JP6365121B2 - 超音波探触子及び超音波診断装置 - Google Patents

超音波探触子及び超音波診断装置 Download PDF

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Description

この発明は、超音波探触子及び超音波診断装置に関する。
従来、超音波を被検体内部に照射し、その反射波(エコー)を受信して所定の信号データ処理を行うことにより被検体の内部構造の検査を行う超音波診断装置がある。このような超音波診断装置は、医療目的の検査、治療や建築構造物内部の検査といった種々の用途に広く用いられている。
超音波診断装置は、取得された反射波のデータを処理して画像を表示させるだけではなく、被検体内の特定の部位(ターゲット)のサンプルを採取したり、水分などを排出したり、或いは、特定の部位に薬剤やマーカーなどを注入、留置したりする際に、これらに用いられる穿刺針とターゲットの位置とを視認しながら当該穿刺針をターゲット位置に向けて刺入する場合にも用いられる。このような超音波画像の利用により、被検体内のターゲットに対する処置を迅速、確実且つ容易に行うことが出来る。
超音波診断装置では、直線状又は二次元マトリクス状に超音波の送受信を行う振動子が配列され、超音波の送受信を行う位置や方向を所定の配列方向に走査(特に、電子走査)させながら撮像を行うものが多く用いられている。穿刺針は、この走査方向に沿って刺入されることで、被検体への刺入位置からターゲットへの到達までの間、継続的に撮像可能な範囲に位置する。
しかしながら、穿刺針は、被検体の内部状態、構造や穿刺針の先端形状などにより、必ずしも最初の刺入方向に正確に向かわなかったり、穿刺針が湾曲してしまったりする場合がある。その結果、穿刺針の先端が走査方向に垂直な幅方向に撮像可能な範囲から外れて撮像がなされなくなる場合が生じるという問題がある。
また、単純に断面画像を得る場合であっても、操作者が不慣れな場合には、超音波探触子の姿勢を変更させて短軸方向の撮像範囲を微調整する際に、適切な変更が行えず、所望の画像を得るのに手間を要する場合があるという問題がある。
これに対し、特許文献1には、幅方向に配列された複数の振動子の動作タイミングをそれぞれ遅延させる遅延回路を設け、当該複数の振動子の遅延量の大小関係を切り替えることで超音波の送受信方向を偏向させて、本来の超音波送受信幅よりも外側の撮像を行う技術が開示されている。
特開2000−139926号公報
しかしながら、撮像範囲を変化調整するためのこうした遅延回路を含む偏向制御回路は、サイズが大きく、また、動作に発熱を伴うことから、超音波探触子(プローブ)の使い勝手を低下させるという課題がある。
この発明の目的は、より容易な構成で使い勝手を低下させずに撮像範囲を変化調整することが可能な超音波探触子及び超音波診断装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
少なくとも所定の第1方向に配列され、被検体に対して超音波を送信してその反射波を受信する複数の振動子と、
前記複数の振動子により送受信される超音波を前記第1方向に収束させる音響レンズと、
前記第1方向に配列された複数の振動子のうち一部による超音波の送受信をオフするためのスイッチング素子と、
前記スイッチング素子のオンオフを切替動作させることで前記複数の振動子による超音波の送受信方向を前記第1方向に偏向させる方向切替設定部と、
を備え
前記音響レンズは、前記第1方向に配列された複数の振動子がそれぞれ送受信する超音波の焦点位置を複数の異なる位置に定めるように形成されていることを特徴とする超音波探触子である。
請求項記載の発明は、請求項記載の超音波探触子において、
前記音響レンズは、前記第1方向に配列された複数の振動子のうち、当該配列の端部側に設けられた振動子により送受信される超音波の焦点距離が、前記配列の中央側に設けられた振動子により送受信される超音波の焦点距離よりも短くなるように各々定められていることを特徴としている。
請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の超音波探触子において、
前記方向切替設定部に対して制御信号を出力する切替制御部を備え、
前記方向切替設定部は、当該制御信号に基づいて前記スイッチング素子に切替動作を行わせる
ことを特徴としている。
請求項記載の発明は、請求項記載の超音波探触子において、
操作者の入力操作を受け付ける操作部を備え、
前記切替制御部は、前記操作部への入力操作に応じて前記制御信号を出力する
ことを特徴としている。
請求項記載の発明は、請求項又は記載の超音波探触子において、
前記切替制御部は、前記超音波の送受信方向及び前記第1方向に垂直な第2方向に異なる位置についての前記第1方向への振動子の配列ごとに前記偏向の方向を異ならせて設定された前記制御信号を出力することを特徴としている。
請求項記載の発明は、
請求項1又は2記載の超音波探触子と、
前記超音波探触子に超音波の送受信動作を行わせる送受信処理部と、
前記方向切替設定部に対して制御信号を出力する切替制御部と、
を備え、
前記方向切替設定部は、当該制御信号に基づいて前記スイッチング素子に切替動作を行わせる
ことを特徴とする超音波診断装置である。
請求項記載の発明は、
請求項又は記載の超音波探触子と、
前記超音波探触子に超音波の送受信動作を行わせる送受信処理部と、
を備えることを特徴とする超音波診断装置である。
請求項記載の発明は、請求項又は記載の超音波診断装置において、
受信された超音波に基づいて、前記超音波の送受信方向と、当該送受信方向及び前記第1方向に垂直な第2方向とを含む断面内における前記被検体の構造に係る診断画像を生成する画像生成部と、
前記断面に沿って前記被検体の内部に穿刺針が刺入される場合に、前記診断画像における前記穿刺針の先端部分を同定する穿刺針同定部と、
を備え、
前記切替制御部は、前記先端部分が前記診断画像内で検出されなかった場合に、前記偏向の方向を変化させる前記制御信号を出力し、
前記穿刺針同定部は、当該変化させた偏向の方向に応じた断面内の構造に係る診断画像から前記穿刺針の先端部分を検出する
ことを特徴としている。
請求項記載の発明は、請求項記載の超音波診断装置において、
前記生成された診断画像を表示部に表示させる表示制御部を備え、
前記表示制御部は、前記偏向された方向に応じた断面内の構造に係る診断画像から前記穿刺針の先端部分が検出された場合に、前記偏向されていない断面内の構造に係る診断画像の表示と共に前記検出された先端部分に係る表示を行わせる
ことを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項記載の超音波診断装置において、
前記表示制御部は、前記検出された先端部分を含む所定の検出領域を設定し、当該検出領域の画像を前記偏向されていない断面内の構造に係る診断画像上の対応する位置に重ねて表示させることを特徴としている。
請求項11記載の発明は、請求項記載の超音波診断装置において、
前記表示制御部は、前記検出された先端部分を示す所定の識別標識を前記偏向されていない断面内の構造に係る診断画像上の対応する位置に表示させることを特徴としている。
請求項12記載の発明は、請求項11の何れか一項に記載の超音波診断装置において、
前記表示制御部は、前記先端部分に係る表示に前記偏向の方向を示す表示を併せて行わせることを特徴としている。
