JP6372506B2 - 画像処理装置、画像処理システム、画像ファイル提供支援方法、およびコンピュータプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、用紙から画像をスキャンして画像ファイルを生成しユーザへ提供する技術に関する。
コピー、ネットワークプリント、ファックス、スキャン、および電子メールなどの機能を集約した画像処理装置が普及している。このような画像処理装置は、一般に、「複合機」、「MFP(Multi Function Peripherals)」、または「画像形成装置」などと呼ばれることがある。
さらに、スキャン機能と電子メール機能とを組み合わせて、Scan_To_電子メールの機能が実現される。この機能によると、用紙から画像を読み取って画像ファイルを生成し、その画像ファイルを電子メールに添付して指定の電子メールアドレスへ宛てて送信することができる。
しかし、サイズの大きい画像ファイルを添付して送信することが好まれないことがある。また、添付することができるファイルのサイズがメールサーバによって様々なので、複数の送信先へ同報送信する場合は、画像ファイルが一部のユーザへ届かないことがある。
そこで、画像ファイルを電子メールに添付する代わりに、画像ファイルを画像処理装置またはサーバに設けられている記憶領域(ボックス、フォルダ、ディレクトリなど)へ保存し、そのURL(Uniform Resource Locator)を電子メールの本文に記載して送信する機能が、用いられている。このような機能は、「Scan_To_URL」と呼ばれることがある。
また、画像のデータを複数のユーザで共有する技術として、次のような技術が提案されている。端末装置から複数のユーザで共有する共有画像データが、当該共有対象となる複数のユーザ(共有ユーザ)の通知宛先と共に、画像形成装置に送信される。画像形成装置は、送信される画像データを、端末装置から指定されたボックス番号のボックスに格納すると共に、前記通知宛先に格納した共有画像データの所在情報であるURLを通知する(特許文献1)。
特開2006−333388号公報
しかし、記憶領域には、それぞれ、アクセス権が設定されていることが多い。よって、Scan_To_URLによる画像ファイルの提供先のユーザに応じて、提供者は、画像ファイルを保存するのに好適な記憶領域を探さなければならない。つまり、提供先のユーザの全員が使用することができる記憶領域を探さなければならない。しかし、このような記憶領域を選択するのは、提供者にとって面倒である。
本発明は、このような問題点に鑑み、提供者が従来よりも容易にScan_To_URLを使用できるようにすることを、目的とする。
本発明の一形態に係る画像処理装置は、複数の記憶領域の中から送信先である複数のユーザの全員へアクセス権が与えられている特定記憶領域を検索する検索手段と、用紙から画像を読み取って画像ファイルを生成する画像取得手段と、前記画像ファイルを前記特定記憶領域へ保存する保存処理手段と、前記画像ファイルの保存場所およびファイル名を前記複数のユーザそれぞれへ通知する通知手段と、を有する。
好ましくは、前記検索手段によって前記特定記憶領域が見つからない場合に、前記複数のユーザの全員へのみアクセス権を与える記憶領域を前記特定記憶領域として生成する、生成手段、を有し、前記保存処理手段は、生成された前記特定記憶領域へ前記画像ファイルを保存する。
または、前記通知手段は、前記複数のユーザのうちの少なくとも1人が当該画像処理装置へログインする権限を有しない場合は、当該権限を有するユーザへのみ前記保存場所および前記ファイル名を通知する。
本発明によると、画像の提供者が従来よりも容易にScan_To_URLを使用することができる。
画像処理システムの全体的な構成の例を示す図である。 画像処理装置のハードウェア構成の例を示す図である。 画像処理装置の機能的構成の例を示す図である。 装置アクセス権データの例を示す図である。 ボックスアクセス権データの例を示す図である。 ジョブ受付画面の例を示す図である。 ユーザ登録画面の例を示す図である。 アクセス権指定画面の例を示す図である。 登録依頼画面の例を示す図である。 送信先追加画面の例を示す図である。 電子メールの本文の例を示す図である。 事例_1における各事項の状態の例を示す図である。 事例_2における各事項の状態の例を示す図である。 ボックスアクセス権データの例を示す図である。 事例_3における各事項の状態の例を示す図である。 事例_4における各事項の状態の例を示す図である。 事例_5における各事項の状態の例を示す図である。 ボックスアクセス権データの例を示す図である。 事例_6における各事項の状態の例を示す図である。 Scan_To_URLジョブの全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。 Scan_To_URLジョブの全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。 Scan_To_URLジョブの全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。 画像処理システムの全体的な構成の変形例を示す図である。 画像処理装置の機能的構成の変形例を示す図である。 アクセス権テーブルの例を示す図である。 ボックスアクセス権データの例を示す図である。 Scan_To_URLジョブの全体的な処理の流れの変形例を説明するフローチャートである。 Scan_To_URLジョブの全体的な処理の流れの変形例を説明するフローチャートである。 Scan_To_URLジョブの全体的な処理の流れの変形例を説明するフローチャートである。
〔第一の実施形態〕
図1は、画像処理システム4の全体的な構成の例を示す図である。図2は、画像処理装置1のハードウェア構成の例を示す図である。
画像処理システム4は、図1に示すように、画像処理装置1、サーバ2、および通信回線3などによって構成される。画像処理システム4は、画像に関する種々の処理を実行する。
画像処理システム4は複数のユーザによって共用される。各ユーザには、ユニークなユーザコードおよび電子メールアドレスが与えられている。
画像処理装置1およびサーバ2は、通信回線3を介して通信することができる。通信回線3として、インターネット、LAN(Local Area Network)、公衆回線、または専用線などが用いられる。
画像処理装置1は、コピー、ネットワークプリント、ファックス、スキャン、およびボックスなどの機能を集約した装置である。一般に、「複合機」または「MFP(Multi Function Peripherals)」などと呼ばれることがある。
ネットワークプリント機能は、パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、またはスマートフォンなどの端末装置から受信した画像データに基づいて画像を用紙に印刷するサービスである。「ネットワークプリンティング」または「PCプリント」などと呼ばれることもある。
ボックス機能は、ユーザごとに「ボックス」または「パーソナルボックス」などと呼ばれる記憶領域を与えておき、各ユーザが自分の記憶領域によって画像ファイルなどを保存し管理するためのサービスである。ボックスは、パーソナルコンピュータにおける「フォルダ」または「ディレクトリ」に相当する。
画像処理装置1は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、補助記憶装置10d、タッチパネルディスプレイ10e、操作キーパネル10f、NIC(Network Interface Card)10g、モデム10h、スキャンユニット10i、プリントユニット10j、およびフィニッシャ10kなどによって構成される。
タッチパネルディスプレイ10eは、ユーザに対するメッセージを示す画面、ユーザがコマンドまたは情報を入力するための画面、およびCPU10aが実行した処理の結果を示す画面などを表示する。また、タッチパネルディスプレイ10eは、タッチされた位置を示す信号をCPU10aへ送る。
操作キーパネル10fは、いわゆるハードウェアキーボードであって、テンキー、スタートキー、ストップキー、およびファンクションキーなどによって構成される。
NIC10gは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などのプロトコルによって端末装置などと通信を行う。
モデム10hは、ファクシミリ端末との間でG3などのプロトコルで画像データをやり取りする。
スキャンユニット10iは、プラテンガラスの上にセットされたシートに記されている画像を読み取って画像ファイルを生成する。
プリントユニット10jは、スキャンユニット10iによって読み取られた画像のほか、NIC10gまたはモデム10hによって端末装置またはファクシミリ端末などから受信した画像データに示される画像を用紙に印刷する。
フィニッシャ10kは、プリントユニット10jによって画像が印刷された用紙すなわち印刷物に対して仕上げの処理を行う。仕上げの処理は、印刷物をステープルで綴じる処理、印刷物にパンチ穴を開ける処理、または印刷物を折り曲げる処理などである。
ROM10cまたは補助記憶装置10dには、上述のコピーなどの機能を用いた種々の種類のジョブを実行するためのプログラムが記憶されている。
さらに、補助記憶装置10dには、Scan_To_URLジョブを実行するためのプログラム10P(図3参照)が記憶されている。
Scan_To_URLジョブは、用紙から画像を読み取って画像ファイルを生成し、その画像ファイルをボックスなどの記憶領域に保存し、その保存場所を示すURLを記載した電子メールを送信するジョブである。
これらのプログラムは、必要に応じてRAM10bにロードされ、CPU10aによって実行される。補助記憶装置10dとして、ハードディスクまたはSSD(Solid State Drive)などが用いられる。
さらに、補助記憶装置10dには、ボックスのための領域が設けられている。以下、この領域を「ボックス領域15」と記載する(図3参照)。また、各ボックスには、ユニークなボックスコードが付されている。ボックスコードは、フォルダ名およびディレクトリ名に相当する。ボックスのサイズは、予め決められている。つまり、保存することができるデータの量が、そのサイズに制限されている。
