JP6365743B1 - ジェル状クレンジング料 - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献4には、オリゴエステル系ゲル化剤、多価アルコール、および非イオン性界面活性剤を含有する固形状多価アルコール基剤が開示されている。特許文献5には、(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、(ベヘン酸/エイコサン二酸)ポリグリセリル−10、油性成分、界面活性剤、およびグリセリンを含有するペースト状クレンジング料が開示されている。特許文献6には、グリセリンを含む多価アルコール、(ベヘン酸/エイコサン二酸)ポリグリセリル−10、非イオン界面活性剤、油性成分、および特定のポリマーまたは有機酸を含有するペースト状クレンジング化粧料が開示されている。
一方、使用時に温感のあるクレンジング料や使用時に厚みのあるクレンジング料はメイクアップ化粧料等との馴染みが不十分であることが課題であった。また、温感のあるクレンジング料の多くは使用直後の保湿感が不十分であり、翌朝まで保湿感が持続するものはなかった。
すなわち、保存安定性に優れ、使用時に温感があり、使用時ののびが良く、かつ厚みのある使用感が得られ、皮膚に施されたメイクアップ化粧料等との馴染みが良好であり、メイクアップ化粧料等を効果的に除去することができるとともに、べたつきがなく洗い流すことができ、使用直後のみならず翌朝までも保湿感が持続するクレンジング料は得られておらず、そのようなクレンジング料が望まれていた。
(A)25℃で液体状の油を5〜25質量%、
(B)ポリオキシエチレングリセリンモノ脂肪酸エステルを1〜10質量%、
(C)(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス−25)コポリマーを0.05〜0.5質量%、
(D)(ポリ)グリセリンと、ベヘン酸およびエイコサン二酸との混合エステルを0.5〜5質量%、および
(E)グリセリンを65〜93質量%、含み、
成分(C)と成分(D)の合計含有量が0.7〜5.2質量%であり、
成分(A)〜成分(E)の合計含有量が95〜100質量%であり、
水を0〜5質量%含有するジェル状クレンジング料。
なお、成分(D)における(ポリ)グリセリンは、グリセリンまたはポリグリセリンを表す。
本発明のジェル状クレンジング料は、(A)25℃で液体状の油、(B)ポリオキシエチレングリセリンモノ脂肪酸エステル、(C)ポリアクリル酸アミド、(D)(ポリ)グリセリンと、ベヘン酸およびエイコサン二酸との混合エステル、および(E)グリセリンを含む。以下、各成分について説明する。
本発明で用いられる成分(A)は、化粧品や医薬品などに通常用いられる25℃で液体状の油である。このような液体状の油としては、例えば、炭化水素油、エステル油、油脂、シリコーン油が挙げられる。
25℃で液体状の油は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができ、2種類以上を組み合わせて使用することが好ましい。
本発明で用いられる成分(B)は、グリセリンモノ脂肪酸エステルにエチレンオキシドを付加したポリオキシエチレングリセリンモノ脂肪酸エステルである。
ポリオキシエチレングリセリンモノ脂肪酸エステルの原料となる脂肪酸としては、炭素数が好ましくは8〜22、特に好ましくは10〜18の脂肪酸であり、これらの混合脂肪酸を用いることもできる。具体的には、ヤシ油脂肪酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等が挙げられ、特にヤシ油脂肪酸が好ましい。
また、ポリオキシエチレングリセリンモノ脂肪酸エステルにおけるエチレンオキシドの付加モル数は、好ましくは4〜80であり、特に6〜30が好ましい。また、ポリオキシエチレングリセリンモノ脂肪酸エステルのHLBが11〜18となるようにエチレンオキシドの付加モル数を調節することが好ましい。なお、HLBはGriffinが提案した下記の算定法を採用した。
