JP6359150B1 - 潤滑状態診断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な方法で転がり軸受の潤滑状態を診断可能にする。【解決手段】転がり軸受1の外輪2の外周表面側に設置され、ボール4の進行方向の入口側に設置される第1超音波探触子6と、出口側に設置される第2超音波探触子7とを用いて、各超音波探触子6,7から超音波を軸受外輪2に向けて発生させ、反射波を測定することにより、ボールの潤滑状態を診断する方法であって、第1超音波探触子6により測定された反射波により第1エコー高さ比曲線を求めるステップと、第2超音波探触子7により測定された反射波により第2エコー高さ比曲線を求めるステップと、中心軸Cと第1エコー高さ比曲線との第1交点YBを求めるステップと、中心軸Cと第2エコー高さ比曲線との第2交点YAを求めるステップと、第1交点YBと第2交点YAとのエコー高さ比差dHを入口側と出口側の潤滑状態の差として求めるステップと、を有し、このdHの大きさに基づいて潤滑状態の診断を行う。【選択図】図6

Description

本発明は、2つの超音波探触子を用いて転がり軸受の潤滑状態の診断を行う潤滑状態診断方法に関するものである。
転がり軸受は、回転する軸を支持する機械要素として自転車や工作機械等に広く使用されている。そして、焼き付きを防止するために潤滑油が供給され、潤滑油が多ければ焼き付きによる損傷の問題も低下するが、大量の潤滑油を供給するためのポンプのパワーも大きくなり、高速回転での攪拌抵抗も問題である。
そこで近年では少量の低粘度の潤滑油を使用して安全に運転をしたいという要望がある。しかし、潤滑油の量が少なく、必要な量の潤滑油が供給されなくなると、潤滑油不足に伴う固体接触の発生により、潤滑状態が悪化し、焼き付きに至る危険性が高くなる。そのためには、潤滑油の供給状態を適確に診断できることが重要である。
転がり軸受の潤滑状態を観測する方法として超音波探触子を用いる技術が知られており、本出願人の発明者も例えば下記特許文献1に開示されるような技術を種々開発してきた。
特開2010−181237号公報
前述のような超音波探触子を用いた構成は、主に単一の超音波探触子を用いて潤滑状態を評価・診断するものである。潤滑状態を診断する際にボールの入口側と出口側の状態を個別に知ることが重要であるが、単一の超音波探触子では、入口側と出口側の情報を同時に取得することが困難であり、また解析も難しい。従って、潤滑状態を診断するにあたり簡便な方法でできることが望まれる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、簡便な方法で転がり軸受の潤滑状態を診断可能な潤滑状態診断方法を提供することである。
上記課題を解決するため本発明に係る潤滑状態診断方法は、
転がり軸受の外輪の外周表面側に設置され、転動体の進行方向の入口側に設置される第1超音波探触子と、進行方向の出口側に設置される第2超音波探触子とを用いて、各超音波探触子から超音波を軸受外輪に向けて発生させ、その反射波を測定することにより、転動体の潤滑状態を診断する転がり軸受における潤滑状態診断方法であって、
前記第1超音波探触子及び第2超音波探触子は、それぞれ第1遅延材および第2遅延材を介して軸受外輪に設置され、第1遅延材と第2遅延材の遅延時間が異なるように設定されており、
第1超音波探触子により測定された反射波により第1エコー高さ比曲線を求めるステップと、
第2超音波探触子により測定された反射波により第2エコー高さ比曲線を求めるステップと、
前記第1エコー高さ比曲線から第1超音波探触子の第1音軸を求めるステップと、
前記第2エコー高さ比曲線から第2超音波探触子の第2音軸を求めるステップと、
求められた第1音軸と第2音軸から両者の中心軸を求めるステップと、
前記中心軸と第1エコー高さ比曲線との第1交点を求めるステップと、
前記中心軸と第2エコー高さ比曲線との第2交点を求めるステップと、
第1交点と第2交点との距離を入口側と出口側の潤滑状態の差を表すエコー高さ比差として求めるステップと、を有し、
このエコー高さ比差の大きさ(dH)、またはエコー高さ比差を、エコー高さ比変化量で規格化した値(dHR)に基づいて潤滑状態の診断を行うことを特徴とするものである。
