JP6372199B2 - 開閉体の自動開閉システム - Google Patents
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Description
前記ユーザ検出手段は、開閉体の近傍に、電子キーを携帯したユーザが存在することを検出する。
前記視線検出手段は、前記ユーザ検出手段により前記ユーザが検出された場合に、前記ユーザの視線を検出する。
前記第1判断手段は、前記視線が、前記開閉体の第1領域にあるか否かを判断する。
前記第2判断手段は、前記視線が、前記第1領域から視線移動方向に離れた第2領域にあるか否かを判断する。
前記開閉体動作手段は、前記第1判断手段により前記視線が前記第1領域にあると判断された後、前記第2判断手段により前記視線が前記第2領域にあると判断された場合に、前記開閉体を動作させる。
すなわち、第1領域または第2領域の一方に視線があると判断されても開閉体動作手段により開閉体は動作されない。
この結果、ユーザの視線の検出により開閉体を動作させるとき、開閉体の誤作動を低減することができる。
実施例1の開閉体の自動開閉システムにおける構成を、「全体システム構成」、「開閉体の自動開閉システム処理構成」に分けて説明する。
図1は、実施例1の開閉体の自動開閉システムが適用されたスライドドアを備える自動車を示す全体システム構成図である。図2は、実施例1の開閉体の自動開閉システムのブロック構成図である。図3は、実施例1の開閉体の自動開閉システムが適用されたスライドドアを備える自動車の側面を拡大した側面図である。図4は、スライドドアの構成を示す図であって、視線検出装置の配置を示す図であって、図3のII−II線におけるスライドドアDの概略端面図である。
前記開閉体の自動開閉システム10は、閉まっているスライドドアDを自動で開けたり(ドア開)、開いているスライドドアDを自動で閉めたり(ドア閉)する自動開閉システムである。この開閉体の自動開閉システム10は、図1〜図3に示すように、電子キー認証・位置検出装置11(ユーザ検出手段)と、視線検出デバイス12(視線検出手段)と、開閉体のロック/アンロック状態検出センサ13と、開閉体の開閉状態検出センサ14と、コントローラ15(第1判断手段、第2判断手段)と、第1表示デバイス16(視線誘導手段)と、第2表示デバイス17(視線誘導手段)と、開閉体のロック/アンロック装置18(開閉体動作手段)と、開閉体の開閉駆動装置19(開閉体動作手段)と、を備えている。なお、図1と図3に示すように、開閉体のロック/アンロック装置18は、開閉体のロック/アンロック状態検出センサ13を内蔵し、開閉体の開閉駆動装置19は、開閉体の開閉状態検出センサ14を内蔵している。また、図2のブロック構成図では、便宜上、開閉体のロック/アンロック状態検出センサ13と開閉体のロック/アンロック装置18、開閉体の開閉状態検出センサ14と開閉体の開閉駆動装置19を別々に示した。
この電子キー認証・位置検出装置11は、電子キーEKを認証する際の複数回の無線通信で得られた電波強度及び指向性の情報に基づき、キー認証可能エリアX内における電子キーEKの位置を検出する。
ここでは、ユーザUが携帯した電子キーEKを認証すると共に、この電子キーEKがキー認証可能エリアX内である視線検出可能エリアY内(開閉体の近傍)にあるとき、スライドドアDの近傍に、電子キーEKを携帯したユーザUが存在することを検出する。また、この電子キー認証・位置検出装置11によって得られたキー認証情報とキー位置情報は、コントローラ15に入力される。
まず、近赤外LEDにてユーザUの顔を照らして、赤外線カメラで撮影する。
次に、撮影した画像の中から、瞳孔反射(動点)と角膜反射(基準点)を検出する。図7に示すように、瞳孔反射は黒い円形R1として検出され、角膜反射は白い円形R2として検出される。
例えば、図7に示すように、瞳孔反射R1が眼の中央に検出され、角膜反射R2が眼の中央下に検出された場合、ユーザUの視線は「正面」である。すなわち、ユーザUが正面を見ていることになる。
