JP6368543B2 - 耐震補強方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼製の柱部材にH形鋼からなる梁部材を溶接接合することにより構成された柱梁接合部の耐震性を向上させる耐震補強方法に関する。
H形鋼からなる梁部材のフランジ端部を鋼製の柱部材に溶接接合することにより構成される柱梁接合部において、従来は、梁部材のフランジ端部の溶接部に大きな変形が生じないようにすることで、地震時における梁部材のフランジ端部の破断を防ぐ方法が用いられていた。
具体的には、梁部材のフランジ端部にカバープレートを設けたり、梁部材のフランジ端部を拡幅したり、梁部材の端部にハンチを設けたりする方法が挙げられる。
また、梁部材のフランジ近傍のウェブにスカラップを設けないようにして、梁部材のウェブから柱部材へ伝達される曲げモーメント量を増やすことにより、梁部材のフランジ端部の溶接部に大きな変形が生じないようにする方法がある。
例えば、特許文献1には、梁部材のフランジ端部の下面に固定された裏当て金を柱部材のフランジに突き当てて溶接することにより、ウェブにスカラップを設けずに梁部材を柱部材に溶接接合する方法が開示されている。
しかし、これまで述べた従来の耐震補強方法は、補強用の部材を新たに追加するものなので、既設の柱梁接合部の耐震改修工事に用いることは難しい。
特開平8−311988号公報
本発明は係る事実を考慮し、耐震改修工事に用いて、柱梁接合部における梁部材のフランジ端部の破断を防ぐことができる耐震補強方法を提供することを課題とする。
第1態様の発明は、鋼製の既設柱部材に、ウェブとフランジを備えるH形鋼からなる既設梁部材を接合して構成された柱梁接合部を耐震補強する耐震補強方法において、前記ウェブの端部の前記フランジと交差する部分に形成されたスカラップを溶接で充填する耐震補強方法。
第1態様の発明では、スカラップを溶接で充填することにより、ウェブの断面欠損を無くす又は減らすことができる。これにより、スカラップに形成された溶接充填部を介してウェブの端部から柱部材へ曲げモーメントが伝達され、既設梁部材の端部から既設柱部材への曲げモーメント伝達率(伝達される曲げモーメント量)が大きくなる。よって、既設梁部材の端部の変形能力を向上させることができ、地震時に既設梁部材のフランジの端部が破断してしまうことを防ぐことができる。また、この耐震補強方法は、補強用の部材を新たに追加する必要がないので、耐震改修工事に用いて、柱梁接合部における梁部材のフランジ端部の破断を防ぐことができる。
第2態様の発明は、第1態様の耐震補強方法において、前記ウェブの端部を、前記既設柱部材に溶接接合する。
第2態様の発明では、既設柱部材に既設梁部材のウェブの端部を溶接接合することにより、梁部材の端部から柱部材への曲げモーメント伝達率をより大きくすることができる。
第3態様の発明は、第1又は第2態様の耐震補強方法において、前記既設柱部材又は前記既設梁部材に押し当て部材を取り付ける工程と、前記スカラップへ裏当て金を挿入し、該裏当て金を前記押し当て部材により前記ウェブに押し当てて固定する工程と、前記裏当て金を受けにして前記スカラップを溶接で充填する工程と、を有する。
第3態様の発明では、ウェブの片面側のみからの溶接作業によって、スカラップを溶接で充填することができる。
本発明は上記構成としたので、耐震改修工事に用いて、柱梁接合部における梁部材のフランジ端部の破断を防ぐことができる。
本発明の実施形態に係る耐震補強方法によって耐震補強を行う前の柱梁接合部を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る耐震補強方法によって耐震補強を行った柱梁接合部を示す側面図である。 図2のA−A断面図である。 本発明の実施形態に係る耐震補強方法の効果を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る実証試験の結果を示す線図である。 本発明の実施形態に係る実証試験の結果を示す線図である。 本発明の実施形態に係る実証試験の結果を示す線図である。 