ただし、エコー高さ比Hは、転動体が超音波の照射領域内に来たときのエコー高さを、転動体が前記照射領域外にあるときのエコー高さで規格化した物理量である。
かかる構成を有する潤滑状態診断方法の作用・効果を説明する。まず、転がり軸受の外輪の外周表面側に第1超音波探触子と第2超音波探触子の2つが設置される。第1超音波探触子は転動体の進行方向の入口側に設置され、第2超音波探触子は、転動体の進行方向の出口側に設置される。各超音波探触子から超音波を軸受外輪に向けて発生させ、軸受外輪からの反射波(エコー高さ)を測定することで潤滑状態を診断する。上記のように配置することで、入口側のデータと出口側のデータを同時に取得可能である。
第1超音波探触子により測定された反射波により第1エコー高さ比曲線を求める、同様に、第2超音波探触子により測定された反射波により第2エコー高さ比曲線を求める。ここで、エコー高さ比Hは、前述のようにエコー高さを規格化した物理量である。具体的には、転動体が超音波の照射領域内に来たときのエコー高さを、転動体が前記照射領域外にあるときのエコー高さにより規格化する。これにより、超音波探触子の取り付け状態や、伝搬経路での減衰の影響を排除して、正確なデータを得ることができる。
つぎに、第1エコー高さ比曲線から第1超音波探触子の第1音軸を求め、同様に、第2エコー高さ比曲線から第2超音波探触子の第2音軸を求める。超音波探触子の直下を転動体が通過すると、エコー高さ比曲線は概ね下方に頂点を有する三角形状になる。したがって、その頂点位置を通る直線を音軸、すなわち、超音波探触子の中心位置、として求めることができる。次に、求められた第1音軸と第2音軸から両者の中心軸を求める。この中心軸は、2つの超音波探触子の中間に位置するものである。このような中心軸の求め方は、波形から得ることができ、一定荷重、一定回転速度の場合には有用な手法である。
次に、中心軸と第1エコー高さ比曲線との第1交点を求める。転動体の通過に伴い、曲線は下向きの傾斜(入口側)から上向きの傾斜(出口側)と変化するが、上向き傾斜の部分と中心軸の交点が第1交点になる。また、中心軸と第2エコー高さ比曲線との第2交点を求める。同様に、第2エコー高さ比曲線も転動体の通過に伴い、曲線は下向きの傾斜(入口側)から上向きの傾斜(出口側)と変化するが、下向き傾斜の部分と中心軸の交点が第2交点になる。
さらに、第1交点と第2交点との距離であるエコー高さ比差(dH)を求める。このエコー高さ比差は、ちょうど転動体の中心が中心軸に来たときの、転動体の入口側と出口側の油膜形成状態の差になる。仮に、潤滑油が全く存在しないドライ状態になると、このエコー高さ比差は0になるが、潤滑油が供給されている状態では、入口側と出口側で油膜形成状態が異なるために、所定の数値を示す。
より詳しくは、良好な潤滑がなされている場合は、第1・第2超音波探触子の間に転動体が位置するときの潤滑面からのエコー高さ比は、転動体の入口側での連続的な油膜の存在と、出口側での油膜破断により、2つの超音波振動子で異なるのに対し、転動体入口側での潤滑油の供給状態が悪化した場合には、2つの超音波探触子での受信エコー高さ比の差は認められなくなる。また、転動体での潤滑油の排除と転動体接触部軌道への潤滑油の戻り遅れによる、出口側での油膜破断領域は、高荷重・高回転の場合ほど顕著になり、上記エコー高さ比差は明瞭になる。そして、潤滑油の戻りが悪く、出口側での油膜破断が長く尾を引く場合(さらに高い回転速度)には、入口側での潤滑油の供給が悪くなり、急激にドライ状態に近づき、両者のエコー高さ比の差が0に近づく。
したがって、このエコー高さ比差に基づいて潤滑状態を診断することができる。特に、経過状態に関係なく、このエコー高さ比差に基づいて直ちに診断できるので、簡便な方法で転がり軸受の潤滑状態を診断可能になった。
本発明において、エコー高さ比差(dH)をエコー高さ比変化量で規格化した数値(dHR)を用いてもよい。
上記において、エコー高さ比曲線は、負荷荷重により多少の上下変動がある。そこで、エコー高さ比変化量を用いて規格化することで、かかる荷重の変動の要素を排除することができ、信頼性の高い診断を行うことができる。
本発明に係る前記第1超音波探触子及び第2超音波探触子は、それぞれ第1遅延材および第2遅延材を介して軸受外輪に設置され、第1遅延材と第2遅延材の遅延時間が異なるように設定されていることが好ましい。