HLB=20(1−S/A)
S:エステルのケン化価、A:脂肪酸の酸価
本発明で用いられる成分(C)は、ベヘニルアルコールのポリエチレングリコールエーテル(即ちベヘネス−25)とメタクリル酸とのエステル、およびアクリル酸、メタクリル酸またはそれらの単純エステルの中から選ばれた1種以上のモノマーからなる共重合体である。
(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス−25)コポリマーは、化粧品原料として市販されている製品を使用することができる。具体的な製品としては、(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス−25)コポリマーを19〜21質量%含む、ダウ・ケミカルグループ製の「ACULYN 28」が挙げられる。
(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス−25)コポリマーは、ポリアクリル酸アミドと併用することが好ましい。ポリアクリル酸アミドは、化粧品原料として市販されている製品を使用することができる。具体的な製品としては、ポリアクリル酸アミドを40質量%含む、SEPPIC社製の「SEPIGEL 305」が挙げられる。ポリアクリル酸アミドを用いる場合のポリアクリル酸アミドの含有量は、(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス−25)コポリマー/ポリアクリル酸アミドの質量比で、好ましくは10/1〜1/10であり、特に好ましくは5/1〜1/5であり、更に好ましくは3/1〜1/3である。
本発明で用いられる成分(D)は、グリセリンまたはポリグリセリンと、ベヘン酸およびエイコサン二酸とから合成される混合エステルである。これらの混合エステルは、化粧品原料として市販されている製品を使用することができる。具体的な製品としては、例えば、グリセリンと、ベヘン酸およびエイコサン二酸との混合エステル(グリセリン・ベヘン酸・エイコサン二酸縮合物)である、日清オイリオグループ株式会社製の「ノムコートHK−G」;ポリグリセリンと、ベヘン酸およびエイコサン二酸との混合エステル(ポリグリセリン・ベヘン酸・エイコサン二酸縮合物)である、日清オイリオグループ株式会社製の「ノムコートHK−P」が挙げられる。
ポリグリセリン・ベヘン酸・エイコサン二酸縮合物におけるグリセリンの付加モル数は2〜20が好ましく、特に5〜15が好ましい。
グリセリン・ベヘン酸・エイコサン二酸縮合物、およびポリグリセリン・ベヘン酸・エイコサン二酸縮合物は、それぞれを単独で用いても良いが、併用して使用することが好ましい。併用する場合におけるグリセリン・ベヘン酸・エイコサン二酸縮合物/ポリグリセリン・ベヘン酸・エイコサン二酸縮合物の質量比は1/1〜1/10であることが好ましく、特に1/1〜1/5であることが好ましい。
本発明で用いられる成分(E)はグリセリンである。グリセリンは、油脂を加水分解して得られる水溶液を蒸留などにより精製する方法で生産することができる。
表1(実施例1〜7)および表2(比較例1〜7)に示すジェル状クレンジング料を調製し、下記の方法により評価した。
なお、表1および表2において、各成分の数値は組成物全量中の含有量(質量%)を示す。また、ポリマー1および2については、各製品中の有効成分の含有量を括弧内に示す。
(1)外観
調整直後の外観(性状)を目視で確認した。
40℃で1ヶ月静置保存した後の状態を確認し、下記のように安定性を判定した。
○:分離がみられなかった。
×:分離がみられた。
メイクをした20名の女性をパネラーとし、ジェル状クレンジング料を使用した時の温感について下記のように判定した。
2点:十分に温感があると感じた。
1点:やや十分に温感があると感じた。
0点:温感が不十分であると感じた。
20名の合計点を求めて、下記の基準で評価して表中に表示した。
◎:合計点が35点以上、かつ、0点の評価をしたパネラーがいない。
○:合計点が30点以上35点未満、または、合計点が35点以上かつ0点の評価をしたパネラーがいる。
