JP6368390B2 - 魚類アレルギー耐性獲得の評価方法 - Google Patents

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本発明は、ヒトなどにおいて、アレルギー耐性を獲得するための食品組成物、その評価方法等に関するものである。
現在では、日本人の3人に1人が何らかのアレルギーに羅患していると言われ、食物アレルギーに限れば、乳児で約10%、3歳児〜保育所児で約5%、学童以降で1.3〜2.6%程度がいると考えられている。なお、食物アレルギーとは、食物によって引き起こされる抗原特異的な免疫学的機序を介して生体にとって不利益な症状が惹起される現象をいう。
食物アレルギーの原因物質(アレルゲン)は、卵、乳、小麦のいわゆる3大アレルゲンの他、ソバや落花生、甲殻類、魚類、果実類(バナナ、キウイ等)など多岐に渡り、そのアレルギー症状も蕁麻疹からアナフィラキシーまで様々である。なお、食物アレルギーの大部分は、即時型症状(原因食物摂取後、通常2時間以内にアレルギー反応が出現する症状)に分類される。
食物アレルギーの予防・治療の基本は「原因食物の除去(除去食療法)」である。しかし、例えば魚類アレルギーでは、1魚種にアレルギー反応があると多くの魚種に対しても交差反応性でアレルギーをおこしてしまうことが多く、魚類アレルゲンに関する研究が不十分であることもあって、日本で食されている300〜400種の全ての魚介類及びその加工品を除去することが必要となる。
また、食物アレルギーの治療法のひとつとして「経口免疫療法(少量のアレルゲン摂取による症状改善法)」もあるが、一般的に食物アレルギーは学童以降では耐性獲得の可能性が低く、また、魚類アレルギーの場合は寛容(耐性獲得)が得られにくいことが知られており(非特許文献1、2)、さらには、魚類アレルギーは閾値の極めて低い患者が多いこともあって、複数の魚種にアレルギー反応をおこす場合などの対応は現時点では除去食療法を行うしかない。
しかしその一方で、アレルギー児を含む児童等にとって魚の摂取は、成長に欠かせないビタミンDや、EPA、DHAなどのn−3系多価不飽和脂肪酸の主要な供給源として重要である(非特許文献3)。また、日本人は動物性タンパク質の約40%を魚介類から摂取しているため、魚類はタンパク質の供給源としても重要な位置を占めている。この栄養源としての役割は、他の食物アレルゲン(卵、乳、小麦、大豆など)にも概ね同様のことが言える。したがって、除去食製造の負担軽減という目的も含め、食物アレルギー患者に対して除去食療法を用いないで治療等を行うことが患者の生活の質(QOL)向上等のために望ましい。
このような技術背景の中、食物アレルギー患者、特に魚類アレルギー患者への経口免疫療法により、病状や症状を悪化させることなく、食物アレルギー耐性、特に複数の魚種へのアレルギー耐性を付与・獲得させ、食物アレルギー患者の生活の質(QOL)を向上させるための医薬剤等の開発が当業界において求められていた。
Pediatrics,111,1631(2003) Acta Paediatr Scand,71,815(1982) Allergy,61,1009−1015(2006)
本発明は、アレルギー症状(特に、魚類アレルギー症状)を誘発するヒトなどが、安全に且つ簡便にその耐性を獲得するための食品組成物、その評価方法等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究の結果、サケ・マス類の魚肉を果実由来の中性プロテアーゼで分子量6,000以下に分解した魚肉酵素処理物を有効成分として、これを例えばヒトに対して1日当たり15〜40mg/kg体重の用量で3ヶ月間以上経口投与する方法等で用いることで、安全に且つ簡便にアレルギー耐性(特に、魚類アレルギー耐性)を獲得させることができることを見出し、その評価方法である本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の実施形態は次のとおりである。
