JP6363596B2 - 化学パルプ製造方法 - Google Patents
化学パルプ製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6363596B2 JP6363596B2 JP2015518791A JP2015518791A JP6363596B2 JP 6363596 B2 JP6363596 B2 JP 6363596B2 JP 2015518791 A JP2015518791 A JP 2015518791A JP 2015518791 A JP2015518791 A JP 2015518791A JP 6363596 B2 JP6363596 B2 JP 6363596B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pulp
- sulfate
- alkali
- fiber
- lime
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H17/00—Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
- D21H17/63—Inorganic compounds
- D21H17/66—Salts, e.g. alums
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21C—PRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
- D21C3/00—Pulping cellulose-containing materials
- D21C3/02—Pulping cellulose-containing materials with inorganic bases or alkaline reacting compounds, e.g. sulfate processes
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Paper (AREA)
Description
本発明の技術は、パルプ製造および製紙および新材料の分野で広く用いることができる生物資源(バイオマス)のさらなる改良と応用分野に関する。
[背景技術]
現在、セルロースは種々の分野で広く用いられており、最も重要な用途には製紙が見られる。紙は国民の生産や生活にとって必要なものである。2012年には、中国における紙や厚紙の生産は1億トンを超え、世界の生産量の23.5%に達し、世界第1位のランクを占めている、紙パルプ産業は、中国の国家経済に貢献する重要な産業の一つとなっており、人類社会の発展にとって、パルプ製造と製紙および新材料産業は大きな発展の可能性を秘めている。
[発明の内容]
長期にわたる実験の結果、発明者らは硫酸塩とカルシウムイオンから低い溶解度で硫酸カルシウムの沈殿物が得られる反応を見出した。繊維スラリーから不溶性物質を濾過して得られた濾液中に、または予め硫酸アルミニウムで処理して得られた前回のバッチの濾液に、石灰を加えて、次ぎに不溶性物質を濾過することで、濾液中に溶解した硫酸ソーダまたは硫酸カリウムを硫酸カルシウムとして沈殿させることができ、また水酸化ソーダまたは水酸化カリウムを生ずることができる。この方法では、遊離水酸基の濃度は単独で添加した水酸化カルシウムと比べて3.5倍の濃度を有する。加熱はアルカリの植物体に対する拡散を促進し、一方においてカルシウムイオンが硫酸基によって連続的に沈殿する間に連続的に消費される。カルシウムイオンの沈殿は水酸化カルシウムの連続的な溶解および水酸基の放出によって効果的に促進される。水酸基は速やかに広がり、平衡への変化を促進するリグニンのような酸性物質によって中和され、さらに強アルカリを弱アルカリで置換、すなわちNAOHまたはKOHを安価な石灰で置換する目的を達成し、パルプ溶液の再利用によって黒液無しで高い効率で高品質のパルプが得られる。
1)繊維および黒液を含む繊維パルプを得るために、硫酸塩と石灰および/またはカーバイドスラグを含む複合アルカリを用いて植物原料を蒸解する工程;
2)任意で、蒸解の終了後および/またはパルプ製造中に、黒液の有機高分子を凝集および沈降し、こられを繊維上に吸着し、次いでこれらを分離するために、パルプに硫酸アルミニウムを加える工程;および/または、
3)任意で、繊維パルプを得るために、植物原料および現在のアルカリ法で用いられているアルカリ、または石灰および/または炭酸カルシウムなどの他の弱アルカリを、パルプ中の不溶性物質を濾過して得られた硫酸含有濾液に加える工程。
一実施形態では、本発明によるパルプ製造法は工程1)を含む。
別の実施形態では、本発明によるパルプ製造法は工程1)および2)、または工程1)および3)を含む。
パルプ製造法を提供するための本発明の別の態様は以下の工程を含む:
1)繊維および黒液を含む繊維パルプを得るために、現行のアルカリまたはクラフト法を用いて植物原料を蒸解する工程;
2)任意で、蒸解の終了後および/またはパルプ製造中に、黒液の有機高分子を凝集および沈降し、こららを繊維上に吸着し、次いでこららを分離するために、パルプに硫酸アルミニウムを加える工程;および/または、
