JP6372252B2 - 研磨装置、及び研磨物品の製造方法 - Google Patents

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本発明は、研磨装置、及び研磨物品の製造方法に関する。
板ガラス等の被研磨物の表面における平滑性は、研磨機を用いて研磨されることで高められる。特許文献1には、搬送用のコンベアと研磨機とを備えた研磨装置が開示されている。特許文献1の研磨装置は、コンベア上の板状体をコンベアベルトに保持させるためにコンベアに向けて板状体を押圧するロールを備えている。
特開平10−034503号公報
ところで、搬送用のコンベアと研磨機とを備えた研磨装置において、コンベア上の板状体をコンベアに向けて押圧するロールは、例えば、板状体上に存在する研磨屑の凝集物や砥粒の凝集物を板状体に押し付ける場合がある。これにより、例えば、板状体の研磨面の均一性に影響を及ぼしたり、板状体の主面に欠陥を生じさせたり、板状体を破損させたりするおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンベア上で研磨される板状体をコンベアに向けて好適に押圧することの可能な研磨装置、及び研磨物品の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する研磨装置用のロールは、板状体を搬送可能なコンベアと、前記コンベア上の前記板状体を研磨する研磨機と、を備えた研磨装置に用いられる研磨装置用のロールであって、前記ロールは、前記コンベア上に載置された板状体を前記コンベアに向けて押圧するように配置して用いられるものであり、弾性材料から構成される外周層を有する。
この構成によれば、研磨装置用のロールの外周層を構成する弾性材料は、板状体上に存在する研磨屑の凝集物や砥粒の凝集物が押し込まれるように変形し易い。これにより、板状体に対して凝集物が押圧される力を緩和させることが容易となる。
上記研磨装置用のロールにおいて、前記ロールの外周層は、前記板状体の搬送方向に直交する幅方向において前記板状体の中間部分のみを押圧するように構成されていることが好ましい。
板状体の幅方向における両側部分やコーナー部分は、荷重を要因として比較的破損又は変形し易い部分である。上記構成によれば、板状体の両側部分における破損又は変形を抑制する点で有利である。
上記研磨装置用のロールにおいて、前記ロールの外周層は、前記板状体の搬送方向に直交する幅方向において前記板状体の両側部分のみを押圧するように構成されていることが好ましい。
この構成によれば、板状体の幅方向における中間部分とロールとの間は、板状体を研磨する際に用いられる研磨用スラリーの流通路となる。
上記研磨装置用のロールにおいて、前記ロールの外周層は、前記ロールの周方向に延在する溝又は離間部を有することが好ましい。
この構成によれば、ロールの外周層がより変形し易くなる。
上記課題を解決する研磨装置は、板状体を搬送可能なコンベアと、前記コンベア上の前記板状体を研磨する研磨機とを備える研磨装置であって、前記板状体を前記コンベアに向けて押圧するロールとして、上記研磨装置用のロールを備える。
上記研磨装置は、板状体を搬送可能なコンベアと、前記コンベア上の前記板状体を研磨する研磨機とを備える研磨装置であって、前記板状体を前記コンベアに向けて押圧するロールを備え、前記ロールは、弾性材料から構成される外周層を有し、前記研磨機は、第1研磨機と、前記第1研磨機の下流に配置される第2研磨機とを備え、前記第1研磨機と前記第2研磨機との間には、前記外周層が前記板状体の搬送方向に直交する幅方向における前記板状体の中間部分のみ又は両側部分のみを押圧するように構成された部分押圧ロールと、前記外周層が前記板状体の前記幅方向における前記板状体の全体にわたって押圧するように構成された全幅押圧ロールとが配置されていることが好ましい。
この構成によれば、全幅押圧ロールは、板状体がコンベアで搬送される際に、板状体上の研磨用スラリーや研磨屑が下流の第2研磨機へ向けて搬送されることを抑制する。このため、第2研磨機によって板状体を研磨する際の研磨精度を高めることが容易となる。
上記課題を解決する研磨物品の製造方法は、板状体を搬送可能なコンベア上で前記板状体を研磨することで研磨物品を得る研磨物品の製造方法であって、前記板状体がロールにより前記コンベアに向けて押圧されながら研磨される研磨工程を有し、前記ロールとして、上記研磨装置用のロールを用いる。
本発明によれば、コンベア上で研磨される板状体をコンベアに向けて好適に押圧することが可能となる。
