JP6362771B2 - 回転電動機及び圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、積層鋼板からなるコアを備えた固定子を有する回転電動機及び圧縮機に関する。
近年、回転電動機としては、小型高性能化のために、ブラシレスDCモータの直巻き式電動機が多く用いられている。回転電動機は、主軸が挿入される回転子の外周側に、積層鋼板からなるコアを備えた固定子を有している。回転電動機を動力源とする圧縮機は、更なる高性能化、耐熱性の強化、及び冷凍機油・冷媒に対する耐油性・耐冷媒性の強化といった観点から、信頼性の向上の必要性が高まっている。圧縮機の信頼性の向上には、コイルの占積率を向上させることが有効であると一般に知られている。占積率を向上させる方法としては、コイルを構成する導線をインシュレータに規則正しく整列して巻線する整列巻が知られている(例えば特許文献1〜4参照)。
整列巻を行う場合は、生産性確保のために、高速で回転する導線及び積層鋼板の動きを精度よく制御することが重要である。特許文献1には、インシュレータに巻線ガイドとなる案内溝を設けて導線の動きを規制する巻回方法が開示されている。特許文献2には、固定子鉄心に導線を重ね巻きする手法が開示されている。
また、特許文献3に記載されたインシュレータは、内径側に突出する突出部のコアと対向する面に凹部を設けることにより、突出部の内径側端部に形成された内壁部が、巻線時に外径側へ傾くように構成されている。さらに、特許文献4のように、巻線時の張力を調整することで、巻線中の導線とインシュレータとの接触力を抑制して、導線の絶縁被膜へのダメージを低減させることにより、信頼性の向上を図ろうとする技術も知られている。
特開2006−115565号公報 特許第478888号公報 特開2013−162619号公報 特開2010−200396号公報
ところで、固定子のコアは、上記の通り積層鋼板からなるため、コイルの巻線中にかかる張力により、コアの積厚が軸方向に収縮する巻締りが生じる。しかしながら、特許文献1〜4に記載された構成では、巻締りによるコアの積厚変化に追従して、インシュレータの外壁部が、径方向に直交する平面よりも内径側に傾斜することになる。したがって、コイルを構成する導線が外壁部の周辺に巻回される際に、導線が外壁部に衝突又は接触し、整列巻が妨げられる事態又は導線の絶縁被膜を損傷するといった事態が生じる。このため、インシュレータの外壁部がコイルの巻線を妨げることを抑制することが望まれている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、インシュレータの外壁部がコイルの巻線を妨げることを抑制する回転電動機及び圧縮機を提供することを目的とする。
本発明に係る回転電動機は、主軸と、主軸が挿入される回転子と、回転子の外周側に円環状に設けられた固定子と、を有し、固定子は、複数の電磁鋼板が積層されて形成されたコアと、コアの軸方向における一端及び他端にそれぞれ設けられたインシュレータと、導線が一端のインシュレータと他端のインシュレータとの間にコアを介して巻線されて形成されたコイルと、を有し、各インシュレータは、導線が径方向に巻線される巻線部と、巻線部の外径側に設けられ、巻線される前の状態において、内面が、軸方向に対し外径側へ設定された外傾斜角度だけ傾斜した外壁部と、を有し、巻線された後のコアは、巻線される前よりも内径側に向かうにつれて積厚が減少しており、軸方向に直交する平面に対して傾斜角度をなしており、外傾斜角度は、傾斜角度以上である
本発明によれば、複数のインシュレータが、巻線の前において、軸方向から外径側に予め設定された外傾斜角度だけ傾斜した外壁部を有することから、インシュレータが巻締りによるコアの積厚変化に追従して内径側に傾斜しても、外壁部は、外傾斜角度の分だけ外径側に傾くため、インシュレータの外壁部がコイルの巻線を妨げることを抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る圧縮機を模式的に示す縦断面図である。 図1の圧縮機が有する回転電動機を模式的に示す縦断面図である。 図2のA−A線に沿った横断面図である。 図1の回転電動機が有する固定子の構造のうち、巻線前の状態を模式的に示す縦断面図である。 図1の回転電動機が有する固定子の構造のうち、巻線後の状態を模式的に示す縦断面図である。 本発明の実施の形態2に係る圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線前の状態を模式的に示す縦断面図である。 本発明の実施の形態2に係る圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線後の状態を模式的に示す縦断面図である。 本発明の実施の形態3に係る圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線前の状態を模式的に示す縦断面図である。 本発明の実施の形態3に係る圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線後の状態を模式的に示す縦断面図である。 