBAを検出するセンサ、エンジン1の冷却水温TWを検出するセンサ、吸気温TAを検出するセンサなど)の検出信号に基づいて、燃料噴射弁6、点火プラグ7、モータ61、変速機52などの駆動制御を行う。
ECU5は、エンジン運転状態(主としてエンジン回転数NE及び要求トルクTRQD)に応じて、燃料噴射弁6による燃料噴射制御、点火プラグ7による点火制御、スロットル弁3による吸入空気量制御を行う。要求トルクTRQDは、主としてアクセルペダル操作量APに応じて算出され、アクセルペダル操作量APが増加するほど増加するように算出される。エンジン1の出力トルクTRQE及びモータ61の出力トルクTRQMの合計である車両100の駆動トルクTRQDRVが、要求トルクTRQDと一致するようにエンジン1及び/またはモータ61の出力制御が行われる。スロットル弁3の開度は、アクチュエータ3aを介して制御される。
エンジン1及びモータ61によって得られる駆動トルクTRQDRVは、比較的大きいため、車両100の工場出荷から販売拠点までの輸送途中状態においては、運転者による運転が行われる際に運転者の負担が軽減されるように、アクセルペダル操作量APを制御アクセルペダル操作量APSPDRBXに変換し、制御アクセルペダル操作量APSPDRBXに応じて要求トルクTRQDを算出する。
輸送途中状態においては、具体的には、図3に実線L1で示すAPSHIPテーブルを用いて、アクセルペダル操作量APをシッピングモードアクセルペダル操作量(以下「SHPAP操作量」という)APSHIPに変換し、制御アクセルペダル操作量APSPDRBXをSHPAP操作量APSHIPに設定する。実線L1で示す変換特性直線の傾きKAPは、下記式(1)で定義され、アクセルペダル操作量APが第1所定量AP1以下の範囲では第1の値KAP1をとり、アクセルペダル操作量APが第1所定量AP1より大きく第2所定量AP2以下の範囲では第2の値KAP2をとり、アクセルペダル操作量APが第2所定量AP2より大きい範囲では第3の値KAP3をとり、第1〜第3の値KAP1,KAP2,及びKAP3は、下記式(2)の関係を満たすように設定されている。
KAP=DAPSHIP/DAP (1)
ここで、DAPSHIPは、アクセルペダル操作量APがDAPだけ増加したときのSHPAP操作量APSHIPの増加量である。
KAP1<KAP2<KAP3 (2)
図3に一点鎖線L3で示す関係は、アクセルペダル操作量APをそのまま制御アクセルペダル操作量APSPDRBXとする場合(輸送途中状態以外の通常車両運転状態で適用される関係であり、通常変換テーブルに相当する)に対応し、実線L1の傾きKAP(KAP1,KAP2,KAP3)は、一点鎖線L3の傾きより小さく設定されている。したがって、APSHIPテーブルを使用することにより、アクセルペダル操作量APの増加量に対する駆動トルクTRQDRVの増加量が、通常車両運転状態よりも減少し(アクセルペダルの操作感度が低下し)、輸送途中状態においてアクセルペダルの操作における運転者の負担を軽減することができる。
またAPSHIPテーブルは、アクセルペダル操作量APが増加するほど、傾きKAPが増加するように設定されるので、比較的大きな駆動トルクが必要である場合(例えば輸送船への積み込み時にスロープを登るような場合)に駆動トルクを迅速に増加させることができる。
図3の破線L2は、図4に示すように車両100が走行路面上に存在する段差であって、車両走行負荷を増加させる段差101を超える際に適用されるAPSHIPSHテーブルを示す。図4(b)に示すように、車両100の前輪が段差101に到達した状態(以下「段差到達状態」という)が検出されると、APSHIPSHテーブルを用いてアクセルペダル操作量APが、特定SHPAP操作量APSHIPSHに変換され、制御アクセルペダル操作量APSPDRBXが特定SHPAP操作量APSHIPSHに設定される。
APSHIPSHテーブルを適用することによって車両100の駆動トルクTRQDRVが迅速に増加し、APSHIPテーブルを使用することに起因する駆動トルク不足(運転性の悪化)を回避して、段差101を円滑に乗り越えることができる。
図5は、段差到達状態を検出する手法を説明するためのタイムチャートであり、車速VSPの推移が示されている。車速VSPがほぼ一定の状態で時刻tXにおいて、車両100の前輪が段差101に到達すると、車速VSPが急激に減少するので、本実施形態では、車速VSPの単位時間当たりの減少量(一定時間毎にサンプリングされる検出車速VSP(k)の前回値VSP(k-1)−今回値VSP(k)に相当する)である車速減少量DVSPDが判定閾値DVTH(>0)を超え、かつ車速VSPが所定車速VOTL(例えば20km/h)以下の低車速であるときに、車両100が段差101に到達したと判定される。