また、図7に示すように、瞳孔反射R1が角膜反射R2よりも目頭E1側に検出されると、ユーザUは「左側」を見ていることになる。なお、瞳孔反射R1が角膜反射R2よりも目じりE2側に検出されると、ユーザUは右側を見ていることになる。
このように、ユーザUの視線(見ている方向)情報を検出する。
この視線検出デバイス12によって得られた視線検出情報は、コントローラ15に入力される。
例えば、表示信号として、この表示デバイス制御部15cから第1表示デバイス16へ、図3に示すように、「READY」または「CLOSE」を表示させる表示信号を出力する。また、表示デバイス制御部15aから第2表示デバイス17へ、図3に示すように、「OPEN」または「READY」を表示させる表示信号を出力する。
図8は、開閉体の自動開閉システムにて実行される開閉体の自動開閉システム処理の流れを示す(開閉体の自動開閉システム10)。以下、図8のフローチャートに基づき、各ステップについて説明する。なお、図8では、スライドドアDがアンロック状態かつ閉まっている状態であることを前提とする。
ここで、駐車状態であるとの判断は、電子キー認証・位置検出装置11が電源ONであり、コントローラ15が電源OFFに設定されていることで行う。
ここで、電子キーEKを携帯したユーザUがキー認証可能エリアX内に存在するとの判断は、電子キー認証・位置検出装置11と電子キーEKの間で無線通信が可能であることで行う。
ここで、電子キーEKの認証との判断は、電子キー認証・位置検出装置11と電子キーEKの間で複数回の無線通信が成立したことで行う。
ここで、電子キーEKを携帯したユーザUが視線検出可能エリアY内に存在するとの判断は、電子キー認証・位置検出装置11と電子キーEKの間で行った無線通信で得られた電波強度及び指向性の情報に基づいて行う。
ここで、一定時間Aのカウントは、第1表示デバイス16の作動から起動したタイマー値をセットし、制御周期(例えば、10ms)ごとに加算することで演算される。そして、一定時間Aが経過すると、カウントは停止する。なお、一定時間Aは、第1表示デバイス16の作動からユーザUの視線が第1領域20aに向けられるまでに要する時間を想定した時間であり、実験等により予め設定された値である。この一定時間Aの長さは、この開閉体の自動開閉システム10に不慣れなユーザUや、足元が悪い場合などにはユーザUが足元を見ながら自動車Cに近づく等の理由により、少し余裕のある時間に設定されている。
ここで、ユーザUの視線が第1領域20aにあるとの判断は、視線検出デバイス12からの視線検出情報より、ユーザUの視線が、第1領域20aに、時間B(例えば、0.3sec.)以上、継続してあると判断されたことで行う(第1領域視線有り条件成立)。なお、時間Bは、ステップS9で、カウントを開始し、第1領域視線有り条件が成立/不成立にかかわらず、時間Bが経過すると、カウントはリセットされる。この時間Bは、ユーザUが一点に視線を向けることができる時間であり、実験等により予め設定された値である。
ここで、一定時間Cのカウントは、第2表示デバイス17の作動から起動したタイマー値をセットし、制御周期(例えば、10ms)ごとに加算することで演算される。そして、一定時間Cが経過すると、カウントは停止する。なお、一定時間Bは、第2表示デバイス17の作動からユーザUの視線が第1領域20aに向けられるまでに要する時間を想定した時間であり、実験等により予め設定された値である。この一定時間Cの長さは、この開閉体の自動開閉システム10に不慣れなユーザUや、ユーザUが人に呼ばれてよそ見をした等の理由により、少し余裕のある時間に設定されている。
ここで、ユーザUの視線が第2領域20bにあるとの判断は、視線検出デバイス12からの視線検出情報より、ユーザUの視線が、第2領域20bに、時間B(例えば、0.3sec.)以上、継続してあると判断されたことで行う(第2領域視線有り条件成立)。なお、時間Bは、ステップS12で、カウントを開始し、第2領域視線有り条件が成立/不成立にかかわらず、時間Bが経過すると、カウントはリセットされる。この時間Bは、ステップS9と同様に、ユーザUが一点に視線を向けることができる時間であり、実験等により予め設定された値である。