同じ長さの遅延材を持つ第1超音波探触子と第2超音波探触子からのデータを計測する場合には、ほぼ同時に計測されることになるので、両者のデータが重なってしまい、識別が困難になる。そこで、両者の遅延時間が異なるように、長さの違う第1遅延材と第2遅延材を介して夫々の超音波探触子を設置することで、計測時間をずらせてデータが重ならないようにすることができる。これにより、一台の探傷器で,精度の高いデータの計測と診断を行うことができる。
本発明において、下記の式により傾斜角差ΔθABを演算するステップを有することが好ましい。
ΔθAB=[(θAi−θAo)+(θBi−θBo)]÷[(θAi+θAo)+(θBi+θBo)]
θAi:中心軸に対する、第1エコー高さ比曲線の入口側の傾斜角度
θAo:中心軸に対する、第1エコー高さ比曲線の出口側の傾斜角度
θBi:中心軸に対する、第2エコー高さ比曲線の入口側の傾斜角度
θBo:中心軸に対する、第2エコー高さ比曲線の出口側の傾斜角度
前述のように、エコー高さ比曲線は、概ね下方に頂点を有する三角形状に近似することができ、その近似された三角形の2辺は入口側の傾斜角度と出口側の傾斜角度として定義できる。かりに、潤滑油が存在しないドライの場合、転動体の入口側と出口側は同じ状態であるから、中心軸に対する傾斜角度の値は同じである。これは、第1エコー高さ比曲線と第2エコー高さ比曲線のいずれについても同じである。したがって、傾斜角差ΔθABは0となる。そして、潤滑油が供給された状態では、入口側と出口側で油膜形成状態が異なるために、傾斜角差ΔθABはある値をとることになる。したがって、傾斜角差ΔθABによっても潤滑状態を診断可能であり、前述のエコー高さ比差と合わせて、より精度の高い潤滑状態の診断を簡便な方法で行うことができる。
本発明において、軸受に作用する荷重(W)と軸の回転数(N)を掛けた(W×N)を横軸とし、縦軸をエコー高さ比差(dHまたはdHR)及び傾斜角差(ΔθAB)としたチャートを作成するステップを有し、この作成されたチャートにより潤滑状態の診断を可能にしたことが好ましい。
このようなチャートを使用することで、軸受が現在どのような潤滑状態にあるかがわかり、使用しているうちに、エコー高さ比差(dHまたはdHR)及び傾斜角差(ΔθAB)がどのように変化するかで、軸受荷重や回転数が変化した場合も含め、種々の条件での潤滑状態の良し悪しを知ることができる。例えば、一定荷重・一定回転速度の場合,dHやdHR、傾斜角差(ΔθAB)が、潤滑状態の悪化と共に、0に近づくので、良好な潤滑状態からのdHやdHR、及び傾斜角差(ΔθAB)の変化具合から、定量的に、潤滑状態の評価が可能になる。
潤滑状態診断方法を実行するための装置全体の構成を示す概念図 図1の装置の要部を示す概念図 超音波探触子により受信された反射波信号を示す図 エコー高さの波形を示す図 2つの超音波探触子のエコー高さの波形を重ねた図及びエコー高さの波形を規格化した状態を示す図 潤滑油のないドライな状態で計測されたエコー高さ比の波形 潤滑油のある状態で計測されたエコー高さ比の波形 潤滑油がある場合のボールの入口側と出口側の潤滑状態を示す模式図 潤滑油がある場合のボールの入口側と出口側の潤滑状態を示す模式図 ドライの場合の回転数とdHRの関係を示すグラフ ドライの場合の回転数とΔθABの関係を示すグラフ 潤滑油が存在する場合の回転数とdHRの関係を示すグラフ 潤滑油が存在する場合の回転数とΔθABの関係を示すグラフ 回転数Nと荷重Wの積W*Nと、dHRおよびΔθABの関係を示すグラフ
本発明に係る潤滑状態診断方法の好適な実施形態につき図面を用いて説明する。図1は、本発明に係る潤滑状態診断方法を実行するための装置全体の構成を示す概念図である。図1の左側は、転がり軸受を正面から見た図、右側は側断面図である。図2は、その要部を示す概念図である。
図1に示すように、転がり軸受1は、軸受外輪2と軸受内輪3と、それらの間を転動するボール4(転動体の一例)により構成される。軸受内輪3の内側には軸5が嵌合される。また、探触子ユニットMが、転がり軸受1の上部の外周表面側に設置される。探触子ユニットMは、軸受ハウジング10の中に安定した状態で設置される。なお、軸5は、図1に示すように反時計方向に回転するものとし、その場合、探触子ユニットMの直下にあるボール4は時計方向に回転しつつ、軸5の周囲を公転する。