3)任意で、繊維パルプを得るために、植物原料、硫酸塩および現行のアルカリ法で用いられるアルカリ、または硫酸塩および石灰および/またはカーバイドスラグを含む複合アルカリを、パルプ中の不溶性物質を濾過して得られた硫酸含有濾液に加える工程。
別の実施形態では、本発明に依るパルプ製造法は工程1)、2)および3)からなる。
1)硫酸塩および石灰および/またはカーバイドスラグを用いるか、または現行のアルカリ法またはクラフト法を用いて、繊維性原料を蒸解する工程;
好ましくは、品質上の異なる要求に従って、加えられる複合アルカリの全重量は2%以上とする。
2)蒸解の終了後および/またはパルプ製造中に、繊維と黒液の混合物に対して、黒液の有機高分子を凝集および沈降し、これらを繊維上へ吸着するために、アルミニウム硫酸塩を添加する工程;
3)濾液中に残留する水に沈降または溶解しない有機物と共に、複合繊維状パルプ製品を得るために、上記のパルプと黒液の混合物を濾過し、分離する工程;
4)アルカリの再生:石灰またはカルシウムカーバイドスラグなどの弱アルカリを上記の濾液または硫酸塩水溶液中に加える工程、すなわち、複合アルカリを準備し、かつこれをパルプ製造蒸解し、さらに蒸解の終了後、繊維と大部分のリグニン固形物を分離するために硫酸アルミニウムを添加し、さらに次の一群の材料を蒸解するために最終濾液を利用する工程。
硫酸アルミニウムは、硫酸アルミニウム溶液または直接固体の硫酸アルミニウムによって加えることができる。
硫酸アルミニウムは常温から100℃の範囲で加えることができる。
本発明による方法は、以下の利点を有する。
1.硫酸アルミニウムの析出特性の効力によって、本方法はリグニン、ヘミセルロースおよび溶解性繊維を黒液中に再循環させ、かつこれらをスラリーの一部として直接繊維上に吸着し、これによって機械パルプの生産性に近い生産性を有し、かつ化学パルプの繊維品質および紙強度が確保される。本方法によれば、繊維品質が保たれるだけでなく、繊維の生産性も86.5%以上まで改善される。
2.本方法は、2つの化学平衡を用いる、即ち蒸解に必要な強アルカリを作成するために硫酸塩および弱アルカリを用いること、および高価なNaOHおよびKOHの代わりに廉価な石灰を用いることである。
3.本特許は、パルプ製造での水循環と汚水のゼロ廃棄を達成することができ、操作も簡単である。
[実施例1]
比較実験:
42重量%の水分を含む431gの竹、25gのNaOH、および895gの水を蒸解装置に加えた。105℃で90分間浸漬した後、混合物を125℃に加熱し、同温度で150分蒸解した。蒸解が終了した後、得られた混合物を固液分離し、次に蒸解された竹を叩解し、ふるいにかけ、製紙し、それによってSRo40で、69.6%の収率でパルプを取得し、そして、80gの紙秤量、22.7の測定白色度、3.26kPam2/gの比破裂強さ、51回の耐折り度数、28.3Nm2/gの比引張強さ、17.2mNm2/gの比引裂強さ、83900の黒液のCOD、8.5重量%の固体含有量、および10.46のpH値である紙を生産した。
黒液を硫酸アルミニウムで処理する効果についての実験:
42重量%の水分を含む431gの竹、25gのNaOH、および895gの水を蒸解装置に加えた。105℃で90分間浸漬した後、混合物を125℃に加熱し、同温度で150分蒸解した。蒸解が終了した後、14kgの水および8.8gの硫酸アルミニウムを、凝集反応および吸着のために添加しながら、得られた混合物に叩解を施すためにビーター(叩解装置)に加えた。次に、得られた混合物は、パルプを生産するために表面に吸着させるリグニンなどの有機物質で濾過し、それによってSRo40で、74.7%の収率でパルプを得た。そして、重量80gの紙秤量、21.8の測定白色度、3.60kPam2/gの比破裂強さ、55回の耐折り度数、29.2Nm2/gの比引張強さ、19.0mNm2/gの比引裂強さ、72300の黒液COD、7.8重量%の固体含有量、および7.20のpH値である紙を生産した。
濾液の再利用および複合アルカリの蒸解についての実験:
250gの竹(100%の純度基準で)に、硫酸アルミニウムで処理された黒液を希釈して得られた975gの濾液(CODは2750)、25.0gの水酸化カルシウムおよび44.8gの付加的な硫酸ナトリウムを加え、その結果、硫酸基はカルシウムイオンと同じ分子量を持ち、また一方、この溶液はpH13.32であり、pH12.82の飽和水酸化カルシウムの濃度と比較すると、硫酸基の濃度は3.2倍まで増加する。次に、得られた混合液は、95℃で12時間浸漬し、蒸解した後165℃で3.5時間ブローした。得られた繊維は、叩解を施し、製紙し、それによって83.5%の収率で、SRo40を持ったパルプを得た。そして、80gの紙坪量、163の測定カッパ数、20.6の測定白色度、2.45kPam2/gの比破裂強さ、64回の耐折り数、29.0Nm2/gの比引張強さ、14.2mNm2/gの比引裂強さ、60100の黒液のCOD、およびpH9.94のpH値を有する紙を生産した。
複合アルカリでの蒸解液再循環の効果についての実験
