JP6359490B2 - 下排水処理システム及び下排水処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、下排水処理システム及び下排水処理方法に関する。
下水道が未復旧でありながら、都市化が進行した人口密集地域では、設置スペース又は周囲の環境問題等の様々な理由から、新規な大規模下排水処理施設を構築することが難しい場合がある。更に、既に都市化が進行しているため、大規模な地下構造物である下排水収集配管網を構築することが難しい場合がある。そこで、比較的省スペースで小規模な下排水処理施設を分散して配置することが、これらの課題解決となる場合がある(分散型下排水処理システム)。分散型下排水処理システムで発生した余剰汚泥を、集約汚泥処理施設に集約して処理する下排水処理技術が検討されてきている。
この分散型下排水処理システムでは、建設コストを抑えることや維持管理が容易な施設とするために、最初沈澱池を設ける必要のない膜分離活性汚泥法(MBR)やオキシデーションディッチ法(OD)等の処理方法が選択されることが多い。そして、各分散型下排水処理システムから排出される余剰汚泥を集約して汚泥処理する方法が効率的である。集約後の汚泥処理方法の1つとして、嫌気性処理により汚泥を減容化・安定化する方法が検討されている。
嫌気性処理は、余剰汚泥等の有機性物質をメタン発酵し、バイオガス化する処理方法であるが、その際に発生する炭酸ガスによってメタン発酵液のpHが低下する。加えて、メタン発酵過程で有機酸が生成されてメタンガスに変換される際に、残留有機酸によりpHが低下しやすく、それに従ってメタン発酵率が低下する。そのために、メタン発酵液のアルカリ度を適正に維持する必要が生じる。
例えば、特開平11−347588号公報では、pHの低下を抑制するために、アルカリ薬剤タンクから酸生成槽へアルカリ薬剤であるNaOHを投入することが記載されている。特開2013−59729号公報には、メタン発酵槽流入水に制御されたM−アルカリ度調整剤を添加することにより、メタン発酵槽内のpHを適正範囲内に収めることが記載されている。
特開平11−347588号公報 特開2013−59729号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2のいずれも、メタン発酵槽のアルカリ度を調整するための単独技術が単に記載又は示唆されるだけであって、これを分散型下排水処理システムへ適用する場合についての記載又は示唆は無い。分散型下排水処理システムで生じる余剰汚泥は、アルカリ度源が比較的低い汚泥であるため、そのような余剰汚泥を安定して嫌気性処理するためには、苛性ソーダや炭酸塩等のアルカリ度源を比較的多量にメタン発酵槽に供給する必要が生じ、薬品コストが増大するという課題もある。
上記課題を鑑み、本発明は、分散型下排水処理施設で発生する余剰汚泥を集約して嫌気性処理するために必要なアルカリ度源の供給を安定に保持することができ、且つ、嫌気性処理に必要な薬品コストを低減することが可能な下排水処理システム及び下排水処理方法を提供する。
上記課題を解決するために本発明者らが鋭意検討したところ、各所に点在する分離型下排水処理施設から発生する余剰汚泥を集約して嫌気性処理する場合に、少なくとも1カ所の設備に最初沈澱池を設け、その最初沈澱池汚泥(以下「初沈汚泥」と称す)をアルカリ度源として嫌気性処理に投入することが有用であることを見いだした。
以上の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、複数の分散型下排水処理施設で得られた余剰汚泥を集約して嫌気性処理する嫌気性処理槽を備え、複数の分散型下排水処理施設の内、少なくとも1の施設に最初沈澱池を備え、最初沈澱池で得られる初沈汚泥を、余剰汚泥の嫌気性処理に必要なアルカリ度源として嫌気性処理槽に投入する下排水処理システムが提供される。
本発明に係る下排水処理システムは一実施態様において、有機性廃液、屎尿、浄化槽汚泥、生ごみ、食品残渣の少なくとも1以上を含む有機性廃棄物を前記アルカリ度源として嫌気性処理槽に投入することを更に含む。
本発明に係る下排水処理システムは別の一実施態様において、余剰汚泥の汚泥濃度2.5〜10.0wt%に濃縮して嫌気性処理槽に投入する濃縮装置を更に備える。