サーバ2は、ファイルを保存し、端末装置からの要求に応じてファイルを提供する。サーバ2として、NAS(Network Attached Storage)またはクラウドサーバなどが用いられる。
プログラム10Pによると、Scan_To_URLジョブによって複数のユーザへ画像ファイルを提供する際に送信者の負担を従来よりも軽減することができる。以下、この仕組みについて、説明する。
図3は、画像処理装置1の機能的構成の例を示す図である。図4は、装置アクセス権データ6Aの例を示す図である。図5は、ボックスアクセス権データ6Bの例を示す図である。図6は、ジョブ受付画面7Aの例を示す図である。図7は、ユーザ登録画面7Bの例を示す図である。図8は、アクセス権指定画面7Dの例を示す図である。図9は、登録依頼画面7Cの例を示す図である。図10は、送信先追加画面7Eの例を示す図である。図11は、電子メール6Eの本文の例を示す図である。
プログラム10Pによると、図3に示すジョブ受付部101、デバイス使用権限確認部102、第一の登録依頼部103、第二の登録依頼部104、第一のアクセス権登録部105、無権限ユーザ除外部106、ボックス検索部121、送信先追加部122、ボックス生成部123、ボックス選択部124、画像ファイル取得部131、第一の電子メール送信部132、第二のアクセス権登録部133、第二の電子メール送信部134、装置アクセス権記憶部141、およびボックスアクセス権記憶部142などの機能が画像処理装置1に実現される。
装置アクセス権記憶部141には、図4に示すように、ユーザごとの装置アクセス権データ6Aが記憶されている。装置アクセス権データ6Aには、次の項目の情報が示されている。
「ユーザコード」は、その装置アクセス権データ6Aに対応するユーザのユーザコードである。「デバイス使用権限」は、画像処理装置1へログインし画像処理装置1を使用する権限をそのユーザが有するか否かを示す。「有り」は、その権限を有することを意味し、「無し」は、有しないことを意味する。
「電子メールアドレス」は、そのユーザの電子メールアドレスである。「管理者権限」は、画像処理装置1を管理する権限をそのユーザが有するか否かを示す。「有り」は、その権限を有することを意味し、「無し」は、有しないことを意味する。
ボックスアクセス権記憶部142には、図5に示すように、ユーザごとのボックスアクセス権データ6Bが記憶されている。ボックスアクセス権データ6Bには、次の項目の情報が示されている。
「ユーザコード」は、そのボックスアクセス権データ6Bに対応するユーザのユーザコードである。「R/W」は、読取権および書込権の両方がそのユーザに与えられているボックスのボックスコードである。「R」は、読取権および書込権のうち読取権のみがそのユーザに与えられているボックスのボックスコードである。
なお、「読取権」は、ボックスに保存されているファイルを開いたりダウンロードしたりすることができる権限である。「書込権」は、ボックスに保存されているファイルを更新したり削除したりすることができる権限である。
ジョブ受付部101は、Scan_To_URLジョブの条件および指令を、画像の画像ファイルを提供しようとしているユーザ(以下、「送信者」と記載する。)から受け付ける処理を、次のように行う。
送信者は、自分のユーザコードを使用して画像処理装置1へログインする。そして、所定の操作を行う。
すると、ジョブ受付部101は、図6のようなジョブ受付画面7Aをタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
送信者は、画像ファイルの提供先であるユーザ(以下、「送信先ユーザ」と記載する。)のユーザコードをテキストボックス7A1またはテキストボックス7A2に入力する。ユーザコードを複数、入力することもできる。テキストボックス7A1およびテキストボックス7A2は、次のように使い分けられる。
画像ファイルを開く権限のみを、ある送信先ユーザに対して与えたい場合は、送信者は、その送信先ユーザのユーザコードをテキストボックス7A2に入力する。画像ファイルを開く権限だけでなく更新したり削除したりする権限をも、ある送信先ユーザに対して与えたい場合は、送信者は、その送信先ユーザのユーザコードをテキストボックス7A1に入力する。
さらに、送信者は、電子メールのタイトルをテキストボックス7A3に入力し、電子メールの本文をテキストボックス7A4に入力する。
また、送信者は、その画像が記された用紙をスキャンユニット10iにセットしておく。そして、実行ボタン7A5を押す。
すると、ジョブ受付部101は、テキストボックス7A1〜7A4に入力された内容をScan_To_URLジョブの条件として受け付けるとともに、Scan_To_URLジョブの指令を受け付ける。
デバイス使用権限確認部102は、テキストボックス7A1およびテキストボックス7A2のいずれかにユーザコードが入力された送信先ユーザがデバイス使用権限を有するか否かを、装置アクセス権記憶部141に記憶されている装置アクセス権データ6Aを確認することによって判別する。
具体的には、デバイス使用権限確認部102は、その送信先ユーザの装置アクセス権データ6Aの「デバイス使用権限」の値を確認し、「有り」である場合は、その送信先ユーザがデバイス使用権限を有すると判別する。一方、「無し」である場合は、有しないと判別する。
テキストボックス7A1およびテキストボックス7A2それぞれの入力されたユーザコードの個数の合計が複数である場合は、デバイス使用権限確認部102は、それぞれのユーザコードを有する送信先ユーザについて、デバイス使用権限の有無を判別する。
デバイス使用権限を有しないとデバイス使用権限確認部102よって判別されたユーザが1人でもいる場合は、第一の登録依頼部103または第二の登録依頼部104によって、次のように処理が行われる。
第一の登録依頼部103は、送信者の装置アクセス権データ6Aに管理者権限として「有り」が示される場合、すなわち、送信者が管理者権限を有する場合に、デバイス使用権限を有しない送信先ユーザ(以下、「無権限ユーザ」と記載する。)へ画像処理装置1のデバイス使用権限を与えるように、送信者に対して依頼する処理を行う。
具体的には、第一の登録依頼部103は、図7のようなユーザ登録画面7Bをタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
ここで、送信者は、無権限ユーザへデバイス使用権限を与える場合は、登録ボタン7B1を押す。デバイス使用権限を与えず無権限ユーザを送信先ユーザから除外する場合は、除外ボタン7B2を押す。登録ボタン7B1および除外ボタン7B2それぞれが押された後の処理については、後述する。
一方、第二の登録依頼部104は、送信者の装置アクセス権データ6Aの「管理者権限」の値が「無し」である場合、すなわち、送信者が管理者権限を有しない場合に、無権限ユーザへ画像処理装置1のデバイス使用権限を与えるように、管理者権限を有するユーザに対して依頼する処理を、次のように行う。
第二の登録依頼部104は、図8のような登録依頼画面7Cをタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
ここで、送信者は、無権限ユーザへのデバイス使用権限の付与を依頼する場合は、依頼ボタン7C1を押す。依頼せずに無権限ユーザを送信先ユーザから除外する場合は、除外ボタン7C2を押す。
依頼ボタン7C1が押されると、第二の登録依頼部104は、登録依頼メッセージを本文に記載した電子メール6Cを、管理者権限を有するユーザの電子メールアドレスに宛てて送信する。このユーザおよびこの電子メールアドレスは、「管理者権限」の値が「有り」である装置アクセス権データ6Aを検索することによって、特定することができる。登録依頼メッセージは、管理者権限を無権限ユーザへ与えるように促すメッセージである。
第一のアクセス権登録部105は、無権限ユーザへアクセス権を与えるための処理を次のように実行する。
第一のアクセス権登録部105は、ユーザ登録画面7Bにおいて登録ボタン7B1が押された場合に、図9のようなアクセス権指定画面7Dをタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
ここで、送信者は、無権限ユーザへ与えるアクセス権を次のように指定する。テキストボックス7D1には、読取権および書込権の両方を無権限ユーザへ与えるボックスのボックスコードを入力する。テキストボックス7D2には、読取権および書込権のうちの読取権のみを無権限ユーザへ与えるボックスのボックスコードを入力する。チェックボックス7D3を、無権限ユーザへ管理者権限を与える場合はオンにし、与えない場合はオフにする。そして、実行ボタン7D4を押す。なお、無権限ユーザへのアクセス権の付与は、必須ではない。
すると、第一のアクセス権登録部105は、無権限ユーザの装置アクセス権データ6Aの「デバイス使用権限」の値を「無し」から「有り」に更新する。チェックボックス7D3がオンである場合は、「管理者権限」の値が現在「無し」であれば、「有り」に更新する。
さらに、第一のアクセス権登録部105は、無権限ユーザのボックスアクセス権データ6B(図5参照)を新たに生成してボックスアクセス権記憶部142に記憶させる。このボックスアクセス権データ6Bの「R/W」には、テキストボックス7D1に入力されたボックスコードが示され、「R」には、テキストボックス7D2に入力されたボックスコードを示される。
電子メール6Cを受信したユーザは、送信者が画像処理装置1に対する作業を終えてScan_To_URLジョブが実行された後、画像処理装置1にログインする。
すると、第一のアクセス権登録部105は、アクセス権指定画面7Dをタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
ここで、このユーザは、上述の、送信者による操作と同様の操作をアクセス権指定画面7Dに対して行う。
そして、第一のアクセス権登録部105は、上述の通り、アクセス権指定画面7Dに対する操作の内容に応じて、送信先ユーザの装置アクセス権データ6Aおよびボックスアクセス権データ6Bを更新する。
