JP2008228873A - 超音波探触子及び超音波診断装置 - Google Patents

超音波探触子及び超音波診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回路規模を増大させることなく、浅部から深部に渡って空間分解能を改善することを可能とする超音波診断装置を提供する。
【解決手段】振動子21は短軸方向に4分割される。各振動子21−1〜振動子21−4の下面には、それぞれ、電極26−1〜電極26−4が形成される。口径可変装置27は、電極26−1〜電極26−4の導通を個別に開閉するスイッチ素子28−1〜スイッチ素子28−4を備える。音響レンズ24は、中央部の曲率が大きく端部の曲率が小さいので、超音波ビーム51の焦点は、焦点Aから焦点Bまで連続的に複数形成される。超音波ビーム51は、口径50に応じた広がり角52を有する。焦域56は、焦域外領域55及び焦域外領域57と比較して、超音波ビーム51の幅が絞られて収束する領域である。焦域56では空間分解能が向上する。
【選択図】図5

Description

本発明は、診断画像を撮像する超音波探触子及び超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、超音波探触子から出力される反射エコー信号に基づいて診断画像を撮像する装置である。超音波探触子には、複数の超音波振動子が配列される。超音波振動子は、駆動信号を超音波に変換して超音波を被検体に送波すると共に、被検体から発生した反射エコー信号を受波して電気信号に変換する。
超音波診断装置の性能を示す空間分解能は、深さ方向の距離分解能と方位方向の方位分解能とに分けられる。距離分解能は、放射される超音波パルスが短いほど向上する。方位分解能は、放射される超音波ビームの幅が絞られて収束するほど向上する。超音波ビームの特性は、口径や周波数や焦点位置等により決定される。超音波ビーム幅を絞る技術として、音響レンズや口径制御や位相制御がある。
音響レンズは、超音波ビームを収束させる。また、複数の曲率を有する非球面音響レンズがある。非球面音響レンズでは、複数の焦点が存在するので、広範囲な焦域(超音波ビームが収束する領域)を実現することができる。
口径制御では、超音波振動子及び超音波振動子に設けられる電極が短軸方向に分割され、各電極毎にスイッチ素子が設けられる。これらのスイッチ素子を個別に開閉することにより、超音波ビームの口径を制御することができる。大口径の場合には、焦点付近で超音波ビームが収束し、小口径の場合には、焦点より浅部で超音波ビームが収束する。
位相制御では、複数の振動子が1つあるいは隣接する複数の振動子からなる振動子群に束ねられる(フレネル束ね)。各振動子群の焦点までの距離差に基づき、振動子群単位で異なる位相が付与される。各振動子群単位で送受する超音波が位相整合されて焦点における超音波ビーム幅が絞られる。また、電気的遅延制御により短軸焦点位置を可変とすることができる。
また、音響レンズを用いずに、正負のバイアス電源を用いて短軸方向のフォーカス制御を行うcMUT(Capative Micromachined Ultrasonic Transducer)探触子が提案されている。このcMUT探触子では、浅部については口径制御が行われ、深部については位相制御が行われる(例えば、[特許文献1]参照。)。
米国特許出願公開第2004/0160144号明細書
しかしながら、音響レンズの焦点は固定されているので、浅部の超音波ビームを収束させることができないという問題点がある。また、深部に行くにつれ超音波ビームが拡散して劣化するという問題点がある。
また、口径制御では、焦点を切り換えることができないという問題点がある。。特に、小口径の場合には、拡散効果のために超音波ビーム幅を十分絞り込むことができないという問題点がある。また、音響レンズの場合と同様に深部に行くにつれ超音波ビームが拡散して劣化するという問題点がある。