本発明に係る下排水処理システムは更に別の一実施態様において、余剰汚泥を集約して貯蔵する貯槽と、貯槽内の余剰汚泥の汚泥濃度を検出する濃度計とを備え、濃度計の検出結果に基づいて、嫌気性処理槽へのアルカリ度源の投入量を調整することを含む。
本発明に係る下排水処理システムは更に別の一実施態様において、嫌気性処理槽内の被処理液のMアルカリ度が2000mgCaCO3/L以上で、且つ有機酸濃度/Mアルカリ度の比が0.5以下となるようにアルカリ度源の投入量を制御することを含む。
本発明に係る下排水処理システムは更に別の一実施態様において、複数の分散型下排水処理施設で得られる余剰汚泥の情報及びアルカリ度源の情報を管理可能な情報管理システムを更に備える。
本発明は別の一側面において、複数の分散型下排水処理施設で得られた余剰汚泥を集約して嫌気性処理する下排水処理方法であって、複数の分散型下排水処理施設の内、少なくとも1の施設に設けられた最初沈澱池で得られる初沈汚泥を、余剰汚泥の嫌気性処理に必要なアルカリ度源として嫌気性処理槽に投入することを含む下排水処理方法が提供される。
本発明によれば、分散型下排水処理施設で発生する余剰汚泥を集約して嫌気性処理するために必要なアルカリ度源の供給を安定に保持することができ、且つ、嫌気性処理に必要な薬品コストを低減することが可能な下排水処理システム及び下排水処理方法が提供できる。
本発明の実施の形態に係る下排水処理システム全体の一例を表す概略図である。 嫌気性処理施設の一例を表す概略図である。 本発明の実施の形態に係る下排水処理システムの変形例を表す概略図である。 濃縮汚泥の保管期間とメタンガス転換率との関係の一例を表すグラフである。 実施例に係る嫌気性処理で用いられた嫌気性処理装置を表す概略図である。 嫌気性処理のCODcr容積負荷と処理日数との関係を表すグラフである。 実施例1の嫌気性処理において、投入した初沈汚泥の注入率と嫌気性処理によるCODcr除去率との関係を表すグラフである。 実施例2の嫌気性処理において、投入した初沈汚泥及び有機性廃棄物の注入率と嫌気性処理によるCODcr除去率との関係を表すグラフである。 実施例1の終了後に、Mアルカリ度と有機酸濃度/Mアルカリ度の制御を停止した場合の運転日数の推移に伴うCODcr除去率の変化を表すグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る下排水処理システムは、有機性排水を処理する複数の分散型下排水処理施設1、1aと、分散型下排水処理施設1、1aで得られた余剰汚泥を集約して処理する嫌気性処理施設2(集約汚泥処理施設)と、分散型下排水処理施設1、1aで得られる余剰汚泥を嫌気性処理施設2へ運搬する運搬手段4とを備える。
分散型下排水処理施設1、1aは、所定の地域内に分散して配備された比較的小規模な下排水処理施設等を意味する。分散型下排水処理施設1、1aとは、以下に限定されるものではないが、例えば、1日当たり300〜3000m3程度の有機性排水を処理可能な処理施設を指し、余剰汚泥の処理施設を持たないような下排水処理施設を想定している。なお、上記に限定されるものではなく、少なくともエネルギー回収可能な余剰汚泥を発生させる処理施設であれば、本発明に係る分散型下排水処理施設1、1aを意味するものとする。
分散型下排水処理施設1、1aとしては、有機性排水を処理可能な施設であって、例えば、下排水処理施設の他に、工業排水、食品、有機性廃棄物の発生源又は中間処理物を処理する処理施設等も含まれる。有機性排水としては、例えば、下水、屎尿、厨芥などの有機性物質を含有する有機性排水が利用可能である。
分散型下排水処理施設1、1aは、有機性排水に生物学的処理を行うための水処理設備10(図3参照)をそれぞれ備える。水処理設備10で行われる生物学的処理としては、特に限定されないが、例えば、活性汚泥法(標準活性汚泥法、膜分離活性汚泥法、回分式活性汚泥法)、生物膜処理法(固定床型生物膜法、流動床型生物膜法)等を用いた好気性生物処理が利用される。
活性汚泥法を利用した水処理設備10から得られる余剰汚泥としては、反応槽から直接ポンプで引き抜いた汚泥(典型的にはMLSS濃度が1000〜3000mg/L程度)や、反応槽の後段に設けられた固液分離槽で分離された分離汚泥を引き抜いた汚泥(典型的にはMLSS濃度が3000〜10000mg/L程度)が挙げられる。生物膜処理法を用いた水処理設備10から得られる余剰汚泥としては、膜分離活性汚泥法(MBR)を用いた分離槽から引き抜かれた汚泥(典型的にはMLSS濃度が5000〜25000mg/L程度)が挙げられる。
