JP6369633B2 - 固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

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Description

この発明は、固体酸化物形燃料電池に関し、特に、積層方向を向く一方主面および他方主面に露出した表面電極を各々が有して積層された複数の燃料電池セルを備える、固体酸化物形燃料電池に関する。
この種の燃料電池の一例が特許文献1に開示されている。この文献によれば、導電性セラミックスからなる中間膜がインターコネクタの一部をなす。インターコネクタのうち中間膜よりもセパレータ側の部分は、Ag,Pd,Pt,Fe,Co,Cu,Ru,Rh,ReおよびAuからなる群から選ばれる少なくとも一種を含む。これに対して、インターコネクタのうち中間膜よりも燃料極側の部分は、燃料極と同じ材料によって構成される。
具体的には、燃料極側の部分は、酸化ニッケル,Niを含む酸化イットリウム安定化ジルコニア(イットリア安定化ジルコニア(YSZ)),Niを含む酸化カルシウム安定化ジルコニア,Niを含む酸化スカンジウム安定化ジルコニア(スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)),Niを含む酸化セリウム安定化ジルコニア,Niを含む酸化チタン,Niを含むアルミナ,Niを含むマグネシア,Niを含むイットリア,Niを含む酸化ニオブまたはNiを含む酸化タンタル等からなる。
国際公開第2012/133263号(図12,段落0036,0069参照)
しかし、中間膜が燃料極側の部分と直接的に接続されると、各々の構成元素が接続部分において相互に拡散し、所定の組成からのズレが中間膜および燃料極側の部分の両方に発生する。このようなズレは、導電性ないし活性の低下を引き起こす。
また、中間膜が燃料極側の部分と直接的に接続されると、中間膜をなす導電性セラミックスが発電時に還元雰囲気に晒される。この結果、当該導電性セラミックスの還元分解に起因してセル特性が劣化する。
それゆえに、この発明の主たる目的は、導電性ないし活性の低下を抑制することができる、固体酸化物形燃料電池を提供することである。
この発明の他の目的は、導電性セラミックスの還元分解に起因するセル特性の劣化を抑制することができる、固体酸化物形燃料電池を提供することである。
この発明の固体酸化物形燃料電池は、電解質層と、電解質層の一方主面側の位置に配され、導電性セラミックスからなる第1電極と、電解質層の他方主面側の位置に配された第2電極と、電解質層とともに第1電極を挟む位置に配され、第1電極に達するビアホールを有するセパレータと、ビアホールに設けられて第1電極に接続されたインターコネクタと、を有し、インターコネクタは、第1電極をなす導電性セラミックスの種類と異なる種類の導電性セラミックスからなる第1コネクタ層と、金属からなり第1コネクタ層よりも第1電極側の位置に配された第2コネクタ層とを含む。
第1コネクタ層をなす導線性セラミックスの種類は、第1電極をなす導電性セラミックスの種類と異なる。これを踏まえて、異種の導電性セラミックスの間に金属からなる第2コネクタ層が配される。これによって、異種の導電性セラミックス間での元素拡散が抑制され、ひいては導電性ないし活性の低下が抑制される。
好ましくは、インターコネクタは、第1電極をなす導電性セラミックの種類と同じ種類の導電性セラミックスからなり、第2コネクタ層よりも第1電極側の位置に配された第3コネクタ層をさらに含む。
第1電極をなす導電性セラミックスの種類と同じ種類の導電性セラミックスからなる第3コネクタ層を第2コネクタ層よりも第1電極側の位置に配することで、第2コネクタ層の配置の自由度を高めることができる。
この発明の固体酸化物形燃料電池は、電解質層と、電解質層の一方主面側の位置に配され、サーメットからなる燃料極と、電解質層の他方主面側の位置に配された空気極と、電解質層と協働して燃料極を挟む位置に配され、燃料極に達するビアホールを有するセパレータと、ビアホールに設けられて燃料極に接続されたインターコネクタと、を有し、インターコネクタは、導電性セラミックスからなる第1コネクタ層と、金属からなり第1コネクタ層よりも燃料極側の位置に配された第2コネクタ層とを含む。
第1コネクタ層をなす導電性セラミックスが発電時に還元雰囲気に晒される懸念が軽減され、当該導電性セラミックスの還元分解に起因するセル特性の劣化を抑制することができる。
好ましくは、インターコネクタは、燃料極をなすサーメットと同じ種類のサーメットからなり、第2コネクタ層よりも燃料極側の位置に配された第3コネクタ層をさらに含む。
燃料極をなすサーメットと同じ種類のサーメットからなる第3コネクタ層を第2コネクタ層よりも燃料極側の位置に配することで、第2コネクタ層の配置の自由度を高めることができる。
好ましくは、サーメットの材料は、酸化ニッケル、Niを含む酸化イットリウム安定化ジルコニア、Niを含む酸化カルシウム安定化ジルコニア、Niを含む酸化スカンジウム安定化ジルコニア、Niを含む酸化セリウム安定化ジルコニア、Niを含む酸化チタン、Niを含むアルミナ、Niを含むマグネシア、Niを含むイットリア、Niを含む酸化ニオブ、またはNiを含む酸化タンタルである。
