JP6370201B2 - 制御装置 - Google Patents
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Description
図33は、インダクタに流れる電流値に対するインダクタ内部の磁束量の特性を示すグラフである。ここでは二種類のインダクタの特性(Ψ1,Ψ2)を示しており、一方のインダクタでは磁束量Ψ1が電流に対して直線的に増加している。もう一方のインダクタではある電流値までは磁束量Ψ2が電流に対して直線的に増加するが、磁気回路が飽和した後は磁束量Ψ2の増加率が減少している。
以下、磁束量Ψ1の特性を有するインダクタを線形特性のインダクタと称する。磁束量Ψ2の特性を有するインダクタを非線形特性のインダクタと称する。
また、図34(b)の線形特性のインダクタ5について、0.006s〜0.008sの時間範囲T1におけるインダクタ電流iを、図36に拡大して示す。図35(b)の非線形特性のインダクタ5について、0.006s〜0.008sの時間範囲T2におけるインダクタ電流iを、図37に拡大して示す。
さらに、線形特性のインダクタ5は、図36の拡大図に示すようにインダクタ電流iの振幅がほぼ一定であるのに対し、非線形特性のインダクタ5は、図37の拡大図に示すようにインダクタ電流iの振幅が矢印A1,A2のように急激に大きくなっている。また、非線形特性のインダクタ5のインダクタ電流iの平均電流が大きくなるにつれ電流振動の周波数は高くなっていて、0.007s付近では共振状態に入る。この時の振動周波数は、開閉器の開閉周波数に同期している0.006s付近の振動周波数の二倍になっている。これが1/2分数調波共振である。分数調波共振は、1/3、1/4、1/5・・・においても発生するが、特に1/2分数調波での共振は振幅が大きく、その振幅電流は通常流れる電動機電流iMの数倍の大きさになる。
この発明の実施の形態1に係る電動機の制御装置を説明する前に、分数調波共振の原理を説明する。なお、電動機の制御装置の主立った構成は、図32で示した通りであるので、以下では図32を援用する。詳細は後述するが、従来と実施の形態1とで異なるのは制御部4の制御方法である。
ブランコの場合、位置エネルギと運動エネルギとの間を往復することで、ブランコの振動が継続する。
LCR直列回路の場合、インダクタ5内部の磁束によるエネルギとコンデンサ6に溜まる電荷によるエネルギの間を往復することで、電流の振動が継続する。
平衡状態からの2つの状態のエネルギの和を用いると、振動の大きさを表せるので、これを振動エネルギと呼ぶことにする。ブランコの振動エネルギEθを式(3)に表し、LCR直列回路の振動エネルギEvを式(4)に表す。
式(3)において、ブランコはθ=0およびdθ/dt=0で平衡になり、このときブランコは最も低い位置になる。この位置のとき、位置エネルギが0になる。
式(4)において、LCR直列回路はv=0およびi=0で平衡になり、この状態を0としたときのインダクタ5のエネルギとコンデンサ6のエネルギの和が振動エネルギになる。
LCR直列回路の場合、式(6)の−Ri2の項は必ず負になり、抵抗Rによる電力損失分の振動エネルギが減少し、抵抗器7は発熱する。
ブランコの場合、dEθ/dt>0において、ブランコが運動している方向と同じ方向に外力foを加える。すると、(dθ/dt)fo>0になり、振動エネルギは増加する。
LCR直列回路の場合、dEv/dt>0において、i>0のときvin>0にする、またはi<0のときvin<0にすると、振動エネルギは増加する。
ブランコの場合、dEθ/dt>0において、ブランコが運動している方向とは逆の方向に外力foを加えると、振動エネルギは小さくなる。
LCR直列回路の場合、dEv/dt<0において、i>0のときvin<0にする、またはi<0のときvin>0にすると、振動エネルギは小さくなる。
l,m,D,L,C,Rなどの値は定数であって変化しないものとする。また、飽和およびヒステリシスなどの非線形な要素の発生がなく、振動波形はきれいな正弦波になっているものとする。
ブランコが1周期に2回右方向に押された場合、左に運動中と右に運動中に同じ力が加わるので、励振と制振が同じ大きさになり、振動は大きくならない。
LCR直列回路において振動の1周期に対し印加電圧vinが2周期になった場合、i>0とi<0でvinが同じ大きさなので、振動は大きくならない。