(1)アレルゲンとなる魚類の魚肉(可食部)1尾分を丸ごとミンチ処理し、これに食塩を添加・混合した後成型し、これを蒸して得られた魚類アレルゲンが均一に分散した魚肉ソーセージをアレルゲンとして経口投与することを特徴とする、魚類アレルギー耐性獲得の評価方法(ヒトに対する医療行為を除く)。
(2)アレルゲンとなる魚類の魚肉(可食部)1尾分を丸ごとミンチ処理し、これに食塩を添加・混合した後成型し、これを蒸す工程を含むことを特徴とする、魚類アレルギー耐性獲得評価用魚肉ソーセージの製造方法。
(3)アレルゲンとなる魚類が、紅鮭及び/又は鯵であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の方法。
本発明によれば、サケ・マス類の魚肉を果実由来の中性プロテアーゼで分子量6,000以下に分解した魚肉酵素処理物を、例えば1日当たり15〜40mg/kg体重で3ヶ月間以上の用法・用量等で経口投与することにより、安全に(症状等を悪化させることなく)且つ簡便にアレルギー耐性(特に、多品種の魚類アレルギー耐性)獲得をさせることができ、その評価もできる。そして、アレルギー患者への除去食提供が不要となり、アレルギー患者の生活の質(QOL)が向上するだけでなく、周囲の除去食製造負担等も軽減することができる。
実施例2での鮭アレルギー患者血清によるアレルゲン評価試験結果を示す。縦軸が鮭魚肉酵素分解物と患者血清との反応性(%)、横軸がサンプルナンバーを表し、1;プロテアーゼA「アマノ」Gによる分解物、2;プロテアーゼN「アマノ」Gによる分解物、3;オリエンターゼONSによる分解物、4;パパインW−40による分解物、5;ブロメラインFによる分解物、6;アルカラーゼによる分解物、7;フレーバーザイムによる分解物、8;デナプシン2Pによる分解物、10;陽性対照である。 紅鮭魚肉パパインW−40分解物のHPLC溶出データを示す。縦軸が溶出時間(min)、横軸が検出された蛍光量(V)を表す。また、データ中に分子量目盛りも示した。 実施例3での負荷試験の積算量を示すグラフである。縦軸が負荷積算量、横軸がアレルギー症状誘発の回数、紅鮭魚肉パパインW−40分解物摂取量、及び、サケ又はアジソーセージを使用した負荷試験を行った期間を表す。 実施例3での負荷試験における、アレルギー患者の特異的IgE抗体価及び総IgE値を示す。左縦軸が特異的IgE抗体価(UA/mL)、右縦軸が総IgE値(IU/mL)、横軸が負荷期間を表す。そして、グラフ中、黒丸印はサケ、黒三角印はアジ、白丸印はタラ、白三角印はマグロ、白四角印はサバ、白菱形印はイワシ、黒四角印は総IgEを示す。
本発明では、魚類アレルギー耐性獲得用食品組成物等の有効成分として、サケ・マス類の魚肉を果実由来の中性プロテアーゼで分子量6,000以下に分解した魚肉酵素処理物(魚肉酵素分解物)を使用する。
このサケ・マス類の魚肉としては、サケ・マス類(科)サケ属に属するベニザケ(紅鮭)、シロザケ、マスノスケ(キングサーモン)、ギンザケ、カラフトマス、サクラマス、サツキマス、ニジマスなどの魚肉が例示され、特に、紅鮭の魚肉を用いることが好ましい。なお、ここで魚肉とは、魚から頭、骨、内臓などを除去して得られた(これらの若干の残存はありうる)可食部を意味する。特に、1尾分の魚肉を用いることが好ましい。
また、使用する果実由来の中性プロテアーゼは、パパイヤ、パイナップル、キウイフルーツなどの果実から得られた、作用最適pHが中性域(例えばpH5〜8など)の食品用プロテアーゼであり、特に、パパイヤ及び/又はパイナップル由来の中性プロテアーゼを用いるのが好適である。これらは、果実から直接分離して得た精製品や粗精製品を使用しても良いし、市販品の使用も可能である。市販品としては、パパインW−40(パパイヤ由来,天野エンザイム株式会社製品)、ブロメラインF(パイナップル由来,天野エンザイム株式会社製品)などが例示される。