セパレータの材料は、たとえば、添加量3モル%のイットリア(Y)で安定化されたジルコニア(ZrO)(イットリア安定化ジルコニア:YSZ)、或いは添加量12モル%のセリア(CeO)で安定化されたジルコニア(ZrO)(セリア安定化ジルコニア:CeSZ)である。サーメットの材料を上述のものとすることで、サーメットとセパレータとの間で熱膨張係数が近くなる。この結果、熱膨張差によるクラックやデラミネーションの発生が抑制され、ひいては出力特性の低下が抑制される。
好ましくは、第2コネクタ層の厚みは30μm以下である。
第2コネクタ層の厚みを30μm以下とすることで、第2コネクタ層の熱膨張量とセパレータの熱膨張量との相違による応力が抑制される。これによって、クラックやデラミネーションに起因してヒートサイクル時にセルが物理的に破壊される懸念が軽減される。
好ましくは、第2コネクタ層をなす金属は、Ag,Pd,Pt,Fe,Cr,Co,Cu,Ru,Rh,ReおよびAuの少なくとも1つを含む。
異種の導電性セラミックス間での元素拡散が抑制され、ひいては導電性ないし活性の低下が抑制される。
好ましくは、導電性セラミックスの材料は、ABO3(但し、Aは、Ca,Sr,Ba,La,PrおよびYの少なくとも1つであり、Bは、Ni,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Mo,Ru,Rh,PdおよびReの少なくとも1つ)で表されるペロブスカイト型酸化物である。
セパレータの材料は、たとえば、添加量3モル%のイットリア(Y)で安定化されたジルコニア(ZrO)(イットリア安定化ジルコニア:YSZ)、或いは添加量12モル%のセリア(CeO)で安定化されたジルコニア(ZrO)(セリア安定化ジルコニア:CeSZ)である。導電性セラミックスの材料を上述のものとすることで、導電性セラミックスとセパレータとの間で熱膨張係数が近くなる。この結果、熱膨張差によるクラックやデラミネーションの発生が抑制され、ひいては出力特性の低下が抑制される。
この発明によれば、導電性ないし活性の低下を抑制することができ、或いは導電性セラミックスの還元分解に起因するセル特性の劣化を抑制することができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この実施例の燃料電池ユニットの外観を示す斜視図である。 この実施例の燃料電池ユニットの一部を分解して斜め上から眺めた状態の一例を示す斜視図である。 この実施例の燃料電池ユニットの他の一部を分解して斜め上から眺めた状態の一例を示す斜視図である。 この実施例の燃料電池セルを分解して斜め上から眺めた状態の一例を示す斜視図である。 この実施例の燃料電池セルを構成する燃料極側導体層を斜め下から眺めた状態の一例を示す斜視図である。 この実施例の燃料電池セルの要部断面を示す断面図である。 他の実施例の燃料電池セルの要部断面を示す断面図である。 その他の実施例の燃料電池セルの要部断面を示す断面図である。 さらにその他の実施例の燃料電池セルの要部断面を示す断面図である。 他の実施例の燃料電池セルの要部断面を示す断面図である。 その他の実施例の燃料電池セルの要部断面を示す断面図である。 さらにその他の実施例の燃料電池セルの要部断面を示す断面図である。
図1〜図5を参照して、この燃料電池ユニット10は、固体酸化物形の燃料電池ユニットであり、2つの燃料電池セル20a,20bと単一の導電層22とを含む。燃料電池セル20a,20bおよび導電層22は、各々の側面が面一となるように堆積され(ただし、面一であることは必須ではない)、これによって平板型の燃料電池スタック12が構成される。
なお、この実施例では、燃料電池スタック12をなす直方体の幅方向,奥行き方向および高さ方向に、X軸,Y軸およびZ軸をそれぞれ割り当てる。
図4に示すように、燃料電池セル20aおよび20bの各々は、空気極側導体層121,空気極層122,電解質層123,燃料極層124および燃料極側導体層125をこの順で積層してなる。
空気極側導体層121の上面には下面にまで達するビアホールVHa,VHa,…が形成され、燃料極側導体層125の上面には下面にまで達するビアホールVHf,VHf,…が形成される。インターコネクタCNa,CNa,…はビアホールVHa,VHa,…にそれぞれ埋め込まれ、インターコネクタCNf,CNf,…はビアホールVHf,VHf,…にそれぞれ埋め込まれる。
空気極層122において、Z軸方向から眺めてインターコネクタCNa,CNa,…と重なる位置には、カソードCT1〜CT4が形成される。また、燃料極層124において、Z軸方向から眺めてインターコネクタCNf,CNf,…と重なる位置には、アノードAN1〜AN4が形成される。
燃料電池セル20aおよび20bの各々にはまた、Z軸方向に燃料極ガスを伝搬させるマニホールドMFf1およびMFf2が形成され、さらにZ軸方向に空気極ガスを伝搬させるマニホールドMFa1およびMFa2が形成される。
Z軸方向から眺めると、マニホールドMFf1およびMFf2は燃料電池セル20aおよび20bの各々の上面中央を基点としてY軸方向に延びる直線上に形成され、マニホールドMFa1およびMFa2は燃料電池セル20aおよび20bの各々の上面中央を基点としてX軸方向に延びる直線上に形成される。