また、位相制御では、遅延回路が多数必要であり、回路規模や費用的負担が増大するという問題点がある。具体的には、短軸方向の振動子群の数と長軸方向の振動子数の積の遅延回路が必要である。また、浅部の超音波ビームを収束させることが困難であるという問題点がある。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、回路規模を増大させることなく、浅部から深部に渡って空間分解能を改善することを可能とする超音波診断装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために第1の発明は、複数の超音波振動子を用いて被検体との間で超音波の送受を行う超音波診断装置用の超音波探触子において、前記超音波振動子は、前記超音波の走査方向である長軸方向と直交する短軸方向に複数分割され、前記複数分割された超音波振動子毎に動作させて前記短軸方向について前記超音波の口径を可変させる口径可変手段と、複数の焦点を有する音響レンズと、を具備することを特徴とする超音波探触子である。
第1の発明では、超音波探触子は、複数の焦点を有する音響レンズと、短軸方向に複数分割された超音波振動子と、短軸方向について超音波の口径を可変させる口径可変手段と、を備える。
音響レンズの曲率は、短軸方向について中央部から端部に渡って連続的あるいは不連続的に変化する。音響レンズの中央部は浅部側の焦点を形成し、音響レンズの端部は深部側の焦点を形成する。
口径可変手段は、複数分割された超音波振動子毎に動作させることにより、短軸方向について超音波の口径を可変させる。口径可変手段としては、導通を開閉するスイッチ素子や動作利得を可変させる利得可変回路を用いることができる。利得可変回路は、例えば、減衰器や増幅器である。
また、超音波振動子は、直流バイアスに依存した強度の超音波を送受信するcMUT等の振動素子である場合、口径可変手段として、直流バイアスを可変させる直流バイアス可変回路を用いることができる。
第1の発明では、複数の焦点を有する非球面音響レンズを用いると共に、短軸方向に超音波探触子を分割して各超音波探触子の信号電極にスイッチ素子を設けることにより、計測対象部位の深浅に応じて、超音波ビームの口径及び焦点を選択することができる。
また、開閉制御を行うスイッチ素子に代えて、増幅率制御を行う減衰器及び増幅器を設けることにより、短軸方向について端部の口径と中央部の口径との間で重み付けを行い、各焦点の影響度を可変制御することにより、超音波ビームの幅を絞って収束させ、空間分解能を向上させることができる。
また、焦域が広範囲化されるので、広範囲に渡って所定の空間分解能を有する超音波画像を一度に取得して観察することができる。
また、多数の遅延回路等を設ける必要がなく、回路規模が大きくなることがないので、製作に係る費用的負担や作業負担を抑制することができる。
また、超音波振動子の分割数や分割位置に基づいて、音響レンズの各位置における曲率を設定することが望ましい。これにより、空間分解能を効率的に向上させることができる。
第2の発明は、被検体に超音波を送受信する超音波探触子と、前記超音波探触子から出力される超音波受信信号に基づいて超音波画像を構成する画像処理部と、前記超音波画像を表示する表示部と、を備える超音波診断装置において、前記超音波探触子は、第1の発明の超音波探触子であることを特徴とする超音波診断装置である。
第2の発明は、第1の発明の超音波探触子を備える超音波診断装置に関する発明である。
本発明によれば、回路規模を増大させることなく、浅部から深部に渡って空間分解能を改善することを可能とする超音波診断装置を提供することができる。
以下添付図面を参照しながら、本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、以下の説明及び添付図面において、略同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略することにする。
(1.超音波診断装置の構成)
最初に、図1を参照しながら、超音波診断装置1の構成について説明する。
図1は、超音波診断装置1の構成図である。
超音波診断装置1は、超音波探触子2、送受分離手段83、送信手段4、受信手段8、整相加算手段10、画像処理手段12、表示手段14、制御手段16、操作手段18から構成される。
超音波探触子2は、被検体に接触させて被検体との間で超音波を送受波する装置である。超音波探触子2から超音波が被検体に射出され、被検体から発生した反射エコー信号が超音波探触子2により受波される。
送信手段4は、超音波探触子2に駆動信号を供給する装置である。
受信手段8は、超音波探触子2から出力される反射エコー信号を受信する装置である。受信手段8は、さらに、受信した反射エコー信号に対してアナログデジタル変換等の処理を行う。