本発明の実施形態に係る比較例としての柱梁接合部を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るスカラップを溶接で充填する方法を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るスカラップを溶接で充填する方法を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るスカラップを溶接で充填する方法を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るスカラップを溶接で充填する方法を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るスカラップを溶接で充填する方法を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るスカラップを溶接で充填する方法を示す平面図である。
図を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。まず、本発明の実施形態に係る耐震補強方法について説明する。
図1の側面図には、本実施形態の耐震補強方法によって耐震補強される前の柱梁接合部10が示され、図2の側面図には、本実施形態の耐震補強方法によって耐震補強された柱梁接合部10が示されている。
図1に示すように、柱梁接合部10は、既設の柱部材12に、既設の梁部材14を接合して構成されている。柱部材12は、通しダイアフラム16、18を備えた角形鋼管からなる鋼製の部材であり、梁部材14は、上フランジ20、ウェブ22、及び下フランジ24を有するH形鋼からなる鋼製の部材である。
梁部材14は、柱部材12に備えられた通しダイアフラム16、18に、上フランジ20の端部26と下フランジ24の端部28をそれぞれ開先溶接することによって、柱部材12に接合されている。
また、梁部材14は、柱部材12の外周面30から張り出して設けられたガセットプレート32に、梁部材14のウェブ22の端部34をボルト接合することによって、柱部材12に接合されている。
ウェブ22の端部34の上フランジ20と交差する部分(ウェブ22の上部)には、スカラップ36が形成され、ウェブ22の端部34の下フランジ24と交差する部分(ウェブ22の下部)には、スカラップ38が形成されている。スカラップ36、38は、上フランジ20の下面に裏当て金40を設けたり、ダイアフラム16、18に上フランジ20の端部26と下フランジ24の端部28をそれぞれ開先溶接したりする等のために形成されている。
梁部材14の上には、鉄筋コンクリート製の床スラブ42が設けられている。また、柱部材12、梁部材14、及び柱梁接合部10には、湿式の耐火被覆(不図示)が施されている。
本実施形態の耐震補強方法では、図2に示すように、スカラップ36、38、及びスカラップ36、38付近に施されている耐火被覆を剥がした後に、スカラップ36、38の内壁面と柱部材12の外周面30との間に充填溶接により溶接充填部44、46を形成して、梁部材14のスカラップ36、38を溶接で充填する。さらに、図2のA−A断面図である図3に示すように、ウェブ22の端面48付近に位置する柱部材12の外周面30及びウェブ22の端部34に施されている耐火被覆を剥がした後に、梁部材14のウェブ22の端部34を柱部材12の外周面30に溶接接合(溶接部50)して一体化する。これらによって、柱梁接合部10を耐震補強する。
次に、本発明の実施形態に係る耐震補強方法の作用と効果について説明する。
本実施形態の耐震補強方法では、図2に示すように、スカラップ36、38を溶接で充填することにより、梁部材14のウェブ22の断面欠損を無くすことができる。これにより、スカラップ36、38に形成された溶接充填部44、46を介してウェブ22の端部34から柱部材12へ曲げモーメントが伝達され、梁部材14の端部から柱部材12への曲げモーメント伝達率(伝達される曲げモーメント量)が大きくなる。よって、梁部材14の端部の変形能力を向上させることができ、地震時に梁部材14の下フランジ24の端部28が破断してしまうことを防ぐことができる。また、図2及び図3に示すように、柱部材12の外周面30にウェブ22の端部34を溶接接合することにより、梁部材14の端部から柱部材12への曲げモーメント伝達率をより大きくすることができる。