運搬手段4の運搬効率等を考慮すると、MBRを用いた水処理設備10から余剰汚泥を引き抜くことが好ましい。人口密集地域へ設置される分散型下排水処理施設1として省スペース化が求められる場合等には、上述のOD等の代わりに、MBRの処理施設もまた有用である。
分散型下排水処理施設1、1aの内、少なくとも1の施設1aには、最初沈澱池11が備えられている。本実施形態に係る下排水処理システムにおいては、最初沈澱池11を有する少なくとも1の施設から得られる初沈汚泥を収集して運搬し、嫌気性処理施設2が備える嫌気性処理槽へ投入する。
初沈汚泥には、例えばし尿由来のタンパク質が含まれているため、後述する嫌気性処理施設2における嫌気性処理で投入されるアルカリ度源として使用することができる。これにより、嫌気性処理に必要な薬品コストを低減することが可能となる。以下に限定されるものではないが、典型的には、初沈汚泥にはTS当たり4.0〜6.0wt%のケルダール窒素が含まれている。図1に示すように、初沈汚泥は、運搬手段4によって余剰汚泥と混合して運搬してもよいし、初沈汚泥のみ個別に運搬してもよい。
初沈汚泥以外にも、バイオエタノール製造廃液、デンプン製造廃液、パーム油製造廃液などの有機性排水廃液、屎尿、浄化槽汚泥、生ごみ、又は食品残渣の少なくとも1以上を含む有機性廃棄物7が得られる場合には、これらを運搬手段4で運搬し、嫌気性処理施設2における嫌気性処理のためのアルカリ度源として利用することもできる。これにより、有機性廃棄物7を余剰汚泥の処理に伴うエネルギー回収のために有効利用することができる。
嫌気性処理施設2における嫌気性処理(メタン発酵処理)は、処理対象の余剰汚泥の汚泥濃度が低すぎると、嫌気性処理に必要となるアルカリ度を好適に保つために、薬液を比較的多量に加える必要が生じ、処理が安定的に行えない場合がある。比較的低濃度の余剰汚泥を運搬する場合は高濃度の余剰汚泥を運搬する場合に比べて運搬頻度も高くなる。
本実施形態に係る下排水処理システムは、各分散型下排水処理施設1、1aで得られた余剰汚泥を嫌気性処理施設2へ集約する前に、予め濃縮処理することが好ましい。予め、濃縮装置3によって余剰汚泥を濃縮処理することにより余剰汚泥が減容化されるため、運搬手段4による運搬効率も高くなり、安定した嫌気性処理に必要なアルカリ度源の投入量も少なくて済む。
濃縮装置3は、図3に示すように、各分散型下排水処理施設1、1aにそれぞれ設置されることが好ましい。濃縮装置3が分散型下排水処理施設1、1aにそれぞれ設置されることにより、各水処理設備10で引き抜いたばかりの新鮮な余剰汚泥を汚泥濃縮することができるため、余剰汚泥の濃縮処理で生じた濃縮処理水を各水処理設備10で処理することも容易である。
濃縮装置3には、汚泥濃度0.5〜2.5wt%の余剰汚泥を、嫌気性処理に好適な汚泥濃度2.5〜10.0wt%の濃縮汚泥に濃縮可能な装置が用いられる。例えば、濃縮装置3に投入された余剰汚泥に対して、ポリ硫酸第二鉄、PAC、硫酸バンドなどの無機系凝集剤または有機高分子凝集剤等を単独又は組み合わせて0.1〜1.0wt%程度添加することにより、汚泥濃度0.5〜2.5wt%の余剰汚泥を汚泥濃度2.5〜10.0wt%の濃縮汚泥に濃縮することができる。
濃縮装置3としては、遠心式、ベルト式、スクリュー式、楕円板型式などの種々の固液分離装置を利用することができる。中でも、汚泥の搬送方向に連続して配置された多数のスリットを有する楕円板群を搬送方向に回転させながら固体と液体とを分離する楕円板型固液分離装置を濃縮装置3として使用することが好ましい。
楕円板型固液分離装置は洗浄水が不要であるため、一般的な余剰汚泥の濃縮処理に必要な洗浄水量を低減することができ、より環境に考慮した濃縮処理を行うことができる。更には、楕円板型固液分離装置は比較的コンパクトであるため、水処理設備10の反応槽等の各反応槽上方に置くことができ、設置のために必要なスペースを省略することもできる。
濃縮装置3による余剰汚泥の濃縮処理で分離された濃縮分離水は、分散型下排水処理施設1が備える水処理設備10が備える反応槽へ戻すか、或いは、反応槽の上流側に配置された流量調整槽へ戻すことができる。濃縮分離水は、流量調整槽へ戻すことにより、水処理設備10における水処理の水量負荷を平準化させることができる。