図6は、要求トルクTRQDを算出する処理のフローチャートであり、この処理は一定時間毎にECU5で実行される。
ステップS11では、不揮発メモリ8に格納されている車両状態情報INFVHLを読み出し、ステップS12では車両状態情報INFVHLが輸送途中状態であることを示す情報であるか否かを判別する。ステップS12の答が肯定(YES)であるときは、輸送途中状態フラグFSHPを「1」に設定するとともに、禁止フラグFIDSACIを「1」に設定する(ステップS13)。
禁止フラグFIDSACIが「1」に設定されると、走行モード切換及びオートクルーズ制御(設定された速度を維持して走行する駆動制御)が禁止される。車両100においては、走行モードをエコモード、通常モード、及びスポーツモードに切換可能であり、運転者が選択操作を行うことによって何れかの走行モードが選択される。エコモードでは燃費優先の駆動制御が行われ、スポーツモードでは駆動トルク優先の駆動制御が行われ、通常モードではエコモードとスポーツモードの中間的な駆動制御が行われる。輸送途中状態フラグFSHPが「1」に設定されることによって、走行モードはシッピングモードとなる。
ステップS14では、車速減少量DVSPDが判定閾値DVTHより大きいか否かを判別し、その答が否定(NO)であるときは直ちにステップS16に進む。ステップS16では、図3に実線L1で示されるAPSHIPテーブルをアクセルペダル操作量APに応じて検索してSHPAP操作量APSHIPを算出し、制御アクセルペダル操作量APSPDRBXをSHPAP操作量APSHIPに設定する。
ステップS14の答が肯定(YES)であるときは、車速VSPが所定車速VOTLより高いか否かを判別する(ステップS15)。この答が肯定(YES)であるときはステップS16に進み、否定(NO)であって車速VSPが所定車速VOT以下の低車速であるときは、車両100が段差到達状態にあると判定し、図3に破線L2で示されるAPSHIPSHテーブルをアクセルペダル操作量APに応じて検索して特定SHPAP操作量APSHIPSHを算出し、制御アクセルペダル操作量APSPDRBXを特定SHPAP操作量APSHIPSHに設定する(ステップS17)。ステップS16またはS17実行後は、ステップS21に進む。
ステップS12の答が否定(NO)であって輸送途中状態でないときは、輸送途中状態フラグFSHPが「1」であるか否かを判別する(ステップS18)。この答が否定(NO)であるときは、直ちにステップS20に進み、肯定(YES)であるときは、輸送途中状態フラグFSHP及び禁止フラグFIDSACIをともに「0」に設定し(ステップS19)、ステップS20に進む。
ステップS20では、制御アクセルペダル操作量APSPDRBXを検出されるアクセルペダル操作量APに設定する(ステップS20)。ステップS21では、制御アクセルペダル操作量APSPDRBXに応じて要求トルクTRQDを算出する。
本実施形態では、クラッチの締結に関する初期学習及びクランク角センサ10のパルス発生間隔の初期学習を、車両100の工場における製造工程中ではなく、輸送途中状態で実行する。これによって、工場での生産性を低下させることなく、初期学習を行うことが可能となる。クランク角センサ10のパルス発生間隔学習は、例えば特許第4339347号公報に示されるように、エンジン1の燃料カット運転中(燃料供給が遮断され、クランク軸52が、駆動輪56によって変速機52を介して回転駆動される状態)において、クランク角センサ10のパルス発生間隔を計測して、そのパルス発生間隔を補正する学習補正係数を算出するものであり、ECU5において実行される。
図7は、変速機52のツインクラッチの締結学習を行う処理のフローチャートである。この処理はECU5において一定時間毎に実行される。
ステップS31では、輸送途中状態フラグFSHPが「1」であるか否かを判別し、その答が否定(NO)、すなわち車両100が輸送途中状態でないときは、制御アクセルペダル操作量APSPDRBXが通常下限値APSPGALより大きくかつ通常上限値APSPGAHより小さい通常学習許可範囲内にあるか否かを判別する(ステップS32)。この答が否定(NO)であるときは、直ちに処理を終了する。ステップS32の答が、肯定(YES)であるときは、車速VSP及びエンジン回転数NEがほぼ一定であるか否かを判別する(ステップS35)。この判別は、例えば車速VSPの変化量が±5km/hの範囲内にあり、かつエンジン回転数NEの変化量が±100rpmの範囲内にあるか否かを判別することによって行う。ステップS35の答が否定(NO)であるときは、処理を終了し、肯定(YES)であるときは、ステップS36に進んで学習処理を実行する。