第1実施形態における研磨装置を示す概略側面図である。 研磨装置の概略平面図である。 第2実施形態における研磨装置の要部を示す概略平面図である。 第3実施形態における研磨装置の要部を示す概略平面図である。
(第1実施形態)
以下、研磨装置用のロール、研磨装置、研磨物品の製造方法の第1実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張して示す場合がある。また、各部分の寸法比率についても、実際と異なる場合がある。
まず、研磨装置の全体構成について説明する。
図1に示すように、研磨装置11は、板状体Pを搬送可能なコンベア12と、コンベア12上の板状体Pを研磨する第1研磨機13及び第2研磨機14とを備えている。
コンベア12は、コンベア用ロール12a,12bと、そのコンベア用ロール12a,12bに架け渡された無端状のコンベアベルト12cとを備えている。コンベア用ロール12a,12bの少なくとも一方は、回転駆動される駆動ロールとして構成される。コンベア12は、コンベア12上の板状体Pを図1に矢印で示す搬送方向X(下流側)に搬送することが可能である。コンベアベルト12cにおいて板状体Pを載置する載置面は、例えば、弾性材料から構成される。なお、図示を省略するが、コンベア12は、コンベアベルト12c上からの荷重を受け止める支持部材を備えている。
第1研磨機13は、研磨装置11の上流側に配置されている。第2研磨機14は、第1研磨機13の下流に配置され、コンベア12で搬送される板状体Pは、第1研磨機13によって研磨された後、第2研磨機14で研磨される。
第1研磨機13は、板状体Pの上面に接する研磨パッドと、研磨パッドを回転駆動させる回転駆動機構とを備えている。研磨パッドと板状体Pとの間には、研磨用スラリーが供給され、研磨用スラリーに含まれる砥粒と研磨パッドとにより、板状体Pの上流側の上面が研磨される。第2研磨機14についても第1研磨機13と同様の機構を有し、この第2研磨機14によって板状体Pの下流側の上面が研磨される。なお、第1研磨機13及び第2研磨機14の少なくとも一方は、例えば、遊星歯車機構を有し、複数の研磨パッドを遊星歯車機構により同時に回転駆動する研磨機であってもよい。
研磨装置11は、第1研磨機13の上流(搬送方向Xとは反対側)において第1研磨機13と隣り合って配置される上流側ロール15と、第1研磨機13の下流(搬送方向X側)において第1研磨機13と隣り合って配置される下流側ロール16とを備えている。上流側ロール15及び下流側ロール16は、板状体Pをコンベア12に向けて押圧することで、コンベア12(コンベアベルト12c)に板状体Pが保持される。
研磨装置11は、第2研磨機14の上流及び下流においても、上流側ロール17及び下流側ロール18を備えている。このように研磨装置11は、第1研磨機13と、その第1研磨機13に隣り合う上流側ロール15及び下流側ロール16を備えた第1研磨部11a、並びに、第2研磨機14に隣り合う上流側ロール17及び下流側ロール18を備えた第2研磨部11bを有している。
本実施形態の研磨装置11は、さらに第1研磨部11aと第2研磨部11bとの間に配置される研磨部間ロール19を備えている。換言すると、第1研磨機13と第2研磨機14との間には、第1研磨機13に対応した下流側ロール16と、第2研磨機14に対応した上流側ロール17と、その下流側ロール16と上流側ロール17との間に配置された研磨部間ロール19が備えられている。
次に、上記研磨装置用のロールの詳細について説明する。
図2に示すように、第1研磨機13に対応した上流側ロール15は、例えば、ステンレス鋼等の金属材料から構成される軸芯15aと、軸芯15aの外周面に設けられた外周層15bとを備えている。この外周層15bは、弾性材料(例えば、ゴム系材料)から構成されている。上流側ロール15は、その外周層15bがコンベア12上の板状体Pに接触される。
外周層15bを構成する弾性材料としては、例えば、天然又は合成ゴム、エラストマー等が挙げられる。弾性材料の硬度は、デュロメータタイプAの硬度においてA50以下であることが好ましい。また、弾性材料の硬度は、デュロメータタイプAの硬度においてA25以上であることが好ましい。デュロメータタイプAの硬度の測定方法は、JIS K6253−3に規定されている。外周層15bの厚さは、例えば、1〜20mm程度である。