図1に示す柱梁接合部10において、梁部材14に曲げモーメントMが発生した場合に、柱部材12におけるウェブ22が取り付けられている部分の剛性が低いと、図4(a)の側面図に示すような変形メカニズムになるが、スカラップ36、38によってウェブ22に断面欠損が形成されるので、梁部材14のウェブ22に生じる応力度分布52(右下がりの斜線が描かれている領域)は限定的となる。
これに対して、本実施形態の耐震補強方法によって耐震補強された、図2に示す柱梁接合部10においては、スカラップ36、38を溶接で充填することにより、梁部材14のウェブ22の断面欠損を無くすことができる。これにより、スカラップ36、38に形成された溶接充填部44、46を介してウェブ22の端部34から柱部材12へ曲げモーメントが伝達されるので、図4(b)の側面図に示すように、梁部材14のウェブ22に生じる応力度分布54(右下がりの斜線が描かれている領域と、右上がりの斜線が描かれている領域とを合わせた領域)は、応力度分布52よりも広い分布となる。よって、梁部材14の端部から柱部材12への曲げモーメント伝達率(伝達される曲げモーメント量)が大きくなる。
さらに、本実施形態の耐震補強方法は、補強用の部材を新たに追加する必要がないので、耐震改修工事に用いて、柱梁接合部10における梁部材14の下フランジ24の端部28の破断を防ぐことができる。
また、従来は、梁部材のフランジ端部の溶接部に大きな変形が生じないようにすることで、地震時における梁部材のフランジ端部の破断を防ぐ耐震補強方法が用いられていた。例えば、梁部材のフランジ端部にカバープレートを設けたり、梁部材のフランジ端部を拡幅したり、梁部材の端部にハンチを設けてこの端部の断面性能を上げることにより塑性ヒンジの発生位置を梁部材の中央部側へ移動させたりしていた。
しかし、これらの従来の耐震補強方法においては、付加物を取り付けることに伴って発生する応力集中点が脆性破壊の起点となり得たり、梁部材の端部の曲げ耐力増加に伴って設計で想定した崩壊形と異なる崩壊形に変わってしまったり、梁の中央方向への塑性ヒンジの発生位置の移動に伴って梁部材に要求される変形角が増大してしまうことなどが懸念される。
これに対して、本実施形態の耐震補強方法は、スカラップ36、38を溶接で充填することにより、梁部材14の端部から柱部材12への曲げモーメント伝達率(伝達される曲げモーメント量)を大きくし、さらに、柱部材12の外周面30にウェブ22の端部34を溶接接合することにより、梁部材14の端部から柱部材12への曲げモーメント伝達率をより大きくするものなので、先に述べた従来の耐震補強方法において懸念される問題を起こすことなく、柱梁接合部10における梁部材14の下フランジ24の端部28の破断を防ぐことができる。
(実施例)
ここでは、実証実験によって検証した本実施形態の耐震補強方法の効果について説明する。
図5に示すグラフには、図8の側面図に示すように、梁部材14を構成するウェブ22の端部34が溶接によって柱部材12の外周面30に接合され、スカラップ36、38を有する柱梁接合部10(図2の柱梁接合部10において溶接充填部44、46が形成されていないもの)に対して行った載荷試験の値58が示されている。グラフの横軸を梁部材14の変形角とし、グラフの縦軸を梁部材14の柱部材12との接合部における曲げモーメントとしている。また、実線60は、梁部材14の端部の最大曲げ耐力の算定値を示し、点線62は、梁部材14の端部の全塑性曲げモーメントの算定値を示している。
図6に示すグラフには、図2に示すように、梁部材14を構成するウェブ22の端部34が溶接によって柱部材12の外周面30に接合され、スカラップ36、38が溶接で充填された柱梁接合部10に対して行った載荷試験の値64が示されている。グラフの横軸を梁部材14の変形角とし、グラフの縦軸を梁部材14の柱部材12との接合部における曲げモーメントとしている。また、実線66は、梁部材14の端部の最大曲げ耐力の算定値を示し、点線68は、梁部材14の端部の全塑性曲げモーメントの算定値を示している。
