JP6364443B2 - 回転電機ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、モータ、ジェネレータ等の回転電機ユニットに関する。
従来技術として、特許文献1には、2つのモータ/ジェネレータを並設した車輌用駆動装置が開示されている。2つのモータ/ジェネレータは、それぞれ回転軸を有し、互いの回転軸が同軸状に重畳するように配置されている。
各モータ/ジェネレータの回転軸中には、それぞれ、回転軸の軸方向に沿って冷却経路が形成されている。ポンプから送り出された冷媒が回転軸の冷却経路を流通し、各回転軸に形成された複数の冷媒噴出孔から冷媒を噴出している。特許文献1では、これにより、モータ/ジェネレータの各ハウジング内に収納されたスイッチング素子を含む2つのモータ/ジェネレータを効果的に冷却することができる、としている。
特許第3829757号公報
ところで、特許文献1に開示された冷却構造では、2つのモータ/ジェネレータにそれぞれ供給する冷媒の流量がそれぞれ固定(一定)されている。このため、冷媒の供給流量に対応して、例えば、2つ以上の複数のモータ/ジェネレータに対する冷媒の供給量を適切に調整することが困難である。
また、特許文献1に開示された冷却構造では、例えば、回転運動を休止しているモータ/ジェネレータに対しても冷媒が継続的に供給されるため、全体の冷媒供給量が増大する。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、複数の回転電機に対して供給される冷媒流量をそれぞれ適切に調整することが可能な回転電機ユニットを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、複数の回転電機と、前記回転電機に対して冷媒を送給する冷媒ポンプと、いずれかの前記回転電機に冷媒を供給する第1冷媒流路と、前記第1冷媒流路に連結され、他の前記回転電機に冷媒を供給する第2冷媒流路と、前記第1冷媒流路と前記第2冷媒流路との間で回転しない部位に配置され、冷媒の流れによる推力を用いて前記第2冷媒流路への冷媒流量を調整する冷媒流量調整機構と、を備え、回転電機ユニットは、車両に配置され、前記第1冷媒流路、前記第2冷媒流路、及び、前記冷媒流量調整機構から構成される冷媒供給部が複数設けられ、前記冷媒供給部は、前記回転電機の周方向に沿って複数並列に配置され、前記複数の冷媒供給部は、複数の冷媒流量調整機構を有し、前記冷媒流量調整機構は、弁体と、冷媒の流れに抗して前記弁体を着座する方向に付勢する弾性体とを有し、前記弾性体は、ばね部材からなり、前記複数の冷媒流量調整機構の中、少なくとも1つの冷媒流量調整機構の前記ばね部材のばね定数は、他の冷媒流量調整機構の前記ばね部材のばね定数と異なることを特徴とする。
本発明によれば、冷媒流量調整機構を設けることで、並設された複数の回転電機に対する冷媒の供給量をそれぞれ適切に調整することができる。これにより、本発明では、従来と比較して全体の冷媒供給流量を低減することができる。
本発明によれば、弁体及び弾性体からなる簡素な構成によって冷媒流量調整機構を製造することができる。これにより、本発明では、例えば、ハイブリッド駆動システムにおける部品点数を削減して製造コストを低減することができる。
本発明によれば、複数の冷媒供給部が回転電機の周方向に沿って並列に配置されることで、冷媒の供給面積を拡大させると共に、冷却性能を向上させることができる。
本発明によれば、回転電機に対して複数の冷媒供給部を配置した場合、その配置位置に対応して冷媒流量調整機構のばね部材のばね定数を異ならせることで、回転電機全体を均等且つ効率的に冷却することができる。
本発明では、複数の回転電機に対して供給される冷媒流量をそれぞれ適切に調整することが可能な回転電機ユニットを得ることができる。