より詳しくは、マニホールドMFf1は上面中央よりもY軸方向の正側に配され、マニホールドMFf2は上面中央よりもY軸方向の負側に配される。また、マニホールドMFa1は上面中央よりもX軸方向の正側に配され、マニホールドMFa2は上面中央よりもX軸方向の負側に配される。
したがって、アノードAN1〜AN4側のインターコネクタCNf,CNf,…は、マニホールドMFf1,MFf2,MFa1およびMFa2を基準に4分割される。同様に、カソードCT1〜CT4側のインターコネクタCNa,CNa,…も、マニホールドMFf1,MFf2,MFa1およびMFa2を基準に4分割される。
空気極側導体層121はセパレータSP1を基材とし、空気極層122はセパレータSP2を基材とし、電解質層123は電解質ELを基材とし、燃料極層124はセパレータSP4を基材とし、燃料極側導体層125はセパレータSP5を基材とする。なお、セパレータSP2は部分セパレータSP21〜SP23によって構成され、セパレータSP4は部分セパレータSP41〜SP43によって構成される。
空気極側導体層121をなすセパレータSP1には、上述したインターコネクタCNa,CNa,…の他に、マニホールドMFf1,MFf2,MFa1およびMFa2の各々をなす2つの貫通孔と、各々がY軸方向に延びてX軸方向に並ぶ4つの空気極ガス流路GRa,GRa,…とが設けられる。貫通孔の数は合計で8つであり、いずれも貫通孔もZ軸方向から眺めて真円をなす。
また、4つの空気極ガス流路GRa,GRa,…はいずれも、セパレータSP1の上面に形成される。このうち2つの空気極ガス流路GRa,GRaは、マニホールドMFa1をなす2つの貫通孔とそれぞれ重なる。残りの2つの空気極ガス流路GRa,GRaは、マニホールドMFa2をなす2つの貫通孔とそれぞれ重なる。
インターコネクタCNa,CNa,…は、Z軸方向から眺めてこれらの貫通孔および空気極ガス流路GRa,GRa,…を回避する位置に設けられる。また、インターコネクタCNa,CNa,…はZ軸方向に延在し、その一方端および他方端はセパレータSP1の上面および下面にそれぞれ露出する。
燃料極側導体層125をなすセパレータSP5にも、上述したインターコネクタCNf,CNf,…の他に、マニホールドMFf1,MFf2,MFa1およびMFa2の各々をなす2つの貫通孔と、各々がX軸方向に延びてY軸方向に並ぶ4つの燃料極ガス流路GRf,GRf,…とが設けられる。貫通孔の数は合計で8つであり、いずれの貫通孔もZ軸方向から眺めて真円をなす。
また、図5に示すように、4つの燃料極ガス流路GRf,GRf,…はいずれも、セパレータSP5の下面に形成される。このうち2つの燃料極ガス流路GRf,GRfは、マニホールドMFf1をなす2つの貫通孔とそれぞれ重なる。残りの2つの燃料極ガス流路GRf,GRfは、マニホールドMFf2をなす2つの貫通孔とそれぞれ重なる。
インターコネクタCNf,CNf,…は、Z軸方向から眺めてこれらの貫通孔および燃料極ガス流路GRf,GRf,…を回避する位置に設けられる。また、インターコネクタCNf,CNf,…はZ軸方向に延在し、その一方端および他方端はセパレータSP5の上面および下面にそれぞれ露出する。
図4に示す空気極層122において、部分セパレータSP21〜SP23は共通の厚みを有してスティック状に形成される。部分セパレータSP21はX軸方向における正側端部の位置をY軸方向に延び、部分セパレータSP22はX軸方向における中央の位置をY軸方向に延び、部分セパレータSP23はX軸方向における負側端部の位置をY軸方向に延びる。
部分セパレータSP21の幅は部分セパレータSP23の幅と一致し、部分セパレータSP22の幅は部分セパレータSP21およびSP23の各々の幅のほぼ2倍である。部分セパレータSP22には、マニホールドMFf1およびMFf2をそれぞれなす2つの貫通孔が形成される。いずれの貫通孔もZ軸方向から眺めて長方形をなし、その長辺はY軸方向に延在する。
部分セパレータSP21およびSP22によって挟まれる領域には、板状の2つのカソードCT1およびCT4がY軸方向に並んで設けられる。また、部分セパレータSP22およびSP23によって挟まれる領域には、板状の2つのカソードCT2およびCT3がY軸方向に並んで設けられる。このとき、カソードCT1およびCT2はY軸方向における正側に配され、カソードCT3およびCT4はY軸方向における負側に配される。
カソードCT1〜CT4のいずれも、部分セパレータSP21〜SP23の厚みと同じ厚みを有し、かつZ軸方向から眺めて矩形をなす。矩形の各辺はX軸方向またはY軸方向に延在し、Y軸方向に延びる辺の長さは部分セパレータSP21〜SP23の各々の長さの1/2を下回る。また、Y軸方向の正側を向く側面は、カソードCT1,CT2,部分セパレータSP21〜SP23の間で面一となる。同様に、Y軸方向の負側を向く側面は、カソードCT3,CT4,部分セパレータSP21〜SP23の間で面一となる。
したがって、カソードCT1およびCT4の間にはZ軸方向から眺めて長方形をなす貫通孔が形成され、カソードCT2およびCT3の間にもZ軸方向から眺めて長方形をなす貫通孔が形成される。いずれの長方形についても、長辺はX軸に沿って延び、短辺はY軸に沿って延びる。こうして形成された2つの貫通孔が、マニホールドMFa1およびMFa2をそれぞれなす。