このように、正弦波状の線形振動においては、振動波形が半周期ごとに上下対称になるため、2倍の周波数で加振しても同じ大きさの励振と制振が繰り返され、振動が大きくなることはない。
ブランコが1周期に2回押される場合、右に運動中には強く押され、左に運動中には弱く押されると、振動が大きくなる。
LCR直列回路において振動1周期に対しvinが2周期の場合、|vin|の大きさがi>0の間では大きく、i<0の間では小さくなると、振動は大きくなる。
このように、振動と同期しつつ1周期に2回加振すると、振動波形に対称性がないので、振動エネルギが大きくなり、励振される。つまり、分数調波共振の発生には、非線形な要素が必要である。
まず、加振力と振動が同期することについて説明する。図37に示した1/2分数調波共振において、どのように振動と開閉器9の動作とが同期しているのかを観察してみる。
図2(a)は、非線形特性のインダクタ5を使用した制御装置1において、電動機2の起動時に、1/2分数調波共振が成長しその後に減衰している波形のグラフである。図2(a)では、非線形特性のインダクタ5に流れるインダクタ電流i、抵抗器7と開閉器9に流れる電流iFET、および電動機電流iMの各波形を示し、開閉器9から電動機2に流れる方向、およびコンデンサ6に充電する方向を正にしている。また、図2(b)には、開閉器9の開閉信号の波形を示しており、例えばFETのゲート信号に相当する。
この図2のうち、共振前の時間範囲T11の波形を拡大して図3に示し、共振中の時間範囲T12の波形を拡大して図4に示し、共振後の時間範囲T13の波形を拡大して図5に示す。
図4に示す時間範囲T12は共振している状態であり、開閉信号とインダクタ電流iとが同期している。また、インダクタ電流iの高い部分と低い部分とで交互に開閉器9が通電している。これにより、インダクタ電流iの振動振幅はしだいに大きくなってゆく。
図5に示す時間範囲T13は共振後の状態であり、開閉信号とインダクタ電流iの同期がしだいに外れ、インダクタ電流iの振動振幅は小さくなってゆき、やがて一定の幅で増減を繰り返す状態に戻る。
図33の磁束量Ψ1のような線形特性のインダクタ5を用いたLC回路の場合、共振周波数frは、fr=1/(2π√LC)になる。この式は、線形微分方程式の解より求めたものであり、磁束量Ψ2のような非線形特性のインダクタ5を用いたLC回路には適用できない。
図8は、図7のLCR直列回路で発生する電流の自由振動の様子を示すグラフである。定電流源10の電流値を5A(実線)、10A(一点鎖線)、15A(破線)に設定した場合に、非線形特性のインダクタ5を流れるインダクタ電流iを図8(a)に示し、コンデンサ電圧vを図8(b)に示す。これらの波形は、コンデンサ電圧vを20V、インダクタ電流iを0Aにした後に、自由振動させたものである。インダクタ電流iおよびコンデンサ電圧vについて、定電流源5A、10A、15Aのときの周期を比較すると、定電流源10の電流値が小さいと周期は長く、定電流源10の電流値が大きいと周期は短くなっている。
定電流源10は電動機電流を模擬したものであることから、電動機の制御装置1では、電動機の起動時に発生する突入電流によって共振周波数が連続的に高くなり、ある電動機電流において共振が発生する。
タイミングT21で、開閉器9が閉になり、タイミングT22で電動機電流iMとインダクタ電流iが一致する。タイミングT23で、開閉器9が開になり、タイミングT24で再び電動機電流iMとインダクタ電流iが一致する。タイミングT25で、再び開閉器9が閉になり、タイミングT26で、開閉器9が再び開になる。
タイミングT22の後では、vが低下するにもかかわらずiは負の値側に突であり、さらなる上昇を続ける。この大電流は、磁束量Ψ2が非線形特性(図33)になるインダクタ5の磁束量の飽和による現象であり、磁束量Ψ1が線形特性(図33)になるインダクタ5を使用した場合には起こらない。
先述の図32を援用して、実施の形態1に係る電動機2の制御装置1を説明する。インダクタ成分である非線形特性のインダクタ5と、コンデンサ成分であるコンデンサ6と、抵抗成分である抵抗器7とにより、LCR直列回路と等価な回路が構成されている。
図10のグラフの場合、固有振動周波数の最大値が15000Hzであるので、その2倍以上の周波数として30000Hz以上の周波数をチョッピング周波数に設定する。
先述の図32を援用して、実施の形態2に係る電動機2の制御装置1を説明する。実施の形態1と同様、制御装置1は、非線形特性のインダクタ5を用いる。