請求項13記載の発明は、請求項12の何れか一項に記載の超音波診断装置において、
前記切替制御部は、前記第2方向に異なる位置についての前記第1方向への振動子の配列ごとに前記偏向の方向を異ならせて設定する前記制御信号を出力し、一度に送受信される超音波の偏向の方向を調整することを特徴としている。
本発明に従うと、より容易な構成で超音波探触子及び超音波診断装置の使い勝手を低下させずに撮像範囲を変化調整することが出来るという効果がある。
本発明の実施形態の超音波診断装置の全体構成を示す図である。 超音波診断装置の機能構成を示すブロック図である。 超音波探触子における振動子配列の例を示す図である。 第1実施形態の超音波探触子の振動子配列における短軸方向に沿った断面構造を示す図である。 スイッチング素子のオンオフと超音波の送受信方向との関係を示す図である。 利用する振動子に応じたゲインの違いを算出した結果を示す。 走査方向への各振動子列における振動子のオンオフ制御の例を示す図である。 穿刺針の位置表示画像の例を示す図である。 穿刺針の位置表示画像の例を示す図である。 超音波診断装置において実行される穿刺針の表示制御処理の制御手順を示すフローチャートである。 超音波探触子における振動子配列に係る短軸方向に沿った断面構造の変形例1を示す図である。 第2実施形態の超音波探触子における超音波の送受信範囲について説明する図である。 超音波探触子の変形例2における超音波の送受信範囲について説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の超音波診断装置Uの全体図である。図2は、超音波診断装置Uの内部構成を示すブロック図である。
図1に示すように、この超音波診断装置Uは、超音波診断装置本体1と、ケーブル5を介して超音波診断装置本体1に接続された超音波探触子2(超音波プローブ)と、穿刺針3と、超音波探触子2に取り付けられた取付部4(アタッチメント)などを備える。
穿刺針3は、ここでは、中空状の長針形状を有し、取付部4の設定により定められた角度で被検体に対して刺入される。穿刺針3は、採取のターゲット(検体)又は注入される薬剤などの種別や分量に応じて適宜な太さ、長さや先端形状を有したものに換装されることが可能となっている。
取付部4は、穿刺針3を設定された向き(方向)で保持する。取付部4は、超音波探触子2の側部に取り付けられ、被検体に対する穿刺針3の刺入角度に応じた穿刺針3の向きを適宜変更設定可能となっている。取付部4は、穿刺針3を単に刺入方向に移動させるだけではなく、穿刺針3の中心軸に対して当該穿刺針3を回転(スピン)させながら刺入させることが出来る。
なお、取付部4の代わりに、超音波探触子2に穿刺針3を刺入方向に向けて保持する案内部が直接設けられていても良い。
超音波診断装置本体1には、操作入力部18と出力表示部19(表示部)とが設けられている。また、図2に示すように、超音波診断装置本体1は、これらに加えて、制御部11(表示制御部)と、送信駆動部12と、受信処理部13と、送受信切替部14と、画像生成部15と、画像処理部16などを備えている。
超音波診断装置本体1の制御部11は、操作入力部18のキーボードやマウスといった入力デバイスに対する外部からの入力操作に基づき、超音波探触子2に駆動信号を出力して超音波を出力させ、また、超音波探触子2から超音波受信に係る受信信号を取得して各種処理を行い、必要に応じて出力表示部19の表示画面などに結果などを表示させる。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、HDD(Hard Disk Drive)及びRAM(Random Access Memory)などを備えている。CPUは、HDDに記憶されている各種プログラムを読み出してRAMにロードし、当該プログラムに従って超音波診断装置Uの各部の動作を統括制御する。HDDは、超音波診断装置Uを動作させる制御プログラム及び各種処理プログラムや、各種設定データ等を記憶する。これらのプログラムや設定データは、HDDの他、例えば、SSD(Solid State Drive)を含むフラッシュメモリーなどの不揮発性メモリーを用いた補助記憶装置に読み書き更新可能に記憶させることとしても良い。RAMは、SRAMやDRAMなどの揮発性メモリーであり、CPUに作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。
制御部11は、穿刺針撮像制御部111(切替制御部)を備える。穿刺針撮像制御部111は、画像処理部16において同定される穿刺針3の位置情報に基づいて、穿刺針3の先端が振動子配列21による走査方向に対して垂直な方向に偏って撮像範囲内から外れる場合に、当該短軸方向に配列された振動子210a〜210c(図3参照)による撮像方向を偏向させる設定を行い、当該設定に係る制御信号を出力する。この穿刺針撮像制御部111の動作は、制御部11のCPUやRAMを用いてソフトウェア的に実行されても良い。
送信駆動部12は、制御部11から入力される制御信号に従って超音波探触子2に供給するパルス信号を出力し、超音波探触子2に超音波を発信させる。送信駆動部12は、例えば、クロック発生回路、パルス幅設定部、パルス発生回路、及び、遅延回路を備えている。クロック発生回路は、パルス信号の送信タイミングや送信周波数を決定するクロック信号を発生させる回路である。パルス幅設定部は、パルス発生回路から出力させる送信パルスの波形(形状)、電圧振幅及びパルス幅を設定する。パルス発生回路は、パルス幅設定部の設定に基づいて送信パルスを生成し、超音波探触子2の個々の振動子210ごとに異なる配線経路に出力する。遅延回路は、クロック発生回路から出力されるクロック信号を計数し、設定された遅延時間が経過すると、パルス幅発生回路に送信パルスを発生させて各配線経路に出力させる。
受信処理部13は、制御部11の制御に従って超音波探触子2から入力された受信信号を取得する回路である。受信処理部13は、例えば、増幅器、A/D変換回路、整相加算回路を備えている。増幅器は、超音波探触子2の各振動子210により受信された超音波に応じた受信信号を予め設定された所定の増幅率でそれぞれ増幅する回路である。A/D変換回路は、増幅された受信信号を所定のサンプリング周波数でデジタルデータに変換する回路である。整相加算回路は、A/D変換された受信信号に対して、振動子210毎に対応した配線経路毎に遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算(整相加算)して音線データを生成する回路である。
送受信切替部14は、制御部11の制御に基づいて、振動子210から超音波を出射(送信)する場合に駆動信号を送信駆動部12から振動子210に送信させる一方、振動子210が出射した超音波に係る信号を取得する場合に受信信号を受信処理部13に出力させるための切り替え動作を行う。
これらの送信駆動部12、受信処理部13及び送受信切替部14により送受信処理部が構成される。