本発明の実施形態に係る回転電機ユニットが組み込まれた駆動システムの回路図である。 (a)は、図1に示す冷媒流量調整機構の拡大断面図、(b)は、(a)のII−II線に沿った拡大断面図である。 (a)は、図2に示す冷媒流量調整機構の第1変形例を示す断面図、(b)は、(a)のIII−III線に沿った断面図である。 (a)は、冷媒流量調整機構の第2変形例を示す断面図、(b)は、冷媒流量調整機構の第3変形例を示す断面図である。 他の実施形態に係る回転電機ユニットにおいて、複数の冷媒供給部がステータの周方向に沿って配置された状態を模式的に示す斜視図である。 さらに他の実施形態に係る回転電機ユニットにおいて、(a)は、車両が平地を走行するときの複数の冷媒供給部の配置関係を示す駆動モータの側面図、(b)は、車両が上り坂を走行するときの複数の冷媒供給部の配置関係を示す駆動モータの側面図である。 (a)〜(c)は、さらに他の実施形態に係る回転電機ユニットにおいて、複数の冷媒供給部の配置位置とばね部材のばね定数との関係を示す説明図である。 さらに他の実施形態に係る回転電機ユニットにおいて、複数の冷媒供給部の配置位置とばね部材のばね定数との関係を示す説明図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る回転電機ユニットが組み込まれた駆動システムの回路図、図2(a)は、図1に示す冷媒流量調整機構の拡大断面図、図2(b)は、図2(a)のII−II線に沿った拡大断面図である。
図1に示されるように、駆動システム10は、例えば、ハイブリッド車両に搭載され、図示しないエンジンと、並設された駆動モータ(回転電機)12及び発電機(回転電機)14とを備えて構成されている。なお、本実施形態では、2つの回転電機(駆動モータ12、発電機14)を備える場合をその一例として示しているが、これに限定されるものでなく、並設された2以上の回転電機に適用される。
駆動モータ12は、例えば、3相交流ブラシレスモータからなり、モータハウジング16と、回転軸18と一体的に回転可能に設けられたロータ20と、モータハウジング16側に固定されるステータ22とを有する。ステータ22は、ステータホルダ24(後記する図5参照)と、ステータコア26と、ステータコア26を巻回する巻線(コイル)28とを有する。この駆動モータ12は、図示しないバッテリや発電機14から供給される電力によって駆動される。
発電機14は、ジェネレータハウジング30と、回転軸32と一体的に回転可能に設けられたジェネレータロータ34と、ジェネレータハウジング30側に固定されるジェネレータステータ36とを有する。ジェネレータステータ36は、図示しないステータホルダと、ステータコア40と、ステータコア40を巻回する巻線(コイル)42とを有する。なお、図1中では、駆動モータ12のステータホルダ24の図示をそれぞれ省略している。
この発電機14は、図示しないエンジンから伝達される駆動力によって発電し、発電した電力を駆動モータ12や図示しない補機に出力する。なお、駆動モータ12の回転軸18と発電機14の回転軸32は、略同軸に配置されているが、互いに連結されておらず、それぞれが別個独立に回転する。
また、駆動システム10は、冷媒(例えば、油又は絶縁性流体)を貯留する冷媒貯留部44と、冷媒貯留部44に貯留された冷媒を駆動モータ12、発電機14にそれぞれ送給するポンプ(冷媒ポンプ)46、46と、ポンプ46から送られた冷媒を冷却するクーラ48とを備える。冷媒貯留部44、ポンプ46、46、及び、クーラ48は、それぞれ冷媒通路50を介して接続されている。この冷媒通路50の終端部は、駆動モータ12のモータハウジング16に接続されている。
冷媒貯留部44は、駆動モータ12及び発電機14を収容し、駆動モータ12及び/又は発電機14を冷却した冷媒を貯留する冷媒用ケース(例えば、オイルパン)として機能する。
各ポンプ46は、冷媒を循環させるものであり、図示しないエンジンの回転駆動力及び駆動モータ12の回転駆動力によって出力するメカ式ポンプである。なお、メカ式ポンプに代替して、例えば、電動式ポンプを用いてもよい。