魚肉の酵素分解処理は、例えば次のようにして行う。先ず、魚体可食部(頭、骨、内臓等を概ね除去した部分)を裁断、擂潰等によりミンチし、これに加水し、必要であればpH調整を行ってから酵素を0.5〜3%程度添加して、使用酵素の至適温度の前後で1〜5時間程度反応を行う。ここでは、魚肉酵素処理物の分子量を6,000以下とすることが重要であり、これより大きな分子が含まれることは好ましくない。また、分子をあまり小さく分解しすぎる(例えば全ての分子を分子量1,500未満とする)のもアレルギー耐性獲得効果の発揮という点で好ましくない。つまり、分子量6,000以下であり且つ1,500〜6,000の分子が一定程度含まれるように分解することが、単なる抗アレルギー効果ではなく、アレルギー耐性獲得効果の発揮という点で極めて重要である。
酵素処理後は、酵素失活処理(90〜98℃で15分程度)を行った後、必要に応じて不溶固形分除去処理(遠心分離、フィルター濾過)、殺菌処理などを行って粉末化する。粉末化は、スプレードライ、ドラムドライ、凍結乾燥などの定法により行うことができる。これにより、粉末剤形態の製剤を得ることができる。得られた魚肉酵素処理物粉末は、粗蛋白質80〜95%程度とすることが好ましいが、これに限定されるものではない。
本発明品の形態は、上記のような粉末剤のみならず、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、散剤、スティック剤、液剤、ゲル剤、ペースト剤、シロップ剤などでも良く、経口投与可能な形態であれば特段の限定はない。そして、本発明品では、有効成分の効果を妨げない範囲で、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤などの医薬等の製剤技術分野において通常使用しうる既知の補助剤の1種又は2種以上を適宜組み合わせて配合した製剤とすることもできる。そして、形態、組成等を勘案し、原料の段階から製品が完成するまでの工程で本発明の有効成分と補助剤等を適宜配合して製造すればよい。
本発明の魚類アレルギー耐性獲得用食品組成物等の用法ないし用量については、使用目的(予防、治療、又は保健の用途)、被検者の年齢、剤形等に応じて適宜定めればよく、例えば、15〜40mg/kg体重、好ましくは20〜30mg/kg体重の魚肉酵素処理物が、ヒトに対して3ヶ月間以上、好ましくは6ヶ月間以上、更に好ましくは10ヶ月間以上経口投与するようにするのが適当である。具体的には、体重33〜50kg程度のアレルギー児に対して1g/日で12ヶ月間毎日経口投与又は給与する方法など、が例示される。しかしながら、長期間に亘って保健上ないしは健康維持の目的などで摂取する場合などでは上記範囲よりも少量であってもよいし、また本有効成分は安全性についても問題がないので、上記範囲よりも多量で且つ長期間使用しても一向にさしつかえない。
なお、本発明は、サケ・マス類の魚肉を果実由来の中性プロテアーゼで分子量6,000以下に分解した魚肉酵素処理物を、健康補助食品、保健機能食品、サプリメント等の、特定の機能及び形態を有し、健康維持などを目的として摂取され、有効成分の用量(有効量)や用法が規定され且つ単位包装当たりでその用量が摂取できる、単に食品としてのみ利用されるものとは明確に区別される食品組成物(医薬部外品を含む)に含有させ、これをヒトに給与する方法を完全に除外するものではない。また、離乳期(母乳又は育児用ミルク等の乳汁栄養から幼児食に移行する過程)の乳幼児に与える離乳食に上記有効成分を含有させて給与することも同様であり、消化機能や腸管免疫機能が未発達の乳幼児への上記有効成分含有離乳食の給与はメリットとなり得る。