ステップS31の答が肯定(YES)であって車両100が輸送途中状態であるときは、図6のステップS14と同一の判別を実行し(ステップS33)、その答が肯定(YES)、すなわち車速減少量DVSPDが判定閾値DVTHを超えたときは処理を終了する。ステップS33の答が否定(NO)であるときは、制御アクセルペダル操作量APSPDRBXが輸送途中下限値APSPSHGALより大きくかつ輸送途中上限値APSPSHGAHより小さい輸送途中学習許可範囲内にあるか否かを判別する(ステップS34)。ステップS34の答が否定(NO)であるときは、処理を終了し、肯定(YES)であるときは、ステップS35に進む。
輸送途中学習許可範囲は、通常学習許可範囲より狭く設定されている。輸送途中状態では、APSHIPテーブルを用いて制御アクセルペダル操作量APSPDRBXが算出されるので、学習許可範囲をより狭い範囲に限定することが可能となり、安定的に学習を行うことができる。
ステップS36における学習処理は、例えば以下のように実行される。
1)変速機52の変速段が2速に設定されている状態から3速にシフトアップすべく、先ず奇数段用クラッチ側の変速段を3速に設定し、偶数段用クラッチを解放する。偶数段用クラッチ解放直前において、車速VSPは、例えば30km/hであり、エンジン回転数NEは1500rpmであるものとする。
2)この状態でエンジン回転数NEを1100rpmまで低下させ、奇数段用クラッチの締結動作を開始する。
3)エンジン回転数NEが1100rpmから所定回転数DNE(例えば50rpm)だけ低下した時点における奇数段用クラッチのクラッチ板の変位量DPCを計測する。
4)計測された変位量DPCに基づいてアクチュエータ40に供給する変速指令信号の学習補正量を算出する。
なお、偶数段用クラッチについては、例えば3速から4速へのシフトアップ動作を実行しつつ、上記と同様にして学習補正量が算出される。
図8は、バッテリ充電制御を行う処理のフローチャートである。この処理はECU5において一定時間毎に実行される。
ステップS41では、輸送途中状態フラグFSHPが「1」であるか否かを判別し、この答が否定(NO)であるときは通常制御を実行する(ステップS45)。ステップS41の答が肯定(YES)であるときは、高圧バッテリ63の充電状態SOCHV(満充電状態を100%とした比率(%)で示される)が判定閾値SOCTHSHIP(例えば95%に設定される)より小さいか否かを判別する(ステップS42)。この答が肯定(YES)であるときは、高圧バッテリ63を充電する高圧バッテリ充電モードへ移行し(ステップS43)、ステップS44に進む。
ステップS42の答が否定(NO)であるときは、直ちにステップS44に進み、低圧バッテリ(図示せず、ECU5などに電源を供給する出力電圧12V程度のバッテリ)の充電状態SOCLVが判定閾値SOCTHSHIPより小さいか否かを判別する(ステップS44)。この答が否定(NO)であるときは、通常制御を実行する。ステップS44の答が肯定(YES)であるときは、低圧バッテリを充電する低圧バッテリ充電モードへ移行する(ステップS46)。
以上のように本実施形態では、検出されるアクセルペダル操作量APが制御アクセルペダル操作量APSPDRBXに変換され、エンジン1及びモータ61の出力トルクの合計である駆動トルクTRQDRVは制御アクセルペダル操作量APSPDRBXが増加するほど増加するように制御される。車両100が製造された工場から販売拠点への輸送途中にある輸送途中状態が判定され、車両100が輸送途中状態にあると判定されたときは、検出されるアクセルペダル操作量APが、APSHIPテーブルを用いて制御アクセルペダル操作量APSPDRBXに変換される。APSHIPテーブルは、輸送途中状態以外の通常運転状態において適用する通常変換テーブル(本実施形態では図3に一点鎖線L3で示されるように、制御アクセルペダル操作量APSPDRBXは検出されるアクセルペダル操作量APに設定される)と比べて、駆動トルクTRQDRVを減少させるように設定されるので、輸送途中状態においてアクセルペダルの操作における運転者の負担を軽減することができる。