本発明の実施の形態4に係る圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線前の状態を模式的に示す縦断面図である。 本発明の実施の形態4に係る圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線後の状態を模式的に示す縦断面図である。 本発明の実施の形態5に係る圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線前の状態を模式的に示す縦断面図である。 本発明の実施の形態5に係る圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線後の状態を模式的に示す縦断面図である。 従来の圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線前の状態を模式的に示す縦断面図である。 従来の圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線後の状態を模式的に示す縦断面図である。 図15の回転子の内壁部及び外壁部に関する課題を説明するための縦断面図である。 図15の回転子の巻線部に関する課題を説明するための縦断面図である。
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態1に係る圧縮機を模式的に示す縦断面図である。圧縮機10は、例えばスクロール圧縮機からなり、冷蔵庫、冷凍庫、空気調和装置、冷凍措置、及び給湯器等といった各種産業機械に用いられる冷凍サイクルの構成要素のうちの一つである。圧縮機10は、冷凍サイクルを循環する冷媒を吸入し、圧縮して高温高圧の状態として吐出させるものである。
図1に示すように、圧縮機10は、外郭を構成する密閉容器20と、密閉容器20に冷媒ガスを吸い込む吸入管30と、圧縮された冷媒ガスを吐出する吐出管40とを有している。圧縮機10は、密閉容器20内に、冷媒を圧縮する圧縮機構部50と、主軸21を回転駆動させて圧縮機構部50を駆動する回転電動機60と、主軸21の回転電動機60側の端部に設けられ、潤滑油22aに浸漬された油ポンプ22と、を有している。密閉容器20は、密閉型のシェル又はケーシングからなり、圧縮機構部50及び回転電動機60を収容するものである。主軸21は、回転電動機60により回転駆動されるものである。
圧縮機構部50は、固定渦巻体51aが設けられた固定スクロール51と、揺動渦巻体52aが設けられた揺動スクロール52と、を有している。回転電動機60は、主軸21が挿入される回転子61と、回転子61の外周側に円環状に設けられた固定子70と、を有している。固定子70は、複数の電磁鋼板が積層されて形成されたコア71と、コア71の軸方向における一端及び他端にそれぞれ設けられたインシュレータ80と、導線が一端のインシュレータ80と他端のインシュレータ80との間にコア71を介して巻線されて形成されたコイル72と、を有している。コア71は、積層鋼板であり、電磁鋼板が複数枚積層されて構成されている。コイル72を構成する導線は、例えばマグネットワイヤーからなり、その表面は、絶縁被膜(図示せず)で覆われている。
また、圧縮機10は、密閉容器20に溶接され、回転電動機60の固定子70からリード線23を密閉容器20の外側に取り出し、外部電源に電気的に接続するための密封端子24を有している。なお、図1では、圧縮機10として、縦置き型の密閉型スクロール圧縮機を例示したが、横置き型のものを採用してもよい。また、圧縮機10としては、ベーン型圧縮機を採用してもよい。
次に、圧縮機10の動作について説明する。密封端子24に通電すると、固定子70と回転子61とがトルクを発生し、主軸21が回転する。主軸21が回転すると、主軸21と結合した揺動スクロール52が回転を始め、固定スクロール51と協動して冷媒ガスの圧縮を開始する。その際、冷媒ガスは、吸入管30より吸引されて、密閉容器20内に流入し、固定スクロール51と揺動スクロール52によって形成された圧縮機構部50へ吸入されて圧縮された後、吐出管40を介して密閉容器20の外部の冷媒回路に吐出される。また、主軸21が回転すると、油ポンプ22が駆動されて潤滑油22aが吸引され、主軸21内に設けられた給油通路21aを通って各軸受等に給油されて潤滑された後、再び密閉容器20の底部に戻る。
次に、図2及び図3を参照して、回転電動機60を構成する回転子61及び固定子70についてより詳細に説明する。図2は、圧縮機10が有する回転電動機60を模式的に示す縦断面図である。図3は、図2のA−A線に沿った横断面図である。固定子70は、鉄等の高透磁率材料からなる電磁鋼鈑が積層された環状のコア71を有している。コア71は、環状のバックヨーク部71aと、バックヨーク部71aから内径側に突出する複数のティース部71bと、を有している。複数のティース部71bは、周方向に沿って配置されている。ティース部71bの軸方向の一端及び他端には、それぞれ、樹脂成形されたインシュレータ80が配置されている。インシュレータ80には、コイル72が巻回されており、コイル72には、電源との接続線となるリード線23が接続されている。コイル72は、インシュレータ80の巻線部81(図4参照)を介してティース部71bに巻線されている。