そして、上述のような本発明によるアレルギー耐性獲得の評価方法としては、魚肉ソーセージを用いたアレルゲン負荷試験により行うのが好ましい。魚は、その部位(腹側、背側、頭側、尾側)によって1g当たりのアレルゲン量が大きく異なることが知られており、魚類アレルゲンの均一化及び評価結果の安定性という点において、上記魚肉ソーセージを用いたアレルゲン負荷試験が好適である。
魚肉ソーセージの調製方法としては、魚肉1尾分(可食部)を丸ごと裁断、擂潰等によりミンチし、これに食塩を添加・混合した後(荒擂り、塩擂りした後)成型し、必要であれば包装して、これを蒸すことにより得られる。このようにして得られた魚肉ソーセージは、魚類アレルゲンが全体に均一に分散していることが特徴である。
なお、本発明のうち、魚肉ソーセージを用いたヒトへのアレルゲン負荷試験によるアレルギー耐性獲得の評価方法に係る発明については、ヒトに対する医療行為(医師等による患者への医療行為)が除外される。
このようにして、サケ・マス類の魚肉を果実由来の中性プロテアーゼで分子量6,000以下に分解した魚肉酵素処理物を有効成分としてなる魚類アレルギー耐性獲得用食品組成物等を使用し、これをアレルギー患者に経口免疫療法等で用いることで、安全に且つ簡便にアレルギー耐性(特に、多品種の魚類アレルギー耐性)を獲得させること、及びその評価が可能となる。
食物アレルギーに代表される即時型アレルギーの発症は、低分子化されていないペプチド(概ね20〜50アミノ酸(分子量は約2,000〜6,000))が腸管から吸収され、抗原提示細胞(マクロファージ等)に取り込まれると、T細胞の活性化、B細胞の活性化(アレルゲン特異的IgE抗体産生)、肥満細胞上のIgE受容体への抗体結合が逐次的に行われ、アレルゲンがこの特異的IgE抗体に結合することで、ヒスタミン等の化学伝達物質が放出され、アレルギー反応が誘発される。
本発明の魚類アレルギー耐性獲得用食品組成物等は、魚肉の適度な酵素分解により、T細胞との反応性は残したままで且つ特異的IgE抗体との反応性をゼロ(又はほぼゼロ)としており、これによってアレルギー耐性を獲得させていることが特徴である。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内においてこれらの様々な変形が可能である。
(魚類アレルギー耐性獲得用食品組成物等の製造)
以下の方法で、本発明品である魚類アレルギー耐性獲得用食品組成物を含む魚肉酵素処理物(魚肉酵素分解物)を製造した。
紅鮭(可食部)1尾分をミンチ処理したものに、その重量に対して100%の水と1%の各種プロテアーゼ(下記表1に記載)を添加し、それぞれの酵素の至適温度付近(主に50℃前後)で各3時間攪拌した。その後、95℃15分間の加熱処理により酵素を失活させ、遠心分離操作(1,400×g、10分間)により可溶化していないタンパク質を除去し、上清を回収した。これを、珪藻土濾過(液量に対して1%添加)により微粒子を除去し、その後、フィルター濾過(0.45μm)、殺菌(90℃、10分間)を行ってからスプレードライヤーで粉末化した。
Figure 0006368390
(アレルゲン性評価試験)
実施例1で作製した各種酵素分解物のアレルゲン性を評価確認するため、以下の試験を実施した。
鮭にアレルギー反応を示す患者(2名)の血清中の特異的IgE抗体を用い、これと各種酵素分解物の反応性をELISAテストにより確認した。その結果、紅鮭魚肉パパインW−40分解物及び紅鮭魚肉ブロメラインF分解物は特異的IgE抗体との反応性が完全に消失していること、他の分解物は反応性が残存していることが明らかとなった(図1)。
なお、このうち紅鮭魚肉パパインW−40分解物の分析値及びHPLC(高速液体クロマトグラフィー)溶出データを表2、図2に示した。なお、HPLCの条件は、カラムとしてShodex Asahipak GS−320 7G(φ7.6mm×500mm)、オーブン温度は設定なし(室温)、移動相は0.1%TFAを含む45%アセトニトリル溶液、流速は1.0mL/min、測定波長は220nmで行った。この結果、当該分解物の分子量は6,000以下となっていること、及び、分子量1,500〜6,000の分子が一定程度含まれていることが明らかとなった。