燃料極層124において、部分セパレータSP41〜SP43は共通の厚みを有してスティック状に形成される。部分セパレータSP41はY軸方向における正側端部の位置をX軸方向に延び、部分セパレータSP42はY軸方向における中央の位置をX軸方向に延び、部分セパレータSP43はY軸方向における負側端部の位置をX軸方向に延びる。
部分セパレータSP41の幅は部分セパレータSP43の幅と一致し、部分セパレータSP42の幅は部分セパレータSP41およびSP43の各々の幅のほぼ2倍である。部分セパレータSP42には、マニホールドMFa1およびMFa2をそれぞれなす2つの貫通孔が形成される。いずれの貫通孔もZ軸方向から眺めて長方形をなし、その長辺はX軸方向に延在する。
部分セパレータSP41およびSP42によって挟まれる領域には、板状の2つのアノードAN1およびAN2がX軸方向に並んで設けられる。また、部分セパレータSP42およびSP43によって挟まれる領域には、板状の2つのアノードAN3およびAN4がX軸方向に並んで設けられる。このとき、アノードAN1およびAN4はX軸方向における正側に配され、アノードAN2およびAN3はX軸方向における負側に配される。
アノードAN1〜AN4のいずれも、部分セパレータSP41〜SP43の厚みと同じ厚みを有し、かつZ軸方向から眺めて矩形をなす。矩形の各辺はX軸方向またはY軸方向に延在し、X軸方向に延びる辺の長さは部分セパレータSP41〜SP43の各々の長さの1/2を下回る。また、X軸方向の正側を向く側面は、アノードAN1,AN4,部分セパレータSP41〜SP43の間で面一となる。同様に、X軸方向の負側を向く側面は、アノードAN3,AN4,部分セパレータSP41〜SP43の間で面一となる。
したがって、アノードAN1およびAN2の間にはZ軸方向から眺めて長方形をなす貫通孔が形成され、アノードAN3およびAN4の間にもZ軸方向から眺めて長方形をなす貫通孔が形成される。いずれの長方形についても、長辺はY軸に沿って延び、短辺はX軸に沿って延びる。こうして形成された2つの貫通孔がマニホールドMFf1およびMFf2をそれぞれなす。
電解質層123は、マニホールドMFf1,MFf2,MFa1,MFa2をそれぞれなす4つの貫通孔を電解質ELに形成してなる。いずれの貫通孔も、Z軸方向から眺めて長方形をなす。ただし、マニホールドMFf1およびMFf2の各々をなす長方形の長辺はY軸に沿って延びる一方、マニホールドMFa1およびMFa2の各々をなす長方形の長辺はX軸に沿って延びる。空気極層122に設けられたカソードCT1〜CT4の上面は電解質層123の下面に面接触し、燃料極層124に設けられたアノードAN1〜AN4の下面は電解質層123の上面に面接触する。
図2に戻って、集電層16aは、4つの小集電板161a〜164aと単一のスペーサ18aとによって形成される。小集電板161a〜164aの各々は、燃料電池セル20aおよび20bの熱応力を緩和する金属を材料とする。また、小集電板161a〜164aの各々の上面または下面の面積は、燃料電池セル20aの上面または下面の面積の1/4をやや下回る。さらに、小集電板161a〜164aの厚みは互いに一致する。
小集電板161aは、その下面がインターコネクタCNf,CNf,…の一部と対向するように、燃料電池セル20aの上面のX軸方向正側でかつY軸方向正側の位置に配される。小集電板162aは、その下面がインターコネクタCNf,CNf,…の他の一部と対向するように、燃料電池セル20aの上面のX軸方向負側でかつY軸方向正側の位置に配される。
小集電板163aは、その下面がインターコネクタCNf,CNf,…のその他の一部と対向するように、燃料電池セル20aの上面のX軸方向負側でかつY軸方向負側の位置に配される。小集電板164aは、その下面がインターコネクタCNf,CNf,…のさらにその他の一部と対向するように、燃料電池セル20aの上面のX軸方向正側でかつY軸方向負側の位置に配される。
これによって、小集電板161a〜164aはインターコネクタCNf,CNf,…と電気的に接続される。
スペーサ18aは、小集電板161a〜164aの厚みと同じ厚みを有して、小集電板161a〜164aが欠落する位置に配される。小集電板161a〜164aが上述のように配されることから、スペーサ18aの各々の上面または下面は十字をなす。なお、スペーサ18aの厚みは、必ずしも小集電板161a〜164aの厚みと同じでなくてもよい。厚みの相違は、導電性材料やシール材によって調整できるためである。
また、図3に示す集電層16bは、4つの小集電板161b〜164bと単一のスペーサ18bとによって形成される。小集電板161b〜164bの各々も、燃料電池セル20aおよび20bの熱応力を緩和する金属を材料とする。また、小集電板161b〜164bの各々の上面または下面の面積は、燃料電池セル20bの上面または下面の面積の1/4をやや下回る。さらに、小集電板161b〜164bの厚みは互いに一致する。
小集電板161bは、その上面がインターコネクタCNa,CNa,…の一部と対向するように、燃料電池セル20bの下面のX軸方向正側でかつY軸方向正側の位置に配される。小集電板162bは、その上面がインターコネクタCNa,CNa,…の他の一部と対向するように、燃料電池セル20bの下面のX軸方向負側でかつY軸方向正側の位置に配される。