この際、反応槽又は流量調整槽の上方に楕円板型固液分離装置を備える濃縮装置3を配置し、濃縮装置3から発生する濃縮分離水を自然流下でそれぞれ反応槽又は流量調整槽へ流下させることが可能である。これにより、濃縮分離水を運搬するためのポンプ等の動力を省略できる。同様に、濃縮装置3で得られた濃縮汚泥を、自然流下で貯槽5へ流下させることにより、濃縮汚泥運搬のための動力を省略できる。
各分散型下排水処理施設1、1aで濃縮処理され、貯槽5へ貯留された濃縮汚泥は、各貯槽5からポンプを介して運搬車などの運搬手段4が備えるタンク内へポンプ圧送される。運搬手段4は、各分散型下排水処理施設1、1aを巡回して回収し、濃縮汚泥を嫌気性処理施設2へ運搬する。
嫌気性処理施設2は、汚泥(TS, Total solids 蒸発残留物)濃度2.5〜10.0wt%、より典型的には4.0〜10.0wt%、更に典型的には6.0〜8.0wt%の余剰汚泥(濃縮汚泥)を導入して嫌気性消化処理する嫌気性処理槽が好適に用いられる。余剰汚泥の汚泥濃度が高すぎると、消化汚泥の粘度が大きくなるため嫌気性処理での反応槽内の撹拌が非効率になる場合がある。余剰汚泥の汚泥濃度が低すぎると、反応装置が大きくなり消化が非効率になる場合がある。
現在一般的な汚泥の嫌気性消化槽に供給する汚泥濃度は2.0〜4.0wt%程度であるが、本実施形態では、従来よりも高濃度な濃縮汚泥を処理することで、高濃度の汚泥を小容量で投入することができるため、小容量の消化槽から燃料化ガスを多量に発生させることができる。この嫌気性処理槽は一般的な嫌気性処理で使用される消化槽に比べてコンパクトであるため、設置スペースも小さくて済む。
或いは、汚泥濃度2.0〜8.0wt%、より典型的には2.0〜6.0wt%の濃縮汚泥を導入して嫌気性消化処理と膜分離処理とを行う嫌気性膜型バイオリアクタが好適に用いられる。嫌気性膜型バイオリアクタを使用することにより、高濃度の汚泥を維持し、消化効率を高めることができ、バイオガスの量を安定的に確保できるという利点がある。
嫌気性処理施設2には各分散型下排水処理施設1が備える水処理設備10と実質的に同様な施設を備えていても良い。また、嫌気性処理槽で得られた消化汚泥又は嫌気性膜型バイオリアクタで得られる固形物を脱水して脱水ケーキを得る脱水機、及び脱水ケーキを乾燥させて乾燥汚泥を得る乾燥機等の汚泥処理に必要な各種付帯設備を更に備えていてもよいことは勿論である。
各分散型下排水処理施設1の貯槽5へ貯留された濃縮汚泥は、運搬手段4によって嫌気性処理施設2へ運搬される。運搬手段4の種類は特に限定されないが、臭気対策や汚泥漏れ対策が講じられたローリー車などで輸送されることが好ましい。なお、分散型下排水処理施設と集約汚泥処理施設との立地環境によって、濃縮汚泥の配管移送が可能な場合は、運搬手段4として配管移送を用いてもよいことは勿論である。
なお、濃縮汚泥は汚泥濃度が高いため、貯槽5へ長期間保存されることによって腐敗が進み、嫌気性処理施設2での処理が困難になる場合がある。或いは腐敗が進行した濃縮汚泥はBOD、窒素、リン等の水溶成分の濃度が高くなるため、嫌気性処理施設2での水処理負荷が高くなる場合がある。表1又は図4に示すように、濃縮汚泥を貯槽5で長期間保存した場合、5〜15日以上になると、固形物が溶解したり、強熱減量(有機物比率)が減少したり、易分解性有機物が分解されることによってメタンガス発生率が低下する場合がある。濃縮汚泥の性状は、周囲の環境(気温、湿度、通気状況等)や保管貯槽の形状、保管時の混合撹拌条件などによって影響を受ける。
表1 濃縮汚泥のメタン発酵回分試験結果
Figure 0006359490
※メタンガスの完全酸化酸素等量0.35L-CH4/g-CODCrを基に、バイオガス化率を解析
※メタン発酵回分実験(35℃、汚泥負荷0.4gVS/gVSS、20日目)でバイオガス化率を解析
本システム及び本方法では、運搬手段4が、余剰汚泥の濃縮処理を開始してから嫌気性処理施設2において濃縮汚泥の処理を開始するまでの時間を5〜10日以内で行うように運搬作業を進めることが可能である。これにより、嫌気性処理施設2における処理を安定的且つ有利に進めることができるとともに、嫌気性処理施設2における水処理負荷を小さくできる。