回転子61は、鉄等の高透磁率材料からなる鋼鈑が積層されたボス61aと、ボス61aの外周に沿って、磁極に相当する数だけ円周方向に設けられた磁石挿入孔61bと、磁石挿入孔61b内に埋設され、回転電動機60の界磁の磁極を構成する永久磁石61cと、非磁性体からなり、ボス61aの軸方向における両端部に設けられた端板61dと、を有している。また、回転子61は、ボス61aの軸方向における一端部又は両端部の端板61d上に配設されたバランスウエイト61eと、ボス61aと端板61dとバランスウエイト61eとを貫通するリベット61fと、を有している。すなわち、回転子61では、端板61d、ボス61a、及びバランスウエイト61eが、リベット61fによって締結されている。
次に、図4及び図5を参照して、インシュレータ80の構成を具体的に説明する。図4は、回転電動機60が有する固定子70の構造のうち、巻線前の状態を模式的に示す縦断面図である。インシュレータ80は、コイル72とティース部71bとを絶縁するものであり、コイル72を構成する導線が径方向に巻線される巻線部(インシュレータティース部)81を有している。また、インシュレータ80には、コア71から離れる方向に延在した内壁部82と外壁部83とが、それぞれ、ティース部71bの内径側と外径側とに設けられている。本実施の形態1において、巻線部81と内壁部82とは互いに接しており、巻線部81と外壁部83とも互いに接している。
内壁部82は、コイル73が内径側に崩れることを防ぐものであり、外壁部83は、コイル73が外径側に崩れることを防ぐものである。したがって、軸方向の高さは、巻線部81よりも内壁部82及び外壁部83の方が高くなっている。また、内壁部82及び外壁部83の高さについては、一般的に、内壁部82よりも外壁部83を高く設定しているものが多く、図4及び図5においても同様の構成を示しているが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、内壁部82と外壁部83とを等しい高さに設定してもよく、内壁部82を外壁部83よりも高く設定してもよい。外壁部83は、巻線部81の外径側に設けられ、巻線される前の状態(巻線前)において、軸方向に対し外径側へ予め設定された外傾斜角度θだけ傾斜したものである。すなわち、外壁部83は、径方向に直交する平面Sに対して外傾斜角度θだけ傾斜している。外傾斜角度θは、コア71の積厚及び積層枚数と、固定子70の外径及び内径とをもとに算出される基準傾斜角度θMAX以上となるように構成されている。
図5は、回転電動機60が有する固定子70の構造のうち、巻線後の状態を模式的に示す縦断面図である。巻線された後のコア71は、巻線時の巻締りにより内径側に向かうにつれて積厚が減少し、軸方向に直交する平面T(巻線前におけるコア71とインシュレータ80との接触面)に対して傾斜角度θをなしている。
ここで、傾斜角度θ及び基準傾斜角度θMAXについて説明する。コア71の巻締りの量は、積層鋼板からなるコア71の積層間隙間の総和以上にはならないことから、傾斜角度θの最大値である基準傾斜角度θMAXは、下記の式1によって求めることができる。
Figure 0006362771
上記式1において、H[mm]は、積層鋼板であるコア71の積厚である。X[枚]は、コア71を構成する電磁鋼板の積層枚数である。δ[mm]は、積層された電磁鋼板の間の隙間(積層間隙間)である。φ[mm]は、固定子70の外径であり、φ[mm]は、固定子70の内径である。本実施の形態1の外傾斜角度θは、コイル72を構成する導線とインシュレータ80との接触を回避するために、式1で求まる基準傾斜角度θMAXを下限値とした設定(θ≧θMAX)となっている。なお、傾斜角度θは基準傾斜角度θMAX以下(θ≦θMAX)となる。
コア71が、巻締りにより傾斜角度θだけ傾斜すると、外壁部83もコア71の傾斜に追従して内径側に傾斜角度θだけ傾斜する。しかし、本実施の形態1における外壁部83は、巻線前において、基準傾斜角度θMAX以上である外傾斜角度θ分の傾斜を外径側にもつ形状であるため、導線の回転軌道上に外壁部83が位置することがない。つまり、図5に示すように、軸方向に直交する平面Tと外壁部83の内径側の側面(内面)とのなす角度が90度以下となる。このため、整列巻による巻線時において、外壁部83の近傍に巻回される導線が、外壁部83に接触することを回避することができる。
以上のように、回転電動機60は、複数のインシュレータ80が、巻線の前において、軸方向に対し外径側へ外傾斜角度θだけ傾斜した外壁部83を有している。このため、巻締りによるコアの積厚変化に追従してインシュレータ80が内径側に傾斜しても、外壁部83は、外傾斜角度θの分だけ外径側に傾くことから、外壁部83がコイル72の巻線を妨げることを抑制することができる。したがって、回転電動機60によれば、巻線部81に巻回される導線と外壁部83との衝突を要因とする巻乱れ及び導線の表面の絶縁被膜の損傷を回避することができる。
すなわち、回転電動機60及び圧縮機10によれば、高精度の整列巻を実現することができるため、モータ効率の向上を図ることができる。また、導線と外壁部83とが接触しないことから、巻線速度を高速化することができるため、生産性の向上を図ることができる。さらに、導線の絶縁被膜の製造劣化を抑制することができることから、信頼性の向上を図ることができる。