除外ボタン7B2(図7参照)が押された場合および除外ボタン7C2(図8参照)が押された場合は、第一のアクセス権登録部105による処理は行われない。
無権限ユーザ除外部106は、次の場合に、ジョブ受付部101によって受け付けられた送信先ユーザから無権限ユーザを除外する。なお、除外したことを知らせるメッセージをタッチパネルディスプレイ10eに表示させてもよい。
送信者が管理者権限を有するが、送信者が無権限ユーザに対してアクセス権を与えなかった場合、つまり、除外ボタン7B2が押された場合に、無権限ユーザ除外部106は、無権限ユーザを除外する。また、送信者が管理者権限を有しない場合に、無権限ユーザを除外する。
送信者が無権限ユーザに対してアクセス権を与えた場合は、無権限ユーザは、除外されない。しかし、送信者が管理者権限を有しない場合は、Scan_To_URLジョブの実行を開始するまでに無権限ユーザに対してアクセス権を与えることができない。よって、上述の通り、無権限ユーザは、除外される。
以下、事例_1の前まで、送信先ユーザには無権限ユーザ除外部106によって除外された無権限ユーザが含まれないものとして、説明する。
ボックス検索部121は、画像ファイルに適したアクセス権(以下、「好適アクセス権」と記載する。)を送信先ユーザが有するボックスを、ボックスアクセス権データ6Bに基づいて検索する。送信先ユーザが複数ある場合は、好適アクセス権をすべての送信先ユーザが有する共通のボックスを検索する。
好適アクセス権は、次の通りである。ジョブ受付画面7A(図6参照)のテキストボックス7A1にユーザコードが入力された送信先ユーザつまり宛先(TO)に指定された送信先ユーザの好適アクセス権は、読取権および書込権の両方である。テキストボックス7A2にユーザコードが入力された送信先ユーザつまりカーボンコピー(CC)に指定された送信先ユーザの好適アクセス権は、読取権である。ボックス検索部121によると、次の3通りの結果が得られる。
第一に、送信先ユーザの全員に対して好適アクセス権が与えられているが他のいずれのユーザに対しても読取権も書込権も与えられていないボックスが、見つかる。つまり、送信先ユーザのみが使用することができるボックスが、見つかる。以下、このような結果を「第一の結果」と記載する。
第二に、送信先ユーザの全員に対して好適アクセス権が与えられており、かつ、他の少なくともいずれか1人のユーザに対しても少なくとも読取権が与えられているボックスが、見つかる。以下、このような結果を「第二の結果」と記載する。また、当該他のユーザを「追加候補ユーザ」と記載する。
第三に、送信先ユーザの全員に対して好適アクセス権が与えられているボックスが1つも見つからない。以下、このような結果を「第三の結果」と記載する。
送信先追加部122は、ボックス検索部121によって第二の結果が得られた場合に、追加候補ユーザを送信先ユーザとして追加する処理を次のように実行する。
送信先追加部122は、図10のような送信先追加画面7Eをタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
ここで、送信者は、追加候補ユーザを宛先(TO)の送信先ユーザとして追加する場合は、追加ボタン7E1を押す。追加候補ユーザをカーボンコピー(CC)の送信先ユーザとして追加する場合は、追加ボタン7E2を押す。追加しない場合は、非追加ボタン7E3を押す。
送信先追加部122は、追加ボタン7E1が押されると、宛先(TO)の送信先ユーザに追加候補ユーザを追加する。追加ボタン7E2が押されると、カーボンコピー(CC)の送信先ユーザに追加候補ユーザを追加する。非追加ボタン7E3が押された場合は、追加候補ユーザを追加しない。
追加候補ユーザが複数いる場合は、送信先追加部122は、1人ずつ、上述の処理を実行する。
以下、事例_1の前まで、送信先ユーザには、送信先追加部122によって追加された追加候補ユーザが含まれるものとして、説明する。
第二の結果が複数、得られる場合がある。つまり、送信先ユーザ以外のユーザに対してもアクセス権が与えられているボックスが複数見つかる場合がある。この場合は、送信先追加部122は、これらのボックスと各ボックスのアクセス権が与えられているユーザとを表示し、これらのボックスのうちの送信者が選択したボックスについて、上述の処理を行えばよい。
ボックス生成部123は、ボックス検索部121によって第二の結果が得られたが、追加候補ユーザ(複数の追加候補ユーザがいる場合は、少なくとも1人)が送信先追加部122によって送信先ユーザに追加されなかった場合、および、第三の結果が得られた場合に、送信先ユーザのみがアクセス権を有するボックスをボックス領域15に新たに生成する。
さらに、ボックス生成部123は、このボックスのボックスコードを発行し、このボックスのアクセス権として、宛先(TO)の送信先ユーザに対しては、読取権および書込権の両方を与える。カーボンコピー(CC)の送信先ユーザに対しては、読取権のみを与える。具体的には、このようにアクセス権が与えられるように、各ユーザのボックスアクセス権データ6B(図5参照)を更新する。
ボックス選択部124は、Scan_To_URLジョブの実行中に生成される画像ファイルを保存するボックスを次のように選択する。
ボックス検索部121によって第一の結果が得られ、かつ、見つかったボックスが1つだけの場合は、ボックス選択部124は、そのボックスを選択する。複数のボックスが見つかった場合は、これらのボックスのうちのいずれか1つを選択する。空き容量を重視する(優先する)ように設定されている場合は、これらのボックスのうちの最も空き容量の大きいものを選択すればよい。そうでない場合は、使用される頻度が最も多いものを選択すればよい。または、送信者に選択させてもよい。
ボックス生成部123によって新たなボックスが生成された場合は、ボックス選択部124は、このボックスを選択する。
または、ボックス検索部121によって第一の結果が得られなかったが、第二の結果が得られ、かつ、送信先追加部122によって追加候補ユーザ(複数の追加候補ユーザがいる場合は、全員)が送信先ユーザとして追加された場合は、ボックス選択部124は、見つかったボックスを選択する。ただし、複数のボックスが見つかった場合は、送信者が選択したボックスを選択する。
画像ファイル取得部131は、スキャンユニット10iに、セットされた用紙を読み取って画像ファイルを生成する処理を実行させる。これにより、画像ファイルが得られる。以下、この画像ファイルを「画像ファイル6D」と記載する。そして、画像ファイル6Dにユニークなファイル名を付し、ボックス選択部124によって選択されたボックスに画像ファイル6Dを保存させる。
第一の電子メール送信部132は、電子メール6Eを生成し、送信先ユーザそれぞれの電子メールアドレスに宛てて電子メール6Eを送信する。TOおよびCCのいずれで送信するのかは、送信者による上述の指定に従う。また、電子メールアドレスは、送信先ユーザの装置アクセス権データ6Aに示されている。
電子メール6Eのタイトルには、ジョブ受付部101によって受け付けられた内容(ジョブ受付画面7A(図6参照)のテキストボックス7A3に入力された内容)が示される。また、電子メール6Eの本文には、ジョブ受付部101によって受け付けられた内容(テキストボックス7A4に入力された内容)および画像ファイル取得部131によってボックスに保存された画像ファイル6DのURLが示される。
例えば、テキストボックス7A4に入力された内容が図11(A)に示す通りであり、画像処理装置1のホスト名が「mfp01」であり、画像ファイル6Dが「B002」というボックスコードのボックスに保存され、かつ、画像ファイル6Dのファイル名が「file001.pdf」である場合は、電子メール6Eの本文には、図11(B)のような内容が示される。
以上の処理によって、Scan_To_URLジョブの処理がほぼ、完了する。しかし、第二の登録依頼部104が、デバイス使用権限を無権限ユーザへ与えるように、管理者権限を有するユーザに対して依頼した場合は、この時点においては、無権限ユーザの電子メールアドレスへ電子メールが送信されていない。この場合は、無権限ユーザが、ジョブ受付部101によって受け付けられた送信先ユーザから除外されるからである。
そこで、第二のアクセス権登録部133および第二の電子メール送信部134は、無権限ユーザのために次のように処理を実行する。
第一の電子メール送信部132によって電子メール6Eが送信された後、管理者権限を有するユーザが画像処理装置1へログインし、無権限ユーザへアクセス権を与える操作をアクセス権指定画面7D(図9参照)に対して行うと、上述の通り、第一のアクセス権登録部105によって無権限ユーザへデバイス使用権限が与えられる。つまり、無権限ユーザの装置アクセス権データ6A(図4参照)の「デバイス使用権限」の値が「有り」に更新される。
さらに、第二のアクセス権登録部133は、無権限ユーザへボックスのアクセス権を与える処理を次のように実行する。
無権限ユーザがジョブ受付画面7A(図6参照)において宛先(TO)に指定された場合は、第二のアクセス権登録部133は、画像ファイル6Dが保存されたボックスの読取権および書込権の両方を無権限ユーザへ与える。つまり、無権限ユーザのボックスアクセス権データ6B(図5参照)の「R/W」に、このボックスのボックスコードを追記する。
または、無権限ユーザがカーボンコピー(CC)に指定された場合は、第二のアクセス権登録部133は、このボックスの読取権のみを無権限ユーザへ与える。つまり、このボックスアクセス権データ6Bの「R」に、このボックスのボックスコードを追記する。
そして、第二の電子メール送信部134は、無権限ユーザの電子メールアドレスへ宛てて、電子メール6Eを送信する。TOおよびCCのいずれで送信するのかは、送信者による上述の指定に従う。また、電子メールアドレスは、無権限ユーザの装置アクセス権データ6Aに示されている。
なお、無権限ユーザが複数いる場合は、第二のアクセス権登録部133および第二の電子メール送信部134は、それぞれの無権限ユーザについて、上述の処理を行う。
ユーザは、自分の端末装置で電子メール6Eを受信し、電子メール6Eの本文に記載されるURLに基づいて画像処理装置1へアクセスし、自分に与えられているアクセス権の範囲で画像ファイル6Dを使用することができる。