画像生成部15は、超音波の受信データに基づく診断用画像を生成する。画像生成部15は、受信処理部13から入力される音線データを検波(包絡線検波)して信号を取得し、また、必要に応じて対数増幅、フィルタリング(例えば、低域透過、スムージングなど)や強調処理などを行う。画像生成部15は、診断用画像の一つとして、当該信号強度に応じた輝度信号で信号の送信方向(被検体の深度方向)と超音波探触子2により送信される超音波の走査方向(第2方向)を含む断面内の二次元構造を表すBモード表示に係る各フレーム画像(診断画像)データを生成する。このとき、画像生成部15は、表示に係るダイナミックレンジの調整やガンマ補正などを行うことが出来る。この画像生成部15は、これらの画像生成に用いられる専用のCPUやRAMを備える構成とすることが出来る。又は、画像生成部15では、画像生成に係る専用のハードウェア構成が基板(ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)など)上に形成されて、又はFPGA(Field Programmable Gate Array)により形成されて備えられていても良い。或いは、画像生成部15は、制御部11のCPU及びRAMにより画像生成に係る処理が行われる構成であっても良い。
画像処理部16は、記憶部161と、穿刺針同定部162などを備える。
記憶部161は、画像生成部15で処理されてリアルタイム表示やこれに準じた表示に用いられる診断用画像データ(フレーム画像データ)をフレーム単位で直近の所定フレーム数分記憶する。記憶部161は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリーである。或いは、この記憶部161は、高速書き換えが可能な各種不揮発性メモリーであっても良い。記憶部161に記憶された診断用画像データは、制御部11の制御に従って読み出され、出力表示部19に送信されたり、図示略の通信部を介して超音波診断装置Uの外部に出力されたりする。このとき、出力表示部19の表示方式がテレビジョン方式の場合には、記憶部161と出力表示部19との間にDSC(Digital Signal Converter)が設けられて、走査フォーマットが変換された後に出力されれば良い。
穿刺針同定部162は、穿刺針3の位置を同定するための画像データを生成し、当該画像データに適宜な処理を行って穿刺針3の先端部分の位置を同定する。ここで同定される先端部分とは、穿刺針3の先端点に限らず、検出精度や画像解像度などに応じて当該穿刺針3の先端付近の所定範囲で良い。穿刺針同定部162は、画像処理部16のCPU及びRAMを共用で用いても良いし、各々専用のCPU及びRAMを備えても良い。或いは、穿刺針同定部162は、制御部11のCPU及びRAMにより各種処理が行われても良い。穿刺針同定部162は、同定された穿刺針3の先端位置情報を履歴として記憶保持することが出来る。
穿刺針3の位置の同定方法としては、例えば、所定の時間間隔で生成された複数の診断用画像の差分や相関をとることで、移動している穿刺針3の先端3a(先端部分)を検出することが出来る。また、先端3aの移動履歴に基づいてその後の先端3aの位置を推定し、当該推定位置を基準として先端3aを検出しても良い。また、輪郭検知を行って最初に得られた候補の中から操作者が操作入力部18への入力操作により選択し、当該選択された輪郭と類似する輪郭を上述の推定位置を基準として検出することとしても良い。
操作入力部18は、押しボタンスイッチ、キーボード、マウス、若しくはトラックボール、又は、これらの組み合わせを備えており、ユーザーの入力操作を操作信号に変換し、超音波診断装置本体1に入力する。
出力表示部19は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescent)ディスプレイ、無機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイといった種々の表示方式のうち、何れかを用いた表示画面とその駆動部を備える。出力表示部19は、CPU15から出力された制御信号や、画像処理部16で生成された画像データに従って表示画面(各表示画素)の駆動信号を生成し、表示画面上に超音波診断に係るメニュー、ステータスや、受信された超音波に基づく計測データの表示を行う。また、出力表示部19は、LEDランプなどを別途備えて電源の投入有無などの表示を行う構成であっても良い。
これらの操作入力部18や出力表示部19は、超音波診断装置本体1の筐体に一体となって設けられたものであっても良いし、RGBケーブル、USBケーブルやHDMIケーブル(登録商標:HDMI)などを介して外部に取り付けられるものであっても良い。また、超音波診断装置本体1に操作入力端子や表示出力端子が設けられていれば、これらの端子に従来の操作用及び表示用の周辺機器を接続して利用するものであっても良い。
超音波探触子2は、超音波(ここでは、1〜30MHz程度)を発振して生体などの被検体に対して出射するとともに、出射した超音波のうち被検体で反射された反射波(エコー)を受信して電気信号に変換する音響センサーとして機能する。この超音波探触子2は、超音波を送受信する複数の振動子210の配列である振動子配列21と、振動子210に各々対応する複数のスイッチング素子230と、方向切替設定部24と、操作入力部28(操作部)などを備えている。
なお、ここでは、超音波探触子2を外部(表面)から被検体内部に超音波を出射してその反射波を受信するものとしているが、超音波探触子2としては、消化管や血管などの内部や、体腔内などに挿入して用いるサイズ、形状のものも含まれる。
ユーザーは、この超音波探触子2における超音波の送受信面、即ち、振動子配列21から超音波を出射する方向の面を被検体に所定の圧力で接触させて超音波診断装置Uを動作させ、超音波診断を行う。
振動子配列21は、圧電体とその変形(伸縮)により電荷が現れる両端に設けられた電極とを有する圧電素子を備えた複数の振動子210の配列である。
図3は、本実施形態の超音波探触子2における振動子配列21の例を示す図である。
本実施形態の超音波診断装置Uでは、振動子配列21は、所定の方向(走査方向、第2方向)と、この走査方向に直交する幅方向(第1方向)で規定される二次元面(平面でなくても良い)内でマトリクス状に配列された複数の振動子210である。通常、走査方向への振動子210の配列数は、幅方向への振動子210の配列数よりも多く、従って、走査方向が長軸方向、幅方向が短軸方向となる。短軸方向には、ここでは、3つの振動子210a、210b、210cが順に配置されている。この短軸方向への3つの振動子210a〜210cの組を、以降、振動子列(配列)とも記す。
複数の振動子210に対して走査方向に所定数の振動子列ずつ順番に(一部重複がある場合を含む)電圧パルスが供給されることで、当該電圧パルスが供給された振動子210の各圧電体は、当該圧電体に生じる電界に応じて変形(伸縮)し、超音波が発信される。発信された超音波は、電圧パルスが供給された所定数の振動子列に含まれる振動子210の位置、方向、発信された超音波の収束方向及びタイミングのずれ(遅延)の大きさに応じた位置、方向に出射される。また、振動子210に所定の周波数帯の超音波が入射すると、その音圧により圧電体の厚さが変動(振動)することで当該変動量に応じた電荷が生じ、当該電荷量に応じた電気信号に変換、出力される。
方向切替設定部24は、超音波の送受信方向を短軸方向に切り替える(偏向させる)ための設定を記憶し、当該設定に応じた各振動子210に対応するスイッチング素子230のオンオフを切替動作させる。本実施形態の超音波診断装置Uでは、超音波の送受信方向は、後述するように、振動子列ごとに設定が可能となっている。