第1研磨機13に対応した上流側ロール15の外周層15bは、図2に示す板状体Pの搬送方向Xに直交する幅方向Yにおいて板状体Pの中間部分のみを押圧するように構成されている。換言すると、上流側ロール15の外周層15bは、板状体Pの幅方向Yにおける両側部分を押圧しないように構成されている。上流側ロール15の外周層15bの幅方向Yにおける寸法は、板状体Pの全幅の寸法に対して50%以上、90%以下の範囲であることが好ましい。
第1研磨機13に対応した下流側ロール16、並びに第2研磨機14に対応した上流側ロール17及び下流側ロール18についても、第1研磨機13に対応した上流側ロール15と同様に、それぞれ軸芯16a,17a,18aと外周層16b,17b,18bとを有している。
研磨部間ロール19については、第1研磨機13に対応した上流側ロールと同様に、軸芯19a及び外周層19bを有している。但し、研磨部間ロール19の外周層19bは、板状体Pの幅方向Yにおける全体にわたって押圧するように構成されている。
以上のように、第1研磨機13に対応した上流側ロール15及び下流側ロール16、並びに、第2研磨機14に対応した上流側ロール17及び下流側ロール18は、板状体Pを幅方向Yにおいて部分的に押圧する部分押圧ロールである。一方、研磨部間ロール19は、板状体Pの幅方向Yの全体にわたって押圧する全幅押圧ロールである。
第1研磨機13に対応した上流側ロール15及び下流側ロール16、第2研磨機14に対応した上流側ロール17及び下流側ロール18、並びに研磨部間ロール19は、付勢手段によって板状体Pに向けて付勢されてもよい。付勢手段としては、例えば、ばね、流体圧シリンダー等が挙げられる。
全幅押圧ロールである研磨部間ロール19が板状体Pを押圧する線圧は、部分押圧ロールである上流側ロール15,17及び下流側ロール16,18が板状体Pを押圧する線圧よりも低いことが好ましい。
なお、第1研磨機13に対応した上流側ロール15及び下流側ロール16、第2研磨機14に対応した上流側ロール17及び下流側ロール18、並びに研磨部間ロール19は、自身をモータ等の駆動源により回転駆動させてもよいし、コンベア12のコンベアベルト12c(コンベア用ロール12a,12b)に従動させてもよい。
次に、研磨物品の製造方法について説明する。
研磨物品の製造方法は、板状体Pを搬送可能なコンベア12上で板状体Pを研磨することで研磨物品を得る方法である。この製造方法は、板状体Pが上述した研磨用ロールによりコンベア12に向けて押圧されながら研磨される研磨工程を有する。
板状体Pは、コンベアベルト12cと第1研磨機13に対応した上流側ロール15とにより挟持されながら搬送方向Xへ向けて搬送される。続いて、コンベアベルト12c上の板状体Pは、第1研磨機13に対応した下流側ロール16、研磨部間ロール19、第2研磨機に対応した上流側ロール17及び下流側ロール18の順に挟持される。このとき、板状体Pは、第1研磨機13及び第2研磨機14の順に研磨される。なお、板状体Pの研磨は、板状体Pをコンベア12で移動させながら行ってもよいし、板状体Pの搬送を一時的に停止して行ってもよい。
板状体Pの研磨には、常法にしたがって研磨用スラリーが用いられる。研磨装置11の第1研磨部11aで用いる研磨用スラリーは、第2研磨部11bで用いられる研磨用スラリーと同じ種類のものを用いてもよいし、異なる種類のものを用いてもよい。研磨用スラリーは、第1研磨機13及び第2研磨機14の備える研磨パッドの中央部分から研磨パッドと板状体Pの間に供給される。なお、第1研磨機13の備える研磨パッドは、第2研磨機14の備える研磨パッドと同じ種類のものを用いてもよいし、異なる種類のものを用いてもよい。
次に、研磨装置用のロール、研磨装置11、及び研磨物品の製造方法の主要な作用について説明する。
例えば、第1研磨機13に対応した上流側ロール15は、弾性材料から構成される外周層15bを有している。このように構成された上流側ロール15は、コンベア12に向けて板状体Pを押圧する。このとき、上流側ロール15の外周層15bを構成する弾性材料は、板状体P上に存在する研磨屑の凝集物や砥粒の凝集物が押し込まれるように変形し易い。これにより、板状体Pに対して凝集物が押圧される力を緩和させることが容易となる。こうした作用は、第1研磨機13に対応した下流側ロール16、第2研磨機14に対応した上流側ロール17及び下流側ロール18、並びに、研磨部間ロール19においても同様に発揮される。
以上詳述した実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1)例えば、第1研磨機13に対応した上流側ロール15は、板状体Pを搬送可能なコンベア12と、コンベア12上の板状体Pを研磨する第1研磨機13とを備えた研磨装置11に用いられる。この上流側ロール15は、コンベア12上に載置された板状体Pをコンベア12に向けて押圧するように配置して用いられるものであり、弾性材料から構成される外周層15bを有している。