Figure 0006368390
(経口免疫療法評価確認試験)
実施例1で作製した紅鮭魚肉パパインW−40分解物を用いて、アレルギー患者への経口免疫療法を行った場合の評価確認をするため、以下の試験を実施した。
鮭、マグロ、アジなど複数の魚にアレルギーを示す、蕁麻疹や頻回の嘔吐などアナフィラキシー歴を有する11歳女児(体重約38kg)を被験者とし、まず、プリック試験で紅鮭魚肉パパインW−40分解物(1gが魚肉1gに相当)に対してアレルギー反応がないことを確認した。
これとは別に、3枚におろした紅鮭(1尾分)又はアジ(1尾分)をミンチ処理し、荒擂り及び塩擂り(食塩添加量は魚肉重量に対して1.0%)を行った後成型し、蒸し工程(95℃4分間→90〜95℃6分間の計10分間)で処理して得られた魚肉ソーセージを摂取させ、鮭又はアジアレルゲン負荷試験を行った。この被験者は、鮭ソーセージの積算量が0.3gで口唇に膨疹が出現し、アジソーセージは積算量1.3gで上口唇に紅斑2個が出現した。
その後、紅鮭魚肉パパインW−40分解物を1g/日の用量で連日摂取させ、3ヶ月後、6ヶ月後、10ヶ月後に同一の負荷試験を実施した。その結果、紅鮭魚肉パパインW−40分解物摂取前においては、鮭で0.3g、アジで1.3gの負荷でアレルギー症状が誘発されていたのに対し、紅鮭魚肉パパインW−40分解物の連日摂取により、6ヶ月後には鮭で6.3g(積算量)、10ヶ月後には鮭、アジともに20g(積算量)摂取可能となり、アレルギー症状は全く誘発されず、これらのアレルギー耐性を獲得していることが明らかとなった(図3)。つまり、紅鮭魚肉パパインW−40分解物の連日投与によって、安全に摂取可能な鮭の量を約66倍に、アジの量を約15倍に増加させることができた。
さらには、鮭、アジ、タラ、マグロ、サバ、イワシの特異的IgE抗体価及び総IgE値の推移も確認したところ、総IgE値は上昇しているのにもかかわらず、各魚種に対する特異的IgE抗体価は、試験開始6ヶ月後から低下していることが明らかとなった(図4)。つまり、紅鮭魚肉パパインW−40分解物の連日投与によって、鮭だけでなくアジ、タラ、マグロ、サバ、イワシなどの耐性も獲得することができることが示された。
なお、紅鮭魚肉パパインW−40分解物を当該試験の用量(1g/日)で毎日1年間食べ続けても、副作用やアレルギー反応等は全くなく、安全に継続摂取出来ることも確認された。
以上より、本発明品の一例である紅鮭魚肉パパインW−40分解物を少量ずつ毎日アレルギー患者に経口投与することで、安全且つ簡便に、鮭アレルギーだけでなく、各種魚類(アジ、タラ、マグロ、サバ、イワシ等)アレルギーに対しての耐性を獲得させることができるということが明らかとなった。

Claims (3)

  1. アレルゲンとなる魚類の魚肉(可食部)1尾分を丸ごとミンチ処理し、これに食塩を添加・混合した後成型し、これを蒸して得られた魚類アレルゲンが全体に均一に分散した魚肉ソーセージをアレルゲンとして経口投与することを特徴とする、魚類アレルギー耐性獲得の確認補助方法
  2. アレルゲンとなる魚類の魚肉(可食部)1尾分を丸ごとミンチ処理し、これに食塩を添加・混合した後成型し、これを蒸す工程を含むことを特徴とする、魚類アレルゲンが全体に均一に分散した魚類アレルギー耐性獲得確認用魚肉ソーセージの製造方法。
  3. アレルゲンとなる魚類が、紅鮭及び/又は鯵であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
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