送受分離手段83は、送信時には送信手段4から超音波探触子2へ駆動信号を渡し、受信時には超音波探触子2から受信手段8へ受信信号を渡すよう送信と受信とを切換、分離する。
整相加算部10は、受信された反射エコー信号を整相加算する装置である。
画像処理手段12は、整相加算された反射エコー信号に基づいて診断画像(例えば、断層像や血流像)を構成する装置である。
表示手段14は、画像処理された診断画像を表示する表示装置である。
制御手段16は、上述した各構成要素を制御する装置である。
操作手段18は、制御手段16に指示を与える装置である。操作手段18は、例えば、トラックボールやキーボードやマウス等の入力機器である。
(2.超音波探触子2の構成)
次に、図2を参照しながら超音波探触子2の構成について説明する。
図2は、超音波探触子2の斜視図である。
尚、長軸方向は、超音波ビームを走査する方向である。短軸方向は、超音波ビームを走査する方向と直交する方向である。
超音波探触子2は、複数の振動子21とバッキング層22とマッチング層23と音響レンズ24とから構成される。
振動子21は、超音波を発生する振動子である。振動子21は、例えば、電気・音響変換を行うPZT(ジルコンチタン酸鉛)等の圧電素子や、バイアス電圧の大きさに応じて超音波送受信感度すなわち電気機械結合係数が変化するcMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer)である。振動子21は、長軸方向及び短軸方向に複数配列形成される。
バッキング層22は、振動子21の機械的なダンピングを行う層である。バッキング層22は、振動子21から背面側に射出される超音波の伝搬を吸収して余分な振動を抑制する。
マッチング層23は、振動子21と被検体との音響インピーダンスの整合を行い、超音波の伝送効率を向上させる層である。
音響レンズ24は、短軸方向の超音波ビームを収束させるレンズである。音響レンズ24は、非球面音響レンズである。音響レンズ24については、図3及び図4で後述する。
振動子21の上面には複数の電極25が設けられ、振動子21の下面には複数の電極26が形成される。電極25は、短軸方向の共通電極であり、長軸方向に複数配列されて形成される。電極26は、長軸方向及び短軸方向に複数に分割されて形成される。図2では、生体に近い電極25がアース電極であり、電極26が信号電極である。各電極26は、口径可変装置27に接続される。
口径可変装置27は、短軸方向について超音波ビームの口径を可変制御する装置である。口径可変装置27は、各電極26毎に開閉制御を行うスイッチ素子や増幅率制御を行う増幅器や減衰器を備える。尚、超音波ビームの口径は、超音波が射出される領域の大きさを示す。
(3.音響レンズ24の構成)
次に、図3及び図4を参照しながら音響レンズ24の構成について説明する。音響レンズ24の中央部は、音響レンズ24の端部と比較して、曲率が大きい(曲率半径が小さい。)。中央部については浅部に焦点があり、端部については深部に焦点がある。また、超音波振動子21の分割数や分割位置に基づいて、音響レンズ24の各位置における曲率を設定することが望ましい。
(3−1.連続的な曲率を有する音響レンズ)
図3は、音響レンズ24aを長軸方向から見た断面図である。
音響レンズ24aでは、短軸方向について、中央部から端部に渡ってレンズ表面の曲率が連続的に変化する。中央部から端部に向かうに従って曲率半径が大きくなる(曲率が減少する)。例えば、点31は中心点37及び半径34の円弧上にあり、点32は、中心点38及び半径35の円弧上にあり、点33は、中心点39及び半径36の円弧上にある。これにより、音響レンズ24aは曲率に応じた複数の焦点を有する。
(3−2.不連続的な曲率を有する音響レンズ)
図4は、音響レンズ24bを長軸方向から見た断面図である。
音響レンズ24bでは、短軸方向について、中央部から端部に渡ってレンズ表面の曲率が不連続的に変化する。中央部と比較して端部では曲率半径が大きい(曲率が小さい)。例えば、中央部41のレンズ表面形状は中心点47及び半径44の円弧であり、端部42のレンズ表面形状は中心点48及び半径45の円弧である。尚、音響レンズ24bの表面形状は、中央部41及び端部42の2つの曲率を有するが、さらに多くの曲率を有する表面形状としてもよい。これにより、音響レンズ24bは曲率に応じた複数の焦点を有する。
(4.超音波診断装置1の動作)
次に、図5〜図7を参照しながら、本発明の実施形態に係る超音波診断装置1の動作について説明する。