小集電板163bは、その上面がインターコネクタCNa,CNa,…のその他の一部と対向するように、燃料電池セル20bの下面のX軸方向負側でかつY軸方向負側の位置に配される。小集電板164bは、その上面がインターコネクタCNa,CNa,…のさらにその他の一部と対向するように、燃料電池セル20bの下面のX軸方向正側でかつY軸方向負側の位置に配される。
これによって、小集電板161b〜164bはインターコネクタCNa,CNa,…と電気的に接続される。
スペーサ18bは、小集電板161b〜164bの厚みと同じ厚みを有して、小集電板161b〜164bが欠落する位置に配される。小集電板161b〜164bが上述のように配されることから、スペーサ18bの各々の上面または下面は十字をなす。
また、スペーサ18bについては、マニホールドMFf1,MFf2,MFa1およびMFa2をそれぞれなす4つの貫通孔が形成される。いずれの貫通孔もZ軸方向から眺めて長方形をなす。ただし、マニホールドMFf1およびMFf2の各々をなす長方形の長辺はY軸に沿って延びる一方、マニホールドMFa1およびMFa2の各々をなす長方形の長辺はX軸に沿って延びる。
図2に示す固定板14aの上面または下面は燃料電池スタック12の上面の面積とほぼ一致する面積を有し、図3に示す固定板14bの上面または下面は燃料電池スタック12の下面の面積とほぼ一致する面積を有する。
固定板14aは、その下面の一部が集電層16aの上面と対向するように集電層16aの上面に配される。固定板14bは、その上面の一部が集電層16bの下面と対向するように集電層16bの下面に配される。ここで、固定板14aおよび14bの各々の側面は、燃料電池スタック12の側面に対して面一となる(ただし、面一であることは必須ではない)。
また、固定板14bについては、マニホールドMFf1,MFf2,MFa1およびMFa2の各々をなす2つの貫通孔が設けられる。貫通孔の数は合計で8つであり、いずれも貫通孔もZ軸方向から眺めて真円をなす。
燃料電池セル20aおよび20bの間に設けられた導電層22は、燃料電池セル20aおよび20bから取り出された電流を集電層16aおよび16bに伝送する。
導電層22もまた、4つの小導電板221〜224と単一のスペーサ24とによって形成される。小導電板221〜224の各々もまた、燃料電池セル20aおよび20bの熱応力を緩和する金属を材料とする。また、小導電板221〜224の各々の上面または下面の面積は、燃料電池セル20a,20bの上面または下面の面積の1/4をやや下回る。さらに、小導電板221〜224の厚みは互いに一致する。
小導電板221は、その上面がインターコネクタCNa,CNa,…の一部と対向しかつその下面がインターコネクタCNf,CNf,…の一部と対向するように、燃料電池セル20aおよび20bの間のX軸方向正側でかつY軸方向正側の位置に配される。小導電板222は、その上面がインターコネクタCNa,CNa,…の他の一部と対向しかつその下面がインターコネクタCNf,CNf,…の他の一部と対向するように、燃料電池セル20aおよび20bの間のX軸方向負側でかつY軸方向正側の位置に配される。
小導電板223は、その上面がインターコネクタCNa,CNa,…のその他の一部と対向しかつその下面がインターコネクタCNf,CNf,…のその他の一部と対向するように、燃料電池セル20aおよび20bの間のX軸方向負側でかつY軸方向負側の位置に配される。小導電板224は、その上面がインターコネクタCNa,CNa,…のさらにその他の一部と対向しかつその下面がインターコネクタCNf,CNf,…のさらにその他の一部と対向するように、燃料電池セル20aおよび20bの間のX軸方向正側でかつY軸方向負側の位置に配される。
燃料電池セル20aに設けられたインターコネクタCNa,CNa,…は、こうして配された小導電板221〜224を介して、燃料電池セル20bに設けられたインターコネクタCNf,CNf,…と電気的に接続される。
スペーサ24は、小導電板221〜224の厚みと同じ厚みを有して、小導電板221〜224が欠落する位置に配される。小導電板221〜224が上述のように配されることから、スペーサ24の各々の上面または下面は十字をなす。
スペーサ24にはまた、マニホールドMFf1,MFf2,MFa1およびMFa2をそれぞれなす4つの貫通孔が形成される。いずれの貫通孔もZ軸方向から眺めて長方形をなす。ただし、マニホールドMFf1およびMFf2の各々をなす長方形の長辺はY軸に沿って延びる一方、マニホールドMFa1およびMFa2の各々をなす長方形の長辺はX軸に沿って延びる。
マニホールドMFa1およびMFa2を流れた空気極ガスは、空気極ガス流路GRa,GRa,…を経て燃料電池スタック12の外部に排出される。また、マニホールドMFf1およびMFf2を流れた燃料極ガスは、燃料極ガス流路GRf,GRf,…を経て燃料電池スタック12の外部に排出される。
空気極ガスは、マニホールドMFa12,MFa22および空気極ガス流路GRa,GRa,…を流れるときに、カソードCT1〜CT4と接触する。また、燃料極ガスは、マニホールドMFf14,MFf24および燃料極ガス流路GRf,GRf,…を流れるときに、アノードAN1〜AN4と接触する。空気極ガスおよび燃料極ガスには化学式1および2に従う化学反応が生じ、この結果、プラス電圧およびマイナス電圧が電解質ELの両面に現れる。