操作入力部28は、操作者の入力操作を受け付けて操作内容に応じた動作を行わせる。例えば、操作入力部28への操作に応じて手動で方向切替設定部24の設定を変更することが出来る。また、超音波探触子2が取付部4と電気的に接続されている場合には、操作入力部28への操作に応じて穿刺針3の刺入動作を制御させることが出来る。
ケーブル5は、その両端にそれぞれ超音波診断装置本体1とのコネクター(図示略)及び超音波探触子2とのコネクター(図示略)を有し、超音波探触子2は、このケーブル5により超音波診断装置本体1に対して着脱可能に構成されている。ケーブル5は、超音波探触子2と一体に形成されていても良い。
次に、本実施形態の超音波診断装置Uにおける超音波の送受信方向の偏向に係る構成について説明する。
図4は、本実施形態の超音波探触子2の振動子配列21における短軸方向に沿った断面構造を示す図である。ここでは、図3の断面AAでの断面構造を示している。
図4(a)、(b)に示すように、この超音波探触子2では、一の振動子列に係る短軸方向に配列された3つの振動子210a、210b、210cに対して共通に凸状の音響レンズ22(収束部)が設けられて、各振動子210a、210b、210cによる超音波送受信方向が屈折されて、短軸方向にその送受信幅が収束されている。
音響レンズ22には、通常、シリコンなどが用いられる。或いは、所望の超音波屈折率に応じて適宜その他の材質が選択されても良い。
振動子210a、210b、210cは、それぞれスイッチング素子230a〜230cを介して方向切替設定部24に接続されている。方向切替設定部24は、レジスター240を備え、制御部11から予め入力されてレジスター240に記憶されたスイッチ切替信号に応じてスイッチング素子230a〜230cのオンオフを切り替えることで当該振動子210a〜210cに係る振動子列よる超音波送受信の可否をそれぞれ定める。ここでは、スイッチ切替信号は、シリアルに送信されてレジスター240に入力され、並列に各スイッチング素子230a〜230cの動作を制御可能とすることで、制御部11とレジスター240との間の信号線の本数を低減している。
スイッチング素子230a〜230cとしては、特には限られないが、電力消費量や超音波送受信に係る耐圧性能などを考慮して、例えば、FET(電界効果トランジスター)が好ましく用いられる。これらスイッチング素子230a〜230cのうちオフさせる組み合わせを変更することで、振動子列による超音波の送受信方向を短軸方向に偏向させる。
図5は、スイッチング素子230a〜230cのオンオフと超音波の送受信方向との関係を示す図である。ここでは、図4(a)、(b)の振動子210a〜210cに応じた超音波の送受信方向を音軸上の強度ピーク値(実線位置)に対して−3dBの幅(破線位置)でそれぞれ示している。図5の左側には、短軸方向の位置に対応して示されたボックス内の記号A〜Cによりそれぞれ振動子210a〜210cの配置を併せて表している。
スイッチング素子230aがオフされ、スイッチング素子230b、230cがオンされる場合、振動子210aには超音波送信に係る駆動信号が送られず、また、超音波受信に係る受信データが振動子210aから出力されない。その結果、振動子210b、210cから送信され、振動子210b、210cが受信する超音波の波面は、超音波送受信に用いられない振動子210aの側に傾くことになる。
更に、スイッチング素子230bをオフし、スイッチング素子230a、230cの何れかのみをオンすると、傾き(偏向角度)は、更に大きくなる。
また、この傾きの角度は、3つの振動子210a、210b、210cの短軸方向への幅によっても定まる。中央の振動子210bと比較して、両端の振動子210a、210cの幅が狭い場合には(図4(a)、例えば、中央の振動子の幅と両端の振動子の幅との比が1:1)、振動子210a、210cの何れかをオフしたとき(図5の細線)の偏向角度(図5の角度θa)は、中央の振動子210bと比較して両端の振動子210a、210cの幅が広い場合(図4(b)、例えば、中央の振動子の幅と両端の振動子の幅との比が1:2)に振動子210a、210cの何れかをオフしたとき(図5の太線)の偏向角度(図5の角度θb)よりも小さくなる。
また、この場合、超音波の送受信方向を偏向させた場合に当該偏向させた側に拡張される受信範囲は、超音波送受信面からの深さに応じて変化する。特に、超音波送受信面から音響レンズ22の焦点距離程度までの範囲では、本実施形態の超音波診断装置Uにおける上述の動作では、撮像範囲を移動させ難い。そこで、撮像範囲を移動させたい場合には、撮像対象の深さ(超音波送受信面からの距離)を取得し、この位置が音響レンズ22の焦点距離に基づいて定められる所定の距離以下の場合には、他の方法、例えば、両端の振動子210a、210cを何れもオフとすることで送受信超音波の開口幅を狭くして超音波の収束を抑え、相対的に撮像範囲を広げる方法などを用いることが出来る。このような方法は、本実施形態の超音波診断装置Uに追加の構成を必要とせず、超音波の送受信方向を偏向させる場合と同様の動作処理中で用いることが出来る。
ここで、振動子210a〜210cの一部を送受信に用いないことで、全ての振動子210a〜210cを利用した場合と比較して超音波の送受信強度が低下する。超音波診断装置Uにおいて、生成された診断用画像を出力表示部19に表示させる場合に、そのまま表示させても穿刺針3の先端を視認するという用途には問題を生じないが、輝度分布(ゲイン)を揃える(正規化する)方が見やすい。従って、この超音波診断装置Uでは、振動子210a〜210cの一部を不使用とすることにより超音波の送受信強度が低下した場合には、受信強度に当該低下分の係数を乗じて出力することが出来る。
或いは、超音波の送信に係る矩形波パルスの電圧振幅を変化(上昇)させることでも受信強度を上昇させることが出来る。
なお、振動子210a〜210cのうち1つの振動子しか送受信に使用しないこととすると、超音波送受信強度の低下に伴い、S/N比が大きく低下するので、穿刺針3が確実に検出されるS/N比(受信強度)となるように振動子210a〜210cの幅や電圧振幅などを設定しておく必要がある。
図6には、利用する振動子210a〜210cに応じたゲインの違いを算出した結果を示す。
ここでは、振動子210a〜210cを全て用いた場合のゲイン(p)と、振動子210bのみを用いた場合のゲイン(q)とを、超音波の送受信面からの距離に対して算出して示している。
この図に示されているように、利用する振動子に応じたゲインの差は、送受信超音波の収束率の違いなどにより超音波送受信面からの距離に応じて変化する。従って、本実施形態の超音波診断装置Uでは、予めこの距離に応じたゲインの差の値を制御部11の記憶部に記憶させておき、振動子210a〜210cの何れかを利用しない場合には、送受信面からの距離に応じた係数を読み出して、得られた受信強度の値をそれぞれ補正することで、正確な輝度比で正規化することが出来るようになっている。
図7は、走査方向への各列における振動子210a〜210cのオンオフ制御の例を示す図である。
本実施形態の超音波診断装置Uでは、短軸方向の振動子210a〜210cのオンオフに係る選択に加え、上述のように、振動子列ごとに長軸方向に振動子210a〜210cのオンオフに係る設定を異ならせることが出来る。