回転電動機60を搭載する圧縮機10において、圧縮機10内の温度環境は、冷媒ガス又は固定子70の発熱等の影響を受ける。このため、運転条件によっては、圧縮機10内の温度が−50℃〜150℃となることから、広い温度帯で信頼性を確保する必要がある。樹脂材料を主とする絶縁被膜によって覆われたコイル72の導線については、特に高温時の信頼性確保が必須であり、巻線時の絶縁被膜の損傷は回避しなければならない。
特に、昨今の冷媒動向から、従来使用されているR410A、R407C、R404A冷媒等よりも、圧縮時の温度及び圧力上昇が高い性質を持つHFO−1123を含む混合冷媒、例えばHFC−32冷媒を使用する際には、圧縮機10内の温度上昇への対応が求められており、高精度の整列巻によるモータ効率向上、巻線時の絶縁被膜の損傷低減による信頼性向上が求められている。
この点、本実施の形態1における回転電動機60及び圧縮機10では、巻線によるコア71の変形を考慮して、外壁部83を予め外傾斜角度θだけ傾斜させていることから、整列巻を精度よく行うことができるため、モータ効率の向上を図ることができる。また、巻線時の絶縁被膜の損傷を防ぐことができるため、信頼性が向上されている。したがって、圧縮機10は、冷凍サイクルを循環させる冷媒として、HFO−1123からなる単一冷媒又はHFO−1123を含む混合冷媒等を使用することができる。
ところで、図4及び図5の例では、外壁部83の全体が外傾斜角度θをなすように構成されているが、外壁部83の内径側の側面(コイル72との接触面)のみが外傾斜角度θをなすように構成してもよい。すなわち、外壁部83の断面が、例えばテーパ状となるようにしてもよい。また、外壁部83の内径側の側面は、外径側に反った曲面であってもよい。上記各構成を採っても、コイル72を構成する導線とインシュレータ80との接触を防止することができる。
また、外壁部83の内径側の側面であり、かつコイル72を構成する導線と衝突する一部分のみが外傾斜角度θをなすように構成してもよい。すなわち、例えば、外壁部83の先端部とコイル72との接触部とが異なる傾斜角度をなしていてもよく、また、外壁部83の内径側及び外径側の側面が曲面となっていてもよい。このようにしても、導線とインシュレータ80との衝突を防止することができる。ただし、外壁部83の厚さは、巻線時の張力に耐えうる強度と、成型時の離型性及び焼け等を考慮した上で設定する必要がある。
[実施の形態2]
続いて、図6及び図7に基づき、本実施の形態2の回転電動機について説明する。図6及び図7は、それぞれ、本実施の形態2に係る圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線前及び巻線後の状態を模式的に示す縦断面図である。実施の形態1と同一の構成部材については同一の符号を用いて説明は省略する。
本実施の形態2のインシュレータ180は、コイル72を構成する導線が巻線される巻線部181と、巻線部181の内径側に設けられ、巻線前において、軸方向に対し外径側へ予め設定された内傾斜角度θだけ傾斜した内壁部182と、巻線部181の外径側に設けられ、径方向に直交する平面Sに対して外傾斜角度θだけ傾斜している外壁部83と、を有している。内壁部182の内面は、コア71側に位置する内内下縁部182aと、先端に位置する内内先端部182bと、を有している。
内壁部182の内傾斜角度θは、回転子61との接触を回避可能とする回避角度θdを下限値とし、かつ、上記式1で求まる基準傾斜角度θMAXを上限値とした設定(θd≦θ≦θMAX)とすればよい。なお、内傾斜角度θが、基準傾斜角度θMAXを下限値として設定された場合(θ>θMAX)には、内壁部182が、その近傍に巻線される導線の回転軌道上に飛び出した状態となるため、導線とインシュレータ180との衝突を回避することができない。
また、回転子61との接触を回避可能とする回避角度θdは、巻線の前の内壁部182の内内下縁部182aと内内先端部182bとの径方向の距離である内壁内径傾斜量Diが、回転子61と内内下縁部182aとの距離(回転子61との最短距離)Dmin以上(Dmin≦Di)となるように設定すればよい。このように設定すれば、巻線後における回転子61と内内先端部182bとの径方向の距離が0以上となるため、内壁部182が内径側に飛び出すことを防止し、回転子61と内壁部182との接触を回避することができる。
上記のように、本実施の形態2におけるインシュレータ180は、巻線の前において、内壁部182が外径方向に予め内傾斜角度θだけ傾斜しており、外壁部83が外径方向に外傾斜角度θだけ傾斜している。このため、内壁部182及び外壁部83と、これらの近傍に巻線される導線との接触を回避することができる。つまり、図7に示すように、軸方向に直交する平面Tと内壁部182の外径側の側面及び外壁部83の内径側の側面とのなす角度が90度以下となる。また、インシュレータ180は、内壁内径傾斜量Diが回転子61と内内下縁部182aとの距離Dmin以上となるように構成されているため、回転子61と内壁部182との接触を回避することができる。
