JP6368731B2 - 車両用ホイール - Google Patents
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Description
本発明は、補強用パネルがスポークから剥離しにくい車両用ホイールを提供することを課題とする。
このため、補強用パネルがスポークから剥離する事を抑制できる。
さらに凹部内の空洞量を多く設定して、軽量化を図ることができる。
さらに、突出部が一つの補強用パネルに複数設けられている。このため、さらに取付安定性が向上して、凹部の側壁部から補強用パネルが剥離する事を抑制できる。
なお、ハブは、図示しない車軸に装着されて、ホイール1を進行方向Y(車両前進時)に転動させる際の回転中心となる。
そして、このリム11のビードシート部11a,11aに図示しないタイヤのビードが当接されて、タイヤがホイール1に装着されるように構成されている。
スポーク20は、平面視で径方向外側に向けて拡開する略扇型を呈している。そして、スポーク20の各内側面側には、周方向の断面がU字形状の凹部21が備えられている(図4参照)。なお、図1において、符号30は、補強パネルであり、凹部21を覆うように取り付けられるが、詳細は後記する。
この実施形態のスポーク20は、凹部21の底壁部22と、この底壁部22に略直交して接続される第1側壁部23および第2側壁部24とを有して主に構成されている。
このうち、第1側壁部23と第2側壁部24とは、略ハの字状に並設されて、底壁部22を挟んで所定の間隔W1を漸増させながら向かい合わせられて凹部21(図1・図4参照)が形成されている。これにより、凹部21の内側面の形状は、径方向Zで面積の相違する断面略コ字状を呈している。
この実施形態の凹部21は、図1に示すように、スポーク20の扇形の外形状に合せて、周方向の断面面積を回転中心から径方向Zの外方に向かうにつれて増大させている。そして、凹部21は、ホイール幅方向Xからの平面視では略三角形形状を呈するように凹設されている(図4参照)。このように、凹部21を各スポーク20に形成することにより、肉抜きとなり、軽量化が図られる。
この実施形態の補強用パネル30は、凹部21の開口上部を覆う平面部31と、この平面部31の凹部21側側面から直交するように突出して一体に延設される突出部32とを有して主に構成されている。
これらの上面部31cの両側に位置する側縁部31a,31bは、第1側壁部23と第2側壁部24との上端縁に当接されて両側から上面部31cを支持している。
そして、補強用パネル30は、上面部31cのうち側縁部31a近傍から、凹部21内の底壁部22方向に向けて突出部32を突出させている。
この突出部32は、前記底壁部22と接続して、略三角形状を呈する凹部21の一辺となる第1側壁部23の形状に沿うように、面状に当接される第1側面部32aを有している。
そして、この頂面部32cを底壁部22の上面側に当接させている。
この実施形態では、ホイール1へ加わる荷重や、ホイール1の回転に応じて CFRP製の補強用パネル30にスポーク20から剥離するような力が作用する。
このような場合でも、補強用パネル30の突出部32の第1側面部32aは、スポーク20の凹部21の第1側壁部23の内側面に面状に比較的広い面積にて当接している。
このため、この第1側面部32aを介してスポーク20の凹部21の第1側壁部23に作用する力を分散させることができる。
したがって、補強用パネル30がスポーク20から剥離することを抑制できる。
このため、さらに、上面部31cの両側に位置する側縁部31a,31bが第1側壁部23と第2側壁部24との上端縁に当接されて、作用する力を分散させる。
したがって、さらに面圧の分散が効率よく行われて、高い剛性を付与できるため、回転方向で後方の凹部21の第1側壁部23に固着された状態となり、さらに、補強用パネル30はスポーク20から剥離しにくくなる。
このため、凹部21内の空洞量を多く設定して、さらに軽量化を図ることができる。
しかも、CFRP製の補強用パネル30が所望の剛性を有しているため、ホイール1の剛性の低下を抑制できる。
車外側から見た様子では、図1に示されるような補強用パネル30は、各スポーク20の裏面側の凹部21に位置する。このため、車外側から補強用パネル30が各スポーク20に隠れて見えないため、外観品質が良好である。
この実施形態のホイール1のディスク部10では、周方向に均等に複数設けられたスポーク20のそれぞれに凹部21が凹設形成されている。
このため、ホイール1全体の強度を低下させることなく、効率的にホイール1を軽量化することができる。
図5は、この発明の実施形態の変形例のホイール101を示すものである。
なお、前記実施形態と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明を省略する。
この変形例の補強用パネル130には、2つの突出部132,133が所定の寸法W4離間されて平面部131に一体となるように設けられている。このため、CFRP製の補強用パネル130は、平面部131と突出部132,133とによって形成される縦断面形状を略π字状としている。
このように構成されたこの実施形態の変形例のホイール101では、補強用パネル130に2つの突出部132,133が所定の寸法W4離間した位置で平面部131に固設されている。
各突出部132,133は、それぞれ凹部21の両側に位置する第1側壁部23,第2側壁部24の内側面に面状に当接されて、均等に力を分散させることができる。
このため、実施形態のホイール1と比べて、この変形例のホイール101は、さらにスポーク20の凹部21への取付安定性を向上させて、凹部21の第1側壁部23および第2側壁部24から補強用パネル130が剥離する事を抑制できる。
このように第1側面部32aの一部が第1側壁部23に当接されていれば、頂面部32cが底壁部22に接触していなくてもよく、突出部32の形状、数量および材質が特に限定されるものではない。
20 スポーク
21 凹部
22 底壁部
23 第1側壁部
24 第2側壁部
30,130 補強用パネル
31,131 平面部
32,132 突出部
32a 第1側面部
32b 第2側面部
32c 頂面部
Claims (4)
- 断面がU字形状の凹部を備えるスポークと、
前記凹部を覆うように固着されるCFRP製の補強用パネルと、
を備える車両用ホイールであって、
前記補強用パネルは、断面が前記スポークの前記凹部の底壁部に向かって突出する突出部を備え、
前記突出部の第1側面部は、前記底壁部と接続する第1側壁部と当接し、前記突出部は、前記第1側面部と反対側に第2側面部を備え、
前記第2側面部は、前記凹部に備えられているとともに、前記第1側壁部と向かい合う第2側壁部と隔離している、
ことを特徴とする車両用ホイール。 - 前記突出部は、前記第1側面部と前記第2側面部とに連続して接続する頂面部を備え、
前記頂面部は、前記底壁部と当接している、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用ホイール。 - 前記突出部は、一つの補強用パネルに複数設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ホイール。
- 2つの前記突出部が所定寸法離間した位置で、平面部に一体に設けられることにより縦断面形状を略π字状としている、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用ホイール。
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