またアクセルペダル操作量APの増加量に対する制御アクセルペダル操作量APSPDRBXの増加の比率、すなわちAPSHIPテーブルを示す実線L1の傾きKAPが、アクセルペダル操作量APが増加するほど増加する、すなわちアクセルペダル操作量APが増加するほど、アクセルペダル操作感度が増加するので、比較的大きな駆動トルクTRQDRVが必要である場合(例えば輸送船への積み込み時にスロープを登るような場合)に駆動トルクTRQDRVを迅速に増加させることができる。
また車速VSPの変化に基づいて段差到達状態が検出されたときは、APSHIPSHテーブルを用いてアクセルペダル操作量APから制御アクセルペダル操作量APSPDRBXへの変換が実行され、APSHIPSHテーブルは、APSHIPテーブルに比べて駆動トルクを増加させるように設定される。その結果、例えば、車両走行路に乗り越え可能な程度の段差101が存在するような場合には、その段差101に車両前輪が到達したときに段差到達状態が検出され、APSHIPSHテーブルが適用されて駆動トルクが迅速に増加し、APSHIPテーブルを使用することによって駆動トルクが不足するような事態を回避することができる。
またエンジン1及びモータ61を含む車両駆動装置を構成する部品、具体的にはクランク角センサ10及び変速機52のツインクラッチの特性ばらつきまたは部品の組み付け誤差に起因する制御パラメータのずれを補正するための学習が、車両100の輸送途中状態において実行される。工場における製造途中で学習を行うと、学習を行う工程の時間が他の工程と比較して長くなり、全体としての生産性を低下させる要因となる一方、輸送途中状態では、車速VSP及びエンジン回転数NEが比較的低く、かつ変動が少ないので、上記学習を行うのに適している。したがって、輸送途中状態で学習を実行することによって、工場での生産性を低下させることなく、学習を行うことができる。
また輸送途中状態においては、モータ61に電力を供給する高圧バッテリ63の充電状態がほぼ満充電状態(例えば充電状態SOCHVが95%以上)に維持されるように充電が行われるので、ユーザが購入した直後にバッテリの充電量が不足する事態を確実に回避することができる。
また工場において輸送途中状態であることを示す情報が、車両状態情報INFVHLとして不揮発メモリ8に書き込まれ、販売拠点において輸送途中状態であること示す情報から輸送途中状態ではないことを示す情報に書き換えられる。この車両状態情報INFVHLは専用の書き込み装置によってのみ更新可能であるため、輸送途中状態で運転者の操作などによって、車両状態情報が誤って輸送途中状態ではないことを示す情報の書き換えられてしまうことを確実に防止できる。
本実施形態では、アクセルセンサ12及び車速センサ13が、それぞれ加速操作量検出手段及び車速検出手段に相当し、ECU5が、変換手段、輸送途中状態判定手段、及び学習手段を構成する。またECU5、スロットル弁3、PDU62等が駆動トルク制御手段を構成し、ECU5、PDU62、エンジン1、モータ61、発電機62が充電手段を構成する。
[第2実施形態]
本実施形態は、車両100の原動機であるエンジン1を過給機(ターボチャージャ)を備えるエンジン1aに代えたものであり、以下に説明する点以外は第1実施形態と同一である。
エンジン1aは図9に示すように、吸気通路2、排気通路20、及びターボチャージャ(過給機)22を備えている。吸気通路2のスロットル弁3の上流側には、加圧された空気を冷却するためのインタークーラ28が設けられている。
ターボチャージャ22は、排気通路20に設けられ、排気の運動エネルギにより回転駆動されるタービン221と、シャフト222を介してタービン221に連結されたコンプレッサ223とを備えている。コンプレッサ223は、吸気通路2に設けられ、エンジン1に吸入される空気の加圧(圧縮)を行う。吸気通路2には、コンプレッサ223をバイパスするバイパス通路26が接続されており、バイパス通路26には、バイパス通路26を通過する空気の流量を調整するエアバイパス弁(以下「AB弁」という)27が設けられている。
排気通路10には、タービン221をバイパスするバイパス通路21が接続されており、バイパス通路21には、バイパス通路21を通過する排気の流量を調整するウエストゲート弁(以下「WG弁」という)24が設けられている。
WG弁24及びAB弁27は、ECU5aに接続されている。ECU5aは、第1実施形態のECU5と同一の制御を実行するとともに、WG弁24及びAB弁27の開度を制御し、ターボチャージャ22による過給の制御を行う。WG弁24及びAB弁27の開度を増加させるほど、過給圧(コンプレッサ下流側の圧力)は低下する。