図5では、破断点56で梁部材14に破断が生じている。また、図6では、梁部材14に破断は生じず、梁部材14の局部座屈によって梁部材14の曲げ耐力が低下している。
よって、図5の値58と図6の値64を比べることにより、スカラップ36、38を溶接で充填することによって、繰り返し変形性能が向上していることがわかる。
図7のグラフには、図1に示すように、耐震補強していない柱梁接合部10に対して行った載荷試験の値70が示されている。グラフの横軸を梁部材14の変形角とし、グラフの縦軸を梁部材14の柱部材12との接合部における曲げモーメントとしている。また、実線72は、梁部材14の端部の最大曲げ耐力の算定値を示し、点線74は、梁部材14の端部の全塑性曲げモーメントの算定値を示している。
図7では、破断点76で梁部材14に破断が生じている。これは、ガセットプレート32を用いたボルト接合による接合部は、梁部材14を構成するウェブ22の端部34を柱部材12の外周面30に溶接接合する接合部と比べて剛性が小さくなるので、梁部材14のウェブ22から柱部材12へ曲げモーメントが十分に伝達されず、梁部材14の下フランジ24に過大な応力と歪が生じたためである。
よって、図5の値58と図7の値70を比べることにより、梁部材14を構成するウェブ22の端部34を溶接により柱部材12の外周面30に接合することによって、変形能力が向上していることがわかる。
以上、本発明の実施形態について説明した。
なお、本実施形態では、図2に示すように、梁部材14のスカラップ36、38の両方を溶接で充填した例を示したが、梁部材14のスカラップ36、38の一方又は両方が溶接で充填されていればよい。スカラップ36、38の一方を溶接で充填した場合、梁部材14のウェブ22の断面欠損を減らすことができる。これにより、スカラップ36に形成された溶接充填部44、又はスカラップ38に形成された溶接充填部46を介してウェブ22の端部34から柱部材12へ曲げモーメントが伝達され、梁部材14の端部から柱部材12への曲げモーメント伝達率(伝達される曲げモーメント量)が大きくなる。よって、梁部材14の端部の変形能力を向上させることができ、地震時に梁部材14の下フランジ24の端部28が破断してしまうことを防ぐことができる。
また、本実施形態では、梁部材14のスカラップ38を溶接で充填する例を示したが、例えば、図9の斜視図に示す押し当て部材78を用いれば、梁部材14のウェブ22の片面側のみからの溶接作業によってスカラップ38を溶接で充填することができる。
ここでは、まず、図9に示すように、柱部材12又は梁部材14に押し当て部材78を取り付ける。図9の例では、押し当て部材78が、帯状の板バネ80と、この板バネ80の一端部が固定されたマグネット82とを有して構成されており、梁部材14のウェブ22に磁力によりマグネット82を固定することによって、梁部材14に押し当て部材78が取り付けられている。
次に、図9、及び図10(a)の平面図に示すように、ウェブ22の片面側からスカラップ38へ裏当て金84を挿入し、裏当て金84を押し当て部材78によりウェブ22に押し当てて固定する。図9及び図10(a)の例では、柱部材12の外周面30に溶接ビード86を盛り、板バネ80の弾性力により裏当て金84の一方端部88を溶接ビード86に押し当てると共に、裏当て金84の他方端部90をウェブ22に押し当てることによって、裏当て金84を固定している。
次に、裏当て金84を受けにして、スカラップ38を溶接で充填する。スカラップ38を溶接で充填する際には、まず、図10(b)の平面図に示すように、スカラップ38の下側から1〜2層程度の溶接を行ってこの溶接により裏当て金84を下フランジ24及び通しダイアフラム18に固定し、この状態で、押し当て部材78を取り外す。次に、図10(c)の平面図に示すように、残っているスカラップ38の全てを溶接で充填する。