250gの竹(100%の純度基準で)に、水酸化カルシウムで処理された上記黒液に26.6gの硫酸アルミニウムを加えて得られた933gの濾液(CODは25200)、および25.0gの水酸化カルシウムを加えた。次いで、得られた混合物を12時間95℃で浸漬し、3,5時間165℃で蒸解後ブローした。得られた繊維に叩解を施して、製紙を行い、それによって85.0%の収率で、叩解度SR040を持ったパルプを得た。そして、80gの紙坪量、164の測定カッパー数、19.6の測定白色度、2.39kPam2/gの比破裂強度、54回の耐折り数、26.9Nm/gの比引張強さ、15.1mNm2/gの比引裂強度、80400の黒液CODおよび9.82のpH値を有する紙を生産した。
複合アルカリの効果についての実験
250gの竹(100%の純度基準で)に、1033gの水、25.5gの水酸化カルシウム、47.9gの硫酸ナトリウムを加えた。次いで得られた混合物を12時間95℃で浸漬し、3.5時間165℃で蒸解後ブローした。得られた繊維に叩解を施して製紙を行い、それによってて84.4%の収率で、叩解度SR040を持ったパルプを得た。そして、80gの紙坪量、159の測定カッパー数、19.9の白色度、2.41kPam2/gの比破裂強度、50回の折耐折り数、27.3Nm/gの比引張強さ、16.2mNm2/gの比引裂強度、63500の黒液CODおよび10.05のpH値を有する紙を生産した。
強アルカリで処理した木材黒液の沈殿の効果についての実験
500gの松(100%の純度基準で)をNaOH溶液(100gのNaOHおよび2000mlの水からなる)中で12時間60℃で浸漬した。パルプは3.5時間165℃蒸解した後、叩解した。凝集および吸着のために35.5gの硫酸アルミニウムを叩解装置に加えた。次いで、得られた混合物を洗浄し濾過し、それによって75.6%の収率で繊維を得た。このようにして得られたパルプを標準的な繊維分離装置で分離した後、製紙を行い、それによって80gの紙坪量、23.0の測定白色度、2.9kPam2/gの比破裂強さ、56回の折耐折り数、45.8Nm2/gの比引張強さ、15.2Nm2/gの比引裂強さを有する紙を生産した。
I 製造比較実験
25m3の回転式球状蒸解装置内に、5.8トンの竹(100%の純度基準で)、24袋のNaOH(100%の純度基準で600kg)および10m3の水を加えた。次いでその混合物を105℃に加熱し、同温度で1.5時間維持し、次いで125℃に加熱してさらに2.5時間維持した。得られたパルプを空気でブローし、それによって67%の収率で、11280ppmの黒液のCOD、重量で11.7%の固体含有、10.37のpH値のパルプを得た。次いでブローされたパルプは、SR040で叩解と洗浄をした。さらに、このようにして得られたパルプを標準的な繊維分離装置で分離した後、製紙を行い、80gの紙坪量、22.8の測定白色度、3.915kPam2/gの比破裂強さ、46回の折耐折り数、32.3Nm2/gの比引張強さ、15.8Nm2/gの比引裂強さを有する紙を生産した。
II 硫酸アルミニウム添加の製造実験
比較実験の条件に従って、5.8トンの竹(100%の純度基準で)、24袋のNaOH(100%の純度基準で600kg)および10m3の水を25m3の回転式球状蒸解装置内に加えた。次いでその混合物を105℃に加熱し、同温度で1.5時間維持し、次いで165℃に加熱してさらに3.5時間維持した。回転式球状蒸解装置内に、沈降と吸着のために40%の濃度を有する0.78tの硫酸アルミニウム溶液を添加し、次いで83300ppmのCODを有する8m3の黒液を得るために、ブローと混練を行い、それによって73%の収率で、重量で8.28%の固体含有量、7.26のpH値、および1.60%のSO4 −2を含有するパルプを得た。次いでブローされたパルプはSR040で叩解と洗浄を行った。次いで、このようにして得られたパルプを標準的な繊維分離装置で分離した後、製紙を行い、80gの紙坪量、22.8の測定白色度、3.18kPam2/gの比破裂強さ、42回の折耐折り数、29.8Nm2/gの比引張強さ、17.4Nm2/gの比引裂強さを有する紙を生産した。
複合アルカリ濾液の再利用による竹原料の蒸解の製造実験
実施例8で得られた濾液8m3中に850kgの硫酸ナトリウム、550kgの石灰および2m3の水を加え、得られた混合物を均一に混合した。次いで、均一の混合物を、加えられた5.8トンの竹(100%の純度基準で)とともにポンプで25m3の回転式球状蒸解装置に入れた。次いで、混合物を105℃に加熱し、同温度で15時間維持し、さらに165℃に加熱して同温度で3.5時間維持した。回転式球状蒸解装置内に、沈降と吸着のために40%の濃度を有する0.78tの硫酸アルミニウム溶液を添加し、次いで81900ppmのCODを有する8.1m3の黒液を得るために、ブローと混練を行い、それによって79.4%の収率で、重量で7.78%の固体含有量、7.36のpH値、および1.80%のSO4 −2を含有するパルプを得た。次いでブローされたパルプはSR040で叩解と洗浄を行った。次いで、このようにして得られたパルプを標準的な繊維分離装置で分離した後、製紙を行い、80gの紙坪量、22.1の測定白色度、2.43kPam2/gの比破裂強さ、38回の折耐折り数、27.5Nm2/gの比引張強さ、15.8Nm2/gの比引裂強さを有する紙を生産した。
蒸解し沈殿した木材原料の製造実験