ここでは、一例として、8列の振動子列が長軸方向(走査方向)に沿った一回の超音波送受信で用いられている場合について示している。このときに、振動子210cをオンする振動子列と振動子210cをオフする振動子列とを交互に定めて超音波の送受信を行うことで、短軸方向への超音波送受信の中心方向は、振動子210cがオンの場合に送信される方向と、振動子210cがオフの場合に送信される方向の中間となる。また、振動子210cをオンする振動子列とオフする振動子列との組み合わせの比率を変えることで、更に細かく超音波の送受信方向を変化させる調整を行うことが出来る。
ここで、このように異なる振動子列で異なる方向に超音波を同時に送受信する場合、超音波の受信範囲が広がる一方で、その両端では、S/N比が低下する。穿刺針3の刺入方向が目標方向(ターゲットに向かう方向)から逸れた場合に、穿刺針3とターゲットとを両方を診断用画像に含めるために、これらのS/N比の分布に応じて超音波送受信の中心方向が微調整されることが望ましい。
また、このように異なる振動子列で異なる方向に超音波を送受信する場合、一の方向に係る超音波の送受信を行う振動子列の数が少ないと、当該超音波の送受信に係る受信強度のプロファイル、特にサイドローブの形状が崩れやすく、不要なノイズを受信するなどにより強度分布が正確に取得し難くなる場合がある。従って、この場合には、一度に超音波の送受信を行う振動子列数を多めに設定した方がより好ましい診断用画像を生成しやすくなる。
次に、超音波探触子2の長軸方向と平行に穿刺する平行法によって穿刺を行う実施形態における超音波画像表示の例を、図8、図9を参照しながら説明する。
図8(a)は、本実施形態の超音波診断装置Uにおける超音波探触子2と穿刺針3の設置状態を示す図である。図8(b)、(c)及び図9(a)、(b)は、穿刺針3と穿刺対象である被検体Q内の組織(以下、ターゲットGと記す)の超音波画像表示の例をそれぞれ示す図である。
本実施形態の超音波診断装置Uでは、通常、図8(b)に示すように、Bモード表示で被検体Q内における同一断面の画像にターゲットGと穿刺針3の先端3aとが同時に検出されている場合には、表示ウィンドウWm内に当該範囲のBモード画像を表示させる。
ターゲットGが検出される断面内に穿刺針3の先端3aが検出されない場合、上述のように短軸方向に偏向させることで変更された断面内での診断用画像を生成する。そして、当該変更された断面内に先端3aが検出された場合には、例えば、図8(c)に示すように、当該検出部分を含む所定の領域We(検出領域)の画像を表示ウィンドウWm内に嵌めこみ表示させる。このとき、当該領域We内の画像が嵌めこみ表示であることを操作者が容易に認識可能なように、当該領域Weには外枠が表示され、また、元の断面画像に対して何れの側に変更させたのかを識別するための偏向の方向を示す表示が併せて行われる。この識別表示としては、単純に領域We内又は周辺に文字や標識を表示させても良いし、領域Weの外枠の色や線種を変更しても良い。或いは、領域Weの表示を点滅表示させても良い。
ターゲットGが検出される断面から変更された断面内の診断画像で先端3aが検出された場合の他の表示例としては、図9(a)に示すように、両断面におけるBモード画像を並列表示させる。ここでは、出力表示部19の表示画面左側にターゲットGを含む断面の診断用画像が表示された表示ウィンドウWcが表示され、表示画面右側に穿刺針3の先端3aを含む断面の診断用画像が表示された表示ウィンドウWsが表示されている。このとき、2つの表示ウィンドウWc、Wsは、高さ方向に位置を揃えて左右に表示させることが好ましい。
また、各表示ウィンドウWc、Wsには、それぞれ何れの断面の画像であるかを示す表示がなされる。ここでは、左側の表示ウィンドウWcに“center”の表示がなされることで偏向されていない断面の画像であることが示され、右側の表示ウィンドウWsに“front”の表示がなされることで、左側の表示ウィンドウWcで表示されている元画像の断面に係る表示方向よりも手前側の断面であることが示されている。
ターゲットGが検出される断面から変更された断面内の診断画像で先端3aが検出された場合の他の異なる表示例としては、図9(b)に示すように、ターゲットGを含む断面におけるBモード画像を表示ウィンドウWmに表示させると共に、異なる断面の診断用画像から穿刺針3の先端3aの位置を検出、同定して、当該同定された位置に対応する表示ウィンドウWm内の位置にマーカー3m(識別標識)を表示させる。即ち、この場合には、偏向された断面で検出された穿刺針3の先端3aの画像を直接表示させず、同定された位置を示す表示のみを行わせる。この場合にも、穿刺針3の先端3aが元の断面画像に対して何れの側に偏向された断面の画像で検出されたかが示される。この識別表示としては、単純にマーカー3mに文字や標識を付して表示させても良いし、マーカー3mの色、線種や線の太さを変更しても良い。
図10は、本実施形態の超音波診断装置Uにおいて実行される穿刺針3の表示制御処理の制御部11による制御手順を示すフローチャートである。
この穿刺針表示制御処理は、Bモード画像又は特に穿刺針3の検出及び位置の同定を行う動作モードで診断用画像に係る超音波受信データが取得されるごとに実行される。
穿刺針画像表示処理が開始されると、制御部11の穿刺針撮像制御部111は、受信された超音波データに基づいて画像生成部15に通常の、即ち、中心断面における診断用画像を生成させる(ステップS101)。穿刺針撮像制御部111は、穿刺針同定部162に当該診断用画像から穿刺針3の先端3aの検出を行わせる(ステップS102)。
穿刺針撮像制御部111は、中心断面における診断用画像で穿刺針3の先端3aが検出されたか否かを判別する(ステップS103)。検出されたと判別された場合には(ステップS103で“YES”)、穿刺針撮像制御部111は、出力表示部19にこの中心断面における診断用画像を表示させる(ステップS111)。このとき、穿刺針撮像制御部111は、検出された穿刺針3の先端3aを含む領域を囲む外枠を表示させるなどにより先端3aの強調表示を行わせることが出来る。そして、穿刺針撮像制御部111は、穿刺針画像表示処理を終了する。
一方、穿刺針3の先端3aが検出されなかったと判別された場合には(ステップS103で“NO”)、穿刺針撮像制御部111は、方向切替設定部24の設定を変更する制御信号を方向切替設定部24に出力し、超音波の送受信方向を中心断面に対して両側に順に偏向させて、超音波の送受信を行わせる(ステップS104)ことで、穿刺針3の先端3aのサーベイを行う。このとき、上述のように、穿刺針撮像制御部111は、穿刺針3の先端3aがあると推測される位置(超音波送受信面からの距離や、想定されるずれ量)に応じて、偏向の角度を調整したり、偏向させる代わりに開口幅を狭めて超音波の収束を抑えたりすることが出来る。
穿刺針撮像制御部111は、画像生成部15により、取得された偏向方向の超音波受信データを用いて偏向方向ごとに診断用画像を生成させる(ステップS105)。穿刺針撮像制御部111は、穿刺針同定部162に当該診断用画像から穿刺針3の先端3aの検出を行わせる(ステップS106)。
穿刺針撮像制御部111は、穿刺針3の先端3aが検出された断面の画像を選択し、当該選択された画像のうち、先端3aを含む領域を設定する(ステップS107)。そして、穿刺針撮像制御部111は、この設定された領域の画像を切り抜く(ステップS108)。