次に、ジョブ受付画面7Aにおいて送信者が入力した具体的な事例を用いて、各部の処理を説明する
〔事例_1〕
図12は、事例_1における各事項の状態の例を示す図である。
事例_1では、次の状態における、画像処理装置1の各部(図3参照)の処理について説明する。
図12(A)に示すように、テキストボックス7A1およびテキストボックス7A2のそれぞれにユーザコードが入力される。入力された時点において、図12(B)に示すように、装置アクセス権データ6Aが装置アクセス権記憶部141に記憶されており、図12(C)に示すように、ボックスアクセス権データ6Bがボックスアクセス権記憶部142に記憶されている。
デバイス使用権限確認部102は、5人のユーザそれぞれのユーザコードが入力されると、各ユーザの装置アクセス権データ6Aを確認することによって、テキストボックス7A1に入力された各ユーザコードを有する各ユーザおよびテキストボックス7A2に入力された各ユーザコードを有する各ユーザがデバイス使用権限を有すると、判別する。
デバイス使用権限を有しないユーザが1人も指定されていないので、第一の登録依頼部103、第二の登録依頼部104、第一のアクセス権登録部105、および無権限ユーザ除外部106による処理は実行されない。
ボックス検索部121は、5人のユーザ(送信先ユーザ)全員が好適アクセス権を有するボックスをボックスアクセス権データ6Bに基づいて検索する。
本例では、ボックス検索部121は、「A001」、「A002」、および「A003」の各ユーザコードをそれぞれ有する3人の送信先ユーザに対して読取権および書込権の両方が与えられ、かつ、「A004」および「A005」の各ユーザコードをそれぞれ有する2人の送信先ユーザに対して読取権のみが与えられているボックスを検索する。すると、「B002」のボックスコードを有するボックスが見つかる。
ボックス選択部124は、5人の送信先ユーザ以外のいずれのユーザもこのボックスを使用することができないと判別する。そして、ボックス検索部121によって見つけられたボックスを選択する。送信先追加部122およびボックス生成部123による処理は実行されない。
画像ファイル取得部131は、画像ファイル6Dを取得する処理を実行し、画像ファイル6Dをこのボックスに保存させる。
そして、第一の電子メール送信部132は、電子メール6Eを生成し、装置アクセス権データ6Aに基づいて5人の送信先ユーザそれぞれの電子メールアドレスへ宛てて送信する。
〔事例_2〕
図13は、事例_2における各事項の状態の例を示す図である。図14は、ボックスアクセス権データ6Bの例を示す図である。事例_2では、次の状態における、画像処理装置1の各部の処理について説明する。
図13(A)に示すように、テキストボックス7A1およびテキストボックス7A2のそれぞれにユーザコードが入力される。入力される内容は、事例_1と同様である。
入力された時点において、図13(B)に示すように、事例_1と同様に装置アクセス権データ6Aが装置アクセス権記憶部141に記憶されている。図13(C)に示すように、ボックスアクセス権データ6Bがボックスアクセス権記憶部142に記憶されているが、「A003」のユーザコードを有するユーザのボックスアクセス権データ6Bの内容が事例_1の場合とは異なる。
デバイス使用権限確認部102は、事例_1の場合と同様に、テキストボックス7A1に入力された各ユーザコードを有する各ユーザおよびテキストボックス7A2に入力された各ユーザコードを有する各ユーザがデバイス使用権限を有すると、判別する。
デバイス使用権限を有しないユーザが1人も指定されていないので、第一の登録依頼部103、第二の登録依頼部104、第一のアクセス権登録部105、および無権限ユーザ除外部106による処理は実行されない。
ボックス検索部121は、5人のユーザ(送信先ユーザ)全員が好適アクセス権を有するボックスをボックスアクセス権データ6Bに基づいて検索する。検索の対象は、事例_1の場合と同様である。
しかし、本例では、5人の送信先ユーザの全員が好適アクセス権を有するボックスは、見つからない。例えば、「B003」のボックスコードのボックスについては、4人の送信先ユーザが好適アクセス権を有するが、残りの1人の送信先ユーザが好適アクセス権を有しない。他のボックスについても同様に、少なくとも1人の送信先ユーザが好適アクセス権を有しない。
そこで、ボックス生成部123は、5人の送信先ユーザの全員が好適アクセス権を有するボックスを新たに生成し、ボックスコード(本例では、「B007」)を発行する。さらに、テキストボックス7A1およびテキストボックス7A2それぞれに入力された内容に合わせて、図14のように、5人の送信先ユーザそれぞれのボックスアクセス権データ6Bを、このボックスのボックスコードが示されるように更新する。
ボックス選択部124は、ボックス生成部123によって生成されたボックスを選択する。
画像ファイル取得部131は、画像ファイル6Dを取得する処理を実行し、画像ファイル6Dをこのボックスに保存させる。
そして、第一の電子メール送信部132は、電子メール6Eを生成し、装置アクセス権データ6Aに基づいて5人の送信先ユーザそれぞれの電子メールアドレスへ宛てて送信する。
〔事例_3〕
図15は、事例_3における各事項の状態の例を示す図である。事例_3では、次の状態における、画像処理装置1の各部の処理について説明する。
図15(A)に示すように、テキストボックス7A1およびテキストボックス7A2のそれぞれにユーザコードが入力される。入力される内容は、事例_1と同様である。事例_3では、送信者のユーザコードは「A007」であるものとする。
入力された時点において、図15(B)に示すように、装置アクセス権データ6Aが装置アクセス権記憶部141に記憶されているが、「A003」のユーザコードを示す装置アクセス権データ6Aの内容が事例_1の場合とは異なる。図15(C)に示すように、ボックスアクセス権データ6Bがボックスアクセス権記憶部142に記憶されているが、「A003」のユーザコードを示すボックスアクセス権データ6Bは記憶されていない。
デバイス使用権限確認部102は、事例_1の場合と同様に、5人のユーザそれぞれの装置アクセス権データ6Aを確認する。しかし、その結果、事例_1の場合とは異なり、5人のユーザのうち「A003」のユーザコードを有するユーザのみデバイス使用権限が与えられていないと判別する。
そこで、第一の登録依頼部103および第二の登録依頼部104のうちのいずれかが、このユーザ(無権限ユーザ)のための処理を次のように実行する。
送信者の装置アクセス権データ6Aには、送信者が管理者権限を有していることが示されている。よって、第一の登録依頼部103が処理を実行する。
第一の登録依頼部103は、ユーザ登録画面7B(図7参照)をタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
送信者は、デバイス使用権限を無権限ユーザに与える場合は、登録ボタン7B1を押す。デバイス使用権限を与えず、無権限ユーザへ画像を提供しない場合は、除外ボタン7B2を押す。
登録ボタン7B1が押された場合は、第一のアクセス権登録部105は、アクセス権指定画面7D(図9参照)をタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
ここで、送信者は、無権限ユーザに与える、ボックスのアクセス権をテキストボックス7D1またはテキストボックス7D2に指定し、管理者権限を与えるか否かをチェックボックス7D3に指定する。そして、実行ボタン7D4を押す。
すると、第一のアクセス権登録部105は、無権限ユーザの装置アクセス権データ6Aの「デバイス使用権限」の値を「有り」に更新する。さらに、指定された内容に応じてこの装置アクセス権データ6Aを更新するとともに、無権限ユーザのボックスアクセス権データ6Bを生成しボックスアクセス権記憶部142に記憶させる。
その後、ボックス検索部121、送信先追加部122、ボックス生成部123、ボックス選択部124、画像ファイル取得部131、および第一の電子メール送信部132は、事例_1および事例_2のいずれかの場合と同様に、処理を行う。
すなわち、「B003」のボックスのアクセス権として読取権および書込権の両方が第一のアクセス権登録部105によって無権限ユーザに与えられた場合は、5人の送信先ユーザの全員が好適アクセス権を有するが、他のいずれのユーザも使用することができないボックスが、ボックス検索部121によって見つけられる。よって、事例_1と同様に処理が行われる。そうでない場合は、事例_2と同様に処理が行われる。
一方、除外ボタン7B2が押された場合は、第一のアクセス権登録部105による処理は行われない。この場合に、無権限ユーザ除外部106は、無権限ユーザを5人の送信先ユーザから除外する。これにより、送信ユーザは、図15(D)のように宛先(TO)およびカーボンコピー(CC)が指定された場合と同様になる。
ボックス検索部121は、4人の送信先ユーザの全員が好適アクセス権を有するボックスを検索する。その結果、全員が好適アクセス権を有するが他のいずれのユーザも使用することができないボックスを見つける。
ボックス選択部124は、このボックスを選択する。画像ファイル取得部131は、画像ファイル6Dを取得し、このボックスに保存させる。そして、第一の電子メール送信部132は、電子メール6Eを生成し、4人の送信先ユーザそれぞれの電子メールアドレスへ宛てて送信する。
〔事例_4〕
図16は、事例_4における各事項の状態の例を示す図である。事例_4では、次の状態における、画像処理装置1の各部の処理について説明する。
図16に示すように、事例_4における状態は、事例_3における状態と同様である。送信者のユーザコードも、事例_3の場合と同様に、「A007」である。ただし、図16(B)の通り、送信者は、管理者権限を有しない。
デバイス使用権限確認部102は、事例_3の場合と同様に、5人のユーザそれぞれの装置アクセス権データ6Aを確認することによって、5人のユーザのうち「A003」のユーザコードを有するユーザのみデバイス使用権限が与えられていないと判別する。