500gの松(100%の純度基準で)をNaOH溶液(100gのNaOHおよび2000mlの水からなる)中で12時間60℃で浸漬した。パルプを3.5時間165℃で蒸解した後、叩解した。38.5gの硫酸アルミニウムを、沈降および吸着するために叩解装置に加えた。次いで、得られた混合物を洗浄し濾過し、それによって75.6%の収率で繊維を得た。このようにして得られたパルプを標準的な繊維分離装置で分離した後、製紙を行い、それによって80gの紙坪量、23.0の測定白色度、2.9kPam2/gの比破裂強さ、56回の折耐折り数、45.8Nm2/gの比引張強さ、15.2Nm2/gの比引裂強さを有する紙を生産した。
Claims (12)
- パルプ製造方法であって、
1)繊維および黒液を含む繊維パルプを得るために、硫酸塩と石灰および/またはカーバイドスラグを含む複合アルカリを用いて植物原料を蒸解する工程;
2)蒸解の終了後および/またはパルプ製造中に、黒液の有機高分子を凝集および沈降し、これらを繊維上に吸着し、次いでこれらを分離するために、パルプに硫酸アルミニウムを加える工程、を含み、
前記硫酸塩は、石灰を加えると、カルシウムイオンと反応して、硫酸カルシウム沈殿物を生成する反応性を有する硫酸塩である、パルプ製造方法。 - 更に、3)繊維パルプを得るために、植物原料および現行のアルカリ法で用いられているアルカリ、または石灰および/またはカーバイドスラグなどの他の弱アルカリを、パルプ中の不溶性物質を濾過して得られた硫酸含有濾液に加える工程、を含む請求項1に記載のパルプ製造方法。
- パルプ製造方法であって、
1)繊維および黒液を含む繊維パルプを得るために、現行のアルカリまたはクラフト法を用いて植物原料を蒸解する工程;
2)蒸解の終了後および/またはパルプ製造中に、黒液の有機高分子を凝集および沈降し、これらを繊維上に吸着し、次いでこれらを分離するために、パルプに硫酸アルミニウムを加える工程を含むパルプ製造方法。 - 更に、3)繊維パルプを得るために、植物原料、硫酸塩および現行のアルカリ法で用いられるアルカリ、または硫酸塩および石灰および/またはカーバイドスラグを含む複合アルカリを、パルプ中の不溶性物質を濾過して得られた硫酸含有濾液に加える工程、を含む請求項3に記載のパルプ製造方法。
- 前記現行のアルカリ法において用いられる前記アルカリは、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、石灰およびカーバイドスラグの水溶液からなる群から選ばれた1種以上である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のパルプ製造方法。
- 複合アルカリにおける硫酸塩は、硫酸ナトリウムまたは硫酸カリウムである請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のパルプ製造方法。
- 工程3)において、石灰および/またはカーバイドスラグを加える場合に、水酸化カルシウムとして算出されるそれらの全添加量は、完全乾燥植物原料の重量を基準にして好ましくは2%以上である請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のパルプ製造方法。
- 工程3)において、石灰および/またはカーバイドスラグを加える場合に、水酸化カルシウムとして算出されるそれらの全添加量は、完全乾燥植物原料の重量を基準にして好ましくは5%乃至15%である請求項7に記載のパルプ製造方法。
- 工程1)または工程3)において、複合アルカリを用いたパルプ製造のための条件は、
植物原料および複合アルカリを室温または加熱条件下で1乃至100時間浸漬し、次いで得られた生産物を100乃至165℃の範囲の温度で1乃至10時間蒸解し、次いでこれをさらに120乃至165℃の範囲の温度で1乃至4時間蒸解する請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のパルプ製造方法。 - 工程1)または工程3)において、複合アルカリを用いたパルプ製造のための条件は、
植物原料および複合アルカリを室温または加熱条件下で1乃至100時間浸漬し、次いで得られた生産物を80乃至130℃の範囲の温度で1乃至12時間蒸解し、次いでこれをさらに120乃至165℃の範囲の温度で1乃至4時間蒸解する請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のパルプ製造方法。 - 蒸解の終了後および/または完全なパルプの分離前における噴霧,混練、押込工程の最中に硫酸アルミニウムを添加すること;
前記硫酸アルミニウムの添加量は繊維の重量を基準にして0.5乃至50%であること;および/または
前記硫酸アルミニウムは常温乃至100℃の範囲の温度で添加する請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のパルプ製造方法。 - 前記植物原料は、木材、竹、麦、米、コーン、大豆、モロコシ(ソルガム)または綿を含む穀物類の茎などの植物の茎、中国高山イグサ、バガス、葦および/または椰子殻である請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のパルプ製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
CN201210209351.4 | 2012-06-25 | ||