△:合計点が20点以上30点未満である。
×:合計点が20点未満である。
メイクをした20名の女性をパネラーとし、ジェル状クレンジング料を使用した時ののびについて下記のように判定した。
2点:のびが非常に良いと感じた。
1点:のびが良いと感じた。
0点:のびが悪いと感じた。
20名の合計点を求めて、下記の基準で評価して表中に表示した。
◎:合計点が35点以上、かつ、0点の評価をしたパネラーがいない。
○:合計点が30点以上35点未満、または、合計点が35点以上かつ0点の評価をしたパネラーがいる。
△:合計点が20点以上30点未満である。
×:合計点が20点未満である。
メイクをした20名の女性をパネラーとし、ジェル状クレンジング料を使用した時の厚みについて下記のように判定した。
2点:十分に厚みのある使用感であると感じた。
1点:やや厚みのある使用感であると感じた。
0点:厚みのない使用感であると感じた。
20名の合計点を求めて、下記の基準で評価して表中に表示した。
◎:合計点が35点以上、かつ、0点の評価をしたパネラーがいない。
○:合計点が30点以上35点未満、または、合計点が35点以上かつ0点の評価をしたパネラーがいる。
△:合計点が20点以上30点未満である。
×:合計点が20点未満である。
メイクをした20名の女性をパネラーとし、ジェル状クレンジング料を使用した時のメイクアップ化粧料との馴染みについて下記のように判定した。
2点:メイクアップ化粧料と馴染むのが速いと感じた。
1点:メイクアップ化粧料と馴染むまでにやや時間がかかると感じた。
0点:メイクアップ化粧料と馴染むのが明らかに遅いと感じた。
20名の合計点を求めて、下記の基準で評価して表中に表示した。
◎:合計点が35点以上、かつ、0点の評価をしたパネラーがいない。
○:合計点が30点以上35点未満、または、合計点が35点以上かつ0点の評価をしたパネラーがいる。
△:合計点が20点以上30点未満である。
×:合計点が20点未満である。
メイクをした20名の女性をパネラーとし、ジェル状クレンジング料を使用した時のメイクアップ化粧料の汚れ落ちについて下記のように判定した。
2点:十分メイクの汚れが落ちたと感じた。
1点:ややメイクの汚れが落ちたと感じた。
0点:明らかにメイク汚れの落ちが悪いと感じた。
20名の合計点を求めて、下記の基準で評価して表中に表示した。
◎:合計点が35点以上、かつ、0点の評価をしたパネラーがいない。
○:合計点が30点以上35点未満、かつ、0点の評価をしたパネラーがいない。
△:合計点が20点以上30点未満、または、合計点が30点以上かつ0点の評価をしたパネラーがいる。
×:合計点が20点未満である。
メイクをした20名の女性をパネラーとし、ジェル状クレンジング料を使用してメイクアップ化粧料と馴染ませた後、洗い流した時のべたつきについて下記のように判定した。
2点:洗い流し時にべたつきがないと感じた。
1点:洗い流し時にややべたつきがあると感じた。
0点:洗い流し時に明らかにべたつきがあると感じた。
20名の合計点を求めて、下記の基準で評価して表中に表示した。
◎:合計点が35点以上、かつ、0点の評価をしたパネラーがいない。
○:合計点が30点以上35点未満、または、合計点が35点以上かつ0点の評価をしたパネラーがいる。
△:合計点が20点以上30点未満である。
×:合計点が20点未満である。
メイクをした20名の女性をパネラーとし、ジェル状クレンジング料を使用してメイクアップ化粧料と馴染ませた後、洗い流した。その後、タオルドライをした時の保湿感について下記のように判定した。
2点:タオルドライ直後に保湿感があると感じた。
1点:タオルドライ直後にやや保湿感があると感じた。
0点:タオルドライ直後に保湿感がないと感じた。
20名の合計点を求めて、下記の基準で評価して表中に表示した。
◎:合計点が35点以上、かつ、0点の評価をしたパネラーがいない。
○:合計点が30点以上35点未満、または、合計点が35点以上かつ0点の評価をしたパネラーがいる。
△:合計点が20点以上30点未満である。
×:合計点が20点未満である。