余剰汚泥の濃縮処理を開始してから嫌気性処理施設2において処理を開始するまでの時間は、ある一実施形態においては7日以内で行うことが好ましく、別の実施形態においては5日以内で行うことが好ましく、更に別の実施形態においては3日以内で行うことが好ましい。余剰汚泥の濃縮処理を開始してから嫌気性処理施設2において濃縮汚泥の処理を開始するまでの時間の下限は特に限定されないが、濃縮装置3の濃縮処理と現在想定される地域を想定した運搬手段4の運搬能力を考慮すると、例えば0.5日以上、より典型的には1日以上、更に典型的には3日以上である。
図2は、嫌気性処理施設2の一例を示す。嫌気性処理施設2は、各分散型下排水処理施設1、1aから収集した余剰汚泥(濃縮汚泥)を集約して貯蔵する貯槽21と、余剰汚泥を嫌気性処理する嫌気性処理槽(メタン発酵槽)22と、貯槽21にアルカリ度源を供給するアルカリ度源供給タンク23と、貯槽21内の余剰汚泥の汚泥濃度を検出する濃度計24と、濃度計24の検出結果に基づいて、アルカリ度源の投入量を調整する制御装置25とを備えることができる。
分散型排水処理施設1、1aの規模及び能力によっては余剰汚泥の成分に偏りが生じる場合がある。そのため、貯槽21において、各分散型排水処理施設1、1aで収集された余剰汚泥を嫌気性処理槽22へ投入する前に一度予め貯留することによって、余剰汚泥の成分を均一化できる。
嫌気性処理槽22では、例えば、完全混合型嫌気性消化法、上向流嫌気性汚泥床法(UASB)や膨張式汚泥床法(EGSB)などを利用したメタン菌による発酵処理を行うことができる。この際、嫌気性処理槽22に投入された余剰汚泥を含む被処理液が発酵し、その際に発生した炭酸ガスによって嫌気性処理槽22内の被処理液のpHが低下する場合がある。また、メタン発酵過程で有機酸が生成されてメタンガスに変換される際に、残留有機酸によりpHが低下し、それに従ってメタン発酵率が低下する場合がある。
本実施形態では、貯槽21内の余剰汚泥の汚泥濃度を検出する濃度計24の検出結果に基づいて、余剰汚泥に対してアルカリ度源が投入される。このアルカリ度源としては、分散型下排水処理施設1aで収集した初沈汚泥又は運搬手段4により運搬した有機性廃棄物7が用いられるため、嫌気性処理槽22へ投入されるアルカリ剤などの薬剤コストを抑制することができる。
制御装置25は、嫌気性処理槽22内の被処理液のMアルカリ度が2000mgCaCO3/L以上で、有機酸濃度/Mアルカリ度の比が0.5以下となるように、アルカリ度源の投入量を制御することが好ましい。なお、本実施形態において「Mアルカリ度」とは、日本下水道協会発行の下水試験方法−2012年版−に準拠した分析方法であり、水中や汚泥中に含まれている炭酸塩、炭酸水素塩、水酸化物等のアルカリ成分を所定のpHまで中和するのに要する酸の量を炭酸カルシウムベースの濃度で表したものを意味する。「有機酸濃度」とは、下水試験方法に準じた分析方法で、水中や汚泥中に含まれる炭素数が6以下の炭素鎖よりなる脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ギ酸、乳酸を指す)の総和量の濃度を意味する。
Mアルカリ度が2000mgCaCO3/Lよりも低くなると緩衝能が低下し、pH変動しやすいという問題が生じる場合がある。有機酸濃度/Mアルカリ度の比が0.5よりも高くなると、有機酸による発酵阻害がもたらされる可能性が高くなりメタンガス発生率が低下するという問題が生じる場合がある。
嫌気性処理槽22内の被処理液のMアルカリ度の基準は、嫌気性処理施設2において使用される嫌気性処理の具体的態様に応じて種々に変更することが可能である。例えば、現在一般的に用いられている既設の嫌気性処理場では、投入汚泥のTS濃度2.0〜4.0wt%に対し、嫌気性消化汚泥のMアルカリ度が3000〜5000mgCaCO3/L以上、より典型的には4000CaCO3/L以上となるようにアルカリ度源の投入量を制御することが好ましい。投入汚泥のTS濃度4.0〜12.0wt%で水理学的滞留時間(HRT)が20日以下で汚泥の分解率が50〜60%程度の能力を備える小型嫌気性消化槽を用いる場合には、Mアルカリ度が5000mgCaCO3/L以上、より典型的には6000mgCaCO3/L以上となるようにアルカリ度源の投入量を制御することが好ましい。嫌気性処理を安定的に行うための条件を考慮すると、Mアルカリ度の上限値は、例えば10000mgCaCO3/L程度とすることができる。