なお、軸5は、長手方向に沿って別の転がり軸受11によりさらに支持されており、軸5の右端部にギヤ12が設けられ、不図示のモーターにより駆動される。また、転がり軸受1には、下向きの軸受荷重Wが作用するように設定される。軸受荷重Wの大きさは適宜変更される。
図2は、軸受1の一部を拡大して示している。軸受外輪2の外周表面側に、第1超音波探触子6と第2超音波探触子7が、それぞれ第1遅延材8、第2遅延材9を介して設置されている。ここで、第2遅延材9のほうが第1遅延材8よりも垂直方向の長さが長くなっており、すなわち、遅延時間が長くなるように設定されている。
この実施形態では、ボール4は時計方向(図の矢印方向)に回転するものとする。第1・第2超音波探触子6,7は、それぞれ縦波の超音波を発信するものであり、同じ特性を有するものが使用される。各超音波探触子6,7から照射された超音波は、第1・第2遅延材8,9の中を伝搬し、一部は軸受外輪2と遅延材8,9の境界で反射されるとともに、一部は軸受外輪2を透過する。また、軸受外輪2を透過した超音波は、一部は軸受外輪2とボール4の境界で反射されると共に、一部は潤滑油膜に透過して、ボール4との境界で多重反射される。さらに、その一部は、ボール4へと透過する。特に、潤滑油側に伝搬する量は、潤滑油膜の形成状態により変動する。したがって、この境界で反射された反射波を第1・第2超音波探触子6,7で受信し解析することで潤滑状態を診断することができる。
超音波探触子6,7は、パソコン等のコンピュータ11により制御され、またコンピュータ11にインストールされたソフトウェアにより受信した反射波(エコー高さ信号)により潤滑状態の診断を行うことができる。
図3は、受信された反射波信号を示す図である。図3(a)は、第2超音波探触子7により受信された反射波のみを示す図である。図3(b)は、第1超音波探触子6により受信された反射波のみを示す図である。図3(c)は、第1超音波探触子6と第2超音波探触子7により受信された反射波を同時に示す図である。図からも分かるように、遅延材8,9を設けることで、両者の受信タイミングをずらすことができ、お互いに干渉しないような波形信号を受信することができる。
次に、エコー高さ信号の規格化について説明する。本発明においては、2つの超音波探触子6,7を使用し、全く同じ製品を使用するが、個体差があるためそれを排除する必要がある。図4Aは、エコー高さ(h)の時間による変化を示している。横軸は時間である。(A)は第1超音波探触子6により受信された信号であり、(B)が第2超音波探触子7により受信された信号である。ここで(h)は荷重の影響(ボールの影響)を受けて変化するエコー高さであり、ボール4が超音波の照射領域内に来たときのエコー高さを示す。(h0)はボール4が超音波の照射領域外にあるときのエコー高さである。エコー高さ比(H)は次の式で表される。
H=h/h0
さらにエコー高さ比変化量(ΔH)を定義し、次の式で表わされる。
ΔH=1−H
エコー高さ比(H)は、0〜1の数値を取り、エコー高さ比変化量(ΔH)は1〜0の数値を取る。
図4Bは、図4Aにおける2つの超音波探触子のエコー高さ信号(A)(B)の時間軸をずらせて重ねた状態である。図からわかるように、エコー高さ(h)において両者に差がみられるのと、時間軸においても差がみられる。φは曲線が下がり始めてから、再び元の値に戻るまでの時間を示す。超音波の照射領域には個体差があるため、時間軸に差が生じる。この時間軸も同じになるように規格化する。
第1・第2超音波探触子6,7は、離れて設置されるが3mm程度の距離である。ボール4の入口側と出口側の潤滑状態は、上記の程度の差であれば基本的にはなく、基本的には同じになるはずである。図4Cは、規格化した後のエコー高さ比(H)の波形を重ねたものであり、ほぼ一致した状態になる。このように、エコー高さおよび時間軸において規格化することで、超音波探触子の違い(個体差)の影響を排除して精度の良い潤滑状態の診断を行うことができる。
<ドライの場合>
図5は、潤滑油のないドライな状態で計測された第1・第2超音波探触子6,7によるエコー高さ比の波形である。第1超音波探触子6の波形を(B)で示し、第2超音波探触子7の波形を(A)で示す。ボール4が超音波探触子に近づいてくると、超音波の照射領域に入り込んでくる。ボール4と軸受外輪2との間には固体接触の領域があり、固体接触の領域では超音波は反射せず、ボール4のほうに透過する。照射領域に占める固体接触の大きさに従い透過量が決まる。より具体的には、固体接触の領域ではほぼ100%超音波は透過し、そうでないところはほぼ100%反射する。この割合によりエコー高さ比が変化する。ボール4が近づくにつれて、固体接触の面積は線形的に変化し、エコー高さ比も同様に線形的に変化する。これは出口側も同じである。