図10は、本実施形態における過給制御を説明するためのフローチャートであり、輸送途中状態フラグFSHPが「0」である通常運転状態では、通常制御を実行し(ステップS51,S52)、輸送途中状態フラグFSHPが「1」であって車両100の輸送途中状態では、シッピングモード制御を実行する(ステップS53)。シッピングモード制御では、WG弁24及びAB弁27の開度を通常制御より増加させ、過給圧を低下させる制御が行われる。WG弁24及びAB弁27の開度を全開として過給が行われない状態としてもよい。
本実施形態によれば、車両100の輸送途中状態では、通常運転状態より過給圧を低下させるようにターボチャージャ22が制御されるので、アクセルペダルを踏み込んだときに吸気圧の上昇速度が通常運転状態に比べて低下する。その結果、駆動トルクの増加速度が抑制され、輸送途中状態での運転者の負担を軽減できる。
本実施形態では、ECU5a、WG弁24、及びAB弁27が過給機制御手段を構成する。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では車両100がエンジン1及びモータ61を原動機として備えるハイブリッド車両である例を示したが、本発明(請求項6の発明を除く)は、エンジンのみまたはモータのみを原動機として備える車両の制御装置にも適用可能である。また、運転者の加速意図を入力する装置としてはアクセルペダルに限らず、手動レバーによる入力装置なども使用可能であり、その場合には手動レバーの操作量が加速操作量として適用される。
また上述した実施形態では、車両100が輸送途中状態ではない通常状態において使用される通常変換テーブルは、検出されるアクセルペダル操作量APをそのまま制御アクセルペダル操作量APSPDRBXとするもの(図3、一点鎖線L3)としたが、これに限るものではなく、何らかの変換を行うもの、例えば図3に示す一点鎖線L3と破線L2の中間的な変化特性を有する変換テーブルであってもよい。
また上述した実施形態では、WG弁24及びAB弁27をともに備える内燃機関により駆動される車両を示したが、本発明は何れか一方のみを備える内燃機関により駆動される車両の制御装置にも適用可能である。
1,1a 内燃機関(原動機)
3 スロットル弁(駆動トルク制御手段)
5,5a 電子制御ユニット(駆動トルク制御手段、変換手段、輸送途中状態判定手段、学習手段、充電手段、過給機制御手段)
8 不揮発メモリ
10 クランク角センサ
12 アクセルセンサ(加速操作量検出手段)
13 車速センサ(車速検出手段)
24 ウエストゲート弁(過給機制御手段)
27 エアバイパス弁(過給機制御手段)
52 変速機
61 モータ(原動機、充電手段)
62 パワードライビングユニット(駆動トルク制御手段、充電手段)
63 高圧バッテリ

Claims (5)

  1. 原動機によって駆動される車両の駆動トルクを制御する駆動トルク制御手段を備える車両の制御装置において、
    前記車両の運転者の加速意図を示す加速操作量を検出する加速操作量検出手段と、
    前記加速操作量検出手段により検出される検出加速操作量を制御加速操作量に変換する変換手段と、
    前記車両が製造された工場から販売拠点への輸送途中にある輸送途中状態を判定する輸送途中状態判定手段とを備え、
    前記駆動トルク制御手段は、前記制御加速操作量が増加するほど前記駆動トルクが増加するように前記駆動トルク制御を行い、
    前記変換手段は、前記輸送途中状態において適用する輸送途中変換テーブルを有し、前記輸送途中状態判定手段により前記車両が前記輸送途中状態にあると判定されたときは、前記輸送途中変換テーブルを用いて前記変換を実行し、
    前記輸送途中変換テーブルは、前記輸送途中状態以外の通常運転状態において適用する通常変換テーブルと比べて、前記駆動トルクを減少させるように設定され
    前記車両の車速を検出する車速検出手段と、
    前記車速の変化に基づいて、前記車両の走行路面に存在し、車両走行負荷を増加させる段差に前記車両の前輪が到達した状態である段差到達状態を検出する段差到達状態検出手段とをさらに備え、
    前記変換手段は、前記輸送途中状態において前記段差到達状態が検出されたときは特定変換テーブルを用いて前記変換を実行し、
    前記特定変換テーブルは、前記輸送途中変換テーブルに比べて前記駆動トルクを増加させるように設定され、かつ前記通常変換テーブルと比べて前記駆動トルクを減少させるように設定されることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 原動機によって駆動される車両の駆動トルクを制御する駆動トルク制御手段を備える車両の制御装置において、