CN201210209351.4A CN103510418B (zh) | 2012-06-25 | 2012-06-25 | 一种无黑液化学制浆工艺 |
PCT/CN2013/000757 WO2014000420A1 (zh) | 2012-06-25 | 2013-06-25 | 一种化学制浆方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015525313A JP2015525313A (ja) | 2015-09-03 |
JP2015525313A5 JP2015525313A5 (ja) | 2018-07-05 |
JP6363596B2 true JP6363596B2 (ja) | 2018-07-25 |
Family
ID=49782158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015518791A Expired - Fee Related JP6363596B2 (ja) | 2012-06-25 | 2013-06-25 | 化学パルプ製造方法 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US9951476B2 (ja) |
JP (1) | JP6363596B2 (ja) |
CN (1) | CN103510418B (ja) |
CA (1) | CA2877756C (ja) |
MY (1) | MY167475A (ja) |
RU (1) | RU2642417C2 (ja) |
TW (1) | TWI585267B (ja) |
WO (1) | WO2014000420A1 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8317975B2 (en) * | 2004-04-20 | 2012-11-27 | The Research Foundation Of The State University Of New York | Product and processes from an integrated forest biorefinery |
CN108911603B (zh) * | 2018-07-26 | 2021-02-09 | 上海石化安东混凝土有限公司 | 一种大体积混凝土及其制备和施工工艺 |
CN110078106B (zh) * | 2019-05-07 | 2021-11-16 | 李平 | 电石渣的回收利用方法 |
CN113386233B (zh) * | 2020-03-13 | 2022-08-09 | 厦门大学 | 一种纤维素基型材及加工工艺 |
CN112229977B (zh) * | 2020-09-03 | 2023-03-17 | 神华国能集团有限公司 | 一种确定入炉煤中电石渣比例的方法 |
CN115874479B (zh) * | 2021-09-29 | 2024-04-19 | 武夷学院 | 一种原料循环套用的碱法酸法制浆工艺和工程 |
CN114477404B (zh) * | 2022-02-25 | 2023-10-27 | 海南扬航实业有限公司 | 一种污水絮凝剂的制备方法 |
CN115305738A (zh) * | 2022-08-22 | 2022-11-08 | 华南理工大学 | 一种lcp清洁制浆方法 |
CN115434178B (zh) * | 2022-08-23 | 2023-09-01 | 天津科技大学 | 一种化机浆废液的化学碱回收处理工艺 |
CN115467182B (zh) * | 2022-08-23 | 2024-01-05 | 天津科技大学 | 一种纸浆生产原料预处理工艺 |
CN116356441A (zh) * | 2023-03-02 | 2023-06-30 | 东华大学 | 一种基于玉米芯的再生纤维素纤维制备方法 |
Family Cites Families (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SU42936A1 (ru) * | 1931-04-19 | 1935-04-30 | Нашионал Файбе Корпорэшен | Способ получени целлюлозы из неокоренного дерева |
US2388592A (en) * | 1940-03-21 | 1945-11-06 | Defibrator Ab | Process of making ligno-cellulose pulps from straw |
DE2322436A1 (de) | 1973-05-17 | 1974-11-21 | Texaco Development Corp | Verfahren zur behandlung alkalischer kraft-kochablaugen |
JPS5290468A (en) | 1976-01-27 | 1977-07-29 | Nittan Co Ltd | Method of treating pulping waste water |
JPS5496102A (en) | 1978-09-06 | 1979-07-30 | Kogyo Gijutsuin | High yield pulp making method |