実施例1の開閉体の自動開閉システムにおける作用を、「開閉体の自動開閉システム処理動作」、「開閉体の自動開閉システムの特徴的作用」、「開閉体の自動開閉システムでの他の特徴的作用」、に分けて説明する。
図8のフローチャートに基づき、開閉体の自動開閉システム処理動作の流れを説明する。また、開閉体の自動開閉システム処理動作を、図9と図10のタイムチャートに示す動作例に基づき、各時刻について説明する。以下、開閉体の自動開閉システム処理動作の流れを、閉まっているスライドドアDを開く「ドア開動作」と、開いているスライドドアDを閉じる「ドア閉動作」と、に分けて説明する。
まず、図8のフローチャートに基づき、ドア開動作の流れを説明する。
しかし、開閉体の自動開閉システム10に不慣れなユーザU等は、第1領域視線有り条件を成立させるまで、時間を要する。このため、ステップS9の条件が成立するまで、または、一定時間Aが経過するまでは、図8のフローチャートにおいて、ステップS9→ステップS15へと進む流れが繰り返される。
しかし、人に呼ばれてよそ見をしたユーザU等は、第2領域視線有り条件を成立させるまで、時間を要する。このため、ステップS12の条件が成立するまで、または、一定時間Cが経過するまでは、図8のフローチャートにおいて、ステップS12→ステップS16へと進む流れが繰り返される。
ここで、ステップS12で「YES(第2領域視線有り条件成立)」の場合、ステップS9にて第1視線判断部15aによりユーザUの視線が第1領域20aにあると判断された後、ステップS12にて第2視線判断部15bによりユーザUの視線が第2領域20bにあると判断された場合となる。
このとき、開閉体の自動開閉システム10では、電子キー認証・位置検出装置11により、電子キーEKの認証が行われ、ユーザUの位置が検出され、ユーザUが視線検出可能エリアY内に存在すると判断される。また、視線検出デバイス12やコントローラ15等のシステム電源がONに設定される。さらに、開閉体のロック/アンロック状態検出センサ13と開閉体の開閉状態検出センサ14からコントローラ15に入力される開閉体の開閉状態の情報から、スライドドアDがアンロック状態かつ閉まっている状態にあると検出される(開閉体のロック/アンロック状態制御部15d、開閉体の開閉状態制御部15e)。そして、表示デバイス制御部15cにより、第1表示デバイス16を作動させて、第1表示デバイス16に「READY」を表示させる。また、コントローラ15により、一定時間Aのカウントが開始される。さらに、第1視線判断部15aにより、第1領域視線有り条件が成立したか否かが判断される。
この時刻t1が、図8のフローチャートにおいて、START→ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS9に相当する。
このとき、開閉体の自動開閉システム10では、視線検出デバイス12からの視線検出情報より、ユーザUの視線(図9のEG1)が、第1領域20aに、時間B(例えば、0.3sec.)以上、継続してある、と第1視線判断部15aにより判断される。つまり、第1視線判断部15aにより、第1領域視線有り条件が成立したと判断される。
この時刻t2が、図8のフローチャートにおいて、ステップS9の「YES」に相当する。
このとき、開閉体の自動開閉システム10では、表示デバイス制御部15cにより、第2表示デバイス17を作動させて、第2表示デバイス17に「OPEN」を表示させる。また、コントローラ15により、一定時間Cのカウントが開始される。さらに、第2視線判断部15bにより、第2領域視線有り条件が成立したか否かが判断される。
この時刻t3が、図8のフローチャートにおいて、ステップS10→ステップS11→ステップS12に相当する。