以上のことから、図5に示すように、エコー高さ比曲線(A)は、ボール4が第2超音波探触子7に近づくにつれて徐々に下がっていく(符号A1)。そして、第1超音波探触子7から遠ざかるにつれて再び徐々に上がっていく(符号A2)。A1は入口側の曲線を示しA2は出口側の曲線を示す。曲線A1,A2は直線で近似することができ、それをLA1,LA2で示す。直線の交点をCAで示す。したがって、エコー高さ比曲線は、概ね、CAを頂点とする三角形に近似される。交点CAを通る垂直な直線LCAは、第1超音波探触子6の第1音軸LCAに相当する。音軸とは、超音波探触子の中心(照射領域の中心線)を指すものである。ここで、ドライの場合は、ボール4の入口側と出口側で潤滑状態は同じであると考えられるので、傾斜LA1とLA2の第1音軸LCAに対する傾斜角度は同じになる。すなわち、前述の近似される三角形は二等辺三角形となる。
一方、第1超音波探触子6についても、第2超音波探触子7と同様に求められる。エコー高さ比曲線(B)は入口側の曲線B1と出口側の曲線B2により構成され、傾斜線LB1,LB2に近似することができる。同様に、交点CBを頂点とする三角形に近似することができ、第2音軸LCBを求めることができる。また、交点CAと交点CBは同じ高さに来るため、それらを結んだ線(座標軸)は水平になる。
次に、第1音軸LCAと第2音軸LCBの中心軸Cを求める。中心軸Cは、第1・第2音軸から等距離にあり、第1・第2超音波探触子6,7のちょうど中間に位置する。
以上の通り、エコー高さ比曲線から中心軸を求めることができ、これは一定回転数、一定荷重の場合や、小さな変動荷重の下において有用である。ただし,中心軸は探触子ユニットMの製作時には機械的に決まっており、その位置へボール4が来た瞬間は、上記とは異なる方法、例えば、両探触子の中間位置に、固体接触部のみから超音波が伝播する横波探触子を設置したり、非接触式の変位計や渦流探触子等で、軸受の側面からの位置特定を行うことも可能である。荷重変動が多い場合は、このような方法で中心軸を求めることが確実である。
ここで、中心軸Cと第1エコー高さ比曲線(A)の出口側の傾斜LA2の第1交点と、中心軸Cと第2エコー高さ比曲線(B)の入口側の傾斜LB1との第2交点を考えると、ドライの場合は、第1交点と第2交点は同じ位置(あるいはほぼ同じ位置)になる。すなわち、第1交点と第2交点のエコー高さ比の差dHは0になる。
<潤滑油がある場合>
図6は、潤滑油のある状態で計測された第1・第2超音波探触子6,7によるエコー高さ比の波形である。図5と同様に、第1超音波探触子6の波形を(B)で示し、第2超音波探触子7の波形を(A)で示す。そのほかの符号についても図5と同じである。図6からも分かるように、ドライの場合と異なり潤滑油が存在する場合は、傾斜LA1(入口側)と傾斜LA2(出口側)とでは傾斜角度が異なる。出口側の傾斜LA2のほうが傾斜が急峻になる。これは、第2超音波探触子7の場合も同様であり、入口側の傾斜LB1よりも出口側の傾斜LB2のほうが急峻になる。
入口側では、超音波探触子が設置されている位置のかなり前から、軸受外輪2との間に薄い潤滑油膜が形成され、そこに超音波が伝搬し、多重反射をしながら、その一部が、ボール側へと透過してゆく。このため、入口側では、超音波探触子の設置位置よりかなり手前の位置から、エコー高さ比の低下が始まる。一方、出口側では、外輪2とボール4の間を満たす連続した潤滑油膜が破断され、空気膜が介在しており、超音波は外輪2で反射し、潤滑油膜への透過量は著しく低下するため、ほぼ乾燥状態と同じになり、エコー高さ比は、入口側より急に上昇するようになる。潤滑油膜・ボール4への超音波の透過量は、油膜が薄いほど、また超音波照射領域内でのそのような薄膜部と固体接触部の面積割合が大きいほど、増大するため、超音波探触子直下にボール4が来る位置で、最も低くなる。すなわち、外輪2・油膜・ボール4の各境界での減衰と、ボール4への透過により、潤滑面からの反射特性が決まってくる。