この構成によれば、板状体Pに対して研磨屑等の凝集物が押圧される力を緩和させることが容易となる。これにより、コンベア12上で研磨される板状体Pをコンベア12に向けて好適に押圧することが可能となる。したがって、板状体Pを研磨して得られる研磨物品の品質を安定させることが容易となる。こうした効果は、第1研磨機13に対応した下流側ロール16、第2研磨機14に対応した上流側ロール17及び下流側ロール18、並びに、研磨部間ロール19においても同様に発揮される。
(2)板状体Pの幅方向Yにおける両側部分やコーナー部分は、荷重を要因として比較的破損又は変形し易い部分である。この点、例えば、第1研磨機13に対応した上流側ロール15の外周層15bは、板状体Pの搬送方向Xに直交する幅方向Yにおいて板状体Pの中間部分のみを押圧するように構成されている。
この構成によれば、板状体Pの両側部分やコーナー部分における破損又は変形を抑制する点で有利である。特に、板状体Pとしてガラス板を研磨する場合では、ガラス板のコーナー部分の割れを抑制する点で有利である。
ここで、板状体Pの幅方向Yの全体を押圧するロールでは、板状体Pの両側部分やコーナー部分における破損又は変形を抑制する場合、板状体Pに対する押圧力を高めることが困難となる。この点、上記の上流側ロール15では、板状体Pをコンベア12に向けて押圧する際の押圧力を高めることが可能である。したがって、板状体Pをコンベア12(コンベアベルト12c)にさらに安定して保持させた状態で研磨を行うことが可能となる。こうした効果は、第1研磨機13に対応した下流側ロール16、並びに、第2研磨機14に対応した上流側ロール17及び下流側ロール18においても同様に発揮される。
(3)研磨装置11は、板状体Pを搬送可能なコンベア12と、コンベア12上の板状体Pを研磨する研磨機(例えば、第1研磨機13)と、板状体Pをコンベア12に向けて押圧するロール(例えば、上流側ロール15)とを備えている。研磨物品の製造方法は、板状体Pがロール(例えば、第1研磨機13に対応した上流側ロール15)によりコンベア12に向けて押圧されながら研磨される研磨工程を有している。
このような研磨装置11、及び研磨物品の製造方法によれば、上記(1)欄で述べたように、コンベア12上で研磨される板状体Pをコンベア12に向けて好適に押圧することが可能となるため、板状体Pを研磨して得られる研磨物品の品質を安定させることが容易となる。
(4)研磨装置11は、第1研磨機13と、その第1研磨機13の下流に配置される第2研磨機14とを備えている。第1研磨機13と第2研磨機14との間には、外周層が板状体Pを幅方向Yにおいて部分的に押圧するように構成された部分押圧ロール(第1研磨機13に対応した下流側ロール16又は第2研磨機14に対応した上流側ロール17)が配置されている。この場合、上記(2)欄で述べた効果が得られるものの、第1研磨機13によって板状体Pを研磨する際に用いた研磨用スラリーが板状体Pとともに下流(第2研磨部11b)に搬送され易くなる。
この点、上記実施形態の研磨装置11における、第1研磨機13と第2研磨機14との間には、外周層が板状体Pの幅方向Yの全体にわたって押圧するように構成された全幅押圧ロール(研磨部間ロール19)とが配置されている。
このように配置された全幅押圧ロールは、板状体Pがコンベア12で搬送される際に、板状体P上の研磨用スラリーや研磨屑が下流の第2研磨機14へ向けて搬送されることを抑制する。このため、第2研磨機14によって板状体Pを研磨する際の研磨精度を高めることが容易となる。
上記のように配置された全幅押圧ロールが板状体Pを押圧する線圧は、部分押圧ロールが板状体Pを押圧する線圧よりも低いことが好ましい。この場合、板状体Pに対して過剰な負荷がかかり難くなる。
(5)研磨装置用のロールの外周層を構成する弾性材料の硬度は、デュロメータタイプAの硬度においてA50以下であることが好ましい。この場合、板状体Pに対して研磨屑等の凝集物が押圧される力を緩和させることがさらに容易となる。
(第2実施形態)