したがって、本実施の形態2における回転電動機及び圧縮機によれば、より高精度な整列巻を実現することができるため、モータ効率の向上を図ることができる。また、導線と内壁部182及び外壁部83が接触しないことから、巻線速度の高速化による生産性の向上を図ることができる。そして、導線の絶縁被膜の製造劣化を抑制することができるため、回転子61と内壁部182との接触を回避できるという効果と相俟って、信頼性の向上を図ることができる。
ところで、図6及び図7の例では、内壁部182の全体が内傾斜角度θをなすという構成を採っているが、内壁部182の外径側の側面の傾斜と、内壁部182の内径側の側面の傾斜とを個別に設定するようにしてもよい。すなわち、内壁部182の内径側の側面の傾斜角度は、巻線後に、内内先端部182bが回転子61と接触しないように設定すればよい。また、内壁部182の外径側の側面の傾斜角度は、θ <θの範囲内で、巻線時の導線との接触を回避できるように設定すればよい。
また、内壁部182の外径側の側面であり、かつコイル72を構成する導線と衝突する一部分のみが内傾斜角度θをなすように構成してもよい。すなわち、例えば、内壁部182の先端部とコイル72との接触部とが異なる傾斜角度をなしていてもよく、また、内壁部182の内径側及び外径側の側面が曲面であってもよい。このようにしても、導線とインシュレータ80との衝突を防止することができ、かつ回転子61と内壁部182との接触を回避することができる。ただし、上記のように構成する場合、内壁部182の厚みは、巻線時の張力に耐えうる強度と、成型時の離型性及び焼け等を考慮した上で設定する必要がある。
[実施の形態3]
続いて、図8及び図9に基づき、本実施の形態3の回転電動機について説明する。図8及び図9は、それぞれ、本実施の形態3に係る圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線前及び巻線後の状態を模式的に示す縦断面図である。実施の形態1及び2と同一の構成部材については同一の符号を用いて説明は省略する。
本実施の形態3のインシュレータ280は、導線が巻線される巻線部281と、巻線部281の内径側に設けられ、巻線前において、軸方向に対し外径側へ内傾斜角度θだけ傾斜した内壁部182と、巻線部281の外径側に設けられ、径方向に直交する平面Sに対して外傾斜角度θだけ傾斜している外壁部83と、を有している。なお、内壁部182の内傾斜角度θ及び外壁部83の外傾斜角度θの設定については、上述した実施の形態1及び2と同様である。
また、本実施の形態3では、巻線部281の厚みが、内径側に向けて厚くなるように構成されている。すなわち、巻線部281の軸方向の巻線面281aは、軸方向に直交する平面Tに対し、予め設定された巻線面傾斜角度θtをなしている。本実施の形態3では、巻線時における張力の径方向への分力を発生させないために、巻線面傾斜角度θtが基準傾斜角度θMAXと等しくなるように設定されている(θt=θMAX)。
上記のように、本実施の形態3におけるインシュレータ280は、巻線の前において、内壁部182が外径方向に内傾斜角度θだけ傾斜しており、外壁部83が外径方向に外傾斜角度θだけ傾斜しているため、内壁部182及び外壁部83と、これらの近傍に巻線される導線との接触を回避することができる。また、インシュレータ280は、内壁内径傾斜量Diが回転子61と内内下縁部182aとの距離Dmin以上となるように構成されているため、回転子61と内壁部182との接触も回避することができる。
本実施の形態3では、巻線部281の軸方向の巻線面281aが、軸方向に直角な平面Tに対して巻線面傾斜角度θtをなしている。このため、図9に示すように、巻線後においては、巻線面281aが、軸方向に直交する平面Tに平行になるように構成することができる。すなわち、巻線時のコア71の収縮に追従して巻線部281が傾斜することにより、巻線後には、巻線面傾斜角度θtが相殺され、巻線面281aが平面Tと平行な状態となる。ところで、巻線時における巻締りの量は、コイル72の一層目を巻線した時点で安定し、二層目以降を巻線する際にはほぼ変化しない。つまり、一層目を巻線した時点で、巻線面281aが平面Tとほぼ平行な状態となる。したがって、本実施の形態3の回転電動機によれば、巻線面281aが平面Tとほぼ平行となった状態で、二層目以降を巻線することができるため、巻線時の張力の分力が径方向に発生することを防止することができ、巻線が滑って巻崩れが生じるという事態を防ぐことができる。
以上から、本実施の形態3における回転電動機及び圧縮機によれば、より高精度な整列巻を実現することができるため、モータ効率の向上を図ることができる。また、導線と内壁部182及び外壁部83が接触しないことから、巻線速度の高速化による生産性の向上を図ることができる。そして、導線の絶縁被膜の製造劣化を抑制することができ、回転子61との接触も回避することができため、信頼性の向上を図ることができる。なお、積層鋼板からなるコア71の積厚は、巻線後に、全ての積層間隙間δの分だけ収縮するとは限らず、また、コア71の外径側が収縮することも想定される。よって、巻線面傾斜角度θtは、基準傾斜角度θMAXよりも予め設定された一定角度だけ小さくなるように設定してもよい。