穿刺針撮像制御部111は、出力表示部19により、切り抜かれた画像を最初に生成された中心断面の診断用画像の対応する位置に重ねて表示させる(ステップS109)。このとき、穿刺針撮像制御部111は、当該切り抜かれた画像の外枠を着色表示させたり点滅表示させたりすることで、中心断面に対して何れの側に偏向した断面で先端3aが検出されたかを示すことが出来る。そして、穿刺針撮像制御部111は、穿刺針表示制御処理を終了する。
[変形例1]
図11は、本実施形態の超音波探触子2における振動子配列21に係る短軸方向に沿った断面構造の変形例1を示す図である。
この変形例1では、短軸方向中央に設けられた振動子210bに対してスイッチング素子230bを設けずに、常に超音波の送受信を行うこととしている。上述のように、短軸方向中央の振動子210bを超音波送受信に用いない場合には、超音波の送受信強度が大きく低下するので、生成される診断用画像において穿刺針3やターゲットGなどの画像表示対象を同定するのが困難な構成の場合には、初めからスイッチング素子230bを設けないこととして、制御信号の量やレジスター241のサイズなどを低減させることが出来る。
以上のように、第1実施形態の超音波診断装置Uが備える超音波探触子2は、少なくとも短軸方向に配列され、被検体に対して超音波を送信してその反射波を受信する複数の振動子210である振動子配列21と、複数の振動子210により送受信される超音波を短軸方向に収束させる音響レンズ22と、短軸方向に配列された複数の振動子210a〜210cのうち一部による超音波の送受信をオフするためのスイッチング素子230a〜230c(230)と、スイッチング素子230のオンオフを切替動作させることで、複数の振動子210a〜210cに係る振動子列による超音波の送受信方向を短軸方向に偏向させる方向切替設定部24と、を備える。
このように、スイッチング素子230のオンオフ制御のみによって容易に撮像範囲を変化させることが出来るので、簡便な構成で使い勝手の良い超音波探触子とすることが出来る。
また、本実施形態の超音波診断装置Uは、上述の超音波探触子2と、超音波探触子2に超音波の送受信に係る処理を行わせる送受信処理部としての送信駆動部12、受信処理部13及び送受信切替部14と、方向切替設定部24による偏向方向の切り替えに係るスイッチング素子230のオンオフの切替動作を行わせるための制御信号を出力する制御部11と、を備える。
従って、超音波診断装置UにおいてBモード画像に係る断面の位置を微調整したい場合に、容易に当該断面を変化させることが出来る。
また、受信された超音波に基づいて、超音波の送受信方向と、当該送受信方向及び短軸方向に垂直な走査方向(長軸方向)とを含む断面内における被検体の構造に係る診断用画像を生成する画像生成部15と、診断用画像が生成される断面に沿って被検体の内部に穿刺針3が刺入される場合に、診断用画像における穿刺針3の先端3aを同定する穿刺針同定部162と、先端3aが診断用画像内で検出されなかった場合に、偏向の方向を変化させる制御信号を方向切替設定部24に出力する穿刺針撮像制御部111と、を備え、穿刺針同定部162は、変化させた偏向の方向に応じた断面内の構造に係る診断用画像から穿刺針3の先端3aを検出する。
従って、刺入させる穿刺針3が診断用画像の撮像断面からはみ出てしまった場合に、容易な構造の超音波探触子2を用いて容易な操作で穿刺針3の先端3aを含む断面での撮像を行って穿刺針3の先端3aを同定することが出来る。
また、制御部11は、生成された診断用画像を出力表示部19に表示させる表示制御部として機能し、偏向された方向に応じた断面内の構造に係る診断用画像から穿刺針3の先端3aが検出された場合に、偏向されていない断面内の構造に係る診断用画像の表示と共に当該検出された先端3aに係る表示を行わせる。
従って、操作者は、穿刺針3が本来の刺入方向からずれて元の診断用画像の撮像範囲から外れてしまった場合であっても、一度の表示で同時にターゲットGと穿刺針3の位置関係を容易に把握することが出来るので、容易に穿刺針3の刺入方向を修正して正しい方向に刺入させることが出来、穿刺針3の刺入に係る処置が容易になる。
また、制御部11は、検出された先端3aを含む所定の領域Weを設定し、当該領域Weの画像を偏向されていない断面内の構造に係る診断用画像を表示する表示ウィンドウWm上の対応する位置に重ねて表示させるので、操作者は、ターゲットGと穿刺針3の位置関係を更に容易に把握することが出来る。
また或いは、制御部11は、検出された先端3aを示す所定のマーカー3mを偏向されていない断面内の構造に係る診断用画像を表示する表示ウィンドウWm上の対応する位置に表示させるので、偏向されていない断面に係る診断用画像と比較して先端3aを含む診断用画像のゲイン(S/N比)が低い場合でも、画像間の調整を行う必要が無く、また、同定された先端3aの同定精度に拘わらず、容易且つ明確に先端3aの位置を示すことが出来る。
また、制御部11は、先端3aに係る表示に偏向の方向を示す表示を併せて行わせるので、操作者は、容易に穿刺針3が元の断面に対してどちら側にずれたかを知得することが出来、従って、容易且つ速やかに穿刺針3の刺入方向を修正して正しい方向に刺入させることが出来る。
また、穿刺針撮像制御部111は、走査方向に異なる位置についての振動子列ごとに偏向の方向を異ならせて設定する制御信号を方向切替設定部24に出力し、一度に送受信される超音波の偏向の方向を調整する。従って、全ての振動子列について偏向方向を同一に変更する場合と比較して、より細かく偏向の方向を調整して、穿刺針3の先端3aを可能な範囲において高ゲインで的確に撮像し、その位置を同定することが出来る。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の超音波診断装置について説明する。
第2実施形態の超音波診断装置Uは、第1実施形態の超音波診断装置Uにおける超音波探触子2の超音波送受信面の形状を除き、同一の構成及び動作であるので、構成及び動作内容については詳しい説明を省略する。
図12は、第2実施形態の超音波探触子2における超音波の送受信範囲について説明する図である。図12(a)は、本実施形態の超音波探触子2における振動子配列21に係る短軸方向に沿った断面構造を示す図である。図12(b)は、振動子210a、210bの超音波送受信方向について説明する図である。
本実施形態の超音波探触子2では、図12(a)に示すように、音響レンズ222の曲率が振動子210a〜210cの各範囲に応じて異なっている。ここでは、短軸方向中央の振動子210bに対するレンズ部分222bの曲率半径が振動子210a、210cに対するレンズ部分222a、222cの曲率半径よりも大きい形状となっている。その結果、図12(b)に示すように、振動子210a、210cに対する超音波の焦点位置Fa1、Fc1は、振動子210bに対する超音波の焦点位置Fb1と異なる位置となり、当該焦点位置Fb1よりも超音波送受信面に近い位置となる。
所定の面積(幅)を持つ振動子からの超音波の送受信ビームは、焦点位置において最も細くなる。また、振動子210a、210cの焦点位置Fa1、Fc1と振動子210bの焦点位置Fb1とが超音波送受信面から等距離にある場合、当該焦点位置では、送受信範囲の中心位置が短軸方向にシフトしない。その結果、穿刺針3がこの焦点位置にある場合には、短軸方向へのシフトのない細い超音波ビームの送受信範囲内に穿刺針3の先端が入らずに穿刺針3の画像を得ることが出来ないことになる。