電動機2の起動時に開閉器9の閉時間を急激に長くすると、電動機2には低回転で高い電圧が印加されるので、定常運転では流れないような大きな電流が流れる。この例を、図11に示す。
このように、駆動Duty比を急激に大きくした場合、つまり開閉器9の閉時間を急激に長くした場合、電動機電流iMが大きくなり、時間範囲T31において分数調波共振が発生する。
このように、駆動Duty比をゆっくり大きくしていった場合、つまり開閉器9の閉時間をゆっくり長くしていった場合、電動機電流iMは分数調波共振が起きる大きさに達しないので、インダクタ電流iは安定している。
1/2分数調波共振が発生しないことが確認できる駆動Duty比の変化速度とは、例えば、上式(9)の計算または実測により予め確認された1/3分数調波共振が発生し始める変化速度と同値またはそれ以下である。
先述の図32を援用して、実施の形態3に係る電動機2の制御装置1を説明する。実施の形態1と同様、制御装置1は、非線形特性のインダクタ5を用いる。
第二項Riから発生する負性抵抗がある。この負性抵抗の大きさは、(dL(i)/di・di/dt+R)dΨ/diになる。よって、負性抵抗の発生を抑えることは、抵抗Rを大きくする、または磁束量の変化率dΨ/diを大きくすることになる。
上式(6)でも示したように、振動エネルギはRi2で減衰することからも、抵抗Rを大きくすると振動を減衰できることが予測できる。
式(11)、(12)は、非線形特性のインダクタ5の磁束量Ψ2を変化させるための関数である。図13において、曲線11は式(11)をグラフ化したものであり、曲線12は式(12)をグラフ化したものである。
Ψ2は、図33と同様、非線形特性のインダクタ5の磁束量特性である。
Ψ2−11は、インダクタ電流iが20Aになる付近で、インダクタ電流に対するインダクタンス値の変化率が小さくなるように、Ψ2に式(11)を乗じた磁束量特性である。
Ψ2−12は、インダクタ電流iが20Aになる付近で、インダクタ電流に対するインダクタンス値の変化率が大きくなるように、Ψ2に式(12)を乗じた磁束量特性である。
先述の図32を援用して、実施の形態4に係る電動機2の制御装置1を説明する。実施の形態1と同様、制御装置1は、非線形特性のインダクタ5を用いる。
起動時の駆動Duty比が1/2分数調波発生区間Bより小さい場合は、電動機電流iMが小さく、励振作用を持つインダクタ電流iの交流成分も小さいので、1/2分数調波共振には至らない。
また、起動時の駆動Duty比が1/2分数調波発生区間Bより大きい場合は、電動機電流iMが大きくなるのでインダクタンス値は小さくなるが、インダクタ電流iの交流成分が小さくなるので、1/2分数調波共振は起こらない。
なお、1/2分数調波発生区間Bは、上式(9)の計算により決定してもよいし実測により決定してもよい。
また、この例では、駆動Duty比の指令値が0.3より小さい場合、電動機2が停止しているとみなす。電動機2の起動時は、0.3以上の状態が10msを超えるまでの期間とする。
駆動Duty比の指令値は、比較部4204において0.9と比較され、比較部4205において0.5と比較される。比較の結果、駆動Duty比の指令値が0.9より大きい、または0.5より小さい場合、ORゲート4206からスイッチ4207へ通知が行き、スイッチ4207の出力が真値Tに切り替わる。スイッチ4207の出力が真値Tの場合、駆動Duty比指令値がそのままスイッチ4203へ出力される。
それ以外の場合、スイッチ4207の出力は偽値Fである。その際、比較部4208は、駆動Duty比指令値を0.7と比較し、スイッチ4209を切り替える。駆動Duty比の指令値が0.7より大きい場合、スイッチ4209はスイッチ4207へ0.9を出力し、0.7以下の場合は0.5を出力する。
電動機2の起動後10msを経過した後は、駆動Duty比指令値そのままの値がスイッチ4203から出力される。
電動機2の起動後10msの間、駆動Duty比の指令値を制限したので、図11で発生していたような1/2分数調波共振は回避されている。
先述の図32を援用して、実施の形態5に係る電動機2の制御装置1を説明する。実施の形態1と同様、制御装置1は、非線形特性のインダクタ5を用いる。
過電流検知器45の閾値は、1/2分数調波共振の発生有無を判定可能な電流値とする。ここでは、閾値として、上式(9)の計算または実測により決定した20Aを用いる。