第2実施形態は、研磨装置用のロールにおける外周層の形状が第1実施形態と異なるため、その相違点を中心に説明する。第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図3に示すように、第2実施形態における第1研磨機13に対応した上流側ロール20は、軸芯20aと、軸芯20aの軸方向において離間した一対の外周層20b,20cとを備えている。こうした上流側ロール20の外周層20b,20cは、板状体Pの幅方向Yにおいて両側部分のみを押圧するように構成されている。換言すると、上流側ロール20の外周層20b,20cは、板状体Pの幅方向Yの中間部分を押圧しないように構成されている。上流側ロール20の軸方向における外周層20bと外周層20cとの間隔寸法は、板状体Pの幅寸法に対して50%以上、90%以下の範囲であることが好ましい。
第1研磨機13に対応した下流側ロール21についても、上流側ロール20と同様に、軸芯21aと一対の外周層21b,21cとを備えている。
本実施形態における上流側ロール20及び下流側ロール21は、板状体Pを幅方向Yにおいて部分的に押圧する部分押圧ロールである。
本実施形態の研磨装置用のロールでは、第1実施形態の(1)欄で述べた効果に加えて以下の作用効果が発揮される。
(6)例えば、第1研磨機13に対応した上流側ロール20における外周層20b,20cは、板状体Pの幅方向Yの両側部分のみを押圧するように構成されている。これにより、板状体Pの幅方向Yの中間部分と上流側ロール20との間は、板状体Pを研磨する際に用いられる研磨用スラリーの流通路となる。例えば、図3に破線矢印で示すように、研磨用スラリーを板状体P上から排出させることが可能となる。これにより、板状体P上に研磨屑等が滞留し難くなるため、例えば、研磨の効率を高めることが可能となる。こうした効果は、下流側ロール21においても同様に発揮される。
(第3実施形態)
第3実施形態は、研磨装置用のロールにおける外周層の形状が第1実施形態と異なるため、その相違点を中心に説明する。第3実施形態において、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、第3実施形態における第1研磨機13に対応した上流側ロール22は、軸芯22aと外周層22bとを備え、その外周層22bは、板状体Pの幅方向Yの全体にわたって押圧するように構成されている。この外周層22bは、上流側ロール22の周方向に延在する螺旋状の溝22cを有している。外周層22bにおける螺旋状の溝22cのピッチは、板状体Pの幅方向Yの両側部分を押圧する部分と板状体Pの幅方向Yの中間部分を押圧する部分とにおいて異なり、板状体Pの幅方向Yの両側部分を押圧する部分の前記ピッチは、板状体Pの幅方向Yの中間部分を押圧する部分の前記ピッチよりも狭くなるように構成されている。
第1研磨機13に対応した下流側ロール23についても、軸芯23aと外周層23bとを備え、外周層23bは、上流側ロール22と同形状の溝23cを有している。
本実施形態の研磨装置用のロールでは、第1実施形態の(1)欄で述べた効果に加えて以下の効果が発揮される。
(7)例えば、第1研磨機13に対応した上流側ロール22における外周層22bは、上流側ロール22の周方向に延在する溝22cを有するため、その溝22cにより、上流側ロール22の外周層22bがより変形し易くなる。これにより、板状体Pに対して研磨屑等の凝集物が押圧される力を緩和させることが容易となる。したがって、コンベア12上で研磨される板状体Pをコンベア12に向けて好適に押圧することが可能となる。こうした効果は、第1研磨機13に対応した下流側ロール23においても同様に発揮される。
(8)例えば、第1研磨機13に対応した上流側ロール22における外周層22bは、板状体Pの幅方向Yの全体にわたって押圧するように構成されるとともに、上流側ロール22の周方向に延在する螺旋状の溝22cを有している。螺旋状の溝22cは、上述したようなピッチに設定されているため、外周層22bにおいて、板状体Pの幅方向Yにおける両側部分を押圧する部分の硬さが低下される。これにより、板状体Pの両側部分における破損又は変形を抑制することが可能である。こうした効果は、下流側ロール23においても同様に発揮される。
(変更例)
上記実施形態を次のように変更して構成してもよい。
・第1実施形態において、例えば、第1研磨機13に対応した上流側ロール15の外周層15bは、板状体Pの幅方向Yにおける寸法よりも小さい寸法を有しているが、板状体Pの幅方向Yにおける寸法よりも大きい寸法であってもよい。つまり、ロールの外径を部分的に変更することで、板状体Pの幅方向Yの中間部分のみを押圧するロールとして構成することもできる。
