JP6363402B2 - トーションビーム式サスペンション - Google Patents
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Description
一対のトレーリングアーム(2)と、
軸方向の両端部において各前記トレーリングアームに連結されるトーションビーム(3)と、
前記トーションビームの軸方向の両端部において、前記トーションビームの外面と各前記トレーリングアームとに跨って溶接される第1補強部材であって、外縁部が溶接されることによって、前記トーションビームおよび各前記トレーリングアームに対し固定される第1補強部材(4)(ガゼットに相当する)と、
前記トーションビームの軸方向の両端部において、前記トーションビームの内面と各前記トレーリングアームとに跨って溶接される第2補強部材であって、外縁部が溶接されることによって、前記トーションビームおよび各前記トレーリングアームに対し固定される第2補強部材(5)と、
を備え、
前記第1補強部材は、
前記第2補強部材が前記トーションビームに対し溶接される溶接線で囲まれる溶接範囲の内側に、前記トーションビームのねじれに伴う応力集中が発生する部分が少なくとも位置するように前記トーションビームに対して溶接されている。
そして、本発明では、このねじれ難くなった部分で、第1補強部材をトーションビームに溶接しているので、従来、第1補強部材とトーションビームとの溶接部分のうち、トーションビームのねじれに伴う応力集中が発生していた部分への応力の集中が緩和される。
したがって、本発明のトーションビーム式サスペンションによると、応力集中による破壊が発生しにくくなり、しかも、ロール剛性を高めることができる。
ところで、第1補強部材とトーションビームとの溶接部分のうち、応力集中が発生する部分は、対になる第1補強部材が位置する側の先端部分からトーションビームの長手方向に沿って1/4の部分に位置することが経験則的に分かっている。
このようにすると、板金を曲げ加工することによってトーションビームを形成することができるので、トーションビーム式サスペンションを安価に製造できる。
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的手段等に限定されるものではない。
本実施形態のトーションビーム式サスペンション1は、図1(A)に示すように、左右のトレーリングアーム2と、これらトレーリングアーム2を連結するトーションビーム3とを備えている。
各トレーリングアーム2の一端には、カラー20が溶接により固定されている。各トレーリングアーム2は、このカラー20を介して、図示しない車体に揺動可能に支持される。
トーションビーム3は、図1(B)に示すように、樋形状に形成されており、板部材が折り曲げられて、その断面形状がV字状又はU字状になるように形成されたものである。このトーションビーム3は、車体の下側に向かって開口するように配置される。このため、このトーションビーム3の形状は、鞍型形状とも言われている。
本実施形態では、各切欠部6を介してトレーリングアーム2と、トーションビーム3および第1補強部材4とが当接し、この当接された部分が溶接されることによって、これらが連結されている。
また、第2補強部材5は、第1補強部材4と同様、トレーリングアーム2側からトーションビーム3側に向かって、その断面形状の幅が徐々に小さくなるように形成されている。
この第2補強部材5は、トレーリングアーム2およびトーションビーム3に対して板部材の縁部に相当する部分が当接するように配置され、その縁部が当接した部分が溶接されることによってトレーリングアーム2およびトーションビーム3に溶接される。
そのため、このトーションビーム式サスペンション1では、従来、第1補強部材4とトーションビーム3との溶接部分のうち、トーションビーム3のねじれに伴う応力集中が発生していた部分(図3(A)中に示した応力集中部に相当する部分)への応力の集中が緩和される。
したがって、本実施形態のトーションビーム式サスペンション1によると、応力集中による破壊が発生しにくくなり、しかも、ロール剛性を高めることができる。
(1)上記実施形態で説明したトーションビーム式サスペンション1はあくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
(3)上記実施形態では、第1補強部材4の全体が第2補強部材5の溶接範囲の内側に位置する大きさの第1補強部材4および第2補強部材5を用いたが、これに限られるものではない。応力集中が発生する部分が少なくとも溶接範囲内に入っていればよい。
この場合、前記トーションビームのねじれによって生ずる応力は、先端部の両側の角部βに生ずるので、この角部が第2補強部材5の溶接範囲内に位置させるようにするとよい。
2… トレーリングアーム
3… トーションビーム
4… 第1補強部材
5… 第2補強部材
6… 切欠部
20… カラー
21… キャリア
30… 切欠
40… 切欠
Claims (6)
- 一対のトレーリングアームと、
軸方向の両端部において各前記トレーリングアームに連結されるトーションビームと、
前記トーションビームの軸方向の両端部において、前記トーションビームの外面と各前記トレーリングアームとに跨って溶接される第1補強部材であって、外縁部が溶接されることによって、前記トーションビームおよび各前記トレーリングアームに対し固定される第1補強部材と、
前記トーションビームの軸方向の両端部において、前記トーションビームの内面と各前記トレーリングアームとに跨って溶接される第2補強部材であって、外縁部が溶接されることによって、前記トーションビームおよび各前記トレーリングアームに対し固定される第2補強部材と、
を備え、
前記第1補強部材は、
前記第2補強部材が前記トーションビームに対し溶接される溶接線で囲まれる範囲の内側に、前記トーションビームのねじれに伴う応力集中が発生する部分が少なくとも位置するように前記トーションビームに対して溶接されると共に、
前記第2補強部材が前記トーションビームに対し溶接される溶接線状部で囲まれる範囲の内側に、当該第1補強部材の全体が位置するように前記トーションビームに対して溶接される
ことを特徴とするトーションビーム式サスペンション。 - 請求項1に記載のトーションビーム式サスペンションにおいて、
前記第1補強部材は、
前記第2補強部材が前記トーションビームに対し溶接される溶接線状部で囲まれる範囲の内側に、対になる前記第1補強部材が位置する側の先端部分から前記トーションビームの長手方向に沿って1/4の部分が位置するように前記トーションビームに対して溶接した
ことを特徴とするトーションビーム式サスペンション。 - 請求項1〜2のいずれか一項に記載のトーションビーム式サスペンションにおいて、
前記第1補強部材および前記トーションビームは、
これらに跨って形成された切欠部であって、前記トレーリングアームの外面を軸周りに180度以上の範囲で掴む切欠部を備え、前記切欠部を介して前記トレーリングアームと、前記トーションビームおよび前記第1補強部材とが溶接されることを特徴とするトーションビーム式サスペンション。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のトーションビーム式サスペンションにおいて、
前記トーションビームは、
開口を下方に向けた樋形状に形成されていることを特徴とするトーションビーム式サスペンション。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のトーションビーム式サスペンションにおいて、
前記第1補強部材は、板部材を曲げ加工して形成されていることを特徴とするトーションビーム式サスペンション。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載のトーションビーム式サスペンションにおいて、
前記第2補強部材は、板部材を曲げ加工して形成されていることを特徴とするトーションビーム式サスペンション。
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