[化1]
1/2O+2e→O2−
[化2]
+O2−→HO+2e
空気極ガスおよび燃料極ガスの一部は、化学反応を起こすことなく、燃料電池セル20aおよび20bの外部に排出される。空気極ガスは空気極ガス流路GRa,GRa,…を経て排出され、燃料極ガスは燃料極ガス流路GRf,GRf,…を経て排出される。排出された空気極ガスおよび燃料極ガスは互いに反応して熱を発生し、これによって熱自立が図られる。
セパレータSP1〜SP2,SP4〜SP5の各々の材料は、たとえば、添加量3モル%のイットリア(Y)で安定化されたジルコニア(ZrO)(イットリア安定化ジルコニア:YSZ)、或いは添加量12モル%のセリア(CeO)で安定化されたジルコニア(ZrO)(セリア安定化ジルコニア:CeSZ)である。
また、カソードCT1〜CT4の各々は導電性セラミックからなり、より具体的には、ABOまたはA2BO(但し、Aは、Ca,Sr,Ba,La,PrおよびYの少なくとも1つであり、Bは、Ni,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Mo,Ru,Rh,PdおよびReの少なくとも1つ)で表されるペロブスカイト型酸化物を材料とする。
さらに、アノードAN1〜AN4の各々は多孔質のサーメットからなり、より具体的には、酸化ニッケル,Niを含む酸化イットリウム安定化ジルコニア,Niを含む酸化カルシウム安定化ジルコニア,Niを含む酸化スカンジウム安定化ジルコニア,Niを含む酸化セリウム安定化ジルコニア,Niを含む酸化チタン,Niを含むアルミナ,Niを含むマグネシア,Niを含むイットリア,Niを含む酸化ニオブ,Niを含む酸化タンタルを材料とする。
これを踏まえて、図6に示すように、空気極側導体層121に設けられたインターコネクタCNa,CNa,…の各々は、Z軸方向に積層されたコネクタ層CL1aおよびCL2aによって形成される。このうち、コネクタ層CL1aは導電性セラミックスからなり、コネクタ層CL2aは金属からなる。また、コネクタ層CL2aは、コネクタ層CL1aよりもカソードCT1〜CT4側の位置に配される。より詳しくは、コネクタ層CL2aの上面はカソードCT1〜CT4のいずれか1つの下面に面接触し、コネクタ層CL2aの下面はコネクタ層CL1aの上面に面接触する。
これに対して、燃料極側導体層125に設けられたインターコネクタCNf,CNf,…の各々は、Z軸方向に積層されたコネクタ層CL0f,CL1fおよびCL2fによって形成される。このうち、コネクタ層CL0fは金属からなり、コネクタ層CL1fは導電性セラミックスからなり、コネクタ層CL2fは金属からなる。また、コネクタ層CL2fはコネクタ層CL1fよりもアノードAN1〜AN4側の位置に配され、コネクタ層CL1fはコネクタ層CL0fよりもアノードAN1〜AN4側の位置に配される。
より詳しくは、コネクタ層CL2fの下面はアノードAN1〜AN4のいずれか1つの上面に面接触し、コネクタ層CL1fの下面はコネクタ層CL2fの上面に面接触し、コネクタ層CL0fの下面はコネクタ層CL1fの上面に面接触する。
セパレータSP1は、厳密には、空気極ガス流路GRa,GRa,…が存在しない平坦な部分セパレータSP1aと、空気極ガス流路GRa,GRa,…によって短冊状に分割された部分セパレータSP1bとによって形成される。コネクタ層CL1aは部分セパレータSP1aおよびSP1bを跨いて配され、コネクタ層CL2aは部分セパレータSP1bに配される。
同様に、セパレータSP5は、厳密には、燃料極ガス流路GRf,GRf,…が存在しない平坦な部分セパレータSP5aと、燃料極ガス流路GRf,GRf,…によって短冊状に分割された部分セパレータSP5bとによって形成される。コネクタ層CL0fは部分セパレータSP5aおよびSP5bを跨いて配され、コネクタ層CL1fおよびCL2fは部分セパレータSP5bに配される。
コネクタ層CL1aおよびCL1fの各々をなす導電性セラミックスは、より具体的には、ABOまたはABO(ただし、Aは、Ca,Sr,Ba,La,PrおよびYの少なくとも1つであり、Bは、Ni,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Mo,Ru,Rh,PdおよびReの少なくとも1つ)で表されるペロブスカイト型酸化物を材料とする。ただし、コネクタ層CL1aをなす導電性セラミックスの種類は、カソードCT1〜CT4をなす導電性セラミックスの種類と異なる(異種材料の意味については後述)。
また、コネクタ層CL2fおよびCL2aの各々の厚みは30μm以下であり、コネクタ層CL2fおよびCL2aの各々をなす金属はAg,Pd,Pt,Fe,Cr,Co,Cu,Ru,Rh,ReおよびAuの少なくとも1つを含む。コネクタ層CL0fをなす金属もまた、Ag,Pd,Pt,Fe,Cr,Co,Cu,Ru,Rh,ReおよびAuの少なくとも1つを含む。
このように、カソードCT1〜CT4側に注目すると、コネクタ層CL1aをなす導電性セラミックスの種類は、カソードCT1〜CT4をなす導電性セラミックスの種類と異なる。これを踏まえて、異種の導電性セラミックスの間に、金属からなるコネクタ層CL2aが配される。これによって、異種の導電性セラミックス間での元素拡散が抑制され、ひいては導電性ないし触媒活性の低下が抑制される。