タイマ4202aは、過電流検知器45の過電流検知信号によりリセットされる。タイマ4202aは、リセット時点から所定時間(例えば、10ms)が経過すると、スイッチ4203の出力を偽値Fから真値Tに切り替える。従って、指令値制限器42aは、過電流検知器45において過電流が検知された時点から検知終了後10msが経過するまでの期間、駆動Duty比指令値が0.5〜0.9になることを回避する。
電流検出回路8の検出するインダクタ電流iが閾値20Aより高くなったタイミングT41で、駆動Duty比指令値の制限が開始され、0.7から0.5へ制限される。そして、その制限は、インダクタ電流iが閾値20A以下になったタイミングT42から10msを経過するまでの期間、継続される。これにより、1/2分数調波共振の成長が抑制される。
タイマ4202bは、過電流検知器45の過電流検知信号によりリセットされる点はタイマ4202aと同じであるが、リセット時点から所定時間(例えば、10ms)の経過を計る機能に加えて、当該所定時間よりも短い時間(例えば、1ms)の経過を計る機能も有する。
一方、スイッチ4210の出力が真値Tの場合、スイッチ4203の出力が制限後の駆動Duty比の指令値となる。
電流検出回路8の検出するインダクタ電流iが閾値20Aより高くなるたび(タイミングT51,T52,T53,T54)、1ms間、駆動Duty比の指令値が0に制限される。また、インダクタ電流iが閾値20Aより高くなったタイミングT51,T52,T53,T54から10msが経過するまでの間は、駆動Duty比の指令値が0.7から0.5へ制限される。
先述の図32を援用して、実施の形態6に係る電動機2の制御装置1を説明する。実施の形態1と同様、制御装置1は、非線形特性のインダクタ5を用いる。
上記実施の形態5では、過電流検知時に駆動Duty比の指令値を制限して、分数調波共振を回避した。これに対し、実施の形態6では、過電流検知時に開閉器9のチョッピング周波数を変更することで、分数調波共振を回避する。
そこで、実施の形態6では、定常運転時の最適チョッピング周波数で開閉器9を開閉動作させつつ、分数調波共振の発生を検知したときだけチョッピング周波数を変更する。
過電流検知器45の閾値は、1/2分数調波共振の発生有無を判定可能な電流値とする。ここでは、閾値として、上式(9)の計算または実測により決定した20Aを用いる。
電流検出回路8の検出するインダクタ電流iが閾値20Aより高くなったタイミングT61で、スイッチ4302の出力が真値T(19000Hz×2)から偽値F(25000Hz×2)へ切り替わるので三角波の周波数が25000Hzに変更される。三角波の周波数変更は、インダクタ電流iが閾値20A以下になったタイミングT62から10msを経過するまでの期間、継続される。これにより、1/2分数調波共振の成長が抑制される。また、過電流が検知されなくなると、三角波の周波数は定常運転時の最適チョッピング周波数である19000Hzに戻る。また、電動機2が起動した後は過電流が発生しないので、定常運転時には最適チョッピング周波数に切り替わり、開閉器9の発熱を防止できる。
先述の図32を援用して、実施の形態7に係る電動機2の制御装置1を説明する。実施の形態1と同様、制御装置1は、非線形特性のインダクタ5を用いる。
上記実施の形態1,2,4〜6では、開閉器9の開閉信号の駆動Duty比またはチョッピング周波数を変更することにより、電動機2の起動時の分数調波共振を抑制した。これに対し、実施の形態7では、分数調波共振が発生しないような部品を用いて、電動機2の制御装置1を製造する。
発熱を防止するには抵抗値をなるべく小さくすることが好ましいため、電動機2を使用する全ての条件において上式(9)を数値計算してimaxを求め、1/2分数調波共振しない抵抗値の最小値(逆に言えば、1/2分数調波共振が発生し始める抵抗値の最大値)を特定するとよい。特定した値またはそれ以下の抵抗器7を実装することにより、共振を抑制しつつ、効率の向上および発熱の防止が可能となる。
また、本発明に係る制御装置の制御対象としては、例示した電動機の他、コンバータおよびインバータ等であっても構わない。
Claims (13)
- インダクタ成分、コンデンサ成分および抵抗成分を直列に接続したLCR直列回路と等価な回路を有し、制御部が、前記回路に通電する電流を開閉器によりチョッピング制御することによって、前記回路の出力側に接続された制御対象に通電する平均電流または電圧を操作して当該制御対象の制御量を制御する制御装置であって、
前記制御部は、前記回路に通電する電流が1/2分数調波共振しない範囲になるよう前記開閉器をチョッピング制御し、