このとき、開閉体の自動開閉システム10では、視線検出デバイス12からの視線検出情報より、ユーザUの視線(図9のEG2)が、第2領域20bに、時間B(例えば、0.3sec.)以上、継続してある、と第2視線判断部15bにより判断される。つまり、第2視線判断部15bにより、第2領域視線有り条件が成立したと判断される。
この時刻t4が、図8のフローチャートにおいて、ステップS12の「YES」に相当する。つまり、時刻t4が、ステップS9にて第1視線判断部15aによりユーザUの視線が第1領域20aにあると判断された後、ステップS12にて第2視線判断部15bによりユーザUの視線が第2領域20bにあると判断された場合に相当する。
このとき、開閉体の自動開閉システム10では、開閉体の開閉駆動装置19により閉まっているスライドドアDを開く(オープンする)。これにより、ユーザUが、自動車の車室内I(車内)に入ることなどができる。また、コントローラ15により、一定時間Aと一定時間Cのカウントがリセットされる。
この時刻t5が、図8のフローチャートにおいて、ステップS13→ステップS14→ENDに相当する。
まず、図8のフローチャートに基づき、ドア閉動作の流れを説明する。
しかし、開閉体の自動開閉システム10に不慣れなユーザU等は、第2領域視線有り条件を成立させるまで、時間を要する。このため、ステップS91の条件が成立するまで、または、一定時間Aが経過するまでは、図8のフローチャートにおいて、ステップS91→ステップS151へと進む流れが繰り返される。
しかし、人に呼ばれてよそ見をしたユーザU等は、第1領域視線有り条件を成立させるまで、時間を要する。このため、ステップS121の条件が成立するまで、または、一定時間Cが経過するまでは、図8のフローチャートにおいて、ステップS121→ステップS161へと進む流れが繰り返される。
ここで、ステップS121で「YES(第1領域視線有り条件成立)」の場合、ステップS91にて第2視線判断部15bによりユーザUの視線が第2領域20bにあると判断された後、ステップS121にて第1視線判断部15aによりユーザUの視線が第1領域20aにあると判断された場合となる。
このとき、開閉体の自動開閉システム10では、電子キー認証・位置検出装置11により、電子キーEKの認証が行われ、ユーザUの位置が検出され、ユーザUが視線検出可能エリアY内に存在すると判断される。また、視線検出デバイス12やコントローラ15等のシステム電源がONに設定される。さらに、開閉体のロック/アンロック状態検出センサ13と開閉体の開閉状態検出センサ14からコントローラ15に入力される開閉体の開閉状態の情報から、スライドドアDがアンロック状態かつ開いている状態にあると検出される(開閉体のロック/アンロック状態制御部15d、開閉体の開閉状態制御部15e)。そして、表示デバイス制御部15cにより、第2表示デバイス17を作動させて、第2表示デバイス17に「READY」を表示させる。また、コントローラ15により、一定時間Aのカウントが開始される。さらに、第2視線判断部15bにより、第2領域視線有り条件が成立したか否かが判断される。
この時刻t11が、図8のフローチャートにおいて、START→ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS61→ステップS71→ステップS8→ステップS91に相当する。
このとき、開閉体の自動開閉システム10では、視線検出デバイス12からの視線検出情報より、ユーザUの視線(図10のEG3)が、第2領域20bに、時間B(例えば、0.3sec.)以上、継続してある、と第2視線判断部15bにより判断される。つまり、第2視線判断部15bにより、第2領域視線有り条件が成立したと判断される。
この時刻t12が、図8のフローチャートにおいて、ステップS91の「YES」に相当する。