SE465039B (sv) * | 1989-11-23 | 1991-07-15 | Chemrec Ab | Saett att framstaella koklutar med hoeg sulfiditet foer sulfatmassakokning |
US5182161A (en) * | 1990-07-10 | 1993-01-26 | Mitsubishi Paper Mills Limited | Support for photosensitive materials |
JP2899078B2 (ja) | 1990-07-10 | 1999-06-02 | 三菱製紙株式会社 | 感光材料用支持体 |
EP1021613A1 (en) | 1997-10-07 | 2000-07-26 | Weyerhaeuser Company | Method for processing straw into pulp and paper product therefrom |
US6033525A (en) * | 1997-10-30 | 2000-03-07 | Moffett; Robert Harvey | Modified cationic starch composition for removing particles from aqueous dispersions |
JP2001295188A (ja) | 2000-04-07 | 2001-10-26 | Taihei Kogyo Co Ltd | 植物性繊維質の蒸解処理方法 |
JP2004503683A (ja) | 2000-06-29 | 2004-02-05 | シーピー アンド ピー カンパニー,リミティド | トウモロコシの茎からパルプを製造する方法 |
CN1865583B (zh) | 2006-06-07 | 2010-05-12 | 岳阳纸业股份有限公司 | 一种龙须草与芦苇混合制浆工艺 |
GB2439135A (en) * | 2006-06-13 | 2007-12-19 | Ecopulpa Limitada | Pulp process |
CN1970885A (zh) * | 2006-12-19 | 2007-05-30 | 崇州市上元小中纸制品加工厂 | 一种利用废纸生产平衡纸用纸浆的方法 |
CN101063275A (zh) * | 2007-02-13 | 2007-10-31 | 安徽农业大学 | 一种宣纸燎草浆的制备方法 |
CN101748633B (zh) * | 2008-12-19 | 2012-07-04 | 北京英力生科新材料技术有限公司 | 纤维素提取新工艺 |
CN101899794B (zh) * | 2009-05-27 | 2012-07-04 | 北京英力生科新材料技术有限公司 | 从植物体中提取纤维的绿色工艺 |
CN102337687B (zh) * | 2010-07-15 | 2014-01-22 | 北京英力生科新材料技术有限公司 | 一种从植物体中高得率获得高性能纤维的制浆工艺 |
-
2012
- 2012-06-25 CN CN201210209351.4A patent/CN103510418B/zh active Active
-
2013
- 2013-06-25 WO PCT/CN2013/000757 patent/WO2014000420A1/zh active Application Filing
- 2013-06-25 US US14/411,077 patent/US9951476B2/en active Active
- 2013-06-25 MY MYPI2014003585A patent/MY167475A/en unknown
- 2013-06-25 CA CA2877756A patent/CA2877756C/en not_active Expired - Fee Related
- 2013-06-25 TW TW102122473A patent/TWI585267B/zh not_active IP Right Cessation
- 2013-06-25 JP JP2015518791A patent/JP6363596B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2013-06-25 RU RU2014153676A patent/RU2642417C2/ru active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
MY167475A (en) | 2018-08-29 |
CA2877756C (en) | 2018-08-28 |
RU2014153676A (ru) | 2016-08-20 |
CN103510418A (zh) | 2014-01-15 |
CN103510418B (zh) | 2016-03-30 |
RU2642417C2 (ru) | 2018-01-24 |
TW201400670A (zh) | 2014-01-01 |
JP2015525313A (ja) | 2015-09-03 |
US20150176207A1 (en) | 2015-06-25 |