メイクをした20名の女性をパネラーとし、ジェル状クレンジング料を使用してメイクアップ化粧料と馴染ませた後、洗い流した。その後、タオルドライをして、化粧水や乳液、クリーム等を使用したスキンケアは行わずに、翌朝の肌の保湿感について下記のように判定した。
2点:保湿感があると感じた。
1点:やや保湿感があると感じた。
0点:保湿感がないと感じた。
20名の合計点を求めて、下記の基準で評価して表中に表示した。
◎:合計点が35点以上、かつ、0点の評価をしたパネラーがいない。
○:合計点が30点以上35点未満、または、合計点が35点以上かつ0点の評価をしたパネラーがいる。
△:合計点が20点以上30点未満である。
×:合計点が20点未満である。
表中の数字は「ACULYN 28」の含有量を表し、括弧内の数字は(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス−25)コポリマーとしての含有量を表す。
「ACULYN 28」の組成((アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス−25)コポリマー:20%、水:80%)
(※2)「SEPIGEL 305」(SEPPIC社製)
表中の数字は「SEPIGEL 305」の含有量を表し、括弧内の数字はアクリル酸アミドの重合体としての含有量を表す。
「SEPIGEL 305」の組成(アクリル酸アミドの重合体:40%、水:30%、水添ポリイソブテン:24%、ラウレス−7:6%)
(※3)「SIMULGEL NS」(SEPPIC社製)
表中の数字は「SIMULGEL NS」の含有量を表し、括弧内の数字はアクリル酸ヒドロキシエチルとアクリロイルジメチルタウリンナトリウムとの共重合体としての含有量を表す。
「SIMULGEL NS」の組成(アクリル酸ヒドロキシエチルとアクリロイルジメチルタウリンナトリウムとの共重合体:37.5%、スクワラン:25.5%、ポリソルベート80:5.5%、水:31.5%)
(※4)「AQUPEC HV−505E」(住友精化株式会社製)(成分名:カルボキシビニルポリマー、INCI:CARBOMER)
比較例1は成分(A)の含有量が少なすぎるため、メイクアップ化粧料との馴染みが遅く、クレンジング効果が十分ではなかった。
比較例2は成分(A)の含有量が多すぎるため、使用時の温感と厚み感が不十分であり、洗い流し時にべたつきがあった。
比較例3は成分(B)が配合されていないため、使用時ののびが十分なく、メイクアップ化粧料との馴染みが遅く、クレンジング効果が十分ではなく、洗い流し時にべたつきがあり、また翌朝の保湿感が十分ではなかった。
比較例5は成分(C)に代えて他のポリマー3が配合されているため、調製直後はジェル状であるが、安定性が悪く、分離した。したがって(3)〜(10)の項目については評価を行わなかった。
比較例6は成分(C)が配合されておらず、また成分(D)の含有量が多すぎるため、使用時の温感が不十分であり、メイクアップ化粧料との馴染みが遅く、クレンジング効果が十分ではなく、使用直後の保湿感が十分ではなく、翌朝に保湿感がなかった。
比較例7は成分(D)が配合されていないため、使用時ののびが十分ではなく、厚み感がなかった。
Claims (1)
- (A)25℃で液体状の油を5〜25質量%、
(B)ポリオキシエチレングリセリンモノ脂肪酸エステルを1〜10質量%、
(C)(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス−25)コポリマーを0.05〜0.5質量%、
(D)(ポリ)グリセリンと、ベヘン酸およびエイコサン二酸との混合エステルを0.5〜5質量%、および
(E)グリセリンを65〜93質量%、含み、
成分(C)と成分(D)の合計含有量が0.7〜5.2質量%であり、
成分(A)〜成分(E)の合計含有量が95〜100質量%であり、
水を0〜5質量%含有するジェル状クレンジング料。
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