このとき、開閉体の自動開閉システム10では、表示デバイス制御部15cにより、第1表示デバイス16を作動させて、第1表示デバイス16に「CLOSE」を表示させる。また、コントローラ15により、一定時間Cのカウントが開始される。さらに、第1視線判断部15aにより、第1領域視線有り条件が成立したか否かが判断される。
この時刻t13が、図8のフローチャートにおいて、ステップS101→ステップS11→ステップS121に相当する。
このとき、開閉体の自動開閉システム10では、視線検出デバイス12からの視線検出情報より、ユーザUの視線(図10のEG4)が、第1領域20aに、時間B(例えば、0.3sec.)以上、継続してある、と第1視線判断部15aにより判断される。つまり、第1視線判断部15aにより、第1領域視線有り条件が成立したと判断される。
この時刻t14が、図8のフローチャートにおいて、ステップS121の「YES」に相当する。つまり、時刻t14が、ステップS91にて第2視線判断部15bによりユーザUの視線が第2領域20bにあると判断された後、ステップS121にて第1視線判断部15aによりユーザUの視線が第1領域20aにあると判断された場合に相当する。
このとき、開閉体の自動開閉システム10では、開閉体の開閉駆動装置19により開いているスライドドアDを閉じる(クローズする)。また、コントローラ15により、一定時間Aと一定時間Cのカウントがリセットされる。
この時刻t15が、図8のフローチャートにおいて、ステップS131→ステップS14→ENDに相当する。
例えば、電子キーを携帯したユーザの視線を検出し、検出した視線が車両の各ドア(開閉体)に対応する領域のいずれにある場合、その選択されたドアをアンロックあるいは開放することができる開閉体の自動開閉システムを比較例とする。
すなわち、第1領域20aまたは第2領域20bの一方に視線があると判断されても開閉体の開閉駆動装置19によりスライドドアDを動作させない。
この結果、ユーザUの視線の検出によりスライドドアDを動作させるとき(図8のステップS13、図9の時刻t5)、スライドドアDの誤作動を低減することができる。
実施例1では、視線検出デバイス12がスライドドアDに配置され、第1領域20aと第2領域20bは、視線検出デバイス12を挟んだ両側位置に設定されている(図3など)構成を採用した。
すなわち、視線検出デバイス12の幅の分、第1領域20aと第2領域20bが離れているので、第1領域20aと第2領域20bのうちいずれか一方に視線があるとき、どちらの領域に視線があるのか判断されやすい。
したがって、ユーザUの視線の検出によりスライドドアDを動作させるとき、より誤作動を低減することができる。
例えば、視線検出デバイスと第1領域と第2領域を車両の上方に配置/設定すると、ユーザが開閉体を動作させるためには上を向くことになる。このとき、ユーザが顔を上方へ向けずに視線だけを上方へ向けた場合、視線検出デバイスのカメラにはユーザの眼とまつげが重なって写ってしまう惧れがあり、ユーザが顔を上方へ向けた場合、ユーザの顔に日光が直射する可能性が高くなり、ユーザの顔に当たった日光の乱反射の影響などにより、視線の検出精度が悪化することがある。
これに対し、実施例1では、視線検出デバイス12と第1領域20aと第2領域20bは、ウエスト部Wの高さ位置に配置/設定されている(図3と図4)。このため、ユーザUの視線を検出する際、上記のような惧れや影響などが抑制される。
したがって、ユーザUの視線を検出する際、視線の検出精度が改善される。
すなわち、視線検出デバイス12は、自動車Cに乗車している乗員から見えることなく、配置されている。また、視線検出デバイス12は、乗員の邪魔にならない位置に配置されている。
したがって、視線検出デバイス12を設ける際、乗員の視界を妨げないと共に、車室内Iにおける乗員の居住性を損なうことなく、視線検出デバイス12を配置することができる。
したがって、ユーザUの両手が塞がっている場合などユーザUが手を使ってスライドドアDを開閉することができない場合に、ユーザUの手を使わずに、ユーザUの視線によりスライドドアDを開閉することができる(図8のステップS13,ステップS131、図9の時刻t5,時刻t15)。