本実施形態の超音波診断装置Uでは、振動子210a、210cに対するレンズ部分222a、222cの曲率半径を振動子210bに対するレンズ部分222bの曲率半径と異ならせることで、超音波の焦点位置Fa1、Fc1を振動子210bに対する超音波の焦点位置Fb1と異ならせている。特に、ここでは、振動子列の端部側に設けられた振動子210a、210cに係るレンズ部分222a、222cの焦点距離を振動子列の中央側に設けられた振動子210bに係るレンズ部分222bの焦点距離よりも短くする、即ち、焦点位置Fa1、Fc1を焦点位置Fb1よりも超音波送受信面に近い位置に設定するように曲率半径(屈折率)を定めている。これにより、超音波送受信ビームの中心は、穿刺針3が目標方向から逸れている可能性の低い超音波送信面に近い位置で短軸方向へのシフト量がゼロとなり、超音波送受信面から深い位置では所望の方向にシフトさせることが出来る。また、焦点位置Fa1、Fc1では、振動子210bによる送受信に係る超音波ビームが細くなっておらず、反対に、焦点位置Fb1では、振動子210a、210cによる送受信に係る超音波ビームが細くなっていないので、診断用画像の生成に係る超音波受信範囲を広げることが出来る。
[変形例2]
図13は、第2実施形態の超音波探触子2の変形例における超音波の送受信範囲について説明する図である。図13(a)は、この変形例2の超音波探触子2における振動子配列21に係る短軸方向に沿った断面構造を示す図である。図13(b)は、振動子210a、210bの超音波送受信方向について説明する図である。
本変形例の超音波探触子2では、第2実施形態の超音波探触子2に係る音響レンズ222とは反対に、音響レンズ223の振動子210a、210cに対応するレンズ部分223a、223cの曲率半径が振動子210bに対応するレンズ部分223bの曲率半径よりも大きく形成されている。その結果、振動子210a、210cに係る送受信超音波の焦点位置Fa2、Fc2は、振動子210bに係る送受信超音波の焦点位置Fb2よりも遠くなる。
このように焦点位置Fa2、Fc2を焦点位置Fb2よりも超音波送受信面から遠い位置にずらすことでも、同様に、焦点位置で穿刺針3の先端が短軸方向に逸れた場合に、当該穿刺針3の先端を診断用画像に含めやすくすることが出来る。但し、この場合には、上述の第2実施例に係る焦点位置Fa1、Fc1の設定と比較して、焦点位置Fb1より超音波送受信面から遠い位置での短軸方向へのシフト量を大きくとり難い。
以上のように、第2実施形態の超音波診断装置Uでは、音響レンズ222は、幅方向に配列された複数の振動子210a〜210cがそれぞれ送受信する超音波の焦点位置Fa1〜Fc1を複数の異なる位置に定めるようにレンズ部分222a〜222cのそれぞれについて形成されているので、当該音響レンズ222の焦点付近の比較的近距離に撮像対象のターゲットGや穿刺針3があるような場合でも、容易且つ的確に撮像範囲を変更して本来の撮像範囲から外れたこれらの撮像対象を撮像範囲に含めることが出来る。従って、操作者は、撮像対象の深度に依らずにより確実にこれら撮像対象の位置を知得することが出来る。また、穿刺針3の先端3aの刺入方向がずれた場合にも、速やかに修正することが出来る。
また、特に、音響レンズ222は、幅方向に配列された複数の振動子210a〜210cのうち、振動子列の端部側に設けられた振動子210a、210cにより送受信される超音波の焦点距離が、振動子列の中央側に設けられた振動子210bにより送受信される超音波の焦点距離よりも短くなるように曲率半径(屈折率)が各々定められているので、超音波の送受信方向を偏向させる場合にその向きを効率良く大きく変更させることが出来る。従って、超音波の送受信方向を偏向させたにも拘わらず、穿刺針3の先端3aなどの撮像対象が撮像範囲に入らないという事態の発生率を低く抑えることが出来る。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、穿刺針3の挿入時に穿刺針3の先端3aの位置に合わせて偏向方向を変化させる場合について説明したが、本発明に係る超音波診断装置U及び超音波探触子2は、穿刺針3の刺入時に限らずに用いられても良い。例えば、微小なターゲットGを撮像する際に、偏向方向を異ならせた複数枚の診断用画像を生成してターゲットGを自動で又は操作者の入力操作により同定し、以後、最もターゲットGが明瞭に撮像されている偏向方向に固定して、リアルタイム撮像を行わせるなどにより、操作者の微調整の負担を軽減させても良い。
また、上記実施の形態では、超音波の送受信方向を偏向させた場合に、受信感度(S/N比)の低下を補正するために超音波送受信面からの距離に応じて乗じる係数を制御部11の記憶部に記憶させておくこととしたが、関数の形で保持して毎回算出しても良い。また、各種パラメーターの設定に応じて距離に応じた変化が小さい場合などには、距離によらず単純に定数を乗じる形であっても良い。
また、上記実施の形態では、方向切替設定部24の設定を行うための制御動作を超音波診断装置本体1で実行する場合について説明したが、方向切替設定部24が制御部(切替制御部)を有し、スイッチング素子230a〜230cの切り替えに係る制御動作を超音波探触子2で行わせても良い。また、超音波探触子2の操作入力部28への入力操作ではなく、又は入力操作に加えて、超音波診断装置本体1の操作入力部18への入力操作に応じて偏向方向の切り替えなどの設定を行わせることが出来る。
これにより、撮像範囲の偏向に係る切り替え動作を超音波探触子2の内部で完結させることが出来るので、超音波診断装置本体1との間の制御信号のやり取りがより容易になる。
また、特に、操作入力部28を備え、この操作入力部28からの入力操作に基づいてこの切り替え制御が行われる場合には、当該制御に係る信号線を超音波診断装置本体1との間に設ける必要が無くなるので、ケーブル5の小型化、軽量化を図ることが出来る。また、操作のために超音波診断装置本体1に手を伸ばす必要が無いので、超音波探触子2の扱いがより容易且つ確実になる。
また、特に、超音波診断装置本体1が、受信された超音波に基づいて、当該超音波の送受信方向と、この送受信方向及び幅方向に垂直な走査方向(長軸方向)とを含む断面内における被検体の構造に係る診断用画像を生成する画像生成部15と、この断面に沿って被検体の内部に穿刺針3が刺入される場合に、診断用画像における穿刺針3の先端3aを同定する穿刺針同定部162と、を備え、上述の制御部を含む方向切替設定部24を備えた超音波探触子2と接続されることで、穿刺針3の刺入時に操作者が超音波探触子2を容易且つ確実に取り扱うことが出来る。
また、上記実施の形態では、超音波探触子2に操作入力部28を設けることとして操作性の改善を図ったが、反対に、操作入力部28を設けず、全て超音波診断装置本体1で操作を行わせることで、不用意な誤操作の防止と超音波探触子2の軽量化を図ることとしても良い。
また、上記実施の形態では、超音波診断装置本体1が備える出力表示部19の表示画面に各種表示を行わせることとしたが、出力インターフェイスを介して取り付けられた外部機器の表示画面に表示を行わせても良いし、また、撮像データに係る一部又は全ての情報を数値化して外部に出力させても良い。
また、上記実施の形態では、超音波診断装置Uが超音波探触子2と超音波診断装置本体1とを備えることとしたが、操作と偏向制御とが単独で実行可能な超音波探触子2を通常の超音波診断装置本体に接続して利用しても良い。
また、超音波診断装置本体1は、穿刺針3の先端3aの表示に係る上述の機能を有しなくても良い。この場合には、例えば、超音波診断装置Uにおいて、単純にターゲットGを含む断面の画像と、先端3aを含む断面の画像をと交互に生成して表示させることが出来る。