(4−1.口径可変装置としてスイッチ素子を用いる場合)
図5は、超音波ビーム51の短軸方向の収束を示す図である。
図6は、超音波ビーム61の短軸方向の収束を示す図である。
振動子21は短軸方向に4分割される。各振動子21−1〜振動子21−4の下面には、それぞれ、電極26−1〜電極26−4が形成される。
口径可変装置27は、スイッチ素子28−1〜スイッチ素子28−4を備える。スイッチ素子28としては、例えば、MOSFET(電界効果トランジスタ)、ダイオード等により構成される半導体スイッチ、MEMS技術を用いた静電スイッチや、電磁力によるメカリレースイッチを用いることができる。
スイッチ素子28−1〜スイッチ素子28−4の第1端子には、電極26−1〜電極26−4が接続される。スイッチ素子28−1〜スイッチ素子28−4の第2端子は、結線されて送信手段4及び受信手段8に接続される。スイッチ素子28−1〜スイッチ素子28−4は、それぞれ、電極26−1〜電極26−4の導通を個別に開閉する。
図5に示すように、スイッチ素子28−1〜スイッチ素子28−4を全て「閉(ON)」とすると、超音波ビーム51の口径は口径50となる。音響レンズ24は、中央部の曲率が大きく端部の曲率が小さいので、超音波ビーム51の焦点は、焦点Aから焦点Bまで連続的に複数形成される。超音波ビーム51は、口径50に応じた広がり角52を有する。超音波ビーム51の収束度合に応じて、焦域外領域55及び焦域56及び焦域外領域57が得られる。
焦域56は、焦域外領域55及び焦域外領域57と比較して、超音波ビーム51の幅が絞られて収束する領域である。焦域56では空間分解能が向上する。
焦域外領域55及び焦域外領域57は、焦域56と比較して、超音波ビーム51の幅が拡散す領域である。焦域外領域55及び焦域外領域57では空間分解能が低下する。
このように、非球面音響レンズを用いると共に、超音波ビームの口径を全開口として、浅部側の焦点及び深部側の焦点を共に選択して使用することで、浅部側から深部側の広範囲に渡って超音波ビームの幅を絞って収束させ、空間分解能を向上させることができる。
図6に示すように、端部の電極26−1及び電極26−4に接続されるスイッチ素子28−1及びスイッチ素子28−4を「開(OFF)」とし、中央部の電極26−2及び電極26−3に接続されるスイッチ素子28−2及びスイッチ素子28−3を「閉(ON)」とすると、超音波ビーム61の口径は口径60となる。超音波ビーム61の口径60は、図5の口径50より小さい。音響レンズ24は、中央部の曲率が大きく端部の曲率が小さいので、超音波ビーム61の焦点は、浅部側の焦点A近傍に形成され、深部側の焦点B近傍には形成されない。超音波ビーム61は、口径60に応じた広がり角62を有する。広がり角の大きさは、口径に反比例し波長に比例するので、図6の広がり角62は、図5の広がり角52より大きい。超音波ビーム61の収束度合に応じて、焦域外領域65及び焦域66及び焦域外領域67が得られる。
超音波ビーム61の口径60は、図5の超音波ビーム51の口径50より小さい。また、浅部側の焦点Aの近傍に焦点を有し、深部側の焦点Bの近傍には焦点を有さない。従って、焦域66は、図5の焦域56の位置から浅部側に移動する。尚、焦域66の範囲内では深部側と比較して浅部側の方が、超音波ビーム61の幅が絞られ収束する。
このように、非球面音響レンズを用いると共に、超音波ビームの口径について短軸方向中央部のみ開口として、浅部側の焦点を使用し深部側の焦点を未使用とすることで、浅部側における超音波ビームの幅を絞って収束させ、空間分解能を向上させることができる。
(4−2.口径可変装置として減衰器及び増幅器を用いる場合)
図7は、超音波ビーム71の短軸方向の収束を示す図である。
図5及び図6では、スイッチ素子を用いて口径制御を行うものとして説明したが、図7に示すように、増幅率制御により口径制御を行ってもよい。
振動子21は短軸方向に4分割される。各振動子21−1〜振動子21−4の下面には、それぞれ、電極26−1〜電極26−4が形成される。
口径可変装置80は、受波アンプ81及び送波アンプ82を備える。
短軸方向中心について対称な位置にある2つの振動子21及び2つの電極26が組にされる。電極26−1及び電極26−4は、束ねられて口径可変装置80の受波アンプ81−1及び送波アンプ82−1に接続される。電極26−2及び電極26−3は、束ねられて口径可変装置80の受波アンプ81−2及び送波アンプ82−2に接続される。送波アンプ入力及び受波アンプ出力は、結線されて送信手段4及び受信手段8に接続される。