そこで、第一の登録依頼部103および第二の登録依頼部104のうちのいずれかが、このユーザ(無権限ユーザ)のための処理を次のように実行する。
送信者の装置アクセス権データ6Aには、送信者が管理者権限を有していないことが示されている。よって、第二の登録依頼部104が処理を実行する。
第二の登録依頼部104は、登録依頼画面7C(図8参照)をタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
送信者は、無権限ユーザへデバイス使用権限を与える場合は、登録ボタン7B1を押す。デバイス使用権限を与えず無権限ユーザを送信先ユーザから除外する場合は、除外ボタン7B2を押す。
登録ボタン7B1が押された場合は、第二の登録依頼部104は、管理者権限を有するユーザすなわち「A001」のユーザコードを有するユーザの電子メールアドレスへ宛てて電子メール6Cを送信する。
無権限ユーザ除外部106は、登録ボタン7B1および除外ボタン7B2のどちらが押されたかに関わらず、無権限ユーザを5人の送信先ユーザから除外する。
ボックス検索部121は、4人の送信先ユーザの全員が好適アクセス権を有するボックスを検索する。その結果、全員が好適アクセス権を有するが他のいずれのユーザも使用することができないボックスを見つける。
ボックス選択部124は、このボックスを選択する。画像ファイル取得部131は、画像ファイル6Dを取得し、このボックスに保存させる。そして、第一の電子メール送信部132は、電子メール6Eを生成し、4人の送信先ユーザそれぞれの電子メールアドレスへ宛てて送信する。
電子メール6Cを受信したユーザ(管理者)が画像処理装置1にログインすると、第一のアクセス権登録部105は、アクセス権指定画面7D(図9参照)をタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
ここで、管理者は、無権限ユーザに与える、ボックスのアクセス権をテキストボックス7D1またはテキストボックス7D2に指定し、管理者権限を与えるか否かをチェックボックス7D3に指定する。そして、実行ボタン7D4を押す。
すると、第一のアクセス権登録部105は、無権限ユーザの装置アクセス権データ6Aの「デバイス使用権限」の値を「有り」に更新する。さらに、指定された内容に応じてこの装置アクセス権データ6Aを更新するとともに、無権限ユーザのボックスアクセス権データ6Bを生成しボックスアクセス権記憶部142に記憶させる。
さらに、第二のアクセス権登録部133は、無権限ユーザが宛先(TO)およびカーボンコピー(CC)のいずれに指定されたかに応じて、このボックスアクセス権データ6Bを、画像ファイル6Dが保存されたボックスのボックスコードが示されるように更新する。
そして、第二の電子メール送信部134は、電子メール6Eを無権限ユーザの電子メールアドレスへ宛てて送信する。
〔事例_5〕
図17は、事例_5における各事項の状態の例を示す図である。図18は、ボックスアクセス権データ6Bの例を示す図である。事例_5では、次の状態における、画像処理装置1の各部の処理について説明する。
図17(A)に示すように、テキストボックス7A1およびテキストボックス7A2のそれぞれにユーザコードが入力される。入力された時点において、図17(B)に示すように、装置アクセス権データ6Aが装置アクセス権記憶部141に記憶されている。図17(C)に示すように、ボックスアクセス権データ6Bがボックスアクセス権記憶部142に記憶されている。
デバイス使用権限確認部102は、事例_1の場合と同様に、テキストボックス7A1に入力された各ユーザコードを有する各ユーザおよびテキストボックス7A2に入力された各ユーザコードを有する各ユーザがデバイス使用権限を有すると、判別する。
デバイス使用権限を有しないユーザが1人も指定されていないので、第一の登録依頼部103、第二の登録依頼部104、第一のアクセス権登録部105、および無権限ユーザ除外部106による処理は実行されない。
ボックス検索部121は、5人のユーザ(送信先ユーザ)全員が好適アクセス権を有するボックスをボックスアクセス権データ6Bに基づいて検索する。検索の対象は、事例_1の場合と同様である。すると、「B006」のボックスコードを有するボックスが見つかる。
しかし、このボックスは、5人の送信先ユーザだけでなく、「A007」のユーザコードを有するユーザも使用することができる。
このような場合に、送信先追加部122は、送信先追加画面7E(図10参照)をタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
ここで、送信者は、追加ボタン7E1、追加ボタン7E2、および非追加ボタン7E3のいずれかを押す。
送信先追加部122は、追加ボタン7E1が押されると、宛先(TO)の送信先ユーザに追加候補ユーザを追加する。これにより、送信ユーザは、図17(D)のように宛先(TO)およびカーボンコピー(CC)が指定された場合と同様になる。追加ボタン7E2が押されると、カーボンコピー(CC)の送信先ユーザに追加候補ユーザを追加する。
このように追加ボタン7E1または7E2が押されると、送信先ユーザは、6人になる。非追加ボタン7E3が押された場合は、追加候補ユーザは、追加されない。
追加ボタン7E1または追加ボタン7E2が押された場合は、ボックス選択部124は、ボックス検索部121によって見つけられたボックスを選択する。
画像ファイル取得部131は、画像ファイル6Dを取得する処理を実行し、画像ファイル6Dをこのボックスに保存させる。
そして、第一の電子メール送信部132は、電子メール6Eを生成し、装置アクセス権データ6Aに基づいて6人の送信先ユーザそれぞれの電子メールアドレスへ宛てて送信する。
一方、非追加ボタン7E3が押された場合は、ボックス生成部123は、5人の送信先ユーザの全員が好適アクセス権を有するボックスを新たに生成し、ボックスコード(本例では、「B007」)を発行する。以下、事例_2の場合と同様に、5人の送信先ユーザそれぞれのボックスアクセス権データ6Bを、このボックスのボックスコードが示されるように更新する。これにより、各送信先ユーザのボックスアクセス権データ6Bは、図18に示すように更新される。
ボックス選択部124は、ボックス生成部123によって生成されたボックスを選択する。
画像ファイル取得部131は、画像ファイル6Dを取得する処理を実行し、画像ファイル6Dをこのボックスに保存させる。
そして、第一の電子メール送信部132は、電子メール6Eを生成し、装置アクセス権データ6Aに基づいて5人の送信先ユーザそれぞれの電子メールアドレスへ宛てて送信する。
〔事例_6〕
図19は、事例_6における各事項の状態の例を示す図である。事例_6では、次の状態における、画像処理装置1の各部の処理について説明する。
図19(A)に示すように、テキストボックス7A1およびテキストボックス7A2のそれぞれにユーザコードが入力される。入力された時点において、図19(B)に示すように、装置アクセス権データ6Aが装置アクセス権記憶部141に記憶されている。図19(C)に示すように、ボックスアクセス権データ6Bがボックスアクセス権記憶部142に記憶されている。各ボックスの空き容量は、図19(D)に示す通りである。
デバイス使用権限確認部102は、テキストボックス7A1に入力された各ユーザコードを有する各ユーザおよびテキストボックス7A2に入力された各ユーザコードを有する各ユーザがデバイス使用権限を有すると、判別する。
デバイス使用権限を有しないユーザが1人も指定されていないので、第一の登録依頼部103、第二の登録依頼部104、第一のアクセス権登録部105、および無権限ユーザ除外部106による処理は実行されない。
ボックス検索部121は、3人のユーザ(送信先ユーザ)全員が好適アクセス権を有するボックスをボックスアクセス権データ6Bに基づいて検索する。すると、「B002」のボックスコードのボックスおよび「B003」のボックスコードのボックスが見つかる。両ボックスとも、3人の送信先ユーザ以外は使用することができない。
そこで、ボックス選択部124は、空き容量を重視するように設定されている場合は、2つのボックスのうちの空き容量の多いボックス、つまり、「B003」のボックスコードのボックスを選択する。
画像ファイル取得部131は、画像ファイル6Dを取得する処理を実行し、画像ファイル6Dをこのボックスに保存させる。
そして、第一の電子メール送信部132は、電子メール6Eを生成し、装置アクセス権データ6Aに基づいて5人の送信先ユーザそれぞれの電子メールアドレスへ宛てて送信する。
図20〜図22は、Scan_To_URLジョブの全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
次に、画像処理装置1がScan_To_URLジョブを実行する際の処理の流れを、図20〜図22のフローチャートを参照しながら説明する。
プログラム10Pによると、図20〜図22のフローチャートに示す手順で処理が実行される。
画像処理装置1は、送信者がログインし所定の操作を行うと、ジョブ受付画面7A(図6参照)を表示する(図20の#11)。
送信者が送信先ユーザのユーザコードなどをジョブ受付画面7Aへ入力すると、画像処理装置1は、それを受け付ける(#12)。
画像処理装置1は、入力されたユーザコードを有する送信先ユーザがデバイス使用権限を有するか否かをチェックする(#13)。
送信先ユーザのうちの1人でもデバイス使用権限を有しない場合は(#14でNo)、画像処理装置1は、送信者が管理者権限を有するのであれば(#15でYes)、ユーザ登録画面7B(図7参照)を表示する(#16)。
登録ボタン7B1が押された場合は(#17でYes)、画像処理装置1は、アクセス権指定画面7Dを表示する(#18)。そして、アクセス権指定画面7Dに対して送信者が行った操作に基づいて、デバイス使用権限を有しない(無権限ユーザ)に対してデバイス使用権限などを付与する処理を行う(#19)。
除外ボタン7B2が押された場合は(#17でNo)、画像処理装置1は、送信先ユーザから無権限ユーザを除外する(#20)。
送信者が管理者権限を有しないのであれば(#15でNo)、画像処理装置1は、登録依頼画面7C(図8参照)を表示する(#21)。