図7及び図8は潤滑油がある場合のボール4の入口側と出口側の潤滑状態を示す模式図である。図7は、低回転、低荷重の場合を示し、図8は、高回転、高荷重の場合を示す。それぞれの図において、左側が入口側を示し、右側が出口側を示す。(B)は第1超音波探触子6の超音波の照射領域を示し、(A)は第2超音波探触子7の照射領域を示す。斜線は潤滑油が存在しているエリアを示す。また、図7、図8において、上の図は上面から見た模式図であり、下の図は側面から見た模式図である。なお、上面から見た図は倍率を拡大して誇張して描いている。図7からもわかるように、(B)の照射領域は入口側のみになっており、(A)の照射領域は出口側のみとなっている。
図から分かるように、入口側では潤滑油が十分に存在するが、出口側では油膜切れが生じるため潤滑油が存在しないエリアが存在する。すなわち、入口側と出口側では非対称になる。出口側では潤滑油が軸受外輪2にかき分けられそれが戻ってくるまでに時間がかかる。この傾向は、高回転、高荷重になるほど顕著になる。また、ボール4と軸受外輪2との固体接触面積(符号Fで示している)が大きくなれば、潤滑油が押しのけられる量も大きくなり、出口側の潤滑状態に影響を与える。
潤滑油が存在しているエリアでは超音波は油膜を通じて伝搬する。油膜の厚さに依存してエコー高さあるいはエコー高さ比が変動する。また固体接触面積の大きさにも依存してエコー高さあるいはエコー高さ比が変動する。その変動は、油膜厚さに対しても固体接触面積に対しても線形的になる。したがって、油膜厚さと固体接触面積の両方の影響を足しても線形的になる。したがって、照射領域が入口側と出口側の両方にまたがらないように2つの超音波探触子6,7で個別に設定できるようにし、入口側の傾斜LB1と出口側の傾斜LA2に着目することで正確な診断を行うことができる。
再び図6に戻り、傾斜LA2と中心軸Cの第1交点YAと、傾斜LB1と中心軸Cの第2交点YBを求める。ドライの場合とは異なり、第1交点YAと第2交点YBは異なる点になり、両者の距離dHが求められる。傾斜LA2は、出口側のみの影響を受けた波形であり、傾斜LB1は入口側のみの影響を受けた波形になる。
距離dHは、ドライの場合は0になるが、潤滑油が存在する場合は有限の値を取り、荷重や回転数(回転速度)の影響に依存する物理量である。
すなわち、一定回転数、一定荷重下において潤滑油の供給が悪化した場合には、ボール4の入口側での油膜形成状態の悪化により、第1・第2超音波探触子でのエコー高さ比の差が減少する。このため、これらエコー高さ比差を基に、ボール4への潤滑油の供給状態(潤滑状態)を、定量的に評価できる。
この距離dHは、次の式で規格化した数値dHRを使用することが好ましい。
dHR=dH/ΔH
ここでΔHは、エコー高さ比変化量である。具体的には、第1エコー高さ比もしくは第2エコー高さ比のピークの位置とエコー高さ比の上限値(=1)との距離である。エコー高さ比曲線は、負荷荷重により多少の上下変動がある。そこで、かかるエコー高さ比変化量を用いて規格化することで、かかる荷重の変動の要素を排除することができ、信頼性の高い診断を行うことができる。
潤滑状態を評価・診断する指標として、距離(エコー高さ比差)dHおよびdHRを説明してきた。もう1つの指標として傾斜角差について説明する。傾斜角差ΔθABは次の式で表される。
ΔθAB=[(θAi−θAo)+(θBi−θBo)]÷[(θAi+θAo)+(θBi+θBo)]
θAi:中心軸に対する、第1エコー高さ比曲線の入口側の傾斜角度
θAo:中心軸に対する、第1エコー高さ比曲線の出口側の傾斜角度
θBi:中心軸に対する、第2エコー高さ比曲線の入口側の傾斜角度
θBo:中心軸に対する、第2エコー高さ比曲線の出口側の傾斜角度
それぞれの傾斜角度は、図5に示す通りである。ドライの場合は、入口側の傾斜LA1と出口側の傾斜LA2は第1音軸LCAに対して同じ傾斜角度、入口側の傾斜LB1と出口側の傾斜LB2は第2音軸LCBに対して同じ傾斜角度になる。したがって、
(θAi−θAo)=0、(θBi−θBo)=0になる。
したがって、ΔθAB=0になる。
一方、潤滑油が存在する状態では、入口側の傾斜LA1と出口側の傾斜LA2は第1音軸LCAに対して異なる傾斜角度、入口側の傾斜LB1と出口側の傾斜LB2も第2音軸LCBに対して異なる傾斜角度になる。具体的には、
θAi > θAo θBi > θBo