また、アノードAN1〜AN4側に注目すると、導電性セラミックスからなるコネクタ層CL1fと多孔質サーメットからなるアノードAN1〜AN4との間に、金属からなるコネクタ層CL2fが配される。これによって、コネクタ層CL1fをなす導電性セラミックスが発電時に還元雰囲気に晒される懸念が軽減され、導電性セラミックスの還元分解に起因するセル特性の劣化を抑制することができる。
さらに、コネクタ層CL2aおよびCL2fの各々の厚みを30μm以下とすることで、コネクタ層CL2a,CL2fの熱膨張量とセパレータSP1,SP5の熱膨張量との相違による応力が抑制される。これによって、クラックやデラミネーションに起因してヒートサイクル時にセルが物理的に破壊される懸念が軽減される。
参考までに、実験によって得られたビア厚み(=コネクタ層CL2aおよびCL2fの各々の厚み)とクラックの発生率との関係を、表1に示す。表1によれば、ヒートサイクル時のクラック発生率は、200μmのビア厚みに対して98%を示し、120μmのビア厚みに対して90%を示し、60μmのビア厚みに対して40%を示した。これに対して、ビア厚みを30μm以下にすると、ヒートサイクル時のクラック発生率は0%であった。これより、ビア厚みは30μm以下とするのが好ましいことが分かる。
Figure 0006369633
また、コネクタ層CL2aをなす金属は、Ag,Pd,Pt,Fe,Cr,Co,Cu,Ru,Rh,ReおよびAuの少なくとも1つを含むため、異種の導電性セラミックス間での元素拡散が抑制され、ひいては導電性ないし活性の低下が抑制される。
さらに、セパレータSP1およびSP5の各々の材料は、たとえば、添加量3モル%のイットリア(Y)で安定化されたジルコニア(ZrO)(イットリア安定化ジルコニア:YSZ)、或いは添加量12モル%のセリア(CeO)で安定化されたジルコニア(ZrO)(セリア安定化ジルコニア:CeSZ)である。
これを踏まえて、サーメットおよび導電性セラミックスの材料を上述のものとすることで、サーメットまたは導電性セラミックスとセパレータとの間で熱膨張係数が近くなる。この結果、熱膨張差によるクラックやデラミネーションの発生が抑制され、ひいては出力特性の低下が抑制される。
コネクタ層CL1aをなす導電性セラミックスの材料の種類はカソードCT1〜CT4をなす導電性セラミックスの材料の種類と異なるところ、この“異種材料”の意味は以下のとおりである。
コネクタ層CL1aまたはカソードCT1〜CT4をなす導電性セラミックスは、さらに具体的には、LaSrCoO,LaSrCoFeO,MnCoO,SmSrCoO,LaCaMnO,LaCaCoO,LaCaCoFeO,LaNiFeO,(LaSr)NiOなどを基本材料とする。
ただし、化学式(=ABOまたはABO)をなすAサイトおよびBサイトの少なくとも一方が異なる材料が接触した状態で高温になると、Aサイト同士,Bサイト同士,またはAサイトおよびBサイトを跨いで相互に拡散が起こる。この際に、所定の組成で作製された結晶の組成ズレにより、導電性の低下及び触媒活性の低下による出力特性の低下が起こる。
金属からなるコネクタ層CL2aをカソードCT1〜CT4とコネクタ層CL1aとの間に配するのは、このような触媒活性の低下を抑制するためである。したがって、AサイトおよびBサイトの少なくとも一方が異なる材料が“異種材料”となる。
コネクタ層CL1aをなす導電性セラミックスの材料としては、たとえばアルカリ土類金属を添加したランタンクロマイト(LaCrO),ランタンフェレート(LaFeO),ランタンストロンチウムマンガナイト((LaSr)MnO)が採用される。また、カソードCT1〜CT4の材料としては、たとえばPrCoO系酸化物,LaCoO系酸化物,LaMnO系酸化物が採用される。LaMnO系酸化物の具体例としては、たとえば、La0.8Sr0.2MnO(通称:LSM)や、La0.6Ca0.4MnO(通称:LCM)が挙げられる。
[変形例]
なお、上述の実施例では、Z軸方向から眺めたとき、コネクタ層CL2fの外径はコネクタ層CL1fの外径と一致し、コネクタ層CL2aの外径はコネクタ層CL1aの外径と一致する。
しかし、コネクタ層CL2fの外径は、図7に示すようにコネクタ層CL0fおよびCL1fの各々の外径よりも大きくてもよく、図8に示すようにコネクタ層CL0fおよびCL1fの各々の外径よりも小さくてもよい。同様に、コネクタ層CL2aの外径は、図9に示すようにコネクタ層CL1aの外径よりも大きくてもよく、図10に示すようにコネクタ層CL1aの外径よりも小さくてもよい。
さらに、上述の実施例では、コネクタ層CL2fの下面がアノードAN1〜AN4の上面に面接触され、コネクタ層CL2aの上面がカソードCT1〜CT4の下面に面接触される。
しかし、図11に示すように、アノードAN1〜AN4の材料と同じ材料からなるコネクタ層CL3fをインターコネクタCNfに追加し、コネクタ層CL2fをコネクタ層CL3fを介してアノードAN1〜AN4に接続するようにしてもよい。
同様に、図12に示すように、カソードCT1〜CT4の材料と同じ材料からなるコネクタ層CL3aをインターコネクタCNaに追加し、コネクタ層CL2aをコネクタ層CL3aを介してカソードCT1〜CT4に接続するようにしてもよい。