駆動モータ12及び発電機14には、冷媒通路50の終端部に接続され、駆動モータ12や発電機14に対して回転電機のハウジング側から冷媒を供給する冷媒供給部52が設けられる。冷媒供給部52は、モータハウジング16の径方向外周側に配置される第1管体54と、ジェネレータハウジング30の径方向外周側に配置される第2管体56とを有する。第1管体54及び第2管体56は、駆動モータ12及び発電機14の径方向外周側に位置し、径方向外周側から冷媒が供給される。
図2に示されるように、第1管体54及び第2管体56は、それぞれ貫通孔を有する中空体で構成されている。第2管体56の外径D2は、第1管体54の外径D1よりも大径(D1<D2)に形成されている。第1管体54が接続される第2管体56の端部には、第1管体54の外径に対応する連結孔58が形成されている。第2管体56の連結孔58に対して第1管体54の端部を嵌挿することで、第1管体54と第2管体56とが同軸且つ直線状に一体的に結合される。また、第2管体56には、連結孔58に連続し、後記する弁体60及びばね部材(弾性体)62を収容する収容孔64が形成されている。なお、収容孔64の内径は、その延在方向に沿って一定に設定されている。
第1管体54の中空内には、冷媒通路50から供給された冷媒が流通する第1冷媒流路66が形成されている。第1管体54には、駆動モータ12側の巻線28の上方に位置し、第1冷媒流路66内の冷媒を巻線28に向かって流出する流出孔(噴出孔)68が形成されている。また、第2管体56の中空内には、第1管体54の第1冷媒流路66と連通可能で冷媒が流通する第2冷媒通路70が形成されている。第2管体56には、発電機14側の巻線42の上方に位置し、第2冷媒流路70内の冷媒を巻線42に向かって流出する流出孔(噴出孔)68が形成されている。
第1管体54及び第2管体56にそれぞれ形成された流出孔68、68は、後記する図6(a)、図6(b)、図7(a)に示されるように、巻線28、42と対向する管体の周方向に沿って複数個配置されている。これにより、巻線28、42に対する冷媒の供給面積を増大させ、効率的に冷却することができる。
第1冷媒流路66と第2冷媒流路70の間(駆動モータ12と発電機14との間)で第1管体54と第2管体56との連結部には、冷媒流量調整機構72が配設されている。この冷媒流量調整機構72は、冷媒の流れによる推力を用いて第2冷媒流路70へ供給される冷媒流量を調整する機能を有する。
図2(a)に示されるように、冷媒流量調整機構72は、収容孔64内に収容される球状の弁体60と、この弁体60を着座する方向に付勢するばね部材(弾性体)62とを備えている。弁体60が着座する着座部74は、第2管体56に連結される第1管体54の開口端(第1冷媒流路66の終端)に設けられている。ばね部材62は、収容孔64内に収容されたコイルスプリングからなり、その一端部が環状段差部76に係着され、その他端部が弁体60に係着されている。ばね部材62は、そのばね力によって、冷媒の流れに抗して弁体60を着座部74に着座する方向(弁閉状態とする方向)に付勢している。
なお、図2(b)に示されるように、ボール状からなる弁体60の外径D4は、着座部74である第1管体54の開口端の内径D3(第1冷媒流路66の内径)よりも大きく設定されている(D3<D4)。また、第2管体54の収納孔64の内径D5は、弁体60の外径D4よりも大きく設定されている(D4<D5)。後記するように、弁体60に対して冷媒の流れによる所定の推力が付与された際、弁体60は、ばね部材62のばね力に打ち勝って着座部74から離間する方向に変位して弁閉状態から弁開状態に切り換わる。
ばね部材62のばね力は、第1管体54の第1冷媒流路66に沿って流通する冷媒の流量(圧力)に対応して、第2管体56の第2冷媒流路70内に冷媒が供給されるように予め設定されている。