有機酸濃度/Mアルカリ度の比は、しばしば嫌気性処理効率を監視するために使用される総括的なパラメータである。有機酸濃度/Mアルカリ度の比の下限値は特に限定されないが、典型的には0.5以下、より典型的には0.3以下とすることができる。
なお貯槽21でのアルカリ度源の投入量をより精密に制御するために、嫌気性処理槽22の状態(被処理液のpH、汚泥濃度、アルカリ度、有機酸濃度等の状態)を検知可能な検出器26が備えられている、あるいは、機器分析による監視が可能な状態であってもよい。制御装置25は、検出器26と濃度計24とに基づいて、嫌気性処理槽22へ供給すべき被処理液中の状態を、より処理に適した状態に制御することができる。
本発明の実施の形態に係る下排水処理システムを用いて下排水処理を行う場合は、(1)複数の分散型下排水処理施設で得られた余剰汚泥を集約して嫌気性処理することと、(2)複数の分散型下排水処理施設の内、少なくとも1の施設に設けられた最初沈澱池で得られる初沈汚泥を、余剰汚泥の嫌気性処理に必要なアルカリ度源として嫌気性処理槽に投入すること、を少なくとも行う。
このように、本発明の実施の形態に係る下排水処理システム及び下排水処理方法によれば、余剰汚泥を適切に処理する能力を具備しない分散型下排水処理施設1から余剰汚泥を集約して嫌気性処理施設2で一括処理することにより、個別に余剰汚泥を処理する場合と比べてスケールメリットが得られるため、システム全体でより効率的な排水処理を行うことが可能となる。
また、分散型下排水処理施設1に大規模な配管網や新規な大型汚泥処理施設を配置する必要がないため、新規設備の構築が困難な過密都市においても有効な排水処理及びエネルギー回収を行うことができる。
更に、少なくとも1の施設に設けられた最初沈澱池で得られる初沈汚泥を、前記余剰汚泥の嫌気性処理に必要なアルカリ度源として嫌気性処理槽に投入することにより、嫌気性処理するために必要なアルカリ度源の供給を安定に保持することができ、また、薬液を投入する必要もなくなるため、嫌気性処理に必要な薬品コストを低減することが可能になる。
更に、濃縮装置3を各分散型下排水処理施設1に配置してオンサイトで余剰汚泥の濃縮処理を行うことができるため、余剰汚泥の引き抜きから濃縮分離水が得られるまでの時間が短い。このため、運搬や貯留中に汚泥中の易分解性物質が分解されることにより固形性の汚泥から液相への有機物の溶出や、窒素、リンなどの栄養塩類の溶出を抑えることができ、濃縮分離水による水処理側への処理対象負荷を最低限にすることもできる。
分散型下排水処理施設1においては、スペース上の問題などから、濃縮装置3及び貯槽5を設けることも困難である場合がある。このような分散型下排水処理施設1においては、濃縮装置3及び貯槽5の代わりに、濃縮装置及び貯槽を搭載した車両などからなる移動式濃縮装置を配置し、この移動式濃縮装置を各分散型下排水処理施設1、1aへ巡回させてもよい。
これにより、新規設備の構築が困難な過密都市においても有効な排水処理及びエネルギー回収を行うことができる。移動式濃縮装置の機能は、上述した濃縮装置3と同様とすることができる。更に、運搬手段4及び移動式濃縮装置は複数台配置し、各分散型下排水処理施設1の余剰汚泥の発生状況に応じて、各分散型下排水処理施設1を巡回させることもできる。
更に、図3に示すように、複数の分散型下排水処理施設1でそれぞれ処理される濃縮汚泥の状態をそれぞれ管理する情報管理システム100を備えていてもよい。
各地域の分散型下排水処理施設1の処理能力及び規模によっては、各分散型下排水処理施設1で発生する余剰汚泥量が一定でない場合、時間毎に異なる場合、余剰汚泥発生量が非常に少ない場合などがある。図3のシステムでは、例えば、貯槽5に濃縮汚泥の状態を検出する検出器(図示省略)を配置する。検出器で検知された検知情報は、検出器に接続されたネットワーク(図示省略)等を介して情報管理システム100へ送信することができる。更に、各地域の分散型下排水処理施設1を巡回点検した結果や現地で汚泥分析した結果等を、タブレット端末102等やネットワーク等を利用して情報管理システム100へ送信することもできる。