前記制御部が前記開閉器をチョッピング制御する周波数は、実測または計算により予め確認された1/3分数調波共振が発生し始める周波数と同値またはそれ以上であることを特徴とする制御装置。 - インダクタ成分、コンデンサ成分および抵抗成分を直列に接続したLCR直列回路と等価な回路を有し、制御部が、前記回路に通電する電流を開閉器によりチョッピング制御することによって、前記回路の出力側に接続された制御対象に通電する平均電流または電圧を操作して当該制御対象の制御量を制御する制御装置であって、
前記制御対象は電動機であり、
前記制御部は、前記回路に通電する電流が1/2分数調波共振しない範囲になるよう前記開閉器をチョッピング制御し、
前記制御部が前記開閉器をチョッピング制御するDuty比の変化速度は、実測または計算により予め確認された1/3分数調波共振が発生し始める変化速度と同値またはそれ以下であることを特徴とする制御装置。 - インダクタ成分、コンデンサ成分および抵抗成分を直列に接続したLCR直列回路と等価な回路を有し、制御部が、前記回路に通電する電流を開閉器によりチョッピング制御することによって、前記回路の出力側に接続された制御対象に通電する平均電流または電圧を操作して当該制御対象の制御量を制御する制御装置であって、
前記制御部は、前記回路に通電する電流が1/2分数調波共振しない範囲になるよう前記開閉器をチョッピング制御し、
前記制御部が前記開閉器をチョッピング制御するDuty比は、実測または計算により予め確認された基本波と1/2分数調波の共振が発生するDuty比を除外した値であることを特徴とする制御装置。 - 前記制御部は、前記回路に通電する電流が予め設定された閾値を超えた場合、前記開閉器をチョッピング制御するDuty比を、基本波と1/2分数調波の共振が発生するDuty比を除外した値に制限することを特徴とする請求項5または請求項6記載の制御装置。
- 前記制御部は、前記回路に通電する電流が予め設定された閾値を超えた場合、前記開閉器をチョッピング制御する周波数を変更することを特徴とする請求項1、請求項3、または請求項5記載の制御装置。
- 前記制御部は、LCR直列回路と等価な前記回路に通電する電流が予め設定された閾値を超えた場合、前記開閉器をチョッピング制御する周波数を、1/3分数調波共振が発生し始める周波数と同値またはそれ以上に制限することを特徴とする請求項1または請求項2記載の制御装置。
- インダクタ成分、コンデンサ成分および抵抗成分を直列に接続したLCR直列回路と等価な回路を有し、制御部が、前記回路に通電する電流を開閉器によりチョッピング制御することによって、前記回路の出力側に接続された制御対象に通電する平均電流または電圧を操作して当該制御対象の制御量を制御する制御装置であって、
前記インダクタ成分または前記抵抗成分が、下式中の(dL(i)/di・di/dt+R)が負にならないよう設定されていることにより、前記回路に通電する電流が1/2分数調波共振しない範囲になるよう設定されていることを特徴とする制御装置。
ここで、Cは等価コンデンサ容量、Rは等価抵抗、v in はLCR直列回路と等価な前記回路両端への等価印加電圧、L(i)は通電電流iに応じて変化する等価インダクタンスである。 - 前記抵抗成分は、前記制御対象が使用される条件で前記式を計算し、1/2分数調波共振が発生しないことが確認された前記式中Rの最大値と同値またはそれ以下に設定されていることを特徴とする請求項10記載の制御装置。
- インダクタ成分、コンデンサ成分および抵抗成分を直列に接続したLCR直列回路と等価な回路を有し、制御部が、前記回路に通電する電流を開閉器によりチョッピング制御することによって、前記回路の出力側に接続された制御対象に通電する平均電流または電圧を操作して当該制御対象の制御量を制御する制御装置であって、
前記インダクタ成分の通電電流に対するインダクタンス変化率は、実測または計算により予め確認された1/3分数調波共振が発生し始めるインダクタンス変化率と同値またはそれ以下に設定されていることを特徴とする制御装置。 - 前記インダクタ成分の通電電流に対するインダクタンス変化率は、前記制御対象が使用される条件で前記式を計算し、1/2分数調波共振が発生しないことが確認された前記式中(dL(i)/di)の最大値と同値またはそれ以下に設定されていることを特徴とする請求項10記載の制御装置。
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