弁体60が着座部74に着座した弁閉状態では、第1冷媒流路66と第2冷媒流路70との連通が遮断された状態にあり、第1冷媒流路66に沿って流通した冷媒が第2冷媒流路70へ向かって流入することが阻止される。一方、弁体60が着座部74から離間する方向に変位した弁開状態では、第1冷媒流路66と第2冷媒流路70とが連通状態となり、収納孔64と弁体60との間のクリアランスを介して冷媒が第2冷媒流路70内に流入する。
本実施形態に係る回転電機ユニットが組み込まれた駆動システム10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
先ず、「冷媒の流れ」について説明する。
冷媒貯留部44から吸引された冷媒は、ポンプ46の出力によって冷媒通路50に沿って流通し、駆動モータ12の第1管体54に供給される。第1管体54に供給された冷媒は、第1冷媒流路66に沿って流通し、第1管体54の流出孔68を介して駆動モータ12の巻線28及びステータコア26に対して噴射又は滴下される。噴射又は滴下された冷媒は、駆動モータ12の巻線28及びステータコア26をそれぞれ冷却した後、巻線28又はステータコア26を伝わって下方に落下し、冷媒貯留部44内に戻される。
その際、第1管体54と第2管体56との間に配置された冷媒流量調整機構72の弁体60は、ばね部材62のばね力によって着座部74に着座して弁閉状態(図2(a)に示す状態)となっている。このため、第1冷媒流路66に沿って流通した冷媒は、第2管体56の第2冷媒流路70へ進入することが阻止される。換言すると、第1冷媒流路66は、第2冷媒流路70と非連通状態にある。これにより、冷媒は、第1冷媒流路66のみを流通し、冷媒の第2冷媒流路70への流通が阻止されている。
ポンプ46による冷媒の供給流量が増大し、所定の供給流量に到達した場合、第1冷媒流路66に沿って流通する冷媒の流れによる推力が弁体60を着座方向に押圧するばね部材62のばね力に打ち勝つことで、弁体60が着座部74から離間して弁開状態(図1に示す状態)となる。弁体60が弁閉状態から弁開状態に切り換わることで、第1管体54の第1冷媒流路66と第2管体56の第2冷媒流路70とが連通する。これにより、冷媒は、第1冷媒流路66を経由して第2管体56の第2冷媒流路70に供給される。
第2管体56に供給された冷媒は、第2冷媒流路70に沿って流通し、第2管体56の流出孔68を介して発電機14の巻線42及びステータコア40に対して噴射又は滴下される。噴射又は滴下された冷媒は、発電機14の巻線42及びステータコア40をそれぞれ冷却した後、巻線42又はステータコア40を伝わって下方に落下し、冷媒貯留部44内に戻される。
本実施形態では、第1管体54に対して供給される冷媒の供給流量(供給圧力)に対応して、冷媒流量調整機構72の弁体60が弁閉状態から弁開状態に切り換わるように、ばね部材62のばね力が設定されている。弁体60の弁閉状態では、冷媒が駆動モータ12のみに供給されるのに対し、弁体60の弁開状態では、冷媒が駆動モータ12及び発電機14の両方に対して同時に供給される。これにより、本実施形態では、回転電機として機能する駆動モータ12及び発電機14に対してそれぞれ供給される冷媒の流量を適切に調整することができる。
ハイブリット車両の走行モードとしては、例えば、次の2つの走行モードが挙げられる。第1の走行モードは、図示しないバッテリの電力を駆動モータ12に供給し、駆動モータ12の駆動力によって車両が走行するモードである。第2の走行モードは、図示しないエンジンの駆動により発電機14を回転させ、発電機14で発生した電力を駆動モータ12に供給し、駆動モータ12の駆動力によって車両が走行するモードである。
本実施形態では、第1の走行モードの場合、弁閉状態にある冷媒流量調整機構72を介して発電機14に対する冷媒の供給が阻止され、駆動モータ12のみに冷媒を供給して駆動モータ12のみを冷却することができる。従って、本実施形態では、並設された駆動モータ12及び発電機14に対する冷媒供給量を適切に調整することで、従来と比較して全体の冷媒供給流量を低減することができる。この結果、本実施形態では、ポンプ46による損失を低減すると共に、ポンプ46のケース容積を低減してポンプ46の小型・軽量化を達成することができる。