依頼ボタン7C1が押された場合は(#22でYes)、画像処理装置1は、管理者権限を有するユーザの電子メールアドレスへ宛てて電子メール6Cを送信し(#23)、送信先ユーザから無権限ユーザを除外する(#24)。除外ボタン7C2が押された場合は(#22でNo)、電子メール6Cを送信することなく、送信先ユーザから無権限ユーザを除外する(#24)。
画像処理装置1は、送信先ユーザ(除外された無権限ユーザは含まない。)の全員が好適アクセス権を有するボックスを検索する(#25)。
このようなボックスとして、送信先ユーザのみが使用することができるボックスが1つだけ見つかった場合は(#26でYes、図21の#27でYes、#28でYes)、画像処理装置1は、画像ファイルの保存先としてそのボックスを選択する(#29)。複数見つかった場合は(#28でNo)、容量を重視するように設定されていれば(#30でYes)、空き容量が最も多いボックスを選択する(#31)。設定されていなければ(#30でNo)、他の事項に基づいて、例えば、使用頻度が最も高いボックスを選択する(#32)。
全員が好適アクセス権を有するボックスとして、送信先ユーザ以外のユーザも使用することができるボックスが見つかった場合は(#26でYes、#27でNo)、画像処理装置1は、送信先追加画面7E(図10参照)を表示する(図22の#33)。
追加ボタン7E1または追加ボタン7E2が押された場合は(#34でYes)、画像処理装置1は、そのボックスを使用することができるユーザ(追加候補ユーザ)を送信先ユーザに追加するとともに(#35)、そのボックスを選択する(#36)。さらに、どちらのボタンが押されたかに応じて、その追加候補ユーザに対して、そのボックスのアクセス権を与える(#37)。
非追加ボタン7E3が押された場合は(#34でNo)、画像処理装置1は、新たなボックスを生成し(#38)、送信先ユーザに対してそのボックスの好適アクセス権を付与する(#39)。そして、そのボックスを選択する(#40)。
ステップ#25の結果、送信先ユーザ(除外された無権限ユーザは含まない。)の全員が好適アクセス権を有するボックスが見つからなかった場合も(#26でNo)、画像処理装置1は、新たなボックスを生成し(#38)、送信先ユーザに対してそのボックスの好適アクセス権を付与する(#39)。そして、そのボックスを選択する(#40)。
画像処理装置1は、用紙をスキャンして画像ファイル6Dを生成し(#41)、ステップ#29、#31、#32、#36、または#39で選択したボックスに保存する(#42)。
そして、画像処理装置1は、ステップ#12で受け付けた本文に画像ファイル6DのURLを追記し(#43)、本文などを示す電子メール6E生成し送信先ユーザそれぞれの電子メールアドレスへ宛てて送信する(#44)。
その後、管理者権限を有するユーザが画像処理装置1へログインすると、ステップ#23においてこのユーザの電子メールアドレスへ宛てて電子メール6Cを送信した場合、つまり、このユーザへ無権限ユーザへのアクセス権の付与を依頼した場合は(#45でYes)、画像処理装置1は、アクセス権指定画面7Dを表示する(#46)。アクセス権指定画面7Dに対してユーザが行った操作に基づいて、ステップ#24で除外した無権限ユーザに対してデバイス使用権限などを付与する処理を行う(#47)。
そして、ステップ#39で送信した電子メール6Eを、この無権限ユーザの電子メールアドレスに宛てて送信する(#48)。
なお、アクセス権指定画面7Dは、ログイン後に管理者が承認のための操作を行った場合に表示させてもよい。管理者がこの操作を行わなかった場合は、ステップ#46〜#48の処理は、スキップされる。
第一の実施形態によると、送信者が従来よりも容易にScan_To_URLを使用することができる。
第一の実施形態では、画像ファイル6Dを、画像処理装置1に設けられたボックスに保存したが、サーバ2に設けられたフォルダに保存してもよい。この場合は、図3に示した各部は、ボックスの代わりにフォルダを適宜、サーバ2に生成し、ボックスの代わりにフォルダを対象として処理を行えばよい。
〔第二の実施形態〕
図23は、画像処理システム4の全体的な構成の変形例を示す図である。図24は、画像処理装置1の機能的構成の変形例を示す図である。図25は、アクセス権テーブル6Fの例を示す図である。図26は、ボックスアクセス権データの例を示す図である。
図23に示すように、第二の実施形態においては、画像処理システム4に複数台の画像処理装置1が設けられている。そして、送信者が操作している画像処理装置1のデバイス使用権限を送信先ユーザのうちの少なくとも1人が有していなければ、この画像処理装置1と同じグループに所属する他の画像処理装置1のうちの、すべての送信先ユーザがデバイス使用権限を有する1台へ、画像ファイル6Dを保存する。
以下、これらの画像処理装置1のうちの4台が1つのグループにグループ化されている場合を例に、Scan_To_URLジョブの処理について説明する。各画像処理装置1を、「画像処理装置1A」、「画像処理装置1B」、「画像処理装置1C」、および「画像処理装置1D」と区別して記載する。第一の実施形態と重複する点については、説明を省略する。
画像処理装置1A〜1Dのそれぞれの補助記憶装置10dには、プログラム10Pの代わりにプログラム10Qが記憶されている。
プログラム10Qによると、図24に示すジョブ受付部151、デバイス使用権限確認部152、第一の登録依頼部153、第二の登録依頼部154、第一のアクセス権登録部155、無権限ユーザ除外部156、ボックス検索部161、送信先追加部162、ボックス生成部163、ボックス選択部164、画像ファイル取得部171、第一の電子メール送信部172、第二のアクセス権登録部173、第二の電子メール送信部174、代行デバイス選出部181、ジョブ代行指令部182、装置アクセス権記憶部191、およびボックスアクセス権記憶部192などの機能が画像処理装置1に実現される。
装置アクセス権記憶部191は、図25のように、4台の画像処理装置1それぞれに対してアクセス権テーブル6Fが設けられている。以下、画像処理装置1A、画像処理装置1B、画像処理装置1C、および画像処理装置1Dそれぞれのアクセス権テーブル6Fを「アクセス権テーブル6F1」、「アクセス権テーブル6F2」、「アクセス権テーブル6F3」、および「アクセス権テーブル6F4」と区別して記載する。
アクセス権テーブル6F1には、ユーザごとに、装置アクセス権データ6Aとして、画像処理装置1Aを使用する権限を有するか否かを示すデータが格納されている。アクセス権テーブル6F2、6F3、および6F4にも同様に、ユーザごとに、装置アクセス権データ6Aとして、画像処理装置1B、1C、および1Dをそれぞれ使用する権限を有するか否かを示すデータが格納されている。
ボックスアクセス権記憶部192には、ボックスアクセス権記憶部142(図3、図5参照)と同様に、ユーザごとのボックスアクセス権データ6Bが記憶されている。例えば、画像処理装置1Aのボックスアクセス権記憶部192には、図26のように、画像処理装置1Aを使用する権限を有するユーザごとのボックスアクセス権データ6Bが記憶されている。
ジョブ受付部151は、ジョブ受付部101と同様に、Scan_To_URLジョブの条件および指令を送信者から受け付ける処理を実行する。
デバイス使用権限確認部152は、デバイス使用権限確認部102と同様に、各送信先ユーザがデバイス使用権限を有するか否かを判別する。ただし、装置アクセス権記憶部191の、この画像処理装置1自身のアクセス権テーブル6Fに格納されている装置アクセス権データ6Aに基づいて判別する。
すべての送信先ユーザがデバイス使用権限を有するとデバイス使用権限確認部152によって判別された場合は、ボックス検索部161、送信先追加部162、ボックス生成部163、ボックス選択部164、画像ファイル取得部171、および第一の電子メール送信部172が、それぞれ、ボックス検索部121、送信先追加部122、ボックス生成部123、ボックス選択部124、画像ファイル取得部131、および第一の電子メール送信部132と同様の処理を行う。
送信先ユーザのうちの1人でもデバイス使用権限を有しないとデバイス使用権限確認部152によって判別された場合は、次のように処理が行われる。
代行デバイス選出部181は、Scan_To_URLジョブを代行させるのに好ましい他の画像処理装置1(以下、「代行デバイス」と記載する)を次のように選出する。
代行デバイス選出部181は、すべての送信先ユーザへデバイス使用権限を与えている他の画像処理装置1を、各アクセス権テーブル6Fに格納されている、各送信先ユーザの装置アクセス権データ6Aに基づいて選出する。選出した他の画像処理装置1へ、送信先ユーザの全員が好適アクセス権を有するボックスが設けられているか否かを問い合わせる。そして、選出した他の画像処理装置1のうちの、そのようなボックスがあると回答してきた画像処理装置1を、代行デバイスとして選出する。
例えば、画像処理装置1Aの代行デバイス選出部181は、「A001」のユーザコードを有するユーザ、「A002」のユーザコードを有するユーザ、および「A003」のユーザコードを有するユーザが送信先ユーザであり、かつ、各アクセス権テーブル6Fに格納されている装置アクセス権データ6Aが図25の通りである場合は、画像処理装置1Bおよび画像処理装置1Cを選出し、画像処理装置1Bおよび画像処理装置1Cへ問い合わせる。そして、送信先ユーザの全員が好適アクセス権を有するボックスが設けられている旨の回答を画像処理装置1Bのみから受信したのであれば、画像処理装置1Bを代行デバイスとして選出する。
ジョブ代行指令部182は、Scan_To_URLジョブを実行するように、代行デバイス選出部181によって代行デバイスとして選出された他の画像処理装置1に対して指令する。この際に、画像ファイル取得部171に画像ファイル6Dを取得させる。そして、ジョブ受付部151によって受け付けられた条件および実行の指令を示す指令データ6Gを画像ファイル6Dとともに、当該他の画像処理装置1へ送信する。