[実施の形態4]
続いて、図10及び図11に基づき、本実施の形態4の回転電動機について説明する。図10及び図11は、それぞれ、本実施の形態4に係る圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線前及び巻線後の状態を模式的に示す縦断面図である。本実施の形態4の回転電動機は、インシュレータと巻線時における導線との衝突幅が導線の線径の半分以下である、という整列巻の必要条件を満たすように構成した点に特徴がある。実施の形態1〜3と同一の構成部材については同一の符号を用いて説明は省略する。
本実施の形態4のインシュレータ380は、導線が巻線される巻線部381と、巻線部381の内径側に設けられた内壁部82と、巻線部381の外径側に設けられ、径方向に直交する平面Sに対して予め設定された外傾斜角度θだけ傾斜している外壁部383と、を有している。外壁部83の内面は、コア71側に位置する外内下縁部383aと、先端に位置する外内先端部383bと、を有している。巻線の後のコア71は、巻線時の巻締りの張力の影響により、内径側に向かうにつれて積厚が減少し、軸方向に直交する平面Tに対して傾斜角度θをなしている。
外傾斜角度θは、コア71の積厚及び積層枚数と、固定子の外径及び内径とをもとに算出される基準傾斜角度θMAX(θo<θMAX)未満となり、かつ、巻線後の外壁部383の外内下縁部383aと外内先端部383bとの径方向の距離である外壁内径傾斜量Doは、導線の半径以下となるように設定されている。
ここで、外壁部383の内径側の側面(コイル72との接触面)の高さをLとすると、外壁内径傾斜量Doは、Lo×sin(θ−θo)と表すことができる。すなわち、本実施の形態4では、導線の半径をφm/2としたとき、「Lo×sin(θ−θo)≦φm/2」との関係が成り立つように外傾斜角度θを設定することで、外壁内径傾斜量Doを導線の半径以下とすることができる。したがって、インシュレータと巻線時の巻線との衝突幅を、導線の線径の半分以下に抑えることができるため、巻線性の向上を図ると共に、導線の絶縁被膜の信頼性を確保することができる。
[実施の形態5]
続いて、図12及び図13に基づき、本実施の形態5の回転電動機について説明する。図12及び図13は、それぞれ、本実施の形態5に係る圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線前の状態及び巻線後の状態を模式的に示す縦断面図である。実施の形態1〜4と同一の構成部材については同一の符号を用いて説明は省略する。
本実施の形態5のインシュレータ480は、導線が巻線される巻線部481と、巻線部381の内径側に設けられ、巻線前において、軸方向に対し外径側へ予め設定された内傾斜角度θだけ傾斜した内壁部482と、巻線部481の外径側に設けられた外壁部83と、を有している。内壁部482の外面は、コア71側に位置する内外下縁部482aと、先端に位置する内外先端部482bと、を有している。巻線の後のコア71は、巻線時の巻締りの張力の影響により、内径側に向かうにつれて積厚が減少し、軸方向に直交する平面Tに対して傾斜角度θをなしている。
内傾斜角度θは、コア71の積厚及び積層枚数と、固定子の外径及び内径とをもとに算出される基準傾斜角度θMAXより大きくなり(θ>θMAX)、かつ、巻線後の内壁部482の内外下縁部482aと内外先端部482bとの径方向の距離である内壁外径傾斜量Dioは、導線の半径以下となるように設定されている。
ここで、内壁部482の外径側の側面(コイル72との接触面)の高さをLとすると、内壁外径傾斜量Dioは、L×sin(θ−θ)と表すことができる。すなわち、実施の形態5では、「L×sin(θ−θ)≦φm/2」との関係が成立するように内傾斜角度θを設定することで、内壁外径傾斜量Dioを導線の半径以下とすることができる。したがって、インシュレータと巻線時の巻線との衝突幅を、導線の線径の半分以下に抑えることができるため、巻線性の向上を図ると共に、導線の絶縁被膜の信頼性を確保することができる。
(実施の形態1〜5の効果)
ここで、図14〜図17を参照して、上記実施の形態1〜5における回転電動機及び圧縮機によって得られる効果を更に詳細に説明する。図14及び図15は、それぞれ、従来の圧縮機が内包する固定子の構造のうち、巻線前及び巻線後の状態を模式的に示す縦断面図である。図16は、図15の回転子の内壁部及び外壁部に関する課題を説明するための縦断面図である。図17は、図15の回転子の巻線部に関する課題を説明するための縦断面図である。
まず、巻締りについて説明する。積層鋼板からなるコア71は、複数枚の電磁鋼板が積層されて構成されているため、各電磁鋼板間には若干の積層間隙間δが生じる。巻線時には、導線にかかる張力が、コア71を軸方向に圧縮する外力として働くことから、積層間隙間δが狭まるため、コア71の総隙間量を上限として、コア71に収縮が起こる。この収縮が巻締りである。また、コイル72は、コア71のティース部71bにのみ施されることから、バックヨーク部71aからティース部71bの先端にかけて巻締り量が大きくなるため、コア71は、内径方向に傾斜した形状となる。なお、上述した通り、巻締りには、一層目を巻線した時点で巻締り量が安定し、二層目以降はほぼ変化しないという特徴がある。