    前記車両の運転者の加速意図を示す加速操作量を検出する加速操作量検出手段と、
    前記加速操作量検出手段により検出される検出加速操作量を制御加速操作量に変換する変換手段と、
    前記車両が製造された工場から販売拠点への輸送途中にある輸送途中状態を判定する輸送途中状態判定手段とを備え、
    前記駆動トルク制御手段は、前記制御加速操作量が増加するほど前記駆動トルクが増加するように前記駆動トルクの制御を行い、
    前記変換手段は、前記輸送途中状態において適用する輸送途中変換テーブルを有し、前記輸送途中状態判定手段により前記車両が前記輸送途中状態にあると判定されたときは、前記輸送途中変換テーブルを用いて前記変換を実行し、
    前記輸送途中変換テーブルは、前記輸送途中状態以外の通常運転状態において適用する通常変換テーブルと比べて、前記駆動トルクを減少させるように設定され、
    前記原動機を含む車両駆動装置を構成する部品の特性ばらつきまたは前記部品の組み付け誤差に起因する制御パラメータのずれを補正するための学習を行う学習手段を備え、
    前記学習手段は、前記輸送途中状態において前記学習を実行することを特徴とする車両の制御装置。
  3. 原動機によって駆動される車両の駆動トルクを制御する駆動トルク制御手段を備える車両の制御装置において、
    前記車両の運転者の加速意図を示す加速操作量を検出する加速操作量検出手段と、
    前記加速操作量検出手段により検出される検出加速操作量を制御加速操作量に変換する変換手段と、
    前記車両が製造された工場から販売拠点への輸送途中にある輸送途中状態を判定する輸送途中状態判定手段とを備え、
    前記駆動トルク制御手段は、前記制御加速操作量が増加するほど前記駆動トルクが増加するように前記駆動トルクの制御を行い、
    前記変換手段は、前記輸送途中状態において適用する輸送途中変換テーブルを有し、前記輸送途中状態判定手段により前記車両が前記輸送途中状態にあると判定されたときは、前記輸送途中変換テーブルを用いて前記変換を実行し、
    前記輸送途中変換テーブルは、前記輸送途中状態以外の通常運転状態において適用する通常変換テーブルと比べて、前記駆動トルクを減少させるように設定され、
    前記原動機は過給機を備える内燃機関であり、
    前記過給機の作動を制御する過給機制御手段を備え、該過給機制御手段は、前記輸送途中状態では、前記通常運転状態より過給圧を低下させるように前記過給機を制御することを特徴とする車両の制御装置。
  4. 原動機によって駆動される車両の駆動トルクを制御する駆動トルク制御手段を備える車両の制御装置において、
    前記車両の運転者の加速意図を示す加速操作量を検出する加速操作量検出手段と、
    前記加速操作量検出手段により検出される検出加速操作量を制御加速操作量に変換する変換手段と、
    前記車両が製造された工場から販売拠点への輸送途中にある輸送途中状態を判定する輸送途中状態判定手段とを備え、
    前記駆動トルク制御手段は、前記制御加速操作量が増加するほど前記駆動トルクが増加するように前記駆動トルクの制御を行い、
    前記変換手段は、前記輸送途中状態において適用する輸送途中変換テーブルを有し、前記輸送途中状態判定手段により前記車両が前記輸送途中状態にあると判定されたときは、前記輸送途中変換テーブルを用いて前記変換を実行し、
    前記輸送途中変換テーブルは、前記輸送途中状態以外の通常運転状態において適用する通常変換テーブルと比べて、前記駆動トルクを減少させるように設定され、
    前記車両は、前記原動機として内燃機関及び電動機を備えるハイブリッド車両であり、
    前記電動機に電力を供給するバッテリを、前記機関によって駆動される発電機を用いて充電する充電手段を備え、該充電手段は、前記輸送途中状態においては、前記バッテリの充電状態がほぼ満充電状態に維持されるように前記充電を行うことを特徴とする車両の制御装置。
  5. 前記輸送途中変換テーブルは、前記検出加速操作量の変化量に対する前記制御加速操作量の変化量の比率が、前記検出加速操作量に応じて変化するように設定されており、前記検出加速操作量が増加するほど、前記比率が増加することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の車両の制御装置。
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