また、第2の走行モードの場合、第1の走行モードのときよりもポンプ46による冷媒出力(冷媒の供給流量)を増大させる。これにより、本実施形態では、第2の走行モードのときに冷媒流量調整機構72の弁体60が弁閉状態から弁開状態に切り換わり、駆動モータ12及び発電機14の両方に冷媒が供給されて駆動モータ12及び発電機14の両方を同時に冷却することができる。
次に、冷媒流量調整機構72の変形例について、以下説明する。
図3(a)は、図2に示す冷媒流量調整機構の第1変形例を示す断面図、図3(b)は、図3(a)のIII−III線に沿った断面図である。なお、以下に示す変形例において、図2に示す冷媒流量調整機構等と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
第1変形例に係る冷媒流量調整機構72aは、弁体60aが楔形状に形成されている点で、図2に示す球状の弁体60と異なっている。図3(a)に示されるように、この弁体60aは、角柱状に形成された角柱部78と、四角錐状に形成された角錐部80とが一体的に結合されて構成されている。
着座部74には、弁体60aの角錐部80が着座している。このため、弁体60aの弁閉状態において、着座部74と角錐部80との間で複数の間隙82が形成されている(図3(b)参照)。これによって、弁体60aが弁閉状態であっても、間隙82を通じて第2冷媒流路70へ冷媒を供給することができる。この結果、第1変形例に係る冷媒流量調整機構72aでは、弁体60aが弁閉状態の場合であっても、間隙82を通じて少量の冷媒が第2冷媒流路70へ流入するように冷媒の通り道が確保されている。
図4(a)は、冷媒流量調整機構の第2変形例を示す断面図、図4(b)は、冷媒流量調整機構の第3変形例を示す断面図である。
図4(a)に示されるように、第2変形例に係る冷媒流量調整機構72bは、弁体60bが蝶番構造を有する一対のヒンジ片84、84と、一対のヒンジ片84を押圧して原形状に復帰させる復帰ばね(弾性体)86とから構成されている。復帰ばね86は、ヒンジ片84、84の回動軸88に係着される螺旋部90aと、螺旋部90aの一端で一方のヒンジ片84を着座部74側に向かって押圧する第1直線端部90bと、螺旋部90aの他端で他方のヒンジ片84を着座部74側に向かって押圧する第2直線端部90cとを有する。一対のヒンジ片84、84は、復帰ばね86のばね力に打ち勝って、中央の回動軸88を中心として略くの字状に回動可能に設けられている(図4(a)中の一点鎖線参照)。
図4(b)に示されるように、第3変形例に係る冷媒流量調整機構72cは、球状の弁体60とばね部材62とによって構成される点が図2に示す冷媒流量調整機構72と共通しているが、連結孔58から第2冷媒流路70(連結孔58の奥側)に向かうにつれて、内壁が徐々に拡径するテーパ状孔部92に形成されている点で異なっている。
第3変形例に係る冷媒流量調整機構72cでは、テーパ状孔部92とすることで、球状の弁体60がばね部材62のばね力に打ち勝って着座部74からの離間距離が大きくなるにつれてテーパ状孔部92と弁体60との間のクリアランスが徐々に増大する。この結果、ばね部材62のばね力を適宜設定することで、第2冷媒流路70側に流通する冷媒の流量を適切に増減変更することができる。
図5は、他の実施形態に係る回転電機ユニットにおいて、複数の冷媒供給部がステータの周方向に沿って配置された状態を模式的に示す斜視図である。なお、図5中では、駆動モータ12のステータ22に配置される冷媒供給部52(52a、52b、52c)を図示しているが、駆動モータ12に並設される発電機14や、駆動モータ12のモータハウジング16及びロータ20の図示を省略している。