したがって、表示デバイス16,17により、ユーザUの視線が各領域20a,20bに誘導されるため、ユーザUが開閉体の自動開閉システム10に不慣れな場合などであっても、ユーザUの視線によりスライドドアDを動作させることができる。
実施例1の開閉体の自動開閉システムにあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
ユーザ検出手段(電子キー認証・位置検出装置11)によりユーザUが検出された場合に、ユーザUの視線を検出する視線検出手段(視線検出デバイス12)と、
視線が、開閉体(スライドドアD)の第1領域20aにあるか否かを判断する第1判断手段(第1視線判断部15a)と、
視線が、第1領域20aから視線移動方向に離れた第2領域20bにあるか否かを判断する第2判断手段(第2視線判断部15b)と、
第1判断手段(第1視線判断部15a)により視線が第1領域20aにあると判断された後、第2判断手段(第2視線判断部15b)により視線が第2領域20bにあると判断された場合に、開閉体(スライドドアD)を動作させる開閉体動作手段(開閉体のロック/アンロック装置18、開閉体の開閉駆動装置19)と、
を備える(図8)。
このため、ユーザUの視線の検出により開閉体(スライドドアD)を動作させるとき、開閉体(スライドドアD)の誤作動を低減することができる。
第1領域20aと第2領域20bを、視線検出手段(視線検出デバイス12)を挟んだ両側位置に設定した(図1〜図3)。
このため、(1)の効果に加え、ユーザUの視線の検出により開閉体(スライドドアD)を動作させるとき、より誤作動を低減することができる。
視線検出手段(視線検出デバイス12)をドア(スライドドアD)のウエスト部Wの高さ位置に配置し、第1領域20aと第2領域20bを視線検出手段(視線検出デバイス12)と同じウエスト部Wの高さ位置に設定した(図3と図4)。
このため、(2)の効果に加え、ユーザUの視線を検出する際、視線の検出精度が改善される。
ドア(スライドドアD)のドアパネル(ドアアウタパネルOP、ドアインナパネルIP)の車室内側にドアトリムTと、を設け、
ドアガラスGと、ドアガラスGの車室内側の面G1と対向するドアトリムTの対向面T1と、の間に、視線検出手段(視線検出デバイス12)を配置した(図4)。
このため、(3)の効果に加え、視線検出手段(視線検出デバイス12)を設ける際、乗員の視界を妨げないと共に、車室内Iにおける乗員の居住性を損なうことなく、視線検出手段(視線検出デバイス12)を配置することができる。
第1領域20aを、スライドドアDのうちスライドドアDを閉じる方側(自動車Cの前側)に設定し(図3)、
第2領域20bを、スライドドアDのうちスライドドアDを開く方側(自動車Cの後側)に設定し(図3)、
開閉体動作手段(開閉体の開閉駆動装置19)は、第1判断手段(第1視線判断部15a)により視線が第1領域20aにあると判断された後、第2判断手段(第2視線判断部15b)により視線が第2領域20bにあると判断された場合には、スライドドアDを開き、第2判断手段(第2視線判断部15b)により視線が第2領域20bにあると判断された後、第1判断手段(第1視線判断部15a)により視線が第1領域20aにあると判断された場合には、スライドドアDを閉じる(図8〜図10)。
このため、(3)または(4)の効果に加え、ユーザUの両手が塞がっている場合などユーザUが手を使ってスライドドアDを開閉することができない場合に、ユーザUの手を使わずに、ユーザUの視線によりスライドドアDを開閉することができる。
このため、(1)〜(5)の効果に加え、視線誘導手段(第1表示デバイス16、第2表示デバイス17)により、ユーザUの視線が各領域20a,20bに誘導されるため、ユーザUが開閉体の自動開閉システム10に不慣れな場合などであっても、ユーザUの視線により開閉体(スライドドアD)を動作させることができる。