図11の場合、コネクタ層CL3fの上面がコネクタ層CL2fの下面に面接触し、コネクタ層CL3fの下面がアノードAN1〜AN4の上面に面接触する。図12の場合、コネクタ層CL3aの下面がコネクタ層CL2aの上面に面接触し、コネクタ層CL3aの上面がカソードCT1〜CT4の下面に面接触する。コネクタ層CL2fの配置の自由度はコネクタ層CL3fを追加することで向上し、コネクタ層CL2aの配置の自由度はコネクタ層CL3aを追加することで向上する。
なお、図11および図12においても、Z軸方向から眺めたときの外径は、コネクタ層CLf0〜CLf3の間で一致し、コネクタ層CLa1〜CLa3の間で一致する。しかし、Z軸方向から眺めたときの外径は、コネクタ層CLf0〜CLf3の間で異なり、或いはコネクタ層CLa1〜CLa3の間で異なってもよい。
なお、上述した複数の変形例の構成は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせることができることは言うまでもない。
10 …燃料電池ユニット
12 …燃料電池スタック
16a,16b …集電層
20a,20b …燃料電池セル
22 …導電層
121 …空気極側導体層
122 …空気極層
123 …電解質層
124 …燃料極層
125 …燃料極側導体層
SP1〜SP2,SP4〜SP5 …セパレータ
AN1〜AN4 …アノード(空気極,第1電極)
CT1〜CT4 …カソード(空気極,第2電極)
VHa,VFf …ビアホール
CNa,CNf …インターコネクタ
CL1a,CL1f …コネクタ層(第1コネクタ層)
CL2a,CL2f …コネクタ層(第2コネクタ層)
CL3a,CL3f …コネクタ層(第3コネクタ層)
MFa1,MFa2,MFf1,MFf2 …マニホールド

Claims (8)

  1. 電解質層と、
    前記電解質層の一方主面側の位置に配され、導電性セラミックスからなる第1電極と、
    前記電解質層の他方主面側の位置に配された第2電極と、
    前記電解質層とともに前記第1電極を挟む位置に配され、前記第1電極に達するビアホールを有するセパレータと、
    前記ビアホールに設けられて前記第1電極に接続されたインターコネクタと、
    を有し、
    前記インターコネクタは、前記第1電極をなす導電性セラミックスの種類と異なる種類の導電性セラミックスからなる第1コネクタ層と、金属からなり前記第1コネクタ層よりも前記第1電極側の位置に配された第2コネクタ層とを含む、固体酸化物形燃料電池。
  2. 前記インターコネクタは、前記第1電極をなす導電性セラミックの種類と同じ種類の導電性セラミックスからなり、前記第2コネクタ層よりも前記第1電極側の位置に配された第3コネクタ層をさらに含む、請求項1記載の固体酸化物形燃料電池。
  3. 電解質層と、
    前記電解質層の一方主面側の位置に配され、サーメットからなる燃料極と、
    前記電解質層の他方主面側の位置に配された空気極と、
    前記電解質層と協働して前記燃料極を挟む位置に配され、前記燃料極に達するビアホールを有するセパレータと、
    前記ビアホールに設けられて前記燃料極に接続されたインターコネクタと、
    を有し、
    前記インターコネクタは、導電性セラミックスからなる第1コネクタ層と、金属からなり前記第1コネクタ層よりも前記燃料極側の位置に配された第2コネクタ層とを含む、固体酸化物形燃料電池。
  4. 前記インターコネクタは、前記燃料極をなすサーメットと同じ種類のサーメットからなり、前記第2コネクタ層よりも前記燃料極側の位置に配された第3コネクタ層をさらに含む、請求項3記載の固体酸化物形燃料電池。
  5. 前記サーメットの材料は、酸化ニッケル、Niを含む酸化イットリウム安定化ジルコニア、前記Niを含む酸化カルシウム安定化ジルコニア、前記Niを含む酸化スカンジウム安定化ジルコニア、前記Niを含む酸化セリウム安定化ジルコニア、前記Niを含む酸化チタン、前記Niを含むアルミナ、前記Niを含むマグネシア、前記Niを含むイットリア、前記Niを含む酸化ニオブ、または前記Niを含む酸化タンタルである、請求項3または4記載の固体酸化物形燃料電池。
  6. 前記第2コネクタ層の厚みは30μm以下である、請求項1ないし5のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池。
  7. 前記第2コネクタ層をなす金属は、Ag,Pd,Pt,Fe,Cr,Co,Cu,Ru,Rh,ReおよびAuの少なくとも1つを含む、請求項1ないし6のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池。
  8. 前記導電性セラミックスの材料は、ABO3(但し、Aは、Ca,Sr,Ba,La,PrおよびYの少なくとも1つであり、Bは、Ni,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,Mo,Ru,Rh,PdおよびReの少なくとも1つ)で表されるペロブスカイト型酸化物である、請求項1ないし7のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池。
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