さらに、本実施形態では、梁部材14のスカラップ36を溶接で充填する例を示したが、例えば、図12(a)の側面図に示す拡張式の裏当て部材92を用いれば、梁部材14のウェブ22の片面側のみからの溶接作業によってスカラップ36を溶接で充填することができる。
ここでは、まず、図11(a)の断面図に示すように、ウェブ22の片面側からスカラップ36へ裏当て部材92を挿入し、図11(b)の断面図、及び図12(a)に示すように、柱部材12又は梁部材14に取り付ける。図11(a)、図11(b)、及び図12(a)の例では、裏当て部材92が、裏当て金となる重ねて設けられた3つの鋼板94A、94B、94Cと、鋼板94Cに設けられたマグネット96とを有して構成され、鋼板94Cに対して鋼板94Bが横方向へ、鋼板94Cに対して鋼板94Aが下方向へそれぞれ移動可能に設けられており、梁部材14の上フランジ20の下面に磁力によりマグネット96を固定することによって、梁部材14に裏当て部材92が取り付けられている。
次に、図12(b)の側面図に示すように、バネ100の反発力により鋼板94Bを右方向へ移動させ、バネ102の反発力により鋼板94Aを下方向へ移動させて、鋼板94A、94B、94Cによって拡張した裏当て面98を形成する。
次に、拡張した裏当て面98を受けにして、スカラップ36の全てを溶接で充填する。
また、本実施形態では、梁部材14のスカラップ38を溶接で充填する例を示したが、例えば、図13(a)の側面図に示す閉塞部材104を用いれば、スカラップ38に充填する溶接量を減らすことができる。
ここでは、まず、図13(a)、及び図14(a)の平面図に示すように、ウェブ22の片面側からスカラップ38へ閉塞部材104を挿入し所定の位置にセットする。図13(a)及び図14(a)の例では、閉塞部材104は、挿入部106と係合部108を有する平面視にて略L字状の鋼製ブロックであり、挿入部106をスカラップ38に挿入した状態で係合部108がウェブ22に接触するようにしてセットされている。係合部108は、スカラップ38の右端部を覆うことにより、裏当て金の役割も兼ねている。
次に、図13(b)の側面図、及び図14(b)の平面図に示すように、閉塞部材104の一方端部を溶接により柱部材12に接合し(溶接部110)、閉塞部材104の他方端部を溶接によりウェブ22に接合する(溶接部112)。
さらに、本実施形態では、柱部材12を角形鋼管とした例を示したが、柱部材12は、鋼製の部材であればよい。例えば、柱部材12を、形鋼や鋼管によって構成してもよいし、鋼管の中空部にコンクリートを充填したコンクリート充填鋼管によって構成してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 柱梁接合部
12 柱部材(既設柱部材)
14 梁部材(既設梁部材)
20 上フランジ(フランジ)
22 ウェブ
24 下フランジ(フランジ)
34 端部(ウェブの端部)
36、38 スカラップ
78 押し当て部材
84 裏当て金

Claims (3)

  1. 鋼製の既設柱部材に、ウェブとフランジを備えるH形鋼からなる既設梁部材を接合して構成され耐火被覆が施された柱梁接合部を改修により耐震補強する耐震補強方法において、
    前記ウェブの端部の前記フランジと交差する部分に形成されたスカラップに施されている前記耐火被覆を剥がした後に該スカラップを溶接で充填する耐震補強方法。
  2. 前記ウェブの端部を、前記既設柱部材に溶接接合する請求項1に記載の耐震補強方法。
  3. 鋼製の既設柱部材に、ウェブとフランジを備えるH形鋼からなる既設梁部材を接合して構成された柱梁接合部を耐震補強する耐震補強方法において、
    前記既設柱部材又は前記既設梁部材に押し当て部材を取り付ける工程と、
    前記ウェブの端部の前記フランジと交差する部分に形成されたスカラップへ裏当て金を挿入し、該裏当て金を前記押し当て部材により前記ウェブに押し当てて固定する工程と、
    前記裏当て金を受けにして前記スカラップを溶接で充填する工程と、
    を有する耐震補強方法。
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