コア71の巻締りを抑制する方法としては、コア71を構成する電磁鋼板に数点の丸形又はV字形のカシメ部を設け、積層時にプレス等で圧力をかけてかしめることで、径方向及び軸方向の双方向に固定する方法が知られている。しかし、かかる方法によっても、圧力解放後のスプリングバックのため、巻締りを0とすることは困難である。また、カシメ部の圧入代又は数を増やすことによりカシメ力を向上させて、スプリングバックを抑制し、積層間隙間を低減させる方法も知られているが、カシメ部の圧入代又は数を増やした場合には、回転電動機の駆動中に積層鋼板内に発生する軸方向の渦電流を増大し、モータ効率が低下してしまうという課題が生じる。したがって、巻締りの影響を軽減させる上記実施の形態1〜5のような回転電動機が望まれていた。
ところで、インシュレータ980の外壁部983は、巻線時の回転軌道Rに対し平行となることが好ましい。よって、従来は、図14に示すように、巻線前の状態において、外壁部983が回転軌道Rに平行となるようにインシュレータ980が形成されている。しかしながら、巻線工程においては、上記のように巻締りが生じ、コア71の収縮量は、外径側よりも内径側の方が大きくなる。このため、コア71の一端及び他端に巻枠として設置されるインシュレータ980の姿勢も追従して径方向に傾斜する。すなわち、図15に示すように、軸方向に直交する平面Tに対するコア71の軸方向の端面の傾斜角度θの分だけ、巻線部981、内壁部982、及び外壁部983も傾斜する。
したがって、従来の構成では、巻線中において、コイル72を構成する導線72aが外壁部983の近傍を通る際(図16参照)、導線72aがインシュレータ980に高速で衝突するため、巻線の動きを制御することができず、整列巻を行うことが出来なくなる。また、導線72aと外壁部983との衝突により、導線72aの絶縁被膜を損傷することになることから、生産性、信頼性の両面での課題がある。さらに、従来の構成では、内壁部982が、固定子70の内径以上に飛び出して回転子61と接触する。また、図17に示すように、コアの巻締りに追従して巻線部981が傾斜するため、巻線時の軸方向への張力TSと、巻線が滑り落ちる方向への分力TSdが発生する。このため、巻線された導線72aが、分力TSdの方向に滑り、巻崩れを起こしてしまう。
この点、上記各実施の形態における回転電動機及び圧縮機によれば、複数のインシュレータ80、180、280、380、及び480が、巻線前において、軸方向に対し外径側へ予め設定された外傾斜角度θだけ傾斜した外壁部を有することから、インシュレータ80、180、280、380、及び480が巻締りによるコア71の積厚変化に追従して内径側に傾斜しても、外壁部83及び383は、外傾斜角度θの分だけ外径側に傾くため、巻締りに起因して外壁部が内径側に傾斜することを抑制することができ、コイル72を構成する導線72aの損傷等を防ぐことができる。
なお、上述した各実施形態は、回転電動機及び圧縮機における好適な具体例であり、本発明の技術的範囲は、これらの態様に限定されるものではない。例えば、上記各実施の形態では、基準傾斜角度θMAXを基準として、外傾斜角度θ及び内傾斜角度θを設定しているが、これに限定されず、基準傾斜角度θMAXから所定の閾値(積層間隙間δの収縮量等をもとに決定した閾値)を加算又は減算した値を基準として、外傾斜角度θ及び内傾斜角度θを設定するようにしてもよい。
10 圧縮機、20 密閉容器、21 主軸、21a 給油通路、22 油ポンプ、22a 潤滑油、23 リード線、24 密封端子、30 吸入管、40 吐出管、50 圧縮機構部、51 固定スクロール、51a 固定渦巻体、52 揺動スクロール、52a 揺動渦巻体、60 回転電動機、61 回転子、61a ボス、61b 磁石挿入孔、61c 永久磁石、61d 端板、61e バランスウエイト、61f リベット、70 固定子、71 コア、71a バックヨーク部、71b ティース部、72 コイル、72a 導線、73 コイル、80、180、280、380、480、980 インシュレータ、81、181、281、381、481、981 巻線部、82、182、482、982 内壁部、83、383、983 外壁部、182a 内内下縁部、182b 内内先端部、281a 巻線面、383a 外内下縁部、383b 外内先端部、482a 内外下縁部、482b 内外先端部、Di 内壁内径傾斜量、Dio 内壁外径傾斜量、Dmin 距離、Do 外壁内径傾斜量、R 回転軌道、S 平面、T 平面、TS 張力、TSd 分力、δ 積層間隙間、θ 傾斜角度、θMAX 基準傾斜角度、θd 回避角度、θi 内傾斜角度、θo 外傾斜角度、θt 巻線面傾斜角度。

Claims (14)

  1. 主軸と、
    前記主軸が挿入される回転子と、
    前記回転子の外周側に円環状に設けられた固定子と、を有し、
    前記固定子は、
    複数の電磁鋼板が積層されて形成されたコアと、
    前記コアの軸方向における一端及び他端にそれぞれ設けられたインシュレータと、
    導線が一端の前記インシュレータと他端の前記インシュレータとの間に前記コアを介して巻線されて形成されたコイルと、を有し、
    前記各インシュレータは、
    前記導線が径方向に巻線される巻線部と、
    前記巻線部の外径側に設けられ、前記巻線される前の状態において、内面が、軸方向に対し外径側へ設定された外傾斜角度だけ傾斜した外壁部と、を有し、
    前記巻線された後の前記コアは、前記巻線される前よりも内径側に向かうにつれて積厚が減少しており、軸方向に直交する平面に対して傾斜角度をなしており、
    前記外傾斜角度は、前記傾斜角度以上である、回転電動機。
  2. 前記傾斜角度は、前記コアの積厚及び積層枚数と、前記固定子の外径及び内径とをもとに算出される基準傾斜角度である請求項に記載の回転電動機。
  3. 主軸と、
    前記主軸が挿入される回転子と、
    前記回転子の外周側に円環状に設けられた固定子と、を有し、
    前記固定子は、
    複数の電磁鋼板が積層されて形成されたコアと、
    前記コアの軸方向における一端及び他端にそれぞれ設けられたインシュレータと、
    導線が一端の前記インシュレータと他端の前記インシュレータとの間に前記コアを介して巻線されて形成されたコイルと、を有し、
    前記各インシュレータは、
    前記導線が径方向に巻線される巻線部と、
    前記巻線部の外径側に設けられ、前記巻線される前の状態において、内面が、軸方向に対し外径側へ設定された外傾斜角度だけ傾斜した外壁部と、を有し、
    前記外傾斜角度は、前記コアの積厚及び積層枚数と、前記固定子の外径及び内径とをもとに算出される基準傾斜角度未満であり、
    前記外壁部の内面は、前記コア側に位置する外内下縁部と、先端に位置する外内先端部と、を有し、
    前記巻線された後の前記外内下縁部と前記外内先端部との径方向の距離である外壁傾斜量は、前記導線の半径以下である、回転電動機。
  4. 主軸と、
    前記主軸が挿入される回転子と、
    前記回転子の外周側に円環状に設けられた固定子と、を有し、
    前記固定子は、
    複数の電磁鋼板が積層されて形成されたコアと、
    前記コアの軸方向における一端及び他端にそれぞれ設けられたインシュレータと、
    導線が一端の前記インシュレータと他端の前記インシュレータとの間に前記コアを介して巻線されて形成されたコイルと、を有し、
    前記各インシュレータは、
    前記導線が径方向に巻線される巻線部と、
    前記巻線部の外径側に設けられ、前記巻線される前の状態において、内面が、軸方向に対し外径側へ設定された外傾斜角度だけ傾斜した外壁部と、を有し、
    複数の前記インシュレータは、前記巻線部の内径側に設けられ、前記巻線される前の状態において、外面が、軸方向に対し外径側へ設定された内傾斜角度だけ傾斜した内壁部をさらに有する
    回転電動機。
  5. 複数の前記インシュレータは、前記巻線部の内径側に設けられ、前記巻線される前の状態において、外面が、軸方向に対し外径側へ設定された内傾斜角度だけ傾斜した内壁部をさらに有する請求項1〜の何れか一項に記載の回転電動機。
  6. 前記内傾斜角度は、前記コアの積厚及び積層枚数と、前記固定子の外径及び内径とをもとに算出される基準傾斜角度以下である請求項4又は5に記載の回転電動機。
  7. 前記内壁部の内面は、前記コア側に位置する内内下縁部と、先端に位置する内内先端部と、を有し、
    前記巻線される前の前記内内下縁部と前記内内先端部との径方向の距離である内壁内径傾斜量は、前記回転子と前記内内下縁部との距離以上である請求項に記載の回転電動機。
  8. 前記内傾斜角度は、前記コアの積厚及び積層枚数と、前記固定子の外径及び内径とをもとに算出される基準傾斜角度より大きく、
    前記内壁部の外面は、前記コア側に位置する内外下縁部と、先端に位置する内外先端部と、を有し、
    前記巻線された後の前記内外下縁部と内外先端部との径方向の距離である内壁外径傾斜量は、前記導線の半径以下である請求項4又は5に記載の回転電動機。
  9. 前記内壁部は、全体が前記内傾斜角度を有している請求項4〜8の何れか一項に記載の回転電動機。
  10. 前記外壁部は、全体が前記外傾斜角度を有している請求項1〜の何れか一項に記載の回転電動機。
  11. 前記巻線部の軸方向の巻線面は、軸方向に直交する平面に対し予め設定された巻線面傾斜角度をなしている請求項1〜10の何れか一項に記載の回転電動機。
  12. 前記巻線面傾斜角度は、前記コアの積厚及び積層枚数と、前記固定子の外径及び内径とをもとに算出される基準傾斜角度と等しい請求項11に記載の回転電動機。
  13. 外殻を構成する密閉容器と、
    前記密閉容器内に配置され、流体を圧縮する圧縮機構部と、
    前記密閉容器内に配置され、前記主軸を回転駆動させて前記圧縮機構部を駆動する回転電動機と、を有し、
    前記回転電動機として、請求項1〜12の何れか一項に記載の回転電動機を実装した圧縮機。
  14. HFO−1123からなる単一冷媒又はHFO−1123を含む混合冷媒を使用する請求項13に記載の圧縮機。
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