なお、複数台の他の画像処理装置1が代行デバイスとして代行デバイス選出部181によって選出された場合は、ランダムに1台を選択し、Scan_To_URLジョブを実行するように指令する。または、スペックの最も高い1台を選択し、指令する。または、実行待ちのジョブがない1台を選択し、指令する。または、問合せの条件に合うボックスのうち空き容量が最も多いボックスまたは使用頻度の最も高いボックスを有する1台を選択し、指令してもよい。
または、代行デバイス選出部181は、すべての送信先ユーザへデバイス使用権限を与えている他の1台または複数台の画像処理装置1を選出できたが、送信先ユーザの全員が好適アクセス権を有するボックスが当該他の1台または複数台の画像処理装置1のいずれにも設けられていない場合も、当該他の1台または複数台の画像処理装置1のうちの1台を代行デバイスとして選出してもよい。
他の画像処理装置1が選出されなかった場合は、第一の登録依頼部153、第二の登録依頼部154、および第一のアクセス権登録部155、無権限ユーザ除外部156が、第一の登録依頼部103、第二の登録依頼部104、第一のアクセス権登録部105、および無権限ユーザ除外部106と同様の処理を行う。
ボックス検索部161は、各送信先ユーザがデバイス使用権限を有するとデバイス使用権限確認部152によって判別された場合および他の画像処理装置1から指令データ6Gが送信されてきた場合に、ボックス検索部121と同様に、好適アクセス権をすべての送信先ユーザが有するボックスを検索する。また、他の画像処理装置1から問合せがあった場合に、このようなボックスを検索し、当該他の画像処理装置1へ回答する。
送信先追加部162、ボックス生成部163、ボックス選択部164、画像ファイル取得部171、第一の電子メール送信部172、第二のアクセス権登録部173、および第二の電子メール送信部174は、送信先追加部122、ボックス生成部123、ボックス選択部124、画像ファイル取得部131、第一の電子メール送信部132、第二のアクセス権登録部133、および第二の電子メール送信部134と同様に処理を実行する。
ただし、画像ファイル取得部131は、画像ファイル6Dおよび指令データ6Gが他の画像処理装置1から送信されてきた場合は、スキャンをスキャンユニット10iに実行させない代わりに、この画像ファイル6Dを保存する。
つまり、プログラム10Qによると、画像処理装置1は、送信先ユーザすべてに対して自らのデバイス使用権限を与えている場合は、自らの補助記憶装置10dに設けられているボックスに画像ファイル6Dを保存する。そうでない場合は、送信先ユーザすべてに対してデバイス使用権限を与えている他の画像処理装置1にScan_To_URLジョブを代行させる。ただし、画像ファイル6Dは、画像処理装置1自身によって生成され、当該他の画像処理装置1へ送信される。
これにより、当該他の画像処理装置1の補助記憶装置10dに設けられているボックスに画像ファイル6Dが保存される。
図27〜図29は、Scan_To_URLジョブの全体的な処理の流れの変形例を説明するフローチャートである。
次に、第二の実施形態における、画像処理装置1がScan_To_URLジョブを実行する際の処理の流れを、図27〜図29のフローチャートを参照しながら説明する。
プログラム10Qによると、図27〜図29のフローチャートに示す手順で処理が実行される。
図27〜図29において、画像処理装置1は、送信者がログインし所定の操作を行うと、第一の実施形態のステップ#11〜13(図20〜図22参照)と同様に、送信先ユーザの受付および送信先ユーザのデバイス使用権限の有無のチェックなどを行う(#51〜#53)。
送信先ユーザのうちの1人でも画像処理装置1のデバイス使用権限を有しない場合は(#54でNo)、画像処理装置1は、他の画像処理装置1の中から好適デバイスを次のように選出する。
画像処理装置1は、すべての送信先ユーザへデバイス使用権限を与えている他の画像処理装置1を選出する(#55)。
選出に成功した場合は(#56でYes)、画像処理装置1は、選出した他の画像処理装置1のそれぞれへ、送信先ユーザの全員が好適アクセス権を有するボックスが設けられているか否かを問い合わせる(#57)。
そして、画像処理装置1は、このようなボックスが設けられている他の画像処理装置1を優先的に、好適デバイスとして選出する(#58)。
画像処理装置1は、用紙をスキャンして画像ファイル6Dを生成し、好適デバイスとして選出した他の画像処理装置1へ、Scan_To_URLジョブの指令とともに画像ファイル6Dを送信する(#59)。
すべての送信先ユーザへデバイス使用権限を与えている他の画像処理装置1が1台もない場合(#56でNo)、および、すべての送信先ユーザが画像処理装置1のデバイス使用権限を有する場合は(#54でYes)、第一の実施形態の場合と同様に、画像処理装置1が自ら、Scan_To_URLジョブのすべての処理を実行する(#60〜#93)。
また、ステップ#51〜#93の処理と並行して、画像処理装置1は、他の画像処理装置1からの問合せまたは指令に対して応答する処理を次のように行う。
画像処理装置1は、他の画像処理装置1から、送信先ユーザの全員が好適アクセス権を有するボックスが設けられているか否かを問い合わせられた場合は(#94でYes)、画像処理装置1自身にそのようなボックスがあるか否かをチェックし(#95)、当該他の画像処理装置1へ回答する(#96)。
または、画像処理装置1は、他の画像処理装置1から、Scan_To_URLジョブの指令とともに画像ファイル6Dを受信した場合は(#97でYes)、ステップ#25へ進み、第一の実施形態のステップ#25〜#48と同様の処理を実行する(#70〜#93)。ただし、既に画像ファイル6Dを取得しているので、ステップ#86の処理をスキップし、ステップ#87においては、この画像ファイル6Dを保存する。
第一の実施形態では、画像処理装置1は、ステップ#25において見つかったボックスを送信先ユーザ以外のユーザも使用することができる場合は、このユーザを送信先ユーザとして追加するか否かを送信者に選択させたが、無条件に追加してもよい。第二の実施形態においても、同様である。
第一の実施形態では、送信者が管理者権限を有しない場合は、管理者権限を有する他のユーザに対して、無権限ユーザへのデバイス使用権限の付与を依頼した。そして、当該他のユーザは、画像処理装置1へログインした際に、付与の操作を行った。しかし、付与の操作を、端末装置などを用いて遠隔的に行ってもよい。第二の実施形態においても同様である。
第一の実施形態では、画像処理装置1は、送信先ユーザの指定を受け付けた後で画像のスキャンを行ったが、先にスキャンを行ってから指定を受け付けてもよい。第二の実施形態においても、同様である。
その他、画像処理システム4、画像処理装置1、サーバ2の全体または各部の構成、処理の内容、処の理順序、画面の構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
1 画像処理装置
4 画像処理システム
10i スキャンユニット(ファイル生成手段)
103 第一の登録依頼部(依頼手段)
104 第二の登録依頼部(依頼手段)
121 ボックス検索部(特定手段)
123 ボックス生成部(領域生成手段)
131 画像ファイル取得部(保存処理手段)
132 第一の電子メール送信部(通知手段)
134 第二の電子メール送信部(通知手段)
6D 画像ファイル
6E 電子メール

Claims (34)

  1. 用紙上の画像をスキャンして保存可能な画像処理装置であって、
    前記用紙から前記画像をスキャンして画像ファイルを生成するファイル生成手段と、
    前記画像ファイルを共有する複数のユーザを操作者に指定させる指定手段と、
    複数の記憶領域の中から前記複数のユーザの全員へアクセス権が与えられている特定記憶領域を特定する特定手段と、
    前記画像ファイルを前記特定記憶領域へ保存する保存処理手段と、
    前記画像ファイルの保存場所を示す情報を前記複数のユーザそれぞれへ通知する通知手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記特定手段は、前記複数のユーザのそれぞれと前記複数の記憶領域それぞれのアクセス権との関係を示すアクセス権管理データに基づいて前記特定記憶領域を特定する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記特定手段によって前記特定記憶領域が見つからない場合に、前記複数のユーザの全員へのみアクセス権を与える記憶領域を前記特定記憶領域として新たに生成する、領域生成手段、を有し、
    前記保存処理手段は、生成された前記特定記憶領域へ前記画像ファイルを保存する、
    請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記通知手段は、前記複数のユーザのうちの少なくとも1人が当該画像処理装置へログインする権限を有しない場合は、当該権限を有しないユーザを当該複数のユーザから除外し、当該権限を有するユーザへのみ前記情報を通知する、
    請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 前記複数のユーザは、提供者によって指定されたユーザであって、
    前記通知手段は、前記複数のユーザのうちの前記権限を有しないユーザを除外する操作を前記提供者が行った場合は、前記権限を有するユーザへのみ前記情報を通知する、
    請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記複数のユーザのうちの少なくとも1人が当該画像処理装置へログインする権限を有しない場合に、当該権限を有しないユーザへ当該権限を与えるように管理者へ依頼する、依頼手段、
    を有し、
    前記通知手段は、前記権限を有しないユーザへ当該権限を与えられた場合に、前記情報を通知する、
    請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 前記特定記憶領域のアクセス権が前記複数のユーザ以外の第二のユーザへも与えられている場合に、前記複数のユーザの全員にのみアクセス権を与える記憶領域を第二の特定記憶領域として生成する、生成手段、
    を有し、