口径可変装置80の受波アンプ81及び送波アンプ82は、減衰器及び増幅器を備える。口径可変装置80は、受波アンプ81及び送波アンプ82の減衰率あるいは増幅率を可変制御することにより、電極26−1〜電極26−4に接続される振動子21−1〜振動子21−4の動作利得を組毎に制御する。
図7に示すように、端部の振動子21−1及び振動子21−4の動作利得を「高利得」とし、中央部の振動子21−2及び振動子21−3の動作利得を「低利得」とすると、超音波ビーム71の口径に関しては、口径50としての超音波ビームに対して口径60としての超音波ビームの影響度が大きくなる。さらに、音響レンズ24は中央部の曲率が大きく端部の曲率が小さいので、浅部側の焦点Aに対して深部側の焦点Bの影響度が大きくなる。すなわち、焦点Bでは焦点Aと比較して超音波信号強度が大きくなる。超音波ビーム71の収束度合に応じて、焦域外領域75及び焦域76が得られる。
超音波ビーム71では、口径50に対して口径60の影響度が大きく、深部側の焦点Bが浅部側の焦点Aに対して影響度が大きくなる。
従って、焦域76は、図5の焦域56の位置から深部側に移動する。尚、焦域76の範囲内では浅部側と比較して深部側の方が、超音波ビーム71の幅が絞られ収束する。
このように、短軸方向について中央部の口径より端部の口径に大きな重みをつけ、浅部側の焦点より深部側の焦点の影響度を大きくすることにより、深部側において超音波ビームの幅を絞って収束させ、空間分解能を向上させることができる。
逆に、短軸方向について端部の口径より中央部の口径に大きな重みをつけ、深部側の焦点より浅部側の焦点の影響度を大きくすることにより、浅部側において超音波ビームの幅を絞って収束させ、空間分解能を向上させることができる。
また、スイッチ素子による開閉制御は、超音波ビームの口径や焦点の選択枝が振動子及び信号電極の分割数によって限定されるが、増幅率制御では、重みを付けて超音波ビームの口径や焦点を選択することができる。従って、信号電極の分割数によらず、計測対象部位の位置に応じて、適正かつ高精度な超音波ビームを形成することができる。
また、短軸方向中心について対称な位置にある2つの信号電極を組にして束ねることにより回路規模を半分にすることができる。尚、スイッチ素子を用いる場合においても同様に、短軸方向中心について対称な位置にある2つの信号電極を組にして束ねることにより回路規模を半分にすることができる。
(5.効果等)
以上詳細に説明したように、本発明の実施形態によれば、複数の焦点を有する非球面音響レンズを用いると共に、短軸方向に超音波探触子を分割して各超音波探触子の信号電極にスイッチ素子を設けることにより、計測対象部位の深浅に応じて、超音波ビームの口径及び焦点を選択することができる。
また、開閉制御を行うスイッチ素子に代えて、増幅率制御を行う減衰器及び増幅器を設けることにより、短軸方向について端部の口径と中央部の口径との間で重み付けを行い、各焦点の影響度を可変制御することにより、超音波ビームの幅を絞って収束させ、空間分解能を向上させることができる。
また、焦域が広範囲化されるので、広範囲に渡って所定の空間分解能を有する超音波画像を一度に取得して観察することができる。
また、多数の遅延回路等を設ける必要がなく、回路規模が大きくなることがないので、製作に係る費用的負担や作業負担を抑制することができる。
尚、信号電極の分割に関しては、等分割としてもよいし不等分割としてもよい。不等分割とする場合には、短軸方向中央部の分割領域は、短軸方向端部の分割領域より大きくすることが望ましい。
また、信号電極の分割数に関しては、4分割だけでなく所要の精度に応じて変更可能であり、例えば、6分割や8分割としてもよい。分割数を多くするほど高画質の超音波画像を取得することができる。
また、送受アンプによる増幅率制御により口径制御を行うものとして説明したが、振動子としてcMUT等の電歪素子を用いる場合には、直流バイアスの印加電圧を制御することにより口径制御を行うようにしてもよい。また、送波及び受波の両方について口径制御を行ってもよいし、送波あるいは受波の一方について口径制御を行ってもよい。
また、超音波ビームの口径を全開口として全焦点を選択した場合には、焦域が浅部側から深部側まで広範囲に渡り、浅部から深部に渡って所定の空間分解能を有する超音波像を一度に取得して観察することができる。