・第1実施形態において、第1研磨機13に対応した下流側ロール16、及び第2研磨機14に対応した上流側ロール17のいずれか一方を省略してもよい。例えば、第1研磨機13に対応した下流側ロール16を省略し、第1研磨機13に対応した下流側ロールについては、第2研磨機14に対応した上流側ロール17と兼用してもよい。
・第1実施形態において、研磨部間ロール19を省略してもよい。
・第3実施形態において、上流側ロール22の外周層22bにおける螺旋状の溝22cは、外周層を貫通する孔を上流側ロール22の周方向に延在させた離間部や、分割された複数の外周層を軸芯に設けることで形成した離間部に変更されてもよい。この場合であっても、第3実施形態の(7)欄で述べた作用効果と同様の作用効果が得られる。
・第3実施形態において、例えば、上流側ロール22の外周層22bにおける螺旋状の溝22cのピッチを等間隔に変更してもよい。さらに、その螺旋状の溝22cを上流側ロール22の周方向に延在する円環状の溝に変更してもよい。
・第1及び第2実施形態の研磨装置用のロールに上記の溝や離間部を設けてもよい。
・各実施形態における研磨装置用のロールの外周層は、一層に限らず、弾性材料から構成される層が積層されていてもよい。
・各実施形態における研磨装置用のロールは、自重で板状体Pを押圧するように構成してもよいし、重りを用いて押圧するように構成してもよい。
・各実施形態における研磨装置用のロール及び上述した変更例の研磨装置用のロールを組み合わせて用いてもよい。
・各実施形態において、板状体Pをコンベア12に向けて押圧するロールとして、弾性材料から構成される外周層を省略したロールや上述した弾性材料以外の外周層を有するロールをさらに用いてもよい。
・各実施形態の研磨装置11は、第1研磨部11a及び第2研磨部11bを備えているが、第1研磨部11a及び第2研磨部11bのいずれか一方を省略してもよいし、3つ以上の研磨部を備えた研磨装置に変更してもよい。
・各実施形態の研磨装置11における第1研磨機13及び第2研磨機14は、1台の研磨機に限定されず、第1研磨機13又は第2研磨機14を複数台の研磨機に変更してもよい。
・板状体Pがガラス板である場合、そのガラス板は、無アルカリガラスであってもよいし、アルカリ成分を含むガラスであってもよい。なお、ガラス板の用途としては、例えば、ディスプレイ用途、タッチパネル用途、光電変換パネル用途、電子デバイス用途、窓ガラス用途、建材用途、及び車両用途が挙げられる。
11…研磨装置、12…コンベア、13…第1研磨機、14…第2研磨機、15,17,20,22…上流側ロール、15b,16b,17b,18b,19b,20b,20c,21b,21c,22b,23b…外周層、16,18,21,23…下流側ロール、19…研磨部間ロール、22c,23c…溝、P…板状体、X…搬送方向、Y…幅方向。

Claims (2)

  1. 板状体を搬送可能なコンベアと、前記コンベア上の前記板状体を研磨する研磨機とを備える研磨装置であって、
    前記板状体を前記コンベアに向けて押圧するロールを備え、
    前記ロールは、弾性材料から構成される外周層を有し、
    前記研磨機は、
    第1研磨機と、前記第1研磨機の下流に配置される第2研磨機とを備え、
    前記第1研磨機と前記第2研磨機との間には、
    前記外周層が前記板状体の搬送方向に直交する幅方向における前記板状体の中間部分のみ又は両側部分のみを押圧するように構成された部分押圧ロールと、
    前記外周層が前記板状体の前記幅方向における前記板状体の全体にわたって押圧するように構成された全幅押圧ロールとが配置されていることを特徴とする研磨装置。
  2. 板状体を搬送可能なコンベアと、前記コンベア上の前記板状体を研磨する研磨機とを備える研磨装置を用いて前記板状体を研磨した研磨物品を得る研磨物品の製造方法であって、
    前記研磨装置は、
    前記板状体を前記コンベアに向けて押圧するロールを備え、
    前記ロールは、弾性材料から構成される外周層を有し、
    前記研磨機は、
    第1研磨機と、前記第1研磨機の下流に配置される第2研磨機とを備え、
    前記第1研磨機と前記第2研磨機との間には、
    前記外周層が前記板状体の搬送方向に直交する幅方向における前記板状体の中間部分のみ又は両側部分のみを押圧するように構成された部分押圧ロールと、
    前記外周層が前記板状体の前記幅方向における前記板状体の全体にわたって押圧するように構成された全幅押圧ロールとが配置されていることを特徴とする研磨物品の製造方法。
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