各冷媒供給部52は、それぞれ同一構成からなり、第1管体54、第2管体56、及び、冷媒流量調整機構72を備えた管状部材で構成されている。図5中では、それぞれ第1〜第3冷媒供給部52a〜52cからなる3本の管状部材が、ステータ22(駆動モータ12)の周方向(図5中の矢印C方向)に沿って所定角度離間して配置されている。なお、冷媒供給部52は、単一であってもよい。
複数の冷媒供給部52a〜52cを、駆動モータ12の周方向に沿って配置することで、巻線42を含むステータ22全体に対して冷媒を容易に且つ効率的に供給することができる。
図6(a)は、さらに他の実施形態に係る回転電機ユニットにおいて、車両が平地を走行するときの複数の冷媒供給部の配置関係を示す駆動モータの側面図、図6(b)は、車両が上り坂を走行するときの複数の冷媒供給部の配置関係を示す駆動モータの側面図である。なお、図6(a)、図6(b)において、点Oは、回転軸18の中心を示している。
例えば、車両が上り坂を走行する際、駆動輪を回転駆動させる駆動モータ12に対して大きな負荷(トルク)が付与される。このため、駆動モータ12に対して大きな電流を供給する必要がある。これにより、駆動モータ12の巻線42の発熱量は、平地走行時と比較して大きくなる。
そこで、図6(a)に示されるように、車両の平地走行時では、第1冷媒供給部52aと第3冷媒供給部52cとの間に配置される第2冷媒供給部52bを、鉛直線V(一点鎖線参照)よりも車両前方側に向けて傾斜角度α(図6(b)参照)だけ傾斜させた位置に設定する。
これにより、図6(b)に示されるように、車両の上り坂走行時では、鉛直線Vに対する上り坂走行時の車両の傾斜角度(上り坂の角度)αだけ車両前方に向けて傾斜させた仮想線L(一点鎖線参照)上に第2冷媒供給部52bが位置するように設定することが好ましい。この結果、車両の上り坂走行時に大きな発熱量を発生する駆動モータ12の巻線42を、第1〜第3冷媒供給部52a〜52cによって均等且つ効率的に冷却することができる。
図7(a)〜図7(c)及び図8は、さらに他の実施形態に係る回転電機ユニットにおいて、複数の冷媒供給部の配置位置とばね部材のばね定数との関係を示す説明図である。
図7(a)は、駆動モータ12を回転軸18の軸方向からみた図である。中心点Oを通る鉛直線Vを基準として、第1〜第3冷媒供給部52a〜52cの位置関係を説明する。第1冷媒供給部52aは、鉛直線Vよりも車両前方側で、やや上方位置に配置されている。第2冷媒供給部52bは、鉛直線Vよりも車両後方側で最も上方位置に配置されている。第3冷媒供給部52cは、第2冷媒供給部52bよりも車両後方側で、第1冷媒供給部52aより上方位置、且つ、第2冷媒供給部52bより下方位置に配置されている。このような第1〜第3冷媒供給部52a〜52cの配置位置(配置関係)により、冷媒流量調整機構72を構成するばね部材62のばね定数を下記のように設定することが好ましい。
(第1冷媒供給部52aのばね部材60のばね定数)=(第2冷媒供給部52bのばね部材60のばね定数)<(第3冷媒供給部52cのばね部材60のばね定数)
なお、図7(b)は、ばね部材60のばね定数がそれぞれ同じである第1冷媒供給部52a及び第2冷媒供給部52bの構造を示している。図7(c)は、第1冷媒供給部52a及び第2冷媒供給部52bよりも大きなばね定数を有するばね部材60を備えた第3冷媒供給部52cの構造を示している。
さらに他の実施形態に係る回転電機ユニットでは、弁体60を着座する方向に押圧するばね部材60のばね定数を上記のように設定することで、駆動モータ12への冷媒供給量を変更して、駆動モータ12全体の冷媒供給流量をより一層低減することができる。
図8は、駆動モータ12を回転軸18の軸方向からみた図であり、第1〜第7冷媒供給部53a〜53gが駆動モータ12の周方向に沿って配置されている。図8に示されるように、第1冷媒供給部53aは、中心点Oを通る鉛直線V上に位置していると共に、最も上方位置に配置されている。この第1冷媒供給部53aを基準として時計回り方向に第2〜第7冷媒供給部53b〜53gが略等角度離間してそれぞれ配置されている。第5〜第7冷媒供給部53e〜53gは、鉛直線Vを基準として車両前方側に配置されている。第2〜第4冷媒供給部53b〜53dは、鉛直線Vを基準として車両後方側に配置されている。第5冷媒供給部53eは、鉛直上下方向において、最も下方位置に配置されている。