一方、超音波ビームの口径を一部開口として一部焦点を選択した場合には、全開口の場合と比較して、焦域が浅部側あるいは深部側に移動する。一部開口時の焦域では、全開口時の焦域と比較して、さらに超音波ビームの幅が絞られて収束するので、空間分解能が向上する。そこで、焦域を浅部側に移動させて取得した超音波画像と焦域を深部側に移動させて取得した超音波画像とを合成することにより、超音波像全体として空間分解能を向上させることができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
超音波診断装置1の構成図 超音波探触子2の斜視図 音響レンズ24aを長軸方向から見た断面図 音響レンズ24bを長軸方向から見た断面図 超音波ビーム51の短軸方向の収束を示す図 超音波ビーム61の短軸方向の収束を示す図 超音波ビーム71の短軸方向の収束を示す図
符号の説明
1………超音波診断装置
2………超音波探触子
4………送信手段
8………受信手段
21………振動子
22………バッキング層
23………マッチング層
24、24a、24b………音響レンズ
25………電極(アース電極)
26………電極(信号電極)
27………口径可変装置
28………スイッチ素子
A、B………焦点
50、60………口径
51、61、71………超音波ビーム
52、62、72………広がり角
55、57、65、67、75………焦域外領域
56、66、76………焦域
80………口径可変装置
81………受波アンプ
82………送波アンプ
83………送受分離手段

Claims (9)

  1. 複数の超音波振動子を用いて被検体との間で超音波の送受を行う超音波診断装置用の超音波探触子において、
    前記超音波振動子は、前記超音波の走査方向である長軸方向と直交する短軸方向に複数分割され、
    前記複数分割された超音波振動子毎に動作させて前記短軸方向について前記超音波の口径を可変させる口径可変手段と、
    複数の焦点を有する音響レンズと、
    を具備することを特徴とする超音波探触子。
  2. 前記音響レンズの曲率は、前記短軸方向について中央部から端部に渡って連続的に変化することを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
  3. 前記音響レンズの曲率は、前記短軸方向について中央部から端部に渡って不連続的に変化することを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
  4. 前記口径可変手段は、前記複数分割された超音波振動子毎に導通を開閉するスイッチ素子を備えることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の超音波探触子。
  5. 前記口径可変手段は、前記複数分割された超音波振動子毎に動作利得を可変させる利得可変回路を備えることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の超音波探触子。
  6. 前記利得可変回路は、減衰率を可変させる減衰器または増幅率を可変させる増幅器の少なくともいずれかを有することを特徴とする請求項5に記載の超音波探触子。
  7. 前記超音波振動子は、直流バイアスに依存した強度の超音波を送受信する振動素子を有し、
    前記口径可変手段は、前記直流バイアスを可変させる直流バイアス可変回路を備えることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載の超音波探触子。
  8. 前記超音波振動子の分割数または分割位置の少なくともいずれかに基づいて、前記音響レンズの各位置における曲率が設定されることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかに記載の超音波探触子。
  9. 被検体に超音波を送受信する超音波探触子と、前記超音波探触子から出力される超音波受信信号に基づいて超音波画像を構成する画像処理部と、前記超音波画像を表示する表示部と、を備える超音波診断装置において、
    前記超音波探触子は、請求項1から請求項8までのいずれかに記載の超音波探触子であることを特徴とする超音波診断装置。
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