また、上記実施の形態では、短軸方向に配列された振動子の数を3つとしたが、2つ以上の異なる数であっても良い。この場合には、偏向を行わせる場合に、偏向方向や受信超音波強度などに応じて超音波の送受信を行わせない振動子の組み合わせを適宜設定させることが出来る。
また、音響レンズ22は、振動子配列21に係る各振動子210に対して一体的に形成されても良いし、長軸方向若しくは短軸方向について同一位置の振動子210ごと、又は全ての振動子210に対して別個に形成されても良い。
また、上記実施の形態では、超音波送受信の走査方向を長軸として設定したが、走査方向の長さや走査の必要性などに応じて、短軸方向への振動子210の配列数に拘わらず適宜な列数を設けることが出来る。
また、走査方向への配列は、リニア走査型である必要は無く、他の配列、セクター走査型、コンベックス型やラジアル走査型などであっても良い。
また、上記実施の形態では、穿刺針3が取付部4により超音波探触子2に取り付けられた超音波診断装置Uの一部であるとして説明したが、診断用画像に表示させながら刺入される穿刺針であれば、超音波診断装置Uと別個の構成であっても良い。
その他、上記実施の形態で示した具体的な構成、構造、動作の内容や手順は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
1 超音波診断装置本体
2 超音波探触子
3 穿刺針
3a 先端
3m マーカー
4 取付部
5 ケーブル
11 制御部
111 穿刺針撮像制御部
12 送信駆動部
13 受信処理部
14 送受信切替部
15 画像生成部
16 画像処理部
161 記憶部
162 穿刺針同定部
18 操作入力部
19 出力表示部
21 振動子配列
210 振動子
210a 振動子
210b 振動子
210c 振動子
22 音響レンズ
222 音響レンズ
222a レンズ部分
222b レンズ部分
223 音響レンズ
223a レンズ部分
223b レンズ部分
230 スイッチング素子
230a スイッチング素子
230b スイッチング素子
230c スイッチング素子
24 方向切替設定部
240 レジスター
241 レジスター
28 操作入力部
Fa1 焦点位置
Fa2 焦点位置
Fb1 焦点位置
Fb2 焦点位置
G ターゲット
Q 被検体
U 超音波診断装置
θa 角度
θb 角度

Claims (13)

  1. 少なくとも所定の第1方向に配列され、被検体に対して超音波を送信してその反射波を受信する複数の振動子と、
    前記複数の振動子により送受信される超音波を前記第1方向に収束させる音響レンズと、
    前記第1方向に配列された複数の振動子のうち一部による超音波の送受信をオフするためのスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子のオンオフを切替動作させることで前記複数の振動子による超音波の送受信方向を前記第1方向に偏向させる方向切替設定部と、
    を備え
    前記音響レンズは、前記第1方向に配列された複数の振動子がそれぞれ送受信する超音波の焦点位置を複数の異なる位置に定めるように形成されていることを特徴とする超音波探触子。
  2. 前記音響レンズは、前記第1方向に配列された複数の振動子のうち、当該配列の端部側に設けられた振動子により送受信される超音波の焦点距離が、前記配列の中央側に設けられた振動子により送受信される超音波の焦点距離よりも短くなるように各々定められていることを特徴とする請求項記載の超音波探触子。
  3. 前記方向切替設定部に対して制御信号を出力する切替制御部を備え、
    前記方向切替設定部は、当該制御信号に基づいて前記スイッチング素子に切替動作を行わせる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の超音波探触子。
  4. 操作者の入力操作を受け付ける操作部を備え、
    前記切替制御部は、前記操作部への入力操作に応じて前記制御信号を出力する
    ことを特徴とする請求項記載の超音波探触子。
  5. 前記切替制御部は、前記超音波の送受信方向及び前記第1方向に垂直な第2方向に異なる位置についての前記第1方向への振動子の配列ごとに前記偏向の方向を異ならせて設定された前記制御信号を出力することを特徴とする請求項又は記載の超音波探触子。
  6. 請求項1又は2記載の超音波探触子と、
    前記超音波探触子に超音波の送受信動作を行わせる送受信処理部と、
    前記方向切替設定部に対して制御信号を出力する切替制御部と、
    を備え、
    前記方向切替設定部は、当該制御信号に基づいて前記スイッチング素子に切替動作を行わせる
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項又は記載の超音波探触子と、
    前記超音波探触子に超音波の送受信動作を行わせる送受信処理部と、
    を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  8. 受信された超音波に基づいて、前記超音波の送受信方向と、当該送受信方向及び前記第1方向に垂直な第2方向とを含む断面内における前記被検体の構造に係る診断画像を生成する画像生成部と、
    前記断面に沿って前記被検体の内部に穿刺針が刺入される場合に、前記診断画像における前記穿刺針の先端部分を同定する穿刺針同定部と、
    を備え、
    前記切替制御部は、前記先端部分が前記診断画像内で検出されなかった場合に、前記偏向の方向を変化させる前記制御信号を出力し、
    前記穿刺針同定部は、当該変化させた偏向の方向に応じた断面内の構造に係る診断画像から前記穿刺針の先端部分を検出する
    ことを特徴とする請求項又は記載の超音波診断装置。
  9. 前記生成された診断画像を表示部に表示させる表示制御部を備え、
    前記表示制御部は、前記偏向された方向に応じた断面内の構造に係る診断画像から前記穿刺針の先端部分が検出された場合に、前記偏向されていない断面内の構造に係る診断画像の表示と共に前記検出された先端部分に係る表示を行わせる
    ことを特徴とする請求項記載の超音波診断装置。
  10. 前記表示制御部は、前記検出された先端部分を含む所定の検出領域を設定し、当該検出領域の画像を前記偏向されていない断面内の構造に係る診断画像上の対応する位置に重ねて表示させることを特徴とする請求項記載の超音波診断装置。
  11. 前記表示制御部は、前記検出された先端部分を示す所定の識別標識を前記偏向されていない断面内の構造に係る診断画像上の対応する位置に表示させることを特徴とする請求項記載の超音波診断装置。
  12. 前記表示制御部は、前記先端部分に係る表示に前記偏向の方向を示す表示を併せて行わせることを特徴とする請求項11の何れか一項に記載の超音波診断装置。
  13. 前記切替制御部は、前記第2方向に異なる位置についての前記第1方向への振動子の配列ごとに前記偏向の方向を異ならせて設定する前記制御信号を出力し、一度に送受信される超音波の偏向の方向を調整することを特徴とする請求項12の何れか一項に記載の超音波診断装置。
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