情報管理システム100が受信する各分散型下排水処理施設1の濃縮汚泥の状態(検知情報)としては、たとえば貯留された濃縮汚泥量(体積)、濃縮汚泥の温度、貯留時間などがあげられる。情報管理システム100は、濃縮汚泥の状態の他に、水処理を含む設備全体の運転状況管理(例えば、設備稼働状況、電流値、流量、液位などの状態、pHやDO、MLSSなどの水質値など)の機能を合わせて管理してもよい。情報管理システム100は、タブレット端末102やネットワーク等を介して受信した分散型下排水処理施設1aが備える最初沈澱池11から抽出される初沈汚泥の性状などの情報も管理することができる。
情報管理システム100は、送信された各種情報に基づいて、濃縮汚泥の腐敗を抑制しながら嫌気性処理施設2における嫌気性処理により望ましい状態で濃縮汚泥を運搬するために、運搬手段4の運搬制御、即ち、各分散型下排水処理施設1への巡回順序、巡回頻度、巡回所要時間などを決定することができる。これにより、分散型下排水処理施設1から嫌気性処理施設2へ、濃縮汚泥をエネルギー回収に好適な状態で効率良く運搬することが可能になる。
更に情報管理システム100が、嫌気性処理施設2へアルカリ源として供給される初沈汚泥や有機性廃棄物7等の性状を更に管理し、その管理情報を嫌気性処理施設2で利用することによって、より安定的な嫌気性処理を行うことができる。
各分散型下排水処理施設1に貯槽5を有さない場合は、水処理設備10内の各装置のいずれかに余剰汚泥を検知するための検知器を配置し、余剰汚泥の検知結果を、ネットワークを介して情報管理システム100へ送信するようにしてもよい。
なお、図1及び図3に示すシステムでは、嫌気性処理施設2が1箇所設けられた例を開示しているが、嫌気性処理施設2が複数箇所あってもよいことは勿論である。そして、複数の嫌気性処理施設2の中から、嫌気性処理施設2が備えるエネルギー回収設備が実施する投入汚泥の濃度に適した汚泥濃度となるように、各分散型下排水処理施設1が備える濃縮装置3(図3)又は移動式濃縮装置(図示せず)によって、各分散型下排水処理施設1で発生する余剰汚泥を濃縮処理することが好ましい。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
図5に示す装置にて嫌気性処理を行った。貯槽は腐敗進行を抑制するために簡易密閉とし、容量は5m3で、槽内pHと汚泥濃度を検知可能な検出機器を備えている。メタン発酵槽は完全混合型で、容量は15m3であり、水理学的滞留時間(HRT)は15〜25日程度であり、メタン発酵槽の内部は35℃に保たれるよう温度制御をした。装置は、TS濃度:2.5〜10.0wt%に機械濃縮処理された最初沈澱池を有しない分散型下排水処理施設の余剰汚泥(表2参照)を嫌気性処理し、メタン発酵槽内が所定の範囲内のMアルカリ度及び有機酸濃度/Mアルカリ度となるように、重力濃縮した初沈汚泥等の有機性廃棄物をMアルカリ度源として適宜投入し、この投入量を制御するシステムを用いて制御した。なお、システムは、有機性廃棄物の性状分析結果についてタブレット型端末を用いてデータが送信される設定とした。CODCr容積負荷に応じて設定した。CODCr容積負荷の例を図6に示す。
表2 濃縮処理前余剰汚泥の性状
Figure 0006359490
下水試験方法2012年版による
(実施例1)
最初沈澱池を有する分散型下排水処理施設と最初沈澱池を有しない分散型下排水処理施設とから得られた余剰汚泥をTS濃度2〜7%に濃縮処理し、上記嫌気性処理装置で嫌気性処理を行った。
実施例1では、メタン発酵槽内のMアルカリ度及び有機酸濃度を測定し、Mアルカリ度:2000mg/L以上、かつ、有機酸濃度/Mアルカリ度:0.5以下を維持できるように、Mアルカリ度源として最初沈澱池を有する分散型下排水処理施設から得た初沈汚泥の量を制御して注入した。初沈汚泥(表3参照)の添加量は、投入汚泥のTSに対して10〜30wt%とした。その結果、図7に示すように、嫌気性処理によるCODCr除去率は平均して約60%となった。
表3 初沈汚泥の性状
Figure 0006359490
下水試験方法2012年版による
(実施例2)