となる。したがって、ΔθABは有限の数値になる。傾斜角度の大きさは、潤滑状態により変化するので、この傾斜角差ΔθABによっても潤滑状態の診断を行うことができる。
具体的には、一定回転数、一定荷重下において潤滑油の供給が悪化した場合には、ボール4の入口側での油膜形成状態の悪化により、傾斜角差が減少する。このため、エコー高さ比差と同様にや傾斜角差を基に、ボール4への潤滑油の供給状態(潤滑状態)を、定量的に評価できる。
図9Aは、ドライの場合の回転数とdHRの関係を、軸受荷重W=0N(△)、1000N(▲)、2000N(○)、4000N(●)についてプロットしたものである。ドライの場合は、入口側も出口側も潤滑油が存在しないことは同じであり、回転数(回転速度)に関係なくdHRは0を推移する。
図9Bは、ドライの場合の回転数とΔθABの関係を、軸受荷重W=0N(△)、1000N(▲)、2000N(○)、4000N(●)についてプロットしたものである。dHRの場合と同様に、入口側と出口側は潤滑油が存在しないことは同じであるから、エコー高さ比曲線の傾斜は同じとなるため、回転数に関係なくΔθABは0を推移する。
図10Aは、潤滑油が存在する場合の回転数とdHRの関係を、軸受荷重W=0N(△)、1000N(▲)、2000N(○)、4000N(●)についてプロットしたものである。図10Aに示すように、低回転、低荷重の場合は、入口側と出口側の油膜形成状態の差は小さいのでdHRは小さくなるが、回転数が増加していくと、移動するボールによりかき分けられた潤滑油が、軸受外輪の転走部に十分な油膜を形成する時間が不足するため、dHRの大きさが大きくなる傾向を示す。また、高荷重になると、固体接触面積が増加することで、潤滑油が軸受外輪に押しのけられる量が増えることによって、入口側と出口側の差が大きくなりdHRも大きくなる。
図10Bは、潤滑油が存在する場合の回転数とΔθABの関係を、軸受荷重W=0N(△)、1000N(▲)、2000N(○)、4000N(●)についてプロットしたものである。潤滑油が存在する場合は、入口側と出口側の潤滑状態の差がΔθABとして現れる。dHRの場合と同様に、入口側では潤滑油が十分に供給されるが、出口側では軸受外輪によりかき分けられる潤滑油の量や、潤滑油の戻り遅れの影響により入口側と出口側の潤滑状態の差が大きくなる。すなわち、入口側では傾斜が緩やかなままであるが、出口側では高荷重、高回転になるにつれて傾斜が急になり、ΔθABが大きくなる傾向がある。
すなわち、一定回転数、一定荷重下において潤滑油の供給が悪化した場合には、ボール4の入口側での油膜形成状態の悪化により、第1・第2超音波探触子でのエコー高さ比の差や傾斜角差が減少する。このため、これらエコー高さ比差や傾斜角差を基に、ボール4への潤滑油の供給状態(潤滑状態)を、定量的に評価できる。
以上の通り、dHRとΔθABは荷重Wと回転数Nの増加により、その値が増加することが分かる。図11は、油膜形成状態に大きな影響を及ぼす回転数Nと荷重Wの積(300rpm=1、4000N=1とする)W×Nとし、W×Nを横軸にとりdHRとΔθABを縦軸にとったチャートである。
ドライの場合は、W×Nに関係なくdHRとΔθABは0を推移する。潤滑油が存在する場合は、実線と破線で示している。これらの線はプロットした点に基づいて回帰解析により定めた近似曲線である。W×Nが増加するに伴い、dHRとΔθABは徐々に増加していくが、その増加の程度は徐々に飽和していき、あるところから破線のように減少するものと考えられる。
このようなチャートを使用することで、軸受が現在どのような潤滑状態にあるかがわかり、使用しているうちに、エコー高さ比差(dHまたはdHR)あるいは傾斜角差ΔθABがどのように変化するかで、軸受荷重や回転数が変化した場合も含め、種々の条件での潤滑状態の良し悪しを知ることができる。
コンピュータ10にインストールされるソフトウェアは、少なくとも、下記の機能を有する。すなわち、第1超音波探触子により測定された反射波により第1エコー高さ比曲線を求める手段と、第2超音波探触子により測定された反射波により第2エコー高さ比曲線を求める手段と、第1エコー高さ比曲線から第1超音波探触子の第1音軸を求める手段と、第2エコー高さ比曲線から第2超音波探触子の第2音軸を求める手段と、求められた第1音軸と第2音軸から両者の中心軸を求める手段と、中心軸と第1エコー高さ比曲線との第1交点を求める手段と、中心軸と第2エコー高さ比曲線との第2交点を求める手段と、第1交点と第2交点との距離をエコー高さ比差(dH)として求める手段と、を有し、これらの手段をコンピュータに実行させるものである。