    前記保存処理手段は、前記生成手段によって生成された前記第二の特定記憶領域へ前記画像ファイルを保存する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記通知手段は、前記特定記憶領域のアクセス権が前記複数のユーザ以外の第二のユーザへも与えられている場合に、当該第二のユーザへも前記情報を通知する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  9. 前記複数のユーザは、提供者によって指定されたユーザであって、
    前記通知手段は、前記第二のユーザを追加する操作を前記提供者が行った場合に、当該第二のユーザへ前記情報を通知する、
    請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記保存処理手段は、前記特定記憶領域が複数特定された場合は、当該複数の特定記憶領域のうちの前記複数のユーザにのみアクセス権が与えられるもののうちの空き容量が最も大きいものへ、前記画像ファイルを保存する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  11. 前記保存処理手段は、前記特定記憶領域が複数特定された場合は、当該複数の特定記憶領域のうちの前記複数のユーザにのみアクセス権が与えられるもののうちの使用される頻度が最も高いものへ、前記画像ファイルを保存する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  12. 前記複数の記憶領域は、当該画像処理装置および当該画像処理装置と接続可能な他の1つまたは複数の画像処理装置のうちの少なくとも1つに設けられている、
    請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の画像処理装置。
  13. 前記複数の記憶領域は、当該画像処理装置に備わる記憶装置に設けられている、
    請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 前記複数の記憶領域は、当該画像処理装置と通信することができる他の装置に設けられている、
    請求項12に記載の画像処理装置。
  15. 当該画像処理装置および前記他の1つまたは複数の画像処理装置は、予め1つのグループとして登録されており、
    前記複数の記憶領域の少なくとも1つは、前記他の1つまたは複数の画像処理装置のうちのいずれかに設けられている、
    請求項12に記載の画像処理装置。
  16. 前記特定手段は、前記複数の記憶領域の中から前記特定記憶領域が見つからない場合に、予めグループとして登録された他の複数の画像処理装置がそれぞれ有する記憶領域の中から前記特定記憶領域を特定する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  17. 請求項1ないし請求項16のいずれかに記載の画像処理装置を複数備える画像処理システムであって、
    前記複数の画像処理装置のそれぞれは、
    前記複数のユーザのうちの少なくとも1人が当該画像処理装置へログインする権限を有しない場合に他の画像処理装置へ前記画像ファイルを送信する送信手段、を有し、
    前記特定手段は、前記複数のユーザのそれぞれと前記複数の画像処理装置それぞれのアクセス権との関係を示す第一の管理データに基づき、前記複数のユーザの全員がアクセス権を有する画像処理装置を前記他の複数の画像処理装置の中から選択し、当該選択した画像処理装置が有する複数の記憶領域の中から、当該選択された画像処理装置における前記複数のユーザそれぞれと当該複数の記憶領域それぞれのアクセス権との関係を示す第二の管理データに基づき、前記特定記憶領域を特定し、
    前記送信手段は、前記選択された画像処理装置が有する前記特定記憶領域へ前記画像ファイルを保存するために、当該画像ファイルを当該選択された画像処理装置へ送信する、
    ことを特徴とする画像処理システム。
  18. 用紙上の画像をスキャンして保存する画像保存方法であって、
    前記用紙から前記画像をスキャンして画像ファイルを生成し、
    前記画像ファイルを共有する複数のユーザを操作者に指定させ、
    複数の記憶領域の中から前記複数のユーザの全員へアクセス権が与えられている特定記憶領域を特定し、
    前記画像ファイルを前記特定記憶領域へ保存し、
    前記画像ファイルの保存場所を示す情報を前記複数のユーザそれぞれへ通知する、
    ことを特徴とする画像ファイル提供支援方法。
  19. 用紙上の画像をスキャンするスキャナを備える画像処理装置に用いられるコンピュータプログラムであって、
    前記画像処理装置に、
    前記用紙から前記画像をスキャンして画像ファイルを生成するファイル生成処理を実行させ、
    前記画像ファイルを共有する複数のユーザを操作者に指定させる指定処理を実行させ、
    複数の記憶領域の中から前記複数のユーザの全員へアクセス権が与えられている特定記憶領域を特定する特定処理を実行させ、
    前記画像ファイルを前記特定記憶領域へ保存する保存処理を実行させ、
    前記画像ファイルの保存場所を示す情報を前記複数のユーザそれぞれへ通知する通知処理を実行させる、
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
  20. 前記特定処理は、前記複数のユーザのそれぞれと前記複数の記憶領域それぞれのアクセス権との関係を示すアクセス権管理データに基づいて前記特定記憶領域を特定する処理である、
    請求項19に記載のコンピュータプログラム。
  21. 前記特定処理によって前記特定記憶領域が見つからない場合に、前記複数のユーザの全員へのみアクセス権を与える記憶領域を前記特定記憶領域として新たに生成する領域生成処理を、前記画像処理装置に実行させる、
    請求項19または請求項20に記載のコンピュータプログラム。
  22. 前記通知処理は、前記複数のユーザのうちの少なくとも1人が当該画像処理装置へログインする権限を有しない場合は、当該権限を有しないユーザを当該複数のユーザから除外し、当該権限を有するユーザへのみ前記情報を通知する処理である、
    請求項19ないし請求項21のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
  23. 前記複数のユーザは、提供者によって指定されたユーザであって、
    前記通知処理は、前記複数のユーザのうちの前記権限を有しないユーザを除外する操作を前記提供者が行った場合は、前記権限を有するユーザへのみ前記情報を通知する処理である、
    請求項22に記載のコンピュータプログラム。
  24. 前記複数のユーザのうちの少なくとも1人が当該画像処理装置へログインする権限を有しない場合に、当該権限を有しないユーザへ当該権限を与えるように管理者へ依頼する依頼処理を、前記画像処理装置に実行させ、
    前記権限を有しないユーザへ当該権限を与えられた場合に、前記通知処理を前記画像処理装置に実行させる、
    請求項19ないし請求項21に記載のコンピュータプログラム。
  25. 前記特定記憶領域のアクセス権が前記複数のユーザ以外の第二のユーザへも与えられている場合に、前記複数のユーザの全員にのみアクセス権を与える記憶領域を第二の特定記憶領域として生成する領域生成処理を、前記画像処理装置に実行させ、
    前記保存処理は、前記第二の特定記憶領域へ前記画像ファイルを保存する処理である、
    請求項19に記載のコンピュータプログラム。
  26. 前記通知処理は、前記特定記憶領域のアクセス権が前記複数のユーザ以外の第二のユーザへも与えられている場合に、当該第二のユーザへも前記情報を通知する処理である、
    請求項19に記載のコンピュータプログラム。
  27. 前記複数のユーザは、提供者によって指定されたユーザであって、
    前記通知処理は、前記第二のユーザを追加する操作を前記提供者が行った場合に、当該第二のユーザへ前記情報を通知する処理である、
    請求項26に記載のコンピュータプログラム。
  28. 前記保存処理は、前記特定記憶領域が複数特定された場合は、当該複数の特定記憶領域のうちの前記複数のユーザにのみアクセス権が与えられるもののうちの空き容量が最も大きいものへ、前記画像ファイルを保存する処理である、
    請求項19に記載のコンピュータプログラム。
  29. 前記保存処理は、前記特定記憶領域が複数特定された場合は、当該複数の特定記憶領域のうちの前記複数のユーザにのみアクセス権が与えられるもののうちの使用される頻度が最も高いものへ、前記画像ファイルを保存する処理である、
    請求項19に記載のコンピュータプログラム。
  30. 前記複数の記憶領域は、当該画像処理装置および当該画像処理装置と接続可能な他の1つまたは複数の画像処理装置のうちの少なくとも1つに設けられている、
    請求項19ないし請求項29のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
  31. 前記複数の記憶領域は、当該画像処理装置に備わる記憶装置に設けられている、
    請求項30に記載のコンピュータプログラム。
  32. 前記複数の記憶領域は、当該画像処理装置と通信することができる他の装置に設けられている、
    請求項30に記載のコンピュータプログラム。
  33. 当該画像処理装置および前記他の1つまたは複数の画像処理装置は、予め1つのグループとして登録されており、
    前記複数の記憶領域の少なくとも1つは、前記他の1つまたは複数の画像処理装置のうちのいずれかに設けられている、
    請求項30に記載のコンピュータプログラム。
  34. 前記特定処理は、前記複数の記憶領域の中から前記特定記憶領域が見つからない場合に、予めグループとして登録された他の複数の画像処理装置がそれぞれ有する記憶領域の中から前記特定記憶領域を特定する処理である、
    請求項19に記載のコンピュータプログラム。
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