C 自動車(車両)
EK 電子キー
U ユーザ(運転者、使用者)
OP ドアアウタパネル(ドアパネル)
IP ドアインナパネル(ドアパネル)
G ドアガラス
G1 ドアガラスGの車室内側の面
T ドアトリム
T1 ドアガラスGの車室内側の面G1と対向するドアトリムTの対向面
I 車室内(車内、車両内側)
10 開閉体の自動開閉システム
11 電子キー認証・位置検出装置(ユーザ検出手段)
12 視線検出デバイス(視線検出手段)
15 コントローラ(第1判断手段、第2判断手段)
15a 第1視線判断部(第1判断手段)
15b 第2視線判断部(第2判断手段)
16 第1表示デバイス(視線誘導手段)
17 第2表示デバイス(視線誘導手段)
18 開閉体のロック/アンロック装置(開閉体動作手段)
19 開閉体の開閉駆動装置(開閉体動作手段)
20a 第1領域
20b 第2領域
Claims (6)
- 開閉体の近傍に、電子キーを携帯したユーザが存在することを検出するユーザ検出手段と、
前記ユーザ検出手段により前記ユーザが検出された場合に、前記ユーザの視線を検出する視線検出手段と、
前記視線が、前記開閉体の第1領域にあるか否かを判断する第1判断手段と、
前記視線が、前記第1領域から視線移動方向に離れた第2領域にあるか否かを判断する第2判断手段と、
前記第1判断手段により前記視線が前記第1領域にあると判断された後、前記第2判断手段により前記視線が前記第2領域にあると判断された場合に、前記開閉体を動作させる開閉体動作手段と、
を備えることを特徴とする開閉体の自動開閉システム。 - 請求項1に記載された開閉体の自動開閉システムにおいて、
前記視線検出手段を、前記開閉体に配置し、
前記第1領域と前記第2領域を、前記視線検出手段を挟んだ両側位置に設定した
ことを特徴とする開閉体の自動開閉システム。 - 請求項2に記載された開閉体の自動開閉システムにおいて、
前記開閉体は、車両のドアであり、
前記視線検出手段を前記ドアのウエスト部の高さ位置に配置し、前記第1領域と前記第2領域を前記視線検出手段と同じ前記ウエスト部の高さ位置に設定した
ことを特徴とする開閉体の自動開閉システム。 - 請求項3に記載された開閉体の自動開閉システムにおいて、
前記ドアにドアガラスと、
前記ドアのドアパネルの車室内側にドアトリムと、を設け、
前記ドアガラスと、前記ドアガラスの車室内側の面と対向する前記ドアトリムの対向面と、の間に、前記視線検出手段を配置した
ことを特徴とする開閉体の自動開閉システム。 - 請求項3又は請求項4記載された開閉体の自動開閉システムにおいて、
前記ドアは、スライドドアであり、
前記第1領域を、前記スライドドアのうち前記スライドドアを閉じる方側に設定し、
前記第2領域を、前記スライドドアのうち前記スライドドアを開く方側に設定し、
前記開閉体動作手段は、前記第1判断手段により前記視線が前記第1領域にあると判断された後、前記第2判断手段により前記視線が前記第2領域にあると判断された場合には、前記スライドドアを開き、前記第2判断手段により前記視線が前記第2領域にあると判断された後、前記第1判断手段により前記視線が前記第1領域にあると判断された場合には、前記スライドドアを閉じる
ことを特徴とする開閉体の自動開閉システム。 - 請求項1から請求項5までの何れか一項に記載された開閉体の自動開閉システムにおいて、
前記第1領域と前記第2領域の各領域に、前記視線を誘導する視線誘導手段を設けた
ことを特徴とする開閉体の自動開閉システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014136325A JP6372199B2 (ja) | 2014-07-01 | 2014-07-01 | 開閉体の自動開閉システム |
Applications Claiming Priority (1)
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