さらに、エコー高さ比変化量(ΔH)によりエコー高さ比差(dH)を除して規格化する手段を有する。
さらに、前述のように、傾斜角度θAi、θAo、θBi、θBoを求める手段と、これらの傾斜角度から傾斜角差ΔθABを求める手段を有する。
さらに、軸受に作用する荷重(W)と軸の回転数(N)を掛けた(W×N)を横軸とし、縦軸をエコー高さ比差(dHまたはdHR)および傾斜角差(ΔθAB)としたチャートを作成する手段を有する。
<別実施形態>
本実施形態において、エコー高さを規格化してエコー高さ比Hを求める演算式として、H=h/h0を例示したが、%表示するために数値を100倍したものを用いてもよい。
潤滑状態の診断については、演算された結果を見て作業者が行ってもよいし、適宜のしきい値を用いて、コンピュータが診断するように構成してもよい。
1 転がり軸受
2 軸受外輪
3 軸受内輪
4 ボール(転動体)
6 第1超音波探触子
7 第2超音波探触子
8 第1遅延材
9 第2遅延材
11 コンピュータ
C 中心軸
LA1,LA2、LB1,LB2 傾斜
LCA 第1音軸
LCB 第2音軸
YA 第1交点
YB 第2交点
ΔθAB 傾斜角差
dH エコー高さ比差
dHR 規格化されたエコー高さ比差
ΔH エコー高さ比変化量

Claims (3)

  1. 転がり軸受の外輪の外周表面側に設置され、転動体の進行方向の入口側に設置される第1超音波探触子と、進行方向の出口側に設置される第2超音波探触子とを用いて、各超音波探触子から超音波を軸受外輪に向けて発生させ、その反射波を測定することにより、転動体の潤滑状態を診断する転がり軸受における潤滑状態診断方法であって、
    前記第1超音波探触子及び第2超音波探触子は、それぞれ第1遅延材および第2遅延材を介して軸受外輪に設置され、第1遅延材と第2遅延材の遅延時間が異なるように設定されており、
    第1超音波探触子により測定された反射波により第1エコー高さ比曲線を求めるステップと、
    第2超音波探触子により測定された反射波により第2エコー高さ比曲線を求めるステップと、
    前記第1エコー高さ比曲線から第1超音波探触子の第1音軸を求めるステップと、
    前記第2エコー高さ比曲線から第2超音波探触子の第2音軸を求めるステップと、
    求められた第1音軸と第2音軸から両者の中心軸を求めるステップと、
    前記中心軸と第1エコー高さ比曲線との第1交点を求めるステップと、
    前記中心軸と第2エコー高さ比曲線との第2交点を求めるステップと、
    第1交点と第2交点との距離を入口側と出口側の潤滑状態の差を表すエコー高さ比差として求めるステップと、を有し、
    このエコー高さ比差の大きさ(dH)、またはエコー高さ比差を、エコー高さ比変化量で規格化した値(dHR)に基づいて潤滑状態の診断を行うことを特徴とする潤滑状態診断方法。
    ただし、エコー高さ比(H)は、転動体が超音波の照射領域内に来たときのエコー高さを、転動体が前記照射領域外にあるときのエコー高さで規格化した物理量である。
  2. 下記の式により傾斜角差ΔθABを演算するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の潤滑状態診断方法。
    ΔθAB=[(θAi−θAo)+(θBi−θBo)]÷[(θAi+θAo)+(θBi+θBo)]
    θAi:中心軸に対する、第1エコー高さ比曲線の入口側の傾斜角度
    θAo:中心軸に対する、第1エコー高さ比曲線の出口側の傾斜角度
    θBi:中心軸に対する、第2エコー高さ比曲線の入口側の傾斜角度
    θBo:中心軸に対する、第2エコー高さ比曲線の出口側の傾斜角度
  3. 軸受に作用する荷重(W)と軸の回転数(N)を掛けた(W×N)を横軸とし、縦軸をエコー高さ比差(dHまたはdHR)及び傾斜角差(ΔθAB)としたチャートを作成するステップを有し、この作成されたチャートにより潤滑状態の診断を可能にしたことを特徴とする請求項2に記載の潤滑状態診断方法。
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