CA2877756A1 (en) | 2014-01-03 |
US9951476B2 (en) | 2018-04-24 |
TWI585267B (zh) | 2017-06-01 |
WO2014000420A1 (zh) | 2014-01-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6363596B2 (ja) | 化学パルプ製造方法 | |
EP2247785B1 (en) | A method for separating lignin from black liquor, a lignin product, and use of a lignin product for the production of fuels or materials | |
CN103154097B (zh) | 从黑液中分离木质素的方法 | |
US8172981B2 (en) | Separating lignin from black liquor by precipitation, suspension and separation | |
FI126649B (fi) | Uusi menetelmä mikroselluloosan valmistamiseksi | |
CN108611912B (zh) | 一种以全棉秸秆为原料生产黄腐酸肥料和高强瓦楞纸的工艺 | |
CN105555793A (zh) | 用于处理木质素的方法和系统 | |
CN101314924B (zh) | 一种污水可零排放的制浆造纸方法 | |
CN109810232B (zh) | 一种生物质造纸及综合利用的方法 | |
CN107881842B (zh) | 一种利用秸秆和废纸浆制备高强度瓦楞原纸的方法 | |
CN103556517B (zh) | 一种漆酶预处理提高氧碱制浆效果的方法 | |
JPS6153112A (ja) | 炭酸カルシウムの回収方法 | |
US20140187760A1 (en) | Lignin Precipitation Methods | |
CN103215837A (zh) | 棉杆制本色浆及生产高强瓦楞纸的方法 | |
CN113969512A (zh) | 一种全秸秆造纸用浆及其制备方法与应用 | |
CN110725148A (zh) | 一种双氧水氧化漂白过程pH值稳定技术 | |
CN103790058B (zh) | 一种造纸用预浸剂以及一种清洁低碳造纸制浆工艺 | |
US20230151547A1 (en) | Multi-Step Low Temperature and Low Pressure Process for Agricultural Feedstock Stock Preparation with Hemicellulose and Lignin Recovery | |
CN116590945A (zh) | 黑液酸化滤液循环蒸煮纤维原料提高纸浆得率的制浆方法 | |
CN109322202A (zh) | 一种新的低浓度黑液碱回收方法 | |
CN115821618A (zh) | 循环蒸煮纤维原料联合蒸发燃烧的黑液资源化利用的方法 | |
CN107151934A (zh) | 一种羟基自由基清洁制浆方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160412 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170113 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170124 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20170424 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170623 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20171128 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20180227 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20180425 |
|
A524 | Written submission of copy of amendment under article 19 pct |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524 Effective date: 20180522 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180605 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180628 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6363596 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |