JP6359554B2 - フッ素化キトサン誘導体 - Google Patents

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Description

本出願は、2012年12月12日出願の欧州特許出願第121967442号に対する優先権を主張するものであり、この出願の全内容は、あらゆる目的のために出典明示により本明細書に援用される。
本発明は、フルオロポリエーテル鎖で修飾された多糖誘導体、それらの製造方法及びそれらの使用に関する。
キトサンは、ポリ−[1−4]−β−D−グルコサミンについて一般に用いられる名称である。キトサンは、商業的に入手可能であり、ポリ−[1−4]−β−N−アセチル−D−グルコサミンであるキチンから化学的に誘導される。キチンは、セルロースに次いで2番目に豊富な多糖であり、自然界において、例えば、菌類の細胞壁、昆虫の外骨格に及び、特に、甲殻類の外骨格に幅広く見出される。
キトサンは、キチンの脱アセチル化により製造される。脱アセチル化度は変化し得るが、一般に少なくとも60%である。商業的に入手可能なキトサンは、60〜100%、典型的には75〜95%の脱アセチル化度を有する。
本明細書の範囲内で、用語「キトサン」及び「ポリ−[1−4]−β−D−グルコサミン」は、同じ意味で用いられてもよく、少なくとも60%の脱アセチル化度を有するポリ−[1−4]−β−D−グルコサミンを意味する。完全に脱アセチル化されたキトサンは、式(I):
Figure 0006359554
の繰り返し単位を含有する。
一般の慣行によれば、アミノ−NH基を有する炭素原子は「C−2位」として示されるのに対して、式(I)中の−CHOH基の第一級炭素原子は「C−6位」として示される。隣接繰り返し単位間の結合は、表記法[1−4]により示されるようにC−1位及びC−4位の炭素原子を含む。C−1位の−OH基の配向(アクシャル又はエカトリアル)に応じて、グルコサミン単位は、α−D−グルコサミン又はβ−D−グルコサミンと定義される。本発明は両立体配置を包含するが、式(I)での及び後続の式での簡潔さのために、本単位はβ−D−グルコサミン単位として表現される。
キトサンは、医学的及び薬学的用途において、生物活性、生体適合性及び生分解性材料として頻繁に用いられる。更に、キトサンは、高い引張強度を備えたフィルム及び繊維を形成する。キトサンフィルム及びコーティングは、また、水蒸気透過性を同時に維持しながら、化学及び生物試薬の透過に対する顕著なバリア特性を備える。
キトサン及びその誘導体の幾つかへの現在の大きな関心は、容易に理解される。
キトサンの2〜3のフッ素含有誘導体しかこれまで開示されていない。
仏国特許第2640627号(COMMISARIAT A L’ENERGIE ATOMIQUE)1990年6月22日は、C−2位の−NH基が−NH)F()形態にあり、末端グルコ−又はガラクトピラノシル単位がC−1位にC−F結合を有するオリゴ糖類又は単糖類を生成するためのキトサン又はポリガラクトサミンと無水HFとの反応を開示する。
米国特許第6264929号(WELLA AKTIENGESELLSHAFT)2001年7月24日は、式:A−(CH−(CF−(CH−B(式中、x及びzは独立して、0〜5の数であってもよく、yは1〜21の数であり、Aは酸基であり、Bは、フッ素原子(そのときz=0)又は酸基のどちらかである)のフッ酸とともに塩基性基を有するポリマー(例えば、キトサン)の中和により得られる生成物を含む毛髪のトリートメント用の組成物を開示する。
国際公開第2008/141452号(RIVAL S.E.C.)2008年11月27日は、キトサンを、少なくとも3個のフッ素原子を有するフルオロアルキルカルボン酸又はフルオロアルキルスルホン酸と反応させる工程を含む有機可溶性キトサン塩の製造方法を開示する。好適な酸の注目に値する例は、トリフルオロ酢酸又はトリフルオロメタンスルホン酸である。可溶性キトサン塩は、キトサン骨格の更なる変換のための中間体として使用され得る。例は、t−ブチルジフェニルシリルトリフルオロアセテートを使用するC−6位上の−OH基のシリル化である。
米国特許出願公開第20030199687号(MANSSUR YALPANI)2003年10月23日は、イメージングプローブ、診断法及び造影剤として有用なフッ素化バイオポリマーを開示している。[1−4]−D−グルコサミン繰り返し単位を含むバイオポリマーが開示されるが、C−2位に−NH(フルオロポリエーテル)側鎖を有する[1−4]−D−グルコサミン単位を含むポリマーは、明確に記載されていない。前記化合物の製造も開示されていない。
C−2位の窒素原子に結合したフルオロポリエーテル鎖を含有するキトサン誘導体が製造することができ、そして多数の用途においてそれらを有用なものにする独特の特性を備えていることが今見出された。
本発明の目的は、本明細書で以下、「グルコサミン誘導体[A]」と言われ、D−グルコサミン繰り返し単位を含み、かつ、D−グルコサミン繰り返し単位の少なくとも1つのC−2位の窒素原子に結合したフルオロポリエーテル鎖を含むポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体である。好ましい態様において、グルコサミン繰り返し単位は、β−D−グルコサミン単位である。
グルコサミン誘導体[A]は、それが式(Ia):
Figure 0006359554
(式中、Rは、−H又はC〜C20アルキル基であり、任意選択的に環状又は芳香族部分を含み、任意選択的にアルキル鎖中にヘテロ原子を含み、及び/又は任意選択的に官能基を含み、好ましくは、Rは−Hである)の繰り返し単位と;
少なくとも0.1モル%、多くとも25モル%の式(II):
Figure 0006359554
(式中、表現FPEはフルオロポリエーテル鎖を示し;Rは式(Ia)において定義された通りであり;Lは、フルオロポリエーテル鎖とD−グルコサミン単位中のC−2位の窒素原子との間の連結基を示し、Tは末端基を示す)
の繰り返し単位とを含むという事実により特徴付けられる。
本発明の目的のために、用語「フルオロポリエーテル鎖」及び「FPE」は、少なくとも1つのカテナリー状のエーテル結合と少なくとも1つのフルオロカーボン部分とを有する繰り返し単位を含み、好ましくはそれらからなる、完全に又は部分的にフッ素化されたポリオキシルアキレン鎖を含むポリマー鎖を同定する。典型的には、フルオロポリエーテル鎖は、
(i)−CFXO−(式中、Xは−F又は−CFである);
(ii)−CFCFXO−(式中、Xは−F又は−CFである);
(iii)−CFCFCFO−;
(iv)−CFCFCFCFO−;
(vi)−(CF−CFZ−O−(式中、kは0〜3の整数であり、Zは、一般式−ORの基であり、Rは、0〜10の多数の繰り返し単位を含むフルオロポリオキシアルキレン鎖であって、前記繰り返し単位が、Xのそれぞれが独立して−F又は−CFである状態で、下記:−CFXO−、−CFCFXO−、−CFCFCFO−、−CFCFCFCFO−の中から選択されるフルオロポリオキシアルキレン鎖であり、Tは、C〜Cパーフルオロアルキル基、及びそれらの混合物である)
からなる群から選択される一又は複数のランダムに分布する繰り返し単位を含む。
本発明のポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体のためのフルオロポリエーテル鎖の注目に値する例は、
− −(CFO)−(CFCFO)−(CF−(CF−CFO)(式中、a、b及びcは100まで、好ましくは50までの整数であり、dは出現ごとに独立して、1又は2に等しい整数であり、a≧0、b≧0、c≧0及びa+b>0であり;好ましくは、a及びbのそれぞれは>0であり、b/aは0.1〜10の間に含まれる);
− −(CO)−(CFCFO)−(CFXO)−(式中、Xは、出現ごとに、−F及びCFの中で独立して選択され;b、e及びgは100までの整数であり、e>0、b≧0、g≧0であり;好ましくは、b及びg>0、e/bは0.2〜5.0の間に含まれ、(e+b)/gは5〜50の間に含まれる);
− −(CO)−(CFXO)−(式中、Xは、出現ごとに、−F及びCFの中から独立して選択され;e及びgは100までの整数あり、e>0、g≧0であり、好ましくはg>0、e/gは5〜50の間に含まれる)
からなる群から選択される単位を含むものである。
好ましくは、繰り返し単位は、−CFO−及びCFCFO−単位から選択される。より好ましくは、繰り返し単位は、−CFO−及びCFCFO−単位であり、ポリマー鎖中のそれらのモル比b/aは、好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.5〜5の範囲である。
フルオロポリエーテル鎖は、少なくとも200g/モル、好ましくは少なくとも300g/モル、より好ましくは少なくとも500g/モルの数平均分子量(M)を有してもよい。分子量(M)は、典型的には、15000g/モルを超えず、好ましくは、それは10000g/モルを超えない。フルオロポリエーテル鎖は、典型的には、少なくとも1000g/モル、多くとも4000g/モルの数平均分子量(M)を有する。
各フルオロポリエーテル鎖は、連結基Lを介してC−2位の窒素原子に結合する。連結基Lの種類は限定されない。好適な連結基Lは、例えば、−C(O)−、−CH−、=NCH−から選択される。連結基Lは、典型的には、−C(O)−連結基であり、フルオロポリエーテル鎖は、アミド結合を介してC−2位の炭素原子に結合する。
式(II)中、Tはフルオロポリエーテル末端基を表す。基Tは、−R’、−COOR’’、−NCO、−COR’’’(ここで、−R’はC〜Cフルオロアルキル、好ましくはC〜Cパーフルオロアルキルであり;−R’’は、−R’及びC(O)R’から選択され;−R’’’は、−H、−F、−Cl、−Br、及びR’から選択される)からなる群から選択されてもよい。
末端基Tは、また、C−2位の窒素原子を介してフルオロポリエーテル鎖に結合したポリ−[1−4]−D−グルコサミン鎖であってもよい。すなわち、各フルオロポリエーテル鎖は、C−2位の窒素原子を介して一又は二以上のD−グルコサミン繰り返し単位に結合してもよい。
フルオロポリエーテル鎖が二以上のD−グルコサミン繰り返し単位に結合する場合、前記単位は、同じポリマー鎖中にあっても、異なるポリマー鎖中にあってもよい。典型的に、二以上のD−グルコサミン繰り返し単位に結合する場合、フルオロポリエーテル鎖は、異なるポリマー鎖中の単位に結合し、架橋網状構造を提供する。
用語「架橋(cross−link)」は、1つのポリマー鎖を別のポリマー鎖と架橋する共有化学結合を意味するために本明細書では用いられ、用語「架橋する(cross−linking)」は、架橋により二以上のポリマー分子を化学的に結びつけるプロセスを意味するために本明細書では用いられる。
フルオロポリエーテル鎖は、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体中の少なくとも一つのD−グルコサミン繰り返し単位のC−2位の窒素原子に結合する。典型的に、フルオロポリエーテル鎖は、少なくとも0.1モル%のD−グルコサミン繰り返し単位のC−2位の窒素原子に結合する。特に明記しない限り、モル百分率(モル%)は、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体中のD−グルコサミン単位の総モル数に言及する。
言い換えれば、グルコサミン誘導体[A]は、少なくとも0.1モル%の上に定義される式(II)の繰り返し単位を含む。グルコサミン誘導体[A]は、少なくとも0.1モル%、好ましくは少なくとも0.2モル%、より好ましくは少なくとも0.5モル%、更により好ましくは少なくとも1モル%の式(II)の繰り返し単位を含む。
典型的に、フルオロポリエーテル鎖は、多くとも25モル%、好ましくは多くとも20モル%、より好ましくは多くとも15モル%、更により好ましくは多くとも12モル%のD−グルコサミン繰り返し単位のC−2位の窒素原子に結合する。
グルコサミン誘導体[A]中の式(Ia)の繰り返し単位の量は、典型的に少なくとも40モル%、好ましくは少なくとも50モル%である。有利には式(Ia)において、RはHである。
ポリ−[1−4]−D−グルコサミン骨格の脱アセチル化度により、グルコサミン誘導体[A]は、任意選択的に、C−2位にアセチル化−NHC(O)CH基を含む繰り返し単位を含み得る。従って、グルコサミン誘導体[A]は、式(III):
Figure 0006359554
(式中、Rは式(Ia)において定義された通りである)
の繰り返し単位を含み得る。
典型的に、グルコサミン誘導体[A]中の式(III)の繰り返し単位の量は、多くとも10モル%、好ましくは多くとも5モル%である。式(III)の繰り返し単位は存在しなくてもよい。
本発明の第1実施形態において、本明細書では、以下、グルコサミン誘導体[A−1]と言われるグルコサミン誘導体は、
− 少なくとも0.1モル%で多くとも25モル%の式(II)の繰り返し単位と;
− 多くとも10モル%の式(III)の繰り返し単位と;
− 100モル%を補う量の式(Ia)の繰り返し単位と
を含み、好ましくはそれらからなる。
より好ましくは、グルコサミン誘導体[A−1]は、
− 少なくとも0.5モル%で多くとも12モル%の式(II)の繰り返し単位と;
− 多くとも5モル%の式(III)の繰り返し単位と;
− 100モル%を補う量の式(Ia)の繰り返し単位と
を含み、好ましくはそれらからなる。
本実施形態の好ましい態様において、グルコサミン誘導体[A−1]は、ポリ−[1−4]−β−D−グルコサミン誘導体である。
本実施形態の更に好ましい態様において、グルコサミン誘導体[A−1]は、R=Hである式(Ia)の繰り返し単位を含有する。
この第1実施形態によるグルコサミン誘導体[A−1]は、有機媒体に不溶で、そして約4のpHでの水/酢酸溶液に難溶性の固体であることが見出されてきた。
その制限された溶解性を考慮して、この第1実施形態によるグルコサミン誘導体[A−1]は、特に、保護コーティング、例えば紙コーティング用途に使用するのに好適である。
第2実施形態において、本明細書では、以下、グルコサミン誘導体[A−2]と言われる本発明のグルコサミン誘導体は、C−2位の炭素原子が−NHC(O)CF基に結合するD−グルコサミン繰り返し単位及びC−2位の炭素原子が−NH (CFCOO)基に結合するD−グルコサミン繰り返し単位、すなわち式(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位:
Figure 0006359554
(式中、Rは、式(Ia)において定義された通りである)
を更に含む。
式(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位は、典型的に1:1比である。この比(式(IVa)の繰り返し単位)/(式(IVb)の繰り返し単位)は、0.8:1〜1.2:1の範囲であってもよい。
グルコサミン誘導体[A−2]中の式(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位の総量は、一般に、少なくとも20モル%、好ましくは少なくとも25モル%である。グルコサミン誘導体[A−2]中の式(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位の総量は、一般に、多くとも60モル%、好ましくは多くとも50モル%である。
グルコサミン誘導体[A−2]において、上に定義さる式(II)の繰り返し単位、すなわち、D−グルコサミン繰り返し単位のC−2位の窒素原子に結合したフルオロポリエーテル鎖を含む繰り返し単位の量は、少なくとも0.1モル%、少なくとも0.2モル%でさえある。一般に、グルコサミン誘導体[A−2]中の式(II)の繰り返し単位の量は、多くとも12モル%、多くとも10モル%でさえある。
グルコサミン誘導体[A−2]において、上に定義される式(Ia)の繰り返し単位の量は、典型的に少なくとも15モル%、好ましくは少なくとも20モル%である。グルコサミン誘導体[A−2]中の式(Ia)の繰り返し単位の量は、一般に、多くとも70モル%である。
好ましくは、第2実施形態のグルコサミン誘導体[A−2]は、
− 少なくとも0.1モル%で多くとも12モル%の式(II)の繰り返し単位と;
− 0.8:1〜1.2:1の(IVa):(IVb)比において、少なくとも20モル%の総量の式(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位と;
− 多くとも10モル%の式(III)の繰り返し単位と;
− 100モル%を補う量の式(Ia)の繰り返し単位と
を含み、好ましくはそれらからなる。
より好ましくは、グルコサミン誘導体[A−2]は、
− 少なくとも0.1モル%で多くとも10モル%の式(II)の繰り返し単位と;
− 0.8:1〜1.2:1の(IVa):(IVb)比において、少なくとも20モル%で多くとも50モル%の総量の式(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位と;
− 多くとも5モル%の式(III)の繰り返し単位と;
− 100モル%を補う量の式(Ia)の繰り返し単位と
を含み、好ましくはそれらからなる。
この第2実施形態の好ましい態様において、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体は、ポリ−[1−4]−β−D−グルコサミン誘導体である。
本発明のこの第2実施形態によるグルコサミン誘導体[A−2]は、それらが水性媒体に溶解するので、他の化合物を製造するための出発原料として特に有利であることが見出されてきた。例えば、1500g/モルの数平均分子量を有するフルオロポリエーテル鎖FPEを含む2〜6モル%の式(II)の繰り返し単位と;55〜65モル%のR=Hの式(Ia)の繰り返し単位と;29〜43モル%の総量の0.8:1〜1.2:1比での式(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位とを含むポリ−[1−4]−β−D−グルコサミン誘導体は、約5.8重量%の室温における水への溶解度を有することが見出されてきた。
更に、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体がポリ−[1−4]−β−D−グルコサミンであるグルコサミン誘導体[A−2]で製造されたフィルムは、入射光を偏光させ得、それらをスクリーン及び光学デバイス用のレンズの製造に非常に好適なものにすることが見出されてきた。
第3実施形態において、本明細書では、以下、グルコサミン誘導体[A−3]と言われる本発明のグルコサミン誘導体は、式(V):
Figure 0006359554
(式中、Rは、C〜C20アルキレン基であり、任意選択的にフッ素化され、任意選択的に環状又は芳香族部分を含み、任意選択的にアルキレン鎖中にヘテロ原子を含み、任意選択的に官能基を含み;L’は、アルキレン基RとD−グルコサミン単位中のC−2位の窒素原子との間の連結基を示し、T’は末端基を示す)
の繰り返し単位を更に含む。
アルキレン基Rは、式−(CHn−(式中、nは、4、6、8、10及び12から選択される整数であり、好ましくはn=6、8である)の直鎖状アルキレン基であってもよい。アルキレン基Rは、有利には、芳香族及び脂環式部分を含んでもよい。好適な芳香族及び脂環式基Rの非限定的な例は、下の式R1〜R4:
Figure 0006359554
(式中、星印()は、連結基L’及び末端基T’に結合した炭素原子を示す)
からなる群から選択されるものである。好ましくは、アルキレン基Rは、−(CH6−又はR3から選択される。
連結基L’の種類は限定されない。連結基L’は、典型的には、
−C(O)−又は−C(O)−NH−連結基であり、アルキレン基Rは、アミド又はウレタン結合を介してC−2位の炭素原子に結合する。
式(V)中、T’は末端基を表す。基T’は、−R’、−COOR’’、−NCO、−COR’’’(ここで、−R’は、任意選択的にフッ素化されたC〜Cアルキルであり、−R’’は、−R’、−C(O)R’から選択され、−R’’’は、−H、−F、−Cl、−Br、及びR’から選択される)からなる群から選択されてもよい。好ましくは、基T’は、イソシアネート基−NCOである。
末端基T’は、また、C−2位の窒素原子を介してアルキレン基Rに結合したポリ−[1−4]−D−グルコサミン鎖であってもよい。すなわち、各アルキレン基Rは、C−2位の窒素原子を介して一又は二以上のD−グルコサミン繰り返し単位に結合してもよい。
アルキレン基Rが二以上のD−グルコサミン繰り返し単位に結合する場合、前記単位は、同じポリマー鎖中にあっても、異なるポリマー鎖中にあってもよい。典型的に、二以上のD−グルコサミン繰り返し単位に結合する場合、アルキレン基Rは、異なるポリマー鎖中の単位に結合し、架橋網状構造を提供する。
グルコサミン誘導体[A−3]は、典型的に、少なくとも0.1モル%、好ましくは少なくとも0.2モル%、より好ましくは少なくとも0.5モル%の式(V)の繰り返し単位を含む。典型的に、グルコサミン誘導体[A−3]中の式(V)の繰り返し単位の量は、多くとも20モル%、好ましくは多くとも15モル%、より好ましくは多くとも10モル%である。
典型的な組成物において、グルコサミン誘導体[A−3]は、
− 少なくとも0.1モル%で多くとも12モル%の式(II)の繰り返し単位と;
− 0.8:1〜1.2:1の(IVa):(IVb)比において、少なくとも20モル%で多くとも50モル%の総量の式(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位と;
− 少なくとも0.1モル%で多くとも20モル%の式(V)の繰り返し単位と;
− 多くとも5モル%の式(III)の繰り返し単位と;
− 100モル%を補う量の式(Ia)の繰り返し単位と
を含み、好ましくはそれらからなる。
好ましくは、グルコサミン誘導体[A−3]は、
− 少なくとも0.1モル%で多くとも10モル%の式(II)の繰り返し単位と;
− 0.8:1〜1.2:1の(IVa):(IVb)比において、少なくとも20モル%で多くとも50モル%の総量の式(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位と;
− 少なくとも0.2モル%で多くとも10モル%の式(V)の繰り返し単位と;
− 多くとも5モル%の式(III)の繰り返し単位と;
− 100モル%を補う量のR=Hの式(Ia)の繰り返し単位と
を含み、好ましくはそれらからなる。
本明細書では、以下、グルコサミン誘導体[A−4]と言われる本発明のグルコサミン誘導体の第4実施形態において、式(Ia)〜(IVa)/(IVb)の繰り返し単位のC−6位の全基Rの少なくとも1モル%は、C〜C20アルキルからなる群から選択され、任意選択的に環状又は芳香族部分を含み、任意選択的にアルキル鎖中にヘテロ原子を含み、及び/又は任意選択的に官能基を含む。好ましくは、Rは、C〜C12アルキルからなる群から選択され、任意選択的に環状又は芳香族部分を含み、任意選択的にアルキル鎖中にヘテロ原子を含み、及び/又は任意選択的に官能基を含む。より好ましくは、Rは、官能基を含むC〜C10アルキルからなる群から選択される。好適な官能基は、アルデヒド、ケトン及びカルボキシ官能基からなる群から選択される。この第4実施形態の有利な態様において、基Rは、−C(O)−(CHCHOである。
グルコサミン誘導体[A−3]及び[A−4]は、耐溶剤性コーティングの製造に特に好適であることが見出されてきた。コーティングは、液体組成物からグルコサミン誘導体をキャスティングすることにより簡便に製造され得る。また、グルコサミン誘導体[A−3]及び[A−4]を含むコーティングは、入射光を偏光させ得、それらをスクリーン及び光学デバイス用のレンズの製造に非常に好適なものにする。
本発明の更なる目的は、本発明のポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体の製造方法である。
本方法は、
a)C−2位にアミノ基を有するD−グルコサミン繰り返し単位を含むポリ−[1−4]−D−グルコサミン化合物の液体媒体中の分散を提供する工程と;
b)前記ポリ−[1−4]−D−グルコサミン化合物を、C−2位のアミノ基と反応可能な少なくとも1つの官能基を含むフルオロポリエーテルと反応させる工程と
を含む。
ポリ−[1−4]−D−グルコサミン化合物は、典型的に、少なくとも5000g/モル、好ましくは少なくとも8000g/モル、より好ましくは少なくとも10000g/モルの数平均分子量(M)を有する。
ポリ−[1−4]−D−グルコサミン化合物の数平均分子量は、典型的に、150000g/モルを超えず、好ましくは、それは100000g/モルを超えず、より好ましくは、それは80000g/モルを超えず、更により好ましくは、それは50000g/モルを超えない。ポリ−[1−4]−D−グルコサミン化合物は、好ましくは、少なくとも10000g/モル、多くとも50000g/モルの数平均分子量(M)を有する。
ポリ−[1−4]−D−グルコサミン化合物は、C−2位に残存アセトアミド−NHC(O)CH基を含有してもよい。典型的に、残存アセトアミド基の量は、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン化合物中のすべてのC−2位の25モル%を超えず、好ましくは、それは20モル%を超えず、より好ましくは、それは10モル%を超えず、更により好ましくは、それは5モル%を超えない。
ポリ−[1−4]−D−グルコサミン化合物は、好ましくは、ポリ−[1−4]−β−D−グルコサミンである。
本方法に好適なフルオロポリエーテルは、アミノ基と反応可能な少なくとも1つの官能基を含む。好ましくは、フルオロポリエーテルは、アミノ基と反応して共有結合を生成し得る少なくとも1つの官能基を含む。アミノ基と反応して共有結合を生成し得る官能基の非限定的な例は、カルボキシ基、イソシアネート基、アルデヒド基及びケトン基である。好ましくは、この官能基はカルボキシ基である。本発明の目的のために、表現「カルボキシ基」は、カルボン酸基並びに塩、ハロゲン化物、エステル及び酸無水物のような誘導体を含むことを意図する。
フルオロポリエーテルは、アミノ基と反応可能な少なくとも1つの官能基を含む。フルオロポリエーテルは、アミノ基と反応可能な1つの官能基、2つの官能基、3つの官能基及び任意の数までの官能基を含んでもよい。典型的には、フルオロポリエーテルは、アミノ基と反応可能な10を超える官能基、一般に、5を超える官能基を含まない。
ある実施形態において、フルオロポリエーテルは、アミノ基と反応可能な1つの官能基、好ましくはカルボキシ基を含む。
別の実施形態において、フルオロポリエーテルは、アミノ基と反応可能な2つの官能基、好ましくはカルボキシ基を含む。
少なくとも1つの官能基は、好ましくは末端基である。
アミノ基と反応可能な少なくとも1つの官能基を含む好適なフルオロポリエーテルの非限定的な例は、下式(VI):
Y−O−FPE−Y(VI)
(式中、
FPEは、グルコサミン誘導体[A]について上で定義されるフルオロポリオキシアルキレン鎖を表し、
Yは、−CFXC(O)R、−CFXC(O)ORから選択され、Xは、−F又は−CFであり、Rは、−H及びC〜C10直鎖状又は分岐アルキル基から選択され、
は、Yと同一であるか又は−CF、−CFCl、−CFCFCl、−CCl、−CFBr、−CFCF、−CFH、−CFCFHから選択される)
で表され得る。
典型的に、Y=Yである。
アミノ基と反応可能な官能基を有するフルオロポリエーテルは、例えば、欧州特許出願公開第148482号(ダイキン工業)1985年7月17日から知られている。
アミノ基と反応可能な官能基を有するフルオロポリエーテルは、例えば、Fluorolink(登録商標)L 10/Hとして、Solvay Specialty Polymers Italy SpAからも商業的に入手可能である。
本方法の第1工程では、[1−4]−D−グルコサミン繰り返し単位のC−2位にアミノ基を含むポリ−[1−4]−D−グルコサミンポリマーは、液体媒体中に分散させられる。
用語「分散させられる」はそれにより、ポリ−[1−4]−D−グルコサミンポリマーの懸濁液を意味することを意図する。
液体媒体は典型的に有機液体媒体であり、水が任意選択的に存在してもよい。好ましくは、有機液体媒体は、非プロトン性有機溶媒の群から選択される。好適な非プロトン性有機溶媒の非限定的な例は、トルエン、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン、酢酸メチル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、酢酸エチルのようなエステル、アセトニトリルのようなニトリル、ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドンのようなピロリドンである。
アミノ基と反応可能な少なくとも1つの官能基を有するフルオロポリエーテルは、ポリ−[1−4]−D−グルコサミンの分散系に添加され、反応させられる。
一般に、ポリ−[1−4]−D−グルコサミンの分散系に添加されるアミノ基と反応可能な少なくとも1つの官能基を有するフルオロポリエーテルの量は、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン中のアミノ基の数当たりのフルオロポリエーテル中の官能基の数に基づいて計算される。一般に、添加されるフルオロポリエーテルの量は、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン中のアミノ基の数の少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも30%である数の官能基を含有する。添加されるフルオロポリエーテルの量は、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン中のアミノ基の数の100%超であり得る数の官能基を含有する。しかし、一般に、添加されるフルオロポリエーテルの量は、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン中のアミノ基の数の100%まで、好ましくは80%まで、より好ましくは70%までである数の官能基を含有する。
反応は、一般に、少なくとも50℃、好ましくは少なくとも70℃の温度で実施される。一般に、反応は、200℃を超えない、好ましくは180℃を超えない温度で実施される。
反応時間は、当業者に知られる方法に従ってモニターされ得る反応の経過により調整され得る。一般に、反応時間は、1〜20時間の範囲であってもよい。
反応の終わりに、鎖中の[1−4]−D−グルコサミン繰り返し単位の少なくとも一部のC−2位の窒素原子に結合したフルオロポリエーテル鎖を含むポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体が得られる。
本方法の実施形態において、本方法は、
c)[1−4]−D−グルコサミン繰り返し単位のC−2位のアミノ基の一部を無水トリフルオロ酢酸と反応させる工程
を更に含む。
工程c)は、工程b)の前又は後に実施されてもよい。
有利には、工程c)は、工程b)の前に実施される。工程a)及び工程c)が完了した後に本方法から得られるポリ−[1−4]−D−グルコサミン化合物は、標準的な手順を用いて単離し、本方法の第2の別個の段階でアミノ基と反応可能な少なくとも1つの官能基を含むフルオロポリエーテルと反応され得る。
本明細書では、以下、グルコサミン誘導体[B−1]と明示される工程a)及び工程c)が完了した後に本方法から得られるポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体は、C−2位のアミノ基の一部が無水トリフルオロ酢酸と反応してほぼ1:1比で−NHC(O)CF及び−NH (CFCOO)基を提供しているという事実により特徴付けられる。−NHC(O)CF/−NH (CFCOO)の比は、0.8:1〜1.2:1の範囲であってもよい。
従って、グルコサミン誘導体[B−1]は、上で定義される式(Ia)の繰り返し単位と、任意選択的に式(III)の繰り返し単位と式(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位とを含む。
典型的に、グルコサミン誘導体[B−1]は、
− 0.8:1〜1.2:1の(IVa):(IVb)比において、少なくとも20モル%で多くとも60モル%の総量の式(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位と;
− 多くとも10モル%の式(III)の繰り返し単位と;
− 100モル%を補う量での式(Ia)の繰り返し単位と
を含む。
グルコサミン誘導体[B−1]は水に溶解することが見出されてきた。例えば、25〜45モル%のR=Hの式(Ia)の繰り返し単位と、55〜75モル%の0.8:1〜1.2:1比での式(IVa)及び(IVb)の組み合わせ繰り返し単位と;多くとも5モル%の式(III)の繰り返し単位とを含むポリ−[1−4]−β−D−グルコサミン誘導体は、約15.6重量%の室温での水への溶解度を有することが見出されてきた。
本方法の工程c)が工程b)の前に実施される場合、ポリ−[1−4]−D−グルコサミンと反応させられる無水トリフルオロ酢酸の量は、アミノ基のすべてを基−NHC(O)CF及び−NH (CFCOO)へ転化するために必要とされる量未満である。典型的に、−NHC(O)CF及び−NH (CFCOO)基へ転化されるアミノ基の量は、ポリマー中のアミノ基の総量に関して40%超、好ましくは50%超である。−NHC(O)CF及び−NH (CFCOO)基へ転化されるアミノ基の量は、一般にポリマー中のアミノ基の総量に関して85%未満、好ましくは75%未満である。
工程c)は、典型的に、少なくとも25℃で最高でも100℃の温度で実施される。
従って、好ましい実施形態において、本方法は、
a)C−2位にアミノ基を有するD−グルコサミン繰り返し単位を含むポリ−[1−4]−D−グルコサミンポリマーの液体媒体中の分散を提供する工程と;
c)D−グルコサミン繰り返し単位のC−2位のアミノ基の一部を無水トリフルオロ酢酸と反応させる工程と;
b)工程c)から得られたポリ−[1−4]−D−グルコサミン化合物を、C−2位のアミノ基と反応可能な少なくとも1つの官能基を含むフルオロポリエーテルと反応させる工程と
を含む。
本方法の終わりに、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体は、当該技術分野において知られる方法及び技法に従って単離し、精製され得る。上で定義されるグルコサミン誘導体[A−2]は、典型的に、本方法のこの実施形態の終わりに得られる。
本方法は従って、
d)液体媒体から工程b)後に得られたポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体を分離する工程
という追加の工程を含む。
別の実施形態において、本方法は、
e)D−グルコサミン繰り返し単位のC−2位のアミノ基の一部を、式(VII)Z−R−Z[式中、Rは、グルコサミン誘導体[A−3]について定義される意味を有し、Z及びZはそれぞれ独立して、−COOR’’、−COR’’’、−NCO、−NHC(O)SONa(ここで、R’’及び−R’’’は定義された通りである)からなる群から選択される]の化合物と反応させる工程
を更に含む。
好ましくは、Z及びZは同一であり、−NCO及び−NHC(O)SONaからなる群から選択される。
工程a)、b)、c)及びe)を含む本方法の有利な実施形態において、Z及びZは両方とも−NHC(O)SONaである。この実施形態においては、工程a)、b)及びc)を実施した後に得られたポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体、すなわち、グルコサミン誘導体[A−2]と、Z−R−Zとの間の反応は、水中で、典型的に少なくとも7のpHで簡便に実施され得る。この反応は、一般に、少なくとも50℃、好ましくは少なくとも60℃の温度に温度を上げることにより開始される。本方法のこの工程は、第2段階で、例えば、グルコサミン誘導体[A−2]及びZ−R−Zを含む水性組成物のコーティングを担体上に形成した後に簡便に実施され得る。
典型的に、工程e)は、工程b)後に、好ましくは工程c)及びb)後に実施される。
本方法の任意の段階で、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体は、グルコサミン誘導体[A−5]を得るために式R−Qの化合物と反応させられてもよい。式R−Qの化合物において、Rは、式(Ia)の定義において上で定義された通りであり、Qは、C−6位の−OH基と反応可能な官能基である。好ましくは、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体を式R−Qの化合物と反応させる工程f)は、上で明示される本方法の工程e)の代替手段として実施される。工程f)は、典型的に、少なくとも15℃で最高でも50℃の温度で実施される。
本発明の追加の目的は、本発明の任意の実施形態によるグルコサミン誘導体を含む組成物である。
対象となるのは、グルコサミン誘導体[A−1]、グルコサミン誘導体[A−2]、グルコサミン誘導体[A−3]、グルコサミン誘導体[A−4]及びグルコサミン誘導体[B−1]からなる群から選択される少なくとも1つのグルコサミン誘導体と、液体媒体とを含む組成物である。特に対象となるのは、グルコサミン誘導体[A−1]、グルコサミン誘導体[A−2]、グルコサミン誘導体[A−3]、グルコサミン誘導体[A−4]からなる群から選択される少なくとも1つのグルコサミン誘導体と、液体媒体とを含む組成物である。
液体媒体は、水から又は既に明示されたような有機溶媒の群から選択されてもよい。
本組成物は、上で特定されたグルコサミン誘導体を含むフィルム及びコーティングの製造のために便利に使用され得る。
本発明のグルコサミン誘導体を含むフィルム及びコーティングは、疎水性であり、ポリ−[1−4]−D−グルコサミンポリマーに特有であるバリア特性を備えており、それらは、入射光を偏光させ得る。
本発明の組成物は、防汚特性を提供するために、天然繊維などの繊維の処理のために更に用いられてもよい。
本発明のグルコサミン誘導体、特に本発明による誘導体は、また、界面活性剤としての使用を見出す可能性がある。
本発明のグルコサミン誘導体について明示されたすべての優先性は、本方法に使用されるポリ−[1−4]−D−グルコサミン化合物及びフルオロポリエーテルに並びに本発明のグルコサミン誘導体を含む組成物及び物品に等しく適用されることが理解される。
本発明はこれから、以下の実施例に関連してより詳細に説明されるが、その目的は単に例証的なものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
原材料
キトサン(Sigma Aldrich(登録商標)から商業的に入手可能な中位の分子量のキトサン):M=25167g/モル;脱アセチル化度85%;3.1ミリ当量C2−NH/gキトサン。
[FPEジメチルエステル]:Solvay Specialty Polymers Italy SpAから入手可能な、一般式HCO(O)CCFO(CFCFO)(CFO)CFC(O)OCH、1500g/モルの数平均分子量及びb/a=1.9を有するフルオロポリエーテル。
グルコサミン誘導体[A−1]の合成
丸底ガラス反応器中で、0.5グラムのキトサンを10mlのジメチルアセトアミド中に分散させた。この分散系に、0.93グラム(0.62ミリモル)の[FPEジメチルエステル]を添加し、溶液を130℃に加熱し、10時間激しい攪拌下に130℃に保った。反応時間の終わりに均一な溶液が得られた。この溶液を、10℃での200mlの蒸留水に注いだ。沈澱物が得られ、それを遠心分離により単離した。遠心分離により固体を単離する前に、固体を、エタノール中で、続いて水中で洗浄した。薄茶色の結晶性固体(33モル%の収率)を、3時間60℃及び15mmHgの残圧で乾燥させた。単離されたグルコサミン誘導体[A−1]は、FPE鎖(48%w/w)を含む10モル%の繰り返し単位を含有し、28313g/モルの平均分子量を有した。
FT−IR(Golden gate):結合したFPE鎖の存在を確認した(−NHC(O)CF−FPEの伸縮振動に帰属される1735cm−1のバンド)。
グルコサミン誘導体[B−1]の合成
丸底フラスコ反応器中で、2.0gのキトサン(12.4ミリ当量の−NH)を10mlのトルエン中に懸濁させ、不均一な溶液を65℃に加熱し;次に5mlのトルエン中に溶解させた1.39g(13.2ミリ当量)の無水トリフルオロ酢酸を添加した。懸濁液を、65℃で2.5時間及び室温で8時間攪拌下反応させた。不均一な粗混合物を、PTFE 5μm薄膜フィルターで濾過し、4時間60℃及び減圧下で乾燥させた。淡褐色粉末が得られ(収率94.8モル%)、それは、−NH基を30モル%含有する繰り返し単位(式(I)の繰り返し単位)と;C−2位において57:43比のトリフルオロアセトアミド/トリフルオロ酢酸アンモニウム基の組み合わせを70モル%含有する繰り返し単位とを含有するものとしてキャラクタリゼーションされた。このようにして得られたグルコサミン誘導体[B−1]は、14.57重量%の水溶性、及び25344g/モルの平均分子量(M)を有した。TGA分析は、この化合物が150℃の温度まで安定であることを示した。
FT−IR分析(Golden gate) 1670cm−1、1650cm−1(CFアミド、アンモニウム)。
グルコサミン誘導体[A−2]の合成
64モル%の−NH基を含有する繰り返し単位を含有する、あらかじめ製造された2.52gのグルコサミン誘導体[B−1]を、20mlのDMA/エタノール混合物中の3.72gの[FPEジメチルエステル](2.48ミリモル)からなる安定した懸濁液に添加し、ガラス丸底反応器中60℃8時間900rpmで攪拌した。低沸点溶媒を減圧下60℃で蒸発させた。固体残留物を20mlのClCFCFClで洗浄し、溶液をPTFE 5μm膜で濾過した。淡黄色固体を、60℃で2時間乾燥させた(収率62モル%)。このようにして得られたグルコサミン誘導体[A−2]は、次の通りキャラクタリゼーションされた:36モル%の−CF基を含む繰り返し単位(式(IVa)/(IVb)の単位);4モル%のFPE鎖(37重量%)を含む繰り返し単位(式(II)の単位);60モル%の−NH基を含有する繰り返し単位(式(I)の単位);平均分子量(M)25379g/モル;水への溶解度:5.82重量%;160℃まで安定(TGA測定)。
FT−IR(Golden gate):1735cm−1−NHC(O)CF−FPE;1670cm−1、1650cm−1(−CFアミド、アンモニウム);1100cm−1−CF−伸縮(st.)FPE。
19F−NMR(ppm):−55(−OCFO− FPE単位;−75 CF−;−80、−82 FPE−OCFC(=O)−;−91(−OCFCFO− PFPE単位)。
グルコサミン誘導体[A−2]のフィルム(47μm厚さ)を、水中の液体組成物からキャスティングすることにより得た。
グルコサミン誘導体[A−2]及び[B−1]のフィルムの接触角(静的モード)を水及び炭化水素溶剤(C1634)に対して測定し、キトサンの表面特性に対し結合したフルオロポリエーテル鎖の影響を検証した。表1に報告される結果は、両フィルムとも疎水性であるが、グルコサミン誘導体[A−2]を含むフィルムが、グルコサミン誘導体[B−1]を含むものよりも疎油性であることを示す。
Figure 0006359554
グルコサミン誘導体[A−3]の合成
グルコサミン誘導体[A−2](0.500g;1.597ミリ当量)を4mlの無水トルエン中に懸濁させ、激しく攪拌した。この不均一溶液に、80μlの化合物OCN−(C10)−CH−(C10)−NCO(R=R3;0.319ミリモル、0.638ミリ当量−NCO単位)をマイクロシリンジで添加した。この不均一混合物を60℃に加熱し、8時間反応させた。粗混合物を20分間15℃4000rpmで遠心分離した。この固体を無水トルエンで洗浄した。洗浄した固体を5mlのCHCl中に懸濁させ、60℃で減圧下蒸発させた。微細な粉末状固体が得られた(収率57重量%)。グルコサミン誘導体[A−3]の水への溶解度は0.198重量%であり、この誘導体は200℃まで熱的に安定であることが見出されてきた(TGA)。
FT−IR(golden−gate):1740cm−1、1209cm−1(FPE−C(O)−NH−C2−キトサン);2929cm−1、2847cm−1、(ポリウレアシクロヘキサン環);1569cm−1(−C(O)−ポリウレアカルボニル);1690cm−1(CFC(O)−NH−C2−キトサン);1629cm−1(CFCO2(−)(+)N−C2−キトサン)。
グルコサミン誘導体[A−4]の合成
グルコサミン誘導体[A−2](200mg)を、室温で10mlの蒸留水中に溶解させた。この溶液をペトリ皿にゆっくり注いだ。グルタルアルデヒド、5gの水中2.5%w/w(2.5ミリ当量)溶液と10μlのCHCOOHとをペトリ皿に添加し、試薬を十分に混合した。混合が完了するとすぐに、この溶液を750rpm攪拌しながら21時間60℃に加熱した。反応時間の終わりに、水不溶性のフィルムが形成され、それを蒸留水で洗浄した。このフィルムを、60℃で3時間及び減圧で乾燥させた。収率58%w/w;TGA:200℃まで熱的に安定。FT−IR(Golden−gate)2948cm−1、1868cm−1(CH伸縮−グルタルアルデヒド脂肪族鎖)。

Claims (15)

  1. 少なくとも0.1モル%で多くとも10モル%の式(II)の繰り返し単位と;0.8:1〜1.2:1の(IVa):(IVb)比において、少なくとも20モル%で多くとも50モル%の総量の式(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位と;多くとも5モル%の式(III)の繰り返し単位と;100モル%を補う量の式(Ia)の繰り返し単位とを含む、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体であって、
    Figure 0006359554
    Figure 0006359554
    式(Ia)、(II)、(III)、(IVa)及び(IVb)中、Rは−H又はC〜C20アルキル基であり;式(II)中、FPEはフルオロポリエーテル鎖を示し;Lは、−C(O)−、−CH−、=NCH−から選択される、フルオロポリエーテル鎖とD−グルコサミン単位中のC−2位の窒素原子との間の連結基を示し、Tが、−R’、−COOR’’、−NCO、−COR’’’(ここで、−R’はC〜Cフルオロアルキルであり;−R’’は、−R’及びC(O)R’から選択され;−R’’’は、−H、−F、−Cl、−Br、及び−R’から選択される)からなる群から選択される末端基を示す、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体。
  2. 少なくとも0.1モル%で多くとも10モル%の式(II)の繰り返し単位と;0.8:1〜1.2:1の(IVa):(IVb)比において、少なくとも20モル%で多くとも50モル%の総量の式(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位と;少なくとも0.2モル%で多くとも10モル%の式(V)の繰り返し単位と;多くとも5モル%の式(III)の繰り返し単位と;100モル%を補う量の式(Ia)の繰り返し単位とを含む、請求項に記載のポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体であって、
    Figure 0006359554
    式(Ia)、(II)、(III)、(IVa)及び(IVb)の繰り返し単位が請求項において定義された通りであり、式(V)中、RはC〜C20アルキレン基であり;L’は、−C(O)−又は−C(O)−NH−から選択される、前記アルキレン基RとD−グルコサミン単位中のC−2位の前記窒素原子との間の連結基を示し、T’が、−R’、−COOR’’、−NCO、−COR’’’(ここで、−R’は、フッ素化されたC〜Cアルキルであり、−R’’は、−R’、−C(O)R’から選択され、−R’’’は、−H、−F、−Cl、−Br、及び−R’から選択される)からなる群から選択される末端基を示す、ポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体。
  3. が、フッ素化C〜C20アルキレン基である、請求項に記載のポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体。
  4. が、下記式:
    Figure 0006359554
    からなる群から選択される環状又は芳香族部分を含む、請求項に記載のポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体。
  5. アルキレン鎖中にヘテロ原子を含む、請求項に記載のポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体。
  6. 前記フルオロポリエーテル鎖が、
    (i)−CFXO−(式中、Xは−F又は−CFである);
    (ii)−CFCFXO−(式中、Xは、−F又は−CFである);
    (iii)−CFCFCFO−;
    (iv)−CFCFCFCFO−;
    (vi)−(CF−CFZ−O−(式中、kは0〜3の整数であり、Zは、一般式−ORの基であり、Rは、0〜10の多数の繰り返し単位を含むフルオロポリオキシアルキレン鎖であって、前記繰り返し単位が、Xのそれぞれが独立して−F又は−CFである状態で、下記:−CFXO−、−CFCFXO−、−CFCFCFO−、−CFCFCFCFO−の中から選択されるフルオロポリオキシアルキレン鎖であり、TはC〜Cパーフルオロアルキル基である)
    からなる群から選択される一又は複数のランダムに分布する繰り返し単位を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体。
  7. 前記グルコサミン繰り返し単位がβ−D−グルコサミン単位である請求項1〜のいずれか一項に記載のポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体。
  8. a)前記C−2位にアミノ基を有するD−グルコサミン繰り返し単位を含むポリ−[1−4]−D−グルコサミン化合物の液体媒体中の分散を提供する工程と;b)前記ポリ−[1−4]−D−グルコサミン化合物を、前記C−2位の前記アミノ基と反応可能な少なくとも1つの官能基を含むフルオロポリエーテルと反応させる工程とを含む、請求項1〜のいずれか一項に記載のポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体の製造方法。
  9. c)前記D−グルコサミン繰り返し単位の前記C−2位の前記アミノ基の一部を無水トリフルオロ酢酸と反応させる工程を更に含む、請求項に記載の方法。
  10. 工程c)が工程b)の前に実施される、請求項に記載の方法。
  11. e)前記D−グルコサミン繰り返し単位の前記C−2位の前記アミノ基の一部を式Z−R−Z(式中、Rは請求項5において定義された通りであり、Z及びZはそれぞれ独立して、−NCO及び−NHC(O)SONaからなる群から選択される)の化合物と反応させる工程を含む、請求項又は10に記載の方法。
  12. 請求項1〜のいずれか一項に記載のポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体を含む組成物。
  13. 請求項1〜のいずれか一項に記載のポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体と液体媒体とを含む組成物。
  14. 請求項1〜のいずれか一項に記載のポリ−[1−4]−D−グルコサミン誘導体を含む物品。
  15. フィルム、コーティング又は繊維である、請求項14に記載の物品。
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