仮に、複数の冷媒供給部を駆動モータ12の上部のみに配置した場合、駆動モータ12の下部には上部で冷却した後の温度が上昇した冷媒が供給されるため、下部側における冷却能力が減少する。駆動モータ12全体を均等に且つ効率的に冷却するためには、複数の冷媒供給部を駆動モータ12の外径方向の全周にわたって配置する。
この場合、駆動モータ12の上部に位置する冷媒供給部では冷媒の自重で落下するため、ポンプ46により第1冷媒流路66に供給する冷媒圧力は小さく且つ流量も少なくしてよい。これにより、駆動モータ12の最も上部に位置する第1冷媒供給部53aのばね部材のばね定数k1を最も大きく設定する。
これに対して駆動モータ12の下部に位置する冷媒供給部では、巻線28やステータコア26に冷媒を供給するために圧力を上げる(冷媒の供給流量を増大させる)必要がある。これにより、駆動モータ12の最も下部に位置する第5冷媒供給部53eのばね部材のばね定数k5を最も小さく設定する。以上のような考察から、第1〜第7冷媒供給部53a〜53gの冷媒流量調整機構72を構成するばね部材のばね定数kを下記のように設定することが好ましい。
(第1冷媒供給部53aのばね部材のばね定数k1)>(第2冷媒供給部53bのばね部材のばね定数k2)=(第7冷媒供給部53gのばね部材のばね定数k7)>(第3冷媒供給部53cのばね部材のばね定数k3)=(第6冷媒供給部53fのばね部材のばね定数k6)>(第4冷媒供給部53dのばね部材のばね定数k4)=(第5冷媒供給部53eのばね部材のばね定数k5)
上記の関係式を簡略化すると、下記のように表わされる。なお、ばね定数のkの後の数字と、冷媒供給部の序数とは一致している。
k1>k2=k7>k3=k6>k4=k5
このように、本実施形態では、駆動モータ12に対して複数の冷媒供給部53a〜53gを周方向に沿って配置した場合、その配置位置に対応して冷媒流量調整機構72のばね部材60のばね定数を異ならせて上記のように設定することで、駆動モータ12全体を均等且つ効率的に冷却することができる。
10 駆動システム
12 駆動モータ(回転電機)
14 発電機(回転電機)
28 巻線
46 ポンプ(冷媒ポンプ)
52、52a〜52c、53a〜53g 冷媒供給部
60 弁体
62 ばね部材(弾性体)
66 第1冷媒流路
70 第2冷媒流路
72、72a〜72c 冷媒流量調整機構

Claims (1)

  1. 複数の回転電機と、
    前記回転電機に対して冷媒を送給する冷媒ポンプと、
    いずれかの前記回転電機に冷媒を供給する第1冷媒流路と、
    前記第1冷媒流路に連結され、他の前記回転電機に冷媒を供給する第2冷媒流路と、
    前記第1冷媒流路と前記第2冷媒流路との間で回転しない部位に配置され、冷媒の流れによる推力を用いて前記第2冷媒流路への冷媒流量を調整する冷媒流量調整機構と、
    を備え
    回転電機ユニットは、車両に配置され、
    前記第1冷媒流路、前記第2冷媒流路、及び、前記冷媒流量調整機構から構成される冷媒供給部が複数設けられ、
    前記冷媒供給部は、前記回転電機の周方向に沿って複数並列に配置され、
    前記複数の冷媒供給部は、複数の冷媒流量調整機構を有し、
    前記冷媒流量調整機構は、弁体と、冷媒の流れに抗して前記弁体を着座する方向に付勢する弾性体とを有し、
    前記弾性体は、ばね部材からなり、
    前記複数の冷媒流量調整機構の中、少なくとも1つの冷媒流量調整機構の前記ばね部材のばね定数は、他の冷媒流量調整機構の前記ばね部材のばね定数と異なることを特徴とする回転電機ユニット。
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