実施例1と同じ嫌気性処理装置を用いて、Mアルカリ度源として、最初沈澱池を有する分散型下排水処理施設から得た初沈汚泥に加えて有機性廃棄物(バイオエタノール製造廃液(表4に性状を記載))を注入した。初沈汚泥、有機性廃棄物の供給量は投入汚泥のTSに対してそれぞれ5〜10wt/%、10〜20wt/%とした。その結果、図8に示すように、嫌気性処理によるCODCr除去率は、平均して約65%となった。
表4 バイオエタノール廃液性状
Figure 0006359490
下水試験方法2012年版による
(アルカリ度源の投入量とCODcr除去率との関係)
実施例1の終了後にメタン発酵槽内へのMアルカリ度源の注入を停止した結果を図9に示す。図9に示すように、運転時間が経過するにつれてMアルカリ度は低下し、CODCr除去率が低下した。例えば、49日目では、Mアルカリ度が約2400mg/L、有機酸濃度/Mアルカリ度が0.8となり、CODCr除去率が約30%にまで低下した。
1、1a…分散型下排水処理施設
2…嫌気性処理施設(集約汚泥処理施設)
3…濃縮装置
4…運搬手段
5…貯槽
7…有機性廃棄物
10…水処理設備
11…最初沈澱池
21…貯槽
22…嫌気性処理槽
23…アルカリ度源供給タンク
24…濃度計
25…制御装置
26…検出器
100…情報管理システム
102…タブレット端末

Claims (9)

  1. 複数の分散型下排水処理施設と、
    前記複数の分散型下排水処理施設で得られた余剰汚泥を集約して貯留する貯槽及び前記貯槽に貯留された前記余剰汚泥を嫌気性処理する嫌気性処理槽を備える嫌気性処理施設と、
    前記複数の分散型下排水処理施設で得られた前記余剰汚泥を回収して前記嫌気性処理施設へと運搬する運搬車と、
    を備え、
    前記複数の分散型下排水処理施設の内、少なくとも1の施設に最初沈澱池を備え、前記最初沈澱池で得られる初沈汚泥を、前記余剰汚泥の嫌気性処理に必要なアルカリ度源として前記貯槽に供給し、前記アルカリ度源が調整された前記貯槽内の前記余剰汚泥を前記嫌気性処理槽に投入することを含む下排水処理システム。
  2. 有機性廃液、屎尿、浄化槽汚泥、生ごみ、食品残渣の少なくとも1以上を含む有機性廃棄物を前記アルカリ度源として前記貯槽に投入することを更に含む請求項1に記載の下排水処理システム。
  3. 前記余剰汚泥を汚泥濃度2.5〜10.0wt%に濃縮して前記貯槽に投入するための濃縮装置を更に備える請求項1又2に記載の下排水処理システム。
  4. 記貯槽内の前記余剰汚泥の汚泥濃度を検出する濃度計を備え、前記濃度計の検出結果に基づいて、前記貯槽への前記アルカリ度源の投入量を調整する請求項1〜3のいずれか1項に記載の下排水処理システム。
  5. 前記嫌気性処理槽内の被処理液のMアルカリ度が2000mgCaCO3/L以上で、有機酸濃度/Mアルカリ度の比が0.5以下となるように前記アルカリ度源の投入量を制御することを含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の下排水処理システム。
  6. 前記複数の分散型下排水処理施設で得られる余剰汚泥の体積、温度、及び貯留時間の少なくともいずれかの情報及び前記初沈汚泥の前記アルカリ度を管理可能な情報管理システムを更に備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の下排水処理システム。
  7. 前記情報管理システムが、前記運搬車による前記複数の分散型下排水処理施設への巡回順序、巡回頻度及び巡回所要時間の少なくともいずれかを管理することを含む請求項6に記載の下排水処理システム。
  8. 前記濃縮装置が、楕円板型固液分離装置であることを含む請求項3に記載の下排水処理止ステム。
  9. 複数の分散型下排水処理施設で得られた余剰汚泥を運搬車を用いて運搬することと、
    前記運搬車で運搬された余剰汚泥を貯槽に集約することと、
    前記貯槽に集約された前記余剰汚泥を嫌気性消化槽で嫌気性処理することと
    を含む下排水処理方法であって、
    前記複数の分散型下排水処理施設の内、少なくとも1の施設に設けられた最初沈澱池で得られる初沈汚泥を、前記余剰汚泥の嫌気性処理に必要なアルカリ度源として前記貯槽に供給し、前記アルカリ度源が調整された前記貯槽内の前記余剰汚泥を前記嫌気性処理槽に投入することを含む下排水処理方法。
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